JP2004174396A - オレフィン類酸化触媒の保存方法と当該触媒によるオレフィン類の酸化方法 - Google Patents

オレフィン類酸化触媒の保存方法と当該触媒によるオレフィン類の酸化方法 Download PDF

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悦二 山本
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Abstract

【課題】長期間の保存後もオレフィンオキシド選択性を維持した触媒の保存方法を提供する。
【解決手段】担体に銀及びアルカリ金属を含む活性成分を担持させたオレフィン類酸化触媒を、相対湿度30%以下で保存することを特徴とするオレフィン類酸化触媒の保存方法。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オレフィン類の気相酸化によるオレフィンオキシドの製造に使用する触媒の保存方法、及びその方法により保存された触媒を用いるオレフィンオキシドの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エチレンと酸素との気相接触酸化による工業的な酸化エチレンの製造には、通常、銀触媒が用いられている。工業的規模で酸化エチレンを製造する設備には数十トンもの触媒が必要であることから、触媒の製造に数月以上を要したり、更にその輸送に数月を要することもある。したがって、酸化エチレンの製造には、1年間近く保存した触媒が使用されることが多い。
【0003】
しかしながら、長期間保存した触媒を用いて酸化エチレンを製造すると、酸化エチレン選択性等の触媒性能が低下することが知られている。この酸化エチレン選択性の低下を抑制する方法としては、触媒を酸素濃度が1〜10容積%である酸素含有ガスの雰囲気下、120〜250℃で加熱する触媒の処理方法(特許文献1参照)、触媒製造の際、加熱装置へ一定量の雰囲気ガスを供給する方法(特許文献2参照)、及び触媒の加熱装置に加熱した雰囲気ガスを循環させた後、新たに加熱した一定量の雰囲気ガスを一定時間通過させる方法(特許文献3参照)等が提案されている。
【0004】
しかしながら、これらの方法は煩雑であるため、製造直後の触媒が有している酸化エチレンへの高い選択性を維持することができるより簡便な方法が求められている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−88074号公報
【特許文献2】
特開2002−126526号公報
【特許文献3】
特開2002−126527号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、長期間の保存後も高いオレフィンオキシド選択性を維持し得る触媒の保存方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、相対湿度30%以下の条件で保存した触媒を用いるとオレフィンオキシドへの選択性の低下を防止できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の要旨は、担体に銀及びアルカリ金属を含む活性成分を担持させたオレフィン類酸化触媒を、相対湿度30%以下で保存することを特徴とするオレフィン類酸化触媒の保存方法、にある。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明で使用する触媒は、担体に銀及びアルカリ金属を含む活性成分を担持した触媒であって、オレフィン類を気相酸化してオレフィンオキシドを製造する際に使用されるものである。
【0009】
担体としては、アルミナ、炭化ケイ素、チタニア、ジルコニア及びマグネシア等の耐火物が挙げられる。これらの1種を用いても、複数種を併用してもよい。これらのうち主成分がアルミナ、特にα−アルミナであるものが好ましい。
担体に銀及びアルカリ金属を含む活性成分を担持させるのは、常法により行えばよい。通常は銀化合物及びアルカリ金属化合物を単独で、又はこれらの混合溶液として担体に含浸させる。含浸の順序は任意であるが、最初に担体にアルカリ金属化合物溶液を含浸させ、加熱処理した後、更に銀化合物の溶液又はアルカリ金属及び銀化合物の溶液を含浸させるのが好ましい。含浸方法としては、担体を溶液中に浸漬する方法、及び担体に溶液を噴霧する方法等が挙げられる。
