JP2004171303A - 携帯端末装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置本体に付随するカバー部材を効果的に用いることにより、装置本体の操作部に対する操作性の向上を図ることが可能な携帯端末装置を提供する。
【解決手段】装置本体2の前面に配置された表示部を保護するための被覆面11を有するカバー部材1を、装置本体2の使用時には装置本体2の背面側に取り付けられるようにするとともに、カバー部材1が装置本体2の背面側に取り付けられている状態でカバー部材1が装置本体2を保持するための保持部として機能させ、操作時における装置本体の安定化を図る。
【選択図】図1
【解決手段】装置本体2の前面に配置された表示部を保護するための被覆面11を有するカバー部材1を、装置本体2の使用時には装置本体2の背面側に取り付けられるようにするとともに、カバー部材1が装置本体2の背面側に取り付けられている状態でカバー部材1が装置本体2を保持するための保持部として機能させ、操作時における装置本体の安定化を図る。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末装置に関し、特に、携帯端末装置の表示部を保護するために使用されるカバー部材に特徴を有する携帯端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、スケジュールやアドレス帳の管理機能、およびメール等の通信機能を有する携帯端末装置が普及しているが、このような携帯端末装置の表示部には小型化・軽量化に適している液晶ディスプレイが用いられることが多い。そして、この液晶ディスプレイ等が汚れたり、外力の作用によって破損したりすることを防止するために、通常、携帯端末装置にはカバー部材が付随しており、このカバー部材で液晶ディスプレイ等を被覆することで、液晶ディスプレイ等を適正に保護するものが多かった。
【0003】
ところが、カバー部材を単に液晶ディスプレイ等を保護する用途のみに用いるのではなく、操作性、デザイン性、利便性の各観点からカバー部材に対して様々な工夫が施されることが望ましいといえる。
【0004】
そこで、従来技術の中には、例えば、表示部を開閉自在に被覆するカバー部材が表示部を開放しており携帯端末装置を使用している状態で、カバー部材によって装置本体を特定の姿勢に支持することにより、表示部を保護するためだけでなく、装置本体の姿勢を保持するためにもカバー部材を使用することを可能にして、装置に既存の部材の有効活用を図るものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
また、装置本体と装置本体を覆う筐体とで構成される携帯型電子機器(携帯端末装置)において本体を覆う筐体を本体裏側にスライドさせることで画面へのペン入力を安定させるものがある(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
さらに、カバー部材を操作性向上に利用した従来技術の他の例として、タイプライタ、ワードプロセッサ等のキーボードカバーを機器操作時にパームレストとして使用するものもある(例えば、特許文献3参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−274750号公報
【特許文献2】
特開平4−85895号公報
【特許文献3】
特開昭61−213911号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来技術では、カバー部材によって実際に装置本体の操作部に対して操作している際の操作性が向上しているとはいえない。
【0008】
ここで、携帯端末装置の装置本体はできるだけ小さくする必要があるところ、その限られたサイズの制限のなかで情報を表示する表示部はできるだけ大きくすることが求められているため、これに伴って操作部は携帯端末装置の装置本体端に位置することになり操作しにくいという不都合が生じる虞があるが、このとき、カバー部材を用いて実際に装置本体の操作部に対する操作性を向上させることができれば非常に効果的であるといえる。
【0009】
この発明の目的は、装置本体に付随するカバー部材を効果的に用いることにより、装置本体の操作部に対する操作性の向上を図ることが可能な携帯端末装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は以下の構成を備えている。
【0011】
(1)装置本体の前面に配置された表示部および前記前面の端部に配置された操作部のうち少なくとも前記表示部を被覆する被覆面と、前記被覆面の端部に形成されるとともに前記装置本体に設けられた係止部に係合する係合部と、を有するカバー部材を備え、
前記カバー部材は、前記装置本体の使用状態に応じて、少なくとも前記被覆面が前記装置本体の前面側に対向する位置、および前記被覆面が前記装置本体の背面側に対向する位置であって前記装置本体の前記操作部側の端部から前記カバー部材の一部がはみ出すような位置に係止されることを特徴とする。
【0012】
この構成においては、装置本体の非使用時に装置本体の前面側に係止されて装置本体の前面に配置された表示部を保護するためのカバー部材の被覆面が、装置本体の使用時には装置本体の背面側に係止されるとともに、装置本体の背面側に係止されている状態において前記装置本体の保持部として機能する。
【0013】
したがって、前記装置本体が使用時および非使用時にいずれの場合にも同一の重量になり、前記装置本体を保持する手に違和感が生じることがない。また、前記カバー部材が常に装置本体に係合するため前記カバー部材の紛失等が防止される。さらに、前記カバー部材を保持しやすい形状にすることで、例えば、前記装置本体の操作部に対して片手操作する必要が生じた場合でも、前記装置本体が不安定な状態になることが防止される。特に、装置本体に既存のカバー部材のみで操作性の向上が図られ、前記装置本体のサイズが大きくなる等の不都合が防止される。
【0014】
(2)前記カバー部材の前記係合部は、少なくとも前記カバー部材の前記被覆面が前記装置本体の背面側に係止される状態において、前記装置本体の複数の位置に形成された係止部のうちの任意の係止部に係合することを特徴とする。
【0015】
この構成においては、少なくとも前記カバー部材の被覆面が前記装置本体の背面側に係止される状態において、すなわち前記カバー部材の被覆面が前記装置本体の保持部として機能している状態において、前記装置本体の複数の位置に形成された係止部のうちのいずれかの係止部に任意に係合する。
