JP2004174425A - 廃棄物処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】コスト高を招くことなく安全かつ効率良く資源回収が可能な廃棄物処理システムを提供する。
【解決手段】有機性廃棄物を蒸発濃縮する蒸発濃縮装置100と、有機性廃棄物をメタン発酵させるメタン発酵装置200と、これらの装置の処理により生じた残渣に各種廃棄物を混合調整した被処理物を、乾燥ないし炭化する炭化処理装置10とを有し、炭化処理装置10では、還元雰囲気中で高温の循環蒸気により被処理物が乾燥ないし炭化される。また処理槽20から出た循環蒸気に含まれる余剰な排気を循環系外へ導き、前記処理槽20内を負圧状態に維持すると共に、余剰な排気を熱発生部40へ導入しそのまま燃焼させて脱臭ないし無害化処理を行う。加熱部30から回収した廃熱を高温水または蒸気として蒸発濃縮装置100およびメタン発酵装置200にそれぞれ導き熱源として利用する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機性廃棄物を廃熱および発生蒸気の凝縮熱の利用により蒸発濃縮したり、有機性廃棄物を廃熱の利用によりメタン発酵させて、これらの少なくとも何れか一方の処理により生じた残渣を直接または各種廃棄物と混合調整し、さらに循環蒸気によって乾燥ないし炭化することにより、ダイオキシン類の有害物質や廃水等を発生させることなく、安定かつ効率良く資源回収を可能とする廃棄物処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、廃飲料、食品残渣、発酵汚泥等の有機性廃棄物は水分含有が多く、有機物や窒素成分濃度が非常に高く、水質汚濁および大気汚染防止の観点から、高度な総合廃水処理やダイオキシン対応型の焼却処分等のエネルギー多消費型プロセスが用いられていた。また、廃飲料等の廃液処理については、膜分離や多重効用式蒸発法等が適用されているが、高価な設備投資や運転費が割高であるため、廃棄物処理には不適であり、省エネルギーおよび資源回収型の処理装置が求められていた。
【0003】
低コスト化が可能な資源回収型の処理装置としては、メタン発酵装置や炭化処理装置が普及しつつあり、例えば、特許文献1に開示されたように、これらを組み合わせた装置も知られている。すなわち、メタン発酵処理により生じた残渣を炭化処理することで、処理残渣を極力少なくした装置であり、発酵処理時に生じるメタンガスを主成分とするバイオガスを炭化処理装置へ導き燃焼させて残渣を加熱炭化すると共に、メタン処理槽に加熱器を設け、バイオガスを加熱器へ導き燃焼させてメタン処理槽を高温菌が活性を示す温度に加熱するように構成している。
【0004】
また、特許文献1に開示された炭化処理装置、あるいは特許文献2に開示されたように、有機性廃棄物を単独で処理する炭化処理装置としては、従来から固定床炉(平炉、乾留炉等)や移動床炉(流動炉、ロータリー炉、スクリュー炉等)が広く用いられており、処理槽に有機廃棄物を入れて、処理槽をこれに付設した加熱装置で直接加熱して炭化処理を行う構成であった。
【0005】
これらの炭化処理装置は、いずれも循環系外へ排出されたガスを脱臭ないし無害化処理するために、例えば、活性炭槽や白金触媒燃焼室を設ける等の特別な工夫が必要となる。特許文献2に開示された炭化処理装置では、処理槽から出た排ガスは、炭化処理用の加熱装置とは全く別に設けられた脱臭装置のバーナーによって燃焼されて脱臭ないし無害化処理されていた。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−046997号公報
【特許文献2】
特開2000−157949号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したような従来の技術では、炭化処理装置において発生する排ガスの処理に特別な処理装置を別途用意することが必要となり、設備コストが嵩むと共に、水分含有が多く、廃飲料や食品残渣のような有機物濃度が高い被処理物に対しては、乾燥工程で粘着性を帯びたタール状物質となりやすく、処理が不安定であり良質な炭化物が得にくく、かつ多量の熱量を要するためにランニングコストも嵩むという問題があった。
【0008】
また、特許文献1に開示された装置では、炭化処理装置において発生する排ガスの処理が問題となるばかりでなく、発酵処理時に生じるバイオガスを有効利用する構成はあっても、炭化処理装置における廃熱処理を示唆するような開示は何もなく、かかる炭化処理装置における廃熱を有効に活用することができないものであり、装置全体としては結局エネルギーの無駄を招くという問題があった。
【0009】
本発明は、以上のような従来技術が有する問題点に着目してなされたもので、有機廃棄物の処理工程での有害ガスや臭気の発生を防止し、しかも炭化処理装置における排ガスの処理に特別な処理装置を別途用意することなく、循環蒸気の加熱源をそのまま利用して燃焼脱臭ないし無害化処理することが可能であり、しかも炭化処理装置で生じる廃熱をその前処理工程において有効に活用することができ、コスト高を招くことなく、安全かつ効率良く資源回収が可能な廃棄物処理システムを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]有機性廃棄物を廃熱および発生蒸気の凝縮熱の利用により蒸発濃縮し、所定濃度に濃縮した残渣を直接または各種廃棄物と混合調整し、これを循環蒸気によって乾燥ないし炭化することにより資源回収を可能とする廃棄物処理システムであって、
前記有機性廃棄物を発生蒸気の凝縮熱により蒸発濃縮する蒸発濃縮装置(100)と、該蒸発濃縮装置(100)の処理により所定濃度に濃縮された残渣、または該残渣に各種廃棄物を混合調整したものの何れかである被処理物を、循環蒸気によって乾燥ないし炭化する炭化処理装置(10)とを有し、
前記炭化処理装置(10)は、前記被処理物を混合可能な状態で収納し、該被処理物を乾燥ないし炭化させる処理槽(20)と、該処理槽(20)内に循環させる蒸気を高温に加熱する加熱部(30)と、該加熱部(30)に熱源としての熱風を循環系外から供給する熱発生部(40)とを有し、
前記処理槽(20)から出た循環蒸気に含まれる余剰な排気を循環系外へ導き、前記処理槽(20)内を負圧状態に維持すると共に、前記余剰な排気を前記熱発生部(40)へ導入しそのまま燃焼させて脱臭ないし無害化処理を行い、前記加熱部(30)から回収した廃熱を高温水または蒸気として前記蒸発濃縮装置(100)に導き熱源として利用することを特徴とする廃棄物処理システム。
【0011】
[2]有機性廃棄物を廃熱の利用によりメタン発酵させ、該メタン発酵後の残渣を直接または各種廃棄物と混合調整し、これを循環蒸気によって乾燥ないし炭化することにより資源回収を可能とする廃棄物処理システムであって、
前記有機性廃棄物を嫌気性条件下でメタン菌によりメタン発酵させるメタン発酵装置(200)と、該メタン発酵装置(200)の処理により生じたメタン発酵後の残渣、または該残渣に各種廃棄物を混合調整したものの何れかである被処理物を、循環蒸気によって乾燥ないし炭化する炭化処理装置(10)とを有し、前記炭化処理装置(10)は、前記被処理物を混合可能な状態で収納し、該被処理物を乾燥ないし炭化させる処理槽(20)と、該処理槽(20)内に循環させる蒸気を高温に加熱する加熱部(30)と、該加熱部(30)に熱源としての熱風を循環系外から供給する熱発生部(40)とを有し、
