JP2004173350A - ケーブルの外部半導電層削り工具 - Google Patents

ケーブルの外部半導電層削り工具 Download PDF

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Abstract

【課題】ケーブルの外部半導電層を容易、且つ、能率よく削って速やかに除去することができるケーブルの外部半導電層削り工具を提供する。
【解決手段】ケーブル挿通孔に挿通されたケーブル10の周囲を回転可能な削り工具本体12と、それに半径方向に進退自在に取り付けられ、ケーブル10の外部半導電層10aに接触してケーブル10を把持するローラー20を有する複数のローラーユニット16、18と、両ローラーユニット16、18に設けられ、削り工具本体12の半径方向に位置調節自在に取り付けられて外部半導電層10aをその周方向に削るブレード26を有するブレードユニット22、24とを備え、前記ローラーユニット22、24は更にローラー20に削り工具本体12の半径方向外側への押圧力が作用したとき、そのローラー20をばね付勢力に抗して削り工具本体12の半径方向外側に変位させるばね付勢部材46を有する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、架橋ポリエチレン絶縁電力ケーブル等の電力ケーブルを接続する場合に、その外部半導電層を削るためのケーブルの外部半導電層削り工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電力ケーブルの中間接続部や終端接続部を組み立てる場合には、ケーブルの外部半導電層を必要長さだけ削り取る必要がある。従来、この外部半導電層を削る作業はガラス破片等を用いて手作業で行っていたので、高度の熟練を必要とし、仕上がりが個人の技量に依存する難点がある上に作業性が悪いという欠点があった。このために、現在はガラス削りのほかに機械工具を用いて削る方法も一般に行われている。
【0003】
外部半導電層を削る機械工具の一例としては図7に示すようなものがある。即ち、円筒状の主枠1と、この主枠1に円周方向に等間隔で配置され、支軸2bが押しねじ2aによって任意の位置に定位し得るように主枠半径方向に進退自在に装着され、内端部にケーブルCに接触してケーブルCを把持するガイドローラ2cを有する3個のガイド2と、この主枠1に円周方向に等間隔で配置され、押しねじ3aによって任意の位置に定位し得るように主枠半径方向に進退自在に装着され、刃先がケーブルCの外表面に食い込む3個のバイト3とを備え、主枠1外周に突出させた主枠回転用のハンドル4により、主枠1をケーブルCの軸線の周囲に回転させることにより、バイト3でケーブルCの外部半導電層をその周方向に削るようにした工具である(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
実開昭48−15163号全文明細書(実用新案登録請求の範囲、第2頁第10行目乃至第3頁第8行目及び第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなケーブルCの外部半導電層削り工具によると、主枠1にガイド2とバイト3がそれぞれ独立して装着されており、且つ、工具運転前に一旦、ガイド2が任意位置に固定されてしまうと、工具運転中に半径方向に変位しないため、工具運転中にガイド2及びバイト3を連動して主枠1の半径方向に変位させることができない。
【0006】
このため、ケーブルCの形状が扁平になったり、外径が変動したりすると、主枠1がケーブルCの周囲を円滑に回転せず、ケーブルCの外部半導電層を容易、且つ、能率よく削ることが難しいという問題があった。また、ガイド2とケーブルC間に隙間(ギャプ)が生じて主枠1が扁心し易く、外部半導電層へのバイトの食い込み量が変動して外部半導電層を一定の厚さに削ることが容易でなく、外部半導電層を速やかに除去することが難しいという問題があった。
【0007】
