JP2004173597A - 人工植生材及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】傾斜部、強風下などの通常の地表面では考えられないような条件下での使用が可能であり、さらに、リサイクル材を大量に使用するが重金属の溶出などの公害のない人工植生材及びその製造方法を提供する。
【解決手段】粒径が5mm以下の都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグをセメント系のバインダーで成形し、養生してなる。
また、独立気泡を有する粒径5mm以下のガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした粒状体を骨材として用いた。
【選択図】 図1
【解決手段】粒径が5mm以下の都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグをセメント系のバインダーで成形し、養生してなる。
また、独立気泡を有する粒径5mm以下のガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした粒状体を骨材として用いた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
屋上、壁面、ベランダなどを緑化するための人工植生材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
環境保全の観点から、屋上や壁面などの緑化の要請が高まってきている。
また、循環型社会形成の観点から、建設資材のリサイクル使用の要請が高まっている。
このような背景から、大谷石やALC再生破砕物を使用したリサイクル軽量園芸土が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、廃プラスチック再生材から緑化用植生容器を形成し、この容器に産廃焼却炉から発生する粒状焼成物を用いた土壌材を収容したコンクリート構造物の緑化工法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−84767号公報
【特許文献1】
特開平10−306446号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1記載の園芸土は、植物に有用な土ではあるが、設置面が傾斜している場合、あるいは建物の屋上のような強風下では飛散してしまうため、このような条件には適さない。
また、特許文献2記載のものは、産廃焼却炉から発生する粒状焼成物を土壌材としているため、使用にあたっては、土壌材からの重金属などの有害物の溶出の可能性がある。
【0005】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、傾斜部、強風下などの通常の地表面では考えられないような条件下での使用が可能であり、さらに、リサイクル材を大量に使用するが重金属の溶出などの公害のない人工植生材及びその製造方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る人工植生材は、粒径が5mm以下の都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグをセメント系のバインダーで成形し、養生してなるものである。
【0007】
また、独立気泡を有する粒径5mm以下のガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした粒状体を骨材として用いたものである。
【0008】
また、粒径が5mm以下の都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグと、粒径5mm以下のガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした発泡材を含んだ粒状骨材と、ガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした微粉末と、セメント系のバインダーとを、混合、焼成してなるものである。
【0009】
また、微粉末の平均粒径を0.02mmとしたものである。
【0010】
また、都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグが重量比で30%以上であることを特徴とするものである。
【0011】
また、植生材を容器型に形成したものである。
【0012】
また、本発明に係る人工植生材の製造方法は、粒径が5mm以下の都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグをセメント系のバインダーで成形し、養生するものである。
【0013】
また、独立気泡を有する粒径5mm以下のガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした粒状体を骨材として用いるものである。
【0014】
また、粒径が5mm以下の都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグと、粒径5mm以下のガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした発泡材を含んだ粒状骨材と、ガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした微粉末と、セメント系のバインダーとを、混合し、焼成するものである。
【0015】
また、微粉末の平均粒径を0.02mmとしたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
本実施の形態に係る人工植生材は、粒径が5mm以下の都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグと、独立気泡を有する粒径5mm以下のガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした粒状骨材とを、セメント系のバインダーで成形し、養生して製造したものである。また、本実施の形態においては、都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグを重量比30%以上含ませるようにした。
【0017】
ここで、原料となる都市ごみ溶融スラグ、鉄鋼スラグ、独立気泡を有する粒状骨材について説明する。
【0018】
