JP2004179745A - 画像処置装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】スジやテキスチャのない高精細で高速なカラー画像の記録方法を提供すること。
【解決手段】入力画像データから原画素の濃度値が低いハイライト領域と、原画素の濃度値が高い中濃度領域以上とに分離判定する像域分離手段と、分離された領域の対して主走査方向及び副走査方向の記録解像度とを変換する解像度変換手段とを備えることを特徴とする画像処理装置および方法。
【選択図】 図1
【解決手段】入力画像データから原画素の濃度値が低いハイライト領域と、原画素の濃度値が高い中濃度領域以上とに分離判定する像域分離手段と、分離された領域の対して主走査方向及び副走査方向の記録解像度とを変換する解像度変換手段とを備えることを特徴とする画像処理装置および方法。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、BJプリンター等の画像出力手段を有するカラー画像出力処理装置において、インク色展開後の2値画像に対して、インクの濃度やインクの打込み量を基準としてハイライト領域と中濃度領域以上とに像域分離を行い、各画像領域において主走査方向と副走査方向の解像度を制御し、スジ(主走査方向に対する濃度ムラ)やテキスチャ(ドットのつながり)の無い高精細な画像を出力する画像処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、BJプリンター等の画像出力手段を有するカラー画像出力処理装置における像域分離は、入力画像データから文字と非文字を分離し文字やエッジを強調する処理[特開平7−95409号公報]や、下地となる部分とそれ以外の部分に分離し下地には低解像度ヘッド、それ以外の領域には高解像度ヘッドを使用し下地の色の均一化を図る処理[特開平10−76660号公報]などを行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の画像出力処理装置における像域分離では、スジやテキスチャに対する処理があまり考えられていなかった。そのためスジを防ぐ処理として、記録ヘッドのスキャンパス数を増やしたり、入力画像全体に対して記録解像度を上げていたため、印刷時間が大幅にかかっていた。
【0004】
そこで本画像出力処理装置における像域分離ではスジやテキスチャの発生を防ぐために、インク色展開(6プレーン処理)後の2値画像に対して、インクの濃度やインクの打込み量を基準にハイライト領域と中濃度領域以上とで像域分離を行い、各領域ごとに主走査方向及び副走査方向の解像度を変更することで、スジやテキスチャの無い高精細な画像を高速で出力することが可能である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の画像出力処理装置では、インク色展開後の2値画像に対して、インクの濃度やインクの打込み量を基準としてハイライト領域及び中濃度領域とに像域分離を行う。ハイライト領域とは淡インクやイエローインク等のインク濃度が低いドットが打込まれる領域、もしくは打込まれるドットが少なくドット間の影響(重なり)が小さい領域とする。中濃度領域以上とはハイライト領域以外の領域とする。その結果、ハイライト領域では隣接するドット間の影響が小さいので、スピードを優先させ主走査方向及び副走査方向の解像度もしくは片方向の解像度を、標準解像度もしくは低解像度として印刷を行う。中濃度領域以上ではハイライト領域に比べてドットの打込み量が多く、ドット密度が高くなるのでドット間の影響(重なり)が大きくなる。従って、画質を優先させるために主走査方向及び副走査方向の解像度もしくは片方向の解像度を、標準解像度より高解像度に上げドット配置の選択肢が増やす。その結果、スジやテキスチャの無い高精細な画像出力を実現することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
(第1の実施例)
以下、本発明の実施例をインクジェットプリンターを用いて図1で説明する。ただし、インクジェットプリンターは6色濃淡インク(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、淡シアン、淡マゼンタ)を使用し、淡インク(淡シアン・淡マゼンタ)のインク濃度は濃インク(シアン・マゼンタ)の6分の1とする。またドット径を45μm、各色のノズル数を256、ノズル間隔を21.17μm(1200dpi相当)、マルチパス数は4パス印字とする。マルチパス数とはノズル数幅分の印字を埋めるために必要なキャリッジの走査回数である。マルチパス数を増やすことでヘッドのよれや紙送り精度等の影響によるスジを防ぐ効果がある。