【0016】
したがって、前記カバー部材の被覆面が前記装置本体の保持部として機能している状態で前記装置本体に対する前記カバーの相対位置が調整されるため、前記操作部に対する操作が行い易いように保持部としてのカバー部材の位置が調整されることにより前記装置本体に対する操作性が向上し、たとえ前記装置本体の前記操作部に対して片手操作を行うときでも前記装置本体が不安定な状態になることがない。
【0017】
(3)前記カバー部材は、少なくとも装置本体を保持する手が当接する部分が丸みを持つように形成されることを特徴とする。
【0018】
この構成においては、前記カバー部材において、前記装置本体を保持する手が触れる箇所が丸みを持つように形成されている。したがって、前記装置本体が無理なく保持されるとともに、前記装置本体を保持する手が角等に触れることがないため、前記装置本体を保持する手の安全が確保される。
【0019】
(4)前記装置本体に、前記カバー部材の前記係合部を前記係止部に係合する位置に案内する案内溝を形成したことを特徴とする。
【0020】
この構成においては、前記装置本体に前記カバー部材を着脱する際にスライドさせるための案内溝が形成されている。したがって、装置本体に対する前記カバー部材の着脱が容易に行われる。
【0021】
(5)前記カバー部材は、前記被覆面の端部であって前記係合部が形成されていない箇所に、前記カバー部材の強度を向上させる補強部を設けたことを特徴とする。
【0022】
この構成においては、前記カバー部材の強度を向上させる補強部が前記係合部の機能を害さない状態に形成されている。したがって、前記カバー部材の機能を確保しつつその強度が向上する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図を用いて本発明の携帯端末装置の実施形態を説明する。
【0024】
図1は本発明の特徴を示す図であり、携帯端末装置を片手(左手)で操作する際の重量バランスについて示したものである。通常、携帯端末装置は、前面側に表示部としての液晶ディスプレイ4とキー操作部7(7A〜7C)を備えている。
【0025】
ここで、図1(a)に示すように、携帯端末装置に対して入出力される情報が増加すると、必然的に情報を表示するための液晶ディスプレイ4等の表示部が大きくなるが、この液晶ディスプレイ4等の表示部が拡大するにつれて操作部7が装置本体前面の端部に配置されることになる。
【0026】
そして、操作部7が装置本体の下端部に配置されるようになると、この操作部7に対する操作を行う親指と装置本体の背面側を支える他の指とによって適正に装置本体を支えることが困難となる結果、装置本体のバランスが悪くなり不安定になるといった不都合があった。
【0027】
そこで、本発明の携帯端末装置では、図1(b)に示すように装置本体に付随し、通常は液晶ディスプレイ4の保護の用途に使用されるカバー部材を装置本体の下端部に取り付けて装置本体の保持部として効果的に利用することにより、片手操作を行う場合でも装置本体を無理なく安定した状態で保持することを可能にしている。以下、この点について第1〜第3の実施形態を示しつつ詳細に説明する。
【0028】
図2(a)〜(g)は、この発明の第1の実施形態に係る携帯端末装置、および携帯端末装置に付随するカバー部材の構成を示す図であり、それぞれ、カバー部材の正面図、カバー部材の側面図、カバー部材のA−A断面図、カバー部材のB−B断面図、装置本体の正面図、装置本体の側面図、装置本体のC−C断面図を示している。
【0029】
以下の実施形態に用いられるカバー部材1の素材は、可撓性を有するプラスチックであるが、特に素材はこれに限定されることはない。図2(c)に示すようにカバー部材1は、平板状の被覆面11と被覆面11の上部の両側端に被覆面に直交するように形成された両側面12とによって略コの字型断面形状を呈している。カバー部材1のうち保護される液晶ディスプレイ4側に配置される面、すなわち、カバー部材1の内面13の図中の左右方向(以下、単に左右方向という。)の幅は装置本体2の左右方向の幅にほぼ一致している。
【0030】
両側面12における内面13側の中央部には凸部3Aが形成されている。そして、両側面12および凸部3Aにより本発明の係合部が構成される。また、図2(b)および(d)に示すように、カバー部材1下部に被覆面11に直交するように突起6が形成されているが、この突起6が形成された箇所についても同様に略コの字型断面形状を呈している。この突起6の内面13側の左右方向の幅は装置本体2の左右方向の幅にほぼ一致している。
【0031】
一方、図2(e)に示すように、装置本体2の正面において中央部には液晶ディスプレイ4が配置されているとともに、液晶ディスプレイ4の下部にはキー操作部7が配置されている。
【0032】
さらに、図2(f)および図2(g)に示すように装置本体2の側面には、本発明の係止部となる凹部5A、5B、および5Cが形成されており、この凹部5(5A〜5C)にカバー部材1の凸部3Aを嵌め込むことによりカバー部材1の位置が装置本体2に係止され固定される。
【0033】
図3は、携帯端末装置を使用していない時の液晶ディスプレイ4をカバー部材1によって被覆し保護している状態を示しており、図3(a)〜(d)は、それぞれ装置本体2の正面図、装置本体の側面図、装置本体のA−A断面図、およびB−B断面図となる。
【0034】
図3(b)および(c)に示すように、装置本体2の液晶ディスプレイ4とカバー部材の被覆面11とが対向するようにし、装置本体2の両側面に形成される上側の凹部5Aにカバー部材1の凸部3Aを嵌め込むことにより図3(a)に示すように正面において液晶ディスプレイ4が保護される。
【0035】
図4(a)〜(d)は携帯端末装置を使用しているときにカバー部材1を装置本体2と一体化させた状態を示した図である。図4(b)に示すように、装置本体2の背面側とカバー部材1の被覆面11とが対向するようにし、装置本体2の両側面12に形成される凹部5Aにカバー部材1の凸部3Aを嵌め込むと、図4(a)のように液晶ディスプレイ4が露出した状態で装置本体2にカバー部材1が係止され、装置本体2を使用時においてカバー部材1がない状態と同じ操作性を得ることができる。
【0036】
ここで、図1(a)に示したように携帯端末装置を片手で操作する際は親指の付け根の浅い位置で装置本体2の左下側を固定し、装置本体2の中央部10を背面から指で押さえバランスをとることになる。その状態で装置本体2の中央部より下に位置するキー操作部7を操作するには装置本体2の正面から親指によって押さえこむこととなるためバランスが悪くなり操作が不安定となる問題がある。