本発明は上記に鑑み生まれたもので、ケーブルの外部半導電層を容易、且つ、能率よく削ることができ、また、一定の厚さに削ることが容易で外部半導電層を速やかに除去することができるケーブルの外部半導電層削り工具を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に記載された発明は、ケーブルの外部半導電層を削るためのケーブルの外部半導電層削り工具において、内部にケーブル挿通孔が形成され、ケーブル挿通孔に挿通されたケーブルの周囲を回転可能な削り工具本体と、削り工具本体にその半径方向に進退自在に取り付けられ、工具本体のケーブル挿通孔に挿通されたケーブルの外部半導電層に接触してケーブルを把持するローラーを有する複数のローラーユニットと、少なくとも一つのローラーユニットに設けられ、削り工具本体の半径方向に位置調節自在に取り付けられてケーブルの外部半導電層をその周方向に削るブレードを有するブレードユニットとを備え、前記ローラーユニットは更にローラーに削り工具本体の半径方向外側への押圧力が作用したとき、そのローラーをばね付勢力に抗して削り工具本体の半径方向外側に変位させるばね付勢部材を有することを特徴とするものである。
【0009】
このような構成によると、前記ブレードユニットが少なくとも一つのローラーユニットに設けられて、そのローラーユニットに連動して削り工具本体の半径方向に移動する。また、そのローラーユニットにばね付勢部材が設けられて、そのローラーユニットのローラーに削り工具本体の半径方向外側への押圧力が作用したとき、該ローラーがばね付勢部材のばね付勢力に抗して押圧力の作用方向、即ち、削り工具本体の半径方向外側に変位し、該ローラーへの押圧力が減少又は取り除かれたとき、ばね付勢力により前記押圧力の作用方向と反対方向、即ち、削り工具本体の半径方向内側に変位し、又は元の位置まで戻る。
【0010】
そうすると、ケーブルの形状が扁平になったり、外径が変動したりしても、これに応じてローラーユニットのローラーが変位するので、該ローラーがケーブルの外部半導電層に強く押し付けられたり、外部半導電層との間に隙間が生じるようなことがなく、一定の圧力で外部半導電層と接触して、削り工具本体がケーブルの周囲を円滑に回転し、よって、ケーブルの外部半導電層を容易、且つ、能率よく削ることができる。また、削り工具本体の回転中心がケーブルの扁平、外径変動によってケーブルの軸線からずれることがなく、扁心を起こしにくいので、ブレードユニットにおけるブレードの外部半導電層への食い込み量が周方向に変動することがなく、外部半導電層を一定の厚さに削ることが容易になり、外部半導電層を速やかに除去して仕上げることができる。
【0011】
本発明の請求項2に記載された発明は、請求項1記載のケーブルの外部半導電層削り工具において、前記ブレードユニットにおけるブレードの刃先がケーブルの軸線方向に沿った複数刃から成るので、外部半導電層削り工具の移動方向の前方に位置する前方刃で外部半導電層を削った後、前方刃で削り残した部分を後方に位置する後方刃で削ぎ落とすことになり、外部半導電層を削った後の外表面を滑らかに仕上げることが可能になって、従来外表面仕上げのために必要としていたサンドペーパ処理が不要になるか該処理に要する時間を大幅に短縮することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施形態を図面により詳細に説明する。図1は本発明に係るケーブルの外部半導電層削り工具の一実施形態を示す下半部断面正面図、図2は図1の左側面図、図3は図1の右側面図、図4は図1のローラーユニット(後記)におけるローラーがケーブルの軸線に対して所定角度傾斜した状態を示す説明図、図5は図1のブレードユニット(後記)におけるブレードの一例を拡大して示す正面図である。
【0013】
本実施形態の外部半導電層削り工具は、図1乃至3に示すように、ケーブル10の外部半導電層10aを削るために、内部に円形状のケーブル挿通孔14が形成され、ケーブル挿通孔14に挿通されたケーブル10の周囲を回転可能な削り工具本体12と、削り工具本体12にその半径方向に進退自在に取り付けられ、工具本体12のケーブル挿通孔14に挿通されたケーブル10の外部半導電層10aに接触してケーブル10を把持するローラー20を有する2個のローラーユニット16、18と、両ローラーユニット16、18に設けられ、削り工具本体12の半径方向に位置調節自在に取り付けられてケーブル10の外部半導電層10aをその周方向に削るブレード26を有するブレードユニット22、24とを備える。
【0014】
前記削り工具本体12は略楕円形状の板状体で形成され、該本体12の長軸線上の両外面に、削り工具本体12をそのケーブル挿通孔14に挿通されたケーブル10の周囲に回転させるためのハンドル28が設けられる。
【0015】