【0007】
<ステップS1>
▲1▼入力画像の解像度を1200×1200dpi、画像サイズを主走査方向(ヘッドの移動方向)に対してm画素、副走査方向(紙送り方向)に対してn画素としたとき、副走査方向に対してヘッドの全ノズル数分(256)をパス数(4パス)で割った数を一ブロック(64ライン)として、入力画像を数ブロック(n/64)に分割する。
【0008】
▲2▼4色(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)にインク色展開された2値画像に対して、各ブロックごとにインク構成を調べる。
【0009】
▲3▼ブロック内に打込まれるドットが、淡シアンと淡マゼンタ、イエローインクのみで構成される領域(領域I)、もしくは濃インクの入り始めで隣接するドット間でテキスチャやスジが発生しない領域(領域II)をハイライト領域とする。具体的には、ハーフトーン処理(誤差拡散等)によって多少結果が異なってくるが、ドット径が45μmのとき、濃インクの打込み量が約10%以下の領域とする。また実験結果から、ドット径が45μmのとき、淡インクのインク濃度が濃インクのインク濃度の4分の1を越えると、一つ一つのドットが認識され粒状感が悪化することが分かっている。そのため淡インクのインク濃度は4分の1以下であることが望ましい。また濃インクの入り始めるポイントでは淡インクの打込み量を80%以上とすれば、淡インクと濃インクのコントラストが弱くなり濃インクのドットを目立たなくなることが分かっている。
【0010】
▲4▼▲3▼以外の領域を中濃度領域以上とする。
【0011】
<ステップS2>
主走査方向に対して順次ブロックごとに印字を行う。
【0012】
▲1▼ハイライト領域の場合、ドットが淡シアンと淡マゼンタ、イエローインクのみで構成される領域Iではドット濃度が低い(輝度が高い)ため、一般の観察距離(30cm)では一つ一つのドットを認識できない。従ってハーフトーン処理によって発生するドット配置による粒状感の悪化についてはあまり考慮する必要が無い。濃インクが入り始める領域IIでも、濃インクのドットがあまり打込まれていないので、濃インクのドット密度が低くドット間の影響(重なり)が小さい。そこで掃き寄せ(誤差拡散法によるドット発生の遅れ)などに注意をすれば、ドット配置を細かく制御することはあまり重要ではないの。従って、スピードを優先し記録解像度は標準解像度(1200×1200dpi)で印字を行う。
【0013】
▲2▼中濃度領域以上の場合、ハイライト領域に比べてドットがより多く打込まれるためドットが重なり隣接するドット間の影響が大きくなる。また濃シアンや濃マゼンタ、ブラックインクが打込まれるため、ドット濃度が高く(輝度が低く)一つ一つのドットが認識されやすくなる。その結果、スジやテキスチャが発生し粒状感が悪化する。そこで画質を優先するために記録解像度を上げてやり、ドット配置の選択肢を増やしスジやテキスチャのない印字を行う。
【0014】
具体的には、キャリッジスピードを1/2、紙送りスピードも1/2に下げて主走査方向及び副走査方向の記録解像度を2倍2400×2400dpi)にしてやる。ただし副走査方向の記録解像度を標準解像度で割った値(2=2400dpi/1200dpi)が初期に設定したマルチパス数以下の場合、マルチパス数を初期の値(4パス)とする。副走査方向の記録解像度を標準解像度で割った値が初期に設定したマルチパス数を上回った場合、その値をマルチパス数とする(例えば記録解像度7200dpi、標準解像度が1200dpi時は6パス)。従って本実施例ではマルチパス数を4パスとする。
【0015】
スジはヘッドのよれや紙送り精度等が原因で起こる主走査方向の濃度ムラである。従って副走査方向に対して解像度を2倍に上げることで、副走査方向で21μmから10μmとドットをより細かく制御できるため、副走査方向に対してドットをランダムに配置しスジを防止することができる(図3.高解像度化によるスジ防止)。
【0016】
テキスチャはドットの繋がりによる粒状感の悪化である。従って、記録解像度に比べてドット径が非常に大きい場合を除いて、主走査・副走査方向に対して解像度を上げることで隣接するドットを最大で1.5倍程度(約32μm)引き離すことができる。その結果ドットの配置を工夫するこである程度テキスチャの発生を防ぐことが可能である(図3.高解像度化によるテキスチャ防止)。
【0017】