1.都市ごみ溶融スラグ
都市ごみ溶融スラグは、ごみの減容化と資源循環のため、都市ごみを高温で溶融し、重金属や有害物質を分離した後、冷却したものである。製造方法としては、ごみ焼却灰を溶融、冷却する方法(灰溶融スラグ)と、ごみを直接高温で溶融、冷却する方法(直接溶融スラグ)とがある。
灰溶融スラグと直接溶融スラグの成分の一例を表1に示す。
【表1】
【0019】
都市ごみ溶融スラグの物性や形状は、通常の砂や砂利とほぼ同等であり、大きさは40mm以下で、用途に応じた寸法のものが製造される。本実施の形態で使用されるものは5mm以下のものである。
都市ごみ溶融スラグ(灰溶融スラグ)には、肥料成分であるSiO2(珪酸)やCaO(石灰)のほかに微量であるがP2O5(リン酸)、K2O(カリ)が含まれるため、植物の育成には好適な材料となる。
また、都市ごみ溶融スラグに含まれている鉄分は、土壌に施すと土壌改良効果があるため、植物の育成に良好な結果を与える。
【0020】
2.鉄鋼スラグ
鉄鋼スラグは鋼を生産する際に副生されるもので、高炉スラグと製鋼スラグ(転炉スラグ、電気炉スラグ)に大別される。
高炉で原料の鉄鉱石を溶融し銑鉄を製造する際に、溶融した鉄鉱石の鉄以外の成分は、副原料の石灰石やコークス中の灰分と一緒に銑鉄と分離、回収される。この分離、回収されたものが高炉スラグである。
【0021】
また、高炉で製造した硬くて脆い銑鉄から、不要な成分を除去し、靭性・加工性の有る鋼にするのが製鋼工程であり、転炉や電気炉で行われるが、この工程で副生されるものが製鋼スラグである。高炉スラグ及び製鋼スラグ(転炉スラグ)の成分の一例を表2に示す。
【表2】
【0022】
鉄鋼スラグの物性や形状は、通常の砂や砂利とほぼ同等であり、大きさは40mm以下で、用途に応じた寸法のものが製造される。本実施の形態で使用されるものは5mm以下のものである。
鉄鋼スラグには、肥料成分であるSiO2(珪酸)やCaO(石灰)が程よく含まれ、植物の育成には好適な材料である。また、表2から分かるように、鉄鋼スラグには一般的な山土などに含まれていない鉄分が含まれており、土壌改良効果があるため、植物の育成に良好な結果を与える。
【0023】
都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグは、上述のように、植物の育成には好適な材料であるが、植生効果をより高めるために、人工的に窒素、燐などの養分を吸着させてもよい。
【0024】
養分の吸着方法としては、都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグからなる粒状体を池や河川などの水中に沈設し、少なくとも下記(a)及び/又は(b)の作用により水中の燐及び/又は窒素分を粒状体に固定するという方法がある。
(a)粒状体に水中の燐及び/又は窒素分を吸着させる。
(b)粒状体に着生した付着藻類及び/又は水生植物に水中の燐及び/又は窒素分を吸収させる。
ここで、上記(a)の作用は、電荷を帯びた粒状体表面にイオン化した燐及び/又は窒素が吸着されることによって、これらが粒状体に固定される。
【0025】
また、上記(b)の作用は、粒状体に着生した付着藻類や水生植物が水中の燐や窒素を栄養分として吸収することによる作用であり、一般に付着藻類としては珪藻類、紅藻類、緑藻類などがあり、また水生植物としては淡水系にあっては沈水性植物や抽水性植物、海水系にあっては海藻類などがある。なお、この(b)の作用を効果的に得るには、粒状体は太陽光が届く水深位置に沈設することが好ましい。
【0026】
上記(a)、(b)の作用は、粒状体として高炉水砕スラグ、都市ごみ溶融水砕スラグ、発泡体化した都市ごみ溶融スラグの中から選ばれる1種以上を用いた場合に特に効果的に得られる。これら3種類のスラグが本発明の中空状に加工処理された発泡スラグに相当する。
これら発泡スラグは多孔質組織であるという共通の特徴を有しており、この多孔質組織であるが故に水中での燐や窒素を吸着するという優れた機能を有している。
【0027】
高炉水砕スラグはガラス質材料であるが、高温の溶融状態にある高炉スラグ(溶融スラグ)を噴流水で急冷して得られるものであるため、その形態や組織において他のガラス質材料にはない以下のような特質がある。
すなわち、一般のガラス質材料は組織が緻密であるのに対し、高炉水砕スラグの場合には、溶融状態にあるスラグを噴流水で急冷する過程でスラグ中に溶け込んでいる窒素や水分などによってスラグが発泡するため、得られるスラグ粒子は無数の内部気孔を有する多孔質組織のガラス質材料となり、しかも相当に細かい粒子(通常、D50が1.0〜2.0mm程度の粒度)となる。また、同様の理由から高炉水砕スラグの粒子は角張った形状(表面に多数の尖った部分を有する形状)を有している。したがって、このような形態及び組織面での特質から、高炉水砕スラグは一般のガラス質材料の粒状体に較べて水中での燐や窒素を吸着する能力が高く、上記(a)の作用が得られやすい。
【0028】
また、高炉水砕スラグの上記のような形態上の特徴(粒子表面に尖った部分が多数存在する形態)から、高炉水砕スラグの集合物は一般のガラス質材料からなる粒状体の集合物に較べて充填間隙が大きく、通水性に優れている。このためスラグ粒子間の間隙の水が入れ替わりやすく、この面でも水中の燐や窒素を効果的に吸着することができる。
【0029】
また、高炉水砕スラグはSiO2成分を多量(一般に、SiO2:30mass%以上)に含み、且つ上記のような形態及び組織面での特質を有する。このため、以下に述べるような機構によって水中にケイ酸塩イオンを安定的に溶出し、このケイ酸塩イオンがスラグ粒子表面での付着藻類の着生、繁殖に大きく寄与する。
すなわち、水中に置かれた高炉水砕スラグは、水分子によるケイ酸塩網目構造の切断により徐々にケイ酸塩イオンが水中に溶解する作用に加えて、スラグから溶解したCaイオンによるケイ酸塩網目構造の分断によりケイ酸塩イオンが水中に溶解する作用が得られる。
【0030】
したがって、このような高炉水砕スラグのケイ酸塩イオンの溶出機構は、水分子によるケイ酸塩イオンの溶出作用と、Caイオンのアタックによるケイ酸塩イオンの溶出作用とが組み合わされたものとなり、他のガラス質材料よりもはるかにケイ酸塩が溶出しやすい。加えて、高炉水砕スラグ上記のような形態及び組織面での特質を有するため、この面でもケイ酸塩の溶出性が高く、しかも高炉水砕スラグ粒子表面に多数存在する尖った部分は微細な形態であるため、微細な粉体が成分の溶解性が高いのと同様に、ケイ酸塩の溶解に非常に適している。
【0031】
