JP2004179902A - 固体撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低ノイズ化のCMOS方式固体撮像装置を提供する。
【解決手段】画素回路Xは受光した光に応じて電荷を生成する電荷生成部8、この電荷生成部8が生成した電荷を一時蓄積するメモリー部9、このメモリー部9に蓄積された電荷に対応した出力電流を出力する出力増幅部7とを具備する。そして、メモリー部9が電荷を一時蓄積するために必要な蓄積電圧Vccdは、出力増幅部7の動作に必要な共通電源電圧Vddよりも低く設定されている。行コントロール回路11に制御され、電圧レベル変換器12は、電圧降下回路13から供給された、共通電源電圧Vddと接地電位GNDの中間の蓄積電圧Vccdをメモリー部9の蓄積トランジスタMccdのゲート電極に出力する。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は固体撮像装置に係り、特にCMOSイメージセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の固体撮像素子には、大きく分けてCCD方式とCMOS方式の2つがある。両者の違いは、光を電荷に変換するフォトダイオードではなく、フォトダイオードの電荷の情報を各受光素子の外に如何に伝えるかというところにある。即ち、CCD方式は、フォトダイオードに発生した電荷を電荷転送素子(CCD)により直接に外部へ転送する。一方、CMOS方式は、フォトダイオードに発生した電荷による電位の情報を、各フォトダイオードに対応して設けられたアンプを通して画素回路の外部に出力する。
【0003】
製造プロセスに関しては、CCD方式は特殊プロセスで製造することが必要で、専用ラインが必要となる。これに対し、CMOS方式は、通常のCMOS−LSIプロセスと殆ど同じプロセスで製造できるので、CMOS−LSI用のラインをそのまま使え、又、エリアセンサと他のCMOS回路を混在できるというメリットがある。
【0004】
一方、CMOS方式は、CCD方式に比べて、固定パターン雑音が大きいという問題点がある。固定パターン雑音は、主に増幅トランジスタのしきい値電圧のばらつきに起因している。更に、電源の数はCCD方式では、電荷転送を実行するために複数の電源が必要になるが、CMOS方式は単一電源で良く、CCD方式よりも電圧が低い。したがって、消費電力は、CMOS方式の方がCCD方式よりも少ないというメリットがある。
【0005】
図8は従来の一般的なCMOS方式の固体撮像装置を模式的に示しており、フォトダイオード111〜133と、アンプ211〜233と、転送用スイッチ311〜333とが3行3列に配置された構成として単純化して示している。1個のフォトダイオード1ijと1個のアンプ2ijと転送用スイッチ3ij(i=1〜3、j=1〜3)とが1個の画素回路を構成している。
【0006】
上記の各画素回路の内、行コントロール回路・垂直シフトレジスタ5で各行の(水平方向に配置されている)複数の画素回路の動作が、各行毎に(通常は上の行から下の行に向かう)制御される。フォトダイオード111〜133により被写体入射光を別々に光電変換して得られた電荷を電位に変換し、アンプ211〜233によりそれぞれ増幅された各信号は、対応して設けられた転送用スイッチ311〜333を介して列単位でノイズキャンセラ16に供給され、ここでノイズキャンセル動作されたる。その後、水平シフトレジスタ17により各列の信号が撮像信号として出力される。通常の水平シフト処理は、右の列から左の列方向に処理が進む。
【0007】