また記録解像度が主走査・副走査方向共2倍に上がったことで、単位面積当たりのドットの打込み量を最大で4倍に増やすことができる。実験結果から(図4と図5)、メディア(紙)のインク吸収許容量内で淡インクの最大打込み量を2倍(200%)に上げてやると(現状100%)、最大打込み量でのべた濃度も約2倍に上がることが分かった。従って、淡インクから濃インクに切り替わるポイントで、淡インクの最大打込み量を上げてやることで、淡インクと濃インクのコントラストが無くなる。その結果、濃インクのドットが目立ちにくくなり粒状感が向上するというメリットがある。
【0018】
(第2の実施例)
以下、本発明の実施例をインクジェットプリンターを用いて図1で説明する。ただし、インクジェットプリンターは4色インク(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)を使用する。またドット径を45μm、各色のノズル数を256、ノズル間のピッチ間隔を21.17μm(1200dpi相当)、4パス印字とする。
【0019】
<ステップSl>
▲1▼入力画像の解像度を1200×1200dpi、画像サイズを主走査方向(ヘッドの移動方向)に対してm画素、副走査方向(紙送り方向)に対してn画素としたとき、副走査方向に対してヘッドの全ノズル数分(256)をパス数(4パス)で割った数を一ブロック(64ライン)として、入力画像を数ブロック(n/64)に分割する。
【0020】
▲2▼4色(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)にインク色展開された2値画像に対して、各ブロックごとにインク構成を調べる。
【0021】
▲3▼ブロック内に打込まれるドットが、イエローインクのみで構成される領域(領域I)、もしくはインクの打込み量が少なく隣接するドット間でテキスチャやスジが発生しない領域(領域II)をハイライト領域とする。具体的には、ハーフトーン処理(誤差拡散等)によって多少結果が異なってくるが、ドット径が45μmのとき、インクの打込み量が約10%以下の領域とする。
【0022】
▲4▼▲3▼以外の領域を中濃度領域以上とする。
【0023】
<ステップS2>
主走査方向に対して順次ブロックごとに印字を行う。
【0024】
▲1▼ハイライト領域の場合、領域Iではドットがイエローインクのみで構成されるためドット濃度が低く(輝度が高い)、一般の観察距離(30cm)では一つ一つのドットを認識できない。従ってハーフトーン処理によって発生するドット配置による粒状感の悪化についてはあまり考慮する必要が無い。イエロー以外のインクが入り始める領域IIでも、ドットがあまり打込まれていないので、ドット密度が低くドット間の影響(重なり)が小さい。そこで掃き寄せ(誤差拡散法によるドット発生の遅れ)などに注意をすれば、ドット配置を細かく制御することはあまり重要ではないので、スピードを優先し記録解像度は標準解像度(1200×1200dpi)で印字を行う。
【0025】
▲2▼中濃度領域以上の場合、ハイライト領域に比べてドットがより多く打込まれるためドットが重なり隣接するドット間の影響が大きくなる。またシアンやマゼンタ、ブラックインクが打込まれるため、ドット濃度が高く(輝度が低く)一つ一つのドットが認識されやすい。その結果、スジやテキスチャが発生し粒状感が悪化する。そこで画質を優先するために記録解像度を上げてやり、ドット配置の選択肢を増やしスジやテキスチャの無い印字を行う。
【0026】
具体的には、キャリッジスピードはそのまま、紙送りスピードを1/2として主走査方向及び副走査方向の記録解像度を1200×2400dpiにしてやる。ただし副走査方向の記録解像度を標準解像度で割った値(2=2400dpi/1200dpi)が初期に設定したマルチパス数以下の場合、マルチパス数は初期の値(4パス)で印字を行う。記録解像度を標準解像度で割った値が初期に設定したマルチパス数を上回った場合、その値をマチパス数とする(例えば記録解像度7200dpi、標準解像度が1200dpi時は6パス)。従って本実施例では4パス印字を行う。
【0027】
スジはヘッドのよれや紙送り精度等が原因で起こる主走査方向の濃度ムラである。従って副走査方向に対して解像度を2倍に上げることで、副走査方向で21μmから10μmとドットをより細かく制御できるため、副走査方向に対してドットをランダムに配置しスジを防止することができる(図3.高解像度化によるスジ防止)。
【0028】
テキスチャはドットの繋がりによる粒状感の悪化である。従って、記録解像度に比べてドット径が非常に大きい場合を除いて、主走査・副走査方向に対して解像度を上げることで隣接するドットを最大で1.5倍程度(約32μm)引き離すことができる。その結果ドットの配置を工夫することである程度テキスチャの発生を防ぐことが可能である(図3.高解像度化によるテキスチャ防止)。
