JP2004170857A - ズームレンズ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】物体側から順に、第1乃至第3のレンズ11〜13からなる正の屈折力を有する固定された第1のレンズ群と、第4乃至第6のレンズ14〜15からなる負の屈折力を有する移動可能な第2のレンズ群と、第7のレンズ18からなる正の屈折力を有する固定された第3のレンズ群と、第8乃至第10のレンズ19〜21からなる正の屈折力を有する移動可能な第4のレンズ群と、を有し、前記第2のレンズ群は、前記第1のレンズ群を介して入射し、鏡筒の下側壁面42で反射したゴースト光を遮断する遮光部材31を備える。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビデオカメラなどに用いるズームレンズに関し、詳しくは撮影時にゴースト画像の発生を防止するようなズームレンズに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、磁気テープ等に映像信号を記録する民生用の携帯型ビデオカメラが提供されている。これらビデオカメラの多くには、焦点距離を連続的に変化させることができるズームレンズが備えられている。
【0003】
前記ズームレンズには、例えば比較的高変倍で大口径比のいわゆる4群ズームレンズがある。この4群ズームレンズは、物体側より順に、合焦用の第1のレンズ群、変倍用の第2のレンズ群、固定の第3のレンズ群、そして変倍に伴う像面移動を補正し、かつ合焦させるための第4レンズ群で構成される。
【0004】
4群ズームレンズを用い、太陽光や強い照明の下で暗い物体を撮像する時、変倍用の第2のレンズ群が望遠端付近にあると、ズームレンズに直接入射した太陽光等が鏡筒内壁で反射されてゴースト光が発生することがある。CCDにこのゴースト光が飛び込むと、ビデオカメラの画面には極めて強いゴーストが発生する。
【0005】
このようなゴースト像を防止するため、CCDの前段の光学ローパスフィルタの前方に鏡筒と一体にマスク形状のゴースト光規制部を設け、ゴースト光を遮断する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
また、同様に、絞り羽を移動させるガイドピンの反射によってゴースト光が発生することがある。このようなゴースト光を遮断するため、ゴースト光を遮断する遮光部を絞り羽と一体的に形成する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−130651号公報
【特許文献2】
特開2000−147349号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記4群ズームレンズは、ビデオカメラのズームレンズに採用する際に、機器の小型化を図るために鏡筒の小型化を余儀なくされている。このとき鏡筒の内側壁面は比較的光軸に近い位置に配置され、従来の4群ズームレンズのように鏡筒内に十分な空間を確保することができなくなる。
【0009】
このように鏡筒の内側壁面が光軸に近いと、前記光学ローパスフィルタの前方にゴースト光規制部を設けることではゴースト光に対処することが難しい。すなわち、この場合のゴースト光は光軸に対して小さな角度をなすので、前記部位にゴースト光規制部を設けるとマスクを大きくすることが必要になり、遮断する光量が多くなってズームレンズの光利用効率が低下する。
【0010】
また、絞り羽に遮光部を一体に遮光部を形成する前述の技術は、ゴースト光が発生し得る暗い物体を撮影する際に絞りを大きく開く必要があるので適用することが難しい。
【0011】
さらに、ゴースト光を防止するため、鏡筒内部に遮光溝やシボを設けたり、反射防止塗装を施したりすることが考えられるが、ゴースト光を十分に防止することはできなかった。
【0012】
本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、鏡筒の内側壁面が光軸に近い4群ズームレンズにおいて、ゴースト光を防止するようなズームレンズを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するために、本発明に係るズームレンズは、物体側から順に、固定された正の屈折力を有する第1のレンズ群と、移動可能な負の屈折力を有する第2のレンズ群と、固定された正の屈折力を有する第3のレンズ群と、移動可能な正の屈折力を有する第4のレンズ群とを有するものであって、前記第2のレンズ群は、前記第1のレンズ群を介して入射した光が鏡筒内部壁に反射して発生したゴースト光を遮断する遮光手段を有する。