前記処理槽(20)から出た循環蒸気に含まれる余剰な排気を循環系外へ導き、前記処理槽(20)内を負圧状態に維持すると共に、前記余剰な排気を前記熱発生部(40)へ導入しそのまま燃焼させて脱臭ないし無害化処理を行い、前記加熱部(30)から回収した廃熱を高温水または蒸気として前記メタン発酵装置(200)に導き熱源として利用することを特徴とする廃棄物処理システム。
【0012】
[3]有機性廃棄物を廃熱および発生蒸気の凝縮熱の利用により蒸発濃縮すると共に、有機性廃棄物を廃熱の利用によりメタン発酵させ、前記蒸発濃縮により所定濃度に濃縮した残渣および前記メタン発酵後の残渣を直接または各種廃棄物と混合調整し、これを循環蒸気によって乾燥ないし炭化することにより資源回収を可能とする廃棄物処理システムであって、
前記有機性廃棄物を発生蒸気の凝縮熱により蒸発濃縮する蒸発濃縮装置(100)と、前記有機性廃棄物を嫌気性条件下でメタン菌によりメタン発酵させるメタン発酵装置(200)と、前記蒸発濃縮装置(100)の処理により所定濃度に濃縮された残渣、および前記メタン発酵装置(200)の処理により生じたメタン発酵後の残渣、またはこれらの残渣に各種廃棄物を混合調整したものの何れかである被処理物を、循環蒸気によって乾燥ないし炭化する炭化処理装置(10)とを有し、
前記炭化処理装置(10)は、前記被処理物を混合可能な状態で収納し、該被処理物を乾燥ないし炭化させる処理槽(20)と、該処理槽(20)内に循環させる蒸気を高温に加熱する加熱部(30)と、該加熱部(30)に熱源としての熱風を循環系外から供給する熱発生部(40)とを有し、
前記処理槽(20)から出た循環蒸気に含まれる余剰な排気を循環系外へ導き、前記処理槽(20)内を負圧状態に維持すると共に、前記余剰な排気を前記熱発生部(40)へ導入しそのまま燃焼させて脱臭ないし無害化処理を行い、前記加熱部(30)から回収した廃熱を高温水または蒸気として前記蒸発濃縮装置(100)および前記メタン発酵装置(200)にそれぞれ導き熱源として利用することを特徴とする廃棄物処理システム。
【0013】
[4]前記蒸発濃縮装置(100)は、蒸発缶(110)と、蒸気圧縮機(120)と、加熱凝縮器(130)と、濃縮液循環ポンプ(140)と、予熱器(150)とを有し、
前記炭化処理装置(10)の加熱部(30)から回収した高温水、および前記蒸発濃縮装置(100)で循環させる有機性廃棄物の濃縮液を、負圧に維持された前記蒸発缶(110)で低温蒸発させ、発生した蒸気を前記蒸気圧縮機(120)に導き昇圧し、前記加熱凝縮器(130)を通して凝縮することにより、発生した凝縮熱で前記濃縮液を加熱し、再び加熱蒸気として用いて蒸発濃縮を行い、凝縮水と所定濃度の濃縮液を回収することを特徴とする[1]または[3]記載の廃棄物処理システム。
【0014】
[5]前記炭化処理装置(10)の近傍に、前記加熱部(30)の廃熱を高温水または蒸気として回収する廃熱回収部(60)を設け、
前記廃熱回収部(60)から前記蒸発濃縮装置(100)に廃熱供給路(61)を介して前記高温水または蒸気を供給することにより、該蒸発濃縮装置(100)の始動時における前記蒸発缶(110)の昇温用熱源、および定常運転時の濃縮液の排出熱用熱源の少なくとも何れか一方に利用することを特徴とする[4]記載の廃棄物処理システム。
【0015】
[6]前記メタン発酵装置(200)は、破砕分別機(210)と、可溶化槽(220)と、メタン発酵槽(230)と、ガスホルダ(240)とを有し、
前記破砕分別機(210)により破砕した前記有機性廃棄物を前記可溶化槽(220)で液化し、液化した廃棄物を嫌気性条件下に維持される前記メタン発酵槽(230)内に導入してメタン発酵させ、該メタン発酵により発生したバイオガスを前記ガスホルダ(240)に収集し、
前記炭化処理装置(10)の加熱部(30)から回収した高温水または蒸気によって、前記メタン発酵槽(230)を加熱すると共に、前記ガスホルダ(240)に収集されたバイオガスを前記炭化処理装置(10)の熱発生部(40)に導き燃料として燃焼させることを特徴とする[2]または[3]記載の廃棄物処理システム。
【0016】
[7]前記炭化処理装置(10)の近傍に、前記加熱部(30)の廃熱を高温水または蒸気として回収する廃熱回収部(60)を設け、
前記廃熱回収部(60)から前記メタン発酵槽(230)に廃熱供給路(61)を介して前記高温水または蒸気を供給すると共に、前記ガスホルダ(240)から前記加熱部(30)にガス供給路を介して前記バイオガスを供給することを特徴とする[6]記載の廃棄物処理システム。
【0017】
[8]堆肥製造装置(401)をさらに有し、前記炭化処理装置(10)による乾燥ないし炭化により生じた炭化物を前記堆肥製造装置(401)における堆肥原料として、前記炭化処理装置(10)の加熱部(30)から回収した高温水または蒸気を、前記堆肥製造装置(401)の加熱用熱源として利用することを特徴とする[1],[2],[3],[4],[5],[6]または[7]記載の廃棄物処理システム。
【0018】
前記本発明は次のように作用する。
前記[1]記載の廃棄物処理システムによれば、先ず有機性廃棄物は、蒸発濃縮装置(100)により発生蒸気の凝縮熱によって蒸発濃縮される。以下、有機性廃棄物とは有機性廃液を含む概念とする。蒸発濃縮装置(100)では、次述する炭化処理装置(10)から回収した廃熱が有効に活用される。蒸発濃縮装置(100)により所定濃度に濃縮された残渣は、直接または各種廃棄物と混合調整された後、被処理物として炭化処理装置(10)で処理される。
【0019】
すなわち、被処理物は炭化処理装置(10)の処理槽(20)に収納されて十分に混合され、この処理槽(20)を含む循環系内を循環する蒸気は、同じく循環系内にある加熱部(30)により高温に加熱される。処理槽(20)内では、混合されている被処理物に蒸気が直接接触することにより乾燥処理が実行され、続いて乾燥した被処理物がさらに蒸気で加熱されることにより炭化処理が実行される。
【0020】
乾燥ないし炭化の各処理工程において、処理槽(20)から出る余剰な排気は、循環系外へ導かれて加熱部(30)に熱源として熱風を供給する熱発生部(40)へ導入され、そのまま熱発生部(40)で燃焼脱臭ないし無害化処理される。それにより、排気の燃焼脱臭ないし無害化処理に特別な処理機構を別途用意する必要もなく、また、処理槽(20)内は負圧状態となるので、処理槽(20)内で発生する臭気が外部に漏れるおそれもない。
【0021】
前記加熱部(30)における余分な廃熱は、高温水または蒸気として回収されて前記蒸発濃縮装置(100)に導かれ熱源として利用される。それにより、炭化処理装置(10)で生じる廃熱をその前処理工程を行う前記蒸発濃縮装置(100)において有効に活用することができ、余分な設備増設によるコスト高を招くことなく、前記蒸発濃縮装置(100)において熱源にかかるランニングコストを抑えることができ、システム全体として安全かつ効率良く資源回収が可能となる。
【0022】