【0029】
また記録解像度が副走査方向に2倍に上がったことで、単位面積当たりのドットの打込み量を最大で2倍に増やすことができる。実験結果から(図4と図5)、メディア(紙)のインク吸収許容量内で淡インクの最大打込み量を2倍(200%)に上げてやると(現状100%)、最大打込み量でのべた濃度も約2倍に上がることが分かった。従って、淡インクから濃インクに切り替わるポイントで、淡インクの最大打込み量を上げてやることで、淡インクと濃インクのコントラストが無くなるために濃インクのドットが目立ちにくくなり粒状感が向上するというメリットがある。
【0030】
以上の画像出力処理装置により、テキスチャやスジの発生を押さえた、高精細な画像出力を印字することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像出力処理装置を用いれば、スジやテキスチャの無い、高精細な画像出力を印字することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本画像出力処理装置のフローチャート(第1の実施例)。
【図2】ハイライト領域と中濃度領域以上に関する説明とテキスチャとスジの説明。
【図3】主走査方向及び副走査方向の高解像度化によるテキスチャとスジ防止の説明の説明。
【図4】打込み量対淡マゼンタ濃度。
【図5】打込み量対淡シアン濃度。
【発明の属する技術分野】
本発明は、BJプリンター等の画像出力手段を有するカラー画像出力処理装置において、インク色展開後の2値画像に対して、インクの濃度やインクの打込み量を基準としてハイライト領域と中濃度領域以上とに像域分離を行い、各画像領域において主走査方向と副走査方向の解像度を制御し、スジ(主走査方向に対する濃度ムラ)やテキスチャ(ドットのつながり)の無い高精細な画像を出力する画像処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、BJプリンター等の画像出力手段を有するカラー画像出力処理装置における像域分離は、入力画像データから文字と非文字を分離し文字やエッジを強調する処理[特開平7−95409号公報]や、下地となる部分とそれ以外の部分に分離し下地には低解像度ヘッド、それ以外の領域には高解像度ヘッドを使用し下地の色の均一化を図る処理[特開平10−76660号公報]などを行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の画像出力処理装置における像域分離では、スジやテキスチャに対する処理があまり考えられていなかった。そのためスジを防ぐ処理として、記録ヘッドのスキャンパス数を増やしたり、入力画像全体に対して記録解像度を上げていたため、印刷時間が大幅にかかっていた。
【0004】
そこで本画像出力処理装置における像域分離ではスジやテキスチャの発生を防ぐために、インク色展開(6プレーン処理)後の2値画像に対して、インクの濃度やインクの打込み量を基準にハイライト領域と中濃度領域以上とで像域分離を行い、各領域ごとに主走査方向及び副走査方向の解像度を変更することで、スジやテキスチャの無い高精細な画像を高速で出力することが可能である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の画像出力処理装置では、インク色展開後の2値画像に対して、インクの濃度やインクの打込み量を基準としてハイライト領域及び中濃度領域とに像域分離を行う。ハイライト領域とは淡インクやイエローインク等のインク濃度が低いドットが打込まれる領域、もしくは打込まれるドットが少なくドット間の影響(重なり)が小さい領域とする。中濃度領域以上とはハイライト領域以外の領域とする。その結果、ハイライト領域では隣接するドット間の影響が小さいので、スピードを優先させ主走査方向及び副走査方向の解像度もしくは片方向の解像度を、標準解像度もしくは低解像度として印刷を行う。中濃度領域以上ではハイライト領域に比べてドットの打込み量が多く、ドット密度が高くなるのでドット間の影響(重なり)が大きくなる。従って、画質を優先させるために主走査方向及び副走査方向の解像度もしくは片方向の解像度を、標準解像度より高解像度に上げドット配置の選択肢が増やす。その結果、スジやテキスチャの無い高精細な画像出力を実現することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
(第1の実施例)