【0037】
図5および図6は、携帯端末装置の使用時において、カバー部材1を装置本体2の保持部として使用している状態を示す図である。図5(b)、または図6(b)に示すように、装置本体2の背面側にカバー部材1を配置して、ユーザの手の大きさに合わせて凹部5Bまたは5Cにカバー部材1の凸部3Aを嵌め込んで、カバー部材1の位置を固定する。
【0038】
これにより、装置本体2の筐体が実質上下側に延長された場合と同様の状態が形成されることから、図1(b)に示すように携帯端末装置を片手で操作する際は親指の付け根の深い位置で装置本体2の左下側を固定し、装置本体2の正面から親指により操作するときに本体を支える指がキー操作部7の裏側20に位置するため、バランスを崩すことなく操作できる。
【0039】
また、カバー部材1の下側の突起6があり、この突起6が装置本体2の厚みと同一の厚みに形成されているため、カバー部材1に装置本体2と同様の厚みを得ることができ、装置本体を保持する手に違和感を感じさせることなく装置本体2をしっかりと固定することが可能になる。さらに、突起6の角は丸みを帯びているため片手で持つ際の安全性を確保することができる。
【0040】
図7(a)〜(i)は、本発明の第2の実施形態に係る携帯端末装置の構成を示す図であり、それぞれ、カバー部材の正面図、カバー部材の側面図、カバー部材のA−A断面図、カバー部材のB−B断面図、装置本体の正面図、装置本体の側面図、装置本体のC−C断面図、装置本体のD−D断面図、および装置本体のE−E断面図を示している。
【0041】
第2の実施形態における携帯端末装置の基本構成は、原則的に第1の実施形態における携帯端末装置と同様である。
【0042】
ただし、第2の実施形態における携帯端末装置は、その両側面にカバー部材1の凸部3Aを凹部5A、5B、および5Cが形成されている位置に案内するための溝部8が形成されている点が第1の実施形態と相違している。
【0043】
図8(a)〜(d)は、第2の実施形態の携帯端末装置の非使用時におけるカバー部材の状態を示す図である。図8(b)、(c)に示すように、カバー部材1を溝部8に沿って装置本体2の液晶ディスプレイ4と被覆面11とが対向するようにしてスライドさせ、両側面に形成される上側の凹部5Aにカバー部材1の凸部3Aを嵌め込むことにより図8(a)に示すように正面において液晶ディスプレイ4が保護される。
【0044】
図9(a)〜(d)は携帯端末装置を使用しているときにカバー部材1を装置本体2と一体化させた状態を示した図である。図9(b)、(c)に示すように、カバー部材1を溝部8に沿って装置本体2の背面側とカバー部材の内面13とが対向するようにしてスライドさせ、装置本体2の両側面に形成される凹部5Aにカバー部材1の凸部3Aを嵌め込むと図9(a)のように液晶ディスプレイ4が露出した状態で装置本体2にカバー部材1が係止され、使用時においてカバー部材1がない状態と同じ操作性を得ることができる。
【0045】
図10(a)〜(d)、および図11(a)〜(d)は携帯端末装置を使用しているときにカバー部材1を装置本体2と一体化させ、且つ操作性を向上させる技術を示している。図10(b)または図11(b)に示すように、装置本体2の背面側とカバー部材1の被覆面11とを対向させた状態で、ユーザの手の大きさに合わせて凹部5Bまたは5Cにカバー部材1の凸部3Aを嵌め込むと、ユーザが任意にカバー部材1の下端部と操作部7との位置関係を調整することが可能になる。すなわち、ユーザが操作部7に対する操作を行う際には、ユーザの手は必然的にカバー部材1に当接するところ、装置本体2の下端部からカバー部材1の下端部をどの程度延び出させるかを調整することにより、ユーザが操作部7に対する操作を容易に行える状態を形成することができる。
【0046】
以上のように第2の実施形態においても第1の実施形態と同様に、図1(b)に示すように携帯端末装置を片手で操作する際は親指の付け根の深い位置で装置本体2の左下側を固定し、装置本体2の正面から親指により操作するときに本体を支える指がキー操作部7A、7B、7Cの裏側20に位置するためバランスを崩すことなく操作でき、また、カバー部材1の下側に突起6が形成されているため、カバー部材1に装置本体2と同様の厚みを得ることができるため装置本体2をしっかりと固定することが可能になる。さらに、突起6の角は丸みを帯びているため片手で持つ際の安全性を確保することができる。そして、本実施形態では、溝部8が形成されているため、装置本体2に対してカバー部材1を装着または取り外す際の便宜を図ることができる。
【0047】
図12(a)〜(i)は、本発明の第3の実施形態に係る携帯端末装置の構成を示しており、それぞれカバー部材の正面図、カバー部材の側面図、カバー部材のA−A断面図、カバー部材のB−B断面図、装置本体の正面図、装置本体の側面図、装置本体のC−C断面図、カバー部材のF−F断面図、およびカバー部材のG−G断面図、である。
【0048】
第3の実施形態における携帯端末装置の構成は、原則的には上述の第1に実施形態における携帯端末装置と同様である。ただし、この実施形態では、カバー部材1の強度を高めるため補強板9が被覆面11および両側面12に接するように形成されている。
【0049】
図12(e)に示すように、装置本体2の正面において中央部には液晶ディスプレイ4が配置されているとともに液晶ディスプレイ4の下部にはキー操作部7が配置されている。
【0050】
図13(a)〜(e)は携帯端末装置の非使用時におけるカバー部材の状態を示す図である。図13(b)、(c)、(e)に示すように、装置本体2の液晶ディスプレイ4とカバー部材の内面13を対向するようにし、装置本体2の両側面に形成される凹部5Aにカバー部材1の凸部3A、凹部5Bにカバー部材1の凸部3Bを嵌め込むことにより図13(a)に示すように正面において液晶ディスプレイ4が保護される。
【0051】
図14(a)〜(e)は携帯端末装置を使用しているときにカバー部材1を装置本体2と一体化させた状態を示した図である。図14(b)に示すように、装置本体2の背面側とカバー部材の内面13とが対向するようにし、両側面に形成される凹部5Aにカバー部材1の凸部3A、凹部5Bにカバー部材1の凸部3Bを嵌め込むと、図14(a)に示すように液晶ディスプレイ4が露出した状態で装置本体2にカバー部材1が係止され、使用時においてカバー部材1がない状態と同じ操作性を得ることができる。
【0052】