したがって、高炉水砕スラグを水中に沈設した場合、スラグ粒子から付着藻類の成育に有効なケイ酸塩が多量に溶出する結果、スラグ粒子やその集合物の表面に付着藻類が着生、繁殖しやすく、このため上記(b)の作用も得られやすい。また、高炉水砕スラグは、上記のように多孔質組織を有しているため表面に付着藻類や水生植物が着生しやすく、この面でも上記(b)の作用が得られやすい。
【0032】
次に、都市ごみ溶融水砕スラグと発泡体状の都市ごみ溶融スラグについて説明する。
都市ごみ溶融スラグ(都市ゴミなどの廃棄物から直接得られる溶融スラグ及び廃棄物の焼却灰や石炭灰から得られる溶融スラグ)は、炉から溶融状態で取り出された後、冷却され固形状スラグとなるが、その際の代表的な冷却方式としては空冷又は徐冷方式、冷却ロールなどを用いた間接冷却方式、溶融状態にあるスラグに噴流水をかけて急冷する水砕方式がある。このうち水砕方式により得られるスラグが上記都市ごみ溶融水砕スラグであり、また、一般に空冷又は徐冷方式や間接冷却方式などのような水砕方式以外の方式で冷却されたスラグを発泡処理したものが上記発泡体状の都市ごみ溶融スラグである。
【0033】
上記都市ごみ溶融水砕スラグは、廃棄物やその焼却灰、石炭灰などを高温還元雰囲気(例えば、CO−CO2雰囲気)中で加熱・溶融させることにより溶融スラグ中にガスが溶解し、これを水で急冷した際の酸化反応によってスラグ中に溶解しているガスが気泡化することによりスラグが発泡し、この結果、高炉水砕スラグと同様の多孔質組織となる。このため高炉水砕スラグと同様に水中での燐や窒素と吸着する能力が高く、また表面に付着藻類や水生植物が着生しやすいため、上記(a)及び(b)の作用が得られやすい。
【0034】
一方、発泡体状の都市ごみ溶融スラグは、以上述べた高炉水砕スラグや都市ごみ溶融水砕スラグに較べて、より多孔質な組織を有し、比表面積も大きいため、水質浄化材として最も優れた機能を有している。
一般に発泡体状の都市ごみ溶融スラグは、空冷又は徐冷方式や間接冷却方式などによる冷却がなされた都市ごみ溶融スラグを900〜1200℃程度で加熱処理して発泡させることにより得られる。
【0035】
なお、この加熱処理される都市ごみ溶融スラグは、廃棄物を直接溶融させて得られたスラグ、廃棄物の焼却灰や石炭灰などを溶融させて得られたスラグのいずれでもよい。廃棄物やその焼却灰、石炭灰などを溶融させて得られた都市ごみ溶融スラグは黒色の光沢のあるガラス質であり、通常SiO2を40〜50mass%程度含み、CaO/SiO2が0.3〜0.5程度の組成を有する。この都市ごみ溶融スラグには溶融時(特に、非酸化性又は還元性雰囲気下での溶融時)にN2などの微量なガス成分が溶解しており、このためスラグを加熱処理するとガラスから結晶が析出し、溶解していたガスがスラグから放出され、このガスの放出が駆動源となって発泡体状のスラグ粒子が生成する。この発泡体状のスラグ粒子は、製造条件の違いにより中空状又は擬似中空状の発泡体となる場合と非中空状の発泡体(例えば、軽石状の発泡体)となる場合があるが、いずれのものでもよい。
【0036】
この発泡体状の都市ごみ溶融スラグの組織は、高炉水砕スラグや都市ごみ溶融水砕スラグに較べてさらに多孔質の度合いが高く且つ表面に微細な凹凸を有しているため比表面積も大きく、このため高炉水砕スラグや都市ごみ溶融水砕スラグに較べて水中での燐や窒素を吸着する能力が高く、上記(a)の作用が得られやすい。また、中空状又は擬似中空状の発泡体の場合には比表面積が特に大きいため、燐や窒素を吸着する能力がより高い。
【0037】
また、この発泡体状の都市ごみ溶融スラグの組織は、上記のように都市ごみ溶融水砕スラグなどに較べて多孔質の度合いが高く、しかも表面に微細な凹凸を有しているため、スラグ粒子表面に付着藻類や水生植物が着生しやすく、このため上記(b)の作用も得られやすい。
【0038】
3.独立気泡を有する粒状骨材
原料のガラスを粉砕機で0.02mm以下まで粉砕し、これに粘土と発泡材と水を混ぜて混練し、造粒機で5mm以下に造粒、乾燥後、キルンで焼成し、クーラーで冷却することにより製造する。
この粒状骨材はガラスを主成分とする完全無機質の焼成体であり、耐熱性、耐久性、低吸水性に優れている。
また、独立気泡を無数に内蔵するハニカム構造体であるので、軽量、高強度、断熱性に優れている。
【0039】
なお、都市ごみ溶融スラグ、鉄鋼スラグ及び粒状骨材の全ての粒径を5mm以下とした理由は、人工植生材の設計上の自由度を高め施工時の取り扱いも容易になるように、その厚みを5cm程度以下に抑える必要があること、および、人工植生材の排水性と保水性に著しい不均等が生じないようにするためである。
【0040】
また、都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグを重量比30%以上含ませる理由は、人工植生材の移動や施工時の過度な外力により破損を防止するため、人工植生材の曲げ強さを400kN/m2以上にするため、及び強風による植生の飛散を防止するためである。
【0041】
次に、以上のようにして製造された本実施の形態の植生材としての機能について説明する。植生材として要求される機能として、保水性、強度、養分があるので、以下においては、各機能についてその有無の確認を行った。
【0042】
(1)保水性の確認
都市ごみ溶融スラグと独立気泡を有するガラスを主成分とした粒状骨材を重量比で60:40とした骨材に、早強ポルトランドセメントを骨材重量比39%、水を骨材重量比13%の割合で混ぜ、混練り、成形、7日後に成形物の有効水分保持量を測定した。
この際、骨材は同じ粒径どうしのものとし、表3に示す粒径のものを成形、測定した。なお、有効水分保持量は、地盤工学会基準JGS0151−2000により、成形物中の水のポテンシャルと含水比の関係を求め、成形物中の水のポテンシャルが63kPaの時の含水比と成形物中の水のポテンシャルが1000kPaの時の含水比との差を求めて、成形物1m3あたりの水分量に換算して求めた。有効水分保持量の単位はリットル/m3である。有効水分保持量が80リットル/m3以上であれば植生材としての保水性が良好と判断した。
【0043】
【表3】
【0044】
なお、有効水分保持量にスラグの種類の影響はないことを別途確認した。
表3より、保水性という観点からみた植生材として有効な都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグ、独立気泡を有するガラスを主成分とした粒状骨材の粒径は5mm以下である必要があることが分かった。
【0045】
(2)曲げ強度の測定
植生材は、その製造時、運搬時、施工時等において破損することがないように一定の強度が必要である。
