JP2004175479A - ベルトコンベア用シュート - Google Patents
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Abstract
【課題】搬送用ベルトの摩耗の均一化を図ることにより、ベルトの寿命を延ばすことができるベルトコンベア用シュートを提供すること。
【解決手段】ベルトコンベア2の搬送用ベルト21上に搬送物6を積載するため、搬送用ベルト21に向かって落下する搬送物6を案内するベルトコンベア用シュート1において、シュート1内部の搬送用ベルト21の短手方向における中央部に、搬送用ベルト21の長手方向に略一致する方向に延びた障害部材40を配設し、一部の搬送物6が落下途中で障害部材40に衝突するように構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】ベルトコンベア2の搬送用ベルト21上に搬送物6を積載するため、搬送用ベルト21に向かって落下する搬送物6を案内するベルトコンベア用シュート1において、シュート1内部の搬送用ベルト21の短手方向における中央部に、搬送用ベルト21の長手方向に略一致する方向に延びた障害部材40を配設し、一部の搬送物6が落下途中で障害部材40に衝突するように構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベルトコンベアの乗継部に設けられるベルトコンベア用シュートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ベルトコンベアの搬送用ベルトの摩耗対策としては、上流側からの搬送物をベルト上に落下させるシュートにおいて、傾斜角度を適当な角度に設定したり、形状に曲形を与える等の工夫がなされていた(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
【非特許文献1】
真島卯太郎著「理論と計算 ベルト・コンベア」工学図書株式会社版(第128−132頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図9に示すように、従来のシュート101においては、矢印に示すように搬送物103が落下し、下流側のベルトコンベアのベルト102の中央部に集中して積載される。すなわち、従来のシュート101では、搬送物103がベルト102の中央部に多く衝突するため、ベルト102全面が均一に摩耗するわけではなく、中央部の摩耗が両側部に比べて早い。このため、両側部の摩耗は少なくても、ベルトの修理や交換を頻繁に行わなければならないという問題があった。
【0005】
この発明は、上述した問題を解決するものであり、搬送用ベルトの摩耗の均一化を図ることにより、ベルトの寿命を延ばすことができるベルトコンベア用シュートを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のベルトコンベア用シュートは、ベルトコンベアの搬送用ベルト上に搬送物を積載するため、前記搬送用ベルトに向かって落下する前記搬送物を案内するベルトコンベア用シュートにおいて、シュート内部の前記搬送用ベルトの短手方向における中央部に、前記搬送用ベルトの長手方向に略一致する方向に延びた障害部材が配設され、一部の前記搬送物が落下途中で前記障害部材に衝突するように構成されたことを特徴とする。
【0007】
これによれば、シュート内部の搬送用ベルトの短手方向における中央部に落下する搬送物が、障害部材に衝突して両側に分散され、搬送用ベルトの中央部に落下する搬送物が減少し、搬送用ベルトの両側部に落下する搬送物が増加することとなる。すなわち、搬送用ベルト上に落下する搬送物が、搬送用ベルトの輸送面全面に分散されることとなり、このため、ベルトの摩耗も搬送用ベルトの輸送面全面に亘って略均一化されることとなり、ベルトの寿命を延ばすことができる。
【0008】
ここで、前記障害部材は、棒状、管状、または、シュート上方に凸面が向くように折曲された板状のいずれかの形状とすることができる。
【0009】