前記[2]記載の廃棄物処理システムによれば、先ず有機性廃棄物は、メタン発酵装置(200)により嫌気性条件下でメタン菌によりメタン発酵によって処理される。メタン発酵装置(200)では、次述する炭化処理装置(10)から回収した廃熱が有効に活用される。メタン発酵装置(200)の処理により生じたメタン発酵後の残渣は、直接または各種廃棄物と混合調整された後、被処理物として炭化処理装置(10)で処理される。
【0023】
前記[1]の場合と同様に、被処理物は炭化処理装置(10)の処理槽(20)に収納されて十分に混合され、この処理槽(20)を含む循環系内を循環する蒸気は、同じく循環系内にある加熱部(30)により高温に加熱される。処理槽(20)内では、混合されている被処理物に蒸気が直接接触することにより乾燥処理が実行され、続いて乾燥した被処理物がさらに蒸気で加熱されることにより炭化処理が実行される。
【0024】
乾燥ないし炭化の各処理工程において、処理槽(20)から出る余剰な排気は、循環系外へ導かれて加熱部(30)に熱源として熱風を供給する熱発生部(40)へ導入され、そのまま熱発生部(40)で燃焼脱臭ないし無害化処理される。それにより、排気の燃焼脱臭ないし無害化処理に特別な処理機構を別途用意する必要もなく、また、処理槽(20)内は負圧状態となるので、処理槽(20)内で発生する臭気が外部に漏れるおそれもない。
【0025】
前記加熱部(30)における余分な廃熱は、高温水または蒸気として回収されて前記メタン発酵装置(200)に導かれ熱源として利用される。それにより、炭化処理装置(10)で生じる廃熱をその前処理工程を行う前記メタン発酵装置(200)において有効に活用することができ、余分な設備増設によるコスト高を招くことなく、前記メタン発酵装置(200)において熱源にかかるランニングコストを抑えることができ、システム全体として安全かつ効率良く資源回収が可能となる。
【0026】
前記[3]記載の廃棄物処理システムによれば、有機性廃棄物はその種類や性状に応じて、蒸発濃縮装置(100)により発生蒸気の凝縮熱によって蒸発濃縮されるか、メタン発酵装置(200)により嫌気性条件下でメタン菌によりメタン発酵によって処理される。一般には、廃飲料や汚泥等は蒸発濃縮装置(100)により処理し、生ごみや食品残渣等はメタン発酵装置(200)により処理すると良い。
【0027】
蒸発濃縮装置(100)およびメタン発酵装置(200)のいずれにおいても、次述する炭化処理装置(10)から回収した廃熱が有効に活用される。蒸発濃縮装置(100)により所定濃度に濃縮された残渣、およびメタン発酵装置(200)の処理により生じたメタン発酵後の残渣は、それぞれ直接または各種廃棄物と混合調整された後、被処理物として炭化処理装置(10)で処理される。
【0028】
前記[1],[2]の場合と同様に、被処理物は炭化処理装置(10)の処理槽(20)に収納されて十分に混合され、この処理槽(20)を含む循環系内を循環する蒸気は、同じく循環系内にある加熱部(30)により高温に加熱される。処理槽(20)内では、混合されている被処理物に蒸気が直接接触することにより乾燥処理が実行され、続いて乾燥した被処理物がさらに蒸気で加熱されることにより炭化処理が実行される。
【0029】
乾燥ないし炭化の各処理工程において、処理槽(20)から出る余剰な排気は、循環系外へ導かれて加熱部(30)に熱源として熱風を供給する熱発生部(40)へ導入され、そのまま熱発生部(40)で燃焼脱臭ないし無害化処理される。それにより、排気の燃焼脱臭ないし無害化処理に特別な処理機構を別途用意する必要もなく、また、処理槽(20)内は負圧状態となるので、処理槽(20)内で発生する臭気が外部に漏れるおそれもない。
【0030】
前記加熱部(30)における余分な廃熱は、高温水または蒸気として回収され、前記蒸発濃縮装置(100)および前記メタン発酵装置(200)にそれぞれ導かれ熱源として利用される。それにより、炭化処理装置(10)で生じる廃熱をその前処理工程を行う前記各装置(100,200)において有効に活用することができ、余分な設備増設によるコスト高を招くことなく、前記各装置(100,200)において熱源にかかるランニングコストを抑えることができ、システム全体として安全かつ効率良く資源回収が可能となる。
【0031】
前記蒸発濃縮装置(100)は、具体的には例えば前記[4]に記載のように、前記炭化処理装置(10)の加熱部(30)から回収した高温水、および前記蒸発濃縮装置(100)で循環させる濃縮液を、負圧に維持された蒸発缶(110)で低温蒸発させ、発生した蒸気を蒸気圧縮機(120)に導き昇圧し、加熱凝縮器(130)を通して凝縮することにより、発生した凝縮熱で濃縮液を加熱し、再び加熱蒸気として用いて蒸発濃縮を行い、凝縮水と所定濃度の濃縮液を回収するようにすれば、発生蒸気の凝縮熱を効率良く利用して蒸発濃縮を迅速に行うことができる。
【0032】
ここで前記[5]に記載のように、前記炭化処理装置(10)の近傍に前記加熱部(30)の廃熱を高温水または蒸気として回収する廃熱回収部(60)を設けておき、この廃熱回収部(60)から前記蒸発濃縮装置(100)に廃熱供給路(61)を介して高温水または蒸気を供給することにより、蒸発濃縮装置(100)の始動時における前記蒸発缶(110)の昇温用熱源、および定常運転時の濃縮液の排出熱用熱源の少なくとも何れか一方に有効に利用することができる。
【0033】
また、前記メタン発酵装置(200)は、具体的には例えば前記[6]に記載のように、破砕分別機(210)により破砕した有機性廃棄物を可溶化槽(220)で液化し、液化した廃棄物を嫌気性条件下に維持されるメタン発酵槽(230)内に導入してメタン発酵させ、該メタン発酵により発生したバイオガスを前記ガスホルダ(240)に収集し、前記炭化処理装置(10)の加熱部(30)から回収した高温水または蒸気によって、メタン発酵槽(230)を加熱すると共に、ガスホルダ(240)に収集されたバイオガスを前記炭化処理装置(10)の熱発生部(40)に導き燃料として燃焼させるようにすれば、比較的高い温度が最適温度域である高温メタン菌の活性を促進させることができ、また前記炭化処理装置(10)における燃料コストを低減することができる。
【0034】
ここで前記[7]に記載のように、炭化処理装置(10)の近傍に前記加熱部(30)の廃熱を高温水または蒸気として回収する廃熱回収部(60)を設けておき、この廃熱回収部(60)から前記メタン発酵槽(230)に廃熱供給路(61)を介して高温水または蒸気を供給すると共に、前記ガスホルダ(240)から前記加熱部(30)にガス供給路を介してバイオガスを供給するように構成すれば、効率良く廃熱および燃料を互いに供給し合うことができる。
【0035】
さらにまた、前記[8]に記載のように、堆肥製造装置(401)をさらに有し、前記炭化処理装置(10)による乾燥ないし炭化により生じた炭化物を堆肥製造装置(401)における堆肥原料として利用してもよい。ここで前記炭化処理装置(10)の加熱部(30)から回収した高温水または蒸気を、前記堆肥製造装置(401)の加熱用熱源として利用することで、堆肥製造装置(401)において熱源にかかるランニングコストを抑えることができ、システム全体として安全かつ効率良く堆肥としての資源回収が可能となる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明を代表する各種実施の形態を説明する。
図1〜図11は本発明の第1実施の形態を示している。