そこで、曲げ強度を測定し評価した。粒径がともに5mm以下の都市ごみ溶融スラグと独立気泡を有するガラスを主成分とした粒状骨材を骨材とし、早強ポルトランドセメントを骨材重量比39%、水を骨材重量比13%の割合で混ぜ、混練り、成形し、7日後に成形物の曲げ強度を測定した。
【0046】
骨材の割合は表4に示すもので成形、測定した。なお、曲げ強度の測定は、4cm×4cm断面の梁状の成形物を間隔10cmの2点で支持し、その中央に載荷する方法で試験を行い、最大荷重時の曲げモーメントと成形物の断面係数から求めた。曲げ強さが400kN/m2以上であれば、製造時、運搬時、施工時の植生材の破損防止が図れると判断した。
【0047】
【表4】
【0048】
なお、曲げ強度にスラグの種類の影響はないことを別途確認している。
表4より、強度という観点からみた植生材として有効なものとするには、都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグを重量比で30%以上にする必要がある。
【0049】
(3)植生試験(発芽試験)
培養土(黒土、腐葉土、パーライト)と本発明の人工植生材で小松菜の発芽試験を実施したところ、発芽率に大差はなかった。
したがって、植物の育成としての基本的な要件は備えていることが分かった。
【0050】
以上のように本実施の形態の人工植生材は、植物の育成に必要な要件を備えていると共に、取り扱いが容易になる一定の強度を備えているので、優れた植生材と言える。
また、本実施の形態においては、独立気泡を有するガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした粒状体を骨材として用いているので、軽量化が実現されており、取り扱いが容易である。また、軽量化を実現したので、建物の屋上などに敷き詰めても重量面での制限を受けることもない。
もっとも、この粒状骨材は軽量化のために用いたものであり、これを用いなくても人工植生材としての機能を有するものである。
【0051】
また、本実施の形態においては、溶融スラグまたは鉄鋼スラグを重量比30%以上含ませるようにしたので、植生材が一定以上の強度を備え、取り扱いが容易になるという効果を奏する。
もっとも、溶融スラグまたは鉄鋼スラグが重量比30%を下回る場合であっても、強度的には落ちるものの植生材としての機能は有する。
【0052】
なお、上記実施の形態においては植生材の形状については特に述べなかったが、例えば図1に示すように人工植生材を容器型に形成して容器型人工植生材としてもよい。
図1に示す容器型人工植生材は、上述した人工植生材を容器型に形成して植物2を植える容器型植生層1とし、該容器型植生層1の下面に結合キー3によって一体的に取り付けたプラスチック再生材からなる防根層5を設けたものである。なお、防根層5の端部には上方に凹む段部5aを設け、容器型人工植生材の積み重ねに便利なようにしている。
【0053】
人工植生材を容器型に形成することで、人工植生材設置場所と別な場所で植物2を植栽、育成した後、屋上等の設置場所に運搬、敷並べるだけで屋上等の緑化ができ、現地施工を大幅に簡略化することができる。
また、植生材を容器型に形成することで、部屋などにおいて土の散乱を気にしないで気軽に使える植生材となる。
【0054】
実施の形態2.
本実施の形態に係る人工植生材は、粒径が5mm以下の都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグと、粒径5mm以下のガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした発泡材を含んだ粒状骨材と、平均粒径0.02mmのガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした微粉末と、セメント系のバインダーとを、混合、焼成してなるものである。
【0055】
本実施の形態2が実施の形態1と異なる点は、粒状骨材が発泡材を含んでいる点、平均粒径0.02mmのガラスを主成分とする微粉末を含んでいる点、及び使用材料を混合した後焼成する点である。
【0056】
都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグと粒状骨材と微粉末とバインダーの混合物を焼成すると、粒状骨材に含まれた発泡材が発泡し、焼成物のなかに非独立の気泡ができる。
そして、この気泡が植生材としての保水性と排水性を支配することになる。そのため、この気泡量により、保水性と排水性をある程度自由に設定することができる。つまり、発泡材を含んだ粒状骨材の量を調整することで、植生材として必要とされる保水性と排水性をある程度自由に設定できるのである。
【0057】
その他の効果については、基本的に実施の形態1と同様である。
なお、上記の実施の形態の用いるガラスを主成分とする粒状骨材の原料として使用済みガラスを用いるとコスト低減と循環型社会に貢献できる。
【0058】
【発明の効果】
以上のように、本発明の人工植生材は、粒径が5mm以下の都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグをセメント系のバインダーで成形し、養生してなるので、植物の育成に好適であると共に、建物の屋上などの緑化に使用した場合でも強風による土や植物の飛散を防止できる。
また、都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグを用いていることから、コスト低減と循環型社会形成に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の説明図である。
【符号の説明】
1 植生層
2 植物
5 防根層
【発明の属する技術分野】
屋上、壁面、ベランダなどを緑化するための人工植生材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
環境保全の観点から、屋上や壁面などの緑化の要請が高まってきている。
また、循環型社会形成の観点から、建設資材のリサイクル使用の要請が高まっている。
このような背景から、大谷石やALC再生破砕物を使用したリサイクル軽量園芸土が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、廃プラスチック再生材から緑化用植生容器を形成し、この容器に産廃焼却炉から発生する粒状焼成物を用いた土壌材を収容したコンクリート構造物の緑化工法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−84767号公報
