JP2004179230A - 金属製コンデンサケース - Google Patents

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教弘 大西
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Abstract

【課題】衝撃押出し加工手段を用いて端子と支持突起を一体に形成することができる金属製コンデンサケースを提供する。
【解決手段】ケース端子(23)とケース支持突起(24)が形成され、ケース底部内面(211)にケース突条(25)、及びケース溝条底面(261)の端部にケース溝条斜面(262)が形成されたケース溝条(26)がケース底部外面(212)に形成され、かつケース溝条底部(27)の板厚をケース底部(21)の板厚より薄くさせたケース主体(2)と、封口部端子(35)と封口部支持突起(36)が形成され、封口部内面(311)に封口部突条(37)、及び封口部溝条底面(381)の端部に封口部溝条斜面(382)が形成された封口部溝条(38)が封口部外面(312)に形成され、かつ封口部溝条底部(39)の板厚を封口部(31)の板厚より薄くさせた封口主体(3)とから構成される金属製コンデンサケースとする。
【選択図】 図17

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は電解コンデンサの外装ケースである金属製コンデンサケースに関する発明である。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特公平6−70949号公報
【0003】
近年開発が進められているハイブリッド車、燃料電池車、電気自動車等の輸送用機器または産業用機器において、動力用電源あるいは補助電源として電気二重層コンデンサに代表される電解コンデンサが使用されている。
【0004】
図18に示すように、従来から陰極端子と陽極端子が両端から異方向に配設されている電解コンデンサの金属製コンデンサケース(1)が使用されている。端子はケース底部(21)の外面と封口部(31)の外面に設けられた舌片状の金属板である。舌片状の端子は電気抵抗の低減と他の電解コンデンサとの接続を確実に行うためのものである。前記端子には他の電解コンデンサとの接続等により外力が作用するため、端子を形成するケース底部(21)と封口部(31)には強度が要求される。また、内部に収装されるコンデンサ素子(P)を支持するため、ケース底部(21)の内面と封口部(31)の内面に支持突起が設けられる。この支持突起はケース底部(21)の内面と封口部(31)の内面のそれぞれの中心付近に設けられる。
【0005】
一方、従来より衝撃押出し加工手段を用いた金属製コンデンサケースの製造方法が知られている。例えば、特許文献1に記載の金属製コンデンサケースの製造方法は、衝撃押出し加工手段を用いて前方円筒の後端に仕切板を介して後方円筒を一体に形成する製造方法である。特許文献1に記載の金属製コンデンサケースでは、後方円筒は前方円筒と同径または前方円筒より小径の円筒形状である。後方円筒の形状は金属製コンデンサケースの中心軸に対して対称な形状である。
【0006】
金属製コンデンサケースが中心軸に対して対称な形状である場合、アルミニウム製の素材(ブランク)を押圧加工すると、金属材料がパンチとダイスの中心から放射状かつ全方向に均等な速さで流動して行き、前方円筒を形成するキャビティと後方円筒を形成するキャビティに金属材料が均等に供給される。従って、中心軸に対して対称な形状であれば、一定の形状に安定して形成することができる。
【0007】
また、ケース底部(21)や封口部(31)と、側周壁の板厚の差が少なければ、ケース底部(21)や封口部(31)と側周壁の境界部分においてパンチとダイスの型面と、金属材料との摩擦抵抗が急増することがないので、金属材料は流動しやすい。例えば、特許文献1に記載の金属製コンデンサケースでは、ケース底部(21)や封口部(31)に該当する仕切板の板厚が薄く形成されるため、仕切板と側周壁の板厚の差が少ない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図18のように、端子の形状が舌片状であり、中心軸に対して非対称形状である金属製コンデンサケース(1)では、衝撃押出し加工手段を用いてアルミニウム製のブランクを押圧加工すると、ケース底部(21)あるいは封口部(31)が中心軸に対して非対称であるため、金属材料の流れが不規則となり、金属材料がパンチとダイスの中心から周方向に均等な速さで流動しない。このため端子と支持突起のキャビティに金属材料が充分に流入せず、またケース主体(2)または封口主体(3)を形成するキャビティに金属材料が均等に供給されず、金属材料の過不足が生じて各部分に金属材料不足による欠肉部分を生じる。従って、中心軸に対して非対称形状の金属製コンデンサケースは、衝撃押出し加工手段を用いて形成することが困難である点に第一の解決すべき課題があった。
【0009】
また、衝撃押出し加工手段において、板厚を厚くする部分では薄くする部分に比べて金属材料が流動する速度は遅くなる。すなわちケース底部(21)と封口部(31)の板厚を厚くすると金属材料は周縁部分に向かって速い速度で流動できず、側周壁を形成する金属材料を供給できない。図18のように、端子を有する金属製コンデンサケース(1)では、端子を支えるためにケース底部(21)と封口部(31)の板厚を側周壁の板厚より厚く形成して強度を確保する必要があるが、上述のように板厚を厚く形成することはできない。従って、端子を有する金属製コンデンサケースは、衝撃押出し加工手段を用いて形成することが困難である点に第二の解決すべき課題があった。
【0010】
