JP2004177061A - 排ガス冷却用熱交換器のウェーブフィン - Google Patents
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Abstract
【課題】排ガス冷却用熱交換器のウェーブフィンにおいて、フィンの出口部に生じがちな排ガス中の煤等による目詰まりを防止すること。
【解決手段】断面および平面が波形に曲折されたウェーブフィン１０おいて、平面で波の稜線３および谷線４の周期は、排ガス５の出口部６が入口部７よりも長く形成されている。
【選択図】 図１
【解決手段】断面および平面が波形に曲折されたウェーブフィン１０おいて、平面で波の稜線３および谷線４の周期は、排ガス５の出口部６が入口部７よりも長く形成されている。
【選択図】 図１
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の排気ガス再循環装置（ＥＧＲ）に用いられる排ガス冷却用熱交換器であって、その内部に挿入されるウェーブフィンに関する。
【０００２】
【従来の技術】
偏平なチューブを並列させ、夫々のチューブの両端をヘッダに連通して熱交換器コアを構成して、そのコアの外周にケーシングを被嵌し、ケーシング内に冷却水或いは冷却用空気を流通させると共に、ヘッダを介して各偏平チューブ内に高温の排ガスを流通させ、その排ガスを冷却する熱交換器が知られている（例えば、特許文献１参照。）。
このような熱交換器において、各偏平チューブの内部にウェーブ型のインナーフィンを挿入したものが知られている。このウェーブフィンは、金属板を曲折して断面波形に形成すると共に、その平面において波の稜線および谷線が波形に蛇行したものである。
このように断面および平面において共に波形に曲折形成されたものは、流体の攪拌を促進し熱交換性能がよいものとなる。
【０００３】
【特許文献１】
特開２０００−９７５７８号公報
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
平面においても波の稜線および谷線が波形に蛇行したウェーブフィンは、特に排ガスの出口部で目詰まりを起こしやすい傾向がある。これは、排ガスが入口側から出口側に移動するに伴って冷却され、凝縮水が生じがちになる。するとその凝縮水に排ガス中の煤が付着し、次第にそれが成長して目詰まりを起こす場合がある。すると、熱交換性能が極端に低下することになる。
そこで本発明は、特に排ガスの出口部およびその近傍において目詰まりが生じ難いウェーブフィンを提供することを課題とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は、熱交換器コア（１） の偏平な排ガス流路（２） に挿入され、断面が波形に曲折されると共に、
平面でその波の稜線（３） および谷線（４） が波形に蛇行し、排ガス（５） がその稜線（３） 方向に流通して冷却される排ガス冷却用熱交換器のウェーブフィンにおいて、
前記平面で前記波の稜線（３） および谷線（４） の周期は、その排ガス（５） の出口部（６） が入口部（７） よりも長く形成された排ガス冷却用熱交換器のウェーブフィンである。
【０００６】
【発明の実施の形態】
次に、図面に基づいて本発明の実施の形態につき説明する。
図１は本発明のウェーブフィン１０の平面略図であり、図２はその側面略図。また、図３はウェーブフィン１０の平面図において入口部７における稜線３の周期Ｔ１ と出口部６における稜線３の周期Ｔ２ の説明図である。
【０００７】
このウェーブフィン１０は図１に示す如く、平面において入口部７の稜線３および谷線４の周期が最も短く、中間部８がその中間であり、出口部６が周期が最も長いように形成されいてる。即ち、図３に示す如く出口部６における周期Ｔ２ は入口部７における周期Ｔ１ よりも長く形成されている。なお、この場合夫々の振幅Ｂは同一である。
また、断面における波の振幅は図２の如く、その長手方向において全て同一に形成されている。この例では、断面の波形が矩形波であるが、サインカーブ状の波形であっても、あるいは台形波であってもよい。
なお、出口部６の稜線の周期をさらに長くすることができる。それにより、出口部６では殆ど稜線がウェーブしない直線に近いものとすることもできる。
【０００８】
このようにしてなるウェーブフィン１０は、一例として図４に示す如く、並列された 偏平チューブ１３の各排ガス流路２内に挿入され、その波の稜線３および谷線４と偏平チューブ１３の内面との各接触部がろう付け等の手段により接合される。そして並列された 偏平チューブ１３および一対のタンク１２（右側を省略）により形成される熱交換器コア１の外周にはケーシング１１が被嵌され、その一側の開口から冷却水９が各偏平チューブ１３の外面側に流通し、次いでケーシング１１の外部に流出される。そして排ガス５が各排ガス流路２内に流通し、冷却水９との間に熱交換が行われる。
