しかしながら、このような従来の携帯電話装置にあっては、振動により電話がかかってきたことを利用者に通知するようになっていたため、携帯電話装置を鞄の中に入れている場合には、電話がかかってきたことを利用者が認識することができないだけでなく、利用者が携帯電話装置を身につけいる場合であっても、歩行中等のように体を動かしている場合には、振動では電話がかかってきたことを利用者が認識しにくく、携帯電話装置の利用性が悪いという問題があった。
そこで、本発明は、携帯電話装置の利用者にとって、呼出音は数回鳴ると、電話がかかってきたことを認識することができることに着目して、呼出信号を検出すると、予め利用者の設定した回数のみ呼出音を出力させることにより、周囲の人にかける迷惑を低減して、利用性の良好な携帯電話装置を提供することを目的としている。
また、本発明は、少なくとも呼出音を予め設定された設定回数だけ出力させた後、呼出音を停止させても、呼出信号を検出している間は、音声以外の手段により呼出信号を検出している旨を報知することにより、呼出中であることを携帯電話装置の利用者に認識させ、利用性のより一層良好な携帯電話装置を提供することを目的としている。
また、本発明は、呼出信号を検出すると、予め利用者が設定した回数のみ呼出音を出力させた後、オフフックして、所定の応答メッセージを相手先に送出することにより、周囲の人にかける迷惑を低減しつつ、携帯電話装置の利用者が携帯電話装置で通話を開始するまでの間、応答メッセージを相手先に聞かせて、回線は繋がったのに携帯電話装置の利用者との通話ができないことに対する相手先の不安を解消し、より一層利用性の良好な携帯電話装置を提供することを目的としている。
また、本発明は、少なくとも応答メッセージを送出している間は、音声以外の手段により応答メッセージを送出している旨を報知することにより、回線が接続されており、音声メッセージを送出中であることを携帯電話装置の利用者に認識させ、利用性のより一層良好な携帯電話装置を提供することを目的としている。
また、本発明は、呼出信号を検出すると、予め利用者が設定した回数のみ呼出音を出力させた後、オフフックして、所定の応答メッセージを相手先に送出し、所定時間音声メッセージを送出すると、相手先からの音声メッセージを記憶する留守番電話処理を行うことにより、長時間電話に出ることができない場合にも、相手先からの音声メッセージを記憶して、相手先に長時間待たせることなく、必要な用件を音声メッセージとして記憶し、より一層利用性の良好な携帯電話装置を提供することを目的としている。
本発明の携帯電話装置は、呼出信号を検出する呼出信号検出手段と、所定の呼出音を発生出力する呼出音発生手段と、前記呼出音の出力回数を設定する設定手段と、前記呼出信号検出手段が前記呼出信号を検出すると、前記呼出音発生手段に前記設定手段で設定された出力回数だけ前記呼出音を発生出力させる制御手段と、を備えることにより、上記目的を達成している。
ここで、設定手段は、例えば、携帯電話装置の操作部のテンキー等の所定のキー(ボタン)を利用することができ、呼出音を出力させる回数を数値で設定入力する。
上記構成によれば、呼出信号を検出すると、予め利用者の設定した回数のみ呼出音を出力させるので、周囲の人にかける迷惑を低減することができ、携帯電話装置の利用性を向上させることができる。
この場合、例えば、前記携帯電話装置は、音声以外の手段により前記呼出信号を検出している旨を報知する報知手段をさらに備え、前記制御手段は、少なくとも前記呼出音を前記設定回数だけ出力させた後、前記呼出信号検出手段が前記呼出信号を検出している間、前記報知手段を駆動させるものであってもよい。
ここで、報知手段は、LED(Light Emitting Diode)等のランプや携帯電話装置の表示部、あるいは、携帯電話装置を振動させる振動手段等である。
上記構成によれば、少なくとも呼出音を予め設定された設定回数だけ出力させた後、呼出音を停止させても、呼出信号を検出している間は、音声以外の手段により呼出信号を検出している旨を報知するので、呼出音が鳴り止んでも、呼出中であることを携帯電話装置の利用者に認識させることができ、携帯電話装置の利用性をより一層向上させることができる。
