JP2004172875A - 基板アンテナ - Google Patents

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Abstract

【課題】アンテナパターンとアンテナ回路とを多層回路基板に形成することにより薄型化を図った基板アンテナを提供する。
【解決手段】誘電体層を複数層備えた多層回路基板7の何れかの層に、アンテナエレメント1とそのアース層13,及びアンテナ回路14とそのアース層15を形成した基板アンテナである。アンテナエレメント1からそのアース層13までの間の距離が、アンテナ回路14からそのアース層15までの間の距離より大きくなるように、アンテナエレメント1とそのアース層13,及びアンテナ回路14とそのアース層15を多層回路基板7に配置する。アンテナエレメント1とアンテナ回路14とは同一層に形成することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は基板アンテナに関し、特に、自動車等の移動体において、移動体のデザインを損ねることなく移動体に取り付けられて電波を受信することが可能な、小型で軽量、且つ、製作工数の小さい基板アンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、自動車等の車両(移動体)には、移動中にも電波の受信等を可能にするアンテナが搭載されている。一般に、車両が受信する電波は、長年に渡ってAMラジオ用の中波(MW)とFMラジオ用やテレビ用の超短波(VHF)や極超短波(UHF)が主なものであった。
【0003】
ところが近年、これらの電波を受信するアンテナに加えて、高周波帯のGPS(全地球測位システム)用のアンテナ、或いは衛星ディジタル放送用の衛星電波やその再放射波(ギャップフィラー波)を受信するアンテナや、自動車電話や携帯電話等の電話用の電波を送受信するアンテナが車両に必要となりつつある。更には、ITS(高度道路交通システム)の一環として、高速道路や有料道路の料金を自動的に徴収するETC(自動料金所システム)や、道路交通情報を提供するVICS(道路交通情報通信システム)の電波ビーコンに対しても電波の送受信を行うアンテナが必要となってきている。従って、近年の車両は、多くの種類の電波の受信、或いは送信を行うためのアンテナを搭載しなければならなくなってきている。
【0004】
このようなアンテナの要望に対して、本出願人は自動車等の移動体の屋根に設置して使用される、ロープロファイル型で水平無指向性の移動体用アンテナを既に提案している(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−135045号公報(図1,図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、本出願人が既に提案した特許文献1に開示の移動体用アンテナは、GPS用のパッチアンテナ等でアンテナが構成されているために、薄型化が困難であり、車両のデザインを損なう虞があった。即ち、従来のパッチアンテナは、アンテナを構成する基板と回路を構成する基板とをそれぞれ別に製作し、それを粘着材等で貼り合わせて形成していたので、製作工数がかかると共に、薄型化が困難であった。また、パッチアンテナを同一基板に形成する方法もあるが、パッチアンテナのアンテナエレメントからアースまでの最適な距離と、アンテナ回路のアースまでの最適な距離が異なるために、パッチアンテナの性能を確保することが困難であった。そして、この移動体アンテナは車両の屋根に設置されているので、物が当たってアンテナが損傷したり、盗難被害に合う等の虞もあった。
【0007】
そこで、本発明は、GPS用の電波を受信するアンテナを多層回路基板に組み込むことによって薄型化し、これを車両の内部に搭載することにより、製作工数が小さく、車両のデザインを損なう虞がなく、また、物が当たってアンテナが損傷したり、盗難被害に合う等の虞のない基板アンテナを提供することを目的としている。
【0008】
また、本発明の他の目的は、車両に搭載する必要のあるその他のアンテナをできるだけ多くこの基板アンテナに組み込むことにより、アンテナ搭載スペースを削減し、アンテナのコストを低減することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成する本発明の第1の形態の基板アンテナは、誘電体層を複数層備えた多層回路基板の何れかの層に形成した金属箔をアンテナエレメント或いはアース層として使用すると共に、この多層回路基板上にアンテナ回路を配置した基板アンテナであって、アンテナエレメントからこのアンテナエレメントに対向するように別の層に形成した前記アンテナエレメントのアース層までの間の距離を、アンテナ回路からこのアンテナ回路に対向するように別の層に形成したアンテナ回路のアース層までの間の距離と異ならせたことを特徴としている。