また、前記障害部材の取付高さを変更可能とすることが好ましい。これによれば、障害部材の取付高さの変更により、搬送物の分散の程度を調整することができる。
【0010】
また、前記障害部材の前記搬送物が衝突する部分の形状を変更可能とすることが好ましい。これによれば、障害部材の搬送物が衝突する部分の形状を変更することにより、搬送物の分散の程度を調整することができる。
【0011】
また、前記シュート内部に設けられたダンパ部材に、前記障害部材を取り付けてもよい。これによれば、シュートの周壁に、障害部材を取り付けるための取付孔を設ける必要がなくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1〜第2実施形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
まず、第1実施形態について説明する。図1及び図2に示すように、シュート1は略漏斗形状に形成され、上部に上流側ベルトコンベア3の搬出側端部が配置され、下端開口部10の下方には、下流側ベルトコンベア2が配置されている。
【0014】
上流側ベルトコンベア3は、無端ベルトである搬送用ベルト31を有し、搬送用ベルト31は、プーリ32の回転と共にプーリ32の上側から下側に移動し、これにより搬送用ベルト31上に積載された搬送物6がシュート1内に落下する。
【0015】
また、下流側ベルトコンベア2は無端ベルトである搬送用ベルト21を有し、上側の搬送用ベルト21は、プーリ23の回転と共に図2中矢印A方向に移動して、下端開口部10から落下した搬送物6を搬送する。なお、下端開口部10の下方に位置する搬送用ベルト21の下側には、複数のインパクトローラ22が配置され、搬送物6の落下によって搬送用ベルト21が受ける衝撃を緩和している。
【0016】
シュート1には、断面が円形の棒状の棒部材4が、シュート1の前壁11及び後壁12にそれぞれ設けられた取付孔9に貫通させられることにより、搬送用ベルト21の短手方向(ベルト幅方向であり、図1中矢印Bで示す方向)における中央部に、搬送用ベルト21の長手方向(ベルト幅方向に直交する方向であり、図2中矢印Cで示す方向)に略一致する方向に長く延びた状態で取り付けられている。ここで、中央部とは中央及び中央付近を含むものとする。
【0017】
この棒部材4のシュート1内部に配置された部分が、障害部材40となる。すなわち、シュート1内部には、断面が円形の棒状の障害部材40が、搬送用ベルト21の短手方向における中央部に、搬送用ベルト21の長手方向に略一致する方向に長く延びた状態で(言い換えれば、障害部材40の長手方向を搬送用ベルト21の長手方向に略一致させた状態で)、配置されることとなる。
【0018】
なお、シュート1の下端部両側には、図2の符号7の二点鎖線で示すように集塵カバー7が、搬送用ベルト21の長手方向に沿って取り付けられており、搬送物6の落下時に発生する塵埃の拡散を防止している。
【0019】
以上のように構成されたシュート1の作用について図3を用いて説明すると、シュート1では、図3の矢印で示すように、搬送用ベルト21の短手方向における中央部を落下する一部の搬送物6が、障害部材40に衝突して両側に分散する。したがって、搬送用ベルト21の中央部に落下する搬送物6は、障害部材40の無い場合よりも減少し、搬送用ベルト21の両側部に落下する搬送物6が、障害部材40の無い場合よりも増加する。すなわち、搬送物6が搬送用ベルト21の輸送面全面に略均一に落下するので、ベルト21の摩耗が輸送面全面に亘って略均一化されることとなる。なお、輸送面と言うときは、搬送物6が積載されないベルト21の両側端部の面は除く。
【0020】
そして、図4に示すように、中央部におけるベルト21の残肉厚の減少の程度が、従来のラインL1からラインL2に示すように緩やかになると予想され、残肉厚が修理・交換が必要となる基準値に達するまでの期間が長くなって、図4の矢印Dで示す期間分、ベルト寿命が延びると予想される。
【0021】