前記ローラーユニット16、18は、図1、2に示すように、ケーブル10を中心にして対向するように削り工具本体12の長軸線上に、その半径方向に進退自在に取り付けられる。両ローラーユニット16、18は構成が同一なので、ローラーユニット16について説明し、ローラーユニット18の説明は省略する。
【0016】
ローラーユニット16は、削り工具本体12の長軸線上に形成された案内溝30に摺動可能に嵌挿された角状ブロックのスライダ32と、スライダ32の一方の側面にボルト33で固定されたスライドプレート34を介して螺着されたローラ軸36に、軸受38により回転自在に設けられた一対(2個)のローラー20と、削り工具本体12の長軸線上にあって、スライダ32に回転不能に貫通され、且つ、削り工具本体12及びハンドル28内に挿入され、スライダ32から突出した端部にダブルナット40が螺着されて、スライダ32に対して削り工具本体12の長軸線方向に相対的に移動可能に装着されるねじ軸42と、削り工具本体12のハンドル28側に形成された矩形状穴に装着されてねじ軸42に螺合される円板状のねじ軸移動調節ナット44とを備える。そして、ねじ軸移動調節ナット44を正逆転させることにより、ねじ軸42をスライダ32及び一対のローラー20と共にケーブル10に対し進退出来るようになっている。
【0017】
なお、一対のローラー20は、図2に示すように、削り工具本体12の長軸線に対して左右対称位置に離隔してスライダ32に取り付けられる。また、これらローラー20は、図4に示すように、通常、ケーブル10の軸線に対して0.5〜2.0度の範囲で傾斜して配置され、削り工具本体12、即ち、ローラー20を矢印A方向に回転させることに、削り工具を矢印B方向に所定ピッチでケーブル10の軸線に沿って移動させることが出来るようになっている。
【0018】
この傾斜角度が0.5〜2.0度の範囲にあると、削り工具を外部半導電層10aが露出された外径が30〜100mmのケーブル10に取り付け、削り工具を図4で矢印A方向(左側から右側を見た場合、反時計方向)に1回転させた場合、矢印B方向に3〜4mm前進移動させることが出来る。例えば、外径100mmのケーブル10の場合に、ローラー20の傾斜角度を約0.7度に設定すると、削り工具1回転当たり4mm(ピッチ)だけ削り工具を前進させることができる。このピッチが短過ぎると、所定長さの外部半導電層10aを削るためにより多く削り工具を回転させる必要があり、削り作業時間を要する。また、このピッチが長過ぎると、削り面が粗くなるほか、削り量が増えるため、削り力を要し、削り作業性が悪化するデメリットがある。よって、3〜4mm程度のピッチになるように前記ローラー20の傾斜角度を設定するのが望ましい。また、図示しないが、このローラー20の傾斜角度をケーブルサイズに応じて可変できるような機構にしておくと、異なる外径のケーブル10でも同じピッチで削り作業を行うことができるため、外径の相違による仕上がりの差異が無くなり、品質の向上に寄与する。
【0019】
更に、ローラーユニット16のスライダ32の内部には、図1に示すように、ねじ軸42に外挿されて一端がスライダ32に、他端がねじ軸42に当接されるように例えば圧縮コイルばねからなるばね付勢部材46が挿着され、ローラー20に削り工具本体12の半径方向外側への押圧力が作用したとき、そのローラー20をばね付勢力に抗して削り工具本体12の半径方向外側に変位させることができるようになっている。
【0020】
ブレードユニット22、24は、図1、3に示すように、前記両ローラーユニット16、18のスライダ32に取り付けられるが、ブレードユニット22、24のこれらブレード26の位置が外部半導電層を一部重複させながら削るために、ケーブル10の軸線方向に変位していること、これらブレード26がケーブル10に対して勝手違い配置されているほかは、実質同一構成なので、ブレードユニット22について説明し、ブレードユニット24の説明は省略する。
【0021】
ブレードユニット22は、ローラーユニット16におけるスライダ32の他方側にあって、図3に示すように、ケーブル10の軸線に平行な面に、且つ、削り工具本体12のほぼ長軸線上に装着されるブレード26と、スライダ32の他方の端部に螺着され、ブレード26をケーブル10の外部半導電層10aを削るために削り工具本体12の半径方向に進退させて位置調節するブレード位置調節ねじ48と、ブレード26をスライダ32に固定する締付け部材であるボルト50及びナット52から成る。