【0010】
また、本発明の第2の形態の基板アンテナは、第1の形態の基板アンテナにおいて、多層回路基板の中間層を、アンテナエレメントとアンテナ回路の共通アース層とし、この共通アース層から見た一方の側に誘電体層を介してアンテナエレメントを形成し、他方の側に誘電体層を介してアンテナ回路を形成したことを特徴としている。
【0011】
本発明の第3の形態の基板アンテナは、第1の形態の基板アンテナにおいて、アンテナエレメントとアンテナ回路とを同一層に形成したことを特徴としている。
【0012】
本発明の第4の形態の基板アンテナは、第1から第3の何れかの形態の基板アンテナにおいて、アンテナエレメントからそのアース層までの間の距離を、アンテナ回路からそのアース層までの間の距離よりも長くしたことを特徴としている。
【0013】
本発明の第5の形態の基板アンテナは、第4の形態の基板アンテナにおいて、アンテナエレメントのアース層を多層回路基板の裏面全体に形成し、アンテナ回路のアース層を多層回路基板の中間層に形成したことを特徴としている。
【0014】
本発明の第6の基板アンテナは、第1から第5の何れかの形態の基板アンテナにおいて、アンテナ回路に対して、アンテナエレメントとそのアース層の組を、複数個多層回路基板に形成し、アンテナ回路には、複数個のアンテナエレメントからの信号を混合する混合器を設けたことを特徴としている。
【0015】
本発明の第7の形態の基板アンテナは、第1から第4の何れかの形態の基板アンテナにおいて、アンテナ回路に対して、アンテナエレメントとそのアース層の組を、複数個多層回路基板に形成すると共に、アース層が不要なアンテナエレメントを少なくとも1つ形成し、アンテナ回路には、複数個のアンテナエレメントからの信号を混合する混合器を設けたことを特徴としている。
【0016】
本発明の第8の形態の基板アンテナは、第7の形態の基板アンテナにおいて、アース層が不要なアンテナエレメントの設置位置に対向する部位を除く前記多層回路基板の裏面全体に、その他のアンテナエレメントのアース層を形成したことを特徴としている。
【0017】
本発明の基板アンテナは、GPS用の電波を受信するアンテナを多層回路基板に組み込むことによって薄型化して車両の内部に搭載することにより、製作工数が小さく、車両のデザインを損なう虞がなく、また、物が当たってアンテナが損傷したり、盗難被害に合う等の虞がない。また、車両に搭載する必要のあるその他のアンテナをできるだけ多くこの基板アンテナに組み込んだので、アンテナ搭載スペースが削減され、アンテナのコストが低減される。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を用いて本発明の実施形態を具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。
【0019】
本発明の基板アンテナは、誘電体層が多層に重ねられて形成される多層回路基板にアンテナを形成した基板アンテナである。誘電体層を構成する材料としては、例えば、ガラスエポキシ樹脂を使用することができる。
【0020】
図1(a)は本発明の第1の実施例の基板アンテナであるパッチアンテナ10の構成を示すものであり、(b)は(a)のX−X線における局部断面を示している。第1の実施例のパッチアンテナ10には、図1(a),(b)に示すように、GPSアンテナ1とアンテナ回路としての低雑音増幅器(ローノイズアンプ:図にはLNAと記載)14が設けられている。金属箔で形成されたGPSアンテナ1のアンテナエレメント11と低雑音増幅器14は、多層回路基板7の表の面にある。また、このアンテナエレメント11はリードパターン12により、低雑音増幅器14に接続されている。
【0021】
また、多層回路基板7の裏の面には、GPSアンテナ1のアース層13が、アンテナエレメント11に対向する状態で設けられている。図2(a)に多層回路基板7の裏の面を示す。GPSアンテナ1のアース層13は、アンテナエレメント11と同じ面積を備えているか、或いは、僅かに大きな面積を備えている。更に、多層回路基板7の中間層には、低雑音増幅器14のアース層15が形成されている。
【0022】
そして、アンテナエレメント11の一部分には、多層回路基板7の中間層に設けられた低雑音増幅器14のアース層15に重なる部分が形成されている。この重なる部分にはめっきされたスルホール17が設けられており、このスルホール17により、GPSアンテナ1のアース層13と低雑音増幅器14のアース層15が電気的に導通されている。なお、図1(b)には図示しないが、多層回路基板7の両面には、保護層が設けられる。この基板アンテナ10のサイズは、例えば、縦方向が50mm、横方向が70mm程度である。
