JP2004178345A - 電子式料金自動決済システム及び電子式料金自動決済方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い利便性を実現することができる電子式料金自動決済システム及び電子式料金自動決済方法を提供する。
【解決手段】携帯電話4は入力情報を広域無線通信によって送信し、オーダー管理部11は入力情報を受信するとその入力情報に基づいて設定した予約IDコードを携帯電話4に対して返信する。車載器3は、携帯電話4から予約IDコードを取得する。設置式狭域無線通信装置2は、車載器3と狭域無線通信を行うとともに、オーダー管理部11から入力情報及び予約IDコードを取得する。車載側制御部21は、決済用IDコード及び予約IDコードの送信を制御する。設置側制御部13は、車載器3との相互通信が確立して予約IDコードを受信するとその予約IDコードと対応する入力情報に基づいて算出された料金を請求するための請求信号を送信し、決済用IDコードを受信するとその決済用IDコードに基づいて料金の電子決済を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】携帯電話4は入力情報を広域無線通信によって送信し、オーダー管理部11は入力情報を受信するとその入力情報に基づいて設定した予約IDコードを携帯電話4に対して返信する。車載器3は、携帯電話4から予約IDコードを取得する。設置式狭域無線通信装置2は、車載器3と狭域無線通信を行うとともに、オーダー管理部11から入力情報及び予約IDコードを取得する。車載側制御部21は、決済用IDコード及び予約IDコードの送信を制御する。設置側制御部13は、車載器3との相互通信が確立して予約IDコードを受信するとその予約IDコードと対応する入力情報に基づいて算出された料金を請求するための請求信号を送信し、決済用IDコードを受信するとその決済用IDコードに基づいて料金の電子決済を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、狭域無線通信技術を用いて料金の自動決済を行う電子式料金自動決済システム及び電子式料金自動決済方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばファーストフード店などでは、客が車両に搭乗したまま商品注文及び受け渡しや、料金の支払いを行うドライブスルー方式を用いたサービスが展開されている。このサービスによれば、客は車両から降車しなくても商品を買い求めることができるため、客のニーズに対応した高い利便性を提供することができる。しかし、こうしたサービスにおいては、商品の受け渡しとともに料金の受け渡しを行わなければならない。
【0003】
ところで、近年では、車両のITS(Intelligent Transport System:高度道路交通システム)技術の進歩に伴い、高速道路などの有料道路において利用料金の自動決済を行うETC(Electronic Toll Collection)システム(自動料金収受システム)が導入されている(例えば、特許文献1参照)。こうしたETCシステムでは、DSRC(Dedicated Short Range Communication:狭域通信)技術を用いて車両が料金所で停車することなく利用料金の自動決済を可能としている。このため、車両の搭乗者は、料金所で一旦停車して現金の受け渡しを行うといった煩雑な作業が不要となり、高い利便性を享受できるようになる。
【0004】
そこで従来、前記ドライブスルー方式を用いたサービスにETCシステムを利用して料金の自動決済を行う料金自動決済サービスが提案されている(非特許文献1参照)。具体的には、ETC路側機を店舗に設置し、ETC車載器を搭載した車両が訪れた際に両者間で狭域通信を行わせることによって自動的に料金の自動決済を行わせる。このため、現金による料金の受け渡しが不要となり、利便性がより向上する。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−49945号公報
【非特許文献1】
西頭恒明、「日経ビジネス」、日経BP社、2000年9月4日、p.64−67
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、こうした料金自動決済サービスにおいては、商品を注文してから該商品の受け渡しが完了するまでの間、客は車両で待たなければならない。このため、より利便性を向上させることが望まれている。
【0007】
本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高い利便性を実現することができる電子式料金自動決済システム及び電子式料金自動決済方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、広域無線通信によって配信されたメニュー情報に基づいて入力した入力情報を広域無線通信によって送信する携帯通信端末と、前記メニュー情報を配信するとともに、前記入力情報を受信するとその入力情報に基づいて設定した予約IDコードを前記携帯通信端末に対して返信する情報管理手段と、前記携帯通信端末から前記予約IDコードを取得する車載式狭域無線通信端末と、その車載式狭域無線通信端末と狭域無線通信を行うとともに、前記情報管理手段から前記入力情報及び前記予約IDコードを取得する設置式狭域無線通信装置とを備え、前記車載式狭域無線通信端末は、前記設置式狭域無線通信装置との相互通信時に、電子式料金決済を行うために必要な決済用IDコード及び前記予約IDコードの送信を制御する送信制御手段を備え、前記設置式狭域無線通信装置は、前記車載式狭域無線通信端末との相互通信が確立して前記予約IDコードを受信するとその予約IDコードと対応する前記入力情報に基づいて算出された料金を請求するための請求信号を送信し、前記決済用IDコードを受信するとその決済用IDコードに基づいて料金の電子決済を行う決済制御手段を備えることを要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明では、広域無線通信を行う携帯通信端末と、車両に搭載される車載式狭域無線通信端末と、その車載式狭域無線通