【0014】
好ましくは、前記遮光手段は、前記第1乃至第4のレンズ群の光軸を基準として、上下左右の少なくとも一つの方向に所定高さより外側の光線を遮断する。
【0015】
好ましくは、前記遮光手段は、前記光軸の下側の所定高さより下側の光線を遮断する。
【0016】
好ましくは、前記遮光手段は、前記光軸の上側の所定高さより上側の光線を遮断する。
【0017】
好ましくは、前記遮光手段は、前記光軸の左側の所定高さより左側の光線を遮断する。
【0018】
好ましくは、前記遮光手段は、前記光軸の右側の所定高さより右側の光線を遮光する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るズームレンズの実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0020】
本実施の形態のズームレンズは、民生用の携帯型ビデオカメラに用いることを想定した4群ズームレンズであり、鏡筒を小型化したために鏡筒の内側壁面と光軸の距離が近くなっている。また、このズームレンズは、物体の像をビデオカメラ内部のCCD受光面に結像している。
【0021】
図1は、第1の実施の形態のズームレンズを示す図である。
【0022】
このズームレンズは、第1乃至第4のレンズ群から構成される4群ズームレンズであり、これらのレンズ群は、鏡筒40内に格納されている。鏡筒40の内側壁面は、光の反射を防止するように黒色の材料で構成され、遮光溝とシボが設けられ、あるいは黒色塗料で塗装されている。
【0023】
レンズ群の光軸L0を基準とすると、鏡筒40の上側壁面41の高さはH1=10mmであり、下側壁面42の高さはH2=−7.4mmである。ただし、光軸L0を基準として上側の高さを正、下側の高さを負とした。以下でも同様である。このように、本実施の形態では、光軸L0と下側壁面42との距離が近いので、下側壁面42で反射したゴースト光が特に問題になる。
【0024】
このズームレンズを構成する部材を、物体から入射した光が鏡筒40内を光軸L0に沿って進む向きに順に説明する。
【0025】
このズームレンズは、第1のレンズ11、第2のレンズ12および第3のレンズ13からなり、正の屈折力を有する第1のレンズ群(図中では第1群と記載する。他も同様である。)を有している。第1のレンズ11は負レンズであり、第2および第3のレンズ12,13は正レンズである。第1のレンズ群は、固定されている。
【0026】
また、このズームレンズは、第4のレンズ14、第5のレンズ15および第6のレンズ16からなり、負の屈折力を有する第2のレンズ群を有している。第4および第5のレンズ14,15は負レンズであり、第6のレンズ16は正レンズである。第2のレンズ群は、光軸L0に沿って移動可能である。図中の第2のレンズ群は、光軸L0に沿って第1のレンズ群から最も離れた望遠端に位置している。
【0027】
第1の実施の形態のズームレンズにおいては、第5のレンズ15の後面と第6のレンズの第16の前面の間に、光軸L0を基準として光軸L0の下側の高さd=−2.5mmより下側の光を遮断する遮光部材31が設けられている。なお、ここでの前後は、このズームレンズが撮影する物体の方向を基準としていうものとする。すなわち、図中において、当該レンズの左側の面を前面、右側の面を後面とする。
【0028】
この遮光部材31は、第2のレンズ群と共に図示しないフレームによって支持されている。このフレームは、第2のレンズ群が光軸L0に沿って移動するときには第2のレンズ群と一緒に移動する。
【0029】
本実施の形態のズームレンズにおいては、図中の光線L1〜L4に示すように、第2のレンズ群が望遠端に位置し、絞り17が開いているとき、第1のレンズ群を介して入射して鏡筒40の下側壁面42で反射したゴースト光が第2乃至第4のレンズ群を介してCCD受光面23に達する恐れがある。
【0030】
遮光部材31は、このようなゴースト光を遮光し、CCD受光面23にゴースト光が入射することにより生じるゴースト画像を防止するために設けられた遮光手段である。遮光部材31は、第2のレンズ群において、ゴースト光の光線L1〜L4中に設けられ、光線L1〜L4を遮断している。したがって、本実施の形態においては、第1のレンズ群を介して入射された光線L1〜L4は、遮光部材31によって遮断され、これらゴースト光がCCD受光面23に到達することはない。
【0031】