【０００９】
排ガス５は、ウェーブフィン１０の下流側程冷却され凝縮水を生じがちであるが、ウェーブフィン１０の下流側では稜線３および谷線４の波の周期が長くなっているので、排ガス中の煤は円滑に外部に導かれる。
【００１０】
【発明の作用・効果】
本発明の排ガス冷却用熱交換器のウェーブフィンは、その平面で波の稜線３および谷線４が波形に蛇行するものにおいて、その稜線３および谷線４の周期は、排ガス５の出口部６が入口部７よりも長く形成されたものである。
そのため、排ガス５の出口部６において、排ガス中の煤の詰まりが生じることを防止できる。即ち、排ガス５は出口部６において冷却が特に進行し、凝縮水が生じがちであり、それに伴って排ガス中の煤分がウェーブフィン１０に付着しがちであるが、本発明ではその出口部６で稜線３および谷線４の波の周期が長く形成されているため、排ガスの流通を促進して目詰まりを防止できる。それにより、ウェーブフィン１０における煤等の堆積を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の排ガス冷却用熱交換器のウェーブフィンの平面略図。
【図２】同側面略図。
【図３】同ウェーブフィンの平面図においる波の周期の説明図。
【図４】同ウェーブフィンを有する排ガス冷却用熱交換器の分解斜視図。
【符号の説明】
１ 熱交換器コア
２ 排ガス流路
３ 稜線
４ 谷線
５ 排ガス
６ 出口部
７ 入口部
８ 中間部
９ 冷却水
１０ ウェーブフィン
１１ ケーシング
１２ タンク
１３ 偏平チューブ
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の排気ガス再循環装置（ＥＧＲ）に用いられる排ガス冷却用熱交換器であって、その内部に挿入されるウェーブフィンに関する。
【０００２】
【従来の技術】
偏平なチューブを並列させ、夫々のチューブの両端をヘッダに連通して熱交換器コアを構成して、そのコアの外周にケーシングを被嵌し、ケーシング内に冷却水或いは冷却用空気を流通させると共に、ヘッダを介して各偏平チューブ内に高温の排ガスを流通させ、その排ガスを冷却する熱交換器が知られている（例えば、特許文献１参照。）。
このような熱交換器において、各偏平チューブの内部にウェーブ型のインナーフィンを挿入したものが知られている。このウェーブフィンは、金属板を曲折して断面波形に形成すると共に、その平面において波の稜線および谷線が波形に蛇行したものである。
このように断面および平面において共に波形に曲折形成されたものは、流体の攪拌を促進し熱交換性能がよいものとなる。
【０００３】
【特許文献１】
特開２０００−９７５７８号公報
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
平面においても波の稜線および谷線が波形に蛇行したウェーブフィンは、特に排ガスの出口部で目詰まりを起こしやすい傾向がある。これは、排ガスが入口側から出口側に移動するに伴って冷却され、凝縮水が生じがちになる。するとその凝縮水に排ガス中の煤が付着し、次第にそれが成長して目詰まりを起こす場合がある。すると、熱交換性能が極端に低下することになる。
そこで本発明は、特に排ガスの出口部およびその近傍において目詰まりが生じ難いウェーブフィンを提供することを課題とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は、熱交換器コア（１） の偏平な排ガス流路（２） に挿入され、断面が波形に曲折されると共に、
平面でその波の稜線（３） および谷線（４） が波形に蛇行し、排ガス（５） がその稜線（３） 方向に流通して冷却される排ガス冷却用熱交換器のウェーブフィンにおいて、
前記平面で前記波の稜線（３） および谷線（４） の周期は、その排ガス（５） の出口部（６） が入口部（７） よりも長く形成された排ガス冷却用熱交換器のウェーブフィンである。
【０００６】
【発明の実施の形態】
次に、図面に基づいて本発明の実施の形態につき説明する。
図１は本発明のウェーブフィン１０の平面略図であり、図２はその側面略図。また、図３はウェーブフィン１０の平面図において入口部７における稜線３の周期Ｔ１ と出口部６における稜線３の周期Ｔ２ の説明図である。
【０００７】
このウェーブフィン１０は図１に示す如く、平面において入口部７の稜線３および谷線４の周期が最も短く、中間部８がその中間であり、出口部６が周期が最も長いように形成されいてる。即ち、図３に示す如く出口部６における周期Ｔ２ は入口部７における周期Ｔ１ よりも長く形成されている。なお、この場合夫々の振幅Ｂは同一である。
また、断面における波の振幅は図２の如く、その長手方向において全て同一に形成されている。この例では、断面の波形が矩形波であるが、サインカーブ状の波形であっても、あるいは台形波であってもよい。