信端末との狭域無線通信を行う設置式狭域無線通信装置と、前記携帯通信端末と広域無線通信を行うとともに、前記設置式狭域無線通信装置に対して所定の情報を出力する情報管理手段とを用いた電子式料金自動決済方法であって、前記情報管理手段から前記携帯通信端末に対して広域無線通信によって所定のメニュー情報を配信し、そのメニュー情報に基づいて入力された入力情報が該携帯通信端末から該情報管理手段に送信された際に、前記入力情報に基づいて設定した予約IDコードを該情報管理手段から前記携帯通信端末に対して返信させるとともに、該予約IDコード及び前記入力情報を該情報管理手段から前記設置式狭域無線通信装置に対して出力させ、前記車載式狭域無線通信端末が前記携帯通信端末から前記予約IDコードを取得した状態で前記設置式狭域無線通信装置との狭域無線通信が確立した際に、設置式狭域無線通信装置に対して予約IDコードを送信させ、その予約IDコードと対応する前記入力情報に基づいて算出された料金を、該車載式狭域無線通信端末と設置式狭域無線通信装置との狭域無線通信によって電子決済することを要旨とする。
【0010】
以下、本発明の「作用」について説明する。
請求項1,2に記載の発明によると、携帯通信端末を用いた商品の注文等が可能となる。しかも、広域無線通信によって注文等が可能であるため、情報管理手段と離間した場所からでも予め該注文等を行うことができる。また、注文等が完了すると情報管理手段から携帯通信端末に対して予約IDコードが返信され、その予約IDコードが車載式狭域無線通信端末によって取得される。そして、車載式狭域無線通信端末と設置式狭域無線通信装置との狭域無線通信により、車載式狭域無線通信端末が取得した予約IDコードに基づいて料金の電子決済が行われる。このため、注文者は、予め商品を注文しておけば、車載式狭域無線通信端末と設置式狭域無線通信装置との相互通信時に、即座に商品の受け渡しを行うことができるとともに、現金による料金決済も不要となる。よって、注文してから商品の受け渡しまで車内で待機するといった煩雑さが好適に解消される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1及び図2に基づき詳細に説明する。
【0012】
図1に示すように、電子式料金自動決済システム1は、設置式狭域無線通信装置2と、車載式狭域無線通信端末としての車載器3と、携帯通信端末としての携帯電話4とを備えている。なお、本実施形態において車載器3は一般的なETC車載器を兼用したものである。
【0013】
携帯電話4は、設置式狭域無線通信装置2からインターネット5を介した広域無線通信によって配信されたメニュー情報に基づいて入力を行うと、その入力情報をインターネット5を介した広域無線通信によって設置式狭域無線通信装置2に対して送信する。すなわち、メニュー情報に基づいて商品の注文を行う旨の入力を行うと、その入力情報(オーダー情報)が、携帯電話4から設置式狭域無線通信装置2に対して広域無線通信によって送信される。そして、該入力情報に応答して設置式狭域無線通信装置2から返信された予約IDコードを受信すると、その予約IDコードを図示しないメモリに記録する。
【0014】
設置式狭域無線通信装置2は、例えば店舗(ここではファーストフード店)に設置され、情報管理手段としてのオーダー管理部11、端末12、決済制御手段としての設置側制御部13及び設置側DSRC通信部14を備えている。すなわち、本実施形態において情報管理手段は設置式狭域無線通信装置2の構成要件となっている。
【0015】
オーダー管理部11は、インターネット5を介して携帯電話4と広域無線通信可能となっており、携帯電話4からログインがなされると該携帯電話4に対して所定のメニュー情報を配信する。また、オーダー管理部11は、携帯電話4からインターネット5を介して送信された入力情報を受信すると、その入力情報に対応する予約IDコードを設定し、その予約IDコードを携帯電話4に対して返信する。そして、オーダー管理部11は、入力情報及び予約IDコードを、端末12を介して設置側制御部13に対して出力する。
【0016】
端末12は、例えばパーソナルコンピュータ(パソコン)等によって構成され、オーダー管理部11から出力された入力情報や予約IDコードなどを関連づけた状態で表示したり、店員による操作を行ったりするためのHMI(Human Machine Interface)部である。
【0017】
設置側DSRC通信部14は、店舗におけるドライブスルー対応箇所に設けられ、前記車載器3を備えたドライブスルー利用車両と狭域無線通信を行うようになっている。つまり、設置側DSRC通信部14は、車載器3と狭域無線通信するようになっている。そして、設置側DSRC通信部14は、車載器3との狭域無線通信が確立して同車載器3から予約IDコードや決済用IDコードを含む電波を受信すると、その電波をパルス信号に復調して設置側制御部13に対して出力する。また、設置側DSRC通信部14は、設置側制御部13から請求信号や決済情報が入力されると、それら請求信号や決済情報を所定周波数の電波に変調して送信する。
【0018】
設置側制御部13は、図示しないCPU、ROM、RAM等からなるCPUユニットによって構成されている。この設置側制御部13は、端末12を介してオーダー管理部11から出力された入力情報及び予約IDコードを取得し、該入力情報及び予約IDコードを関連づけた状態でRAM等に記録する。また、設置側制御部13は、設置側DSRC通信部14による車載器3との狭域無線通信を制御する。設置側制御部13は、設置側DSRC通信部14から予約IDコードが入力されると、その予約IDコードとRAM等に記録された予約IDコードとの照合を行い、互いに一致する予約IDコードと対応する入力情報に基づいて料金を算出する。そして、設置側制御部13は、その算出した料金に基づいて請求信号を生成して設置側DSRC通信部14に対して出力する。また、設置側制御部13は、設置側DSRC通信部14から決済用IDコードが入力されると、その決済用IDコードに基づいて料金の電子決済を行うとともに、決済完了の旨を示す決済情報を生成して設置側DSRC通信部14に対して出力する。
【0019】
一方、車載器3は、送信制御手段としての車載側制御部21、車載側DSRC通信部22、カード装着部23及びICカード24を備えている。