以下、本発明の実施例をインクジェットプリンターを用いて図1で説明する。ただし、インクジェットプリンターは6色濃淡インク(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、淡シアン、淡マゼンタ)を使用し、淡インク(淡シアン・淡マゼンタ)のインク濃度は濃インク(シアン・マゼンタ)の6分の1とする。またドット径を45μm、各色のノズル数を256、ノズル間隔を21.17μm(1200dpi相当)、マルチパス数は4パス印字とする。マルチパス数とはノズル数幅分の印字を埋めるために必要なキャリッジの走査回数である。マルチパス数を増やすことでヘッドのよれや紙送り精度等の影響によるスジを防ぐ効果がある。
【0007】
<ステップS1>
▲1▼入力画像の解像度を1200×1200dpi、画像サイズを主走査方向(ヘッドの移動方向)に対してm画素、副走査方向(紙送り方向)に対してn画素としたとき、副走査方向に対してヘッドの全ノズル数分(256)をパス数(4パス)で割った数を一ブロック(64ライン)として、入力画像を数ブロック(n/64)に分割する。
【0008】
▲2▼4色(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)にインク色展開された2値画像に対して、各ブロックごとにインク構成を調べる。
【0009】
▲3▼ブロック内に打込まれるドットが、淡シアンと淡マゼンタ、イエローインクのみで構成される領域(領域I)、もしくは濃インクの入り始めで隣接するドット間でテキスチャやスジが発生しない領域(領域II)をハイライト領域とする。具体的には、ハーフトーン処理(誤差拡散等)によって多少結果が異なってくるが、ドット径が45μmのとき、濃インクの打込み量が約10%以下の領域とする。また実験結果から、ドット径が45μmのとき、淡インクのインク濃度が濃インクのインク濃度の4分の1を越えると、一つ一つのドットが認識され粒状感が悪化することが分かっている。そのため淡インクのインク濃度は4分の1以下であることが望ましい。また濃インクの入り始めるポイントでは淡インクの打込み量を80%以上とすれば、淡インクと濃インクのコントラストが弱くなり濃インクのドットを目立たなくなることが分かっている。
【0010】
▲4▼▲3▼以外の領域を中濃度領域以上とする。
【0011】
<ステップS2>
主走査方向に対して順次ブロックごとに印字を行う。
【0012】
▲1▼ハイライト領域の場合、ドットが淡シアンと淡マゼンタ、イエローインクのみで構成される領域Iではドット濃度が低い(輝度が高い)ため、一般の観察距離(30cm)では一つ一つのドットを認識できない。従ってハーフトーン処理によって発生するドット配置による粒状感の悪化についてはあまり考慮する必要が無い。濃インクが入り始める領域IIでも、濃インクのドットがあまり打込まれていないので、濃インクのドット密度が低くドット間の影響(重なり)が小さい。そこで掃き寄せ(誤差拡散法によるドット発生の遅れ)などに注意をすれば、ドット配置を細かく制御することはあまり重要ではないの。従って、スピードを優先し記録解像度は標準解像度(1200×1200dpi)で印字を行う。
【0013】
▲2▼中濃度領域以上の場合、ハイライト領域に比べてドットがより多く打込まれるためドットが重なり隣接するドット間の影響が大きくなる。また濃シアンや濃マゼンタ、ブラックインクが打込まれるため、ドット濃度が高く(輝度が低く)一つ一つのドットが認識されやすくなる。その結果、スジやテキスチャが発生し粒状感が悪化する。そこで画質を優先するために記録解像度を上げてやり、ドット配置の選択肢を増やしスジやテキスチャのない印字を行う。
【0014】
具体的には、キャリッジスピードを1/2、紙送りスピードも1/2に下げて主走査方向及び副走査方向の記録解像度を2倍2400×2400dpi)にしてやる。ただし副走査方向の記録解像度を標準解像度で割った値(2=2400dpi/1200dpi)が初期に設定したマルチパス数以下の場合、マルチパス数を初期の値(4パス)とする。副走査方向の記録解像度を標準解像度で割った値が初期に設定したマルチパス数を上回った場合、その値をマルチパス数とする(例えば記録解像度7200dpi、標準解像度が1200dpi時は6パス)。従って本実施例ではマルチパス数を4パスとする。
【0015】
スジはヘッドのよれや紙送り精度等が原因で起こる主走査方向の濃度ムラである。従って副走査方向に対して解像度を2倍に上げることで、副走査方向で21μmから10μmとドットをより細かく制御できるため、副走査方向に対してドットをランダムに配置しスジを防止することができる(図3.高解像度化によるスジ防止)。
【0016】
テキスチャはドットの繋がりによる粒状感の悪化である。従って、記録解像度に比べてドット径が非常に大きい場合を除いて、主走査・副走査方向に対して解像度を上げることで隣接するドットを最大で1.5倍程度(約32μm)引き離すことができる。その結果ドットの配置を工夫するこである程度テキスチャの発生を防ぐことが可能である(図3.高解像度化によるテキスチャ防止)。
