JP2004178156A - 運転計画決定支援システム - Google Patents

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Mitsutaka Fukuzawa
充孝 福沢
Kenichi Ohara
健一 大原
Hiroto Abe
裕人 安部
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Abstract

【課題】エネルギー供給システムに対して最適運転計画を導出するだけでなく、その計画に対する分析結果も合わせて運転者に提供して運転計画決定の支援を行うこと。
【構成】各種設備に対する最適運転計画の決定を支援する運転計画決定支援システムにおいて、前記設備内の機器の運転実績値あるいは需要予測値、運転計画の設定データ及び/または前記機器の仕様を登録入力して最適化パラメータ・シートを作成する最適化パラメータ・シート手段と、前記最適化パラメータ・シートを受けて最適化演算を行う最適化エンジンと、前記最適化演算の結果を出力する出力結果シート手段とを備えることを特徴とする運転計画決定支援システム。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力、熱、蒸気等のエネルギー生産設備(地域冷暖房、工場動力ユーティリティ等)に設置され、その運転コストを最小限に抑える最適運転計画を導出するに際し、その計画の決定を支援する運転計画決定支援システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来における、電力、熱、蒸気等のエネルギー生産設備にかかるエネルギー供給システムの運転計画の決定システムについて、図9のシステム概念図を用いて説明する。
【0003】
図9において、ユーザーは、設備構成設定装置11によってエネルギー供給設備の機器構成を設定し、並行して設置される運用計画設定装置12により、各々の機器の運転計画を設定する。
【0004】
そして更に、これらの情報を反映した最適化モデルを生成し、最適運転計画導出装置13によってエネルギー供給設備の最適運転計画が導出され、運転者はそれを参考にして運用計画14が決定される。
【0005】
また、エネルギー供給設備における各機器の入力量と出力量との過渡応答特性、上限値、下限値を数式化して作成した機器特性式からサンプリング周期毎のエネルギー供給量予測式を作成して供給設備運用データを設定し、供給予測量が需要設備の需要予測量を満たし、評価関数が最大または最小になるように各機器の入力量及び停止、起動を表わす変数を求めて、運用計画を作成するものもある(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−216001号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したようなエネルギー供給設備の運転計画の決定システムを採用した場合、エネルギー供給設備の機器構成または運転計画の変更等があると、最適化モデルへこの変更を反映させなければならず、このような最適化モデルの変更は簡単ではなく、熟練者でなければ対応することはできなかった。
【0008】
更には、最適化モデルの設備及び機器依存性が強いことから多大なエンジニアリング量も必要となっていた。最適化モデルの作成をGUI(グラフィック・ユーザ・インターフェイス)を用いて行うものもあるが、過去の運転実績を反映した設定を自動的に行う機能はなく、ユーザーが自ら過去の運転実績を解析して設定を行わなければならず、そのような設定作業は煩雑であった。
【0009】
また、導出した最適運転計画と実運転との比較によるコスト削減効果、運用面の傾向といった分析結果が運転者に提示されず、結果的に満足な運転支援の役割を果たせていない場合も多かった。
【0010】
更には、このような提示情報を取得または変更するには専門家による大幅なソフトウェア改造を必要とするため、ユーザが必要とする情報を自らがエンジニアリングして変更できるような環境はなかった。
【0011】
本発明は、以上のような問題を解決するものであり、エネルギー供給システムに対して最適運転計画を導出するだけでなく、その計画に対する分析結果も合わせて運転者に提供して運転計画決定の支援を行うことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決した本発明は、次の通りである。