また、表1は、シュート1の小型モデルを作成し、棒状の障害部材の取付高さ(モデルの下端から障害部材までの高さ)及び形状を変えて試験を行った結果を示したものである。表1中の○、△、□は障害部材の断面形状を表し、高さ(取付高さ)の単位はcmである。また、砂の量は、所定の高さから50gの砂を落下させて、モデルの下方に設けられた箱内に受けたときの量であり、Bは箱内の中央部に落下した砂の量、A・C合計は箱内の両側部に落下した砂の量の合計を示す。この表1により、障害部材の取付高さが高くなる程、中央部への落下量が増加して、分散の程度が小さくなる傾向にあり、逆に障害部材の取付高さが低くなる程、中央部への落下量が減少して、分散の程度が大きくなる傾向にあることが分かる。
【表1】
【0022】
すなわち、表1から、障害部材40の取付高さが高過ぎると、搬送物6がうまく分散しないことが分かる。したがって、搬送物6をうまく分散させるためには、障害部材40をシュート1内の上部に配置するよりは、図1及び図2に示すように、障害部材40をシュート1内の下部に配置するとよい。
【0023】
また、表1から、障害部材40の取付高さは余りに低過ぎても、中央部と両側部の落下量が均一にならないことが分かる。これらのことから、障害部材40の取付高さを変更可能にして、分散の程度を調整可能にすれば良いと考えられる。
【0024】
そこで、図2に示すように、取付孔9以外に取付孔9a、9bというように複数組の取付孔を設け、一点鎖線4a、二点鎖線4bに示すように、棒部材4の取付高さを変えることにより、障害部材40の取付高さを変更可能としてもよい。
【0025】
また、シュート1の前壁及び後壁に、それぞれ図5に示すような形状の取付孔8を設けてもよい。取付孔8は、縦孔8aと縦孔8aから横に延設された横孔8b、8c、8d、8eとから構成されている。そして、この横孔8b、8c、8d、8eのいずれかに、棒部材4を貫通させて取り付けることとする。図5では、横孔8bに棒部材4を取り付けている。そして、例えば棒部材4の取付高さを変えたいときは、横孔8bから縦孔8aに棒部材4を移動させてから、棒部材4を横孔8c、8d、8eのいずれかに移動させれば、棒部材4の取付高さ、すなわち障害部材40の取付高さを変更することができる。
【0026】
なお、棒部材4の貫通後、シュート1外に突出した部分にクランプ等を取り付けて抜脱を防止するとよい。また、棒部材4を取り付けない取付孔はカバーで覆って、塵埃等の外部への拡散を防止するとよい。
【0027】
このように、障害部材40の取付高さを変更可能とすれば、搬送物6の分散の程度を調整することができる。
【0028】
また、障害部材40の搬送物6が衝突する部分の形状を変更可能とすることにより、分散の程度を調整可能としてもよい。例えば、図6に示すように、棒部材4の障害部材40となる部分(すなわち、シュート1内部に配置される部分)を、断面が楕円形の棒状とすれば、棒部材4を適当な角度だけ回転させて取り付けることにより、搬送物6が衝突する部分の形状を変更することができる。そして、図6に示すように湾曲の緩やかな面をシュート1上方に向ければ、分散の程度が大きくなり、図6の状態から90度回転させて、湾曲の急な面をシュート1上方に向ければ、分散の程度が小さくなると考えられる。
【0029】
次に、第2実施形態について、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と同様の部分については同一の符号を用いる。
【0030】
第2実施形態では、図7に示すように、シュート1A内にはダンパ部材5が設けられている。ダンパ部材5は、回動軸52と、回動軸52に取り付けられた板部51とから構成されており、回動軸52は、シュート1A内部の搬送用ベルト21の短手方向における中央部に、軸方向が搬送用ベルト21の長手方向に略一致するように配設されている。そして、ダンパ部材5は、回動軸52を回動させることにより板部51の傾きを調整して、上流側の搬送用ベルト31に積載された搬送物6が左右のいずれかに偏っていても、下流側の搬送用ベルト21に積載される搬送物6の左右への偏りを防ぎ、搬送用ベルト21の蛇行を防止するためのものである。
【0031】