【0023】
第1の実施例のパッチアンテナ10では、GPSアンテナ1のアンテナエレメント11からアース層13までの距離をd1とし、低雑音増幅器14から多層回路基板の中間層に設けられたアース層15までの距離をd2とすると、当然のことながら、d1>d2の関係がある。そして、距離d1はパッチアンテナ10におけるアンテナエレメント11とアース層13との間の最適な長さに設定されており、距離d2は低雑音増幅器14におけるアース層15との最適な長さに設定されている。
【0024】
また、低雑音増幅器14には図1(a)に示すようにコネクタ21が設けられており、低雑音増幅器14の出力は、このコネクタ21にコネクタ22を介して接続される同軸ケーブル23によって外部に出力される。
【0025】
低雑音増幅器14に設けられるコネクタ21は、例えば、図1(c)に示すように雄コネクタ21であり、ケーブル23に設けられるコネクタ22は雌コネクタ22である。また、雌コネクタ22に接続されるケーブル23は、中心導体23Cを絶縁体23Bで被覆し、この絶縁体23Bの周囲を外側導体23Aで覆った同軸ケーブルである。このコネクタ21,22には市販の規格品を使用することができる。
【0026】
図2(b)、(c)は、図2(a)に示した第1の実施例のパッチアンテナ10の変形実施例を示すものであり、多層回路基板7の裏面に設けられたGPSアンテナ1のアース層の構成が異なるものである。図2(a)に示した第1の実施例のパッチアンテナ10では、多層回路基板7の裏面に、アンテナエレメント11と略同じ面積を備えたGPSアンテナ1のアース層13が形成されていたが、図2(b)に示す変形実施例では、多層回路基板7の裏面全体にGPSアンテナ1のアース層18が設けられている。多層回路基板7の中間層に設けるアース層15の形状は第1の実施例と同じである。また、アース層18はめっきされたスルホール17によってアース層15に電気的に導通されている。この変形実施例では、多層回路基板7の裏面に設けられるアース層の形状を特定する必要がないので、パッチアンテナ10を製造する際の工数を低減することができる。
【0027】
図3(a)は本発明の第2の実施例の基板アンテナであるパッチアンテナ20の構成を示すものであり、図3(b)は図3(a)のY−Y線における局部断面を示している。第2の実施例のパッチアンテナ20が第1の実施例のパッチアンテナ10と異なる点は、アンテナエレメント11と低雑音増幅器14のアース層に対する位置関係である。即ち、第1の実施例のパッチアンテナ10では、アンテナエレメント11と低雑音増幅器14とが同じ層(多層回路基板7の表の面)に設けられていたのに対して、第2の実施例のパッチアンテナ20では、両者のアース層が同じ層(多層回路基板の中間層)に設けられている点が異なる点である。図3(a),(b)に示すように、第2の実施例のパッチアンテナ20には、多層回路基板7の表の面に、GPSアンテナ1のアンテナエレメント11が金属箔で形成されており、多層回路基板7の裏の面に、アンテナ回路としての低雑音増幅器14が設けられている。
【0028】
そして、多層回路基板7の中間層には、GPSアンテナ1のアース層と低雑音増幅器14のアース層とを兼ねた共通アース層16が全面に設けられている。この共通アース層16は、アンテナエレメント11からの距離がd1、低雑音増幅器14からの距離がd2(d1>d2)の位置に設けられている。距離d1はパッチアンテナ10におけるアンテナエレメント11とアース層13との間の最適な長さであり、距離d2は低雑音増幅器14におけるアース層15との最適な長さである。
【0029】
また、アンテナエレメント11には、同じ面に形成されたリードパターン12が接続しており、このリードパターン12の先端部は低雑音増幅器14に重なる位置まで延長されている。このリードパターン12の先端部は、めっきされたスルホール17によって低雑音増幅器14に電気的に導通されている。なお、図3(b)には図示しないが、多層回路基板7の両面には、保護層が設けられる。この基板アンテナ20のサイズは、例えば、縦方向が50mm、横方向が70mm程度である。
【0030】
低雑音増幅器14にはコネクタ21が設けられており、低雑音増幅器14の出力は、このコネクタ21にコネクタ22を介して接続される同軸ケーブル23によって外部に出力される。
【0031】