車載側DSRC通信部22は、車載側制御部21に電気的に接続されている。この車載側DSRC通信部22は、前記設置側DSRC通信部14と狭域無線通信可能に構成され、設置側DSRC通信部14と狭域無線通信可能な領域内に侵入した際に相互通信を行うようになっている。そして、車載側DSRC通信部22は、車載側制御部21から予約IDコードや決済用IDコードが入力されると、それらを所定周波数の電波に変調して送信する。また、車載側DSRC通信部22は、設置側DSRC通信部14から送信された請求信号を受信すると、その請求信号をパルス信号に復調して車載側制御部21に対して出力する。
【0020】
車載側制御部21にはカード装着部23が電気的に接続され、カード装着部23にICカード24が装着されると、車載側制御部21はICカード24に記録された決済用IDコードを取得するようになっている。また、車載側制御部21は、携帯電話4と電気的に接続可能となっている。本実施形態において車載器3と携帯電話4とは所定の通信線を用いて接続可能となっており、この通信線によって車載側制御部21と携帯電話4とが電気的に接続されるようになっている。そして、車載側制御部21は、該通信線を介して同携帯電話4から前記予約IDコードを取得するようになっている。
【0021】
また、この車載側制御部21は、車載器3と設置式狭域無線通信装置2との狭域無線通信が確立した際に、前記予約IDコード及び前記決済用IDコードの出力制御を行うようになっている。つまり、車載側制御部21は、車載側DSRC通信部22と設置側DSRC通信部14との相互通信が確立した際に、車載側DSRC通信部22による予約IDコード及び決済用IDコードの通信制御を行うようになっている。具体的には、車載側制御部21は、携帯電話4から予約IDコードを取得した状態で車載器3と設置式狭域無線通信装置2との狭域無線通信が確立すると、該予約IDコードを車載側DSRC通信部22に対して出力する。また、車載側制御部21は、車載側DSRC通信部22から前記請求信号が入力されると、決済用IDコードを車載側DSRC通信部22に対して出力する。
【0022】
次に、このように構成された電子式料金自動決済システム1の動作を図2に示すシーケンスチャートに従って説明する。
まず、携帯電話4からインターネット5を介してログインされると、同図にS1で示すように、設置式狭域無線通信装置2は、携帯電話4に対して所定のメニュー情報を配信する。このメニュー情報は、例えば商品のラインアップや価格などを含んでいる。
【0023】
P1で示すように、携帯電話4は、配信されたメニュー情報に基づいてメニュー選択がなされると、その選択した入力情報が設置式狭域無線通信装置2に対して送信される。つまり、携帯電話4によって商品の注文を行うと、そのオーダー情報が広域無線通信によって携帯電話4から設置式狭域無線通信装置2に送信される。このため、店舗から離れた場所であっても商品の注文が可能となる。
【0024】
この入力情報を受信すると設置式狭域無線通信装置2は、S2で示すように、入力情報に基づいて予約IDコードを作成し、その予約IDコードを携帯電話4に対して返信する。
【0025】
そして、P2及びC1で示すように、予約IDコードを取得した状態で携帯電話4と車載器3とが接続されると、携帯電話4から車載器3に対して該予約IDコードが出力され、C2で示すように車載器3は該予約IDコードを取得する。すなわち、携帯電話4と車載器3とが前記通信線によって接続されると、車載器3は携帯電話4から予約IDコードを取得する。
【0026】
その後、C3及びS3で示すように車載器3と設置式狭域無線通信装置2とのDSRC通信が確立すると、車載器3から設置式狭域無線通信装置2に対して予約IDコードが送信される。つまり、設置式狭域無線通信装置2が設置された店舗に車載器3を搭載した車両が訪れて両者の狭域無線通信が確立すると、車載器3から設置式狭域無線通信装置2に対して予約IDコードが送信される。そして、S4で示すように設置式狭域無線通信装置2は、その送信された予約IDコードを受信すると、受信した予約IDコードの照合を行う。詳しくは、設置式狭域無線通信装置2は、受信した予約IDコードと自身に記録されている予約IDコードとの照合を行い、互いに一致する予約IDコードと対応する入力情報を探し出す。そして、S5で示すように、設置式狭域無線通信装置2は、探し出した入力情報に基づいて料金を算出して請求信号を生成して車載器3に送信する。
【0027】
C4で示すように車載器3は、請求信号を受信すると、ICカード24から取得した決済用IDコードを含むカード情報を設置式狭域無線通信装置2に対して送信する。そして、S6で示すように設置式狭域無線通信装置2は、このカード情報を受信するとそのカード情報に基づいて料金の電子決済処理を行い、決済完了の旨などを示す決済情報を車載器3に対して送信する。
【0028】
C5で示すように車載器3は、決済情報を受信するとその決済情報に基づいてICカード24にデータの書き込みを行う。詳しくは、車載器3は、決済情報に基づき、決済料金、店舗名、決済年月日などの各種情報をICカード24に書き込む。
【0029】
したがって、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)携帯電話4を用いた広域無線通信による商品の注文等が可能であるため、店舗(設置式狭域無線通信装置2)と離間した場所からでも予め該注文等を行うことができる。また、注文等が完了すると設置式狭域無線通信装置2から携帯電話4に対して予約IDコードが返信され、その予約IDコードが車載器3によって取得される。そして、車載器3と設置式狭域無線通信装置2との狭域無線通信により、車載器3が取得した予約IDコードに基づいて料金の電子決済が行われる。このため、注文者は、予め商品を注文しておけば、車載器3と設置式狭域無線通信装置2との相互通信時に、即座に商品の受け渡しを行うことができるとともに、現金による料金決済も不要となる。よって、注文してから商品の受け渡しまで車内で待機するといった煩雑さが好適に解消され、高い利便性が確保される。しかも、従来のようなマイクに向かって注文を行う必要もないため、注文に際した煩雑な作業も不要となる。