すなわち、例えば、搬送用ベルト31に積載された搬送物6が、図7において右側に多く、左側に少ないように偏っているとき、板部51を、図7に示されている位置から右回りに少し回動させ、図7において右斜め上方から左斜め下方にかけて配置されるように、板部51を傾ける。なお、この段落において、右とは、図7の紙面に向かって中心線Lより右を言い、左とは、図7の紙面に向かって中心線Lより左を言うものとする。すると、右側に落下した搬送物6の一部は、落下途中で板部51に衝突して板部51に沿って落下することにより、左側に落下し、搬送用ベルト21の左側に積載されることとなる。このように、板部51を適宜傾けることにより、搬送用ベルト31に積載された搬送物6が左右のどちらかに偏っていても、搬送用ベルト21に積載される搬送物6が左右に偏るのを防ぐものである。
【0032】
但し、ダンパ部材5では、搬送物6を搬送用ベルト21の輸送面全面に略均一に積載させることは不可能であり、上記の障害部材40のような機能を有するものではない。
【0033】
第2実施形態では、このダンパ部材5の上端部に障害部材40Aを取り付けている。障害部材40Aは、図7及び図8に示すように、金属板を断面が略C字形状となるように折曲することにより形成され、凸面をシュート1A上方に向けて、板部51の上端部に被せるようにして取り付けられ、複数のボルト41により板部51に締着されている。
【0034】
この第2実施形態においても、シュート1A内部の搬送用ベルト21の短手方向における中央部に落下する搬送物6は、障害部材40Aに衝突して分散され、図7の矢印Eに示す部分の落下量が減少し、搬送物6が搬送用ベルト21の輸送面全面に略均一に落下することとなって、ベルト21の摩耗が輸送面全面に亘って略均一化されることとなる。しかも、第2実施形態では、既設のダンパ部材5に障害部材40Aを取り付けるので、障害部材40Aを取り付けるための取付孔を、シュート1Aの周壁に設ける必要がなくなる。
【0035】
なお、障害部材40、40Aの形状は上述したものに限られず、例えば、断面が三角形や四角形等の棒状であってもよいし、断面が円形や四角形等の管状であってもよい。また、板状であってもよいが、板状の場合、平板状よりは、シュート上方に凸面が向くように折曲された板状の方が、搬送物6の跳ね返りが少なくてよい。このような形状には、第2実施形態に示したような断面C字形状に折曲された板状の他、断面く字形状に折曲された板状等が考えられ、かかる板状の障害部材40、40Aを、シュート1、1A上方に凸面が向くように配設すればよい。
【0036】
また、障害部材40はシュート1内に1つだけ配設されているが、複数配設してもよい。
【0037】
なお、搬送物6は、石炭、鉱石等の固形物の他、粒状物、粉状物であってもよく、本発明のベルトコンベア用シュートは、種々のベルトコンベアに適用可能である。
【0038】
すなわち、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で、本発明は種々の実施形態をとり得る。
【0039】
【発明の効果】
本発明のベルトコンベア用シュートによれば、ベルトの摩耗が搬送用ベルトの輸送面全面に亘って略均一化されることとなり、ベルトの寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のベルトコンベア用シュートの第1実施形態におけるベルト幅方向に沿った断面の概略図である。
【図2】第1実施形態におけるベルト長手方向に沿った断面の概略図である。
【図3】第1実施形態の作用を説明するための図である。
【図4】ベルト摩耗予想グラフである。
【図5】障害部材の取付高さを変更可能な取付孔の例である。
【図6】搬送物が衝突する部分の形状を変更可能な障害部材の例である。
【図7】本発明のベルトコンベア用シュートの第2実施形態におけるベルト幅方向に沿った断面の概略図である。
【図8】第2実施形態における障害部材及びダンパ部材の概略斜視図である。
【図9】従来のベルトコンベア用シュートの作用を説明するための図である。
【符号の説明】
1、1A…シュート
2…下流側ベルトコンベア
5…ダンパ部材
6…搬送物
21…搬送用ベルト