図4(a),(b)、及び図5(a)は、本発明の第3の実施例の基板アンテナ30の構成を示すものである。図4(a)は第3の実施例の基板アンテナ30を表側から見たものであり、図4(b)は図4(a)のZ−Z線における局部断面を示すものであり、図5(a)は第3の実施例の基板アンテナ30を裏側から見たものである。
【0032】
第1と第2の実施例のパッチアンテナ10、20は、GPSアンテナ1が1つだけ設けられた基板アンテナであった。一方、第3の実施例の基板アンテナ30には複数のアンテナが設けられている。即ち、第3の実施例の基板アンテナ30には、パッチアンテナとして、GPSアンテナ1とETCアンテナ2が設けられており、これらの他にモノポールアンテナであるVICSアンテナ3、無線LANアンテナ4、及び第1と第2の電話アンテナ5,6が設けられている。よって、この基板アンテナ30のサイズは、縦方向が50mm程度で第1と第2の実施例と同じであるが、横方向が210mm程度と長くなっている。
【0033】
第3の実施例の基板アンテナ30におけるGPSアンテナ1の構成は、第1の実施例のパッチアンテナ10におけるGPSアンテナ1の構成と同じであり、多層回路基板8の表側に、図4(a)に示すように、アンテナエレメント11,リードパターン12、及び低雑音増幅器14を備えている。そして、多層回路基板8の裏側に、図5(a)に示すように、アース層13を備えている。このアース層13には後述する多層回路基板8の中間層である回路アース層25に重なる部分が設けられており、この重なる部分に設けられためっきされたスルホール17によって、回路アース層25に電気的に導通されている。
【0034】
また、もう1つのパッチアンテナであるETCアンテナ2の構成はGPSアンテナ1の構成とほぼ同じであり、異なる点は、アンテナエレメント41の面積及び形状が異なる点と、低雑音増幅器が不要である点のみである。よって、ETCアンテナ2は、図4(a)に示すように、多層回路基板8の表側にアンテナエレメント41と、後述する混合器9に接続するリードパターン24を備えている。そして、ETCアンテナ2は、多層回路基板8の裏側に、図5(a)に示すように、アース層26と、このアース層26から延長されたリードパターン42を備えている。リードパターン42の先端部は、後述する多層回路基板8の中間層である回路アース層25に重なっており、この先端部に設けられためっきされたスルホール19によって、回路アース層25に電気的に導通されている。
【0035】
GPSアンテナ1の低雑音増幅器14の出力及びETCアンテナ2の出力は混合器9に入力される。一方、これらのパッチアンテナの他に、多層回路基板8の表の面に設けられたVICSアンテナ3と無線LANアンテナ4の出力も混合器9に入力される。この混合器9の出力は、コネクタ21に接続されている。また、第1と第2の電話アンテナ5、6は、後述するように、混合器9で他の信号と混合されることなく、直接コネクタ21に接続されている。
【0036】
更に、多層回路基板8の中間層には、図4(b)に示すように、低雑音増幅器14と混合器9のアース層25が形成されている。第3の実施例の基板アンテナ30においても、GPSアンテナ1のアンテナエレメント11からアース層13までの距離をd1とし、低雑音増幅器14と混合器9から多層回路基板8の中間層に設けられたアース層25までの距離をd2とすると、当然のことながら、d1>d2の関係がある。そして、距離d1はパッチアンテナであるGPSアンテナ1におけるアンテナエレメント11とアース層13との間の最適な長さに設定されており、距離d2は低雑音増幅器14と混合器9におけるアース層25との最適な長さに設定されている。なお、図4(b)には図示しないが、多層回路基板8の両面には保護層が設けられる。
【0037】
図5(b)は、図5(a)に示した第3の実施例の基板アンテナ30におけるGPSアンテナ1とETCアンテナ2のアース層13,26を、別々に設けずに共通アース層27として一体的に設けた変形実施例の基板アンテナ30Aを示している。この共通アース層27は、多層回路基板8の表の面にアースパターンが不要なアンテナがない場合には、多層回路基板8の裏面全体に設けることができる。しかしながら、第3の実施例の基板アンテナ30には、多層回路基板8の表の面にアースパターンが不要なVICSアンテナ3、無線LANアンテナ4、及び第1と第2の電話アンテナ5,6が設けられている。そこで、変形実施例の基板アンテナ30Aでは、共通アース層27が、これらのアンテナの裏面部分を除く多層回路基板8の裏面に、なるべく単純な形で設けられている。
【0038】
図6は、図4(a)に示した第3の実施例の基板アンテナ30の等価回路を示す回路図である。前述のように、パッチアンテナであるGPSアンテナ1で受信されたGPS信号は、低雑音増幅器14で増幅された後に混合器9に入力される。また、同じくパッチアンテナであるETCアンテナ2で受信されたETC信号は直接混合器9に入力される。