【0010】
アルカリ金属としては、セシウム、リチウム及びナトリウム等が挙げられ、セシウムを含むのが好ましい。
アルカリ金属化合物としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属塩、アルカリ金属及び有機アルカリ金属が挙げられる。これらのうち、アルカリ金属水酸化物又はアルカリ金属塩が好ましい。
【0011】
アルカリ金属塩としては、ハロゲン化物、硝酸塩、酢酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、及び硫酸塩等が挙げられ、これらのうちハロゲン化物、炭酸塩又は硝酸塩が好ましい。
アルカリ金属化合物は、単独で用いても複数種を併用してもよい。
アルカリ金属化合物は、通常、最終的に生成する触媒に対し、アルカリ金属として10〜10000重量ppmとなるように担持させる。50〜5000重量ppm、特に100〜3000重量ppmとなるように担持させるのが好ましい。
また、アルカリ金属に加えて、バリウム等のアルカリ土類金属を担持させてもよい。
【0012】
最初に担体にアルカリ金属を単独で担持させる場合の加熱温度は、アルカリ金属を含有する溶液の溶媒が蒸発する温度であればよい。120〜500℃、特に120〜250℃が好ましい。
加熱の際の雰囲気ガスとしては、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス;空気;酸素と不活性ガスとの混合物及び過熱水蒸気が挙げられる。これらのうち、過熱水蒸気が好ましい。
【0013】
担体に銀を担持させるには、銀化合物及び錯体形成剤化合物を含有する溶液を担体に含浸後、加熱して銀を析出させればよい。最終的に生成する触媒に対し、銀として5〜30重量%となるように担持させるのが好ましい。前述のように、銀化合物及び錯体形成剤化合物を含有する溶液には、更にアルカリ金属化合物を含有させておくのが好ましい。
【0014】
銀化合物としては、オレフィンオキシド製造用触媒の調製に常用されているものを用いればよく、錯体形成剤と錯体を形成して溶媒に溶解し、かつ500℃以下の温度で銀を析出するものが好ましい。300℃以下、特に260℃以下の温度で銀を析出するものが、更に好ましい。通常は、酸化銀、硝酸銀、炭酸銀、硫酸銀等の無機銀;酢酸銀、シュウ酸銀等のカルボン酸銀など用いる。これらのうち、カルボン酸銀、特にシュウ酸銀が好ましい。
【0015】
錯体形成剤としては、アンモニア、アミン化合物、ニトリル化合物、カルボニル化合物、及びカルボン酸等が挙げられる。アミン化合物としては、炭素数1〜6の脂肪族アミン;ピリジン等のモノアミン;エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン等のポリアミン;エタノールアミン等のアルカノールアミンなどが挙げられる。ニトリル化合物としては、アセトニトリル等が挙げられる。カルボニル化合物としては、アセチルアセトン等のβジケトン類が挙げられる。カルボン酸としては、ネオデカン酸等が挙げられる。これらのうち、アミン化合物、特にポリアミンが好ましい。ポリアミンとしては、エチレンジアミン又は1,3−ジアミノプロパンが好ましく、両者の混合物が更に好ましい。
【0016】
錯体溶液の溶媒としては、水、含水アルコール及びトルエン等の有機溶媒が挙げられる。これらのうち、取扱いが容易な水が好ましい。
【0017】
銀化合物及び錯体形成剤を含む溶液を含浸させた担体の加熱温度及び加熱時間は、銀が担体上に析出する条件であればよく、通常は120〜400℃、30分〜24時間である。120〜300℃、特に130〜260℃が好ましい。
加熱方法は任意だが、担体を固定床又は移動床の形で、単層又は多層に堆積させ、加熱した雰囲気ガスを上方、下方、斜め上方又は斜め下方等から流通させて担体に接触させる方法が好ましい。移動床に担体を連続的に投入し、担体が多層に積層された状態で加熱する方法が、更に好ましい。