40、40A…障害部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベルトコンベアの乗継部に設けられるベルトコンベア用シュートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ベルトコンベアの搬送用ベルトの摩耗対策としては、上流側からの搬送物をベルト上に落下させるシュートにおいて、傾斜角度を適当な角度に設定したり、形状に曲形を与える等の工夫がなされていた(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
【非特許文献1】
真島卯太郎著「理論と計算 ベルト・コンベア」工学図書株式会社版(第128−132頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図9に示すように、従来のシュート101においては、矢印に示すように搬送物103が落下し、下流側のベルトコンベアのベルト102の中央部に集中して積載される。すなわち、従来のシュート101では、搬送物103がベルト102の中央部に多く衝突するため、ベルト102全面が均一に摩耗するわけではなく、中央部の摩耗が両側部に比べて早い。このため、両側部の摩耗は少なくても、ベルトの修理や交換を頻繁に行わなければならないという問題があった。
【0005】
この発明は、上述した問題を解決するものであり、搬送用ベルトの摩耗の均一化を図ることにより、ベルトの寿命を延ばすことができるベルトコンベア用シュートを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のベルトコンベア用シュートは、ベルトコンベアの搬送用ベルト上に搬送物を積載するため、前記搬送用ベルトに向かって落下する前記搬送物を案内するベルトコンベア用シュートにおいて、シュート内部の前記搬送用ベルトの短手方向における中央部に、前記搬送用ベルトの長手方向に略一致する方向に延びた障害部材が配設され、一部の前記搬送物が落下途中で前記障害部材に衝突するように構成されたことを特徴とする。
【0007】
これによれば、シュート内部の搬送用ベルトの短手方向における中央部に落下する搬送物が、障害部材に衝突して両側に分散され、搬送用ベルトの中央部に落下する搬送物が減少し、搬送用ベルトの両側部に落下する搬送物が増加することとなる。すなわち、搬送用ベルト上に落下する搬送物が、搬送用ベルトの輸送面全面に分散されることとなり、このため、ベルトの摩耗も搬送用ベルトの輸送面全面に亘って略均一化されることとなり、ベルトの寿命を延ばすことができる。
【0008】
ここで、前記障害部材は、棒状、管状、または、シュート上方に凸面が向くように折曲された板状のいずれかの形状とすることができる。
【0009】
また、前記障害部材の取付高さを変更可能とすることが好ましい。これによれば、障害部材の取付高さの変更により、搬送物の分散の程度を調整することができる。
【0010】
また、前記障害部材の前記搬送物が衝突する部分の形状を変更可能とすることが好ましい。これによれば、障害部材の搬送物が衝突する部分の形状を変更することにより、搬送物の分散の程度を調整することができる。
【0011】
また、前記シュート内部に設けられたダンパ部材に、前記障害部材を取り付けてもよい。これによれば、シュートの周壁に、障害部材を取り付けるための取付孔を設ける必要がなくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1〜第2実施形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
まず、第1実施形態について説明する。図1及び図2に示すように、シュート1は略漏斗形状に形成され、上部に上流側ベルトコンベア3の搬出側端部が配置され、下端開口部10の下方には、下流側ベルトコンベア2が配置されている。
【0014】
上流側ベルトコンベア3は、無端ベルトである搬送用ベルト31を有し、搬送用ベルト31は、プーリ32の回転と共にプーリ32の上側から下側に移動し、これにより搬送用ベルト31上に積載された搬送物6がシュート1内に落下する。
【0015】