本実施の形態に係る廃棄物処理システムは、有機性廃棄物を廃熱および発生蒸気の凝縮熱の利用により蒸発濃縮すると共に、有機性廃棄物を廃熱の利用によりメタン発酵させ、前記蒸発濃縮により所定濃度に濃縮した残渣および前記メタン発酵後の残渣を直接または各種廃棄物と混合調整し、これを循環蒸気によって乾燥ないし炭化することにより資源回収を可能とする施設である。
【0037】
図1に示すように、廃棄物処理システムは、有機性廃棄物を発生蒸気の凝縮熱により蒸発濃縮する蒸発濃縮装置100と、有機性廃棄物を嫌気性条件下でメタン菌によりメタン発酵させるメタン発酵装置200と、前記蒸発濃縮装置100の処理により所定濃度に濃縮された残渣、および前記メタン発酵装置200の処理により生じたメタン発酵後の残渣、またはこれらの残渣に各種廃棄物を混合調整したものの何れかである被処理物を、循環蒸気によって乾燥ないし炭化する炭化処理装置10とを組み合わせて成る。
【0038】
このような廃棄物処理システムは、一部構成が異なるが図2に示すような有機性廃棄物の総合的なリサイクル施設として構築することができ、主として食品工場の廃棄物や畜産廃棄物を処理するのに適する。かかるリサイクル施設によれば、エネルギーの有効利用が可能であり、発生したバイオガスは炭化熱源として利用し、余剰なバイオガスは施設の発電等の熱源利用が可能である。さらに炭化工程の廃熱回収により蒸発濃縮装置100およびメタン発酵装置200の加温等の熱源としても有効に利用することができる。以下、図1に基づき廃棄物処理システムの各構成要素を順に説明する。
【0039】
蒸発濃縮装置100やメタン発酵装置200の上流側には、それぞれ有機性廃棄物を最初に受け入れる受入調整槽310,320が設けられており、これらの内部に貯留された有機性廃棄物は、それぞれ対応する各装置100,200の運転状況に応じて所定量ずつ有機性廃棄物を供給するようになっている。メタン発酵装置200に対応する受入調整槽310には、有機性廃棄物として生ごみや食品残渣等が貯められ、蒸発濃縮装置100に対応する受入調整槽320には、有機性廃棄物として廃飲料や汚泥等が貯められる。また、2つの受入調整槽310,320とは別に、後述する混合槽340に未処理の有機性廃棄物を直接供給する受入調整槽330も備えられている。
【0040】
図4は蒸発濃縮装置100のブロック図であり、図5は蒸発濃縮装置100における処理を示すフローチャートである。図4に示すように蒸発濃縮装置100は、蒸発缶110と、蒸気圧縮機120と、加熱凝縮器130と、濃縮液循環ポンプ140と、予熱器150とを有して成る。また、蒸発缶110で発生させた蒸気を蒸気圧縮機120に導く配管途中には、ミストセパレーター160が配設され、その下流側には後述する炭化処理装置10側の廃熱回収部60から余熱廃液を供給する廃熱供給路61が連通接続されている。また、加熱凝縮器130で生じた凝縮水を予熱器150に導く配管途中には、凝縮水ポンプ170が配設されている。
【0041】
蒸発濃縮装置100は、蒸発缶110で発生した蒸気を圧縮昇圧すると蒸気は凝縮し、その凝縮熱で蒸発した廃飲料をさらに加熱蒸発させるものであり、前記廃熱回収部60から供給される予熱廃液(高温水)と、循環させる廃飲料の高温濃縮液を負圧に維持された蒸発缶110で低温蒸発させ、発生した蒸気を蒸気圧縮機120に導き昇圧昇温させ、加熱凝縮器130を通して凝縮することにより、発生した凝縮熱で循環濃縮液を加熱し、再び加熱蒸気として用いて蒸発濃縮を行い、凝縮水と所定濃度の濃縮液を回収するように構成されている。
【0042】
具体的には、蒸発缶110内の圧力を0.08MPa−A以下に負圧保持することにより低温蒸発し、発生蒸気を蒸気圧縮機120に導き0.1MPa−A以上に昇圧昇温する。例えば、蒸発缶110内の圧力を0.8気圧(0.08MPa−A)に保てば、水は93℃で沸騰して蒸気になり、蒸気になる時に液から蒸発熱を奪っていく。この蒸気を圧縮機で1気圧(0.1MPa−A)まで昇圧すれば100℃で凝縮して、奪ってきた熱を放出する。沸騰する液側の温度の方が低いので、この熱は液に伝わり蒸発の熱源になる。
【0043】
有機性廃棄物である廃飲料は、予熱器150により加熱された後に、濃縮液循環ポンプ140の駆動により先ず凝縮水ポンプ170へ所定量ずつ順次供給されて、蒸発濃縮装置100内を循環する。ジュース類の廃飲料は、一般に糖分(糖度)を5〜20wt%含有しており、7倍濃縮した場合の濃縮液(平均糖度70%)の粘性は急激に上昇し、約15〜20c.pとなり高粘性のスラリー状になる。従って、廃飲料の濃縮液は蒸発缶110の液面制御や自動弁の開閉タイマー等により自動的に排出するように設定されている。ここで排出された濃縮液は混合槽340に導入される。
【0044】
また、蒸発濃縮装置100では、炭化処理装置10の近傍に設けてある廃熱回収部60から廃熱供給路61を介して余熱廃液が供給されることにより、前述したように定常運転時の濃縮液の排出熱用熱源、あるいは蒸発濃縮装置100の始動時における蒸発缶110の昇温用熱源として利用するように構成されている。もろちん、どちらか一方あるいは両方の熱源として、適宜選択して構成および利用することができる。
【0045】
図6はメタン発酵装置200を模式的に示している。メタン発酵装置200は有機性廃棄物を嫌気性条件下でメタン菌によりメタン発酵させる装置であり、図6に示すように、破砕分別機210と、可溶化槽220と、メタン発酵槽230と、ガスホルダ240とを有して成る。また、可溶化槽220とメタン発酵槽230との経路間には、固液分離機221および中継槽222が配設されている。
【0046】
メタン発酵装置200においては、前記受入調整槽310から供給された生ごみや食品残渣等の有機性廃棄物は、先ず破砕分別機210によりさらに破砕された後、可溶化槽220で液化される。そして、液化した廃棄物は、固液分離機221および中継槽222を経てメタン発酵槽230に所定量ずつ導入され、嫌気性条件下に維持されるメタン発酵槽230内でメタン菌によりメタン発酵されるようになっている。ここでメタン菌とは、Methanobacteria(メタノバクテリウム)が該当し、この菌群は最適pH7.5付近で最適温度域は55〜75℃の絶対嫌気性菌である。
【0047】
メタン発酵槽230内で発生したバイオガスは、メタン発酵槽230の上部に設けられたガスホルダ240に収集された後、ガス供給路241を通って次述する炭化処理装置10の熱発生部40に導入され、そのまま主燃料として利用される。ここでバイオガスとは、メタン発酵の副産物でありメタンガスを主成分とし、炭酸ガスやその他の気体を含むものである。一方、メタン発酵後の残渣は、混合槽340に導入されて前記蒸発濃縮装置100による残渣、あるいはまた受入調整槽330から供給された牛糞や食品残渣等と混合調整された後、被処理物として炭化処理装置10で処理される。
【0048】
また、メタン発酵装置200でも、前記蒸発濃縮装置100と同様に、炭化処理装置10の近傍に設けてある廃熱回収部60から廃熱供給路61を介して余熱廃液が供給されることにより、この余熱廃液を利用してメタン発酵槽230を加熱するように構成されている。これは比較的高い温度が最適温度域であるメタン菌の活性を促進させることを意図するものである。なお、メタン発酵槽230から分離されたメタン発酵脱離液は、後述する堆肥製造装置401での堆肥製造時の水分調整や農地散水等に利用することができる。