本発明の携帯電話装置は、呼出信号を検出する呼出信号検出手段と、所定の呼出音を発生出力する呼出音発生手段と、前記呼出音の出力回数を設定する設定手段と、所定の応答メッセージを記憶する応答メッセージ記憶手段と、前記応答メッセージ記憶手段の前記応答メッセージを再生する再生手段と、オフフック動作を行うオフフック手段と、前記呼出信号検出手段が前記呼出信号を検出すると、前記呼出音発生手段に前記設定手段で設定された出力回数だけ前記呼出音を発生出力させた後、前記オフフック手段によりオフフックさせ、前記再生手段を駆動させて前記応答メッセージ記憶手段の前記応答メッセージを相手先に送出させる制御手段と、を備えることにより、上記目的を達成している。
ここで、応答メッセージとしては、携帯電話装置に電話をかけてきた相手先に携帯電話装置の利用者がまもなく電話に出る旨を通知するものであり、具体的なメッセージの内容は、何等限定されるものではない。
上記構成によれば、呼出信号を検出すると、予め利用者が設定した回数のみ呼出音を出力させた後、オフフックして、所定の応答メッセージを相手先に送出するので、周囲の人にかける迷惑を低減させることができるとともに、携帯電話装置の利用者が携帯電話装置で通話を開始するまでの間、応答メッセージを相手先に聞かせて、回線は繋がったのに携帯電話装置の利用者との通話ができないことに対する相手先の不安を解消することができ、携帯電話装置の利用性をより一層向上させることができる。
この場合、例えば、前記携帯電話装置は、音声以外の手段により前記呼出信号を検出している旨を報知する報知手段をさらに備え、前記制御手段は、少なくとも前記応答メッセージを送出している間、前記報知手段を駆動させるものであってもよい。
上記構成によれば、少なくとも応答メッセージを送出している間は、音声以外の手段により応答メッセージを送出している旨を報知するので、呼出音が鳴り止んでも、回線が接続されており、応答メッセージを送出中であることを携帯電話装置の利用者に認識させることができ、携帯電話装置の利用性をより一層向上させることができる。
この場合、例えば、前記携帯電話装置は、相手先からの音声メッセージを記憶する音声メッセージ記憶手段をさらに備え、前記制御手段は、前記応答メッセージの送出を開始した後、前記呼出信号検出手段が前記呼出信号を検出してから所定時間経過すると、前記音声メッセージ記憶手段に相手先からの前記音声メッセージを記憶させる留守番電話処理を開始するものであってもよい。
上記構成によれば、呼出信号を検出すると、予め利用者が設定した回数のみ呼出音を出力させた後、オフフックして、所定の応答メッセージを相手先に送出し、所定時間音声メッセージを送出すると、相手先からの音声メッセージを記憶するので、長時間電話に出ることができない場合にも、相手先からの音声メッセージを記憶することができ、相手先に長時間待たせることなく、必要な用件を音声メッセージとして記憶することができる。その結果、携帯電話装置の利用性をより一層向上させることができる。
本発明の携帯電話装置によれば、呼出信号を検出すると、予め利用者の設定した回数のみ呼出音を出力させるので、周囲の人にかける迷惑を低減することができ、携帯電話装置の利用性を向上させることができる。
また、本発明の携帯電話装置によれば、少なくとも呼出音を予め設定された設定回数だけ出力させた後、呼出音を停止させても、呼出信号を検出している間は、音声以外の手段により呼出信号を検出している旨を報知するので、呼出音が鳴り止んでも、呼出中であることを携帯電話装置の利用者に認識させることができ、携帯電話装置の利用性をより一層向上させることができる。
また、本発明の携帯電話装置によれば、呼出信号を検出すると、予め利用者が設定した回数のみ呼出音を出力させた後、オフフックして、所定の応答メッセージを相手先に送出するので、周囲の人にかける迷惑を低減させることができるとともに、携帯電話装置の利用者が携帯電話装置で通話を開始するまでの間、応答メッセージを相手先に聞かせて、回線は繋がったのに携帯電話装置の利用者との通話ができないことに対する相手先の不安を解消することができ、携帯電話装置の利用性をより一層向上させることができる。