図9は、フォトダイオードPD中の電荷をフローティングディフィージョン(浮遊拡散領域)FDに完全に転送する転送トランジスタMgxを備えた更に別の従来例である(例えば、特許文献1参照。)。図9に示す固体撮像装置の1画素回路31はフォトダイオードPD1個に、MOS型電界効果トランジスタ(以下、単に「MOSトランジスタ」という。)4個から構成されている。これら4個のMOSトランジスタは、フォトダイオードPDのn型層にソース電極が接続された転送トランジスタMgxと、転送トランジスタMgxのドレイン電極にソース電極が接続されたリセットトランジスタMrstと、転送トランジスタMgxのドレイン電極とリセットトランジスタMrstのソース電極にゲート電極が接続された増幅トランジスタMampと、増幅トランジスタMampのソース電極にドレイン電極が接続され、かつ、ソース電極が信号出力ライン29に接続された行選択トランジスタMsel である。通常これら4個のMOSトランジスタは、いずれもnチャネルのMOSトランジスタである。リセットトランジスタMrstは、増幅トランジスタMampのゲート電圧をリセットする。増幅トランジスタMampは、フォトダイオードPDの発生した電荷による電圧の変動を増幅する。行選択トランジスタMsel は、出力する行を選択する。転送トランジスタMgxは、フォトダイオードPDの電荷を増幅トランジスタMampのゲート電極に転送する。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−261046号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、図9に示した固体撮像装置は、電荷蓄積部がないため、フレームシャッタ(時間的な揃った画像)ができない。このため、本発明の発明者は、先に特願2002−178561号(以下において「先行出願」という。)において、フレームシャッタが可能な固体撮像装置として、図9のフォトダイオードPDと浮遊拡散領域FDとの間の転送トランジスタMgxの代わりに、電荷を一時的に蓄積する蓄積トランジスタを設けた構造を提案した。この先行出願においては、フォトダイオードPDと蓄積トランジスタの間と、蓄積トランジスタと浮遊拡散領域FDとの間にそれぞれ第1、第2のスイッチングトランジスタを設けて、電荷蓄積部を構成している。即ち、先行出願においては、電荷蓄積部を設けて、同時刻に全画素のフォトダイオードで光電変換した被写体からの入射光に応じた電荷を、全画素の電荷蓄積部で同時に蓄積してから転送することができるようにしている。この先行出願において提案した固体撮像装置では、蓄積トランジスタが表面チャネル型になっており、ゲート酸化膜と半導体表面との界面付近の結晶欠陥等で発生する電子正孔対によりリーク電流が発生し、ノイズになるという問題点がある。このリーク電流は、蓄積トランジスタのゲート電圧の値に依存する。
【0010】
先行出願において提案した固体撮像装置では、1画素回路内のMOSトランジスタの駆動電圧はすべて共通であるために、蓄積トランジスタのゲート駆動電圧も、他のMOSトランジスタと同じ値の電圧である。そのため、ノイズの発生しやすい、比較的高い電圧で駆動せざるを得なかった。
【0011】
更に、蓄積トランジスタを表面チャネル型のMOSトランジスタで作ると、周辺の回路と同じ高い電圧で駆動しなければならず、その結果、ゲート酸化膜と半導体表面との界面でノイズが発生し、S/N比が劣化していた。
【0012】
本発明の目的は、低ノイズ化を実現した固体撮像装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、受光した光に応じて電荷を生成する電荷生成部、この電荷生成部が生成した電荷を一時蓄積するメモリー部、このメモリー部に蓄積された電荷に対応した出力電流を出力する出力増幅部とを具備する画素回路を複数個配列した画素敷き詰め領域を有する固体撮像装置に関する。即ち、上記目的を達成するために、この固体撮像装置は、メモリー部が電荷を一時蓄積するために必要な蓄積電圧を、出力増幅部の動作に必要な共通電源電圧よりも低くしたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。又、以下に示す実施の形態は、この発明の技術思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものではない。
【0015】