(1)各種設備に対する最適運転計画の決定を支援する運転計画決定支援システムにおいて、前記設備内の機器の運転実績値あるいは需要予測値、運転計画の設定データ及び/または前記機器の仕様を登録入力して最適化パラメータ・シートを作成する最適化パラメータ・シート手段と、前記最適化パラメータ・シートを受けて最適化演算を行う最適化エンジンと、前記最適化演算の結果を出力する出力結果シート手段とを備えることを特徴とする運転計画決定支援システム。
(2)前記最適化パラメータ・シート手段及び/または前記出力結果シートは、汎用の表計算ソフトウェアよりなることを特徴とする(1)に記載の運転計画決定支援システム。
(3)前記最適化パラメータ・シート手段は、前記機器に関連する最新の効率を登録入力することを特徴とする(1)または(2)のいずれかに記載の運転計画決定支援システム。
(4)前記最適化パラメータ・シート手段は、前記機器に関連するエネルギー料金を登録入力することを特徴とする(1)、(2)または(3)のいずれかに記載の運転計画決定支援システム。
(5)前記結果出力シート手段における前記最適運転計画と前記機器の実際の運転結果とを比較出力する運転ガントチャート手段を備えることを特徴とする(1)記載の運転計画決定支援システム。
(6)前記最適化計画に基づいて運転された各前記機器の出力をグラフ化表示する運転傾向分析シート手段を備えることを特徴とする(1)記載の運転計画決定支援システム。
(7)前記最適化計画に基づいて運転された各前記機器で消費したエネルギー消費費用をグラフ化表示するコスト分析シート部を備えることを特徴とする(1)記載の運転計画決定支援システム。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明を実施した運転計画決定支援システムの概念を図1に表わす。この図において、図中の番号に従ってその機能説明を行う。
【0014】
プラント・データ測定手段1は、OPCインターフェイスを用いて、エネルギー供給設備を構成するプラント(DCS(分散型制御システム)、PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ))等のタグ・データ(各種機器からのデータ)を決められた周期で収集する。
【0015】
プラント実績値記憶装置2は、プラント・データ測定手段1により収集されたデータに対して分締め、時締め、月締め、年締め等の締め処理を行い、数年間に渡ってデータをロギングする機能を有するデータベースである。
【0016】
プラント実績値取得手段3は、API(アプリケーション・インターフェイス)機能を備え、コマンド・レベルでタグ情報、タグ・データを読み出す機能を有する手段である。汎用の表計算ソフトウェアにおけるマクロ命令により実現してもよい。
【0017】
また、このプラント実績値取得手段3は、タグ読込定義画面を有し、「締め区分指定(分、時、日等)」、「抽出開始日時」、「抽出期間」、「抽出タグ名(マウスによる設定可)」、「抽出グループ名」、「出力先指定(シート名、先頭行/列)」、「日付ラベル有/無」、「タグ情報(タグ名称、タグ番号、タグ・タイプ、単位)有/無」、「抽出グループ別出力フラグ」等の設定を行うように設定する。
【0018】
更に、この設定内容は保存、再利用することができる。このプラント実績値取得手段3により、所望のデータを必要期間、必要間隔で複数個一度に取り出すことができ、取得したデータを後述する計画設定手段6、最適化パラメータ・シート手段8で使用するようにしてもよい。
【0019】
プラント実績値シート手段4は、後述する運転ガントチャート手段13、運転傾向分析シート手段14等により、実際の運転と最適化の結果とを比較する際に必要となるプラント実績値をプラント実績値取得手段3から読み込む手段である。
【0020】
需要予測手段5は、運転計画の目標値となる需要量として、例えば翌日の運転計画を立案する場合は、別途設置される需要予測部(図示せず)から与えられる需要予測値を用いる。また、過去の運転日に対して最適化シミュレーションを行う場合は、前述のプラント実績シート手段4からの需要実績値を用いる。いずれも後述の最適化パラメータ・シート手段8に値を格納する。
【0021】
計画設定手段6は、最適運転計画の演算を実行する前に、以下の条件設定をする手段である。
(1)機器の使用選択(計画に組み入れる機器を選定する)
(2)使用優先順位手動設定(複数台存在する同一種機器の中で使用順位を任意に設定する)
(3)COP(Cost of Performance:効率)優先順位設定(複数台存在する同一種機器の中でCOPの高いものから優先して使用順位を設定する)
(4)運転時間優先設定(複数台存在する同一種機器の中で累積運転時間の短いものから優先して使用順位を設定する)
(5)熱源機器増段指定値設定(熱源機器を増段させる熱量しきい値を設定する)