【0017】
また記録解像度が主走査・副走査方向共2倍に上がったことで、単位面積当たりのドットの打込み量を最大で4倍に増やすことができる。実験結果から(図4と図5)、メディア(紙)のインク吸収許容量内で淡インクの最大打込み量を2倍(200%)に上げてやると(現状100%)、最大打込み量でのべた濃度も約2倍に上がることが分かった。従って、淡インクから濃インクに切り替わるポイントで、淡インクの最大打込み量を上げてやることで、淡インクと濃インクのコントラストが無くなる。その結果、濃インクのドットが目立ちにくくなり粒状感が向上するというメリットがある。
【0018】
(第2の実施例)
以下、本発明の実施例をインクジェットプリンターを用いて図1で説明する。ただし、インクジェットプリンターは4色インク(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)を使用する。またドット径を45μm、各色のノズル数を256、ノズル間のピッチ間隔を21.17μm(1200dpi相当)、4パス印字とする。
【0019】
<ステップSl>
▲1▼入力画像の解像度を1200×1200dpi、画像サイズを主走査方向(ヘッドの移動方向)に対してm画素、副走査方向(紙送り方向)に対してn画素としたとき、副走査方向に対してヘッドの全ノズル数分(256)をパス数(4パス)で割った数を一ブロック(64ライン)として、入力画像を数ブロック(n/64)に分割する。
【0020】
▲2▼4色(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)にインク色展開された2値画像に対して、各ブロックごとにインク構成を調べる。
【0021】
▲3▼ブロック内に打込まれるドットが、イエローインクのみで構成される領域(領域I)、もしくはインクの打込み量が少なく隣接するドット間でテキスチャやスジが発生しない領域(領域II)をハイライト領域とする。具体的には、ハーフトーン処理(誤差拡散等)によって多少結果が異なってくるが、ドット径が45μmのとき、インクの打込み量が約10%以下の領域とする。
【0022】
▲4▼▲3▼以外の領域を中濃度領域以上とする。
【0023】
<ステップS2>
主走査方向に対して順次ブロックごとに印字を行う。
【0024】
▲1▼ハイライト領域の場合、領域Iではドットがイエローインクのみで構成されるためドット濃度が低く(輝度が高い)、一般の観察距離(30cm)では一つ一つのドットを認識できない。従ってハーフトーン処理によって発生するドット配置による粒状感の悪化についてはあまり考慮する必要が無い。イエロー以外のインクが入り始める領域IIでも、ドットがあまり打込まれていないので、ドット密度が低くドット間の影響(重なり)が小さい。そこで掃き寄せ(誤差拡散法によるドット発生の遅れ)などに注意をすれば、ドット配置を細かく制御することはあまり重要ではないので、スピードを優先し記録解像度は標準解像度(1200×1200dpi)で印字を行う。
【0025】
▲2▼中濃度領域以上の場合、ハイライト領域に比べてドットがより多く打込まれるためドットが重なり隣接するドット間の影響が大きくなる。またシアンやマゼンタ、ブラックインクが打込まれるため、ドット濃度が高く(輝度が低く)一つ一つのドットが認識されやすい。その結果、スジやテキスチャが発生し粒状感が悪化する。そこで画質を優先するために記録解像度を上げてやり、ドット配置の選択肢を増やしスジやテキスチャの無い印字を行う。
【0026】
具体的には、キャリッジスピードはそのまま、紙送りスピードを1/2として主走査方向及び副走査方向の記録解像度を1200×2400dpiにしてやる。ただし副走査方向の記録解像度を標準解像度で割った値(2=2400dpi/1200dpi)が初期に設定したマルチパス数以下の場合、マルチパス数は初期の値(4パス)で印字を行う。記録解像度を標準解像度で割った値が初期に設定したマルチパス数を上回った場合、その値をマチパス数とする(例えば記録解像度7200dpi、標準解像度が1200dpi時は6パス)。従って本実施例では4パス印字を行う。
【0027】
スジはヘッドのよれや紙送り精度等が原因で起こる主走査方向の濃度ムラである。従って副走査方向に対して解像度を2倍に上げることで、副走査方向で21μmから10μmとドットをより細かく制御できるため、副走査方向に対してドットをランダムに配置しスジを防止することができる(図3.高解像度化によるスジ防止)。