【0030】
(2)車載器3は、携帯電話4に通信線が接続されることにより、該携帯電話4から予約IDコードを取得するようになっている。つまり、操作者は、携帯電話4によって予約IDコードを受信した後は、携帯電話4を車載器3に通信線を接続するだけで、以後料金決済までの間何ら操作を行う必要がなくなる。このため、煩雑な操作を行うことなく商品の受け渡しを行うことができる。しかも、車載器3は、有線によって予約IDコードを取得するため、ノイズ等に起因する該予約IDコードの取得不良が生じにくくなる。
【0031】
(3)料金決済はDSRC通信で行われるため、インターネット5を介して料金決済を行う場合に比べて、高いセキュリティレベルを確保することができる。(4)車載器3は、ETC車載器によって構成されている。すなわち、車載器3は、ETC車載器と兼用されている。このため、ETC車載器の汎用性を高めることができる。
【0032】
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 前記実施形態では携帯通信端末として携帯電話4を用いている。しかし、携帯通信端末として、PHS(Personal Handy phone System)や、広域無線通信機能を有するモバイルパソコン、PDA(Personal Digital Assistant)などを用いてもよい。すなわち、携帯通信端末は、公衆通信回線を含む広域無線通信機能と携帯性とを有する機器であれば何でも適用可能である。
【0033】
・ 前記実施形態において設置式狭域無線通信装置2(オーダー管理部11)は、携帯電話4から送信された入力情報に対して予約IDコードを返信するようになっている。しかし、設置式狭域無線通信装置2は、商品受け渡し予定時間を予約IDコードに加えて返信するようになっていてもよい。このようにすれば、注文者は、商品の受け渡し予定時間に店舗へ赴けばよく、店舗での待ち時間がより短縮する。
【0034】
・ 前記実施形態では、携帯電話4と車載器3とを通信線で接続することによって車載器3が予約IDコードを取得できるようになっている。しかし、携帯電話4及び車載器3を、例えばブルートゥース(R)等の近距離無線通信などの無線通信可能に構成し、無線通信によって車載器3が予約IDコードを取得するようになっていてもよい。
【0035】
・ 前記実施形態において、情報管理手段としてのオーダー管理部11は、設置式狭域無線通信装置2の構成要件となっている。しかし、オーダー管理部11は、設置式狭域無線通信装置2とは別体で設けられ、該設置式狭域無線通信装置2の構成要件になっていなくてもよい。
【0036】
・ 車載式狭域無線通信端末としての車載器3は、必ずしもETC車載器と兼用されていなくてもよい。
・ 前記実施形態において店舗は、ファーストフード店に具体化されているが、例えばスーパーマーケットやガソリンスタンド等であってもよい。
【0037】
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1) 請求項1に記載の電子式料金自動決済システムにおいて、前記車載式狭域無線通信端末は、前記携帯通信端末と通信線で接続したことを条件として前記予約IDコードを取得すること。
【0038】
(2) 請求項1または技術的思想(1)に記載の電子式料金自動決済システムにおいて、前記車載式狭域無線通信端末は、ETC車載器であること。この技術的思想(2)に記載の発明によれば、ETC車載器の汎用性を高めることができる。
【0039】
(3) 所定の入力情報に送信に基づいて返信された予約IDコードを広域無線通信によって取得する携帯通信端末と、前記携帯通信端末から前記予約IDコードを取得する車載式狭域無線通信端末と、その車載式狭域無線通信端末との狭域無線通信を行う設置式狭域無線通信装置とを備え、前記車載式狭域無線通信端末は、前記設置式狭域無線通信装置との相互通信時に、電子式料金決済を行うために必要な決済用IDコード及び前記予約IDコードの送信を制御する送信制御手段を備え、前記設置式狭域無線通信装置は、前記車載式狭域無線通信端末との相互通信時に、前記予約IDコードに基づいて算出された料金を請求するための請求信号の送信を制御するとともに、前記決済用IDコードに基づいて料金の電子決済を行う決済制御手段を備えることを特徴とする電子式料金自動決済システム。
【0040】
(4) 技術的思想(3)に記載の電子式料金自動決済システムにおいて、広域無線通信により前記携帯通信端末に対して所定のメニュー情報を配信し、そのメニュー情報に基づいて入力した入力情報が該携帯通信端末から送信されると、その入力情報に基づいて設定した前記予約IDコードを該携帯通信端末に対して返信するとともに、該予約IDコード及び前記入力情報を含むオーダー情報を前記設置式狭域無線通信装置に対して出力する情報管理手段を備え、前記決済制御手段は、前記車載式狭域無線通信端末から送信された前記予約IDコードを受信すると、その予約IDコードと前記オーダー情報に含まれる予約IDコードとの比較を行い、それら予約IDコード同士が一致したことを条件として前記請求信号を送信すること。
【0041】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、高い利便性を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の電子式料金自動決済システムの概略構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態の電子式料金自動決済システムの動作を示すシーケンスチャート。
【符号の説明】
1…電子式料金自動決済システム、2…設置式狭域無線通信装置、3…車載式狭域無線通信端末(車載器)、4…携帯通信端末としての携帯電話、11…情報管理手段としてのオーダー管理部、13…決済制御手段としての設置側制御部、21…送信制御手段としての車載側制御部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、狭域無線通信技術を用いて料金の自動決済を行う電子式料金自動決済システム及び電子式料金自動決済方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばファーストフード店などでは、客が車両に搭乗したまま商品注文及び受け渡しや、料金の支払いを行うドライブスルー方式を用いたサービスが展開されている。このサービスによれば、客は車両から降車しなくても商品を買い求めることができるため、客のニーズに対応した高い利便性を提供することができる。しかし、こうしたサービスにおいては、商品の受け渡しとともに料金の受け渡しを行わなければならない。
