JP2004176653A - 内燃機関用火花点火装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】1気筒2点点火の火花点火装置において、より確実な着火と良好な燃焼を実現する。
【解決手段】2点点火の場合、2つの火炎面内はその周囲よりも圧力が高くなって、2つの火炎が互いに押し合うような相互作用が生じるため、2つの火炎は燃焼室中央部よりも燃焼室周辺部に向かって速く成長する。そして、燃焼室910における2つの電極対11、12、21、22の各中心部を通る線上の寸法を基準寸法としたとき、2つの電極対の各中心部間の距離L1を、2mmを超え、且つ、基準寸法の1/2未満にすることにより、2点点火による効果を確実に発揮させて、より確実な着火と良好な燃焼を実現することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】2点点火の場合、2つの火炎面内はその周囲よりも圧力が高くなって、2つの火炎が互いに押し合うような相互作用が生じるため、2つの火炎は燃焼室中央部よりも燃焼室周辺部に向かって速く成長する。そして、燃焼室910における2つの電極対11、12、21、22の各中心部を通る線上の寸法を基準寸法としたとき、2つの電極対の各中心部間の距離L1を、2mmを超え、且つ、基準寸法の1/2未満にすることにより、2点点火による効果を確実に発揮させて、より確実な着火と良好な燃焼を実現することができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、点火プラグにより燃焼室内の混合気を着火させる内燃機関用火花点火装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
近年、内燃機関においては、燃費低減のために、成層燃焼、リーンバーン、高EGR率化等の手法が採用されているが、このような内燃機関では、混合気の燃焼速度が遅くなったり、混合気が着火し難いという問題があった。
【0003】
ところで、本発明者は、燃焼室内の近接した2点で点火させることにより、点火により形成された初期火炎核の成長を速め、早期に安定した火炎に成長させることができ、その結果、安定した着火性能が得られ、燃焼速度を速められることを発見した。
【0004】
本発明は上記のように2点で点火させる火花点火装置において、より確実な着火と良好な燃焼を実現することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
ところで、本発明者の検討によれば、図4に示すように、火炎の相当径が20mmを超えると、火炎の成長が急速に速まる、すなわち、安定した火炎となることがわかった。
【0006】
そして、図5は、火炎相当径が20mmに到達するまでの時間(以下、到達所要時間という)と、2つの電極対の各中心部間の距離、すなわち点火位置間隔との関係の、検討結果を示すもので、点火位置間隔を2mm超にしたときに到達所要時間が短くなり、早期に安定した火炎に成長させ得ることがわかった。因みに、本明細書でいう電極対の中心部は、中心電極の軸線上で、且つ、中心電極と接地電極との隙間の中央部を意味している。
【0007】
一方、2点点火の場合、2つの火炎面内はその周囲よりも圧力が高くなって、2つの火炎が互いに押し合うような相互作用が生じるため、2つの火炎は燃焼室中央部よりも燃焼室周辺部に向かって速く成長する。よって、2点点火による効果を有効に生かすためには、点火位置間隔を燃焼室寸法の1/2未満とするのが望ましい。
【0008】
請求項1に記載の発明は、上記の検討に基づいてなされたもので、点火プラグ(1、2)の放電ギャップ(G1,G2)での放電により燃焼室(910)内の混合気に着火し、ピストン(900)が燃焼室(910)内の燃焼ガスの圧力を受けてシリンダ(920)内を往復動し、燃焼室(910)は、スキッシュ効果を発生させる第1空間(911)と、スキッシュ効果により第1空間(911)から混合気が移動してくる第2空間(912)とを有する内燃機関に搭載されるものであって、放電ギャップ(G1,G2)を形成する電極対(11、12、21、22)が1つの第2空間(912)に2つ設けられ、第2空間(912)をピストン(900)の往復動方向から見たときの、2つの電極対(11、12、21、22)の各中心部を通る線(X)上の第2空間(912)の長さを基準寸法(Ls)としたとき、2つの電極対(11、12、21、22)の各中心部間の距離(L1)が、2mmを超え、且つ、基準寸法(Ls)の1/2未満であることを特徴とするものであり、これによれば、スキッシュ効果を発生させるようにした内燃機関において、2点点火による効果を確実に発揮させて、より確実な着火と良好な燃焼を実現することができる。
【0009】