多くの場合、光線L1〜L4に示したようなゴースト光は、太陽光や強い照明がズームレンズに上側から入射する。本実施の形態の遮光部材31は、鏡筒40の下側壁面42で反射したこのようなゴースト光を遮断するため、第2のレンズ群における所定位置において、光軸L0を基準として光軸L0の下側の所定高さより下側の光線を遮断している。
【0032】
このような遮光部材31は、フレームと一体に構成したり、黒色のシート、黒色塗料で塗装した板金などを用いたりすることができる。また、光を遮断する塗料をレンズに直接塗布することもできる。
【0033】
このズームレンズは、第2のレンズ群に続いて絞り17を有している。前述のように、物体が暗く、絞り17が開いた際にゴースト光が生じ得る。
【0034】
さらに、このズームレンズは、第7のレンズ18からなり、正の屈折力を有する第3のレンズ群を有している。第7のレンズ18は、正レンズであり、非球面のメニスカスレンズとすることができる。第3のレンズ群は、固定されている。
【0035】
さらにまた、このズームレンズは、第8のレンズ19、第9のレンズ20、第10のレンズ21および光学ローパスフィルタ22からなり、正の屈折力を有する第4のレンズ群を有している。第8および第9のレンズ19,20は正レンズであり、第10のレンズ21は負レンズである。第4のレンズ群は、光軸L0に沿って移動可能である。
【0036】
ズームレンズを構成する第1乃至第4のレンズ群を通過した光は、CCD受光面23に入射する。本実施の形態のズームレンズは物体の上下を反転し、CCD受光面23には物体の像が上下反転して結像する。したがって、CCD受光面23に結像した像は、上下が反転して出力され、LCDなどの表示装置に表示される像はCCD受光面23に結像した像と上下反転している。
【0037】
第1の実施の形態のズームレンズは、このように10枚のレンズでなる第1乃至第4のレンズ群で構成することにより、ズームレンズの全長が短縮されている。
【0038】
図2は、ズームレンズのズーミングを説明する図である。
【0039】
ズーミングは、第2のレンズ群および第4のレンズ群を図中の矢印の方向に移動させることによって行われる。
【0040】
第2のレンズ群を広角端(W)から望遠端(T)に移動させると、第4のレンズ群は、図2のズームトレースカーブに従って移動する。このとき、第1のレンズ群と第3のレンズ群は固定である。図中において、曲線INFは無限遠物体のときのズームトレースカーブを、曲線NEARは至近物体のときのズームトレースカーブをあらわす。
【0041】
前述したように、第2のレンズ群が望遠端に位置すると、第1のレンズ群と第2のレンズ間の距離が大きくなるため、第1のレンズ群を介して入射した光が鏡筒40の壁面で反射して第2のレンズ群に入射するゴースト光が発生する余地が生じる。本実施の形態においては、このようなゴースト光を遮断する遮光部材31を設けているので、ゴースト光はこの遮光部材31で遮断される。
【0042】
第2のレンズ群は、主として変倍を行い、第4のレンズ群は、変倍に伴う像面移動を補正している。第4のレンズ群は、図中のズームトレースカーブに示すように、物体側に凸状の軌跡で非直線的に移動する。第4のレンズ群をさらに物体側へ移動させることによって、無限遠物体から至近物体への合焦を行う。
【0043】
図3は、第1の実施の形態の第2のレンズ群およびそのフレームを示す図である。図3(a)は横一部断面図、図3(b)は正面図、図3(c)は縦断面図である。
【0044】
第1の実施の形態では、遮光部材31は、第5のレンズ15の後面および第6のレンズ16の前面の間に、フレーム33と一体として構成されている。この遮光部材31は、光軸L0の下側の高さdより下側の光線を遮断している。
【0045】
フレーム33は、光の反射を防止するために、遮光部材31と共に黒色の材料で構成されるか、または黒色に塗装されている。以下の実施例でも同様である。
【0046】
本実施の形態では、遮光部材31がフレーム33と一体として形成されているため、フレーム33および遮光部材31を同一の金型を用いることで成型することができる。したがって、遮光部材31を設けることによって新たな部品や製造工程が必要になることはない。
【0047】
このように遮光部材31を一体として形成したフレーム33には、第4および第5のレンズ14,15を物体側から、第6のレンズ16をその反対側から挿入することで第2のレンズ群を組み込むことができる。
【0048】
表1は、第1の実施の形態における具体的なパラメータを示す表である。ここで、光軸L0の上側および下側における光線の高さはそれぞれ正負の値で示されている。