(6)受電電力上限値設定(契約電力量の内側に設定する電力使用量の上限値を設定する)
(7)運転計画手動設定(運転ガントチャート上にマウス操作で運転パターンを設定して、機器使用時間帯を決定する)
(8)運転設定保存/読込(設定した運転パターン、機器使用条件、優先順位等を名前付きで保存し、呼び出し可能とする)
(9)計画開始/終了時刻設定
(10)機器ステータス読込(現在の機器の運転中/停止中/メンテナンス中の状態を表示、最適化の初期状態として使用する)
等の機能がある。これらを設定すると、その結果が後述する最適化パラメータ・シート手段8に反映される。
【0022】
エネルギー料金シート手段7は、最適運転計画を導出する際に消費する各種エネルギー料金を定義するシート(エネルギー料金シート)を作成する手段である。
【0023】
最適化パラメータ・シート手段8は、最適化計算に必要な入力パラメータをすべてまとめて定義するシート(最適化パラメータ・シート)を作成する手段である。運転計画設定手段6にて設定された条件、エネルギー料金等の諸条件もこのシート上に反映される。
【0024】
この最適化パラメータ・シート上には、例えば、「定格出力値」、「機器入出力上下限値」、「起動/停止コスト」、「COP値」、「補機消費電力」等のような情報が機器毎に定義される。各機器毎のこれらの値を全て最適化エンジンに読み込ませ、計算を実行する。
【0025】
ここで、COP値等は、データベース中の運転実績値(日締め、月締めデータ等)をマウス操作で呼び出すようにする。最適化エンジンへの変数の受け渡しには表計算ソフトウェアによるリンク機能があり、GUIでパラメータと変数とをワイヤリングする。
【0026】
最適化モデル構築手段9は、各機器の特性モデル、制約(運転)条件、目的関数等を記述する開発/デバック用インターフェイスである。モデル式や制約条件等はプログラム開発となるが、関数ベースでライブラリ化することができる構成としており、開発済みのものはモデル・ライブラリ10に登録することにより、簡単に再利用できる。
【0027】
モデル・ライブラリ10は、最適化モデル構築手段9により開発した特性モデル、制約(運転)条件を蓄積保存するライブラリである。機器別、目的別等の種別でフォルダ管理し、必要に応じて最適化モデル構築手段9に呼び出して再利用する。
【0028】
最適化エンジン11は、最適化モデル構築手段9によって構築した最適化プログラムを解釈(コンパイル)して実行形式を作成し、決められた手法にて最適解を導出するエンジンである。逐次二次計画法、整数計画法等の解法を有するが主として混合整数計画法を用いる。
【0029】
結果出力シート手段12は、最適化エンジン11にて計算された結果、即ち、各機器毎の起動/停止フラグ、入出力値及び演算値等はこのシート(結果出力シート)に一括して返信される。最適化エンジン11と結果出力シート手段12とはエネルギー料金シート手段7と同じ汎用の表計算ソフトウェアのリンク機能を用いて通信する。
【0030】
また、結果出力シート手段12で得られた結果出力シート上のデータとプラント実績シート部4のデータより、下記のように、各種分析を展開する。
【0031】
運転ガントチャート手段13は、最適化エンジン11で求められた機器の運転スケジュールをガントチャート形式(運転ガントチャート)で出力、表示する。過去の運転日に対して、実測需要を用いて最適化を行った場合には実績スケジュールを重ねて出力、表示し、これにより、実際の運転と最適化との結果を比較することができる。
【0032】
運転傾向分析シート手段14は、最適運転を行った場合の運転傾向を分析し、数値、グラフで表示するシート(運転傾向分析シート)であり、実運転との比較を行う手段である。
【0033】
コスト分析シート手段15は、プラント総合原単位、機器別原単位、各種エネルギー料金を1日毎または時間毎に計算して、その結果をグラフ化し、最適化の効果を金額面で表現するためのシート(コスト分析シート)を作成する手段である。実運転との比較を行うようにしてもよい。
【0034】
ここで、点線で囲んだ部分、即ち、プラント実績値取得手段3、プラント実績値シート手段4、計画設定手段6、エネルギー料金シート手段7、最適化パラメータ・シート手段8、最適化モデル構築手段9、結果出力シート手段12、運転ガントチャート手段13、運転傾向シート手段14、コスト分析シート手段15は、汎用の表計算ソフトウェアを用いて実現するのが好都合である。
【0035】
上記したような本発明は、実際には、図2に表わすような動作環境を備えるシステムで実現する。
【0036】
即ち、本発明による運転計画決定支援システムZは、エネルギー供給設備に設置されるDCS、PLC等を構築する機器に関連する制御・監視装置Aと、OPCインターフェイスBを介して接続されるデータベース・サーバ・マシンCと、LAN接続されるクライアント・マシンD上で動作する。