また、本発明の携帯電話装置によれば、少なくとも応答メッセージを送出している間は、音声以外の手段により応答メッセージを送出している旨を報知するので、呼出音が鳴り止んでも、回線が接続されており、応答メッセージを送出中であることを携帯電話装置の利用者に認識させることができ、携帯電話装置の利用性をより一層向上させることができる。
また、本発明の携帯電話装置によれば、呼出信号を検出すると、予め利用者が設定した回数のみ呼出音を出力させた後、オフフックして、所定の応答メッセージを相手先に送出し、所定時間音声メッセージを送出すると、相手先からの音声メッセージを記憶するので、長時間電話に出ることができない場合にも、相手先からの音声メッセージを記憶することができ、相手先に長時間待たせることなく、必要な用件を音声メッセージとして記憶することができる。その結果、携帯電話装置の利用性をより一層向上させることができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1〜図4は、本発明の携帯電話装置の第1の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、呼出音を予め設定された回数だけ鳴動させ、また、呼出音の鳴動を停止させても、着信中であることを音声以外で通知するものである。
図1は、本発明の携帯電話装置の第1の実施の形態を適用した携帯電話装置1の正面斜視図である。図1において、携帯電話装置1は、本体ケース2に表示部3、アンテナ4、図示しない操作部及びLED(Light Emitting Diode)等が設けられており、携帯電話装置1は、図示しないが、呼出音(ベル音)を拡声出力するリンガー、通話を行うためのマイクとスピーカ等を備えている。
表示部3は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等で形成されており、操作部で入力操作された操作内容や携帯電話装置1から携帯電話装置1の利用者に通知する各種情報、特に、後述する鳴動回数制御処理、自動応答制御処理及び留守番電話制御処理における各種情報、例えば、着信中であることを示す着信中情報、応答メッセージを送出中であることを示す応答中情報等を表示出力する。操作部は、例えば、電話番号等を入力するテンキー及びオンフックやオフフックを行う通話キー等の各種キーが設けられており、特に、呼出音の鳴動回数を設定や後述するRAM17(図2参照)に記憶された相手先からの音声メッセージの再生指示操作等を行うのに使用される。アンテナ4は、所定の周波数帯の制御信号及び音声信号を含む送信信号及び受信信号を送・受信する。
携帯電話装置1は、図2に示すように回路構成されており、CPU(Central Processing Unit )10、無線部回路11、電話部回路12、表示部回路13、キー制御部回路14、ROM(Read Only Memory)15、書換可能ROM16、RAM(Random Access Memory)17及び鳴音/発光部回路18等を備えている。
無線部回路11は、PLLシンセサイザー、送・受信回路及びモデム等を備え、携帯電話装置1で使用する周波数帯の電波の送受信を行う。すなわち、PLLシンセサイザーは、CPU10により設定される周波数により局部発振して、送・受信回路での周波数変換のための局部発振信号を送・受信回路に出力する。送・受信回路は、アンテナ4で受信した受信信号を、PLLシンセサイザーから入力される局部発振信号と混合することにより周波数変換して、モデムに出力し、また、モデムから入力される変調波を周波数変換して、アンテナ4から送信する。モデムは、送・受信信号の変復調処理を行う。
