JP2004179270A - アンテナタグ用磁性複合材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、磁性粉末、ナノ結晶磁性粉末を用いて、柔軟性、任意形状性を有し、また磁気特性向上、その中でも、Q値を向上させることができる磁性複合材料を磁心として用いたアンテナタグを提供することである。
【解決手段】本発明は、非晶質磁性粉末、ナノ結晶磁性粉末の磁性複合材料を用いたアンテナタグのプロセス面の向上、磁気特性の向上を鋭意検討した結果、ガラス転移温度Tgが420℃以下の熱可塑性樹脂が磁気特性の向上、特に、Q値向上の効果があることを見出し、本発明に到着した。
【効果】アンテナ特性が良好であり、形状自由、また、耐熱性樹脂を用いていることから、従来のRFIDやEASに加えて、ライフライン等の判別に用いることができる。

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、RFID(無線周波数識別:Radio Frequency Identification)やEAS(電子式物品監視:Electronic Article Surveillance)に用いられるアンテナタグに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、アンテナタグの磁心としては、フェライトコアや特開平10−75113号公報(特許文献1)などに代表される金属磁性体の薄板の積層体が用いられているが、フェライトコアは柔軟性が無く、また、金属磁性体の薄板の積層体は任意形状に加工にすることが困難であった。また、金属磁性体の薄板の積層体を用いた場合には渦電流損失により、アンテナ特性のQ値が低減する恐れがあった。
【0003】
柔軟性と任意の加工性を付与する手法としては、特開2002−246828号公報(特許文献2)や特開2002−290131号公報(特許文献3)に挙げられるフェライト粉末、鉄粉末、非晶質粉末などの磁性粉末と樹脂との磁性複合体をアンテナに用いた例はあるが、この中でも、特に磁気特性として優れている非晶質磁性粉末、また、ナノ結晶磁性粉末と樹脂との磁性複合体を用いたアンテナタグとして詳細に検討された例は無かった。
【0004】
【特許文献1】特開平10−75113号公報
【0005】
【特許文献2】特開2002−246828号公報
【0006】
【特許文献3】特開2002−290131号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、磁性粉末、ナノ結晶磁性粉末を用いて、柔軟性、任意形状性を有し、また磁気特性向上、その中でも、Q値を向上させることができる磁性複合材料を磁心として用いたアンテナタグを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、非晶質磁性粉末、ナノ結晶磁性粉末の磁性複合材料を磁心として用いたアンテナタグのプロセス面の向上、磁気特性の向上を鋭意検討した結果、ガラス転移温度Tgが420℃以下の熱可塑性樹脂が磁気特性の向上、特に、Q値向上の効果があることを見出し、本発明に到着した。
【0009】
本発明に用いられる磁性材料は、非晶質磁性材料、もしくは、ナノ結晶磁性材料が用いられる。
【0010】
本発明に用いられる非晶質磁性材料は、熱処理後も非晶質構造を維持しており、下記組成に限らないが、非晶質磁性材料の組成としては、一般式(Fe1−x100−a−b−cSiM’(式中、MはCo及び/又はNi、M’はNb、Mo、Zr、W、Ta、Hf、Ti、V、Cr、Mn、Y、Pd、Ru、Ga、Ge、C、Pから選ばれる1種類以上の元素を表わす。xは原子比を、a、b、cは原子%を示し、それぞれ0≦x<1、0≦a≦24、4≦b≦30、0≦c≦10を満たすものとする)が望ましい。
【0011】