また、衝撃押出し加工手段においては、キャビティの幅が急激に狭くなる部分では、パンチとダイスの型面と金属材料との間の摩擦抵抗が急増する。また金属材料の変形の進行とともに加工硬化により金属材料の硬さが増加する。衝撃押出し加工手段を用いて加工を行う場合、加工圧力を増加させる必要があるが、ケース底部(21)及び封口部(31)の板厚を厚く形成し、側周壁の板厚を薄く形成する金属製コンデンサケース(1)では、加工圧力がパンチとダイスの工具強さの限界に達し、割れ欠け等を生じるなどして消耗が激しい。従って、底部(21)及び封口部(31)の板厚を厚く形成し、側周壁の板厚を薄く形成する金属製コンデンサケースは、衝撃押出し加工手段を用いて大量生産することが困難である点に第三の解決すべき課題があった。
【0011】
本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであって、その第一の目的は、ケース底部(21)及び封口部(31)に端子と支持突起が形成され、ケース底部(21)と封口部(31)の形状が中心軸に対して非対称形状であり、ケース底部(21)及び封口部(31)の板厚が厚く、側周壁及び封口縁部(32)の板厚が薄い金属製コンデンサケースであって、衝撃押出し加工手段を用いて形成することができる金属製コンデンサケースを提供することにある。
また、第二の目的は、衝撃押出し加工手段に用いるパンチとダイスの消耗を低減して、大量生産を行うのに適した金属製コンデンサケースを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、ケース底部(21)と前記ケース底部(21)の周縁部分に延設されるケース側周壁(22)を有し、ケース側周壁縁部(223)で開口部分(28)が形成され、電解コンデンサ素子(P)を収装する収装空間(29)が形成されたケース主体(2)と、前記開口部分(28)を閉塞する封口部(31)と前記封口部(31)の周縁部分に延設される封口縁部(32)とを有する封口主体(3)から構成され、ケース側周壁縁部(223)と封口縁部(32)を絶縁状態で巻き締め接合して、ケース主体(2)の収装空間(29)を密閉する金属製コンデンサケースであって、
ケース底部外面(212)にケース端子(23)、ケース底部内面(211)にケース支持突起(24)が形成され、ケース底部内面(211)を隆起させてケース底部内面(211)の中央部分から周縁部分に向かうケース突条(25)が形成され、前記ケース突条(25)と同位置において、ケース底部外面(212)を陥没させてケース溝条底面(261)が形成され、かつ前記ケース溝条底面(261)の端部にケース溝条斜面(262)が形成されたケース溝条(26)が形成され、前記ケース溝条底面(261)におけるケース溝条底部(27)の板厚をケース底部(21)の板厚より薄くさせたケース主体(2)と、
封口部外面(312)に封口部端子(35)、封口部内面(311)に封口部支持突起(36)が形成され、封口部内面(311)を隆起させて封口部内面(311)の中央部分から周縁部分に向かう封口部突条(37)が形成され、前記封口部突条(37)と同位置において、封口部外面(312)を陥没させて封口部溝条底面(381)が形成され、かつ前記封口部溝条底面(381)の端部に封口部溝条斜面(382)が形成された封口部溝条(38)が形成され、前記封口部溝条底面(381)における封口部溝条底部(39)の板厚を封口部(31)の板厚より薄くさせた封口主体(3)とから構成される金属製コンデンサケースとした。
【0013】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、ケース主体用ダイス(5)は、ケース主体(2)のケース底部外面(212)及びケース溝条(26)を形成するケース底部外面型面(512)と、ケース端子(23)を形成するケース端子用キャビティ(513)と、ケース側周壁外面(222)を形成するケース側周壁外面型面(521)とを有し、
ケース主体用パンチ(6)は、ケース主体(2)のケース側周壁内面(221)、ケース底部内面(211)及びケース突条(25)を形成するケース底部内面型面(61)と、ケース支持突起(24)を形成するケース支持突起用キャビティ(62)とを有しており、
封口主体用ダイス(7)は、封口主体(3)の封口部外面(312)、封口縁部外面(322)及び封口部溝条(38)を形成する封口主体外面型面(712)と、封口部端子(35)を形成する封口部端子用キャビティ(713)と、封口側周壁外面(412)を形成する封口側周壁外面型面(721)とを有し、
封口主体用パンチ(8)は、封口主体(3)の封口部内面(311)、封口縁部内面(321)、封口部突条(37)及び封口側周壁内面(411)を形成する封口主体内面型面(81)、封口部支持突起(36)を形成する封口部支持突起用キャビティ(82)とを有しており、
ケース主体用ダイス(5)とケース主体用パンチ(6)を用いたケース主体形成手段でケース主体用ダイス(5)に供給されるケース主体用ブランク(91)を衝撃押出しして形成されたケース主体(2)と、
封口主体用ダイス(7)と封口主体用パンチ(8)を用いた封口主体形成手段で封口主体用ダイス(7)に供給される封口主体用ブランク(92)を衝撃押出しして封口主体形成部材(4)を形成するとともに、前記封口主体形成部材(4)を加工して形成された封口主体(3)とから構成されることとした。
【0014】
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、ケース主体用ダイス(5)に供給されるケース主体用ブランク(91)のブランク側部(93)にケース側周壁外面型面(521)と当接する当接部(94)が形成され、ケース主体(2)は、ケース主体用ダイス(5)に供給されたケース主体用ブランク(91)をブランク側部(93)とケース側周壁外面型面(521)との間に間隙を確保して支持された状態で衝撃押出しして形成され、
封口主体用ダイス(7)に供給される封口主体用ブランク(92)のブランク側部(93)に封口側周壁外面型面(721)と当接する当接部(94)が形成され、封口主体形成部材(4)は、封口主体用ダイス(7)に供給された封口主体用ブランク(92)をブランク側部(93)と封口側周壁外面型面(721)との間に間隙を確保して支持された状態で衝撃押出しして形成されることとした。