また、下流側ベルトコンベア2は無端ベルトである搬送用ベルト21を有し、上側の搬送用ベルト21は、プーリ23の回転と共に図2中矢印A方向に移動して、下端開口部10から落下した搬送物6を搬送する。なお、下端開口部10の下方に位置する搬送用ベルト21の下側には、複数のインパクトローラ22が配置され、搬送物6の落下によって搬送用ベルト21が受ける衝撃を緩和している。
【0016】
シュート1には、断面が円形の棒状の棒部材4が、シュート1の前壁11及び後壁12にそれぞれ設けられた取付孔9に貫通させられることにより、搬送用ベルト21の短手方向(ベルト幅方向であり、図1中矢印Bで示す方向)における中央部に、搬送用ベルト21の長手方向(ベルト幅方向に直交する方向であり、図2中矢印Cで示す方向)に略一致する方向に長く延びた状態で取り付けられている。ここで、中央部とは中央及び中央付近を含むものとする。
【0017】
この棒部材4のシュート1内部に配置された部分が、障害部材40となる。すなわち、シュート1内部には、断面が円形の棒状の障害部材40が、搬送用ベルト21の短手方向における中央部に、搬送用ベルト21の長手方向に略一致する方向に長く延びた状態で(言い換えれば、障害部材40の長手方向を搬送用ベルト21の長手方向に略一致させた状態で)、配置されることとなる。
【0018】
なお、シュート1の下端部両側には、図2の符号7の二点鎖線で示すように集塵カバー7が、搬送用ベルト21の長手方向に沿って取り付けられており、搬送物6の落下時に発生する塵埃の拡散を防止している。
【0019】
以上のように構成されたシュート1の作用について図3を用いて説明すると、シュート1では、図3の矢印で示すように、搬送用ベルト21の短手方向における中央部を落下する一部の搬送物6が、障害部材40に衝突して両側に分散する。したがって、搬送用ベルト21の中央部に落下する搬送物6は、障害部材40の無い場合よりも減少し、搬送用ベルト21の両側部に落下する搬送物6が、障害部材40の無い場合よりも増加する。すなわち、搬送物6が搬送用ベルト21の輸送面全面に略均一に落下するので、ベルト21の摩耗が輸送面全面に亘って略均一化されることとなる。なお、輸送面と言うときは、搬送物6が積載されないベルト21の両側端部の面は除く。
【0020】
そして、図4に示すように、中央部におけるベルト21の残肉厚の減少の程度が、従来のラインL1からラインL2に示すように緩やかになると予想され、残肉厚が修理・交換が必要となる基準値に達するまでの期間が長くなって、図4の矢印Dで示す期間分、ベルト寿命が延びると予想される。
【0021】
また、表1は、シュート1の小型モデルを作成し、棒状の障害部材の取付高さ(モデルの下端から障害部材までの高さ)及び形状を変えて試験を行った結果を示したものである。表1中の○、△、□は障害部材の断面形状を表し、高さ(取付高さ)の単位はcmである。また、砂の量は、所定の高さから50gの砂を落下させて、モデルの下方に設けられた箱内に受けたときの量であり、Bは箱内の中央部に落下した砂の量、A・C合計は箱内の両側部に落下した砂の量の合計を示す。この表1により、障害部材の取付高さが高くなる程、中央部への落下量が増加して、分散の程度が小さくなる傾向にあり、逆に障害部材の取付高さが低くなる程、中央部への落下量が減少して、分散の程度が大きくなる傾向にあることが分かる。
【表1】
【0022】
すなわち、表1から、障害部材40の取付高さが高過ぎると、搬送物6がうまく分散しないことが分かる。したがって、搬送物6をうまく分散させるためには、障害部材40をシュート1内の上部に配置するよりは、図1及び図2に示すように、障害部材40をシュート1内の下部に配置するとよい。
【0023】
また、表1から、障害部材40の取付高さは余りに低過ぎても、中央部と両側部の落下量が均一にならないことが分かる。これらのことから、障害部材40の取付高さを変更可能にして、分散の程度を調整可能にすれば良いと考えられる。
【0024】
そこで、図2に示すように、取付孔9以外に取付孔9a、9bというように複数組の取付孔を設け、一点鎖線4a、二点鎖線4bに示すように、棒部材4の取付高さを変えることにより、障害部材40の取付高さを変更可能としてもよい。
【0025】