本発明に用いられるナノ結晶磁性材料は組織が粒径100nm以下のナノ結晶粒を主成分とする磁性材料であり、非晶質合金を結晶化温度以上で熱処理し、ナノ結晶粒を析出させることで得られる。ナノ結晶磁性材料の組成としては、ナノ結晶磁性材料として代表的なFe−Cu−Nb−Si−B系でもよいが、下記組成には限らないが、最も望ましくは、一般式(Fe1−x100−a−b−c−dSiAlM’(式中、MはCo及び/又はNi、M’はNb、Mo、Zr、W、Ta、Hf、Ti、V、Cr、Mn、Y、Pd、Ru、Ga、Ge、C、Pから選ばれる1種類以上の元素を表わす。xは原子比を、a、b、c、dは原子%を示し、それぞれ0≦x≦0.5、0≦a≦24、1≦b≦20、4≦c≦30、0≦d≦10を満たすものとする)で表わされる組成が望ましい。
【0012】
本発明に用いられる磁性粉末の厚み、粒径は厚み5ミクロン以下の扁平状の形状を有しているものが良いが、楕円回転体型、球型、針型、不定形などであっても良い。
【0013】
また、本発明においてバインダーとして用いられる熱可塑性樹脂は、ガラス転移温度Tgが420℃以下が良い。
【0014】
本発明の磁性複合材料の作成方法としては、溶媒、例えば、ジメチルアセトアミドのような有機溶媒に樹脂を溶かし、磁性粉末を混合し、ペーストを作成し、金型に中で乾燥させ磁性複合体を作成する方法もあるが、磁性粉末と樹脂を混練し、直接ホットプレスをする方法で磁性複合材料を作成することできる。磁性粉末100重量部に対して熱可塑性樹脂は通常1〜900重量部、好ましくは5〜400重量部用いるのが好ましく、更に好ましくは、10〜70重量部用いるのが好ましい。この範囲にあると本発明の効果である軟磁気特性の向上が特に発現する。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる磁性材料は、非晶質磁性材料、もしくは、ナノ結晶磁性材料が用いられる。
【0016】
本発明に用いられる非晶質磁性材料は、熱処理後も非晶質構造を維持しており、非晶質磁性材料の組成としては、下記組成に限らないが、一般式(Fe1−x100−a−b−cSiM’(式中、MはCo及び/又はNi、M’はNb、Mo、Zr、W、Ta、Hf、Ti、V、Cr、Mn、Y、Pd、Ru、Ga、Ge、C、Pから選ばれる1種類以上の元素を表わす。xは原子比を、a、b、cは原子%を示し、それぞれ0≦x<1、0≦a≦24、4≦b≦30、0≦c≦10を満たすものとする)が望ましい。
【0017】
本発明に用いられるナノ結晶磁性材料は組織が粒径100nm以下のナノ結晶粒を主成分とする磁性材料であり、非晶質合金を結晶化温度以上で熱処理し、ナノ結晶粒を析出させることで得られる。ナノ結晶磁性材料の組成としては、ナノ結晶磁性材料として代表的なFe−Cu−Nb−Si−B系でもよいが、下記組成に限らないが、最も望ましくは、一般式(Fe1−x100−a−b−c−dSiAlM’(式中、MはCo及び/又はNi、M’はNb、Mo、Zr、W、Ta、Hf、Ti、V、Cr、Mn、Y、Pd、Ru、Ga、Ge、C、Pから選ばれる1種類以上の元素を表わす。xは原子比を、a、b、c、dは原子%を示し、それぞれ0≦x≦0.5、0≦a≦24、1≦b≦20、4≦c≦30、0≦d≦10を満たすものとする)で表わされる組成が望ましい。
【0018】
本発明に用いられる磁性粉末の厚み、粒径は厚み5ミクロン以下の扁平状の形状を有しているものが良いが、円盤型、楕円回転体型、球型、針状、不定形などであっても良いが、厚みが5ミクロン以下であるような薄型の磁性粉末が望ましい。
【0019】
本発明に用いられる磁性粉末の厚み、粒径は厚み5ミクロン以下の扁平状の形状を有しているものが良く、更に望ましく、厚み5ミクロン以下、粒径300ミクロン以下が望ましい。更に望ましくは、厚み3ミクロン以下、粒径200ミクロン以下が望ましいが、
本発明に用いられる磁性粉末は、上記の扁平状磁性粉末の単独でも良いが、球状磁性粉末や他の形状の磁性粉末と混合で用いても良い。
【0020】
磁性材料に含まれるナノ結晶粒は、100nm以下、望ましくは50nm以下、更に望ましくは、30nm以下が望ましい。磁性材料にこれらナノ結晶粒が含まれることで、保磁力の低減等の軟磁気特性の向上が見られる。ナノ結晶粒は、実験的には、X線回折を測定し、、ピーク半値幅より結晶粒のサイズを測定することができる。