【0037】
詳しくは、同じ環境で動作する需要予測システムFからの需要予測値、API経由で得られるプロセス・データ記憶装置E上の任意日の需要量、その日の運転データ等を取り出し、翌日の運転計画を立案または過去の運転日に対する最適運転のシミュレーションを行う。
【0038】
その結果の出力は表計算ソフトウェア上の結果出力シートGに出力されるが、OPCインターフェイスHを介して制御・監視装置Aへ通知する、または、オペレーション・ガイダンスを出力してもよい。
【0039】
次に、以上のように構成した本発明の運転計画決定支援システムにおける、最適運転計画立案及びその結果分析までの動作手順を、図1を用いて詳しく説明する。
【0040】
(1)プラント実績値または需要予測値の取得
翌日の運転計画を立案する場合には、需要予測手段5からの需要予測値を取り込み、一方、過去の運転日に対する最適運転シミュレーションを行う場合には、プラント実績値取得手段3から当該プラントにおける各機器の運転実績値(需要実績値及び運転データ)をプラント実績値シート手段4に取り込む。
【0041】
(2)運転計画の設定
計画設定手段6における運転計画の設定は、実際には運転ガントチャート手段13の表示シート上から行う。図3に、エネルギー供給設備として地域冷暖房システムを対象とした運転設定の画面例を示す。
【0042】
図3中の記号に基づいて、その設定内容を説明する。
(2−a)機器使用選択
チェック・ボックスのオン/オフ(チェック:レ)により、計画に含める機器を選択する。
【0043】
(2−b)使用優先順位手動設定
複数台存在するボイラ(STB)、吸収式冷凍機(DAR)等の使用機器の中でコンボ・ボックスによる起動優先順位の設定を行う。
【0044】
(2−c)COP優先順位設定
複数台存在するボイラ(STB)、吸収式冷凍機(DAR)の中で、過去の一定期間の実績値に基づいて、COPの高い機器から優先的に起動順位を高く設定する機能をボタンに割り当てる。尚、実績値を考慮する期間の設定は可変である。
【0045】
(2−d)運転時間優先設定
複数台存在するボイラ(STB)、吸収式冷凍機(DAR)の中で、過去の一定期間の実績値に基づいて、運転時間の短い機器から優先して起動順位を高く設定する。尚、実績値を考慮する期間は変更が可能である。
【0046】
(2−e)機器増段指定値設定
複数台存在するボイラ(STB)、吸収式冷凍機(DAR)等の1台目から2台目、または、2台目から3台目への増段しきい値を定格出力値に対するパーセント指定で設定する。
【0047】
(2−f)受電電力上限設定
最適運転計画で使用可能な受電電力量の上限値(電力会社からの買電電力上限値)を設定する。この値は必ず契約電力量以内の設定とする必要がある。
【0048】
(2−g)運転計画手動設定
この表示チャート上にマウス操作で各機器毎の運転パターンを設定して、使用時間帯を手動設定する。これにより、ユーザは、指定時間分必ず起動させる計画を作成し、プラントの特徴的な運転、季節毎の運転パターン等を反映した計画を作成する。チャート右端の空白ボタンにより設定をキャンセルする。
【0049】
(2−h)運転設定保存/読込
機器仕様選択、優先順位設定、機器増段指定値、受電電力上限値、運転計画設定パターン(2−g)を名前を付けて保存し、必要に応じて読み込む。過去の設定を自由に読み出して、計画に反映してもよい。
【0050】
(2−i)計画開始/終了時刻設定
計画の開始時刻、終了時刻を設定する。
【0051】
(2−j)機器ステータス表示
現在の機器の運転状況(運転中/停止中/メンテナンス中)を色別表示する。運転計画を作成する際の初期値として利用してもよい。
【0052】
(3)最適化パラメータ・シート(入力シート)の作成
各機器の定格出力値、入力最大値/最小値等の機器仕様を登録すると同時に、プラント実績値(上記(1)で得られた値)、運転計画の設定データ(上記(2)で得られた設定)及びエネルギー料金シート手段7の値等を最適化エンジン11への入力値とし、最適化パラメータ・シート手段8に集約する。
【0053】
最適化パラメータ・シート手段8における入力シートを作成及び変更する機能は、汎用の表計算ソフトウェアにおけるマクロ命令で作成する。この入力シート上では、上記の運転設定や現在の機器ステータス、エネルギー料金設定等を参照して設定するだけではなく、過去の運転実績値から下記のような設定を行う。
【0054】
(3−1)運転機器効率特性設定(モデル・アジャスト機能)