【0015】
従って、請求項1に記載の発明では、ケース主体(2)のケース底部(21)の板厚は厚く形成され、ケース突条(25)及びケース溝条(26)の部分の板厚は薄く形成される。板厚を薄く形成する部分では厚く形成する部分に比べて金属材料が速く流動する。従って、衝撃押出し加工手段を用いた場合、ケース突条(25)及びケース溝条(26)の部分では金属材料が迅速に流動して、ケース側周壁(22)を形成するべくケース底部(21)の周縁部分に向かって金属材料が供給される。また、ケース突条(25)及びケース溝条(26)の部分で金属材料の流動が促進されるため、ケース端子用キャビティ(513)及びケース支持突起用キャビティ(62)にも金属材料が不足することなく供給される。
封口主体(3)においても前記ケース主体(2)と同様に、封口部(31)の板厚は厚く形成され、封口部突条(37)及び封口部溝条(38)の部分の板厚は薄く形成される。従って、衝撃押出し加工手段を用いた場合、金属材料は封口縁部(32)及び封口側周壁(41)を形成するべく封口部(31)の周縁に向かって供給される。また、封口部突条(37)及び封口部溝条(38)の部分で金属材料の流動が促進されるため、封口部端子用キャビティ(713)及び封口部支持突起用キャビティ(82)にも金属材料が不足することなく供給される。
また、ケース主体(2)のケース突条(25)及びケース溝条(26)の部分では、ケース溝条底面(261)に連続するケース溝条斜面(262)が形成される。衝撃押出し加工手段を用いた場合、流動する金属材料は、流動方向に沿った面に対しては抵抗なく流動するため、流動方向に沿った前記ケース溝条斜面(262)が金属材料の抵抗を低減し、流動が妨げられずに中央から周縁の方向に向かってケース溝条斜面(262)に沿って金属材料が供給される。
封口主体(3)においても前記ケース主体(2)と同様に、封口部突条(37)及び封口部溝条(38)の部分では、封口部溝条底面(381)に連続する封口部溝条斜面(382)が形成される。よって、前記封口部溝条斜面(382)が金属材料の抵抗を低減し、流動が妨げられずに中央から周縁部分の方向に向かって封口部溝条斜面(382)に沿って金属材料が供給される。
【0016】
また、請求項2に記載の発明では、ケース主体形成手段に用いるケース用第一ダイス(51)には第一凸部(511)が突設されており、前記第一凸部(511)がケース用第二ダイス(52)に圧入されてケース用第一ダイス(51)とケース用第二ダイス(52)が結合される。また、前記ケース用第一ダイス(51)には第一補強リング(53)が焼き嵌めされ、前記ケース用第二ダイス(52)には第二補強リング(54)が焼き嵌めされる。このためケース主体用ダイス(5)の内面に予め圧縮応力を生じさせ、衝撃押出し加工の際に内圧によって生じる引張応力が相殺される。
また封口主体形成手段に用いる封口主体用第一ダイス(71)には第二凸部(711)が突設されており、前記第二凸部(711)が封口主体用第一ダイス(71)に圧入されて封口主体用第一ダイス(71)と封口主体用第二ダイス(72)が結合される。また、前記封口主体用第一ダイス(71)には第三補強リング(73)が焼き嵌めされ、前記封口主体用第二ダイス(72)には第四補強リング(74)が焼き嵌めされる。このため封口主体用ダイス(7)の内面に予め圧縮応力を生じさせ、衝撃押出し加工の際に内圧によって生じる引張応力が相殺される。
【0017】
また、請求項3に記載の発明では、ケース主体用ブランク(91)はケース主体用ダイス(5)に供給され、加圧されたケース主体用ブランク(91)はケース主体用ダイス(5)の中央から周縁部分の方向に向かって変形しながら流動し、ブランク側部(93)とケース側周壁外面型面(521)との間隙が金属材料によって充填される。ケース主体用パンチ(6)で加圧する加工当初においては金属材料が自由に流動する。このため、加工圧力が急激に上昇せず、加工当初においてケース主体用ダイス(5)及びケース主体用パンチ(6)の工具強さの限界に達することはない。
また、封口主体用ブランク(92)は封口主体用ダイス(7)に供給され、加圧された封口主体用ブランク(92)は封口主体用ダイス(7)の中央から周縁部分の方向に向かって変形しながら流動する。ブランク側部(93)と封口側周壁外面型面(721)との間隙が金属材料によって充填される。封口主体用パンチ(8)で加圧する加工当初においては金属材料が自由に流動する。このため、加工圧力が急激に上昇せず、加工当初において封口主体用ダイス(7)及び封口主体用パンチ(8)の工具強さの限界に達することはない。
【0018】
【発明の実施の形態及び実施例】
本発明を具体化した実施形態を説明する。まず金属製コンデンサケース(1)を構成するケース主体(2)と封口主体(3)について図1から図10に従って説明する。
【0019】
図1に示すように、前記ケース主体(2)はケース底部(21)と前記ケース底部(21)の周縁部分に延設されるケース側周壁(22)を有する。ケース側周壁(22)のケース側周壁縁部(223)で開口部分(28)が形成される。ケース主体(2)には電解コンデンサ素子(P)を収装する収装空間(29)が形成される。また図2に示すように、前記封口主体(3)は封口部(31)を有し、前記封口部(31)の周縁部分に延設される封口縁部(32)を有する。前記封口部(31)は前記ケース主体(2)の開口部分(28)を閉塞するものである。
【0020】
図1、図3、図4に示すように、前記ケース主体(2)は外径が50mmで長さが125mmの円筒形状である。ケース底部(21)の板厚は2.5mmである。ケース側周壁(22)の板厚は0.5mmである。
【0021】
図3、図5に示すように、ケース底部外面(212)には電極用のケース端子(23)が形成されている。前記ケース端子(23)はケース主体(2)と一体に形成されている。ケース端子(23)は長さ25mm、幅20mm、厚さ1.5mmの舌片状の板状体である。図5に示すようにケース端子(23)が形成される位置は、ケース底部外面(212)の中心から偏った位置である。すなわちケース端子(23)の接触面(231)がケース底部外面(212)の中心上に位置するように形成される。接触面(231)は電解コンデンサが他の電解コンデンサと直列に接続される場合に、他の端子と重ねて接触させるケース端子(23)の面である。