加熱の際の雰囲気ガスとしては、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス;空気;酸素と不活性ガスとの混合物及び過熱水蒸気が挙げられる。これらのうち、過熱水蒸気が好ましい。過熱水蒸気を使用した場合、加熱温度は、120〜300℃、特に130〜260℃が好ましい。また、加熱時間は、1分〜3時間、特に3〜30分が好ましい。過熱水蒸気の流速は、0.3〜5m/秒が好ましい。
【0018】
加熱中、錯体形成剤化合物及びその分解物からなる有機物が触媒に蓄積しないように、雰囲気ガスの一部を系外に排気するのが好ましい。排気量は、担体量、雰囲気ガスの種類及びその通気量、加熱温度・時間に応じて定めればよい。過熱水蒸気を用いた場合には、流通量の約10体積%を系外へ排気することにより、触媒中の有機物の残存量を0.1〜0.5重量%とすることができる。なお、有機物の残存量は、特許文献3に記載されている方法により測定することができる。
【0019】
本発明では、上述のようにして調製した担体に銀及びアルカリ金属を含む活性成分を担持させたオレフィン類酸化触媒を、相対湿度30%以下に維持した条件で保存する。15%以下の相対湿度が好ましい。相対湿度を1%未満にまで低下させる必要はない。通常は相対湿度3%まで低下させれば十分である。
なお、保存中における触媒性能の低下は漸次進行するので、本発明方法が効果を奏するのは、通常は1月間以上保存した場合である。保存期間が6月間以上、特に12月間以上になると、本発明方法の効果が顕著に発現する。
【0020】
相対湿度30%を超えた条件で触媒を保存すると触媒性能が低下する理由は定かではないが、水分子が触媒中に存在する錯体形成剤化合物又はその分解物と反応し、触媒の活性点に悪影響を及ぼすためと考えられる。
触媒を保存する雰囲気としては、空気、窒素、二酸化炭素、アルゴン又はこれらの混合物の乾燥ガスを用いる。これらのうち、費用及び安全性から空気が好ましい。
【0021】
触媒の保存条件を相対湿度30%以下に維持する方法としては、触媒が収容されている容器内に乾燥ガスを継続的に流通させる方法、シリカゲルやゼオライト等の乾燥剤とともに密封容器中で保存する方法、乾燥剤の自動再生装置等の除湿モジュールを備えた容器中で保存する方法、及びガスバリアー性を有する金属や樹脂製の容器の空気を乾燥ガスで置換させ、好ましくは乾燥剤の存在下に密封保存する方法などが挙げられる。
【0022】
容器の材質は、乾燥状態を維持することができるものであれば任意であり、例えば、ガラス;鉄、アルミ等の金属;アクリレート、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステル等の樹脂及びその他のエンジニアリングプラスチック等のガスバリアー性を有する樹脂、並びにガスバリアー性を有する樹脂をラミネートした樹脂及びアルミ等の金属箔をラミネートした樹脂が挙げられる。
【0023】
本発明に係るオレフィンオキシドの製造方法では、このようにして保存した触媒を用いるほかは、常法により、オレフィン類と酸素含有ガスとを反応させる。
オレフィン類としては、エチレン、プロプレン、ブテン及びブタジエン等が挙げられるが、エチレン、ブタジエン等のアリル位水素を有しないオレフィン類、特にエチレンが好ましい。
【0024】
本発明の方法により、製造されるオレフィンオキシドとしては、酸化エチレン(エチレンオキシド)、プロピレンオキシド、1,2−エポキシ−ブタン、2,3−エポキシ−ブタン、1,2−エポキシ−2−ブテン、1,2−エポキシ−3−ブテン、1,2−3,4−ジエポキシ−ブタン等が挙げられる。
酸素としては、空気、種々の酸素濃度の酸素富化空気、又は工業用高純度酸素のいずれも用いることができる。反応原料ガス組成の調節の容易さから、工業用高純度酸素が好ましい。
【0025】
反応原料ガスの組成としては、エチレンが1〜40体積%、酸素が1〜20体積%、メタンや窒素ガス等の希釈剤1〜70体積%を用いるのが好ましい。反応原料ガス流量のGHSVは1000〜10000h 、また反応圧力は0.1〜4MPa(0〜39kg/cmG)、反応温度は180〜350℃、特に200〜300℃が好ましい。また、反応原料ガスに、更にハロゲン化炭化水素等の反応改変剤を0.1〜50体積ppm含有させると、触媒中のホットスポットの形成を防止でき、かつ触媒の性能、特に選択性が大幅に改善されるので好ましい。なお、GHSVとは、0℃、常圧下における触媒単位体積あたりのガス流量である。