【0049】
図7〜図10は炭化処理装置10を示している。炭化処理装置10は、前記混合槽340から順次供給される被処理物を、還元雰囲気中で高温の循環蒸気と直接接触させて乾燥ないし炭化する装置である。図7に示すように、炭化処理装置10は、被処理物を混合可能な状態で収納して乾燥ないし炭化させる処理槽20と、該処理槽20内に循環させる熱媒である蒸気を高温に加熱する加熱部30と、該加熱部30に熱源としての熱風を蒸気の循環系外から供給する熱発生部40とを有して成る。
【0050】
処理槽20と加熱部30とは、一対の配管11a,11bで連結されており、蒸気の閉鎖循環路が構成されている。加熱部30から処理槽20側へ高温蒸気を送る方が往路配管11aであり、処理槽20から加熱部30側へ蒸気や排気(排ガス等)を送る方が復路配管11bとなっている。このような閉鎖循環系における復路配管11bの途中より、処理槽20から出た余剰な排気を熱発生部40へ導く排気管12が分岐している。また、復路配管11bにおいて、排気管12が分岐する部位より上流側には集塵部50が設けられている。
【0051】
処理槽20は、その内部に廃棄物を載せる処理床21を縦方向へ多段状に配設して、各処理床21に、廃棄物である被処理物を順次移動させる移送機構22と、被処理物の滞留量を調節可能な排出機構23とをそれぞれ設けたものである。処理槽20の内部には2枚の処理床21が配設されており、底面部を含めて縦方向に3段の処理ゾーンが形成されている。ここで上段の処理床21と天井部との間が乾燥ゾーンとなり、底面部と下段の処理床21との間が炭化ゾーンとして設定されている。
【0052】
処理槽20における前記乾燥ゾーンの一端側には、前記往路配管11aの終端および破砕機19が連通接続され、また前記炭化ゾーンの他端側には、前記復路配管11bの始端およびバルブ状に開閉可能な排出ゲート24が設けられている。破砕機19は、被処理物の特性に応じて事前にさらに破砕処理するものであり、破砕機19には、往路配管11aの途中より分岐する滅菌用配管13が延ばされ、この滅菌用配管13により異常停止時等に必要に応じて、破砕機19へ高温媒体を供給することで、加温保持して滅菌処理が実行される。
【0053】
図9および図10に示すように、前記移送機構22は、各処理床21上または底面部上に、被処理物の移送方向に沿って複数の円盤形の基盤22aを、略水平な状態で相互に径の一部が重なるように固設したものである。各基盤22aの上表面には、それぞれ一対の移送用の掻き分け刃22bが回転駆動可能に軸支されている。前記排出機構23は、各処理床21の先端側に開設された排出口23aを開閉可能なブロック体23bから成り、このブロック体23bを移動させて排出口23aの開口面積を調整することで、被処理物の滞留量を調節可能となっている。
【0054】
また、処理槽20内の還元雰囲気は、前記蒸気による昇温時に該蒸気中に水をスプレー等により噴霧することで形成するようになっている。前記混合槽340からの被処理物の供給を休止した場合も、処理槽20に連通した復路配管11bの始端における循環蒸気出口温度を検出して、水のスプレー噴霧を制御することにより、処理槽20内の還元状態を安定して保持することができるように設定されている。
【0055】
熱発生部40は、通常のガスバーナーから構成されており、加熱部30は、その内部に密に配設された配管31に前記熱発生部40より発せられた熱風を受ける構造となっている。熱発生部40では、加熱部30に供給する熱風の温度を任意に調整できるようになっている。かかる熱発生部40の熱源は、前述したメタン発酵装置200から発生するメタンガスを主成分とするバイオガスを利用し、バイオガスの性状変動対応として都市ガスやLPG等の補助燃料を併用する。なお、閉鎖循環路の外部にある熱発生部40は、熱供給管41を介して加熱部30に連通接続されており、加熱部30からは、閉鎖循環路の外部となる加熱部専用の排気配管14が延ばされている。
【0056】
熱発生部40には、前述した排気管12の終端側が連通接続されるが、この排気管12は、前記処理槽20から出た循環蒸気に含まれる余剰な排気を循環系外へ導き、前記処理槽20内を負圧状態に維持すると共に、前記余剰な排気を前記熱発生部40へ導入しそのまま燃焼させて脱臭ないし無害化処理を行うための配管となる。また、排気管12の途中には圧力制御弁12aが設けられており、排気量および閉鎖循環路内の圧力を適宜調整できるようになっている。
【0057】
加熱部30より排気配管14を介して排出される排気はクリーンなものであり、加熱部30から回収した廃熱は、高温水または蒸気として前記蒸発濃縮装置100および前記メタン発酵装置200に導かれて熱源として利用するように構成されている。すなわち、図1に示すように、炭化処理装置10の近傍には、前記排気配管14に連通接続し加熱部30の廃熱を高温水または蒸気として回収するボイラー等から成る廃熱回収部60が設けられており、この廃熱回収部60から廃熱供給路61を介して前記蒸発濃縮装置100および前記メタン発酵装置200に廃熱を高温水または蒸気として供給するように設定されている。
【0058】
集塵部50は、閉鎖循環路中に飛散したダスト類を密閉状態で集塵するダクトである。この集塵部50によって集塵されたダスト類は、前記処理槽20へと移送されて、該処理槽20内にて未だ含水率の高い廃棄物に直接接触することにより捕捉され、再処理に供されるようになっている。また、復路配管11bにおける前記集塵部50より上流側には、配管11内全体において蒸気を一定方向へ循環させるための循環ファン11cが設けられている。なお、循環ファン11cを集塵部50より上流側に設けることにより、この循環ファン11cを利用して、集塵部50内のダスト類を処理槽20へ移送するように構成してもよい。
【0059】
処理槽20内部や配管11の適所には、それぞれ温度センサや圧力センサが設けられている。これらの温度・圧力センサの測定値を基にして、熱発生部40における加熱量を調整することで、処理槽20内部や循環蒸気の温度調整が可能であり、また、排気管12途中の圧力制御弁12aの調整により、処理槽20内部や配管11における負圧状態を任意の目標値に調整することができる。
【0060】
図11は炭化処理装置10の変形例を示している。かかる変形例では、処理槽20内を被処理物は上段側から下段側へと順次移動し、逆に循環蒸気は下段側から上段側へと循環して、被処理物と循環蒸気とが互いに向流で直接接触するように設定されている。このような処理槽20では、その内部の上段の処理床21と天井部との間が乾燥ゾーンとなり、底面部と下段の処理床21との間が炭化ゾーンとなる。
【0061】
さらに、図1に示すように、前記炭化処理装置10の下流側には、該炭化処理装置10による乾燥ないし炭化により生じた炭化物をいったん貯留する処理物回収装置400と、該処理物回収装置400から供給される炭化物を堆肥原料として利用する堆肥製造装置401とが配設されている。
【0062】
堆肥製造装置401は、炭化物に対して機械的な撹拌と同時に有機物の発酵分解に必要な空気を強制通気して、好気性分解を促進し、短期間に高品質の堆肥(コンポスト)を製造する装置である。かかる堆肥製造装置401においても、前記炭化処理装置10の加熱部30から回収した高温水または蒸気を、炭化物の発酵を促す加熱用熱源として利用するように設定されている。