【特許文献1】
特開平10−306446号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1記載の園芸土は、植物に有用な土ではあるが、設置面が傾斜している場合、あるいは建物の屋上のような強風下では飛散してしまうため、このような条件には適さない。
また、特許文献2記載のものは、産廃焼却炉から発生する粒状焼成物を土壌材としているため、使用にあたっては、土壌材からの重金属などの有害物の溶出の可能性がある。
【0005】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、傾斜部、強風下などの通常の地表面では考えられないような条件下での使用が可能であり、さらに、リサイクル材を大量に使用するが重金属の溶出などの公害のない人工植生材及びその製造方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る人工植生材は、粒径が5mm以下の都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグをセメント系のバインダーで成形し、養生してなるものである。
【0007】
また、独立気泡を有する粒径5mm以下のガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした粒状体を骨材として用いたものである。
【0008】
また、粒径が5mm以下の都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグと、粒径5mm以下のガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした発泡材を含んだ粒状骨材と、ガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした微粉末と、セメント系のバインダーとを、混合、焼成してなるものである。
【0009】
また、微粉末の平均粒径を0.02mmとしたものである。
【0010】
また、都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグが重量比で30%以上であることを特徴とするものである。
【0011】
また、植生材を容器型に形成したものである。
【0012】
また、本発明に係る人工植生材の製造方法は、粒径が5mm以下の都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグをセメント系のバインダーで成形し、養生するものである。
【0013】
また、独立気泡を有する粒径5mm以下のガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした粒状体を骨材として用いるものである。
【0014】
また、粒径が5mm以下の都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグと、粒径5mm以下のガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした発泡材を含んだ粒状骨材と、ガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした微粉末と、セメント系のバインダーとを、混合し、焼成するものである。
【0015】
また、微粉末の平均粒径を0.02mmとしたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
本実施の形態に係る人工植生材は、粒径が5mm以下の都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグと、独立気泡を有する粒径5mm以下のガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした粒状骨材とを、セメント系のバインダーで成形し、養生して製造したものである。また、本実施の形態においては、都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグを重量比30%以上含ませるようにした。
【0017】
ここで、原料となる都市ごみ溶融スラグ、鉄鋼スラグ、独立気泡を有する粒状骨材について説明する。
【0018】
1.都市ごみ溶融スラグ
都市ごみ溶融スラグは、ごみの減容化と資源循環のため、都市ごみを高温で溶融し、重金属や有害物質を分離した後、冷却したものである。製造方法としては、ごみ焼却灰を溶融、冷却する方法(灰溶融スラグ)と、ごみを直接高温で溶融、冷却する方法(直接溶融スラグ)とがある。
灰溶融スラグと直接溶融スラグの成分の一例を表1に示す。
【表1】
【0019】
都市ごみ溶融スラグの物性や形状は、通常の砂や砂利とほぼ同等であり、大きさは40mm以下で、用途に応じた寸法のものが製造される。本実施の形態で使用されるものは5mm以下のものである。
都市ごみ溶融スラグ(灰溶融スラグ)には、肥料成分であるSiO2(珪酸)やCaO(石灰)のほかに微量であるがP2O5(リン酸)、K2O(カリ)が含まれるため、植物の育成には好適な材料となる。
また、都市ごみ溶融スラグに含まれている鉄分は、土壌に施すと土壌改良効果があるため、植物の育成に良好な結果を与える。
【0020】
2.鉄鋼スラグ
鉄鋼スラグは鋼を生産する際に副生されるもので、高炉スラグと製鋼スラグ(転炉スラグ、電気炉スラグ)に大別される。
高炉で原料の鉄鉱石を溶融し銑鉄を製造する際に、溶融した鉄鉱石の鉄以外の成分は、副原料の石灰石やコークス中の灰分と一緒に銑鉄と分離、回収される。この分離、回収されたものが高炉スラグである。
【0021】
また、高炉で製造した硬くて脆い銑鉄から、不要な成分を除去し、靭性・加工性の有る鋼にするのが製鋼工程であり、転炉や電気炉で行われるが、この工程で副生されるものが製鋼スラグである。高炉スラグ及び製鋼スラグ(転炉スラグ)の成分の一例を表2に示す。
【表2】
【0022】
鉄鋼スラグの物性や形状は、通常の砂や砂利とほぼ同等であり、大きさは40mm以下で、用途に応じた寸法のものが製造される。本実施の形態で使用されるものは5mm以下のものである。
鉄鋼スラグには、肥料成分であるSiO2(珪酸)やCaO(石灰)が程よく含まれ、植物の育成には好適な材料である。また、表2から分かるように、鉄鋼スラグには一般的な山土などに含まれていない鉄分が含まれており、土壌改良効果があるため、植物の育成に良好な結果を与える。
【0023】