【0003】
ところで、近年では、車両のITS(Intelligent Transport System:高度道路交通システム)技術の進歩に伴い、高速道路などの有料道路において利用料金の自動決済を行うETC(Electronic Toll Collection)システム(自動料金収受システム)が導入されている(例えば、特許文献1参照)。こうしたETCシステムでは、DSRC(Dedicated Short Range Communication:狭域通信)技術を用いて車両が料金所で停車することなく利用料金の自動決済を可能としている。このため、車両の搭乗者は、料金所で一旦停車して現金の受け渡しを行うといった煩雑な作業が不要となり、高い利便性を享受できるようになる。
【0004】
そこで従来、前記ドライブスルー方式を用いたサービスにETCシステムを利用して料金の自動決済を行う料金自動決済サービスが提案されている(非特許文献1参照)。具体的には、ETC路側機を店舗に設置し、ETC車載器を搭載した車両が訪れた際に両者間で狭域通信を行わせることによって自動的に料金の自動決済を行わせる。このため、現金による料金の受け渡しが不要となり、利便性がより向上する。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−49945号公報
【非特許文献1】
西頭恒明、「日経ビジネス」、日経BP社、2000年9月4日、p.64−67
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、こうした料金自動決済サービスにおいては、商品を注文してから該商品の受け渡しが完了するまでの間、客は車両で待たなければならない。このため、より利便性を向上させることが望まれている。
【0007】
本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高い利便性を実現することができる電子式料金自動決済システム及び電子式料金自動決済方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、広域無線通信によって配信されたメニュー情報に基づいて入力した入力情報を広域無線通信によって送信する携帯通信端末と、前記メニュー情報を配信するとともに、前記入力情報を受信するとその入力情報に基づいて設定した予約IDコードを前記携帯通信端末に対して返信する情報管理手段と、前記携帯通信端末から前記予約IDコードを取得する車載式狭域無線通信端末と、その車載式狭域無線通信端末と狭域無線通信を行うとともに、前記情報管理手段から前記入力情報及び前記予約IDコードを取得する設置式狭域無線通信装置とを備え、前記車載式狭域無線通信端末は、前記設置式狭域無線通信装置との相互通信時に、電子式料金決済を行うために必要な決済用IDコード及び前記予約IDコードの送信を制御する送信制御手段を備え、前記設置式狭域無線通信装置は、前記車載式狭域無線通信端末との相互通信が確立して前記予約IDコードを受信するとその予約IDコードと対応する前記入力情報に基づいて算出された料金を請求するための請求信号を送信し、前記決済用IDコードを受信するとその決済用IDコードに基づいて料金の電子決済を行う決済制御手段を備えることを要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明では、広域無線通信を行う携帯通信端末と、車両に搭載される車載式狭域無線通信端末と、その車載式狭域無線通信端末との狭域無線通信を行う設置式狭域無線通信装置と、前記携帯通信端末と広域無線通信を行うとともに、前記設置式狭域無線通信装置に対して所定の情報を出力する情報管理手段とを用いた電子式料金自動決済方法であって、前記情報管理手段から前記携帯通信端末に対して広域無線通信によって所定のメニュー情報を配信し、そのメニュー情報に基づいて入力された入力情報が該携帯通信端末から該情報管理手段に送信された際に、前記入力情報に基づいて設定した予約IDコードを該情報管理手段から前記携帯通信端末に対して返信させるとともに、該予約IDコード及び前記入力情報を該情報管理手段から前記設置式狭域無線通信装置に対して出力させ、前記車載式狭域無線通信端末が前記携帯通信端末から前記予約IDコードを取得した状態で前記設置式狭域無線通信装置との狭域無線通信が確立した際に、設置式狭域無線通信装置に対して予約IDコードを送信させ、その予約IDコードと対応する前記入力情報に基づいて算出された料金を、該車載式狭域無線通信端末と設置式狭域無線通信装置との狭域無線通信によって電子決済することを要旨とする。
【0010】
以下、本発明の「作用」について説明する。
請求項1,2に記載の発明によると、携帯通信端末を用いた商品の注文等が可能となる。しかも、広域無線通信によって注文等が可能であるため、情報管理手段と離間した場所からでも予め該注文等を行うことができる。また、注文等が完了すると情報管理手段から携帯通信端末に対して予約IDコードが返信され、その予約IDコードが車載式狭域無線通信端末によって取得される。そして、車載式狭域無線通信端末と設置式狭域無線通信装置との狭域無線通信により、車載式狭域無線通信端末が取得した予約IDコードに基づいて料金の電子決済が行われる。このため、注文者は、予め商品を注文しておけば、車載式狭域無線通信端末と設置式狭域無線通信装置との相互通信時に、即座に商品の受け渡しを行うことができるとともに、現金による料金決済も不要となる。よって、注文してから商品の受け渡しまで車内で待機するといった煩雑さが好適に解消される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1及び図2に基づき詳細に説明する。
【0012】