【0022】
ブレード26は、図5(a)(b)に示すように、矩形板状の単一刃から成り、先端の刃先26aが外側に凸になるように所定の曲率半径の円弧状に形成され、更に、ブレード26の中央下部にこれを固定するボルト50を通す長円形のボルト通し孔26bと、前記刃先26aから遠い側の側部にブレード位置調節ねじの円形鍔48a(後記)が係合される凹溝26cが設けてある。
【0023】
ブレード位置調節ねじ48は、図1に示すように、その基部近くにねじ外周面から突出する円形鍔48aが形成される。そして、この円形鍔48aがブレード26の凹溝26cに係入され、ブレード位置調節ねじ48を正転して締めることにより、ブレード26をケーブル10に向けて前進させ、該ねじ48を逆転して緩めることにより、ブレード26をケーブル10から遠ざかるように後退させ、ブレード26の位置を調節して、刃先26aのケーブル10に対する食い込み量(削り深さ)を可変し得るようになっている。なお、ブレード位置調節ねじ48によりブレード26の位置を調節しているときは、ブレード26をスライダ32に固定する締付け部材であるボルト50及びナット52は緩めてブレード26を進退し易いようにしておく。
【0024】
本実施形態のケーブル10の外部半導電層削り工具は以上のような構成になっている。この削り工具を用いてケーブル10の外部半導電層10aを削る場合には、削り工具のねじ軸移動調節ナット44を2個のローラーユニット16、18が半径方向外側に後退する方向に回して、これらローラーユニット16、18を半径方向外側に後退させ、外部半導電層10aを露出させたケーブル10を削り工具における削り工具本体のケーブル挿通孔14に挿通して所定位置に保持する。
【0025】
次に、前記ねじ軸移動調節ナット44を逆転してローラーユニット16、18を半径方向内側に前進させ、各ローラーユニット16、18の一対のローラー20をばね付勢部材46が数mm圧縮するようにしてケーブル10の外部半導電層10aの外表面に押圧接触させ、ケーブル10を把持する。
【0026】
次に、各ブレードユニット22、24のブレード位置調節ねじ48を締めて各ブレード26をケーブル10に向けて前進させ、その刃先26aを外部半導電層10aに所定深さ食い込ませ、ボルト50、ナット52で各ブレード26をスライダ32に固定する。
【0027】
次に、削り工具をハンドル28で図3の時計方向(矢印方向)に回転させながらケーブル10の軸線に沿って図4の矢印B方向に所定ピッチで移動させ、外部半導電層10aを周方向に螺旋状に削って順次除去する。削り作業が終了したら、ローラーユニット16、18を後退させ、削り工具を元の位置に戻し、必要に応じて、この削り作業を同様な作業手順で繰り返し行う。
【0028】
本実施形態の削り工具によると、前記ブレードユニット22、24がローラーユニット16、18に設けられて、そのローラーユニット16、18に連動して削り工具本体12の半径方向に移動する。また、そのローラーユニット16、18にばね付勢部材46が設けられて、そのローラーユニット16、18のローラー20に削り工具本体12の半径方向外側への押圧力が作用したとき、該ローラー20がばね付勢部材46のばね付勢力に抗して削り工具本体12の半径方向外側に変位し、該ローラー20への押圧力が減少又は取り除かれたとき、ばね付勢力により削り工具本体12の半径方向内側に変位し、又は元の位置まで戻る。
【0029】
従って、ケーブル10の形状が扁平になったり、外径が変動したりしても、これに応じてローラーユニット16、18のローラー20が変位するので、該ローラー20がケーブル10の外部半導電層10aに強く押し付けられたり、外部半導電層10aとの間に隙間が生じるようなことがなく、一定の圧力で外部半導電層10aと接触して、削り工具本体12がケーブル10の周囲を円滑に回転し、ケーブル10の外部半導電層10aを容易、且つ、能率よく削ることができる。また、削り工具本体12の回転中心がケーブル10の扁平、外径変動によってケーブル10の軸線からずれることがなく、扁心を起こしにくいので、ブレードユニット22,24におけるブレード26の外部半導電層10aへの食い込み量が周方向に変動することがなく,外部半導電層10aを一定の厚さに削ることが容易になり、外部半導電層10aを速やかに除去して仕上げることができる。
【0030】