【0028】
テキスチャはドットの繋がりによる粒状感の悪化である。従って、記録解像度に比べてドット径が非常に大きい場合を除いて、主走査・副走査方向に対して解像度を上げることで隣接するドットを最大で1.5倍程度(約32μm)引き離すことができる。その結果ドットの配置を工夫することである程度テキスチャの発生を防ぐことが可能である(図3.高解像度化によるテキスチャ防止)。
【0029】
また記録解像度が副走査方向に2倍に上がったことで、単位面積当たりのドットの打込み量を最大で2倍に増やすことができる。実験結果から(図4と図5)、メディア(紙)のインク吸収許容量内で淡インクの最大打込み量を2倍(200%)に上げてやると(現状100%)、最大打込み量でのべた濃度も約2倍に上がることが分かった。従って、淡インクから濃インクに切り替わるポイントで、淡インクの最大打込み量を上げてやることで、淡インクと濃インクのコントラストが無くなるために濃インクのドットが目立ちにくくなり粒状感が向上するというメリットがある。
【0030】
以上の画像出力処理装置により、テキスチャやスジの発生を押さえた、高精細な画像出力を印字することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像出力処理装置を用いれば、スジやテキスチャの無い、高精細な画像出力を印字することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本画像出力処理装置のフローチャート(第1の実施例)。
【図2】ハイライト領域と中濃度領域以上に関する説明とテキスチャとスジの説明。
【図3】主走査方向及び副走査方向の高解像度化によるテキスチャとスジ防止の説明の説明。
【図4】打込み量対淡マゼンタ濃度。
【図5】打込み量対淡シアン濃度。
Claims (3)
- インク色展開後の2値画像に対して、インクの濃度やインクの打込み量を基準にしてハイライト領域と中濃度領域以上とに分離判定する像域分離手段と、分離された領域に対して主走査方向及び副走査方向の記録解像度とを変換する解像度変換手段とを備えることを特徴とする画像処理装置および方法。
- 請求項1において、前記ハイライト領域とは淡インク(通常インクより濃度が低いインク)やイエローインク等のインク濃度が低いドットが打込まれる領域、もしくはドットの打込み量が少なくドット間の影響(重なり)が小さい領域とする。前記中濃度領域以上とはハイライト領域以外の領域とすることを特徴とするカラー画像処理装置および方法。
- 請求項1において、前記像域分離手段でハイライト領域と判定された画像領域を、前記解像度変換手段において、主走査方向及び副走査方向の記録解像度もしくは片方向の記録解像度とを低解像度に変換する手段と、前記像域分離手段で中濃度領域以上と判定された画像領域を、前記解像度変換手段において、主走査方向及び副走査方向の記録解像度もしくは片方向の記録解像度とを高解像度に変換する手段とを備えることを特徴とするカラー画像処理装置および方法。
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---|---|---|---|
JP2002340823A JP2004179745A (ja) | 2002-11-25 | 2002-11-25 | 画像処置装置および方法 |
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JP2002340823A JP2004179745A (ja) | 2002-11-25 | 2002-11-25 | 画像処置装置および方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013027984A (ja) * | 2011-07-26 | 2013-02-07 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置、画像形成方法およびプログラム |
JP2015174217A (ja) * | 2014-03-12 | 2015-10-05 | セイコーエプソン株式会社 | 印刷制御装置および印刷制御方法 |
JP2018158575A (ja) * | 2017-03-21 | 2018-10-11 | 株式会社リコー | 画像形成装置及び制御方法 |
-
2002
- 2002-11-25 JP JP2002340823A patent/JP2004179745A/ja not_active Withdrawn
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