図15、図16は携帯端末装置を使用しているときにカバー部材1を装置本体2と一体化させ、且つ操作性を向上させる技術を示した図である。図15(b)、(c)、(d)、または図16(b)、(c)、(d)に示すように、装置本体2の背面側とカバー部材の内面13とが対向するようにし、ユーザの手の大きさに合わせて凹部5Bまたは5Cにカバー部材1の凸部3Bを嵌め込む。これにより、例えばユーザが片手で装置本体2を保持している状態で、自らが操作部7に対する操作を行い易くなるようにカバー部材1の位置を調整することが可能になる。
【0053】
以上にように、第3の実施形態においても、上述の第1の実施形態および第2の実施形態と同様に、図1(b)に示すように携帯端末装置を片手で操作する際は親指の付け根の深い位置で装置本体2の左下側を固定し、装置本体2の正面から親指により操作するときに本体を支える指がキー操作部7の裏側20に位置するためバランスを崩すことなく操作できる。さらに、カバー部材1の下側の突起6があるため、カバー部材1に装置本体2同様の厚みを得ることができるので装置本体2はしっかりと固定される。また、両側面12の角は丸みを帯びているため片手で持つ際の安全性を確保することができる。そして、第3の実施形態では、補強板が設けられているため、カバー部材1の強度を向上させることが可能になる。
【0054】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、以下の効果を奏することができる。
【0055】
(1)装置本体の非使用時に装置本体の前面側に係止されて装置本体の前面に配置された表示部を保護するためのカバー部材の被覆面を、装置本体の使用時には装置本体の背面側に係止できるとともに、装置本体の背面側に係止されている状態において前記装置本体の保持部として機能させることが可能になることにより、前記装置本体を使用時および非使用時にいずれの場合にも同一の重量にすることができ、前記装置本体を保持する手に違和感が生じることを防止できる。
【0056】
また、前記カバー部材を常に装置本体に係合させるため前記カバー部材の紛失等を防止することができる。さらに、前記カバー部材を保持しやすい形状にすることで、例えば、前記装置本体の操作部に対して片手操作する必要が生じた場合でも、前記装置本体が不安定な状態になることを防止することができる。特に、装置本体に既存のカバー部材のみで操作性の向上を図ることができ、前記装置本体のサイズが大きくなる等の不都合を防止することができる。
【0057】
(2)少なくとも前記カバー部材の被覆面を、前記装置本体の保持部として機能している状態において、前記装置本体の複数の位置に形成された係止部のうちのいずれかの係止部に任意に係合させることができることにより、前記カバー部材の被覆面が前記装置本体の保持部として機能している状態で前記装置本体に対する前記カバー部材の相対位置を調整することができるため、前記操作部に対する操作が行い易いように保持部としてのカバー部材の位置を調整することにより前記装置本体に対する操作性を向上させることが可能になり、たとえ前記装置本体の前記操作部に対して片手操作を行うときでも前記装置本体が不安定な状態になることを防止できる。
【0058】
(3)前記カバー部材の前記係合部において、前記装置本体を保持する手が触れる箇所を丸みを持つように形成することにより、前記装置本体を無理なく保持できるとともに、前記装置本体を保持する手が角等に触れることを防止して、前記装置本体を保持する手の安全を確保することができる。
【0059】
(4)前記装置本体に前記カバー部材を着脱する際にスライドさせるための案内溝を形成したことにより、装置本体に対する前記カバー部材の着脱を容易に行うことが可能になる。
【0060】
(5)前記カバー部材の強度を向上させる補強部を前記係合部の機能を害さない状態に形成したことにより、前記カバー部材の機能を確保しつつその強度を向上させることができる。
【0061】
よって、装置本体に付随するカバー部材を効果的に用いることにより、装置本体の操作部に対する操作性の向上を図ることが可能な携帯端末装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】携帯端末装置を片手で操作する際の重量バランスについて示した図である。
【図2】第1の実施形態における携帯端末装置およびカバー部材の構成を示す図である。
【図3】第1の実施形態における携帯端末装置の非使用時におけるカバー部材の状態を示す図である。
【図4】第1の実施形態における携帯端末装置の使用時におけるカバー部材の状態を示す図である。
【図5】カバー部材を携帯端末装置の保持部として使用している状態を示す図である。
【図6】カバー部材を携帯端末装置の保持部として使用している状態を示す図である。
【図7】第2の実施形態における携帯端末装置およびカバー部材の構成を示す図である。
【図8】第2の実施形態における携帯端末装置の非使用時におけるカバー部材の状態を示す図である。
【図9】第2の実施形態における携帯端末装置の使用時におけるカバー部材の状態を示す図である。
【図10】カバー部材を携帯端末装置の保持部として使用している状態を示す図である。
【図11】カバー部材を携帯端末装置の保持部として使用している状態を示す図である。
【図12】第3の実施形態における携帯端末装置およびカバー部材の構成を示す図である。
【図13】第3の実施形態における携帯端末装置の非使用時におけるカバー部材の状態を示す図である。
【図14】第3の実施形態における携帯端末装置の使用時におけるカバー部材の状態を示す図である。
【図15】カバー部材を携帯端末装置の保持部として使用している状態を示す図である。
【図16】カバー部材を携帯端末装置の保持部として使用している状態を示す図である。
【符号の説明】
1−カバー部材
2−装置本体
3(3A、3B)−凸部
4−液晶ディスプレイ
5(5A〜5C)−凹部
6−突起部
7(7A〜7C)−キー操作部
8−溝部
9−補強板
11−被覆面(カバー部材)
12−両側面(カバー部材)
13−内面(カバー部材)
【発明の属する技術分野】
この発明は、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末装置に関し、特に、携帯端末装置の表示部を保護するために使用されるカバー部材に特徴を有する携帯端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、スケジュールやアドレス帳の管理機能、およびメール等の通信機能を有する携帯端末装置が普及しているが、このような携帯端末装置の表示部には小型化・軽量化に適している液晶ディスプレイが用いられることが多い。そして、この液晶ディスプレイ等が汚れたり、外力の作用によって破損したりすることを防止するために、通常、携帯端末装置にはカバー部材が付随しており、このカバー部材で液晶ディスプレイ等を被覆することで、液晶ディスプレイ等を適正に保護するものが多かった。