都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグは、上述のように、植物の育成には好適な材料であるが、植生効果をより高めるために、人工的に窒素、燐などの養分を吸着させてもよい。
【0024】
養分の吸着方法としては、都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグからなる粒状体を池や河川などの水中に沈設し、少なくとも下記(a)及び/又は(b)の作用により水中の燐及び/又は窒素分を粒状体に固定するという方法がある。
(a)粒状体に水中の燐及び/又は窒素分を吸着させる。
(b)粒状体に着生した付着藻類及び/又は水生植物に水中の燐及び/又は窒素分を吸収させる。
ここで、上記(a)の作用は、電荷を帯びた粒状体表面にイオン化した燐及び/又は窒素が吸着されることによって、これらが粒状体に固定される。
【0025】
また、上記(b)の作用は、粒状体に着生した付着藻類や水生植物が水中の燐や窒素を栄養分として吸収することによる作用であり、一般に付着藻類としては珪藻類、紅藻類、緑藻類などがあり、また水生植物としては淡水系にあっては沈水性植物や抽水性植物、海水系にあっては海藻類などがある。なお、この(b)の作用を効果的に得るには、粒状体は太陽光が届く水深位置に沈設することが好ましい。
【0026】
上記(a)、(b)の作用は、粒状体として高炉水砕スラグ、都市ごみ溶融水砕スラグ、発泡体化した都市ごみ溶融スラグの中から選ばれる1種以上を用いた場合に特に効果的に得られる。これら3種類のスラグが本発明の中空状に加工処理された発泡スラグに相当する。
これら発泡スラグは多孔質組織であるという共通の特徴を有しており、この多孔質組織であるが故に水中での燐や窒素を吸着するという優れた機能を有している。
【0027】
高炉水砕スラグはガラス質材料であるが、高温の溶融状態にある高炉スラグ(溶融スラグ)を噴流水で急冷して得られるものであるため、その形態や組織において他のガラス質材料にはない以下のような特質がある。
すなわち、一般のガラス質材料は組織が緻密であるのに対し、高炉水砕スラグの場合には、溶融状態にあるスラグを噴流水で急冷する過程でスラグ中に溶け込んでいる窒素や水分などによってスラグが発泡するため、得られるスラグ粒子は無数の内部気孔を有する多孔質組織のガラス質材料となり、しかも相当に細かい粒子(通常、D50が1.0〜2.0mm程度の粒度)となる。また、同様の理由から高炉水砕スラグの粒子は角張った形状(表面に多数の尖った部分を有する形状)を有している。したがって、このような形態及び組織面での特質から、高炉水砕スラグは一般のガラス質材料の粒状体に較べて水中での燐や窒素を吸着する能力が高く、上記(a)の作用が得られやすい。
【0028】
また、高炉水砕スラグの上記のような形態上の特徴(粒子表面に尖った部分が多数存在する形態)から、高炉水砕スラグの集合物は一般のガラス質材料からなる粒状体の集合物に較べて充填間隙が大きく、通水性に優れている。このためスラグ粒子間の間隙の水が入れ替わりやすく、この面でも水中の燐や窒素を効果的に吸着することができる。
【0029】
また、高炉水砕スラグはSiO2成分を多量(一般に、SiO2:30mass%以上)に含み、且つ上記のような形態及び組織面での特質を有する。このため、以下に述べるような機構によって水中にケイ酸塩イオンを安定的に溶出し、このケイ酸塩イオンがスラグ粒子表面での付着藻類の着生、繁殖に大きく寄与する。
すなわち、水中に置かれた高炉水砕スラグは、水分子によるケイ酸塩網目構造の切断により徐々にケイ酸塩イオンが水中に溶解する作用に加えて、スラグから溶解したCaイオンによるケイ酸塩網目構造の分断によりケイ酸塩イオンが水中に溶解する作用が得られる。
【0030】
したがって、このような高炉水砕スラグのケイ酸塩イオンの溶出機構は、水分子によるケイ酸塩イオンの溶出作用と、Caイオンのアタックによるケイ酸塩イオンの溶出作用とが組み合わされたものとなり、他のガラス質材料よりもはるかにケイ酸塩が溶出しやすい。加えて、高炉水砕スラグ上記のような形態及び組織面での特質を有するため、この面でもケイ酸塩の溶出性が高く、しかも高炉水砕スラグ粒子表面に多数存在する尖った部分は微細な形態であるため、微細な粉体が成分の溶解性が高いのと同様に、ケイ酸塩の溶解に非常に適している。
【0031】
したがって、高炉水砕スラグを水中に沈設した場合、スラグ粒子から付着藻類の成育に有効なケイ酸塩が多量に溶出する結果、スラグ粒子やその集合物の表面に付着藻類が着生、繁殖しやすく、このため上記(b)の作用も得られやすい。また、高炉水砕スラグは、上記のように多孔質組織を有しているため表面に付着藻類や水生植物が着生しやすく、この面でも上記(b)の作用が得られやすい。
【0032】
次に、都市ごみ溶融水砕スラグと発泡体状の都市ごみ溶融スラグについて説明する。
都市ごみ溶融スラグ(都市ゴミなどの廃棄物から直接得られる溶融スラグ及び廃棄物の焼却灰や石炭灰から得られる溶融スラグ)は、炉から溶融状態で取り出された後、冷却され固形状スラグとなるが、その際の代表的な冷却方式としては空冷又は徐冷方式、冷却ロールなどを用いた間接冷却方式、溶融状態にあるスラグに噴流水をかけて急冷する水砕方式がある。このうち水砕方式により得られるスラグが上記都市ごみ溶融水砕スラグであり、また、一般に空冷又は徐冷方式や間接冷却方式などのような水砕方式以外の方式で冷却されたスラグを発泡処理したものが上記発泡体状の都市ごみ溶融スラグである。
【0033】
上記都市ごみ溶融水砕スラグは、廃棄物やその焼却灰、石炭灰などを高温還元雰囲気(例えば、CO−CO2雰囲気)中で加熱・溶融させることにより溶融スラグ中にガスが溶解し、これを水で急冷した際の酸化反応によってスラグ中に溶解しているガスが気泡化することによりスラグが発泡し、この結果、高炉水砕スラグと同様の多孔質組織となる。このため高炉水砕スラグと同様に水中での燐や窒素と吸着する能力が高く、また表面に付着藻類や水生植物が着生しやすいため、上記(a)及び(b)の作用が得られやすい。
【0034】
一方、発泡体状の都市ごみ溶融スラグは、以上述べた高炉水砕スラグや都市ごみ溶融水砕スラグに較べて、より多孔質な組織を有し、比表面積も大きいため、水質浄化材として最も優れた機能を有している。
一般に発泡体状の都市ごみ溶融スラグは、空冷又は徐冷方式や間接冷却方式などによる冷却がなされた都市ごみ溶融スラグを900〜1200℃程度で加熱処理して発泡させることにより得られる。
【0035】