一方、スキッシュ効果を発生させない形式の内燃機関においては、請求項2に記載の発明のように、点火プラグ(1、2)の放電ギャップ(G1,G2)での放電により燃焼室(910)内の混合気に着火し、ピストン(900)が燃焼室(910)内の燃焼ガスの圧力を受けてシリンダ(920)内を往復動する内燃機関に搭載されるものであって、放電ギャップ(G1,G2)を形成する電極対(11、12、21、22)が1つの燃焼室(910)に2つ設けられ、2つの電極対(11、12、21、22)の各中心部間の距離(L1)が、2mmを超え、且つ、シリンダ(920)の径の1/2未満になるようにすることにより、スキッシュ効果を発生させない形式の内燃機関において、2点点火による効果を確実に発揮させて、より確実な着火と良好な燃焼を実現することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明では、2つの電極対(11、12、21、22)の各中心部間の距離(L1)が、6mm以上で、且つ20mm以下であることを特徴とする。
【0011】
ところで、火炎相当径が20mmに到達して安定した火炎となるまで上記の相互作用が有効になるように、点火位置間隔は20mm以下とするのが望ましい。また、図5から、点火位置間隔が6mmの場合に、点火位置間隔が20mmの場合と同じ到達所要時間となる。
【0012】
従って、2つの電極対の各中心部間の距離を請求項2に記載の発明のように設定することにより、2点点火による効果を確実に発揮させて、より一層確実な着火と良好な燃焼を実現することができる。
【0013】
請求項1ないし3に記載の内燃機関用火花点火装置は、請求項4に記載の発明のように、前記燃焼室に導入される燃料と空気と再循環排気ガスとを混合したときの空燃比が、理論空燃比よりも大きく設定されて運転される内燃機関に好適である。
【0014】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施形態に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態に係る火花点火装置を示す構成図、図2は図1の点火プラグにおける電極近傍の拡大断面図、図3(a)は燃焼室近傍の断面図、図3(b)は図3(a)のA矢視図である。
【0016】
図1〜図3において、火花点火装置は、ピストン900が燃焼室910内の燃焼ガスの圧力を受けてシリンダ920内を往復動する内燃機関に搭載されており、1気筒2点点火を行うために各気筒に一対の点火プラグ1、2を有し、各点火プラグ1、2に各点火用電源3、4から高電圧が印加されるようになっている。
【0017】
各点火プラグ1、2は、中心電極11、21と接地電極12、22間に放電ギャップG1、G2を形成し、それらの放電ギャップG1、G2を燃焼室910に臨ませた状態でシリンダヘッド930に装着され、放電ギャップG1、G2で放電して燃焼室910内の混合気を着火させるものである。なお、一方の点火プラグ1の中心電極11と接地電極12が本発明の電極対に相当し、また、他方の点火プラグ2の中心電極21と接地電極22も本発明の電極対に相当する。
【0018】
点火用電源3、4は、1次巻線31、41、2次巻線32、42、直流電源33、43、およびトランジスタ34、44を備えている。1次巻線31、41の一端が直流電源33、43に接続され、1次巻線31、41の他端がトランジスタ34、44のコレクタ側に接続されている。2次巻線32、42の一端は、高電圧線5、6を介して点火プラグ1、2に接続されている。
【0019】
燃焼室910は、スキッシュ効果を発生させる第1空間911と、スキッシュ効果により第1空間911から混合気が移動してくる第2空間912とを有し、ピストン900が上死点に近づくにつれて、第1空間911の混合気が第2空間912に押し出され、いわゆるスキッシュ効果が発生するようになっている。
【0020】
なお、ピストン900の頂部外周部と、この頂部外周部に対向する部位のシリンダヘッド930との間が、第1空間911に相当する。ピストン900の頂部中央に形成された凹部901と、このピストン900の凹部901に対向する部位に位置するシリンダヘッド930の凹部931とによって形成される空間が、第2空間912に相当する。また、両凹部901、931をピストン900の往復動方向から見たときの形状は円形であり、かつ両凹部901、931の直径は等しくなっている。
【0021】
ここで、図3に示すように、2つの電極対11、12、21、22の各中心部を通る線X上の第2空間912の長さ、換言すると両凹部901、931の長さを、基準寸法Lsとする。そして、本実施形態では、上記のようにピストン900の往復動方向から見たときの第2空間912の形状は円形であり、本例では第2空間912の直径Dが基準寸法Lsになる。
【0022】
因みに、第2空間912の直径Dは60mm、シリンダ920の内径は80mm、2つの電極対の各中心部間の距離L1(以下、点火位置間隔という)は15mmとしている。
【0023】
次に、上記構成になる火花点火装置の作動を説明する。まず、点火用電源3、4のトランジスタ34、44が同時にオン/オフされることにより直流電源33、43から1次巻線31、41に流れる1次電流が通電/遮断され、その1次電流が遮断されると電磁誘導作用により2次巻線32、42から点火プラグ1、2に高電圧が同時に印加される。
【0024】
点火プラグ1、2に高電圧が印加されると、放電ギャップG1、G2で放電を開始し、図2に示すように、各放電ギャップG1、G2の周囲にそれぞれ火炎面101、201が形成される。
【0025】
燃焼初期には発熱量が少ないので、火炎は成長が遅く且つ不安定である。従って、着火の確率を高めるためにはこの燃焼初期の火炎の成長を速め、早期に安定した火炎に成長させる必要がある。ここで、各火炎面101、201の内側部分102、202は既燃焼ガス(CO2、H2O等)を多く含み、各火炎面101、201の外側部分103、104、203、204は未燃焼ガス(燃料、O2)を多く含み、各火炎面101、201は燃焼中間生成物(イオンやラジカル)を多く含む。
【0026】
ところで、点火位置間隔L1が極めて狭い場合には、燃焼初期に1つの火炎の中に両放電ギャップG1、G2が入ってしまうため、火炎の成長の仕方は、1つの放電ギャップに2倍の放電エネルギを投入した場合と殆ど同じになってしまう。この場合、エネルギを投入している部分は火炎面の内側であり、既に反応を終えてしまった既燃焼ガス(CO2、H2O等)を加熱していることになり、火炎の成長を速める効果は殆どない。
【0027】
これに対し、点火位置間隔L1が適当である場合には、火炎面内側部分102、202は共に圧力が高くなっているのでそれらの圧力差が小さく、火炎面外側部分103、104、203、204のうち、燃焼室910の中心側の火炎面外側部分103、203では、混合気の流速が遅い。
【0028】
一方、火炎面内側部分102、202は共に圧力が高くなっていて、2つの火炎が互いに押し合うような相互作用(以下、2点点火の相互作用という)が生じるため、火炎面外側部分103、104、203、204のうち、燃焼室910の周辺側の火炎面外側部分104、204では、混合気の流速が速い。
【0029】
一般に、燃焼場の流れが速いと乱れが強く十分に攪拌されるため燃焼が速い。上記のように、燃焼室910の周辺側の火炎面外側部分104、204は混合気の流速が速いため、その周辺の燃焼中間生成物と未燃焼ガスが十分に攪拌され燃焼が速くなる。
【0030】
以上の作用により、点火位置間隔L1が適当である場合には、2つの火炎が燃焼室周辺に向かって速く成長するため、着火の確率が高くなる。
【0031】
さらに、燃焼室910の中心側の火炎面外側部分103、203は火炎の成長が遅いので、2つの火炎は近接しているにもかかわらず、なかなか1つに合体しない。従って、上述の効果は、燃焼初期だけでなくその後の燃焼でも得られ、燃焼速度を速めることができる。
【0032】
また、点火位置間隔L1を十分に広くした場合、同じ体積の1つの火炎に比べて表面積が広い、すなわち燃焼反応に関与する部分の面積が広いため、燃焼速度が速くなるという効果があるが、本例においても2つの火炎が燃焼後期まで2つの火炎として成長するので同様の効果が得られる。
【0033】
次に、点火位置間隔L1の望ましい範囲について、図3〜図5に基づいて説明する。図3(a)、図3(b)は、点火位置間隔L1が燃焼室910の直径Dの1/2の場合の火炎成長の例を示している。
【0034】
上述の2点点火の相互作用がないと仮定すると、2つの火炎は全方位に等しい速度で成長するため、図3(b)に示すように、2つの火炎面101、201が燃焼室910の中央部で衝突するタイミングと、各火炎面101、201が燃焼室910の外縁部に達するタイミングが、同じになる。
【0035】
しかし、実際には上述の2点点火の相互作用によって2つの火炎は燃焼室中央部よりも燃焼室周辺部に向かって速く成長する。従って、2点点火による効果を有効に生かすためには、点火位置間隔L1を第2空間912の直径Dの1/2未満にする必要がある。換言すると、点火位置間隔L1を基準寸法Lsの1/2未満にする必要がある。
【0036】
図4は、1気筒1点点火において、火炎の時間的成長について本発明者が検討した結果を示すものである。図4の縦軸は、1つの火炎の体積を求め、その体積から火炎が球状であるとみなした場合の直径を計算により求めた値、すなわち火炎相当径である。図4の横軸は、点火開始からの経過時間である。なお、この計算の前提条件は、混合気のA/Fは14.7、点火時の燃焼室910内の圧力は1MPa、点火時の燃焼室910内の混合気温度は400℃である。
【0037】
図4によれば、火炎相当径が20mmを超えてから火炎の成長が急速に速まる、すなわち、安定した火炎となることがわかる。従って、火炎相当径が20mmに到達するまで上述の相互作用が有効になるように、点火位置間隔L1は20mm以下とすることが望ましい。
【0038】