【0022】
図4、図5に示すように、ケース底部内面(211)にはケース支持突起(24)が形成されている。前記ケース支持突起(24)はケース主体(2)と一体に形成されている。前記ケース支持突起(24)はケース主体(2)に収装する電解コンデンサ素子(P)の軸中心部を支持するものである。ケース支持突起(24)は直径5.0mm、ケース底部内面(211)からの高さ9.0mmである。ケース支持突起(24)が形成される位置は、ケース底部内面(211)の中心である。
【0023】
図4、図5、図6に示すように、ケース底部内面(211)にはケース突条(25)が形成されている。前記ケース突条(25)は、ケース底部(21)の強度を高めるとともにケース主体(2)に収装する電解コンデンサ素子(P)の端面を支持するものである。ケース突条(25)は封口主体(3)に形成される後記封口部突条(37)とで電解コンデンサ素子(P)を挟持する。図6に示すように、ケース突条(25)は、ケース底部内面(211)を隆起させた形状である。ケース突条(25)の頂面であるケース突条頂面(251)は幅が3.0mmの平面であり、ケース突条頂面(251)の高さはケース底部内面(211)から1.5mmである。ケース突条(25)はケース底部内面(211)を四分割するように四本が形成される。そしてケース突条(25)はケース底部内面(211)の中央部分から周縁部分に向かって形成される。ケース突条(25)の一端は前記ケース支持突起(24)と一体に形成され、他端はケース側周壁内面(221)と一体に形成される。
【0024】
図3、図5、図6に示すようにケース底部外面(212)にはケース溝条(26)が形成されている。ケース溝条(26)は、ケース溝条(26)の底面であるケース溝条底面(261)と、前記ケース突条頂面(251)とで挟まれるケース溝条底部(27)の板厚を前記ケース底部(21)の板厚より薄くするために形成される。図6に示すようにケース溝条(26)は、ケース底部外面(212)を陥没させた形状である。ケース溝条底部(27)の板厚は0.6mmとして、前記ケース底部(21)の板厚より薄くされる。前記ケース溝条(26)が形成されるのはケース突条(25)と同位置、すなわちケース底部外面(212)におけるケース突条(25)が形成された位置の裏側となる位置であり、ケース突条(25)が隆起した部分の裏側にケース溝条(26)の陥没した部分が形成される。ケース溝条底面(261)の幅は2.0mmであり、ケース底部外面(212)と平行に形成される。ケース底部外面(212)からの深さは3.0mmである。
【0025】
図3、図5に示すように、前記ケース溝条底面(261)に連続してケース溝条斜面(262)が形成される。ケース溝条斜面(262)はケース底部外面(212)及びケース溝条底面(261)と45度の角度を為す斜面である。ケース溝条底面(261)の端部のうち、ケース溝条底面(261)の中心がわの端部にはケース溝条斜面(262)が形成される。ケース溝条斜面(262)とケース突条頂面(251)とで挟まれる部分では、板厚はケース底部(21)の板厚からケース溝条底部(27)の板厚へと漸減させている。
【0026】
次に封口主体(3)について説明する。図2、図7、図8、図9、図10に示すように、前記封口主体(3)は封口部(31)を有し、封口部(31)は外径が45mmである。封口部(31)の板厚は2.5mmである。封口部(31)の周縁部分に封口縁部(32)が延設される。封口縁部(32)はケース側周壁縁部(223)と絶縁状態で巻き締め接合する部分である。封口縁部(32)の板厚は0.5mmである。封口部(31)には防爆弁を取り付けるための防爆弁用穴(図示せず)が穿設される。
【0027】
図7、図9に示すように、封口部外面(312)には電極用の封口部端子(35)が形成されている。前記封口部端子(35)は封口主体(3)と一体に形成されている。ケース端子(23)と同様に長さ25mm、幅20mm、厚さ1.5mmの舌片状の板状体である。封口部端子(35)が形成される位置は、封口部外面(312)の中心から偏った位置である。すなわち封口部端子(35)の接触面(231)が封口部外面(312)の中心上に位置するように形成される。接触面(231)は電解コンデンサが他の電解コンデンサと直列に接続される場合に、他の端子と重ねて接触させる封口部端子(35)の面である。
【0028】
図8、図9に示すように、封口部内面(311)には封口部支持突起(36)が形成されている。前記封口部支持突起(36)は封口部(31)と一体に形成されている。前記封口部支持突起(36)は電解コンデンサ素子(P)の軸中心部を支持するものである。ケース支持突起(24)と同様に直径5.0mm、封口部内面(311)からの高さ9.0mmである。封口部支持突起(36)が形成される位置は、封口部内面(311)の中心である。
【0029】
図8、図10に示すように、封口部内面(311)には封口部突条(37)が形成されている。前記封口部突条(37)は、封口部(31)の強度を高めるとともにケース主体(2)に収装する電解コンデンサ素子(P)の端面を支持するものである。封口部突条(37)は、封口部内面(311)を隆起させた形状である。封口部突条(37)の頂面である封口部突条頂面(371)は幅が3.0mmの平面であり、封口部突条頂面(371)の高さは封口部内面(311)から1.5mmである。封口部突条(37)は封口部内面(311)を四分割するように四本が形成される。そして封口部突条(37)は封口部内面(311)の中央部分から周縁部分に向かって形成される。
【0030】