なお、この加熱処理される都市ごみ溶融スラグは、廃棄物を直接溶融させて得られたスラグ、廃棄物の焼却灰や石炭灰などを溶融させて得られたスラグのいずれでもよい。廃棄物やその焼却灰、石炭灰などを溶融させて得られた都市ごみ溶融スラグは黒色の光沢のあるガラス質であり、通常SiO2を40〜50mass%程度含み、CaO/SiO2が0.3〜0.5程度の組成を有する。この都市ごみ溶融スラグには溶融時(特に、非酸化性又は還元性雰囲気下での溶融時)にN2などの微量なガス成分が溶解しており、このためスラグを加熱処理するとガラスから結晶が析出し、溶解していたガスがスラグから放出され、このガスの放出が駆動源となって発泡体状のスラグ粒子が生成する。この発泡体状のスラグ粒子は、製造条件の違いにより中空状又は擬似中空状の発泡体となる場合と非中空状の発泡体(例えば、軽石状の発泡体)となる場合があるが、いずれのものでもよい。
【0036】
この発泡体状の都市ごみ溶融スラグの組織は、高炉水砕スラグや都市ごみ溶融水砕スラグに較べてさらに多孔質の度合いが高く且つ表面に微細な凹凸を有しているため比表面積も大きく、このため高炉水砕スラグや都市ごみ溶融水砕スラグに較べて水中での燐や窒素を吸着する能力が高く、上記(a)の作用が得られやすい。また、中空状又は擬似中空状の発泡体の場合には比表面積が特に大きいため、燐や窒素を吸着する能力がより高い。
【0037】
また、この発泡体状の都市ごみ溶融スラグの組織は、上記のように都市ごみ溶融水砕スラグなどに較べて多孔質の度合いが高く、しかも表面に微細な凹凸を有しているため、スラグ粒子表面に付着藻類や水生植物が着生しやすく、このため上記(b)の作用も得られやすい。
【0038】
3.独立気泡を有する粒状骨材
原料のガラスを粉砕機で0.02mm以下まで粉砕し、これに粘土と発泡材と水を混ぜて混練し、造粒機で5mm以下に造粒、乾燥後、キルンで焼成し、クーラーで冷却することにより製造する。
この粒状骨材はガラスを主成分とする完全無機質の焼成体であり、耐熱性、耐久性、低吸水性に優れている。
また、独立気泡を無数に内蔵するハニカム構造体であるので、軽量、高強度、断熱性に優れている。
【0039】
なお、都市ごみ溶融スラグ、鉄鋼スラグ及び粒状骨材の全ての粒径を5mm以下とした理由は、人工植生材の設計上の自由度を高め施工時の取り扱いも容易になるように、その厚みを5cm程度以下に抑える必要があること、および、人工植生材の排水性と保水性に著しい不均等が生じないようにするためである。
【0040】
また、都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグを重量比30%以上含ませる理由は、人工植生材の移動や施工時の過度な外力により破損を防止するため、人工植生材の曲げ強さを400kN/m2以上にするため、及び強風による植生の飛散を防止するためである。
【0041】
次に、以上のようにして製造された本実施の形態の植生材としての機能について説明する。植生材として要求される機能として、保水性、強度、養分があるので、以下においては、各機能についてその有無の確認を行った。
【0042】
(1)保水性の確認
都市ごみ溶融スラグと独立気泡を有するガラスを主成分とした粒状骨材を重量比で60:40とした骨材に、早強ポルトランドセメントを骨材重量比39%、水を骨材重量比13%の割合で混ぜ、混練り、成形、7日後に成形物の有効水分保持量を測定した。
この際、骨材は同じ粒径どうしのものとし、表3に示す粒径のものを成形、測定した。なお、有効水分保持量は、地盤工学会基準JGS0151−2000により、成形物中の水のポテンシャルと含水比の関係を求め、成形物中の水のポテンシャルが63kPaの時の含水比と成形物中の水のポテンシャルが1000kPaの時の含水比との差を求めて、成形物1m3あたりの水分量に換算して求めた。有効水分保持量の単位はリットル/m3である。有効水分保持量が80リットル/m3以上であれば植生材としての保水性が良好と判断した。
【0043】
【表3】
【0044】
なお、有効水分保持量にスラグの種類の影響はないことを別途確認した。
表3より、保水性という観点からみた植生材として有効な都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグ、独立気泡を有するガラスを主成分とした粒状骨材の粒径は5mm以下である必要があることが分かった。
【0045】
(2)曲げ強度の測定
植生材は、その製造時、運搬時、施工時等において破損することがないように一定の強度が必要である。
そこで、曲げ強度を測定し評価した。粒径がともに5mm以下の都市ごみ溶融スラグと独立気泡を有するガラスを主成分とした粒状骨材を骨材とし、早強ポルトランドセメントを骨材重量比39%、水を骨材重量比13%の割合で混ぜ、混練り、成形し、7日後に成形物の曲げ強度を測定した。
【0046】
骨材の割合は表4に示すもので成形、測定した。なお、曲げ強度の測定は、4cm×4cm断面の梁状の成形物を間隔10cmの2点で支持し、その中央に載荷する方法で試験を行い、最大荷重時の曲げモーメントと成形物の断面係数から求めた。曲げ強さが400kN/m2以上であれば、製造時、運搬時、施工時の植生材の破損防止が図れると判断した。
【0047】
【表4】
【0048】
なお、曲げ強度にスラグの種類の影響はないことを別途確認している。
表4より、強度という観点からみた植生材として有効なものとするには、都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグを重量比で30%以上にする必要がある。
【0049】
(3)植生試験(発芽試験)
培養土(黒土、腐葉土、パーライト)と本発明の人工植生材で小松菜の発芽試験を実施したところ、発芽率に大差はなかった。
したがって、植物の育成としての基本的な要件は備えていることが分かった。
【0050】
以上のように本実施の形態の人工植生材は、植物の育成に必要な要件を備えていると共に、取り扱いが容易になる一定の強度を備えているので、優れた植生材と言える。
また、本実施の形態においては、独立気泡を有するガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした粒状体を骨材として用いているので、軽量化が実現されており、取り扱いが容易である。また、軽量化を実現したので、建物の屋上などに敷き詰めても重量面での制限を受けることもない。
もっとも、この粒状骨材は軽量化のために用いたものであり、これを用いなくても人工植生材としての機能を有するものである。
【0051】
また、本実施の形態においては、溶融スラグまたは鉄鋼スラグを重量比30%以上含ませるようにしたので、植生材が一定以上の強度を備え、取り扱いが容易になるという効果を奏する。