そして、図5は、1気筒2点点火において、点火開始から各火炎の火炎相当径がそれぞれ20mmに到達するまでの所要時間(以下、到達所要時間という)と、点火位置間隔L1との関係について検討した結果を示すものである。なお、この検討の前提条件は、混合気のA/Fは14.7、点火時の燃焼室910内の圧力は1MPaである。
【0039】
図5によれば、点火位置間隔L1が2mmの場合の到達所要時間は、点火位置間隔L1が無限大の場合の到達所要時間、換言すると、上述の2点点火の相互作用が全くない場合の到達所要時間と同じであった。すなわち、点火位置間隔L1が2mm以下では到達所要時間は1気筒1点点火の場合に近づき、1気筒2点点火の効果が得られない。従って、点火位置間隔L1は2mm超とする必要がある。
【0040】
さらに、前述したように、点火位置間隔L1は20mm以下とすることが望ましいが、図5によれば、点火位置間隔L1が6mmの場合に、点火位置間隔L1が20mmの場合と同じ到達所要時間となり、従って、点火位置間隔L1は6mm以上20mm以下が最も望ましい。
【0041】
本実施形態によれば、2点点火による効果を確実に発揮させて、より確実な着火と良好な燃焼を実現することができる。
【0042】
(他の実施形態)
上記実施形態では、ピストン900の往復動方向から見たときの両凹部901、931の直径は等しくなっているが、図6に示すように、両凹部901、931の直径が異なる内燃機関にも本発明は適用可能である。
【0043】
因みに、図6に示す内燃機関は、ピストン900の頂部外周部と、シリンダヘッド930の凹部931におけるピストン頂部外周部に対向する部位との間が、第1空間911に相当し、この第1空間911の隙間が小さくなるように、ピストン900の頂部外周部の形状が設定されている。ピストン900の凹部901と、シリンダヘッド930の凹部931におけるピストン凹部901に対向する部位とによって形成される空間が、第2空間912に相当する。そして、この場合、ピストン900の凹部901の直径が第2空間912の直径Dであり、かつ基準寸法Lsである。
【0044】
また、上記実施形態では、ピストン900およびシリンダヘッド930に共に凹部901、931を有する例を示したが、ピストン900およびシリンダヘッド930のうちの一方にのみ凹部を有する内燃機関にも本発明は適用可能である。
【0045】
さらに、ピストン900およびシリンダヘッド930のいずれにも凹部を備えていない内燃機関にも本発明は適用可能であり、この場合、シリンダ920の内径が基準寸法Lsとなる。
【0046】
上記実施形態では、1気筒2点点火を行うために各気筒に一対の点火プラグ1、2を配置したが、2つの電極対を有する1個の点火プラグを各気筒に配置してもよい。
【0047】
さらに、上記実施形態では各気筒に一対の点火用電源3、4が必要であるが、2つの電極対を有する点火プラグを用いた場合、2つの電極対を電気的に直列にすることにより、上記実施形態の効果を確保しつつ、点火用電源を1気筒当たり1個にすることができる。
【0048】
また、本発明の火花点火装置は、より確実な着火と良好な燃焼を実現することができるため、燃焼室910に導入される燃料と空気と再循環排気ガスとを混合したときの空燃比が、理論空燃比よりも大きく設定されて運転される内燃機関に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る火花点火装置を示す構成図である。
【図2】図1の点火プラグにおける電極近傍の拡大断面図である。
【図3】図3は本発明の説明のために参考例として示す要部の断面図である。
【図4】火炎相当径と点火開始からの経過時間との関係を示す図である。
【図5】火炎相当径が20mmに到達するまでの所要時間と点火位置間隔L1との関係を示す図である。
【図6】本発明の他の実施形態を示す電極近傍の断面図である。
【符号の説明】
1、2…点火プラグ、11、12、21、22…電極対を構成する電極、
900…ピストン、910…燃焼室、911…第1空間、912…第2空間、920…シリンダ、G1、G2…放電ギャップ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、点火プラグにより燃焼室内の混合気を着火させる内燃機関用火花点火装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
近年、内燃機関においては、燃費低減のために、成層燃焼、リーンバーン、高EGR率化等の手法が採用されているが、このような内燃機関では、混合気の燃焼速度が遅くなったり、混合気が着火し難いという問題があった。
【0003】
ところで、本発明者は、燃焼室内の近接した2点で点火させることにより、点火により形成された初期火炎核の成長を速め、早期に安定した火炎に成長させることができ、その結果、安定した着火性能が得られ、燃焼速度を速められることを発見した。
【0004】