また、シュート1の前壁及び後壁に、それぞれ図5に示すような形状の取付孔8を設けてもよい。取付孔8は、縦孔8aと縦孔8aから横に延設された横孔8b、8c、8d、8eとから構成されている。そして、この横孔8b、8c、8d、8eのいずれかに、棒部材4を貫通させて取り付けることとする。図5では、横孔8bに棒部材4を取り付けている。そして、例えば棒部材4の取付高さを変えたいときは、横孔8bから縦孔8aに棒部材4を移動させてから、棒部材4を横孔8c、8d、8eのいずれかに移動させれば、棒部材4の取付高さ、すなわち障害部材40の取付高さを変更することができる。
【0026】
なお、棒部材4の貫通後、シュート1外に突出した部分にクランプ等を取り付けて抜脱を防止するとよい。また、棒部材4を取り付けない取付孔はカバーで覆って、塵埃等の外部への拡散を防止するとよい。
【0027】
このように、障害部材40の取付高さを変更可能とすれば、搬送物6の分散の程度を調整することができる。
【0028】
また、障害部材40の搬送物6が衝突する部分の形状を変更可能とすることにより、分散の程度を調整可能としてもよい。例えば、図6に示すように、棒部材4の障害部材40となる部分(すなわち、シュート1内部に配置される部分)を、断面が楕円形の棒状とすれば、棒部材4を適当な角度だけ回転させて取り付けることにより、搬送物6が衝突する部分の形状を変更することができる。そして、図6に示すように湾曲の緩やかな面をシュート1上方に向ければ、分散の程度が大きくなり、図6の状態から90度回転させて、湾曲の急な面をシュート1上方に向ければ、分散の程度が小さくなると考えられる。
【0029】
次に、第2実施形態について、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。なお、第1実施形態と同様の部分については同一の符号を用いる。
【0030】
第2実施形態では、図7に示すように、シュート1A内にはダンパ部材5が設けられている。ダンパ部材5は、回動軸52と、回動軸52に取り付けられた板部51とから構成されており、回動軸52は、シュート1A内部の搬送用ベルト21の短手方向における中央部に、軸方向が搬送用ベルト21の長手方向に略一致するように配設されている。そして、ダンパ部材5は、回動軸52を回動させることにより板部51の傾きを調整して、上流側の搬送用ベルト31に積載された搬送物6が左右のいずれかに偏っていても、下流側の搬送用ベルト21に積載される搬送物6の左右への偏りを防ぎ、搬送用ベルト21の蛇行を防止するためのものである。
【0031】
すなわち、例えば、搬送用ベルト31に積載された搬送物6が、図7において右側に多く、左側に少ないように偏っているとき、板部51を、図7に示されている位置から右回りに少し回動させ、図7において右斜め上方から左斜め下方にかけて配置されるように、板部51を傾ける。なお、この段落において、右とは、図7の紙面に向かって中心線Lより右を言い、左とは、図7の紙面に向かって中心線Lより左を言うものとする。すると、右側に落下した搬送物6の一部は、落下途中で板部51に衝突して板部51に沿って落下することにより、左側に落下し、搬送用ベルト21の左側に積載されることとなる。このように、板部51を適宜傾けることにより、搬送用ベルト31に積載された搬送物6が左右のどちらかに偏っていても、搬送用ベルト21に積載される搬送物6が左右に偏るのを防ぐものである。
【0032】
但し、ダンパ部材5では、搬送物6を搬送用ベルト21の輸送面全面に略均一に積載させることは不可能であり、上記の障害部材40のような機能を有するものではない。
【0033】
第2実施形態では、このダンパ部材5の上端部に障害部材40Aを取り付けている。障害部材40Aは、図7及び図8に示すように、金属板を断面が略C字形状となるように折曲することにより形成され、凸面をシュート1A上方に向けて、板部51の上端部に被せるようにして取り付けられ、複数のボルト41により板部51に締着されている。
【0034】