【0063】
次に第1実施の形態に係る廃棄物処理システムの作用を説明する。
図3は廃棄物処理システムにおける処理全体の流れを概略的に示すフローチャートである。図1において、各種有機性廃棄物は区分けされて、それぞれ対応する受入調整槽310,320,330に受け入れられる。受入調整槽320に貯められた廃飲料や汚泥等の有機性廃棄物は、所定量ずつ蒸発濃縮装置100に供給されて蒸発濃縮される(図3,S100)。
【0064】
図4,図5において、受入調整槽320から供給された廃飲料は、予熱器150により加熱された後、濃縮液循環ポンプ140の駆動により凝縮水ポンプ170へ所定量ずつ順次供給されて、蒸発濃縮装置100内を循環する。0.08MPa−A以下の負圧に保持した蒸発缶110で発生した蒸気を、蒸気圧縮機120に導き0.1MPa−A以上に昇圧昇温し、加熱凝縮器130を通して凝縮することにより、その凝縮熱で廃飲料等の循環液を加熱し、再び加熱蒸気として用いて蒸発濃縮を行い、凝縮水と所定濃度の濃縮液を回収する。
【0065】
ジュース類の廃飲料は、一般に糖分(糖度)を5〜20wt%含有しており、7倍濃縮した場合の濃縮液(平均糖度70%)の粘性は急激に上昇し、約15〜20c.pとなり高粘性のスラリー状になる。従って、廃飲料の濃縮液は蒸発缶110の液面制御や自動弁の開閉タイマー等により自動的に排出させる。ここで排出された濃縮液は混合槽340に導入される。また凝縮水は、施設用水等として有効に利用することができる。ここでは、オゾン酸化や膜分離等による高価な汚水処理装置を不要とすることができる。なお、蒸発濃縮装置100で生じた濃縮液の一部を、メタン発酵装置200に供給してメタン発酵させても良い。
【0066】
蒸発濃縮装置100では、炭化処理装置10の近傍に設けてある廃熱回収部60から廃熱供給路61を介して余熱廃液が供給されることにより、前述したように定常運転時の濃縮液の排出熱用熱源、あるいは蒸発濃縮装置100の始動時における蒸発缶110の昇温用熱源として利用することができ、蒸発濃縮装置100において熱源にかかるランニングコストを大幅に抑えることが可能となる。
【0067】
また、図1において、受入調整槽310に貯められた生ごみや食品残渣等の有機性廃棄物は、所定量ずつメタン発酵装置200に供給されて、メタン発酵によりバイオガス化される(図3,S160)。すなわち、図6に示すメタン発酵装置200において、前記受入調整槽310から供給された生ごみや食品残渣等の有機性廃棄物は、先ず破砕分別機210によりさらに破砕された後、可溶化槽220で液化される。
【0068】
可溶化槽220で液化した廃棄物は、固液分離機221および中継槽222を介してメタン発酵槽230に所定量ずつ導入され、嫌気性条件下に維持されるメタン発酵槽230内でメタン菌によりメタン発酵される。メタン発酵槽230内で発生したバイオガスは、メタン発酵槽230の上部に設けられたガスホルダ240に収集された後、ガス供給路241を通って炭化処理装置10の熱発生部40に導入され、そのまま主燃料として利用される。また、メタン発酵後の残渣は、混合槽340に導入されて前記蒸発濃縮装置100による残渣、あるいはまた受入調整槽330から供給された牛糞や食品残渣等と混合調整された後、被処理物として炭化処理装置10に供給される。
【0069】
また、メタン発酵装置200でも、前記蒸発濃縮装置100と同様に、炭化処理装置10の近傍に設けてある廃熱回収部60から廃熱供給路61を介して余熱廃液が供給されることにより、この余熱廃液を利用してメタン発酵槽230が加温される。それにより、最適温度域は55〜75℃であるMethanobacteria(メタノバクテリウム)の活性を促進させることができる。なお、メタン発酵槽230から分離されたメタン発酵脱離液は、堆肥製造装置401における堆肥製造時の水分調整や農地散水等に利用することができる。
【0070】
図1において、前記蒸発濃縮装置100により所定濃度に濃縮された濃縮液(残渣)、メタン発酵装置200の処理により生じたメタン発酵後の発酵液(残渣)、それに受入調整槽330に貯められた牛糞等の有機性廃棄物は、それぞれ混合槽340内で混合調整された後(図3,S120)、被処理物として所定量ずつ炭化処理装置10に供給されて炭化処理される(図3,S130)。
【0071】
詳しくは図8に示すように、被処理物が破砕機19に間欠的または連続的に投入・搬送されると(図8,S1)、前処理としてさらに細かく破砕される(図8,S2)。この破砕済みの被処理物は、図7に示す処理槽20へ供給され、処理槽20内で十分に混合されながら還元雰囲気中で高温の循環蒸気と直接接触することで、乾燥ないし炭化される(図8,S3)。その後、炭化物は還元雰囲気で冷却されてから排出ゲート24より外部へ排出される。
【0072】
処理槽20を含む閉鎖循環路を循環する蒸気は、同じく循環系内にある加熱部30により高温に加熱される。ここで蒸気の温度は被処理物の性状に応じて任意に炭化温度に設定し、熱発生部40における燃焼量を制御する。例えば、処理槽20に導入される時点の循環蒸気の入口温度を、セルロース類の炭化温度に対応させて300〜500℃に設定し、処理槽20から排出入される時点の出口温度を、蒸気凝縮温度より20〜30℃高い温度として130〜150℃に設定して、熱発生部40の燃焼量を制御する。
【0073】
処理槽20内での被処理物の保持時間は0.5時間以上(通常2〜5時間)に設定するとよい。このような乾燥ないし炭化処理によれば、可燃物の燃焼や焦付き、付着等を防止することができ、ダイオキシン等の有害物質の発生も防止することができる。また、前記乾燥ないし炭化工程において、排気管12にある圧力制御弁12aの制御により、前記処理槽20から出る余剰な排気は、排気管12を介して循環系外へ導かれて前記熱発生部40へ導入され、そのまま燃焼脱臭ないし無害化処理される。それにより、排気は循環系外へ不用意に排出されるおそれがない。
【0074】
しかも、処理槽20を含む循環系全体は負圧状態(例えば、槽内入口圧:0〜−20mmAq程度)となるので、処理槽20内で発生する臭気やダスト類が循環系外部に漏れるおそれもない。さらに、排気の燃焼脱臭ないし無害化処理には、特別な排気処理機構を別途用意することなく、前記加熱部30の熱源である熱発生部40をそのまま利用するので、特殊電力や高圧蒸気ボイラー等の付帯設備が不要となり、設備コストやランニングコストを十分に抑えることができる。
【0075】
また、処理槽20から飛散したダスト類は、復路配管11bの途中にある集塵部50によって密閉状態で集塵される。ここで集塵されたダスト類は、前記処理槽20へ再び移送されることにより、該処理槽20内にて未だ含水率の高い廃棄物との直接接触により捕捉されるため、効率よく安価にダスト類を再処理することも可能となる。
【0076】
さらに、加熱部30より排気配管14を介して排出される排気はクリーンなものであり、廃熱回収部60によって加熱部30の廃熱が回収される(図3,S150)。この廃熱回収部60で回収された廃熱は、廃熱供給路61を介して前記蒸発濃縮装置100および前記メタン発酵槽200に、高温水(0.1〜0.5MPa−G、100〜150℃)、または蒸気(0.5〜0.8MPa−G、150〜170℃)として供給され、それぞれ熱源として有効に利用される。
【0077】