本発明は上記のように2点で点火させる火花点火装置において、より確実な着火と良好な燃焼を実現することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
ところで、本発明者の検討によれば、図4に示すように、火炎の相当径が20mmを超えると、火炎の成長が急速に速まる、すなわち、安定した火炎となることがわかった。
【0006】
そして、図5は、火炎相当径が20mmに到達するまでの時間(以下、到達所要時間という)と、2つの電極対の各中心部間の距離、すなわち点火位置間隔との関係の、検討結果を示すもので、点火位置間隔を2mm超にしたときに到達所要時間が短くなり、早期に安定した火炎に成長させ得ることがわかった。因みに、本明細書でいう電極対の中心部は、中心電極の軸線上で、且つ、中心電極と接地電極との隙間の中央部を意味している。
【0007】
一方、2点点火の場合、2つの火炎面内はその周囲よりも圧力が高くなって、2つの火炎が互いに押し合うような相互作用が生じるため、2つの火炎は燃焼室中央部よりも燃焼室周辺部に向かって速く成長する。よって、2点点火による効果を有効に生かすためには、点火位置間隔を燃焼室寸法の1/2未満とするのが望ましい。
【0008】
請求項1に記載の発明は、上記の検討に基づいてなされたもので、点火プラグ(1、2)の放電ギャップ(G1,G2)での放電により燃焼室(910)内の混合気に着火し、ピストン(900)が燃焼室(910)内の燃焼ガスの圧力を受けてシリンダ(920)内を往復動し、燃焼室(910)は、スキッシュ効果を発生させる第1空間(911)と、スキッシュ効果により第1空間(911)から混合気が移動してくる第2空間(912)とを有する内燃機関に搭載されるものであって、放電ギャップ(G1,G2)を形成する電極対(11、12、21、22)が1つの第2空間(912)に2つ設けられ、第2空間(912)をピストン(900)の往復動方向から見たときの、2つの電極対(11、12、21、22)の各中心部を通る線(X)上の第2空間(912)の長さを基準寸法(Ls)としたとき、2つの電極対(11、12、21、22)の各中心部間の距離(L1)が、2mmを超え、且つ、基準寸法(Ls)の1/2未満であることを特徴とするものであり、これによれば、スキッシュ効果を発生させるようにした内燃機関において、2点点火による効果を確実に発揮させて、より確実な着火と良好な燃焼を実現することができる。
【0009】
一方、スキッシュ効果を発生させない形式の内燃機関においては、請求項2に記載の発明のように、点火プラグ(1、2)の放電ギャップ(G1,G2)での放電により燃焼室(910)内の混合気に着火し、ピストン(900)が燃焼室(910)内の燃焼ガスの圧力を受けてシリンダ(920)内を往復動する内燃機関に搭載されるものであって、放電ギャップ(G1,G2)を形成する電極対(11、12、21、22)が1つの燃焼室(910)に2つ設けられ、2つの電極対(11、12、21、22)の各中心部間の距離(L1)が、2mmを超え、且つ、シリンダ(920)の径の1/2未満になるようにすることにより、スキッシュ効果を発生させない形式の内燃機関において、2点点火による効果を確実に発揮させて、より確実な着火と良好な燃焼を実現することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明では、2つの電極対(11、12、21、22)の各中心部間の距離(L1)が、6mm以上で、且つ20mm以下であることを特徴とする。
【0011】
ところで、火炎相当径が20mmに到達して安定した火炎となるまで上記の相互作用が有効になるように、点火位置間隔は20mm以下とするのが望ましい。また、図5から、点火位置間隔が6mmの場合に、点火位置間隔が20mmの場合と同じ到達所要時間となる。
【0012】
従って、2つの電極対の各中心部間の距離を請求項2に記載の発明のように設定することにより、2点点火による効果を確実に発揮させて、より一層確実な着火と良好な燃焼を実現することができる。
【0013】
請求項1ないし3に記載の内燃機関用火花点火装置は、請求項4に記載の発明のように、前記燃焼室に導入される燃料と空気と再循環排気ガスとを混合したときの空燃比が、理論空燃比よりも大きく設定されて運転される内燃機関に好適である。
【0014】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施形態に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態に係る火花点火装置を示す構成図、図2は図1の点火プラグにおける電極近傍の拡大断面図、図3(a)は燃焼室近傍の断面図、図3(b)は図3(a)のA矢視図である。
【0016】
図1〜図3において、火花点火装置は、ピストン900が燃焼室910内の燃焼ガスの圧力を受けてシリンダ920内を往復動する内燃機関に搭載されており、1気筒2点点火を行うために各気筒に一対の点火プラグ1、2を有し、各点火プラグ1、2に各点火用電源3、4から高電圧が印加されるようになっている。