【0039】
一方、VICSアンテナ3で受信されたVICS信号と無線LANアンテナ4で受信されたW−LAN信号は、直接混合器9に入力される。混合器9は、入力されたGPS信号、ETC信号、VICS信号、及びW−LAN信号を混合し、コネクタ21の1つから外部に出力するものである。混合器9によって混合された信号は、コネクタ21に接続する図示しないケーブルによって外部に取り出され、外部に設けられた分配器に入力される。分配器は混合された信号から、GPS信号、ETC信号、VICS信号、及びW−LAN信号を分配によって作り出し、それぞれの受信機に送出する。また、第1と第2の電話アンテナ5、6は、混合器9を通ることなく、直接コネクタ21に接続されている。
【0040】
なお、ETC信号のように、ETCアンテナ2で受信すると共に、ETCアンテナ2から送信も行う場合には、混合器9はコネクタ21に入力された信号からETC信号のみを取り出し、これをETCアンテナ2に送出する分配器として機能することは言うまでもない。また、この実施例では、ETCアンテナ2のアース層26がGPSアンテナ1のアース層13と同じ層に設けられているが、ETCアンテナ2のアンテナエレメント41とアース層26との最適距離がGPSアンテナ1のアンテナエレメント11とアース層13との最適距離と異なる場合には、多層回路基板8の中間層にETCアンテナ2のアース層26又はGPSアンテナ1のアース層13を設けることによって解決することができる。
【0041】
このように、第3の実施例の基板アンテナ30には、パッチアンテナやモノポールアンテナ等の複数のアンテナを設けることができるので、アンテナの占めるスペースが小さくなり、アンテナを搭載する移動体におけるアンテナの占有率を小さくすることができる。
【0042】
図7(a)は本発明の第3の実施例の基板アンテナ30の、自動車への搭載位置の一例を示すものである。また、図7(b)は図7(a)に示した基板アンテナ30の指向性を説明するものである。この図から分かるように、第3の実施例の基板アンテナ30は、自動車28のフロントガラス29の内側に設けられたインナリヤビューミラー31に内蔵させることができる。この場合、GPSアンテナ1とETCアンテナ2、及びその他のアンテナは、インナリヤビューミラー31のステー34を避ける位置に設ければ良い。第1と第2の実施例のパッチアンテナ10,20も同様に自動車のフロントガラスの内側に設けられたインナリヤビューミラー31に内蔵させることができる。
【0043】
このような取付位置により、図7(b)に示すように、本発明の基板アンテナは、自動車28の前方上方から到来する電波を効率よく受信することができる。
【0044】
図8(a),(b)は本発明の第3の実施例の基板アンテナ30の自動車への搭載位置の別の例として、基板アンテナ30をワゴン型自動車32のリヤスポイラー33に内蔵させた例を示している。この位置における基板アンテナ30の指向性は、リヤスポイラー33に内蔵させた基板アンテナ30の取り付け角度によって変化させることができる。図8(a)に示すように、基板アンテナ30を後方に傾斜させてリヤスポイラー33に内蔵させると、基板アンテナ30の指向性は自動車32の後方上方となる。また、図8(b)に示すように、基板アンテナ30を前方に傾斜させてリヤスポイラー33に内蔵させると、基板アンテナ30の指向性は自動車32の前方上方となる。
【0045】
本発明の基板アンテナは、これらの取り付け位置以外にも、車両の樹脂製のルーフトップ等にも取り付けることが可能である。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の基板アンテナによれば、GPS用の電波を受信するアンテナを多層回路基板薄型化して車両の内部に搭載することにより、車両のデザインを損なう虞がなく、また、物が当たってアンテナが損傷したり、盗難被害に合う等の虞がない。また、車両に搭載する必要のあるその他のアンテナをできるだけ多くこの基板アンテナに組み込むことができるので、アンテナ搭載スペースが小さくなり、アンテナの搭載コストを低減することができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施例のパッチアンテナの構成を示す平面図、(b)は(a)のX−X線における局部断面図、(c)はコネクタの構成を示す部分拡大斜視図である。
【図2】(a)は図1(a),(b)に示した本発明の第1の実施例のパッチアンテナを裏面側から見た背面図、(b)は(a)に示した第1の実施例のパッチアンテナのアースパターンを基板の裏面全体に設けた変形実施例の構成を示す背面図、(c)は(b)のU−U線における局部断面図である。