図7、図10に示すように、封口部外面(312)には封口部溝条(38)が形成されている。封口部溝条(38)は、封口部溝条(38)の底面である封口部溝条底面(381)と、前記封口部突条頂面(371)とで挟まれる封口部溝条底部(39)の板厚を前記封口部(31)の板厚より薄くするために形成される。封口部溝条(38)は、封口部外面(312)を陥没させた形状である。封口部溝条底部(39)の板厚は0.6mmとして、前記封口部(31)の板厚より薄くされる。前記封口部溝条(38)が形成されるのは封口部突条(37)と同位置、すなわち封口部外面(312)における封口部突条(37)が形成された位置の裏側となる位置であり、図10に示すように、封口部突条(37)が隆起した部分の裏側に封口部溝条(38)の陥没した部分が形成される。封口部溝条底面(381)の幅は2.0mmであり、封口部外面(312)と平行に形成される。封口部外面(312)からの深さは3.0mmである。
【0031】
図9に示すように、封口部溝条底面(381)に連続して封口部溝条斜面(382)が形成される。封口部溝条斜面(382)は封口部溝条底面(381)の両端に形成される。封口部溝条斜面(382)は封口部外面(312)及び封口部溝条底面(381)と45度の角度を為す斜面である。封口部溝条底面(381)の端部のうち、封口部溝条底面(381)の中心がわの端部には封口部溝条斜面(382)が形成される。封口部溝条斜面(382)と封口部突条頂面(371)とで挟まれる部分では、板厚は封口部(31)の板厚から封口部溝条底部(39)の板厚へと漸減させている。
【0032】
次にケース主体(2)と封口主体(3)の形成手段について図11から図16に従って説明する。
【0033】
まずケース主体(2)を形成するケース主体形成手段は、ケース主体用ダイス(5)とケース主体用パンチ(6)を用いて衝撃押出し加工を行うものである。
【0034】
図13の右図に示すように、前記ケース主体用ダイス(5)は、ケース用第一ダイス(51)、ケース用第二ダイス(52)、第一補強リング(53)及び第二補強リング(54)から構成される。前記ケース用第一ダイス(51)には第一凸部(511)が突設されており、前記第一凸部(511)にケース底部外面(212)及びケース溝条(26)を形成するケース底部外面型面(512)が形成されている。また、ケース用第一ダイス(51)にはケース端子(23)を形成するケース端子用キャビティ(513)が形成されている。前記ケース用第二ダイス(52)にはケース側周壁外面(222)を形成するケース側周壁外面型面(521)が形成されている。前記第一凸部(511)がケース用第二ダイス(52)に圧入されてケース用第一ダイス(51)とケース用第二ダイス(52)が結合される。また、前記ケース用第一ダイス(51)には第一補強リング(53)が焼き嵌めされ、前記ケース用第二ダイス(52)には第二補強リング(54)が焼き嵌めされる。
【0035】
図13の左図に示すように、前記ケース主体用パンチ(6)は、図5のケース側周壁内面(221)、ケース底部内面(211)及びケース突条(25)を形成するケース底部内面型面(61)が形成されており、ケース支持突起(24)を形成するケース支持突起用キャビティ(62)も形成されている。
【0036】
ケース主体(2)用の金属材料としてケース主体用ブランク(91)を使用する。ケース主体用ブランク(91)の素材は延性を有し、加工がしやすいアルミニウムが好ましい。図15に示すように、ケース主体用ブランク(91)のブランク側部(93)にはケース側周壁外面型面(521)と当接する当接部(94)が形成される。ケース主体用ブランク(91)はケース主体用ダイス(5)に供給され、ブランク側部(93)とケース側周壁外面型面(521)との間に間隙を確保して支持される。
【0037】
前記ケース主体用ダイス(5)に供給されたケース主体用ブランク(91)対してケース主体用パンチ(6)で衝撃押出ししてケース主体(2)が形成される。
【0038】
次に封口主体(3)を形成する封口主体形成手段について説明する。図14に示すように、前記封口主体形成手段では封口主体用ダイス(7)と封口主体用パンチ(8)を用いて衝撃押出し加工を行う。まず衝撃押出し加工によって、図11に示すような封口主体形成部材(4)を形成し、次に前記封口主体形成部材(4)を加工して封口主体(3)を形成する。
【0039】
図11、図12に示すように、前記封口主体形成部材(4)は封口部(31)が形成され、前記封口部(31)の周縁部分に封口縁部(32)が延設される。前記封口縁部(32)の周縁部分には封口側周壁(41)が延設される。封口側周壁(41)の封口側周壁縁部で開口部分(28)が形成される。封口部端子(35)や封口部支持突起(36)も形成されている。
【0040】
図14の右図に示すように、前記封口主体用ダイス(7)は、封口主体用第一ダイス(71)、封口主体用第二ダイス(72)、第三補強リング(73)及び第四補強リング(74)から構成される。前記封口主体用第一ダイス(71)には第二凸部(711)が突設されており、前記第二凸部(711)に封口部外面(312)、封口縁部外面(322)及び封口部溝条(38)を形成する封口主体外面型面(712)が形成されている。また、封口主体用第一ダイス(71)には封口部端子(35)を形成する封口部端子用キャビティ(713)が形成されている。前記封口主体用第二ダイス(72)には封口側周壁外面(412)を形成する封口側周壁外面型面(721)が形成されている。前記第二凸部(711)が封口主体用第一ダイス(71)に圧入されて封口主体用第一ダイス(71)と封口主体用第二ダイス(72)が結合される。また、前記封口主体用第一ダイス(71)には第三補強リング(73)が焼き嵌めされ、前記封口主体用第二ダイス(72)には第四補強リング(74)が焼き嵌めされる。
【0041】
図14の左図に示すように、前記封口主体用パンチ(8)は、封口側周壁内面(411)、封口部内面(311)、封口縁部内面(321)及び封口部突条(37)を形成する封口主体内面型面(81)が形成されており、封口部支持突起(38)を形成する封口部支持突起用キャビティ(82)も形成されている。
【0042】