図1に示すように、電子式料金自動決済システム1は、設置式狭域無線通信装置2と、車載式狭域無線通信端末としての車載器3と、携帯通信端末としての携帯電話4とを備えている。なお、本実施形態において車載器3は一般的なETC車載器を兼用したものである。
【0013】
携帯電話4は、設置式狭域無線通信装置2からインターネット5を介した広域無線通信によって配信されたメニュー情報に基づいて入力を行うと、その入力情報をインターネット5を介した広域無線通信によって設置式狭域無線通信装置2に対して送信する。すなわち、メニュー情報に基づいて商品の注文を行う旨の入力を行うと、その入力情報(オーダー情報)が、携帯電話4から設置式狭域無線通信装置2に対して広域無線通信によって送信される。そして、該入力情報に応答して設置式狭域無線通信装置2から返信された予約IDコードを受信すると、その予約IDコードを図示しないメモリに記録する。
【0014】
設置式狭域無線通信装置2は、例えば店舗(ここではファーストフード店)に設置され、情報管理手段としてのオーダー管理部11、端末12、決済制御手段としての設置側制御部13及び設置側DSRC通信部14を備えている。すなわち、本実施形態において情報管理手段は設置式狭域無線通信装置2の構成要件となっている。
【0015】
オーダー管理部11は、インターネット5を介して携帯電話4と広域無線通信可能となっており、携帯電話4からログインがなされると該携帯電話4に対して所定のメニュー情報を配信する。また、オーダー管理部11は、携帯電話4からインターネット5を介して送信された入力情報を受信すると、その入力情報に対応する予約IDコードを設定し、その予約IDコードを携帯電話4に対して返信する。そして、オーダー管理部11は、入力情報及び予約IDコードを、端末12を介して設置側制御部13に対して出力する。
【0016】
端末12は、例えばパーソナルコンピュータ(パソコン)等によって構成され、オーダー管理部11から出力された入力情報や予約IDコードなどを関連づけた状態で表示したり、店員による操作を行ったりするためのHMI(Human Machine Interface)部である。
【0017】
設置側DSRC通信部14は、店舗におけるドライブスルー対応箇所に設けられ、前記車載器3を備えたドライブスルー利用車両と狭域無線通信を行うようになっている。つまり、設置側DSRC通信部14は、車載器3と狭域無線通信するようになっている。そして、設置側DSRC通信部14は、車載器3との狭域無線通信が確立して同車載器3から予約IDコードや決済用IDコードを含む電波を受信すると、その電波をパルス信号に復調して設置側制御部13に対して出力する。また、設置側DSRC通信部14は、設置側制御部13から請求信号や決済情報が入力されると、それら請求信号や決済情報を所定周波数の電波に変調して送信する。
【0018】
設置側制御部13は、図示しないCPU、ROM、RAM等からなるCPUユニットによって構成されている。この設置側制御部13は、端末12を介してオーダー管理部11から出力された入力情報及び予約IDコードを取得し、該入力情報及び予約IDコードを関連づけた状態でRAM等に記録する。また、設置側制御部13は、設置側DSRC通信部14による車載器3との狭域無線通信を制御する。設置側制御部13は、設置側DSRC通信部14から予約IDコードが入力されると、その予約IDコードとRAM等に記録された予約IDコードとの照合を行い、互いに一致する予約IDコードと対応する入力情報に基づいて料金を算出する。そして、設置側制御部13は、その算出した料金に基づいて請求信号を生成して設置側DSRC通信部14に対して出力する。また、設置側制御部13は、設置側DSRC通信部14から決済用IDコードが入力されると、その決済用IDコードに基づいて料金の電子決済を行うとともに、決済完了の旨を示す決済情報を生成して設置側DSRC通信部14に対して出力する。
【0019】
一方、車載器3は、送信制御手段としての車載側制御部21、車載側DSRC通信部22、カード装着部23及びICカード24を備えている。
車載側DSRC通信部22は、車載側制御部21に電気的に接続されている。この車載側DSRC通信部22は、前記設置側DSRC通信部14と狭域無線通信可能に構成され、設置側DSRC通信部14と狭域無線通信可能な領域内に侵入した際に相互通信を行うようになっている。そして、車載側DSRC通信部22は、車載側制御部21から予約IDコードや決済用IDコードが入力されると、それらを所定周波数の電波に変調して送信する。また、車載側DSRC通信部22は、設置側DSRC通信部14から送信された請求信号を受信すると、その請求信号をパルス信号に復調して車載側制御部21に対して出力する。
【0020】
車載側制御部21にはカード装着部23が電気的に接続され、カード装着部23にICカード24が装着されると、車載側制御部21はICカード24に記録された決済用IDコードを取得するようになっている。また、車載側制御部21は、携帯電話4と電気的に接続可能となっている。本実施形態において車載器3と携帯電話4とは所定の通信線を用いて接続可能となっており、この通信線によって車載側制御部21と携帯電話4とが電気的に接続されるようになっている。そして、車載側制御部21は、該通信線を介して同携帯電話4から前記予約IDコードを取得するようになっている。
【0021】
また、この車載側制御部21は、車載器3と設置式狭域無線通信装置2との狭域無線通信が確立した際に、前記予約IDコード及び前記決済用IDコードの出力制御を行うようになっている。つまり、車載側制御部21は、車載側DSRC通信部22と設置側DSRC通信部14との相互通信が確立した際に、車載側DSRC通信部22による予約IDコード及び決済用IDコードの通信制御を行うようになっている。具体的には、車載側制御部21は、携帯電話4から予約IDコードを取得した状態で車載器3と設置式狭域無線通信装置2との狭域無線通信が確立すると、該予約IDコードを車載側DSRC通信部22に対して出力する。また、車載側制御部21は、車載側DSRC通信部22から前記請求信号が入力されると、決済用IDコードを車載側DSRC通信部22に対して出力する。
【0022】
次に、このように構成された電子式料金自動決済システム1の動作を図2に示すシーケンスチャートに従って説明する。