それにより、炭化処理装置10で生じる廃熱を、その前処理工程を行う前記各装置100,200において有効に活用することができ、余分な設備増設によるコスト高を招くことなく、前記各装置100,200において熱源にかかるランニングコストを抑えることができ、システム全体として安全かつ効率良く資源回収が可能となる。もちろん、炭化処理により回収された廃熱は、次述する堆肥製造装置401や本システムを構築する施設全体の温水供給等にも幅広く利用することができる。
【0078】
以上のような乾燥ないし炭化処理により、炭化処理装置10から排出された炭化物は、図1に示す処理物回収装置400に回収されていったん貯留される(図3,S140)。ここで処理物回収装置400に貯留された炭化物は、堆肥製造装置401における堆肥原料として利用される。堆肥製造装置401では、供給された炭化物が機械的に撹拌されると同時に、有機物の発酵分解に必要な空気が強制通気され、好気性分解が促進されて短期間に高品質の堆肥(コンポスト)を製造することができる。なお、堆肥製造装置401においても、前記炭化処理装置10の加熱部30から回収した高温水または蒸気を、炭化物の発酵を促す加熱用熱源として利用することができる。
【0079】
図12〜図14は本発明の第2実施の形態を示している。
本実施の形態に係る廃棄物処理システムは、有機性廃棄物を廃熱および発生蒸気の凝縮熱の利用により蒸発濃縮し、該蒸発濃縮により所定濃度に濃縮した残渣を直接または各種廃棄物と混合調整し、これを循環蒸気によって乾燥ないし炭化することにより資源回収を可能とする施設である。
【0080】
すなわち、廃棄物処理システムは、前記第1実施の形態に係る廃棄物処理システムからメタン発酵装置200とその付帯設備を省いた構成であり、図12に示すように、有機性廃棄物を発生蒸気の凝縮熱により蒸発濃縮する蒸発濃縮装置100と、該蒸発濃縮装置100の処理により所定濃度に濃縮された残渣、またはこれに各種廃棄物を混合調整したものの何れかである被処理物を、循環蒸気によって乾燥ないし炭化する炭化処理装置10とを組み合わせて成る。
【0081】
このような廃棄物処理システムは、一部構成が異なるが図13に示すような有機性廃棄物の総合的なリサイクル施設として構築することができ、主として食品工場の廃棄物や畜産廃棄物を処理するのに適する。かかるリサイクル施設によれば、エネルギーの有効利用が可能であり、炭化工程の廃熱回収により蒸発濃縮装置100の加温等の熱源としても有効に利用することができる。なお、図14は本実施の形態に係る廃棄物処理システムのフローチャートを示すものであり、第1実施の形態と同種の部位には同一符号を付して重複した説明は省略する。
【0082】
図15〜図17は本発明の第3実施の形態を示している。
本実施の形態に係る廃棄物処理システムは、有機性廃棄物を廃熱の利用によりメタン発酵させ、該メタン発酵後の残渣を直接または各種廃棄物と混合調整し、これを循環蒸気によって乾燥ないし炭化することにより資源回収を可能とする施設である。
【0083】
すなわち、廃棄物処理システムは、前記第1実施の形態に係る廃棄物処理システムから蒸発濃縮装置100とその付帯設備を省いた構成であり、図15に示すように有機性廃棄物を嫌気性条件下でメタン菌によりメタン発酵させるメタン発酵装置200と、該メタン発酵装置200の処理により生じたメタン発酵後の残渣、または該残渣に各種廃棄物を混合調整したものの何れかである被処理物を、循環蒸気によって乾燥ないし炭化する炭化処理装置10とを組み合わせて成る。
【0084】
このような廃棄物処理システムは、一部構成が異なるが図16に示すような有機性廃棄物の総合的なリサイクル施設として構築することができ、主として生ごみや動物糞尿等の廃棄物を処理するのに適する。かかるリサイクル施設によれば、エネルギーの有効利用が可能であり、炭化工程の廃熱回収によりメタン発酵装置200の加温等の熱源としても有効に利用することができる。なお、図17は本実施の形態に係る廃棄物処理システムのフローチャートを示すものであり、第1実施の形態と同種の部位には同一符号を付して重複した説明は省略する。
【0085】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は前述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0086】
【発明の効果】
本発明に係る廃棄物処理システムによれば、有機廃棄物の処理工程での有害ガスや臭気の発生を防止し、しかも炭化処理装置における排ガスの処理に特別な処理装置を別途用意することなく、循環蒸気の加熱源をそのまま利用して燃焼脱臭ないし無害化処理することが可能であり、しかも炭化処理装置で生じる廃熱をその前処理工程において有効に活用することができ、コスト高を招くことなく、安全かつ効率良く資源を回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に係る廃棄物処理システムを示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施の形態に係る廃棄物処理システムを適用した施設を概略的に示す説明図である。
【図3】本発明の第1実施の形態に係る廃棄物処理システムにおける処理全体を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1実施の形態に係る廃棄物処理システムを構成する蒸発濃縮装置を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1実施の形態に係る廃棄物処理システムを構成する蒸発濃縮装置の動作を説明するための説明図である。
【図6】本発明の第1実施の形態に係る廃棄物処理システムを構成するメタン発酵装置を示す説明図である。
【図7】本発明の第1実施の形態に係る廃棄物処理システムを構成する炭化処理装置を示すブロック図である。
【図8】本発明の第1実施の形態に係る廃棄物処理システムを構成する炭化処理装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明の第1実施の形態に係る廃棄物処理システムを構成する炭化処理装置の処理槽内にある移送機構と排出機構を示す横断面図である。
【図10】本発明の第1実施の形態に係る廃棄物処理システムを構成する炭化処理装置の処理槽内にある移送機構と排出機構を示す縦断面図である。
【図11】本発明の第1実施の形態に係る廃棄物処理システムを構成する炭化処理装置の変形例を示すブロック図である。
【図12】本発明の第2実施の形態に係る廃棄物処理システムを示すブロック図である。
【図13】本発明の第2実施の形態に係る廃棄物処理システムを適用した施設を概略的に示す説明図である。
【図14】本発明の第2実施の形態に係る廃棄物処理システムにおける処理全体を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第3実施の形態に係る廃棄物処理システムを示すブロック図である。
【図16】本発明の第3実施の形態に係る廃棄物処理システムを適用した施設を概略的に示す説明図である。
【図17】本発明の第3実施の形態に係る廃棄物処理システムにおける処理全体を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…炭化処理装置
11a…往路配管