【0049】
【表1】
表において、h0は第1のレンズ11の前面における光線の高さ、θは第1のレンズ群に入射する光線と光軸L0のなす角、tanθは前記角度の正接である。また、h1は第5のレンズ15の後面における光線の高さ、h2は第6のレンズ16の前面における光線の高さ、h3は第6のレンズ16の後面における光線の高さである。これら、高さh1,h2,h3の値は、光線追跡により得たものである。
【0050】
第1の実施の形態において、ズームレンズに入射する光線の内、鏡筒40の下側壁面42に反射してCCD受光面23に到達し得る光線は限られている。これらの光線と光軸のなす角θは、32.2度〜33.4度の範囲である。
【0051】
前記角度が32.2度の場合、CCD受光面23に到達し得るのは、第1のレンズ11の前面における高さが0.6〜0.0mmの範囲のみである。表1および図1において、高さ0.6mmの光線を第1の光線L1と、高さ0.0mmの光線を第2の光線L2とした。
【0052】
前記角度が33.4度の場合、CCD受光面23に到達し得るのは、第1のレンズ11の前面における高さが−0.4〜−1.3mmの範囲のみである。表1および図1において、高さ−0.4mmの光線を第3の光線L3と、高さ−1.3mmの光線を第4の光線L4とした。
【0053】
前記角度が32.2度の場合、第6のレンズ16の前面における光線の高さは−2.813〜−2.164mmの範囲にある。また、前記角度が33.4度の場合、前記光線の高さは−2.621〜−2.143mmの範囲にある。
【0054】
図4は、前記光線L1〜L4のようなゴースト光がCCD受光面23に到達すると生じるゴースト像を示す図である。
【0055】
図1に示したように、ゴースト光はCCD受光面23の上側に入射し、ゴースト像を生じる。前述したように、CCD受光面23に結像した像は上下反転されて出力されるので、CCD受光面23で撮影した物体を表示する画像25においては、図4のように画面下側に明るいゴースト像25aが現れる。
【0056】
本実施の形態においては、このようなゴースト像を防止するため、光軸L0の下側の前記高さh2より下側の光線を遮断するように遮光部材31を設置している。本実施の形態では、遮光部材は光軸L0の下側の高さ2.5mmより下側の光線を遮断しているが、表1におけるゴースト光線の高さh2は−2.621〜−3.164の範囲にあったので、本実施の形態のゴースト光はこの遮光部材31によって遮断されることになる。
【0057】
すなわち、光軸L0の下側において、光軸L0を基準として遮光部材31の高さをdとすると、前記h2に対して高さdが大きいように、d>h2とすればよい。
【0058】
図5は、第6のレンズ16の前面においてCCD受光面23の各部へ向かう光束を示す図である。
【0059】
図中には、CCD受光面23の右下頂点P1、左辺中点P2、下辺中点P3、上辺の3:1の内分点P4にそれぞれ収束する、第1乃至第4の光束A1〜A4がそれぞれ示されている。
【0060】
図中の破線E1およびE2は、光軸L0の下側の高さ−2.55mmおよび−2.66mmの直線を示している。本実施の形態のように、光軸L0の下側の高さが−2.5mmより下側の光線を遮光部材31で遮断すると、前記光束A1およびA3の一部が僅かに遮断される。したがって、CCD受光面23における点P1およびP3に到達する光量が僅かに減少することになるが、この光量の変化は僅かであるので実用上は問題ない。
【0061】
図6は、第2の実施の形態の遮光部材を示す図である。
【0062】
第2の実施の形態の遮光部材31は、第2のレンズ群において、第4のレンズ14の前面に設置される。この遮光部材31は、例えばプラスチックや板金で構成された部材であり、第4のレンズ14の前面に位置するようにフレーム33の前側に嵌め込んで取り付けられる。
【0063】
この遮光部材31は、既存のフレーム33に嵌め込むことによって追加することができる。以下の第3の実施の形態の遮光部材31も同様である。
【0064】
第2の実施の形態の遮光部材31は、前述の第1の実施の形態のように鏡筒40の下側壁面42で反射されるゴースト光を光軸L0の下側で遮断することに加えて、ズームレンズの下側から第1のレンズ群を介して入射し、鏡筒40の上側壁面41で反射されるゴースト光も遮断するように、光軸L0の上側に所定の高さより上側の光線を遮断している。以下の第3乃至第6の実施の形態の遮光部材31も同様に、ズームレンズの下側から入射したゴースト光を遮光している。
【0065】