なお、出口部６の稜線の周期をさらに長くすることができる。それにより、出口部６では殆ど稜線がウェーブしない直線に近いものとすることもできる。
【０００８】
このようにしてなるウェーブフィン１０は、一例として図４に示す如く、並列された 偏平チューブ１３の各排ガス流路２内に挿入され、その波の稜線３および谷線４と偏平チューブ１３の内面との各接触部がろう付け等の手段により接合される。そして並列された 偏平チューブ１３および一対のタンク１２（右側を省略）により形成される熱交換器コア１の外周にはケーシング１１が被嵌され、その一側の開口から冷却水９が各偏平チューブ１３の外面側に流通し、次いでケーシング１１の外部に流出される。そして排ガス５が各排ガス流路２内に流通し、冷却水９との間に熱交換が行われる。
【０００９】
排ガス５は、ウェーブフィン１０の下流側程冷却され凝縮水を生じがちであるが、ウェーブフィン１０の下流側では稜線３および谷線４の波の周期が長くなっているので、排ガス中の煤は円滑に外部に導かれる。
【００１０】
【発明の作用・効果】
本発明の排ガス冷却用熱交換器のウェーブフィンは、その平面で波の稜線３および谷線４が波形に蛇行するものにおいて、その稜線３および谷線４の周期は、排ガス５の出口部６が入口部７よりも長く形成されたものである。
そのため、排ガス５の出口部６において、排ガス中の煤の詰まりが生じることを防止できる。即ち、排ガス５は出口部６において冷却が特に進行し、凝縮水が生じがちであり、それに伴って排ガス中の煤分がウェーブフィン１０に付着しがちであるが、本発明ではその出口部６で稜線３および谷線４の波の周期が長く形成されているため、排ガスの流通を促進して目詰まりを防止できる。それにより、ウェーブフィン１０における煤等の堆積を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の排ガス冷却用熱交換器のウェーブフィンの平面略図。
【図２】同側面略図。
【図３】同ウェーブフィンの平面図においる波の周期の説明図。
【図４】同ウェーブフィンを有する排ガス冷却用熱交換器の分解斜視図。
【符号の説明】
１ 熱交換器コア
２ 排ガス流路
３ 稜線
４ 谷線
５ 排ガス
６ 出口部
７ 入口部
８ 中間部
９ 冷却水
１０ ウェーブフィン
１１ ケーシング
１２ タンク
１３ 偏平チューブ
Claims (1)
- 熱交換器コア（１） の偏平な排ガス流路（２） に挿入され、断面が波形に曲折されると共に、
平面でその波の稜線（３） および谷線（４） が波形に蛇行し、排ガス（５） がその稜線（３） 方向に流通して冷却される排ガス冷却用熱交換器のウェーブフィンにおいて、
前記平面で前記波の稜線（３） および谷線（４） の周期は、その排ガス（５） の出口部（６） が入口部（７） よりも長く形成された排ガス冷却用熱交換器のウェーブフィン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002346567A JP2004177061A (ja) | 2002-11-28 | 2002-11-28 | 排ガス冷却用熱交換器のウェーブフィン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002346567A JP2004177061A (ja) | 2002-11-28 | 2002-11-28 | 排ガス冷却用熱交換器のウェーブフィン |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004177061A true JP2004177061A (ja) | 2004-06-24 |
Family
ID=32707398
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002346567A Pending JP2004177061A (ja) | 2002-11-28 | 2002-11-28 | 排ガス冷却用熱交換器のウェーブフィン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2004177061A (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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-
2002
- 2002-11-28 JP JP2002346567A patent/JP2004177061A/ja active Pending
Cited By (28)
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