電話部回路12は、例えば、TDMA(Time Division Multiple Access)、スピーチコーディック及びPCM(Pulse Code Modulation)等を備え、音声通話を可能としている。すなわち、TDMAは、無線部回路のモデムから送られてくるデータ(フレーム)から所定タイミングでスロットを取り出して、盗聴防止用のスクランブル等を解除した後、このスロットのフォーマットから構成データを取り出し、この取り出した構成データのうち、制御データをCPU10に送り、音声データをスピーチコーディックに転送する。また、TDMAは、スピーチコーディックから転送されてくる音声データに制御データを付加してスロットを作成し、スクランブル等をかけた後、所定タイミングでスロットをフレームに挿入して、モデムに出力する。スピーチコーディックは、ディジタル音声データの圧縮及び伸長処理を行うものであり、具体的には、適応予測と適応量子化を用いるADPCM方式によりディジタル音声データの符号化処理及び復号化処理を行う。また、スピーチコーディックは、その送信側で、PCMから入力されるPCM音声信号をADPCM音声データに符号化することにより圧縮し、TDMAに出力する。PCMは、スピーチコーディックから送られてくるPCM音声信号をアナログ音声信号に変換して、アンプを介してスピーカから拡声出力させ、また、マイクから入力されたアナログ音声信号をディジタル音声信号に変換し、PCM音声信号としてスピーチコーディックに出力する。
表示部回路13は、CPU10から送られてくる表示データに基づいて表示部3を駆動して、表示部3に表示データの表示を行う。キー制御部回路14は、CPU10の制御下で操作部のキー操作を走査し、キー操作内容を取得して、CPU10に出力する。
ROM15は、携帯電話装置1の基本プログラム、後述する鳴動回数制御処理、自動応答制御処理及び留守番電話処理等の各種プログラム及びこれら各プログラムを実行するのに必要なシステムデータ等を格納する。書換可能ROM16は、電源がオフされているときにもその記憶内容を保持し、携帯電話装置1の利用者が設定した各種データ、例えば、短縮電話番号や後述する自動応答制御処理において相手先に送出する応答メッセージ等を記憶するとともに、後述する鳴動回数制御処理、自動応答制御処理及び留守番電話制御処理で使用する呼出音の設定鳴動回数や留守番電話動作に入るまでの設定時間等を記憶する。RAM17は、携帯電話装置1の動作に必要な各種データ、特に、留守番電話制御処理において相手先から送られてきた音声メッセージを記憶し、また、リンガーの鳴動回数をカウントするカウンタとして使用される。なお、応答メッセージは、RAM17に記憶するようにしてもよいし、音声メッセージは、ROM16に記憶するようにしてもよい。
鳴動/発光部回路18は、CPU10の制御下で動作し、上記リンガーの鳴動及びLEDの発光を行う。
CPU10は、ROM15内のプログラムに基づいてRAM17をワークメモリとして使用して携帯電話装置1の各部を制御し、携帯電話装置1としての動作を行うとともに、後述する鳴動回数制御処理、自動応答制御処理及び留守番電話機能制御処理を行う。
次に、作用を説明する。携帯電話装置1は、呼出信号を検出するか、予め設定された鳴動回数だけ呼出音を鳴らし、また、電話がかかっていることを音声以外の手段で報知するところにその特徴がある。以下、この鳴動回数制御処理について、図3及び図4に基づいて説明する。
CPU10は、図3に示すように、待機中、呼出信号を検出、すなわち、電話がかかってきたかチェックし(ステップS1)、電話がかかってくると、ベルが鳴った回数(リンガーを鳴動させた回数、以下、鳴動回数という。)をカウントするカウンタを、「1」だけ加算して(ステップS2)、加算した鳴動回数が書換可能ROM16に記憶されている設定鳴動回数に達したかチェックする(ステップS3)。
ステップS3で、鳴動回数が設定鳴動回数に達していないと、CPU10は、リンガーを鳴動させ(ベルを鳴らし)(ステップS4)、通話キー(通話ボタン)が押されたかチェックする(ステップS5)。
通話ボタンが押されないときには、CPU10は、ステップS2に戻って、鳴動回数を「1」だけ加算して、鳴動回数が設定鳴動回数に達しているかチェックし、設定鳴動回数に達していないと、リンガーを鳴動させ(ステップS2〜ステップS3)、ステップS5で、通話ボタンが押されていないと、鳴動回数が設定鳴動回数に達するか、通話ボタンが押されるまで、上記処理を繰り返す。