11b…復路配管
11c…循環ファン
13…滅菌用配管
14…排気配管
19…破砕機
20…処理槽
21…処理床
22…移送機構
22a…基盤
22b…掻き分け刃
23…排出機構
23a…排出口
23b…ブロック体
24…排出ゲート
30…加熱部
40…熱発生部
50…集塵部
60…廃熱回収部
61…廃熱供給路
100…蒸発濃縮装置
110…蒸発缶
120…蒸気圧縮機
130…加熱凝縮器
140…濃縮液循環ポンプ
150…予熱器
160…ミストセパレーター
170…凝縮水ポンプ
200…メタン発酵装置
210…破砕分別機
220…可溶化槽
221…固液分離機
222…中継槽
230…メタン発酵槽
240…ガスホルダ
241…ガス供給路
310…受入調整槽
320…受入調整槽
330…受入調整槽
340…混合槽
400…処理物回収装置
401…堆肥製造装置

Claims (8)

  1. 有機性廃棄物を廃熱および発生蒸気の凝縮熱の利用により蒸発濃縮し、所定濃度に濃縮した残渣を直接または各種廃棄物と混合調整し、これを循環蒸気によって乾燥ないし炭化することにより資源回収を可能とする廃棄物処理システムであって、
    前記有機性廃棄物を発生蒸気の凝縮熱により蒸発濃縮する蒸発濃縮装置と、該蒸発濃縮装置の処理により所定濃度に濃縮された残渣、または該残渣に各種廃棄物を混合調整したものの何れかである被処理物を、循環蒸気によって乾燥ないし炭化する炭化処理装置とを有し、
    前記炭化処理装置は、前記被処理物を混合可能な状態で収納し、該被処理物を乾燥ないし炭化させる処理槽と、該処理槽内に循環させる蒸気を高温に加熱する加熱部と、該加熱部に熱源としての熱風を循環系外から供給する熱発生部とを有し、
    前記処理槽から出た循環蒸気に含まれる余剰な排気を循環系外へ導き、前記処理槽内を負圧状態に維持すると共に、前記余剰な排気を前記熱発生部へ導入しそのまま燃焼させて脱臭ないし無害化処理を行い、前記加熱部から回収した廃熱を高温水または蒸気として前記蒸発濃縮装置に導き熱源として利用することを特徴とする廃棄物処理システム。
  2. 有機性廃棄物を廃熱の利用によりメタン発酵させ、該メタン発酵後の残渣を直接または各種廃棄物と混合調整し、これを循環蒸気によって乾燥ないし炭化することにより資源回収を可能とする廃棄物処理システムであって、
    前記有機性廃棄物を嫌気性条件下でメタン菌によりメタン発酵させるメタン発酵装置と、該メタン発酵装置の処理により生じたメタン発酵後の残渣、または該残渣に各種廃棄物を混合調整したものの何れかである被処理物を、循環蒸気によって乾燥ないし炭化する炭化処理装置とを有し、
    前記炭化処理装置は、前記被処理物を混合可能な状態で収納し、該被処理物を乾燥ないし炭化させる処理槽と、該処理槽内に循環させる蒸気を高温に加熱する加熱部と、該加熱部に熱源としての熱風を循環系外から供給する熱発生部とを有し、
    前記処理槽から出た循環蒸気に含まれる余剰な排気を循環系外へ導き、前記処理槽内を負圧状態に維持すると共に、前記余剰な排気を前記熱発生部へ導入しそのまま燃焼させて脱臭ないし無害化処理を行い、前記加熱部から回収した廃熱を高温水または蒸気として前記メタン発酵装置に導き熱源として利用することを特徴とする廃棄物処理システム。
  3. 有機性廃棄物を廃熱および発生蒸気の凝縮熱の利用により蒸発濃縮すると共に、有機性廃棄物を廃熱の利用によりメタン発酵させ、前記蒸発濃縮により所定濃度に濃縮した残渣および前記メタン発酵後の残渣を直接または各種廃棄物と混合調整し、これを循環蒸気によって乾燥ないし炭化することにより資源回収を可能とする廃棄物処理システムであって、
    前記有機性廃棄物を発生蒸気の凝縮熱により蒸発濃縮する蒸発濃縮装置と、前記有機性廃棄物を嫌気性条件下でメタン菌によりメタン発酵させるメタン発酵装置と、前記蒸発濃縮装置の処理により所定濃度に濃縮された残渣、および前記メタン発酵装置の処理により生じたメタン発酵後の残渣、またはこれらの残渣に各種廃棄物を混合調整したものの何れかである被処理物を、循環蒸気によって乾燥ないし炭化する炭化処理装置とを有し、
    前記炭化処理装置は、前記被処理物を混合可能な状態で収納し、該被処理物を乾燥ないし炭化させる処理槽と、該処理槽内に循環させる蒸気を高温に加熱する加熱部と、該加熱部に熱源としての熱風を循環系外から供給する熱発生部とを有し、
    前記処理槽から出た循環蒸気に含まれる余剰な排気を循環系外へ導き、前記処理槽内を負圧状態に維持すると共に、前記余剰な排気を前記熱発生部へ導入しそのまま燃焼させて脱臭ないし無害化処理を行い、前記加熱部から回収した廃熱を高温水または蒸気として前記蒸発濃縮装置および前記メタン発酵装置にそれぞれ導き熱源として利用することを特徴とする廃棄物処理システム。
  4. 前記蒸発濃縮装置は、蒸発缶と、蒸気圧縮機と、加熱凝縮器と、濃縮液循環ポンプと、予熱器とを有し、
    前記炭化処理装置の加熱部から回収した高温水、および前記蒸発濃縮装置で循環させる有機性廃棄物の濃縮液を、負圧に維持された前記蒸発缶で低温蒸発させ、発生した蒸気を前記蒸気圧縮機に導き昇圧し、前記加熱凝縮器を通して凝縮することにより、発生した凝縮熱で前記濃縮液を加熱し、再び加熱蒸気として用いて蒸発濃縮を行い、凝縮水と所定濃度の濃縮液を回収することを特徴とする請求項1または3記載の廃棄物処理システム。
  5. 前記炭化処理装置の近傍に、前記加熱部の廃熱を高温水または蒸気として回収する廃熱回収部を設け、
    前記廃熱回収部から前記蒸発濃縮装置に廃熱供給路を介して前記高温水または蒸気を供給することにより、該蒸発濃縮装置の始動時における前記蒸発缶の昇温用熱源、および定常運転時の濃縮液の排出熱用熱源の少なくとも何れか一方に利用することを特徴とする請求項4記載の廃棄物処理システム。
  6. 前記メタン発酵装置は、破砕分別機と、可溶化槽と、メタン発酵槽と、ガスホルダとを有し、
    前記破砕分別機により破砕した前記有機性廃棄物を前記可溶化槽で液化し、液化した廃棄物を嫌気性条件下に維持される前記メタン発酵槽内に導入してメタン発酵させ、該メタン発酵により発生したバイオガスを前記ガスホルダに収集し、前記炭化処理装置の加熱部から回収した高温水または蒸気によって、前記メタン発酵槽を加熱すると共に、前記ガスホルダに収集されたバイオガスを前記炭化処理装置の熱発生部に導き燃料として燃焼させることを特徴とする請求項2または3記載の廃棄物処理システム。
  7. 前記炭化処理装置の近傍に、前記加熱部の廃熱を高温水または蒸気として回収する廃熱回収部を設け、
    前記廃熱回収部から前記メタン発酵槽に廃熱供給路を介して前記高温水または蒸気を供給すると共に、前記ガスホルダから前記加熱部にガス供給路を介して前記バイオガスを供給することを特徴とする請求項6記載の廃棄物処理システム。
  8. 堆肥製造装置をさらに有し、前記炭化処理装置による乾燥ないし炭化により生じた炭化物を前記堆肥製造装置における堆肥原料として、前記炭化処理装置の加熱部から回収した高温水または蒸気を、前記堆肥製造装置の加熱用熱源として利用することを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6または7記載の廃棄物処理システム。
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