本発明の実施の形態に係る固体撮像装置は、図1に示すように、画素回路Xj−1,X,Xj+1,・・・・・をライン状若しくはアレイ状に配列した画素敷き詰め領域14と、画素敷き詰め領域14の周辺に配置された垂直シフトレジスタ10及び水平シフトレジスタ17と、画素敷き詰め領域14と垂直シフトレジスタ10との間に配置され,垂直シフトレジスタ10からの垂直シフト信号S1を受信して、画素行18を駆動する行コントロール回路11と、画素敷き詰め領域14と水平シフトレジスタ17との間に配置されたノイズキャンセラ16とから構成されたCMOSイメージセンサである。図1に示す固体撮像装置は、更に行コントロール回路11と画素敷き詰め領域14との間に配置された電圧レベル変換器12を備えている。電圧レベル変換器12は、共通電源電圧Vddよりも低い蓄積電圧Vccdを発生して画素行18を駆動する。垂直シフトレジスタ10と行コントロール回路11とは隣接して配置されている。
【0016】
それぞれの画素回路Xj−1,X,Xj+1,・・・・・は、図5に示すように、受光した光に応じて電荷を生成する電荷生成部8、この電荷生成部8が生成した電荷を一時蓄積するメモリー部9、このメモリー部9に蓄積された電荷に対応した出力電流を出力する出力増幅部7とを具備する。そして、メモリー部9が電荷を一時蓄積するために必要な蓄積電圧Vccdは、出力増幅部7の動作に必要な共通電源電圧Vddよりも低く設定されている。
【0017】
電荷生成部8は、フォトダイオードPDからなる。メモリー部9は、電荷生成部8としてのフォトダイオードPDに接続された第1のスイッチトランジスタMgx1、第1のスイッチトランジスタMgx1に接続された蓄積トランジスタMccd、蓄積トランジスタMccdに接続された第2のスイッチトランジスタMgx2とからなる。出力増幅部7は、メモリー部9の第2のスイッチトランジスタMgx2に接続された浮遊拡散領域FD、浮遊拡散領域FDにソース電極を接続されたリセットトランジスタMrst、浮遊拡散領域FDにドレイン電極を接続された選択トランジスタMsel、浮遊拡散領域FDにゲート電極を接続された増幅トランジスタMampとを主なる構成要素として備える。出力増幅部7の増幅トランジスタMampは、フォトダイオードPDで発生した電荷による電位変化を増幅し、かつ画素回路Xj−1,X,Xj+1,・・・・・外に出力する。浮遊拡散領域FDは、等価回路的には単なるノードであるが、現実の半導体チップ上では、pn接合分離された半導体領域である。浮遊拡散領域FDは、フォトダイオードPDで発生した電荷により電位変化を起こす。蓄積トランジスタMccdは、ゲート電極直下に電荷を一時的に蓄積する。リセットトランジスタMrstは、ドレイン電極が所定の電位の供給ライン(共通電源電圧Vdd)に接続され、ターンオンすることにより、浮遊拡散領域FDをリセット電位にする。選択トランジスタMselのソース電極は接地電位GNDに接続され、ターンオンすることにより、浮遊拡散領域FDを接地電位GNDに固定する。
【0018】
増幅トランジスタMampのドレイン電極は所定の電位の供給ライン(共通電源電圧Vdd)に接続され、ソース電極は信号出力ライン29に接続されており、そのソース電極とフローティング状態の基板が接続され、基板効果が起こらないように設計されている。この増幅トランジスタMampのしきい値電圧は、他のMOSトランジスタMgx1,Mccd,Mgx2,Mrst,Mselのしきい値電圧よりも低く設定されており、浮遊拡散領域FDの電位変化をより小さなロスで、信号出力ライン29に伝える。画素回路Xの出力信号は信号出力ライン29から得られる。
【0019】
図5に示すように、メモリー部9の蓄積トランジスタMccdのゲート電極端子に電圧レベル変換器12が接続されている。電圧レベル変換器12は、タイミングコントローラとなる行コントロール回路11により制御されて、共通電源電圧Vddと接地電位GNDとの中間の電位を発生する。即ち、電圧レベル変換器12には電圧降下回路13が接続され、この電圧降下回路13から共通電源電圧Vddよりも小さな蓄積電圧Vccd(<Vdd)が、電圧レベル変換器12に供給される。電圧降下回路13は、チップの外部に設けて、外部回路として供給しても良く、或いはチップ内部に集積化しても良い。行コントロール回路11の出す信号により、電圧レベル変換器12の内部に備えられたスイッチがオン・オフ制御され、電圧降下された蓄積電圧Vccdにより蓄積トランジスタMccdのゲート電極を駆動する。この様にして、それぞれの画素回路Xj−1,X,Xj+1,・・・・・内の蓄積トランジスタMccdのゲート電極に対して、共通電源電圧Vddよりも低い蓄積電圧Vccd(<Vdd)が供給される。蓄積トランジスタMccdのゲート駆動電圧を共通電源電圧Vddより低い蓄積電圧Vccdに設定することによって、低ノイズ化を実現できる。