この第2実施形態においても、シュート1A内部の搬送用ベルト21の短手方向における中央部に落下する搬送物6は、障害部材40Aに衝突して分散され、図7の矢印Eに示す部分の落下量が減少し、搬送物6が搬送用ベルト21の輸送面全面に略均一に落下することとなって、ベルト21の摩耗が輸送面全面に亘って略均一化されることとなる。しかも、第2実施形態では、既設のダンパ部材5に障害部材40Aを取り付けるので、障害部材40Aを取り付けるための取付孔を、シュート1Aの周壁に設ける必要がなくなる。
【0035】
なお、障害部材40、40Aの形状は上述したものに限られず、例えば、断面が三角形や四角形等の棒状であってもよいし、断面が円形や四角形等の管状であってもよい。また、板状であってもよいが、板状の場合、平板状よりは、シュート上方に凸面が向くように折曲された板状の方が、搬送物6の跳ね返りが少なくてよい。このような形状には、第2実施形態に示したような断面C字形状に折曲された板状の他、断面く字形状に折曲された板状等が考えられ、かかる板状の障害部材40、40Aを、シュート1、1A上方に凸面が向くように配設すればよい。
【0036】
また、障害部材40はシュート1内に1つだけ配設されているが、複数配設してもよい。
【0037】
なお、搬送物6は、石炭、鉱石等の固形物の他、粒状物、粉状物であってもよく、本発明のベルトコンベア用シュートは、種々のベルトコンベアに適用可能である。
【0038】
すなわち、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で、本発明は種々の実施形態をとり得る。
【0039】
【発明の効果】
本発明のベルトコンベア用シュートによれば、ベルトの摩耗が搬送用ベルトの輸送面全面に亘って略均一化されることとなり、ベルトの寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のベルトコンベア用シュートの第1実施形態におけるベルト幅方向に沿った断面の概略図である。
【図2】第1実施形態におけるベルト長手方向に沿った断面の概略図である。
【図3】第1実施形態の作用を説明するための図である。
【図4】ベルト摩耗予想グラフである。
【図5】障害部材の取付高さを変更可能な取付孔の例である。
【図6】搬送物が衝突する部分の形状を変更可能な障害部材の例である。
【図7】本発明のベルトコンベア用シュートの第2実施形態におけるベルト幅方向に沿った断面の概略図である。
【図8】第2実施形態における障害部材及びダンパ部材の概略斜視図である。
【図9】従来のベルトコンベア用シュートの作用を説明するための図である。
【符号の説明】
1、1A…シュート
2…下流側ベルトコンベア
5…ダンパ部材
6…搬送物
21…搬送用ベルト
40、40A…障害部材
Claims (5)
- ベルトコンベアの搬送用ベルト上に搬送物を積載するため、前記搬送用ベルトに向かって落下する前記搬送物を案内するベルトコンベア用シュートにおいて、
シュート内部の前記搬送用ベルトの短手方向における中央部に、前記搬送用ベルトの長手方向に略一致する方向に延びた障害部材が配設され、一部の前記搬送物が落下途中で前記障害部材に衝突するように構成されたことを特徴とするベルトコンベア用シュート。 - 前記障害部材が、棒状、管状、または、シュート上方に凸面が向くように折曲された板状のいずれかの形状であることを特徴とする請求項1記載のベルトコンベア用シュート。
- 前記障害部材の取付高さが変更可能とされたことを特徴とする請求項1または2記載のベルトコンベア用シュート。
- 前記障害部材の前記搬送物が衝突する部分の形状が変更可能とされたことを特徴とする請求項1、2、または、3のいずれかに記載のベルトコンベア用シュート。
- 前記シュート内部に設けられたダンパ部材に、前記障害部材を取り付けたことを特徴とする請求項1、2、または3のいずれかに記載のベルトコンベア用シュート。
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-
2002
- 2002-11-25 JP JP2002341302A patent/JP2004175479A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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