ステップS3で、通話ボタンが押されないまま、鳴動回数が設定鳴動回数に達すると、CPU10は、リンガーを鳴動させることなく(ベルを鳴らすことなく)(ステップS6)、通話ボタンが押されたかチェックし(ステップS5)、以降、通話ボタンが押されるか、相手先が回線を切断するまで、すなわち、相手先がオンフックして、呼出信号が停止するまで、リンガーを鳴動させることなく、上記処理を繰り返す(ステップS2、S3、S6、S5)。なお、CPU10は、少なくともベルを鳴らさないでいる間、鳴音/発光部18を介してLEDを点灯あるいは点滅させ、着信中であることを携帯電話装置1の利用者に通知するとともに、図1に示したように、表示部回路13により表示部3に着信中であることを示す所定の表示、例えば、「チャクシンチュウ」あるいは「着信中」を表示出力させる。なお、このLEDの点灯や点滅あるいは表示部3への着信中である旨の表示は、電話がかかってきたときから行うようにしてもよい。
ステップS5で、通話ボタンが押されると、CPU10は、通常の通話処理に移行し、鳴動回数制御処理を終了する(ステップS7)。
したがって、図4に示すように、電話がかかってくると、携帯電話装置1の利用者が設定した設定鳴動回数、例えば、2回だけベルを鳴らせ、設定鳴動回数だけベルを鳴らすと、その後はベルを停止させて、通話ボタンが押されると、通常の通話(会話)処理を行うことができる。
このように、本実施の形態によれば、呼出信号を検出すると、予め利用者の設定した設定鳴動回数のみ呼出音を出力させ、その後は、呼出音を停止させることができ、呼出音により携帯電話装置1の利用者は、自らが設定した鳴動回数だけ発生される呼出音により電話がかかってきたことを認識することができるとともに、携帯電話装置1を取り出して通話ボタンを押すまでの間、呼出音が鳴って周囲の人にかける迷惑を低減することができる。その結果、携帯電話装置1の利用性を向上させることができる。
また、少なくとも、呼出音が停止している着信中は、LEDの点灯や点滅あるいは表示部3への着信中の表示を行うので、携帯電話装置1の利用者は、呼出音が鳴り止んでも、着信中であることを認識することができ、携帯電話装置1の利用性をより一層向上させることができる。
図5及び図6は、本発明の携帯電話装置の第2の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、設定鳴動回数だけ呼出音を鳴動させると、鳴動を停止させ、応答メッセージを送信するものである。なお、本実施の形態は、上記第1の実施の形態と同様の携帯電話装置に適用したものであり、本実施の形態の説明においては、図1及び図2で用いた符号をそのまま用い、また、図3と同様の処理ステップには、同一のステップナンバーを付して説明する。
携帯電話装置1は、そのCPU10が、図5に示すように、待機中、呼出信号を検出するかチェックし(ステップS1)、電話がかかってくると、ベルが鳴った回数(鳴動回数)をカウントするカウンタを「1」だけ加算して(ステップS2)、加算した鳴動回数がROM16に記憶されている設定鳴動回数に達したかチェックする(ステップS3)。ステップS3で、鳴動回数が設定鳴動回数に達していないと、鳴音/発光部回路18によりリンガー(ベル)を鳴動させ(ステップS4)、通話ボタンが押されたかチェックする(ステップS5)。
通話ボタンが押されないときには、CPU10は、ステップS2に戻って、鳴動回数を「1」だけ加算して、鳴動回数が設定鳴動回数に達しているかチェックし、設定鳴動回数に達していないと、リンガーを鳴動させ(ステップS2〜ステップS3)、ステップS5で、通話ボタンが押されていないと、鳴動回数が設定鳴動回数に達するか、通話ボタンが押されるまで、上記処理を繰り返す。
ステップS3で、通話ボタンが押されないまま、鳴動回数が設定鳴動回数に達すると、CPU10は、リンガーを鳴動させることなく(ベルを鳴らすことなく)(ステップS6)、書換可能ROM16から応答メッセージを読み出し、無線部回路11によりオフフックさせて、無線部回路11を介して相手先に応答メッセージを送出する(ステップS11)。そして、この応答メッセージは、例えば、「ただいま、電話を取り出しております。」、「しばらくお待ちください。」等であり、携帯電話装置1の利用者が通話ボタンを押して通話可能な状態になるまでの間、相手先に与える不安感を取り除くのに必要な内容である。また、CPU10は、少なくとも応答メッセージを送出している間、LEDを点灯あるいは点滅させたり、表示部3に着信があり、応答メッセージを送出していることを利用者に通知するためのその旨の表示を行う。この表示内容としては、例えば、「着信中」あるいは「応答メッセージ送出中」等である。