【0020】
図3の縦軸は電子数を対数スケールで示し、横軸はメモリー部9の蓄積トランジスタMccdのゲート電圧となる蓄積信号S3をリニアスケールで示している。図3において、直線Aは蓄積トランジスタMccdに蓄積可能な電子数を示し、直線Bは蓄積トランジスタMccdのゲート酸化膜と半導体表面における界面リーク電流に対応した電子数を示す。図3に示すように、蓄積トランジスタMccdの蓄積可能な電子数はゲート電圧に対して指数関数的に増加し、リーク電流の方も指数関数的に増加していく。したがって、ゲート駆動電圧がVdc以下の低い領域では、信号に対して十分リーク電流を低く抑えることが可能であり、ノイズレベルが許容範囲に収まる。そこで、蓄積トランジスタMccdのゲート駆動電圧となる蓄積信号S3を、他のMOSトランジスタMgx1,Mgx2,Mrst,Msel,Mampよりも低くできるように構成し、表面チャネル型で低ノイズを実現することができる。リーク電流特性は、デバイス構造や製造プロセス依存性が大きい。このため、レベル変換された蓄積電圧Vccdの上限値Vdcは実験的に求める必要がある。本発明者は、一般的には共通電源電圧Vddの0.6〜0.8倍以上にすると、S/Nが急激に劣化することを実験的に確認している。したがって、蓄積電圧Vccdの上限値Vdcは0.6〜0.8Vddとすることが好ましい。このとき、例えば、蓄積電圧Vccd=0.1〜0.6Vddにすれば良い。但し、一概には決定できないので具体的には、これらの数値はゲート酸化膜厚や、チャネル構造を考慮して、実験的に求めれば良い。
【0021】
図3に示すように、原理的にはピークの信号電荷量とノイズ電荷量の比で、許容できるノイズ電荷量の具体的数値が決まる。例えば、S/Nが60dB必要で、蓄積できる最大電子数が1万個の場合、S=10000より、20×log(S/N)=20×log(10000/N)=60から、ノイズになる電子数Nは10個以下に抑制する必要がある。
【0022】
図1に示すように、水平シフトレジスタ17とノイズキャンセラ16は互いに隣接して配置されている。行コントロール回路11は垂直シフトレジスタ10からの垂直シフト信号S1を受け、電圧レベル変換器12へ行コントロール信号S2を伝達する。
【0023】
画素敷き詰め領域14内の駆動している行18上の各画素回路Xj−1,X,Xj+1,・・・・・は、蓄積信号S3及び蓄積信号S3以外の駆動信号S4を受信する。水平シフトレジスタ17からの水平シフト信号S7を受信したノイズキャンセラ16においては、各画素回路Xj−1,X,Xj+1,・・・・・は画素出力信号S5を伝達し、更に、ノイズキャンセラ16は画素出力信号S6を出力する。
【0024】
垂直シフトレジスタ10は、どの行を制御するかの指示となる垂直シフト信号S1を行コントロール回路11に対して出す。行コントロール回路11は各行毎に一組あり、各行の行コントロール信号S2を生成する。蓄積信号S3は各画素回路Xj−1,X,Xj+1,・・・・・に直接送られる。電圧レベル変換器12は、信号レベルが共通電源電圧Vddの状態にあるとき、そのレベルをレベル変換された蓄積電圧Vccdの値に変換して、駆動している画素行18に供給する。尚、電圧降下回路13は必ずしも必要ではなく、外部からレベル変換された蓄積電圧Vccdを直接供給するようにしても良い。駆動している画素行18の各画素回路Xは、列方向に画素出力信号S5を出力し、各列に一組ずつあるノイズキャンセラ16によって、信号処理される。水平シフトレジスタ17は、各列のノイズキャンセラ16にある水平シフト信号S7を外部に出力するタイミングを指示する。
【0025】