また、前記のように各ブレード26が一対のローラー20の中心に位置していると、ケーブル10のサイズ、削り工具のセット状態に関係なく、ケーブル10の外表面に対し、ブレード26の刃先26aが常に同じ角度で、また、ケーブル外表面の頂部に当たるため、より安定した仕上がりが期待できる。
【0031】
図6は、図5に示すブレード26の刃先26aの変形例を示す。即ち、図5に示すブレード26の刃先26aが単一刃なのに対して、図6に示すブレード27の刃先27aがケーブル10の軸線方向に沿った複数刃、図示のものでは、削り工具の移動方向の前方に位置する前方刃27bと後方に位置する後方刃27cの2枚刃から成っている。即ち、(a)は前方刃27b、後方刃27cの2枚刃とも曲率半径が等しい同一形状のもの、(b)は前方刃27bが後方刃27cよりも曲率半径が大きい形状のもの、(c)は(b)の前方刃27bと後方刃27cが一部重なり合っている形状のものである。このような刃先27aを有するブレード27を用いると、外部半導電層削り工具の移動方向の前方に位置する前方刃27bで外部半導電層10aを削った後、前方刃27bで削り残した部分を後方刃27cで削ぎ落とすことになり、外部半導電層10aを削った後の外表面を滑らかに仕上げることが可能になって、従来外表面仕上げのために必要としていたサンドペーパ処理が不要になるか該処理に要する時間を大幅に短縮することができる。
【0032】
なお、図6(b)(c)に示すブレード27を用いる場合、刃先27aの前方刃27bの曲率半径が小さ過ぎると、ケーブル外表面の仕上がりが粗くなり、曲率半径が大き過ぎると、仕上がりは良いが一度に外部半導電層10aを削る量が多くなって削り作業に力を要し、作業性が悪くなるので、その曲率半径は40〜50mmの範囲に設定するのが、作業性を損なわず、良好な外表面の仕上がりを得るために好ましい。また、外部半導電層10aの削り作業を行う際、図5に示すブレード26と図6に示すブレード27を適宜組み合わせて用いるようにしても良い。例えば、削り作業の初期の段階でブレード26を用い、最終仕上げの段階でブレード27を用いるようにしてもよい。
【0033】
ところで、前記実施形態のものでは、両ローラーユニット16、18にブレードユニット22、24が取り付けられているが、いずれか一方のローラーユニット16又は18にだけブレードユニットが取り付けられるようにしてもよい。また、両ローラーユニット16、18は前記ばね付勢部材46を有するが、いずれか一方のローラーユニット16又は18にだけばね付勢部材46を有するようにしてもよい。ばね付勢部材46をスライダ32から取り外した方のローラーユニットはスライダ32とねじ軸42が一体に固定される。
【0034】
また、両ローラーユニット16、18はそれぞれ一対のローラー20を有するが、それよりも個数が多くてもよい。反対に、いずれか一方のローラーユニット16又は18におけるローラー20の個数は1個でもよい。また、前記ローラー20は削り工具本体12の長軸線からケーブル10の軸線方向に変位した位置、即ち、図1において削り工具本体12の左側に変位した位置に配置されているが、ケーブル10の軸線方向には変位せず、削り工具本体12の長軸線を含む面上に位置するようにしてもよい。
【0035】
更に、ローラーユニット16又は18のローラー20の個数が1個の場合、そのローラー20の中心軸上にブレードユニットのブレード26、27が設置されていると、ローラー20とケーブル10の外部半導電層10aとの接触点と、ブレード26、27の刃先26a,27aとが同一直線上に位置することになり、ブレード26、27がケーブル10の扁平、外表面の凹凸に正確に追従する。そこで、外部半導電層10aをより精度よく一定の厚さに削ることができ、接続部の品質向上に寄与する。
【0036】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の請求項1に記載されたケーブルの外部半導電層削り工具によると、ケーブルの外部半導電層を削るためのケーブルの外部半導電層削り工具において、内部にケーブル挿通孔が形成され、ケーブル挿通孔に挿通されたケーブルの周囲を回転可能な削り工具本体と、削り工具本体にその半径方向に進退自在に取り付けられ、工具本体のケーブル挿通孔に挿通されたケーブルの外部半導電層に接触してケーブルを把持するローラーを有する複数のローラーユニットと、少なくとも一つのローラーユニットに設けられ、削り工具本体の半径方向に位置調節自在に取り付けられてケーブルの外部半導電層をその周方向に削るブレードを有するブレードユニットとを備え、前記ローラーユニットは更にローラーに削り工具本体の半径方向外側への押圧力が作用したとき、そのローラーをばね付勢力に抗して削り工具本体の半径方向外側に変位させるばね付勢部材を有するので、ケーブルの形状が扁平になったり、外径が変動したりしても、これに応じてローラーユニットのローラーが変位するので、該ローラーがケーブルの外部半導電層に強く押し付けられたり、外部半導電層との間に隙間が生じるようなことがなく、一定の圧力で外部半導電層と接触して、削り工具本体がケーブルの周囲を円滑に回転し、よって、ケーブルの外部半導電層を容易、且つ、能率よく削ることができる。
【0037】
また、削り工具本体の回転中心がケーブルの扁平、外径変動によってケーブルの軸線からずれることがなく、扁心を起こしにくいので、ブレードユニットにおけるブレードの外部半導電層への食い込み量が周方向に変動することがなく、外部半導電層を一定の厚さに削ることが容易になり、外部半導電層を速やかに除去して仕上げることができる。
【0038】
本発明の請求項2に記載されたケーブルの外部半導電層削り工具によると、前記ブレードユニットにおけるブレードの刃先がケーブルの軸線方向に沿った複数刃から成るので、外部半導電層削り工具の移動方向の前方に位置する前方刃で外部半導電層を削った後、前方刃で削り残した部分を後方に位置する後方刃で削ぎ落とすことになり、外部半導電層を削った後の外表面を滑らかに仕上げることが可能になって、従来外表面仕上げのために必要としていたサンドペーパ処理が不要になるか該処理に要する時間を大幅に短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るケーブルの外部半導電層削り工具の一実施形態を示す下半部断面正面図である。
【図2】図1の左側面図である。
【図3】図1の右側面図である。
【図4】図1のローラーユニットにおけるローラーがケーブルの軸線に対して所定角度傾斜した状態を示す説明図である。
【図5】図1のブレードユニットにおけるブレードを拡大して示すもので、(a)は正面図、(b)は右側面図である。
【図6】図5に示すブレードの刃先の変形例である2枚刃を拡大して示す正面図で、(a)は2枚刃とも曲率半径が等しい同一形状のもの、(b)は削り工具の移動方向の前方に位置する前方刃が後方刃よりも曲率半径が大きい形状のもの、(c)は(b)の前方刃と後方刃が一部重なり合っている形状のものである。
【図7】従来のケーブルの外部半導電層削り工具を示す概要図である。
【符号の説明】
10 ケーブル
10a 外部半導電層
12 削り工具本体
14 ケーブル挿通孔
16 ローラーユニット
18 ローラーユニット
20 ローラー
22 ブレードユニット
24 ブレードユニット
26 ブレード
26a 刃先
26b ボルト通し孔
26c 凹溝
27 ブレード
27a 刃先
27b 前方刃
27c 後方刃
28 ハンドル
30 案内溝
32 スライダ
33 ボルト
34 スライドプレート
36 ローラ軸
38 軸受
40 ダブルナット
42 ねじ軸
44 ねじ軸移動調節ナット
46 ばね付勢部材
48 ブレード位置調節ねじ
48a 円形鍔
50 ボルト
52 ナット

Claims (2)

  1. ケーブルの外部半導電層を削るためのケーブルの外部半導電層削り工具において、内部にケーブル挿通孔が形成され、ケーブル挿通孔に挿通されたケーブルの周囲を回転可能な削り工具本体と、削り工具本体にその半径方向に進退自在に取り付けられ、工具本体のケーブル挿通孔に挿通されたケーブルの外部半導電層に接触してケーブルを把持するローラーを有する複数のローラーユニットと、少なくとも一つのローラーユニットに設けられ、削り工具本体の半径方向に位置調節自在に取り付けられてケーブルの外部半導電層をその周方向に削るブレードを有するブレードユニットとを備え、前記ローラーユニットは更にローラーに削り工具本体の半径方向外側への押圧力が作用したとき、そのローラーをばね付勢力に抗して削り工具本体の半径方向外側に変位させるばね付勢部材を有することを特徴とするケーブルの外部半導電層削り工具。
  2. 前記ブレードユニットにおけるブレードの刃先がケーブルの軸線方向に沿った複数刃から成ることを特徴とする請求項1記載のケーブルの外部半導電層削り工具。
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