機器効率(COP値)は、通常一定値を入力しておくが、データベースに蓄積されているCOP演算タグの日締め、月締め値等をマウス操作により本シート上に移動するようにする。
【0055】
これにより、最新の効率を常に最適モデルに反映させることができる。この機能はデータベースに付随する汎用の表計算ソフトウェアのアド・イン機能により実現する。
【0056】
また、部分負荷特性を常に最適モデルに反映するために、データベース上の蓄積値を用いて効率曲線(折れ線等)を作成して、この効率曲線から選択するようにしてもよい。
【0057】
即ち、この効率曲線を用いて、部分負荷に対応する効率を求めるようにしてもよい。
【0058】
(3−2)情報の保護
汎用の表計算ソフトウェアを利用しているため、ワークシートやセルの保護指定、書式指定が簡単に行うことができる。これにより、情報の改ざん、入力ミス等を極力避けることができる。
【0059】
このようにして作成したガスボイラ(STB)の最適化パラメータ・シートの例(一部)を図4に表わす。
【0060】
(4)最適運転計画の立案
次に、汎用の表計算ソフトウェアのリンク機能を用いて、上記の最適化パラメータ・シートの入力内容を最適化エンジン11にて受信する。最適化エンジン11内では、入力情報を対応する変数(配列)へ格納するとともに逐次計算に利用し、最適化演算を行う。最適化エンジン11で使用する手法は混合整数計画法である。
【0061】
下記に、モデル式の一例(式(1))と目的関数の一例(式(2))を示す。
【0062】
【数1】
Figure 2004178156
【0063】
【数2】
Figure 2004178156
【0064】
最適化演算終了後、直ちに得られた演算値を汎用の表計算ソフトウェアのリンク機能にて定義された所定の場所へ出力する。
【0065】
(5)結果出力シート手段の作成
全ての演算結果は、一度、結果出力シート手段12へ出力する。
図5に、蒸気吸収冷凍機の結果出力シート手段による結果出力シートの例(一部)を表わす。この結果出力シート上にあって、各機器(DAR1,DAR2,・・・)の各時間帯毎の入出力値、起動停止(1/0)、補機消費電力量、熱量換算値等がそれぞれ出力される。
【0066】
(6)分析情報への加工
プラント実績値シート手段によるプラント実績値シート及び上記の結果出力シート手段12による結果出力シートのデータを参照し、下記のような運転支援情報へと展開する。
【0067】
(6−1)運転ガントチャート
各機器をどのように運転すればよいかを示す運転チャートであり、その出力結果例の一部を図6に示す(機器名称は*****としてある)。
【0068】
図6に示す運転ガントチャート(運転ガントチャート手段13による)は、過去の運転日に対して最適運転計画を立てた場合の比較シミュレーションの結果であり、太線が最適運転計画、細線が実際の運転結果を示す。このように、同じチャート上に実績と最適化結果を並べることにより、機器運用の違いが明確に表現される。
【0069】
(6−2)運転傾向分析シート
次に、最適運転結果の出力例を図7、図8に示す(凡例は省略)。
図7は、冷水熱量、温水熱量、電力量、蒸気供給量の各時間帯の機器出力をバーチャートでグラフ化表示したものである。どの時間帯にどの機器がどれだけ出力する必要があるかが明示される。
【0070】
図8は、冷水製造機器、蒸気製造機器の機器稼働率をバーチャートで表現したものである。各時間帯における設備の供給余力がどの程度あるかが明白になる。
【0071】
このように、最適運転計画の傾向を様々な形で分析することで、安定供給、省エネルギーに役立つ。
【0072】
(6−3)コスト分析シート
プラント総合原単位、各機器毎の原単位、ガス、電力、水道等にて消費したエネルギー消費費用等を表ととともに、グラフ化するようにしてもよい。
【0073】
以上述べたような本発明システムは、上記したように、データベースとLAN接続されたクライアント・マシン上にて動作する。即ち、本発明システムは、データベースに収集されているシステムの運用実績をもとに最適運転計画を導出するとともに、その計画に対して経営面での効果、運用面の傾向といった分析結果をグラフ化して運転者に知らせる機能を持つことを特徴としたパッケージ・ソフトウェアにおける技術である。
【0074】
また、本発明システムは、下記に示すような展開、応用が可能である。
他のエネルギー供給設備(工場動力ユーティリティ等)への応用が可能である。
標準OPCに準拠するデータベース・サーバと連携動作するため、多くの監視・制御システムに適用でき、マルチベンダー構成も可能となる。
汎用表計算ソフトをインターフェイスとして用いることにより、ライブラリーソフトの組み込み、リンクが容易となる。
【0075】
【発明の効果】