図2は図1に示した電圧レベル変換器12の具体的回路構成の一例を示す図であり、2段のCMOSインバータ回路から構成されている。1段目のCMOSインバータ回路は、共通電源電圧Vddの電源線に接続され、2段目のCMOSインバータ回路は、蓄積電圧Vccdの電源線に接続されている。即ち、1段目のCMOSインバータ回路の振幅レベルは0〜Vdd(V)であり、2段目のCMOSインバータ回路の振幅レベルは0〜Vccd(V)の振幅になるように設定されている。そして、1段目のCMOSインバータ回路の出力端子は、2段目のCMOSインバータ回路の入力端子に接続されている。
【0026】
図2の電圧レベル変換器12において、行コントロール回路11から出力された行コントロール信号S2が、1段目のCMOSインバータ回路の入力端子23に入力される。レベル変換後の蓄積信号S3は、2段目のCMOSインバータ回路の出力端子24において得られる。即ち、電圧レベル変換器12は、行コントロール回路11から出力された行コントロール信号S2を受信し、蓄積電圧Vccd(<Vdd)の蓄積信号S3に変換する。信号は2回反転して、元に戻り、信号レベルだけが変化する。尚、1段目のCMOSインバータ回路にも蓄積電圧Vccdを供給し、1段目のCMOSインバータ回路でレベル変換を行うようにしても良い。
【0027】
図4は、図1に示したチップ内用の電圧降下回路13の具体的な構成を示す一例である。図4では、ゲート電極とドレイン電極とが短絡された(いわゆる「ダイオード接続」された)n個のnMOSトランジスタQ,Q,・・・・・,Qが、互いに直列接続されている。即ち、nMOSトランジスタQ,Q,・・・・・,Qのソース電極フォロア回路を多段(n段)接続し、それを電源電圧Vddに接続することで、各nMOSトランジスタQ,Q,・・・・・,Qのしきい値電圧Vthのn倍の電圧降下を実現することができる。即ち、出力は:
out = Vdd−n・Vth ・・・・・(1)
で表される。例えば、Vth=0.7V程度とすると、Vdd=5Vのとき、n=4段にすれば、0.7V×4=2.8Vであり、出力Voutは、(1)式から、5V−2.8V=2.2Vとなる。Vdd=5Vならば、段数n=6段で、出力は0.8Vとなる。
【0028】
次に、図5に示した本発明の実施の形態に係る固体撮像装置の動作について図6及び図7を用いて説明する。尚、図6(A)に示す画素回路Xは、図1に示す画素敷き詰め領域14において、最上行及び最下行ではない、どこか中間の行のある列の画素回路Xであるとする。
【0029】
(イ)図6(B)はカソード蓄積期間におけるフォトダイオードPDのカソードでの電荷(電子)の蓄積状態と、第1のスイッチトランジスタMgx1,蓄積トランジスタMccd,第2のスイッチトランジスタMgx2,更には浮遊拡散領域FDのそれぞれのポテンシャルを示す。先ず、カソード蓄積期間において、フォトダイオードPDに光が照射されて、発生した電子−正孔対の内、電子はフォトダイオードPDのカソード、正孔はフォトダイオードPDのアノードに蓄積される。図6(B)のカソード蓄積期間のポテンシャル状態では、第1、第2のスイッチトランジスタMgx1,Mgx2はともにオフになっているためポテンシャルバリアにより、電子は蓄積トランジスタMccdには流れ込まない。
【0030】
(ロ)次に、図6(C)に示すように、蓄積部転送期間T(1)になると、フォトダイオードPDのカソードに蓄積された電子は第1のスイッチトランジスタMgx1及び蓄積トランジスタMccdがともにオン状態になることによって、蓄積トランジスタMccdの表面チャネルの電荷蓄積部に転送される。この際、図7(A)に示すようなタイミングで、第1のスイッチトランジスタMgx1のゲート電極には共通電源電圧Vddが供給される。又、図7(B)に示すようなタイミングで、蓄積トランジスタMccdのゲート電極には共通電源電圧Vddの0.6〜0.8倍以下に制御された蓄積電圧Vccdが蓄積信号S3として供給される。第2のスイッチトランジスタMgx2はオフ状態にある。フォトダイオードPDのカソードでは電荷がいったん無くなる。
【0031】