【0021】
一方、同じく本発明に用いられる非晶質磁性材料は、熱処理後も非晶質構造を維持しており、非晶質磁性材料の組成としては、これに制限を受けないが、一般式(Fe1−x100−a−b−cSiM’(式中、MはCo及び/又はNi、M’はNb、Mo、Zr、W、Ta、Hf、Ti、V、Cr、Mn、Y、Pd、Ru、Ga、Ge、C、Pから選ばれる1種類以上の元素を表わす。xは原子比を、a、b、cは原子%を示し、それぞれ0≦x<1、0≦a≦24、4≦b≦30、0≦c≦10を満たすものとする)が望ましいが、これに限定されるものでは無い。
【0022】
本発明に用いられる磁性材料は、上記非晶質磁性材料、ナノ結晶磁性材料それぞれ単独でも良いが、ナノ結晶磁性材料と非晶質金属材料とを混合させても良い。更に、他の磁性材料、例えば、フェライトやセンダストなどとの混合して用いても良い。
【0023】
本発明の磁性粉末の製造方法であるが、合金溶湯を急冷し得られた非晶質リボンを作成した後、粉末砕し粉末末を得る方法があるが、粉砕する方法は粉砕時の応力により磁気特性の低下が起こりやすいため、水アトマイズ方法やガスアトマイズ方法等の直接磁性粉が得られる方法が望ましい。
【0024】
また、本発明においてバインダーとして用いられる熱可塑性樹脂は、ガラス転移温度Tgが420℃以下が良く、更に、望ましくは、ガラス転移温度Tgが50℃以上420℃以下のものが良く、更に望ましくは、ガラス転移温度Tgが60℃以上350℃以下のものが良い。更に望ましくは、ガラス転移温度Tgが100℃以上300℃以下のものが良い。
【0025】
これに限定されないが、本発明に用いられる熱可塑性樹脂を具体的に挙げるとすれば、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリサルホン、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリ乳酸、ポリエチレン、ポリプロピレン等々あるが、この中でも、望ましくは、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトンが最も望ましい。
【0026】
更に述べると、ポリエステルの中でも、ガラス転移温度Tgが60℃以上350℃以下であるポリエチレンテレフタレートも望ましい樹脂の一つである。
【0027】
バインダーとして用いられる樹脂は上記樹脂、単独で用いられても良いが、上記樹脂2種以上を混合して用いられても良い。
【0028】
本発明の磁性複合材料の作成方法としては、溶媒、例えば、ジメチルアセトアミドのような有機溶媒に樹脂を溶かし、磁性粉末を混合し、ペーストを作成し、ドクターブレード法によりペースト膜を作り、乾燥させ磁性複合体を作成する方法もあるが、上記に挙げた樹脂を用いれば、磁性粉末と樹脂を混合し、直接ホットプレスをする方法で磁性複合材料を作成することでき、有機溶媒を使わないため、プロセスが簡略化できるメリットがあり、成型性、均一性に優れた磁性複合材料を作成することができる。磁性粉末100重量部に対して熱可塑性樹脂は通常1〜900重量部、好ましくは2〜400重量部用いるのが好ましく、更に好ましくは、2〜10重量部用いるのが好ましい。この範囲にあると本発明の効果である軟磁気特性の向上が特に発現する。
【0029】
本発明における、ホットプレス時の試料に掛かるプレス圧力は、500MPa以下が望ましく、更に望ましくは、100MPa以下が望ましい。この圧力下でホットプレスを行えば、プレス時に起こる磁気特性劣化が防ぐことができる。
【0030】
【実施例】
【0031】
【実施例1】Fe66NiSi14AlNbの合金を高周波溶解炉で1300℃の溶湯とし、溶解炉の底に取り付けたノズルを通して溶湯を流下させ、ノズル先に取り付けたガスアトマイズ部より75kg/cmの高圧ガスで溶湯を微粒化し、更にこの微粒化させた溶湯をロール径190mm、円錐角度80度、回転数7200rpmの回転冷却体に衝突させ、Fe66NiSi14AlNb(at%)の組成を有する長径150ミクロン、短径55ミクロン、厚み2ミクロンの扁平状磁性粉末を作製した。磁性粉末の熱処理前のX線回折を測定した結果、磁性粉末は典型的な非晶質のハローパターンを示し、完全な非晶質であることが明らかになった。得られた磁性粉末を550℃で1時間熱処理を行った。磁性粉末の熱処理後のX線回折を測定した結果、熱処理後の磁性粉末は微結晶化しており、ピーク半値幅よりほぼ20nmの微結晶が析出していることが明らかになった。