まず、携帯電話4からインターネット5を介してログインされると、同図にS1で示すように、設置式狭域無線通信装置2は、携帯電話4に対して所定のメニュー情報を配信する。このメニュー情報は、例えば商品のラインアップや価格などを含んでいる。
【0023】
P1で示すように、携帯電話4は、配信されたメニュー情報に基づいてメニュー選択がなされると、その選択した入力情報が設置式狭域無線通信装置2に対して送信される。つまり、携帯電話4によって商品の注文を行うと、そのオーダー情報が広域無線通信によって携帯電話4から設置式狭域無線通信装置2に送信される。このため、店舗から離れた場所であっても商品の注文が可能となる。
【0024】
この入力情報を受信すると設置式狭域無線通信装置2は、S2で示すように、入力情報に基づいて予約IDコードを作成し、その予約IDコードを携帯電話4に対して返信する。
【0025】
そして、P2及びC1で示すように、予約IDコードを取得した状態で携帯電話4と車載器3とが接続されると、携帯電話4から車載器3に対して該予約IDコードが出力され、C2で示すように車載器3は該予約IDコードを取得する。すなわち、携帯電話4と車載器3とが前記通信線によって接続されると、車載器3は携帯電話4から予約IDコードを取得する。
【0026】
その後、C3及びS3で示すように車載器3と設置式狭域無線通信装置2とのDSRC通信が確立すると、車載器3から設置式狭域無線通信装置2に対して予約IDコードが送信される。つまり、設置式狭域無線通信装置2が設置された店舗に車載器3を搭載した車両が訪れて両者の狭域無線通信が確立すると、車載器3から設置式狭域無線通信装置2に対して予約IDコードが送信される。そして、S4で示すように設置式狭域無線通信装置2は、その送信された予約IDコードを受信すると、受信した予約IDコードの照合を行う。詳しくは、設置式狭域無線通信装置2は、受信した予約IDコードと自身に記録されている予約IDコードとの照合を行い、互いに一致する予約IDコードと対応する入力情報を探し出す。そして、S5で示すように、設置式狭域無線通信装置2は、探し出した入力情報に基づいて料金を算出して請求信号を生成して車載器3に送信する。
【0027】
C4で示すように車載器3は、請求信号を受信すると、ICカード24から取得した決済用IDコードを含むカード情報を設置式狭域無線通信装置2に対して送信する。そして、S6で示すように設置式狭域無線通信装置2は、このカード情報を受信するとそのカード情報に基づいて料金の電子決済処理を行い、決済完了の旨などを示す決済情報を車載器3に対して送信する。
【0028】
C5で示すように車載器3は、決済情報を受信するとその決済情報に基づいてICカード24にデータの書き込みを行う。詳しくは、車載器3は、決済情報に基づき、決済料金、店舗名、決済年月日などの各種情報をICカード24に書き込む。
【0029】
したがって、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)携帯電話4を用いた広域無線通信による商品の注文等が可能であるため、店舗(設置式狭域無線通信装置2)と離間した場所からでも予め該注文等を行うことができる。また、注文等が完了すると設置式狭域無線通信装置2から携帯電話4に対して予約IDコードが返信され、その予約IDコードが車載器3によって取得される。そして、車載器3と設置式狭域無線通信装置2との狭域無線通信により、車載器3が取得した予約IDコードに基づいて料金の電子決済が行われる。このため、注文者は、予め商品を注文しておけば、車載器3と設置式狭域無線通信装置2との相互通信時に、即座に商品の受け渡しを行うことができるとともに、現金による料金決済も不要となる。よって、注文してから商品の受け渡しまで車内で待機するといった煩雑さが好適に解消され、高い利便性が確保される。しかも、従来のようなマイクに向かって注文を行う必要もないため、注文に際した煩雑な作業も不要となる。
【0030】
(2)車載器3は、携帯電話4に通信線が接続されることにより、該携帯電話4から予約IDコードを取得するようになっている。つまり、操作者は、携帯電話4によって予約IDコードを受信した後は、携帯電話4を車載器3に通信線を接続するだけで、以後料金決済までの間何ら操作を行う必要がなくなる。このため、煩雑な操作を行うことなく商品の受け渡しを行うことができる。しかも、車載器3は、有線によって予約IDコードを取得するため、ノイズ等に起因する該予約IDコードの取得不良が生じにくくなる。
【0031】
(3)料金決済はDSRC通信で行われるため、インターネット5を介して料金決済を行う場合に比べて、高いセキュリティレベルを確保することができる。(4)車載器3は、ETC車載器によって構成されている。すなわち、車載器3は、ETC車載器と兼用されている。このため、ETC車載器の汎用性を高めることができる。
【0032】
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 前記実施形態では携帯通信端末として携帯電話4を用いている。しかし、携帯通信端末として、PHS(Personal Handy phone System)や、広域無線通信機能を有するモバイルパソコン、PDA(Personal Digital Assistant)などを用いてもよい。すなわち、携帯通信端末は、公衆通信回線を含む広域無線通信機能と携帯性とを有する機器であれば何でも適用可能である。
【0033】
・ 前記実施形態において設置式狭域無線通信装置2(オーダー管理部11)は、携帯電話4から送信された入力情報に対して予約IDコードを返信するようになっている。しかし、設置式狭域無線通信装置2は、商品受け渡し予定時間を予約IDコードに加えて返信するようになっていてもよい。このようにすれば、注文者は、商品の受け渡し予定時間に店舗へ赴けばよく、店舗での待ち時間がより短縮する。
【0034】
・ 前記実施形態では、携帯電話4と車載器3とを通信線で接続することによって車載器3が予約IDコードを取得できるようになっている。しかし、携帯電話4及び車載器3を、例えばブルートゥース(R)等の近距離無線通信などの無線通信可能に構成し、無線通信によって車載器3が予約IDコードを取得するようになっていてもよい。