その後、CPU10は、通話ボタンが押されたかチェックし(ステップS12)、通話ボタンが押されていないと、ステップS11に戻って、応答メッセージの送出を継続し(ステップS11)、この応答メッセージの送出を通話ボタンが押されるか、相手先が回線を切断するまで、呼出音を発生出力させることなく、相手先に応答メッセージを送出する(ステップS11、S12)。
ステップS12で、通話ボタンが押されると、CPU10は、通常の通話処理を行い、鳴動回数制御処理を終了する(ステップS7)。
また、上記ステップS5で、ベルの鳴動回数が設定鳴動回数に達する前に、通話ボタンが押されると、そのまま通常の通話処理を行う(ステップS7)。
したがって、図6に示すように、電話がかかってくると、携帯電話装置1の利用者が設定した設定鳴動回数、例えば、2回だけベルを鳴らせ、設定鳴動回数だけベルを鳴らすと、その後はベルを停止させて、相手先に応答メッセージを送出する。そして、通話ボタンが押されると、通常の通話(会話)処理を行うことができる。
このように、本実施の形態によれば、呼出信号を検出すると、予め利用者の設定した設定鳴動回数のみ呼出音を出力させ、その後は、呼出音を停止させるとともに、相手先に応答メッセージを送出することができ、呼出音により携帯電話装置1の利用者は、自らが設定した鳴動回数だけ発生される呼出音により電話がかかってきたことを認識することができるとともに、携帯電話装置1を取り出して通話ボタンを押すまでの間、呼出音が鳴って周囲の人にかける迷惑を低減することができ、また、相手先には、携帯電話装置1の利用者がもうすぐ電話に出ることを応答メッセージにより通知することができる。その結果、携帯電話装置1の利用性をより一層向上させることができる。
また、少なくとも、呼出音が停止している着信中は、LEDの点灯や点滅あるいは表示部3への着信中の表示を行うので、携帯電話装置1の利用者は、呼出音が鳴り止んでも、着信中であることを認識することができ、携帯電話装置1の利用性をより一層向上させることができる。
図7及び図8は、本発明の携帯電話装置の第3の実施の形態を示す図であり、本実施の形態は、設定鳴動回数だけ呼出音を鳴動させると、鳴動を停止させ、所定時間応答メッセージを送信した後、留守番録音を行うものである。なお、本実施の形態は、上記第1の実施の形態と同様の携帯電話装置に適用したものであり、本実施の形態の説明においては、図1及び図2で用いた符号をそのまま用い、また、図3と同様の処理ステップには、同一のステップナンバーを付して説明する。
携帯電話装置1は、そのCPU10が、図7に示すように、待機中、呼出信号を検出するかチェックし(ステップS1)、電話がかかってくると、ベルが鳴った回数(鳴動回数)をカウントするカウンタを「1」だけ加算して(ステップS2)、加算した鳴動回数がROM16に記憶されている設定鳴動回数に達したかチェックする(ステップS3)。ステップS3で、鳴動回数が設定鳴動回数に達していないと、鳴音/発光部回路18によりリンガー(ベル)を鳴動させ(ステップS4)、通話ボタンが押されたかチェックする(ステップS5)。
通話ボタンが押されないときには、CPU10は、ステップS2に戻って、鳴動回数を「1」だけ加算して、鳴動回数が設定鳴動回数に達しているかチェックし、設定鳴動回数に達していないと、リンガーを鳴動させ(ステップS2〜ステップS3)、ステップS5で、通話ボタンが押されていないと、鳴動回数が設定鳴動回数に達するか、通話ボタンが押されるまで、上記処理を繰り返す。