(ハ)そして、図6(D)に示すように、チャネル蓄積期間Tになると、第1及び第2のスイッチトランジスタMgx1,Mgx2をともにオフ状態にすることによって、蓄積トランジスタMccdの表面チャネルの電荷蓄積部に電子を閉じ込めて蓄積する。このとき、蓄積トランジスタMccdのゲート駆動電圧が共通電源電圧Vddより低い蓄積電圧Vccdに設定されているので、蓄積トランジスタMccdのゲート酸化膜と半導体表面における界面リーク電流が極めて低い値に抑制されている。このとき、図7(E)に示すように選択トランジスタMselがオフ状態になっているので、浮遊拡散領域FDは電気的に浮いた状態になる。この状態で、図7(D)に示すようなタイミングで、リセットトランジスタMrstのゲート電極に所定時間だけ共通電源電圧Vddを供給することによりリセットトランジスタMrstをターンオンとすることによって、浮遊拡散領域FDをリセット電位Vrstに設定する。図7(F)に示すように、浮遊拡散領域FDのリセット電位Vrstは増幅トランジスタMampを通して、信号出力ライン29に出力される。この信号を図1のノイズキャンセラ16が記録する。このときの出力は(Vrst−Vth amp)となる。但し、Vth ampは増幅トランジスタMampのしきい値電圧を示す。第1のスイッチトランジスタMgx1は、図7(A)に示すように、オフであるので、図6(D)では既にフォトダイオードPDのカソードへの光蓄積が始まっている。
【0032】
(ニ)更に、出力転送期間T(2)になると、図6(E)に示すように、浮遊拡散領域FDへの蓄積電荷の転送が開始される。即ち、第2のスイッチトランジスタMgx2のゲート電極に、図7(C)に示すようなタイミングで、共通電源電圧Vddを供給することにより第2のスイッチトランジスタMgx2をオン状態とし、蓄積キャリアである電子を蓄積トランジスタMccdの電荷蓄積部から浮遊拡散領域FDへ転送する。図7(B)に示すようなタイミングで、蓄積トランジスタMccdがオフになり、ついで図7(C)に示すようなタイミングで、第2のスイッチトランジスタMgx2がオフになると、図6(F)のように転送が完了する。このときの信号ライン29への出力を図1のノイズキャンセラ16が受け取り、(ハ)で記憶していたリセット電位との差をとって信号となる。浮遊拡散領域FDの電位は、出力転送期間T(2)において、転送された電荷量に応じて変化する。第1のスイッチトランジスタMgx1は図7(A)に示すようにオフ状態であることから図6(E)では、フォトダイオードPDへの光蓄積が更に継続される。
【0033】
(ホ)その後、図7(E)に示すようなタイミングで選択トランジスタMselがターンオンすると、浮遊拡散領域FDは0Vとなり、増幅トランジスタMampのゲート電位は0Vとなるから、増幅トランジスタMampはオフとなり、図7(F)に示すように、画素回路Xからの信号出力ライン29への出力は発生しない。
【0034】
この様に本発明の実施の形態に係る固体撮像装置においては、画素回路X内のMOSトランジスタの駆動はすべて同じ共通電源電圧Vddで行われているわけではない。即ち、蓄積トランジスタMccdのゲート電圧は共通電源電圧Vddよりも低い。蓄積トランジスタMccd用の電圧値は前述の如く、共通電源電圧Vddと接地電位GNDとの間に設けられた中間の電圧値で、ノイズレベルが許容範囲以下になる上限値のVdcよりも小さく設定されている。
【0035】
図9に示した4トランジスタ構成では、ローリング・シャッタという、1行毎に時間情報のずれた画像情報しか得ることができず、その結果1枚の画像内できれいな静止画を得ることができないという問題点がある。これに対して、図5に示す6トランジスタ構成の画素回路Xを備えた固体撮像装置によれば、画素回路X内に蓄積トランジスタMccdからなるメモリーを設けた構造に対応する。このため、全画素回路Xj−1,X,Xj+1,・・・・・で同時にメモリーに転送し、それを順次読み出すことで、フレームシャッタのきれいな静止画を低ノイズで得ることが可能となる。
【0036】
本発明は上記の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。したがって、本発明の技術範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【0037】
【発明の効果】