封口主体(3)用の金属材料として封口主体用ブランク(92)を使用する。封口主体用ブランク(92)の素材は前記ケース主体用ブランク(91)と同様にアルミニウムが好ましい。図16に示すように、前記ケース主体用ブランク(91)と同様に、封口主体用ブランク(92)のブランク側部(93)には封口側周壁外面型面(721)と当接する当接部(94)が形成される。封口主体用ブランク(92)は封口主体用ダイス(7)に供給され、ブランク側部(93)と封口側周壁外面型面(721)との間に間隙を確保して支持される。
【0043】
前記のように封口主体形成手段で封口主体用ダイス(7)に供給される封口主体用ブランク(92)を衝撃押出しして封口主体形成部材(4)が形成される。次に封口主体形成部材(4)から封口主体(3)を形成するについて説明すると、まず図11、図12に示した封口主体形成部材(4)の封口側周壁(41)が切除される。そして、封口部(31)に防爆弁を取り付けるための防爆弁用穴(図示せず)が穿設されて、封口主体(3)が形成される。
【0044】
以上説明したケース主体(2)と封口主体(3)は、図17に示すように、ケース主体(2)の収装空間(29)に電解コンデンサ素子(P)を収装した状態で、ケース側周壁縁部(223)と封口縁部(32)を絶縁部材(Q)を挟持した絶縁状態で巻き締め接合して、ケース主体(2)の収装空間(29)を密閉して使用される。巻き締め接合手段については詳しい説明を省略する。
【0045】
この実施の形態では以下の効果を有する。
【0046】
ケース主体(2)では、ケース底部(21)の板厚は厚く形成され、ケース突条(25)及びケース溝条(26)の板厚は薄く形成される。また、封口主体(3)では、封口部(31)の板厚は厚く形成され、封口部突条(37)及び封口部溝条(38)の板厚は薄く形成される。板厚を薄く形成する部分では厚く形成する部分に比べて金属材料が速く流動する。このようにケース突条(25)とケース溝条(26)、及び封口部突条(37)と封口部溝条(38)の部分で金属材料の流動が促進されるため、金属材料の流れが不規則であっても端子と支持突起のキャビティに金属材料が充分に流入し、ケース主体(2)または封口主体(3)を形成するキャビティに金属材料が供給され、金属材料不足による欠肉部分を生じない。
【0047】
また、前記のように板厚を薄く形成した部分では金属材料が速く流動するため、ケース底部(21)と封口部(31)の板厚を厚くしても板厚を薄く形成した部分では金属材料が速く流動する。金属材料は周縁部分に向かって速い速度で流動でき、側周壁を形成する金属材料を供給することができる。よって、端子を支えるためにケース底部(21)と封口部(31)の板厚を側周壁の板厚より厚く形成することができ、ケース底部(21)と封口部(31)の強度を確保することができる。
【0048】
ケース主体(2)では、ケース突条(25)及びケース溝条(26)の部分に、ケース溝条底面(261)に連続するケース溝条斜面(262)が形成されている。ケース主体用ダイス(5)の中央から周縁部分の方向に向かって流動する金属材料は、前記ケース溝条斜面(262)との抵抗が低減されるため、流動が妨げられない。
また、封口主体(3)では、封口部突条(37)及び封口部溝条(38)の部分に、封口部溝条底面(381)に連続する封口部溝条斜面(382)が形成されている。封口主体用ダイス(7)の中央から周縁部分の方向に向かって流動する金属材料は、前記封口部溝条斜面(382)との抵抗が低減されるため、流動が妨げられない。
更に、パンチとダイスの型面と金属材料との間の摩擦抵抗を抑えることができることから、加工圧力の増加を低減させて、衝撃押出し加工手段のパンチとダイスの耐久性を増すことができ、長期間に渡り金属製コンデンサケース(1)の生産を行うことができる。
【0049】
ケース主体(2)では、ケース溝条斜面(262)とケース突条頂面(251)とで挟まれる部分(図5参照)では、板厚はケース底部(21)の板厚からケース溝条底部(27)の板厚へと漸減させている。ケース溝条斜面(262)とケース突条頂面(251)とで挟まれる部分では板厚を漸減させているため、流動する金属材料に抵抗が生じにくくなる。
また、封口主体(3)では、封口部溝条斜面(382)と封口部突条頂面(371)とで挟まれる部分(図9参照)では、板厚は封口部(31)の板厚から封口部溝条底部(39)の板厚へと漸減させている。封口部溝条斜面(382)と封口部突条頂面(371)とで挟まれる部分では板厚を漸減させているため、流動する金属材料に抵抗が生じにくくなる。
従って、パンチとダイスの型面と金属材料との間の摩擦抵抗を抑えることができることから、加工圧力の増加を低減させて、衝撃押出し加工手段のパンチとダイスの耐久性を増すことができ、長期間に渡り金属製コンデンサケース(1)の生産を行うことができる。
【0050】
ケース主体形成手段に用いるケース主体用ダイス(5)の内面に予め圧縮応力を生じさせ、衝撃押出し加工の際に内圧によって生じる引張応力が相殺されることにより、ケース主体用ダイス(5)の損傷を低減して、衝撃押出し加工手段のパンチとダイスの耐久性を増すことができる。
また、封口主体形成手段に用いる封口主体用ダイス(7)の内面に予め圧縮応力を生じさせ、衝撃押出し加工の際に内圧によって生じる引張応力が相殺されることにより、封口主体用ダイス(7)の損傷を低減して、衝撃押出し加工手段のパンチとダイスの耐久性を増すことができる。
よって、パンチとダイスの割れ欠け等を低減することができ、底部及び封口部の板厚を厚く形成し、側周壁の板厚を薄く形成する金属製コンデンサケース(1)を衝撃押出し加工手段を用いて大量生産することができる。
【0051】
ケース主体用ブランク(91)は、ブランク側部(93)とケース側周壁外面型面(521)との間に間隙を確保して支持され、加圧されたケース主体用ブランク(91)はケース主体用ダイス(5)の中央から周縁部分の方向に向かって変形しながら流動し、ブランク側部(93)とケース側周壁外面型面(521)との間隙が金属材料によって充填される。