【0026】
【実施例】
本発明を実施例及び比較例により、更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらの実施例により限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例において、相対湿度はデジタル温湿度計(モデルCTH−1100、カスタム社製)を用いて測定した。なお、袋内の相対湿度は室内の相対湿度と連動して変化し、両者はほぼ一致するものとした。
【0027】
[製造例1]触媒の調製
α−アルミナ担体(表面積1.04m/g、吸水率32.3%、平均細孔径1.4μm、シリカ含有量3.0重量%、8φ×3φ×8mmのリング状)50gを炭酸リチウム(LiCO)0.94g及び炭酸セシウム(CsCO)0.087gが溶解した水溶液100mLに浸漬させ、余分な液を切り、次いで、これを150℃の過熱水蒸気で15分間、2m/秒の流速で加熱することにより、リチウム及びセシウム成分を担持したα−アルミナ担体を得た。
【0028】
硝酸銀(AgNO)228g及びシュウ酸カリウム(K・HO)135gを各々1Lの水に溶解し、60℃で徐々に混合した。析出した白色沈殿物を濾過し蒸留水で洗浄して、シュウ酸銀(Ag、含水率19.47%)を得た。このもの12.3gをとり、エチレンジアミン3.42g、1,3−ジアミノプロパン0.94g及び水4.54gからなるアミン混合水溶液に徐々に添加し、次いで塩化セシウム(CsCl)1.14重量%及び硝酸セシウム(CsNO)1.98重量%を含有する水溶液1mLを添加し、更に水酸化バリウム八水和物(Ba(OH)・8HO)水溶液1mL(0.66重量%)を添加して銀アミン錯体溶液を得た。
【0029】
リチウム及びセシウムを担持したα−アルミナ担体50g及び銀アミン錯体溶液をエバポレーターに入れ、減圧下、40℃で錯体溶液をα−アルミナ担体に含浸した。この含浸担体を200℃の過熱水蒸気に2m/秒流速で15分間加熱して、触媒を調製した。得られた触媒の銀(Ag)、セシウム(Cs)、リチウム(Li)及びバリウム(Ba)の担持率は、それぞれ12重量%、595ppm、500ppm、50ppmであった。また平均の有機物残存量は、0.3重量%であった。なお、触媒組成の分析は、銀は滴定法、リチウム、セシウム及びバリウムは原子吸光法によった。
【0030】
[実施例1]
触媒を除湿モジュールを組み込んだ相対湿度9%のオートドライデシケーター(モデルFH型+オートドライユニットO型、東京硝子器械製)中で保存した。547日後、触媒の一部を取り出し、6〜10メッシュに破砕した。この触媒3mLを内径7.5mmのSUS製反応管に充填し、反応ガス(エチレン30%、酸素8.5%、塩化ビニル1.5ppm、二酸化炭素6.0%、残り窒素)を、GHSV4300hr−1、圧力0.8MPa(7kg/cmG)で流通させて、酸化エチレンを製造した。反応開始から1週間経過後の触媒活性及び酸化エチレンへの選択性により触媒性能を評価した。
【0031】
次いで、1033日間保存後の触媒を取り出し、以下は上述の方法と同様にして酸化エチレンを製造した。
触媒活性は酸素転化率が40%になるときの反応温度T40(℃)、酸化エチレンへの選択性は酸素転化率40%におけるエチレン基準の酸化エチレンへの選択率S40(%)を測定することにより求めた。547日後、及び1033日後の活性T40(℃)及び選択性S40(%)を表1に示す。
【0032】
[実施例2]
実施例1において、除湿モジュールを組み込んだオートドライデシケーターを、相対湿度9%のシリカゲルを使用したガラス製デシケーターに代えた以外は、実施例1と同様にして触媒を保存した。547日間、及び1033日間保存した後に、実施例1と同様にして酸化エチレンを製造し、活性T40(℃)及び選択性S40(%)を測定した。結果を表1に示す。
【0033】
[実施例3]
実施例1において、除湿モジュールを組み込んだオートドライデシケーターを、内部の空気を乾燥窒素ガスで置換した相対湿度9%のガラス製デシケーターに代えた以外は、実施例1と同様に触媒を保存した。547日間保存した後に、実施例1と同様にして酸化エチレンを製造し、活性T40(℃)及び選択性S40(%)を測定した。結果を表1に示す。