【0032】
バインダーとして用いるポリエーテルサルホン(三井化学社製)のペレットをボールミルで粉砕し、ポリエーテルサルホンの粒径100ミクロンの粉末を作製した。
【0033】
そして、得られたナノ結晶磁性粉末を90重量部、バインダーとして前記のポリエーテルサルホンの粉末を10重量部を混合し、ハイブリッドミキサー(キーエンス社製)にて10分攪拌し、均一な磁性粉と樹脂からなる混合粉末を得た。更に、この複合粉末を、250℃、15MPaにて熱プレスを行い、21mm×3mm×1mmの磁性複合体を作製した。この複合体に径0.08mmΦの銅線を800ターンの巻線を行い、LCRメーター HP4284A(ヒューレットパッカード社製)を用いて、共振周波数fq、また、共振周波数時のインダクタンスL、Q値の特性を測定した。また、用いたバインダーのガラス転移温度Tgをバインダー単体のみの10℃/分の昇温速度条件のDSC法(島津DSC−60)により測定した。これらの結果について、表1に示す。
【0034】
【表1】
Figure 2004179270
【0035】
【実施例2】実施例1と同様に合金を高周波溶解炉で1300℃の溶湯とし、溶解炉の底に取り付けたノズルを通して溶湯を流下させ、ノズル先に取り付けたガスアトマイズ部より75kg/cmの高圧ガスで溶湯を微粒化し、更にこの微粒化させた溶湯をロール径190mm、円錐角度80度、回転数7200rpmの回転冷却体に衝突させ、Co66FeNi14Si15(at%)の組成を有する長径70ミクロン、短径20ミクロン、厚み3ミクロンの扁平状磁性粉を作製した。作製した磁性粉を380℃で1時間、窒素ガス雰囲気中で熱処理した。磁性粉の熱処理前後のX線回折の結果、熱処理前後に拘わらず、完全な非晶質であることが明らかになった。
【0036】
バインダーとして用いるポリエーテルケトン(ビクトレックス社製)のペレットをボールミルで粉砕し、ポリエーテルケトンの粒径100ミクロンの粉末を作製した。
【0037】
そして、得られた非晶質磁性粉を95重量部、バインダーとしてポリエーテルケトンの粉末を5重量部を混合し、その混合粉末を200℃で熱プレスを行い、21mm×3mm×1mmの磁性複合体を作製した。この複合体に径0.08mmΦの銅線により800ターンの巻線を行い、LCRメーター HP4284A(ヒューレットパッカード社製)を用いて、共振周波数fq、また、共振周波数時のインダクタンスL、Q値の特性を測定した。また、用いたバインダーのガラス転移温度Tgをバインダー単体のみの10℃/分の昇温速度条件のDSC法(島津DSC−60)により測定した。これらの結果について、表1に示す。
【0038】
【実施例3】実施例1と同様に合金を高周波溶解炉で1300℃の溶湯とし、溶解炉の底に取り付けたノズルを通して溶湯を流下させ、ノズル先に取り付けたガスアトマイズ部より75kg/cmの高圧ガスで溶湯を微粒化し、更にこの微粒化させた溶湯をロール径190mm、円錐角度80度、回転数7200rpmの回転冷却体に衝突させ、Fe78Si13(at%)の組成を有する長径150ミクロン、短径60ミクロン、厚み2ミクロンの楕円型扁平状磁性粉を作製した。作製した磁性粉を400℃で1時間、窒素ガス雰囲気中で熱処理した。作製した磁性粉の熱処理前後のX線回折を測定した結果、実施例2の場合と同様に、熱処理前の磁性粉は典型的な非晶質のハローパターンを示し、熱処理前後に拘わらず、完全な非晶質であることが明らかになった。
【0039】