ケース主体用パンチ(6)で加圧する加工当初においては金属材料が自由に流動するため、加工圧力が急激に上昇せず、加工当初においてケース主体用ダイス(5)及びケース主体用パンチ(6)の工具強さの限界に達することはない。よって、ケース主体用ダイス(5)及びケース主体用パンチ(6)の消耗を低減し、耐久性を増すことができるため、長期間に渡り金属製コンデンサケース(1)の生産を行うことができる。
【0052】
封口主体用ブランク(92)は、ブランク側部(93)と封口側周壁外面型面(721)との間に間隙を確保して支持される。加圧された封口主体用ブランク(92)は封口主体用ダイス(7)の中央から周縁部分の方向に向かって変形しながら流動し、ブランク側部(93)と封口側周壁外面型面(721)との間隙が金属材料によって充填される。
封口主体用パンチ(8)で加圧する加工当初においては金属材料が自由に流動するため、加工圧力が急激に上昇せず、加工当初において封口主体用ダイス(7)及び封口主体用パンチ(8)の工具強さの限界に達することはない。よって、封口主体用ダイス(7)及び封口主体用パンチ(8)の消耗を低減し、耐久性を増すことができるため、長期間に渡り金属製コンデンサケース(1)の生産を行うことができる。
【0053】
衝撃押出し加工手段を用いて端子と支持突起を一体に形成し、ケース端子(23)はケース底部外面(212)の中心から偏った位置に設けることができ、封口部端子(35)は封口部外面(312)の中心から偏った位置に設けることができる。このため複数の電解コンデンサを直線的に接続することができる。
【0054】
衝撃押出し加工手段を用いたケース主体形成手段によってケース主体(2)を形成し、同様の衝撃押出し加工手段を用いた封口主体形成手段によって封口主体形成部材(4)を形成し、封口主体形成部材(4)を加工することによって封口主体(3)を形成する。よってケース主体(2)と封口主体(3)をともに衝撃押出し加工手段を用いた同様の手段によって得ることができる。
【0055】
なお、実施の形態は上記に限定されるものではなく、寸法及び形状は本発明の範囲内で変更することができる。例えば、端子が形成される位置は、隣接する電解コンデンサの陰極端子と陽極端子を重ねた場合に、隣接する電解コンデンサの中心がずれない位置であればよく、接触面(231)がケース底部外面(212)または封口部外面(312)の中心上となる位置に限定されない。端子はケース底部外面(212)と封口部外面(312)の中心から更に偏った位置に設けてもよい。
また、ケース溝条斜面(262)がケース底部外面(212)及びケース溝条底面(261)と為す角度は45度に限定されず、封口部溝条斜面(382)が封口部外面(312)及び封口部溝条底面(381)と為す角度も45度に限定されない。
また、ケース突条(25)及び封口部突条(37)の本数は四本に限定されず、増減することができる。
【0056】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項1から請求項3に記載の発明によれば、ケース底部(21)及び封口部(31)に端子と支持突起が形成され、ケース底部(21)と封口部(31)の形状が中心軸に対して非対称形状であり、ケース底部(21)及び封口部(31)の板厚が厚く、側周壁及び封口縁部(32)の板厚が薄い金属製コンデンサケースであって、衝撃押出し加工手段を用いて形成することができる金属製コンデンサケースを提供することができる。
【0057】
また、衝撃押出し加工手段に用いるパンチとダイスの消耗を低減して、大量生産を行うのに適した金属製コンデンサケースを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の金属製コンデンサケース(1)を構成するケース主体(2)であって、一部を切断した側面図である。
【図2】実施形態の金属製コンデンサケース(1)を構成する封口主体(3)であって、一部を切断した側面図である。
【図3】図1のA方向からみたケース主体(2)の外面図である。
【図4】図1のB方向からみたケース主体(2)の内面図である。
【図5】図3のC−C線におけるケース主体(2)の拡大断面図である。
【図6】図1のD部分を拡大した、ケース突条(25)及びケース溝条(26)の拡大端面図である。
【図7】図2のE方向からみた封口主体(3)の外面図である。
【図8】図2のF方向からみた封口主体(3)の内面図である。
【図9】図8のG−G線における封口主体(3)の拡大断面図である。
【図10】図2のH部分を拡大した、封口部突条(37)及び封口部溝条(38)の拡大端面図である。
【図11】実施形態の封口主体(3)を形成する封口主体形成部材(4)あって、一部を切断した側面図である。
【図12】図11のJ方向からみた封口主体形成部材(4)の外面図である。
【図13】ケース主体用ダイス(5)とケース主体用パンチ(6)の中心線を通る断面図である。
【図14】封口主体用ダイス(7)と封口主体用パンチ(8)の中心線を通る断面図である。
【図15】図13のK方向からみた、ケース主体用ダイス(5)及びケース主体用ダイス(5)
に供給されたケース主体用ブランク(91)の外面図である。
【図16】図14のL方向からみた、封口主体用ダイス(7)及び封口主体用ダイス(7) に供給された封口主体用ブランク(92) の外面図である。
【図17】実施形態の金属製コンデンサケースの一部を切断した側面図である。
【図18】従来の金属製コンデンサケースの一部を切断した側面図である。
【符号の説明】
1 金属製コンデンサケース
2 ケース主体
21 ケース底部
211 ケース底部内面
212 ケース底部外面
22 ケース側周壁
221 ケース側周壁内面
222 ケース側周壁外面
223 ケース側周壁縁部
23 ケース端子
231 接触面
24 ケース支持突起
25 ケース突条
251 ケース突条頂面
26 ケース溝条
261 ケース溝条底面
262 ケース溝条斜面
27 ケース溝条底部
28 開口部分
29 収装空間
3 封口主体
31 封口部
311 封口部内面
312 封口部外面