【0017】
各点火プラグ1、2は、中心電極11、21と接地電極12、22間に放電ギャップG1、G2を形成し、それらの放電ギャップG1、G2を燃焼室910に臨ませた状態でシリンダヘッド930に装着され、放電ギャップG1、G2で放電して燃焼室910内の混合気を着火させるものである。なお、一方の点火プラグ1の中心電極11と接地電極12が本発明の電極対に相当し、また、他方の点火プラグ2の中心電極21と接地電極22も本発明の電極対に相当する。
【0018】
点火用電源3、4は、1次巻線31、41、2次巻線32、42、直流電源33、43、およびトランジスタ34、44を備えている。1次巻線31、41の一端が直流電源33、43に接続され、1次巻線31、41の他端がトランジスタ34、44のコレクタ側に接続されている。2次巻線32、42の一端は、高電圧線5、6を介して点火プラグ1、2に接続されている。
【0019】
燃焼室910は、スキッシュ効果を発生させる第1空間911と、スキッシュ効果により第1空間911から混合気が移動してくる第2空間912とを有し、ピストン900が上死点に近づくにつれて、第1空間911の混合気が第2空間912に押し出され、いわゆるスキッシュ効果が発生するようになっている。
【0020】
なお、ピストン900の頂部外周部と、この頂部外周部に対向する部位のシリンダヘッド930との間が、第1空間911に相当する。ピストン900の頂部中央に形成された凹部901と、このピストン900の凹部901に対向する部位に位置するシリンダヘッド930の凹部931とによって形成される空間が、第2空間912に相当する。また、両凹部901、931をピストン900の往復動方向から見たときの形状は円形であり、かつ両凹部901、931の直径は等しくなっている。
【0021】
ここで、図3に示すように、2つの電極対11、12、21、22の各中心部を通る線X上の第2空間912の長さ、換言すると両凹部901、931の長さを、基準寸法Lsとする。そして、本実施形態では、上記のようにピストン900の往復動方向から見たときの第2空間912の形状は円形であり、本例では第2空間912の直径Dが基準寸法Lsになる。
【0022】
因みに、第2空間912の直径Dは60mm、シリンダ920の内径は80mm、2つの電極対の各中心部間の距離L1(以下、点火位置間隔という)は15mmとしている。
【0023】
次に、上記構成になる火花点火装置の作動を説明する。まず、点火用電源3、4のトランジスタ34、44が同時にオン/オフされることにより直流電源33、43から1次巻線31、41に流れる1次電流が通電/遮断され、その1次電流が遮断されると電磁誘導作用により2次巻線32、42から点火プラグ1、2に高電圧が同時に印加される。
【0024】
点火プラグ1、2に高電圧が印加されると、放電ギャップG1、G2で放電を開始し、図2に示すように、各放電ギャップG1、G2の周囲にそれぞれ火炎面101、201が形成される。
【0025】
燃焼初期には発熱量が少ないので、火炎は成長が遅く且つ不安定である。従って、着火の確率を高めるためにはこの燃焼初期の火炎の成長を速め、早期に安定した火炎に成長させる必要がある。ここで、各火炎面101、201の内側部分102、202は既燃焼ガス(CO2、H2O等)を多く含み、各火炎面101、201の外側部分103、104、203、204は未燃焼ガス(燃料、O2)を多く含み、各火炎面101、201は燃焼中間生成物(イオンやラジカル)を多く含む。
【0026】
ところで、点火位置間隔L1が極めて狭い場合には、燃焼初期に1つの火炎の中に両放電ギャップG1、G2が入ってしまうため、火炎の成長の仕方は、1つの放電ギャップに2倍の放電エネルギを投入した場合と殆ど同じになってしまう。この場合、エネルギを投入している部分は火炎面の内側であり、既に反応を終えてしまった既燃焼ガス(CO2、H2O等)を加熱していることになり、火炎の成長を速める効果は殆どない。
【0027】
これに対し、点火位置間隔L1が適当である場合には、火炎面内側部分102、202は共に圧力が高くなっているのでそれらの圧力差が小さく、火炎面外側部分103、104、203、204のうち、燃焼室910の中心側の火炎面外側部分103、203では、混合気の流速が遅い。
【0028】
一方、火炎面内側部分102、202は共に圧力が高くなっていて、2つの火炎が互いに押し合うような相互作用(以下、2点点火の相互作用という)が生じるため、火炎面外側部分103、104、203、204のうち、燃焼室910の周辺側の火炎面外側部分104、204では、混合気の流速が速い。
【0029】
一般に、燃焼場の流れが速いと乱れが強く十分に攪拌されるため燃焼が速い。上記のように、燃焼室910の周辺側の火炎面外側部分104、204は混合気の流速が速いため、その周辺の燃焼中間生成物と未燃焼ガスが十分に攪拌され燃焼が速くなる。