ステップS3で、通話ボタンが押されないまま、鳴動回数が設定鳴動回数に達すると、CPU10は、リンガーを鳴動させることなく(ステップS6)、書換可能ROM16から応答メッセージを読み出して、無線部回路11にオフフックさせて、無線部回路11を介して相手先に応答メッセージを送出する(ステップS21)。そして、この応答メッセージは、上記第2の実施の形態と同様に、例えば、「ただいま、電話を取り出しております。」、「しばらくお待ちください。」等であり、携帯電話装置1の利用者が通話ボタンを押して通話可能な状態になるまでの間、相手先に与える不安感を取り除くのに必要な内容である。また、CPU10は、少なくとも応答メッセージを送出している間、LEDを点灯あるいは点滅させたり、表示部3に着信があり、応答メッセージを送出していることを利用者に通知するためのその旨の表示を行う。この表示内容としては、例えば、上記同様に、「着信中」あるいは「応答メッセージ送出中」等である。
その後、CPU10は、通話ボタンが押されたかチェックし(ステップS22)、通話ボタンが押されていないと、着信信号を検出してから予め留守番機能移行時間として設定されて書換可能ROM16に格納されている設定時間が経過したかチェックし(ステップS23)、設定時間が経過していないときには、ステップS21に戻って、応答メッセージの送出を継続し(ステップS21)、通話ボタンが押されるか、設定時間が経過するか、あるいは、相手先が回線を切断するまで、呼出音を発生出力させることなく、相手先に応答メッセージを送出する(ステップS21〜S23)。
ステップS22で、通話ボタンが押されると、CPU10は、通常の通話処理を行い、留守番電話制御処理を終了する(ステップS7)。
また、ステップS22で、通話ボタンが押されることなく、ステップS23で、設定時間が経過すると、CPU10は、応答メッセージの送出を停止するとともに、留守番電話機能に移行して、相手先からの音声メッセージを書換可能ROM16あるいはRAM17に記憶する(ステップS24)。なお、留守番電話機能に移行するに先立って、留守番録音に移行する旨の応答メッセージを書換可能ROM16から読み出して、送出するようにしてもよい。
さらに、ステップS5で、呼出音を設定回数鳴動させる前に、通話ボタンが押されると、CPU10は、オフフックして、通常の通話処理に移行して、留守番電話制御処理を終了する(ステップS7)。
したがって、図8に示すように、電話がかかってくると、携帯電話装置1の利用者が設定した設定鳴動回数、例えば、2回だけベルを鳴動させ、設定鳴動回数だけベルを鳴らすと、その後はベルを停止させて、相手先に応答メッセージを送出する。さらに、応答メッセージを送出しつつ、着信があってから予め設定された設定時間、例えば、1分経過すると、留守番電話機能に移行して、相手先からの音声メッセージを録音する。
このように、本実施の形態によれば、呼出信号を検出すると、予め利用者の設定した設定鳴動回数のみ呼出音を出力させ、その後は、呼出音を停止させるとともに、相手先に応答メッセージを送出することができ、呼出音により携帯電話装置1の利用者は、自らが設定した鳴動回数だけ発生される呼出音により電話がかかってきたことを認識することができるとともに、携帯電話装置1を取り出して通話ボタンを押すまでの間、呼出音が鳴って、周囲の人にかける迷惑を低減することができ、また、相手先には、携帯電話装置1の利用者がもうすぐ電話に出ることを応答メッセージにより通知することができる。また、応答メッセージを送出して、着信があってから予め設定された設定時間の間に通話ボタンが押されないと、留守番電話機能に移行して、相手先からの音声メッセージを録音することができる。その結果、携帯電話装置1の利用性をより一層向上させることができる。
また、少なくとも、呼出音が停止している着信中は、LEDの点灯や点滅あるいは表示部3への着信中の表示を行うので、携帯電話装置1の利用者は、呼出音が鳴り止んでも、着信中であることを認識することができ、携帯電話装置1の利用性をより一層向上させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、上記各実施の形態においては、着信中や応答メッセージを携帯電話装置1の利用者に通知するのに、LEDを点灯あるいは点滅させたり、表示部3にその旨の表示を行っているが、これらに限るものではなく、携帯電話装置1を振動させてもよいし、上記LEDの点灯等や表示部3への表示と振動を併用してもよい。
また、上記各実施の形態においては、携帯電話装置1について述べたが、ページャ等にも同様に適用することができる。