そして、得られた非晶質磁性粉を95重量部、バインダーとしてポリエーテルケトンの粉末を5重量部を混合し、その混合粉末を200℃で熱プレスを行い、21mm×3mm×1mmの磁性複合体を作製した。この複合体に径0.08mmΦの銅線を800ターンの巻線を行い、LCRメーター HP4284A(ヒューレットパッカード社製)を用いて、共振周波数fq、また、共振周波数時のインダクタンスL、Q値の特性を測定した。また、用いたバインダーのガラス転移温度Tgをバインダー単体のみの10℃/分の昇温速度条件のDSC法(島津DSC−60)により測定した。これらの結果について、表1に示す。
【0040】
【実施例4】水アトマイズ法により、Fe78Si13(at%)の組成を有する粒径45ミクロン、厚み5ミクロンの円盤型磁性粉を作製した。作製した磁性粉を400℃で1時間、窒素ガス雰囲気中で熱処理した。作製した磁性粉の熱処理前後のX線回折を測定した結果、実施例2の場合と同様に、熱処理前の磁性粉は典型的な非晶質のハローパターンを示し、熱処理前後に拘わらず、完全な非晶質であることが明らかになった。
【0041】
バインダーとして用いるポリエーテルサルホン(三井化学社製)のペレットをボールミルで粉砕し、ポリエーテルサルホンの粒径100ミクロンの粉末を作製した。
【0042】
そして、得られた非晶質磁性粉を95重量部、バインダーとしてポリエーテルサルホンの粉末を5重量部を混合し、その混合粉末を200℃で熱プレスを行い、21mm×3mm×1mmの磁性複合体を作製した。この複合体に径0.08mmΦの銅線を800ターンの巻線を行い、LCRメーター HP4284A(ヒューレットパッカード社製)を用いて、共振周波数fq、また、共振周波数時のインダクタンスL、Q値の特性を測定した。また、用いたバインダーのガラス転移温度Tgをバインダー単体のみの10℃/分の昇温速度条件のDSC法(島津DSC−60)により測定した。これらの結果について、表1に示す。
【0043】
【実施例5】水アトマイズ法により、Fe66Co18Si15(at%)の組成を有する粒径35ミクロン、厚み5ミクロンの円盤型磁性粉を作製した。作製した磁性粉を400℃で1時間、窒素ガス雰囲気中で熱処理した。作製した磁性粉の熱処理前後のX線回折を測定した結果、実施例2の場合と同様に、熱処理前の磁性粉は典型的な非晶質のハローパターンを示し、熱処理前後に拘わらず、完全な非晶質であることが明らかになった。
【0044】
そして、得られた非晶質磁性粉を95重量部、バインダーとしてポリエチレンテレフタレートの粉末(三井化学社製)を5重量部を混合し、その混合粉末を280℃で熱プレスを行い、21mm×3mm×1mmの磁性複合体を作製した。この複合体に径0.08mmΦの銅線を800ターンの巻線を行い、LCRメーター HP4284A(ヒューレットパッカード社製)を用いて、共振周波数fq、また、共振周波数時のインダクタンスL、Q値の特性を測定した。また、用いたバインダーのガラス転移温度Tgをバインダー単体のみの10℃/分の昇温速度条件のDSC法(島津DSC−60)により測定した。これらの結果について、表1に示す。
【0045】
【比較例1】Fe78Si13(at%)の組成を有するリボンを耐熱性接着剤で積層、400℃で熱処理し、実施例と同一形状である21mm×3mm×1mmの積層体を得た。この積層体に径0.08mmΦの銅線を800ターンの巻線を行い、LCRメーター HP4284A(ヒューレットパッカード社製)を用いて、共振周波数fq、また、共振周波数時のインダクタンスL、Q値の特性を測定した。また、用いたバインダーのガラス転移温度Tgをバインダー単体のみの10℃/分の昇温速度条件のDSC法(島津DSC−60)により測定した。これらの結果について、表1に示す。

Claims (2)

  1. (A)Fe含有磁性合金粉末又はCo含有磁性合金粉末
    (B)熱可塑性樹脂
    を含む組成物であって、磁性合金粉末の組織が非晶質組成又は100nm以下のナノ結晶粒を有しており、熱可塑性樹脂のガラス転移温度(Tg)が420℃以下である磁性複合材料
  2. 請求項1記載の磁性複合材料を磁心として用いたアンテナタグ。
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