【0030】
以上の作用により、点火位置間隔L1が適当である場合には、2つの火炎が燃焼室周辺に向かって速く成長するため、着火の確率が高くなる。
【0031】
さらに、燃焼室910の中心側の火炎面外側部分103、203は火炎の成長が遅いので、2つの火炎は近接しているにもかかわらず、なかなか1つに合体しない。従って、上述の効果は、燃焼初期だけでなくその後の燃焼でも得られ、燃焼速度を速めることができる。
【0032】
また、点火位置間隔L1を十分に広くした場合、同じ体積の1つの火炎に比べて表面積が広い、すなわち燃焼反応に関与する部分の面積が広いため、燃焼速度が速くなるという効果があるが、本例においても2つの火炎が燃焼後期まで2つの火炎として成長するので同様の効果が得られる。
【0033】
次に、点火位置間隔L1の望ましい範囲について、図3〜図5に基づいて説明する。図3(a)、図3(b)は、点火位置間隔L1が燃焼室910の直径Dの1/2の場合の火炎成長の例を示している。
【0034】
上述の2点点火の相互作用がないと仮定すると、2つの火炎は全方位に等しい速度で成長するため、図3(b)に示すように、2つの火炎面101、201が燃焼室910の中央部で衝突するタイミングと、各火炎面101、201が燃焼室910の外縁部に達するタイミングが、同じになる。
【0035】
しかし、実際には上述の2点点火の相互作用によって2つの火炎は燃焼室中央部よりも燃焼室周辺部に向かって速く成長する。従って、2点点火による効果を有効に生かすためには、点火位置間隔L1を第2空間912の直径Dの1/2未満にする必要がある。換言すると、点火位置間隔L1を基準寸法Lsの1/2未満にする必要がある。
【0036】
図4は、1気筒1点点火において、火炎の時間的成長について本発明者が検討した結果を示すものである。図4の縦軸は、1つの火炎の体積を求め、その体積から火炎が球状であるとみなした場合の直径を計算により求めた値、すなわち火炎相当径である。図4の横軸は、点火開始からの経過時間である。なお、この計算の前提条件は、混合気のA/Fは14.7、点火時の燃焼室910内の圧力は1MPa、点火時の燃焼室910内の混合気温度は400℃である。
【0037】
図4によれば、火炎相当径が20mmを超えてから火炎の成長が急速に速まる、すなわち、安定した火炎となることがわかる。従って、火炎相当径が20mmに到達するまで上述の相互作用が有効になるように、点火位置間隔L1は20mm以下とすることが望ましい。
【0038】
そして、図5は、1気筒2点点火において、点火開始から各火炎の火炎相当径がそれぞれ20mmに到達するまでの所要時間(以下、到達所要時間という)と、点火位置間隔L1との関係について検討した結果を示すものである。なお、この検討の前提条件は、混合気のA/Fは14.7、点火時の燃焼室910内の圧力は1MPaである。
【0039】
図5によれば、点火位置間隔L1が2mmの場合の到達所要時間は、点火位置間隔L1が無限大の場合の到達所要時間、換言すると、上述の2点点火の相互作用が全くない場合の到達所要時間と同じであった。すなわち、点火位置間隔L1が2mm以下では到達所要時間は1気筒1点点火の場合に近づき、1気筒2点点火の効果が得られない。従って、点火位置間隔L1は2mm超とする必要がある。
【0040】
さらに、前述したように、点火位置間隔L1は20mm以下とすることが望ましいが、図5によれば、点火位置間隔L1が6mmの場合に、点火位置間隔L1が20mmの場合と同じ到達所要時間となり、従って、点火位置間隔L1は6mm以上20mm以下が最も望ましい。
【0041】
本実施形態によれば、2点点火による効果を確実に発揮させて、より確実な着火と良好な燃焼を実現することができる。
【0042】
(他の実施形態)
上記実施形態では、ピストン900の往復動方向から見たときの両凹部901、931の直径は等しくなっているが、図6に示すように、両凹部901、931の直径が異なる内燃機関にも本発明は適用可能である。
【0043】
因みに、図6に示す内燃機関は、ピストン900の頂部外周部と、シリンダヘッド930の凹部931におけるピストン頂部外周部に対向する部位との間が、第1空間911に相当し、この第1空間911の隙間が小さくなるように、ピストン900の頂部外周部の形状が設定されている。ピストン900の凹部901と、シリンダヘッド930の凹部931におけるピストン凹部901に対向する部位とによって形成される空間が、第2空間912に相当する。そして、この場合、ピストン900の凹部901の直径が第2空間912の直径Dであり、かつ基準寸法Lsである。
【0044】
また、上記実施形態では、ピストン900およびシリンダヘッド930に共に凹部901、931を有する例を示したが、ピストン900およびシリンダヘッド930のうちの一方にのみ凹部を有する内燃機関にも本発明は適用可能である。
【0045】