【0035】
・ 前記実施形態において、情報管理手段としてのオーダー管理部11は、設置式狭域無線通信装置2の構成要件となっている。しかし、オーダー管理部11は、設置式狭域無線通信装置2とは別体で設けられ、該設置式狭域無線通信装置2の構成要件になっていなくてもよい。
【0036】
・ 車載式狭域無線通信端末としての車載器3は、必ずしもETC車載器と兼用されていなくてもよい。
・ 前記実施形態において店舗は、ファーストフード店に具体化されているが、例えばスーパーマーケットやガソリンスタンド等であってもよい。
【0037】
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1) 請求項1に記載の電子式料金自動決済システムにおいて、前記車載式狭域無線通信端末は、前記携帯通信端末と通信線で接続したことを条件として前記予約IDコードを取得すること。
【0038】
(2) 請求項1または技術的思想(1)に記載の電子式料金自動決済システムにおいて、前記車載式狭域無線通信端末は、ETC車載器であること。この技術的思想(2)に記載の発明によれば、ETC車載器の汎用性を高めることができる。
【0039】
(3) 所定の入力情報に送信に基づいて返信された予約IDコードを広域無線通信によって取得する携帯通信端末と、前記携帯通信端末から前記予約IDコードを取得する車載式狭域無線通信端末と、その車載式狭域無線通信端末との狭域無線通信を行う設置式狭域無線通信装置とを備え、前記車載式狭域無線通信端末は、前記設置式狭域無線通信装置との相互通信時に、電子式料金決済を行うために必要な決済用IDコード及び前記予約IDコードの送信を制御する送信制御手段を備え、前記設置式狭域無線通信装置は、前記車載式狭域無線通信端末との相互通信時に、前記予約IDコードに基づいて算出された料金を請求するための請求信号の送信を制御するとともに、前記決済用IDコードに基づいて料金の電子決済を行う決済制御手段を備えることを特徴とする電子式料金自動決済システム。
【0040】
(4) 技術的思想(3)に記載の電子式料金自動決済システムにおいて、広域無線通信により前記携帯通信端末に対して所定のメニュー情報を配信し、そのメニュー情報に基づいて入力した入力情報が該携帯通信端末から送信されると、その入力情報に基づいて設定した前記予約IDコードを該携帯通信端末に対して返信するとともに、該予約IDコード及び前記入力情報を含むオーダー情報を前記設置式狭域無線通信装置に対して出力する情報管理手段を備え、前記決済制御手段は、前記車載式狭域無線通信端末から送信された前記予約IDコードを受信すると、その予約IDコードと前記オーダー情報に含まれる予約IDコードとの比較を行い、それら予約IDコード同士が一致したことを条件として前記請求信号を送信すること。
【0041】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、高い利便性を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の電子式料金自動決済システムの概略構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態の電子式料金自動決済システムの動作を示すシーケンスチャート。
【符号の説明】
1…電子式料金自動決済システム、2…設置式狭域無線通信装置、3…車載式狭域無線通信端末(車載器)、4…携帯通信端末としての携帯電話、11…情報管理手段としてのオーダー管理部、13…決済制御手段としての設置側制御部、21…送信制御手段としての車載側制御部。
Claims (2)
- 広域無線通信によって配信されたメニュー情報に基づいて入力した入力情報を広域無線通信によって送信する携帯通信端末と、前記メニュー情報を配信するとともに、前記入力情報を受信するとその入力情報に基づいて設定した予約IDコードを前記携帯通信端末に対して返信する情報管理手段と、前記携帯通信端末から前記予約IDコードを取得する車載式狭域無線通信端末と、その車載式狭域無線通信端末と狭域無線通信を行うとともに、前記情報管理手段から前記入力情報及び前記予約IDコードを取得する設置式狭域無線通信装置とを備え、
前記車載式狭域無線通信端末は、前記設置式狭域無線通信装置との相互通信時に、電子式料金決済を行うために必要な決済用IDコード及び前記予約IDコードの送信を制御する送信制御手段を備え、
前記設置式狭域無線通信装置は、前記車載式狭域無線通信端末との相互通信が確立して前記予約IDコードを受信するとその予約IDコードと対応する前記入力情報に基づいて算出された料金を請求するための請求信号を送信し、前記決済用IDコードを受信するとその決済用IDコードに基づいて料金の電子決済を行う決済制御手段を備えることを特徴とする電子式料金自動決済システム。 - 広域無線通信を行う携帯通信端末と、車両に搭載される車載式狭域無線通信端末と、その車載式狭域無線通信端末との狭域無線通信を行う設置式狭域無線通信装置と、前記携帯通信端末と広域無線通信を行うとともに、前記設置式狭域無線通信装置に対して所定の情報を出力する情報管理手段とを用いた電子式料金自動決済方法であって、
前記情報管理手段から前記携帯通信端末に対して広域無線通信によって所定のメニュー情報を配信し、そのメニュー情報に基づいて入力された入力情報が該携帯通信端末から該情報管理手段に送信された際に、前記入力情報に基づいて設定した予約IDコードを該情報管理手段から前記携帯通信端末に対して返信させるとともに、該予約IDコード及び前記入力情報を該情報管理手段から前記設置式狭域無線通信装置に対して出力させ、
前記車載式狭域無線通信端末が前記携帯通信端末から前記予約IDコードを取得した状態で前記設置式狭域無線通信装置との狭域無線通信が確立した際に、設置式狭域無線通信装置に対して予約IDコードを送信させ、その予約IDコードと対応する前記入力情報に基づいて算出された料金を、該車載式狭域無線通信端末と設置式狭域無線通信装置との狭域無線通信によって電子決済することを特徴とする電子式料金自動決済方法。
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