【0003】
ところが、カバー部材を単に液晶ディスプレイ等を保護する用途のみに用いるのではなく、操作性、デザイン性、利便性の各観点からカバー部材に対して様々な工夫が施されることが望ましいといえる。
【0004】
そこで、従来技術の中には、例えば、表示部を開閉自在に被覆するカバー部材が表示部を開放しており携帯端末装置を使用している状態で、カバー部材によって装置本体を特定の姿勢に支持することにより、表示部を保護するためだけでなく、装置本体の姿勢を保持するためにもカバー部材を使用することを可能にして、装置に既存の部材の有効活用を図るものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
また、装置本体と装置本体を覆う筐体とで構成される携帯型電子機器(携帯端末装置)において本体を覆う筐体を本体裏側にスライドさせることで画面へのペン入力を安定させるものがある(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
さらに、カバー部材を操作性向上に利用した従来技術の他の例として、タイプライタ、ワードプロセッサ等のキーボードカバーを機器操作時にパームレストとして使用するものもある(例えば、特許文献3参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−274750号公報
【特許文献2】
特開平4−85895号公報
【特許文献3】
特開昭61−213911号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来技術では、カバー部材によって実際に装置本体の操作部に対して操作している際の操作性が向上しているとはいえない。
【0008】
ここで、携帯端末装置の装置本体はできるだけ小さくする必要があるところ、その限られたサイズの制限のなかで情報を表示する表示部はできるだけ大きくすることが求められているため、これに伴って操作部は携帯端末装置の装置本体端に位置することになり操作しにくいという不都合が生じる虞があるが、このとき、カバー部材を用いて実際に装置本体の操作部に対する操作性を向上させることができれば非常に効果的であるといえる。
【0009】
この発明の目的は、装置本体に付随するカバー部材を効果的に用いることにより、装置本体の操作部に対する操作性の向上を図ることが可能な携帯端末装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は以下の構成を備えている。
【0011】
(1)装置本体の前面に配置された表示部および前記前面の端部に配置された操作部のうち少なくとも前記表示部を被覆する被覆面と、前記被覆面の端部に形成されるとともに前記装置本体に設けられた係止部に係合する係合部と、を有するカバー部材を備え、
前記カバー部材は、前記装置本体の使用状態に応じて、少なくとも前記被覆面が前記装置本体の前面側に対向する位置、および前記被覆面が前記装置本体の背面側に対向する位置であって前記装置本体の前記操作部側の端部から前記カバー部材の一部がはみ出すような位置に係止されることを特徴とする。
【0012】
この構成においては、装置本体の非使用時に装置本体の前面側に係止されて装置本体の前面に配置された表示部を保護するためのカバー部材の被覆面が、装置本体の使用時には装置本体の背面側に係止されるとともに、装置本体の背面側に係止されている状態において前記装置本体の保持部として機能する。
【0013】
したがって、前記装置本体が使用時および非使用時にいずれの場合にも同一の重量になり、前記装置本体を保持する手に違和感が生じることがない。また、前記カバー部材が常に装置本体に係合するため前記カバー部材の紛失等が防止される。さらに、前記カバー部材を保持しやすい形状にすることで、例えば、前記装置本体の操作部に対して片手操作する必要が生じた場合でも、前記装置本体が不安定な状態になることが防止される。特に、装置本体に既存のカバー部材のみで操作性の向上が図られ、前記装置本体のサイズが大きくなる等の不都合が防止される。
【0014】
(2)前記カバー部材の前記係合部は、少なくとも前記カバー部材の前記被覆面が前記装置本体の背面側に係止される状態において、前記装置本体の複数の位置に形成された係止部のうちの任意の係止部に係合することを特徴とする。
【0015】
この構成においては、少なくとも前記カバー部材の被覆面が前記装置本体の背面側に係止される状態において、すなわち前記カバー部材の被覆面が前記装置本体の保持部として機能している状態において、前記装置本体の複数の位置に形成された係止部のうちのいずれかの係止部に任意に係合する。
【0016】
したがって、前記カバー部材の被覆面が前記装置本体の保持部として機能している状態で前記装置本体に対する前記カバーの相対位置が調整されるため、前記操作部に対する操作が行い易いように保持部としてのカバー部材の位置が調整されることにより前記装置本体に対する操作性が向上し、たとえ前記装置本体の前記操作部に対して片手操作を行うときでも前記装置本体が不安定な状態になることがない。
【0017】
(3)前記カバー部材は、少なくとも装置本体を保持する手が当接する部分が丸みを持つように形成されることを特徴とする。
【0018】
この構成においては、前記カバー部材において、前記装置本体を保持する手が触れる箇所が丸みを持つように形成されている。したがって、前記装置本体が無理なく保持されるとともに、前記装置本体を保持する手が角等に触れることがないため、前記装置本体を保持する手の安全が確保される。
【0019】
(4)前記装置本体に、前記カバー部材の前記係合部を前記係止部に係合する位置に案内する案内溝を形成したことを特徴とする。
【0020】
この構成においては、前記装置本体に前記カバー部材を着脱する際にスライドさせるための案内溝が形成されている。したがって、装置本体に対する前記カバー部材の着脱が容易に行われる。
【0021】
(5)前記カバー部材は、前記被覆面の端部であって前記係合部が形成されていない箇所に、前記カバー部材の強度を向上させる補強部を設けたことを特徴とする。
【0022】
この構成においては、前記カバー部材の強度を向上させる補強部が前記係合部の機能を害さない状態に形成されている。したがって、前記カバー部材の機能を確保しつつその強度が向上する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図を用いて本発明の携帯端末装置の実施形態を説明する。