第2の実施の形態では、遮光部材31は光軸L0の上側と下側の所定部分の光線を遮断している。このような遮光部材31によって、光軸L0と鏡筒の上側壁面41および下側壁面42の距離が両方とも近い場合にも、上側壁面41または下側壁面42で反射したゴースト光をそれぞれ遮断することができる。以下の実施の形態でも同様である。
【0066】
図7は、第3の実施の形態の遮光部材を示す図である。
【0067】
第3の実施の形態の遮光部材31は、第2のレンズ群において、第6のレンズ16の後面に設置される。この遮光部材31は、例えばプラスチックや板金で構成することがされた部材であり、フレーム33とは別の部材であり、第4のレンズ14の前面に位置するようにフレーム33の後側に嵌め込んで取り付けられる。
【0068】
図8は、第4の実施の形態の遮光部材を示す図である。
【0069】
図8(a)は断面図であり、図8(b)は正面図である。
【0070】
第4の実施の形態の遮光部材31は、遮光シートであり、第4のレンズ14と第5のレンズ15の間に設置される。この遮光部材31は、第4のレンズ14と第5のレンズ15に挟まれ、第2のレンズ群を支持するフレーム33に支持されている。なお、遮光シートは、この位置に限られず、第5および第6のレンズ15,16の間にも設置することができる。
【0071】
本実施の形態の遮光シートによる遮光部材31は、軽量で薄く、しかも安価である。また、既存のフレーム33にフレームの設計変更なしでこの遮光部材31を取り付けることができる。この場合、フレーム33の物体側から第5のレンズ15、遮光部材31および第4のレンズをこの順序で挿入する。
【0072】
図9は、第5の実施の形態の遮光部材を示す図である。
【0073】
図9(a)は断面図であり、図9(b)は正面図である。
【0074】
第5の実施の形態の遮光部材31は、第6のレンズ16の後面に図9(b)の正面図に示したような所定形状のスミ塗りを施すことにより構成されたものである。
【0075】
本実施の形態では、第2のレンズ群とフレーム33を組み立てるに前に、第6のレンズ16の後面に遮光部材31となるスミ塗りを施しておくだけで、部品および製造工程を変更することなく遮光部材31を組み込むことができる。また、スミ塗りは容易に行うことができるので、コストの上昇も僅かである。
【0076】
なお、スミ塗りを施す位置は第6のレンズ16の後面に限られず、第2のレンズ群を構成するいずれのレンズの前面または後面であってもよい。すなわち、第4乃至第6のレンズ14〜16の前面または後面のいずれであってもよい。
【0077】
図10は、第6の実施の形態の遮光部材を示す図である。図は、第2のレンズ群およびフレームの正面図である。
【0078】
第6の実施の形態では、ズームレンズの下側または上側から入射する光によるゴーストを防止することに加えて、ズームレンズの横側から入射する光によるゴーストを防止するために、遮光部材31は、光軸L0から左右の横方向に所定の高さより外側の光線を遮光している。遮光部材31は、光軸L0を基準として上下左右方向にそれぞれ所定高さより外側の光線を遮断するので、開口部はほぼ矩形状の形状を呈している。
【0079】
このような遮光部材31によって、鏡筒の上側壁面41、下側壁面42に加え、図示しない右側または左側壁面が光軸L0に近い場合にも、各壁面で反射したゴースト光をそれぞれ遮断することができる。
【0080】
前述のように、本実施の形態は、第2のレンズ群にゴースト光を遮断する遮光部材31を設置することにより、ゴースト画像を防止している。本実施の形態の遮光部材31は、製造または入手が容易であり、第2のレンズ群に容易に組み込むことができる。
【0081】
したがって、ズームレンズにおいて、第2のレンズ群に遮光部材を組み込むことによるコストの上昇は殆どない。また、このような遮光部材31によりゴーストを防止することにより、本実施の形態のような4群ズームレンズの鏡筒を小型化することができ、さらにコストを低減することができる。
【0082】
このように、本実施の形態のズームレンズは、ゴースト像による画質劣化を防止しつつ、小型軽量化と低コスト化に寄与することができる。
【0083】
前述の実施の形態の特徴は、以下の通りである。
【0084】
第1の実施の形態は、光軸L0から下側に所定高さより下側の光線を遮断する遮光部材31をフレームと一体として構成した。フレーム33において、遮光部材31は第5および第6のレンズ15,16の間に設けることができる。この場合、フレーム33には物体側から第4および第5のレンズ14,15を挿入し、その反対側から第6のレンズ16を挿入してフレーム33と第2のレンズ群を組み立てる。
【0085】
また、遮光部材31は、第4および第5のレンズ14,15の間に設けることができる。この場合、フレーム33には物体側から第4のレンズ14を挿入し、その反対側から第5および第6のレンズ15,16を挿入してを組み立てる。
【0086】
第2の実施の形態は、光軸L0から上側に所定高さより上側および光軸L0から下側に所定高さより下側の光線を遮断する遮光部材31を第4のレンズ14の前面の位置に取り付けたものである。遮光部材31は、フレーム33とは別の部材であり、フレーム33の物体側に嵌め込んで取り付けられる。
【0087】
第3の実施の形態は、光軸L0から上側に所定高さより上側および光軸L0から下側に所定高さより下側の光線を遮断する遮光部材31を第6のレンズ16の後面の位置に取り付けたものである。遮光部材31は、フレーム33とは別の部材であり、フレーム33の物体とは反対側に嵌め込んで取り付けられる。
【0088】
第4の実施の形態は、光軸L0から上側に所定高さより上側および光軸L0から下側に所定高さより下側の光線を遮断する遮光部材31として遮光シートを用いるものである。遮光シートによる遮光部材31は、第4および第5のレンズ14,15の間または第5および第6のレンズ15,16の間に設けられる。
【0089】
遮光部材31を第4および第5のレンズ14,15の間に設置する場合は、フレーム33に物体側から第5のレンズ15、遮光部材31および第4のレンズのこの順序で挿入することで組み立てる。遮光部材31を第5および第6のレンズ15,16の間に設置する場合は、例えば、フレーム33に物体側から遮光部材31、第5のレンズ15および第4のレンズ14をこの順序で挿入することで組み立てる。
【0090】
第5の実施の形態では、光軸L0から上側に所定高さより上側および光軸L0から下側に所定高さより下側の光線を遮断する遮光部材31はレンズに塗装されたスミ塗りである。本実施の形態では、第2のレンズ群とフレーム33を組み立てる前に、予め第2のレンズ群を構成する第4乃至第6のレンズ14〜16のいずれかのレンズの前面または後面のいずれかに遮光部材31を構成するようにスミ塗りを施しておく。
【0091】
第6の実施の形態は、光軸L0から上下左右方向にそれぞれ所定高さより外側の光線遮断する遮光板31をフレーム33と一体として構成したものである。他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
【0092】
なお、前述の実施の形態は、本発明の具体例を示すものであり、本発明はこれに限定されない。本技術分野の専門家には、本発明の範囲を逸脱することなく設計変更等が可能なことは明らかであろう。
【0093】
【発明の効果】
本発明によると、4群ズームレンズにおいて、ゴースト光を防止するようなズームレンズを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態のズームレンズを示す図である。
【図2】ズームレンズのズーミングを説明する図である。
【図3】第1の実施の形態の第2のレンズ群およびそのフレームを示す図である。
【図4】ゴースト光がCCD受光面に到達すると生じるゴースト像を示す図である。
【図5】第6のレンズ16の前面においてCCD受光面の各部へ向かう光束を示す図である。
【図6】第2の実施の形態の遮光部材を示す図である。
【図7】第3の実施の形態の遮光部材を示す図である。
【図8】第4の実施の形態の遮光部材を示す図である。
【図9】第5の実施の形態の遮光部材を示す図である。
【図10】第6の実施の形態の遮光部材を示す図である。
【符号の説明】
11 第1のレンズ
12 第2のレンズ
13 第3のレンズ
14 第4のレンズ
15 第5のレンズ
16 第6のレンズ
17 絞り
18 第7のレンズ
19 第8のレンズ
20 第9のレンズ
21 第10のレンズ
22 光学ローパスフィルタ
23 CCD受光面
31 遮光部材
33 フレーム
Claims (1)
- 物体側から順に、固定された正の屈折力を有する第1のレンズ群と、移動可能な負の屈折力を有する第2のレンズ群と、固定された正の屈折力を有する第3のレンズ群と、移動可能な正の屈折力を有する第4のレンズ群とを有するズームレンズにおいて、
前記第2のレンズ群は、前記第1のレンズ群を介して入射した光が鏡筒内部壁に反射して発生したゴースト光を遮断する遮光手段を有すること
を特徴とするズームレンズ。
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