【図3】(a)は本発明の第2の実施例のパッチアンテナの構成を示す平面図、(b)は(a)のY−Y線における局部断面図である。
【図4】(a)は本発明の第3の実施例の基板アンテナの構成を示す平面図、(b)は(a)のZ−Z線における局部断面図である。
【図5】(a)は図4(a),(b)に示した本発明の第3の実施例の基板アンテナを裏面側から見た背面図、(b)は(a)に示した第3の実施例の基板アンテナのアースパターンを、アースパターンが不要なアンテナの裏面を除いて基板の裏面全体に設けた変形実施例の構成を示す背面図である。
【図6】図4(a)に示した基板アンテナの等価回路を示す回路図である。
【図7】(a)は本発明の基板アンテナの自動車への搭載位置の一例を示す部分拡大斜視部、(b)は(a)に示した基板アンテナの指向性を説明する図である。
【図8】(a)は本発明の基板アンテナの自動車への搭載位置の別と、この位置における基板アンテナの指向性の一例を示す部分拡大斜視図、(b)は本発明の基板アンテナを(a)の位置に取り付けた時の、基板アンテナの指向性の別の例を示す部分拡大側面図である。
【符号の説明】
1…GPSアンテナ
2…ETCアンテナ
3…VICSアンテナ
4…無線LANアンテナ
5…第1電話アンテナ
6…第2電話アンテナ
7…多層回路基板
10…第1の実施例のパッチアンテナ
11…アンテナエレメント
12…リードパターン
13…アンテナのアース層
14…低雑音増幅器(LNA)
15…回路のアース層
16…共通アース層
17,19…スルホール
18…全面アース層
20…第2の実施例のパッチアンテナ
21,22…コネクタ
23…ケーブル
25…回路のアース層
26…ETCアンテナのアース層
27…アンテナの共通アース層
30…第3の実施例の基板アンテナ
31…インナリヤビューミラー
33…リヤスポイラー

Claims (8)

  1. 誘電体層を複数層備えた多層回路基板の何れかの層に形成した金属箔をアンテナエレメント或いはアース層として使用すると共に、この多層回路基板上にアンテナ回路を配置した基板アンテナであって、
    前記アンテナエレメントからこのアンテナエレメントに対向するように別の層に形成した前記アンテナエレメントのアース層までの間の距離を、前記アンテナ回路からこのアンテナ回路に対向するように別の層に形成した前記アンテナ回路のアース層までの間の距離と異ならせたことを特徴とする基板アンテナ。
  2. 請求項1に記載の基板アンテナであって、
    前記多層回路基板の中間層を、前記アンテナエレメントと前記アンテナ回路の共通アース層とし、この共通アース層から見た一方の側に前記誘電体層を介して前記アンテナエレメントを形成し、他方の側に前記誘電体層を介して前記アンテナ回路を形成したことを特徴とする基板アンテナ。
  3. 請求項1に記載の基板アンテナであって、
    前記アンテナエレメントと前記アンテナ回路とを同一層に形成したことを特徴とする基板アンテナ。
  4. 請求項1から3の何れか1項に記載の基板アンテナであって、
    前記アンテナエレメントからそのアース層までの間の距離を、前記アンテナ回路からそのアース層までの間の距離よりも長くしたことを特徴とする基板アンテナ。
  5. 請求項4に記載の基板アンテナであって、
    前記アンテナエレメントのアース層を前記多層回路基板の裏面全体に形成し、前記アンテナ回路のアース層を前記多層回路基板の中間層に形成したことを特徴とする基板アンテナ。
  6. 請求項1から5の何れか1項に記載の基板アンテナであって、
    前記アンテナ回路に対して、アンテナエレメントとそのアース層の組を、複数個前記多層回路基板に形成し、前記アンテナ回路には、複数個のアンテナエレメントからの信号を混合する混合器を設けたことを特徴とする基板アンテナ。
  7. 請求項1から4の何れか1項に記載の基板アンテナであって、
    前記アンテナ回路に対して、アンテナエレメントとそのアース層の組を、複数個前記多層回路基板に形成すると共に、アース層が不要なアンテナエレメントを少なくとも1つ形成し、前記アンテナ回路には、複数個のアンテナエレメントからの信号を混合する混合器を設けたことを特徴とする基板アンテナ。
  8. 請求項7に記載の基板アンテナであって、
    前記アース層が不要なアンテナエレメントの設置位置に対向する部位を除く前記多層回路基板の裏面全体に、その他の前記アンテナエレメントのアース層を形成したことを特徴とする基板アンテナ。
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