【0024】
図1は本発明の特徴を示す図であり、携帯端末装置を片手(左手)で操作する際の重量バランスについて示したものである。通常、携帯端末装置は、前面側に表示部としての液晶ディスプレイ4とキー操作部7(7A〜7C)を備えている。
【0025】
ここで、図1(a)に示すように、携帯端末装置に対して入出力される情報が増加すると、必然的に情報を表示するための液晶ディスプレイ4等の表示部が大きくなるが、この液晶ディスプレイ4等の表示部が拡大するにつれて操作部7が装置本体前面の端部に配置されることになる。
【0026】
そして、操作部7が装置本体の下端部に配置されるようになると、この操作部7に対する操作を行う親指と装置本体の背面側を支える他の指とによって適正に装置本体を支えることが困難となる結果、装置本体のバランスが悪くなり不安定になるといった不都合があった。
【0027】
そこで、本発明の携帯端末装置では、図1(b)に示すように装置本体に付随し、通常は液晶ディスプレイ4の保護の用途に使用されるカバー部材を装置本体の下端部に取り付けて装置本体の保持部として効果的に利用することにより、片手操作を行う場合でも装置本体を無理なく安定した状態で保持することを可能にしている。以下、この点について第1〜第3の実施形態を示しつつ詳細に説明する。
【0028】
図2(a)〜(g)は、この発明の第1の実施形態に係る携帯端末装置、および携帯端末装置に付随するカバー部材の構成を示す図であり、それぞれ、カバー部材の正面図、カバー部材の側面図、カバー部材のA−A断面図、カバー部材のB−B断面図、装置本体の正面図、装置本体の側面図、装置本体のC−C断面図を示している。
【0029】
以下の実施形態に用いられるカバー部材1の素材は、可撓性を有するプラスチックであるが、特に素材はこれに限定されることはない。図2(c)に示すようにカバー部材1は、平板状の被覆面11と被覆面11の上部の両側端に被覆面に直交するように形成された両側面12とによって略コの字型断面形状を呈している。カバー部材1のうち保護される液晶ディスプレイ4側に配置される面、すなわち、カバー部材1の内面13の図中の左右方向(以下、単に左右方向という。)の幅は装置本体2の左右方向の幅にほぼ一致している。
【0030】
両側面12における内面13側の中央部には凸部3Aが形成されている。そして、両側面12および凸部3Aにより本発明の係合部が構成される。また、図2(b)および(d)に示すように、カバー部材1下部に被覆面11に直交するように突起6が形成されているが、この突起6が形成された箇所についても同様に略コの字型断面形状を呈している。この突起6の内面13側の左右方向の幅は装置本体2の左右方向の幅にほぼ一致している。
【0031】
一方、図2(e)に示すように、装置本体2の正面において中央部には液晶ディスプレイ4が配置されているとともに、液晶ディスプレイ4の下部にはキー操作部7が配置されている。
【0032】
さらに、図2(f)および図2(g)に示すように装置本体2の側面には、本発明の係止部となる凹部5A、5B、および5Cが形成されており、この凹部5(5A〜5C)にカバー部材1の凸部3Aを嵌め込むことによりカバー部材1の位置が装置本体2に係止され固定される。
【0033】
図3は、携帯端末装置を使用していない時の液晶ディスプレイ4をカバー部材1によって被覆し保護している状態を示しており、図3(a)〜(d)は、それぞれ装置本体2の正面図、装置本体の側面図、装置本体のA−A断面図、およびB−B断面図となる。
【0034】
図3(b)および(c)に示すように、装置本体2の液晶ディスプレイ4とカバー部材の被覆面11とが対向するようにし、装置本体2の両側面に形成される上側の凹部5Aにカバー部材1の凸部3Aを嵌め込むことにより図3(a)に示すように正面において液晶ディスプレイ4が保護される。
【0035】
図4(a)〜(d)は携帯端末装置を使用しているときにカバー部材1を装置本体2と一体化させた状態を示した図である。図4(b)に示すように、装置本体2の背面側とカバー部材1の被覆面11とが対向するようにし、装置本体2の両側面12に形成される凹部5Aにカバー部材1の凸部3Aを嵌め込むと、図4(a)のように液晶ディスプレイ4が露出した状態で装置本体2にカバー部材1が係止され、装置本体2を使用時においてカバー部材1がない状態と同じ操作性を得ることができる。
【0036】
ここで、図1(a)に示したように携帯端末装置を片手で操作する際は親指の付け根の浅い位置で装置本体2の左下側を固定し、装置本体2の中央部10を背面から指で押さえバランスをとることになる。その状態で装置本体2の中央部より下に位置するキー操作部7を操作するには装置本体2の正面から親指によって押さえこむこととなるためバランスが悪くなり操作が不安定となる問題がある。
【0037】
図5および図6は、携帯端末装置の使用時において、カバー部材1を装置本体2の保持部として使用している状態を示す図である。図5(b)、または図6(b)に示すように、装置本体2の背面側にカバー部材1を配置して、ユーザの手の大きさに合わせて凹部5Bまたは5Cにカバー部材1の凸部3Aを嵌め込んで、カバー部材1の位置を固定する。
【0038】
これにより、装置本体2の筐体が実質上下側に延長された場合と同様の状態が形成されることから、図1(b)に示すように携帯端末装置を片手で操作する際は親指の付け根の深い位置で装置本体2の左下側を固定し、装置本体2の正面から親指により操作するときに本体を支える指がキー操作部7の裏側20に位置するため、バランスを崩すことなく操作できる。
【0039】
また、カバー部材1の下側の突起6があり、この突起6が装置本体2の厚みと同一の厚みに形成されているため、カバー部材1に装置本体2と同様の厚みを得ることができ、装置本体を保持する手に違和感を感じさせることなく装置本体2をしっかりと固定することが可能になる。さらに、突起6の角は丸みを帯びているため片手で持つ際の安全性を確保することができる。
【0040】
図7(a)〜(i)は、本発明の第2の実施形態に係る携帯端末装置の構成を示す図であり、それぞれ、カバー部材の正面図、カバー部材の側面図、カバー部材のA−A断面図、カバー部材のB−B断面図、装置本体の正面図、装置本体の側面図、装置本体のC−C断面図、装置本体のD−D断面図、および装置本体のE−E断面図を示している。
【0041】
第2の実施形態における携帯端末装置の基本構成は、原則的に第1の実施形態における携帯端末装置と同様である。
【0042】