さらに、ピストン900およびシリンダヘッド930のいずれにも凹部を備えていない内燃機関にも本発明は適用可能であり、この場合、シリンダ920の内径が基準寸法Lsとなる。
【0046】
上記実施形態では、1気筒2点点火を行うために各気筒に一対の点火プラグ1、2を配置したが、2つの電極対を有する1個の点火プラグを各気筒に配置してもよい。
【0047】
さらに、上記実施形態では各気筒に一対の点火用電源3、4が必要であるが、2つの電極対を有する点火プラグを用いた場合、2つの電極対を電気的に直列にすることにより、上記実施形態の効果を確保しつつ、点火用電源を1気筒当たり1個にすることができる。
【0048】
また、本発明の火花点火装置は、より確実な着火と良好な燃焼を実現することができるため、燃焼室910に導入される燃料と空気と再循環排気ガスとを混合したときの空燃比が、理論空燃比よりも大きく設定されて運転される内燃機関に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る火花点火装置を示す構成図である。
【図2】図1の点火プラグにおける電極近傍の拡大断面図である。
【図3】図3は本発明の説明のために参考例として示す要部の断面図である。
【図4】火炎相当径と点火開始からの経過時間との関係を示す図である。
【図5】火炎相当径が20mmに到達するまでの所要時間と点火位置間隔L1との関係を示す図である。
【図6】本発明の他の実施形態を示す電極近傍の断面図である。
【符号の説明】
1、2…点火プラグ、11、12、21、22…電極対を構成する電極、
900…ピストン、910…燃焼室、911…第1空間、912…第2空間、920…シリンダ、G1、G2…放電ギャップ。
Claims (4)
- 点火プラグ(1、2)の放電ギャップ(G1,G2)での放電により燃焼室(910)内の混合気に着火し、ピストン(900)が前記燃焼室(910)内の燃焼ガスの圧力を受けてシリンダ(920)内を往復動し、前記燃焼室(910)は、スキッシュ効果を発生させる第1空間(911)と、スキッシュ効果により前記第1空間(911)から混合気が移動してくる第2空間(912)とを有する内燃機関に搭載されるものであって、
前記放電ギャップ(G1,G2)を形成する電極対(11、12、21、22)が1つの第2空間(912)に2つ設けられ、
前記第2空間(912)をピストン(900)の往復動方向から見たときの、前記2つの電極対(11、12、21、22)の各中心部を通る線(X)上の前記第2空間(912)の長さを基準寸法(Ls)としたとき、
前記2つの電極対(11、12、21、22)の各中心部間の距離(L1)が、2mmを超え、且つ、前記基準寸法(Ls)の1/2未満であることを特徴とする内燃機関用火花点火装置。 - 点火プラグ(1、2)の放電ギャップ(G1,G2)での放電により燃焼室(910)内の混合気に着火し、ピストン(900)が前記燃焼室(910)内の燃焼ガスの圧力を受けてシリンダ(920)内を往復動する内燃機関に搭載されるものであって、
前記放電ギャップ(G1,G2)を形成する電極対(11、12、21、22)が1つの燃焼室(910)に2つ設けられ、
前記2つの電極対(11、12、21、22)の各中心部間の距離(L1)が、2mmを超え、且つ、前記シリンダ(920)の径の1/2未満であることを特徴とする内燃機関用火花点火装置。 - 前記2つの電極対(11、12、21、22)の各中心部間の距離(L1)が、6mm以上で、且つ20mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関用火花点火装置。
- 前記燃焼室(910)に導入される燃料と空気と再循環排気ガスとを混合したときの空燃比が、理論空燃比よりも大きく設定されて運転される内燃機関に搭載されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の内燃機関用火花点火装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP2496827A1 (de) * | 2009-11-06 | 2012-09-12 | Robert Bosch GmbH | Laserzündkerze |
JP2017166381A (ja) * | 2016-03-15 | 2017-09-21 | 株式会社豊田中央研究所 | 内燃機関の点火装置 |
-
2002
- 2002-11-28 JP JP2002345367A patent/JP2004176653A/ja active Pending
Cited By (3)
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JP2017166381A (ja) * | 2016-03-15 | 2017-09-21 | 株式会社豊田中央研究所 | 内燃機関の点火装置 |
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