【0034】
[実施例4]
実施例1において、除湿モジュールを組み込んだオートドライデシケーターを、内部の空気を乾燥二酸化炭素ガスで置換した相対湿度9%のガラス製デシケーターに代えた以外は、実施例1と同様に触媒を保存した。547日間保存した後に、実施例1と同様にして酸化エチレンを製造し、活性T40(℃)及び選択性S40(%)を測定した。結果を表1に示す。
【0035】
[比較例1]
製造例1の触媒を用いて、実施例1と同様にして酸化エチレンを製造し、活性T40(℃)及び選択性S40(%)を測定した。結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1において、除湿モジュールを組み込んだオートドライデシケーターを、ポリエチレン製袋(0.03mm厚)に代え、相対湿度32〜83%の室内で密閉保存した以外は、実施例1と同様に触媒を保存した。541日間保存した後に、実施例1と同様にして酸化エチレンを製造し、活性T40(℃)及び選択性S40(%)を測定した。結果を表1に示す。
【0036】
[比較例3]
実施例1において、除湿モジュールを組み込んだオートドライデシケーターを、ポリエチレン製袋(0.2mm厚)に代え、相対湿度32〜83%の室内で密閉保存した以外は、実施例1と同様に触媒を保存した。468日間保存した後に、実施例1と同様にして酸化エチレンを製造し、活性T40(℃)及び選択性S40(%)を測定した。結果を表1に示す。
【0037】
[比較例4]
実施例1において、除湿モジュールを組み込んだオートドライデシケーターを、ポリエチレン製袋(0.03mm厚)に代え、相対湿度32〜83%の室内で密閉保存した以外は、実施例1と同様に触媒を保存した。568日間保存した後に、触媒を110℃で2時間加熱した。この触媒を用い、実施例1と同様にして酸化エチレンを製造し、活性T40(℃)及び選択性S40(%)を測定した。結果を表1に示す。
【0038】
[比較例5]
実施例1において、除湿モジュールを組み込んだオートドライデシケーターを、内部に水を入れ相対湿度100%にしたガラス製デシケーターに代えた以外は、実施例1と同様に触媒を保存した。547日間、及び1602日間保存した後に、触媒を110℃で2時間加熱した。この触媒を用い、実施例1と同様にして酸化エチレンを製造し、活性T40(℃)及び選択性S40(%)を測定した。結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
Figure 2004174396
【0040】
表1から、相対湿度30%以下で保存した触媒を用いた場合にはオレフィンオキシド選択性が維持されているのに対し、相対湿度30%以上で保存した触媒を用いるとオレフィンオキシド選択性が低下しているのがわかる。
【0041】
【発明の効果】
本発明に係る方法によれば、オレフィンオキシド選択性を低下させずに触媒を長期間保存することができる。

Claims (6)

  1. 担体に銀及びアルカリ金属を含む活性成分を担持させたオレフィン類酸化触媒を、相対湿度30%以下で保存することを特徴とするオレフィン類酸化触媒の保存方法。
  2. 相対湿度15%以下で保存することを特徴とする請求項1記載の保存方法。
  3. オレフィン類酸化触媒が、担体に銀化合物及び錯体形成化合物を含有する溶液を含浸させた後、加熱して銀を析出させる工程を経て製造されたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の保存方法。
  4. 加熱を、過熱水蒸気を用いて行うことを特徴とする請求項3記載の保存方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の方法で保存されたオレフィン類酸化触媒の存在下に、オレフィン類を酸素含有ガスと反応させることを特徴とするオレフィンオキシドの製造方法。
  6. オレフィン類がエチレンであり、オレフィンオキシドが酸化エチレンであることを特徴とする請求項5記載の製造方法。
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