ただし、第2の実施形態における携帯端末装置は、その両側面にカバー部材1の凸部3Aを凹部5A、5B、および5Cが形成されている位置に案内するための溝部8が形成されている点が第1の実施形態と相違している。
【0043】
図8(a)〜(d)は、第2の実施形態の携帯端末装置の非使用時におけるカバー部材の状態を示す図である。図8(b)、(c)に示すように、カバー部材1を溝部8に沿って装置本体2の液晶ディスプレイ4と被覆面11とが対向するようにしてスライドさせ、両側面に形成される上側の凹部5Aにカバー部材1の凸部3Aを嵌め込むことにより図8(a)に示すように正面において液晶ディスプレイ4が保護される。
【0044】
図9(a)〜(d)は携帯端末装置を使用しているときにカバー部材1を装置本体2と一体化させた状態を示した図である。図9(b)、(c)に示すように、カバー部材1を溝部8に沿って装置本体2の背面側とカバー部材の内面13とが対向するようにしてスライドさせ、装置本体2の両側面に形成される凹部5Aにカバー部材1の凸部3Aを嵌め込むと図9(a)のように液晶ディスプレイ4が露出した状態で装置本体2にカバー部材1が係止され、使用時においてカバー部材1がない状態と同じ操作性を得ることができる。
【0045】
図10(a)〜(d)、および図11(a)〜(d)は携帯端末装置を使用しているときにカバー部材1を装置本体2と一体化させ、且つ操作性を向上させる技術を示している。図10(b)または図11(b)に示すように、装置本体2の背面側とカバー部材1の被覆面11とを対向させた状態で、ユーザの手の大きさに合わせて凹部5Bまたは5Cにカバー部材1の凸部3Aを嵌め込むと、ユーザが任意にカバー部材1の下端部と操作部7との位置関係を調整することが可能になる。すなわち、ユーザが操作部7に対する操作を行う際には、ユーザの手は必然的にカバー部材1に当接するところ、装置本体2の下端部からカバー部材1の下端部をどの程度延び出させるかを調整することにより、ユーザが操作部7に対する操作を容易に行える状態を形成することができる。
【0046】
以上のように第2の実施形態においても第1の実施形態と同様に、図1(b)に示すように携帯端末装置を片手で操作する際は親指の付け根の深い位置で装置本体2の左下側を固定し、装置本体2の正面から親指により操作するときに本体を支える指がキー操作部7A、7B、7Cの裏側20に位置するためバランスを崩すことなく操作でき、また、カバー部材1の下側に突起6が形成されているため、カバー部材1に装置本体2と同様の厚みを得ることができるため装置本体2をしっかりと固定することが可能になる。さらに、突起6の角は丸みを帯びているため片手で持つ際の安全性を確保することができる。そして、本実施形態では、溝部8が形成されているため、装置本体2に対してカバー部材1を装着または取り外す際の便宜を図ることができる。
【0047】
図12(a)〜(i)は、本発明の第3の実施形態に係る携帯端末装置の構成を示しており、それぞれカバー部材の正面図、カバー部材の側面図、カバー部材のA−A断面図、カバー部材のB−B断面図、装置本体の正面図、装置本体の側面図、装置本体のC−C断面図、カバー部材のF−F断面図、およびカバー部材のG−G断面図、である。
【0048】
第3の実施形態における携帯端末装置の構成は、原則的には上述の第1に実施形態における携帯端末装置と同様である。ただし、この実施形態では、カバー部材1の強度を高めるため補強板9が被覆面11および両側面12に接するように形成されている。
【0049】
図12(e)に示すように、装置本体2の正面において中央部には液晶ディスプレイ4が配置されているとともに液晶ディスプレイ4の下部にはキー操作部7が配置されている。
【0050】
図13(a)〜(e)は携帯端末装置の非使用時におけるカバー部材の状態を示す図である。図13(b)、(c)、(e)に示すように、装置本体2の液晶ディスプレイ4とカバー部材の内面13を対向するようにし、装置本体2の両側面に形成される凹部5Aにカバー部材1の凸部3A、凹部5Bにカバー部材1の凸部3Bを嵌め込むことにより図13(a)に示すように正面において液晶ディスプレイ4が保護される。
【0051】
図14(a)〜(e)は携帯端末装置を使用しているときにカバー部材1を装置本体2と一体化させた状態を示した図である。図14(b)に示すように、装置本体2の背面側とカバー部材の内面13とが対向するようにし、両側面に形成される凹部5Aにカバー部材1の凸部3A、凹部5Bにカバー部材1の凸部3Bを嵌め込むと、図14(a)に示すように液晶ディスプレイ4が露出した状態で装置本体2にカバー部材1が係止され、使用時においてカバー部材1がない状態と同じ操作性を得ることができる。
【0052】
図15、図16は携帯端末装置を使用しているときにカバー部材1を装置本体2と一体化させ、且つ操作性を向上させる技術を示した図である。図15(b)、(c)、(d)、または図16(b)、(c)、(d)に示すように、装置本体2の背面側とカバー部材の内面13とが対向するようにし、ユーザの手の大きさに合わせて凹部5Bまたは5Cにカバー部材1の凸部3Bを嵌め込む。これにより、例えばユーザが片手で装置本体2を保持している状態で、自らが操作部7に対する操作を行い易くなるようにカバー部材1の位置を調整することが可能になる。
【0053】
以上にように、第3の実施形態においても、上述の第1の実施形態および第2の実施形態と同様に、図1(b)に示すように携帯端末装置を片手で操作する際は親指の付け根の深い位置で装置本体2の左下側を固定し、装置本体2の正面から親指により操作するときに本体を支える指がキー操作部7の裏側20に位置するためバランスを崩すことなく操作できる。さらに、カバー部材1の下側の突起6があるため、カバー部材1に装置本体2同様の厚みを得ることができるので装置本体2はしっかりと固定される。また、両側面12の角は丸みを帯びているため片手で持つ際の安全性を確保することができる。そして、第3の実施形態では、補強板が設けられているため、カバー部材1の強度を向上させることが可能になる。
【0054】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、以下の効果を奏することができる。
【0055】
(1)装置本体の非使用時に装置本体の前面側に係止されて装置本体の前面に配置された表示部を保護するためのカバー部材の被覆面を、装置本体の使用時には装置本体の背面側に係止できるとともに、装置本体の背面側に係止されている状態において前記装置本体の保持部として機能させることが可能になることにより、前記装置本体を使用時および非使用時にいずれの場合にも同一の重量にすることができ、前記装置本体を保持する手に違和感が生じることを防止できる。