以上のような本発明の運転計画決定支援システムによれば、コスト的に有利な運転計画を導出し、プラント総合原単位、機器別原単位、供給予備力、供給構成比率等の分析結果を即座にグラフ化し、運転ガントチャートとともに表示する、また、過去の運転結果と最適運転計画を比較するシミュレーション機能により、最適化の効果を直接的に明示することができる。
【0076】
これにより、機器運用のベスト・ミックスを探ることができ、プラントの省エネルギー(コスト削減、原単位削減)に直接的に貢献する運転支援を行うことができる。また、これらの機能のインターフェイスには汎用の表計算ソフトウェアを使用しているため、セキュリティ、結果の加工表示等はユーザの手で簡単に行うことができる。
【0077】
本発明の効果をまとめれば、次の通りとなる。
(1)コスト的に最適な運転パターンを求め、条件を変えてシミュレーションできることにより、機器運用のベスト・ミックスを探ることができる。
(2)最適運転パターンの表示とともに、プラント総合原単位、機器別原単位、供給予備力、供給構成比率な等の分析結果を即座に展開することにより、プラントの安定操業、更に、省エネルギーにも大きく貢献する。
(3)インターフェイスに汎用表計算ソフトウェアを用いることにより、利便性、操作性が高く、エンジニアリングしやすい環境であるため、表示情報の改造、グラフ化が容易である。
(4)運転計画を任意の時刻から任意の設定で行うことができるので、プラントの危機対応にも利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した運転計画決定支援システムの概念を表わすブロック図である。
【図2】本発明を実現する動作環境を備えるシステムを表わすブロック図である。
【図3】エネルギー供給設備として地域冷暖房システムを対象とした運転設定の画面例である。
【図4】最適化パラメータ・シートの例を表わす図である。
【図5】結果出力シートの例を表わす図である
【図6】最適運転計画を立てた場合の比較シミュレーションの結果を表わす図である。
【図7】最適運転結果の出力例を表わす図である。
【図8】最適運転結果の出力例を表わす図である。
【図9】従来の運転計画決定システムを表わすブロック図である。
【符号の説明】
1 プラント・データ測定手段
2 プラント実績値記憶装置
3 プラント実績値取得手段
4 プラント実績値シート手段
5 需要予測手段
6 計画設定手段
7 エネルギー料金シート手段
8 最適化パラメータ・シート手段
9 最適化モデル構築手段
10 モデル・ライブラリ
11 最適化エンジン
12 結果出力シート手段
13 運転ガントチャート手段
14 運転傾向シート手段
15 コスト分析シート手段

Claims (7)

  1. 各種設備に対する最適運転計画の決定を支援する運転計画決定支援システムにおいて、前記設備内の機器の運転実績値あるいは需要予測値、運転計画の設定データ及び/または前記機器の仕様を登録入力して最適化パラメータ・シートを作成する最適化パラメータ・シート手段と、前記最適化パラメータ・シートを受けて最適化演算を行う最適化エンジンと、前記最適化演算の結果を出力する出力結果シート手段とを備えることを特徴とする運転計画決定支援システム。
  2. 前記最適化パラメータ・シート手段及び/または前記出力結果シートは、汎用の表計算ソフトウェアよりなることを特徴とする請求項1に記載の運転計画決定支援システム。
  3. 前記最適化パラメータ・シート手段は、前記機器に関連する最新の効率を登録入力することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の運転計画決定支援システム。
  4. 前記最適化パラメータ・シート手段は、前記機器に関連するエネルギー料金を登録入力することを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3のいずれかに記載の運転計画決定支援システム。
  5. 前記結果出力シート手段における前記最適運転計画と前記機器の実際の運転結果とを比較出力する運転ガントチャート手段を備えることを特徴とする請求項1記載の運転計画決定支援システム。
  6. 前記最適化計画に基づいて運転された各前記機器の出力をグラフ化表示する運転傾向分析シート手段を備えることを特徴とする請求項1記載の運転計画決定支援システム。
  7. 前記最適化計画に基づいて運転された各前記機器で消費したエネルギー消費費用をグラフ化表示するコスト分析シート部を備えることを特徴とする請求項1記載の運転計画決定支援システム。
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