本発明の固体撮像装置によれば、メモリー部が電荷を一時蓄積するために必要な蓄積電圧を出力増幅部を構成する他のMOSトランジスタよりも低い蓄積電圧に設定しているので、メモリー部を構成する蓄積トランジスタのゲート酸化膜と半導体表面との界面でのノイズが発生しにくく、従来よりもS/Nが高い、良好なフレームシャッタ画像を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る固体撮像装置の概念を説明する模式的全体構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る固体撮像装置に使用する電圧レベル変換器の一例を示す回路構成図である。
【図3】蓄積トランジスタに関係した電子数(対数スケール)と蓄積トランジスタのゲート電圧(リニアスケール)との関係を示す図である。
【図4】図1に示した電圧降下回路の一例を示す模式的構成図である。
【図5】画素回路、電圧レベル変換器、行コントロール回路及び電圧降下回路からなる回路を示す図である。
【図6】図6(A)は、図5に示した画素回路の詳細を示す構成図で、図(B)〜(F)は画素回路の電荷蓄積状態及びポテンシャルの変化を示す図である。
【図7】図6に示した各MOSトトランジスタのゲートに印加される信号の変化を示す動作タイミングチャートである。
【図8】従来のCMOSイメージセンサの模式的全体構成図である。
【図9】他の従来の転送トランジスタ付CMOSイメージセンサの構成図である。
【符号の説明】
7 出力増幅部
8 電荷生成部
9 メモリー部
10 垂直シフトレジスタ
11 行コントロール回路
12 レベル変換器
12 電圧レベル変換器
13 電圧降下回路
14 画素敷き詰め領域
16 ノイズキャンセラ
17 水平シフトレジスタ
1 8 駆動している画素行
19、21 pMOSトランジスタ
20、22 nMOSトランジスタ
23 入力端子
24 出力端子
29 信号出力ライン
111〜133 フォトダイオード
211〜233 アンプ
311〜333 転送用スイッチ
FD 浮遊拡散領域
GND 接地電位
rst リセットトランジスタ
sel 選択トランジスタ
amp 増幅トランジスタ
gx1 第1のスイッチトランジスタ
gx2 第2のスイッチトランジスタ
ccd 蓄積トランジスタ
PD フォトダイオード
,Q,・・・・・,Q nMOSトランジスタ
S1 垂直シフト信号
S2 行コントロール信号
S3 蓄積信号
S4 駆動信号
S5,S6 画素出力信号
S7 水平シフト信号
Ts チャネル蓄積期間
Tt 出力転送期間
Tt 蓄積部転送期間
j−1,X,Xj+1, 画素回路

Claims (3)

  1. 受光した光に応じて電荷を生成する電荷生成部、該電荷生成部が生成した電荷を一時蓄積するメモリー部、該メモリー部に蓄積された電荷に対応した出力電流を出力する出力増幅部とを具備する画素回路を複数個配列した画素敷き詰め領域を有する固体撮像装置であって、
    前記メモリー部が前記電荷を一時蓄積するために必要な蓄積電圧を、前記出力増幅部の動作に必要な共通電源電圧よりも低くしたことを特徴とする固体撮像装置。
  2. 前記メモリー部は、前記電荷生成部に接続された第1のスイッチトランジスタ、該第1のスイッチトランジスタに接続され、前記電荷をチャネルに一時蓄積する蓄積トランジスタ、該蓄積トランジスタに接続された第2のスイッチトランジスタからなり、
    前記蓄積トランジスタのゲート電極に前記蓄積電圧を供給することを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記固体撮像装置は、前記画素敷き詰め領域の周辺に配置された垂直シフトレジスタ、前記画素敷き詰め領域と前記垂直シフトレジスタとの間に配置され,前記画素敷き詰め領域中の画素行を駆動する行コントロール回路、該行コントロール回路と前記画素敷き詰め領域との間に配置された電圧レベル変換器、該電圧レベル変換器に前記共通電源電圧よりも低い電圧を供給する電圧降下回路とを更に備え、
    前記電圧レベル変換器は、前記行コントロール回路の制御により、前記蓄積電圧を各画素回路の前記メモリー部に供給することを特徴とする請求項1又は2に記載の固体撮像装置。
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