【0056】
また、前記カバー部材を常に装置本体に係合させるため前記カバー部材の紛失等を防止することができる。さらに、前記カバー部材を保持しやすい形状にすることで、例えば、前記装置本体の操作部に対して片手操作する必要が生じた場合でも、前記装置本体が不安定な状態になることを防止することができる。特に、装置本体に既存のカバー部材のみで操作性の向上を図ることができ、前記装置本体のサイズが大きくなる等の不都合を防止することができる。
【0057】
(2)少なくとも前記カバー部材の被覆面を、前記装置本体の保持部として機能している状態において、前記装置本体の複数の位置に形成された係止部のうちのいずれかの係止部に任意に係合させることができることにより、前記カバー部材の被覆面が前記装置本体の保持部として機能している状態で前記装置本体に対する前記カバー部材の相対位置を調整することができるため、前記操作部に対する操作が行い易いように保持部としてのカバー部材の位置を調整することにより前記装置本体に対する操作性を向上させることが可能になり、たとえ前記装置本体の前記操作部に対して片手操作を行うときでも前記装置本体が不安定な状態になることを防止できる。
【0058】
(3)前記カバー部材の前記係合部において、前記装置本体を保持する手が触れる箇所を丸みを持つように形成することにより、前記装置本体を無理なく保持できるとともに、前記装置本体を保持する手が角等に触れることを防止して、前記装置本体を保持する手の安全を確保することができる。
【0059】
(4)前記装置本体に前記カバー部材を着脱する際にスライドさせるための案内溝を形成したことにより、装置本体に対する前記カバー部材の着脱を容易に行うことが可能になる。
【0060】
(5)前記カバー部材の強度を向上させる補強部を前記係合部の機能を害さない状態に形成したことにより、前記カバー部材の機能を確保しつつその強度を向上させることができる。
【0061】
よって、装置本体に付随するカバー部材を効果的に用いることにより、装置本体の操作部に対する操作性の向上を図ることが可能な携帯端末装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】携帯端末装置を片手で操作する際の重量バランスについて示した図である。
【図2】第1の実施形態における携帯端末装置およびカバー部材の構成を示す図である。
【図3】第1の実施形態における携帯端末装置の非使用時におけるカバー部材の状態を示す図である。
【図4】第1の実施形態における携帯端末装置の使用時におけるカバー部材の状態を示す図である。
【図5】カバー部材を携帯端末装置の保持部として使用している状態を示す図である。
【図6】カバー部材を携帯端末装置の保持部として使用している状態を示す図である。
【図7】第2の実施形態における携帯端末装置およびカバー部材の構成を示す図である。
【図8】第2の実施形態における携帯端末装置の非使用時におけるカバー部材の状態を示す図である。
【図9】第2の実施形態における携帯端末装置の使用時におけるカバー部材の状態を示す図である。
【図10】カバー部材を携帯端末装置の保持部として使用している状態を示す図である。
【図11】カバー部材を携帯端末装置の保持部として使用している状態を示す図である。
【図12】第3の実施形態における携帯端末装置およびカバー部材の構成を示す図である。
【図13】第3の実施形態における携帯端末装置の非使用時におけるカバー部材の状態を示す図である。
【図14】第3の実施形態における携帯端末装置の使用時におけるカバー部材の状態を示す図である。
【図15】カバー部材を携帯端末装置の保持部として使用している状態を示す図である。
【図16】カバー部材を携帯端末装置の保持部として使用している状態を示す図である。
【符号の説明】
1−カバー部材
2−装置本体
3(3A、3B)−凸部
4−液晶ディスプレイ
5(5A〜5C)−凹部
6−突起部
7(7A〜7C)−キー操作部
8−溝部
9−補強板
11−被覆面(カバー部材)
12−両側面(カバー部材)
13−内面(カバー部材)
Claims (5)
- 装置本体の前面に配置された表示部および前記前面の端部に配置された操作部のうち少なくとも前記表示部を被覆する被覆面と、前記被覆面の端部に形成されるとともに前記装置本体に設けられた係止部に係合する係合部と、を有するカバー部材を備え、
前記カバー部材は、前記装置本体の使用状態に応じて、少なくとも前記被覆面が前記装置本体の前面側に対向する位置、および前記被覆面が前記装置本体の背面側に対向する位置であって前記装置本体の前記操作部側の端部から前記カバー部材の一部がはみ出すような位置に係止されることを特徴とする携帯端末装置。 - 前記カバー部材の前記係合部は、少なくとも前記カバー部材の前記被覆面が前記装置本体の背面側に係止される状態において、前記装置本体の複数の位置に形成された係止部のうちの任意の係止部に係合することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
- 前記カバー部材は、少なくとも装置本体を保持する手が当接する部分が丸みを持つように形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の携帯端末装置。
- 前記装置本体に、前記カバー部材の前記係合部を前記係止部に係合する位置に案内する案内溝を形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の携帯端末装置。
- 前記カバー部材は、前記被覆面の端部であって前記係合部が形成されていない箇所に、前記カバー部材の強度を向上させる補強部を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の携帯端末装置。
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Cited By (1)
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JP2023046003A (ja) * | 2021-09-22 | 2023-04-03 | カシオ計算機株式会社 | 電子機器 |
-
2002
- 2002-11-20 JP JP2002337153A patent/JP2004171303A/ja active Pending
Cited By (2)
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