もっとも、溶融スラグまたは鉄鋼スラグが重量比30%を下回る場合であっても、強度的には落ちるものの植生材としての機能は有する。
【0052】
なお、上記実施の形態においては植生材の形状については特に述べなかったが、例えば図1に示すように人工植生材を容器型に形成して容器型人工植生材としてもよい。
図1に示す容器型人工植生材は、上述した人工植生材を容器型に形成して植物2を植える容器型植生層1とし、該容器型植生層1の下面に結合キー3によって一体的に取り付けたプラスチック再生材からなる防根層5を設けたものである。なお、防根層5の端部には上方に凹む段部5aを設け、容器型人工植生材の積み重ねに便利なようにしている。
【0053】
人工植生材を容器型に形成することで、人工植生材設置場所と別な場所で植物2を植栽、育成した後、屋上等の設置場所に運搬、敷並べるだけで屋上等の緑化ができ、現地施工を大幅に簡略化することができる。
また、植生材を容器型に形成することで、部屋などにおいて土の散乱を気にしないで気軽に使える植生材となる。
【0054】
実施の形態2.
本実施の形態に係る人工植生材は、粒径が5mm以下の都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグと、粒径5mm以下のガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした発泡材を含んだ粒状骨材と、平均粒径0.02mmのガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした微粉末と、セメント系のバインダーとを、混合、焼成してなるものである。
【0055】
本実施の形態2が実施の形態1と異なる点は、粒状骨材が発泡材を含んでいる点、平均粒径0.02mmのガラスを主成分とする微粉末を含んでいる点、及び使用材料を混合した後焼成する点である。
【0056】
都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグと粒状骨材と微粉末とバインダーの混合物を焼成すると、粒状骨材に含まれた発泡材が発泡し、焼成物のなかに非独立の気泡ができる。
そして、この気泡が植生材としての保水性と排水性を支配することになる。そのため、この気泡量により、保水性と排水性をある程度自由に設定することができる。つまり、発泡材を含んだ粒状骨材の量を調整することで、植生材として必要とされる保水性と排水性をある程度自由に設定できるのである。
【0057】
その他の効果については、基本的に実施の形態1と同様である。
なお、上記の実施の形態の用いるガラスを主成分とする粒状骨材の原料として使用済みガラスを用いるとコスト低減と循環型社会に貢献できる。
【0058】
【発明の効果】
以上のように、本発明の人工植生材は、粒径が5mm以下の都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグをセメント系のバインダーで成形し、養生してなるので、植物の育成に好適であると共に、建物の屋上などの緑化に使用した場合でも強風による土や植物の飛散を防止できる。
また、都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグを用いていることから、コスト低減と循環型社会形成に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の説明図である。
【符号の説明】
1 植生層
2 植物
5 防根層
Claims (10)
- 粒径が5mm以下の都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグをセメント系のバインダーで成形し、養生してなることを特徴とする人工植生材。
- 独立気泡を有する粒径5mm以下のガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした粒状体を骨材として用いたことを特徴とする請求項1記載の人工植生材。
- 粒径が5mm以下の都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグと、粒径5mm以下のガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした発泡材を含んだ粒状骨材と、ガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした微粉末と、セメント系のバインダーとを、混合、焼成してなることを特徴とする人工植生材。
- 微粉末の平均粒径を0.02mmとしたことを特徴とする請求項3記載の人工植生材。
- 都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグが重量比で30%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の人工植生材。
- 植生材を容器型に形成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の人工植生材。
- 粒径が5mm以下の都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグをセメント系のバインダーで成形し、養生することを特徴とする人工植生材の製造方法。
- 独立気泡を有する粒径5mm以下のガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした粒状体を骨材として用いることを特徴とする請求項7記載の人工植生材の製造方法。
- 粒径が5mm以下の都市ごみ溶融スラグまたは鉄鋼スラグと、粒径5mm以下のガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした発泡材を含んだ粒状骨材と、ガラスを主成分(二酸化珪素含有量が重量比60%以上)とした微粉末と、セメント系のバインダーとを、混合し、焼成することを特徴とする人工植生材の製造方法。
- 微粉末の平均粒径を0.02mmとしたことを特徴とする請求項9記載の人工植生材の製造方法。
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2002
- 2002-11-27 JP JP2002344246A patent/JP2004173597A/ja active Pending
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