32 封口縁部
321 封口縁部内面
322 封口縁部外面
35 封口部端子
36 封口部支持突起
37 封口部突条
371 封口部突条頂面
38 封口部溝条
381 封口部溝条底面
382 封口部溝条斜面
39 封口部溝条底部
4 封口主体形成部材
41 封口側周壁
411 封口側周壁内面
412 封口側周壁外面
5 ケース主体用ダイス
51 ケース用第一ダイス
511 第一凸部
512 ケース底部外面型面
513 ケース端子用キャビティ
52 ケース用第二ダイス
521 ケース側周壁外面型面
53 第一補強リング
54 第二補強リング
6 ケース主体用パンチ
61 ケース底部内面型面
62 ケース支持突起用キャビティ
7 封口主体用ダイス
71 封口主体用第一ダイス
711 第二凸部
712 封口主体外面型面
713 封口部端子用キャビティ
72 封口主体用第二ダイス
721 封口側周壁外面型面
73 第三補強リング
74 第四補強リング
8 封口主体用パンチ
81 封口主体内面型面
82 封口部支持突起用キャビティ
91 ケース主体用ブランク
92 封口主体用ブランク
93 ブランク側部
94 当接部
P 電解コンデンサ素子
Q 絶縁部材

Claims (3)

  1. ケース底部(21)と前記ケース底部(21)の周縁部分に延設されるケース側周壁(22)を有し、ケース側周壁縁部(223)で開口部分(28)が形成され、電解コンデンサ素子(P)を収装する収装空間(29)が形成されたケース主体(2)と、前記開口部分(28)を閉塞する封口部(31)と前記封口部(31)の周縁部分に延設される封口縁部(32)とを有する封口主体(3)から構成され、ケース側周壁縁部(223)と封口縁部(32)を絶縁状態で巻き締め接合して、ケース主体(2)の収装空間(29)を密閉する金属製コンデンサケースであって、
    ケース底部外面(212)にケース端子(23)、ケース底部内面(211)にケース支持突起(24)が形成され、ケース底部内面(211)を隆起させてケース底部内面(211)の中央部分から周縁部分に向かうケース突条(25)が形成され、前記ケース突条(25)と同位置において、ケース底部外面(212)を陥没させてケース溝条底面(261)が形成され、かつ前記ケース溝条底面(261)の端部にケース溝条斜面(262)が形成されたケース溝条(26)が形成され、前記ケース溝条底面(261)におけるケース溝条底部(27)の板厚をケース底部(21)の板厚より薄くさせたケース主体(2)と、
    封口部外面(312)に封口部端子(35)、封口部内面(311)に封口部支持突起(36)が形成され、封口部内面(311)を隆起させて封口部内面(311)の中央部分から周縁部分に向かう封口部突条(37)が形成され、前記封口部突条(37)と同位置において、封口部外面(312)を陥没させて封口部溝条底面(381)が形成され、かつ前記封口部溝条底面(381)の端部に封口部溝条斜面(382)が形成された封口部溝条(38)が形成され、前記封口部溝条底面(381)における封口部溝条底部(39)の板厚を封口部(31)の板厚より薄くさせた封口主体(3)とから構成されることを特徴とする金属製コンデンサケース。
  2. ケース主体用ダイス(5)は、ケース主体(2)のケース底部外面(212)及びケース溝条(26)を形成するケース底部外面型面(512)と、ケース端子(23)を形成するケース端子用キャビティ(513)と、ケース側周壁外面(222)を形成するケース側周壁外面型面(521)とを有し、
    ケース主体用パンチ(6)は、ケース主体(2)のケース側周壁内面(221)、ケース底部内面(211)及びケース突条(25)を形成するケース底部内面型面(61)と、ケース支持突起(24)を形成するケース支持突起用キャビティ(62)とを有しており、
    封口主体用ダイス(7)は、封口主体(3)の封口部外面(312)、封口縁部外面(322)及び封口部溝条(38)を形成する封口主体外面型面(712)と、封口部端子(35)を形成する封口部端子用キャビティ(713)と、封口側周壁外面(412)を形成する封口側周壁外面型面(721)とを有し、
    封口主体用パンチ(8)は、封口主体(3)の封口部内面(311)、封口縁部内面(321)、封口部突条(37)及び封口側周壁内面(411)を形成する封口主体内面型面(81)、封口部支持突起(36)を形成する封口部支持突起用キャビティ(82)とを有しており、
    ケース主体用ダイス(5)とケース主体用パンチ(6)を用いたケース主体形成手段でケース主体用ダイス(5)に供給されるケース主体用ブランク(91)を衝撃押出しして形成されたケース主体(2)と、
    封口主体用ダイス(7)と封口主体用パンチ(8)を用いた封口主体形成手段で封口主体用ダイス(7)に供給される封口主体用ブランク(92)を衝撃押出しして封口主体形成部材(4)を形成するとともに、前記封口主体形成部材(4)を加工して形成された封口主体(3)とから構成されたことを特徴とする請求項1に記載の金属製コンデンサケース。
  3. ケース主体用ダイス(5)に供給されるケース主体用ブランク(91)のブランク側部(93)にケース側周壁外面型面(521)と当接する当接部(94)が形成され、ケース主体(2)は、ケース主体用ダイス(5)に供給されたケース主体用ブランク(91)をブランク側部(93)とケース側周壁外面型面(521)との間に間隙を確保して支持された状態で衝撃押出しして形成され、
    封口主体用ダイス(7)に供給される封口主体用ブランク(92)のブランク側部(93)に封口側周壁外面型面(721)と当接する当接部(94)が形成され、封口主体形成部材(4)は、封口主体用ダイス(7)に供給された封口主体用ブランク(92)をブランク側部(93)と封口側周壁外面型面(721)との間に間隙を確保して支持された状態で衝撃押出しして形成されたことを特徴とする請求項2に記載の金属製コンデンサケース。
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