JP2004170844A - ベルト定着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ベルト定着装置における、紙粉のオイル塗布制御部への廻り込みによるオイルスジ、耐久性低下、オイル塗布量の制御不良等の発生を防止する。
【解決手段】定着ベルト8を、定着ローラ2と、加熱ヒータ11を有する加熱ローラ3と、補助ローラ4によって張架し、定着ローラ2に定着ベルト8を介して加圧ローラ1を当接させ、定着ベルト8にオイル塗布ローラ6を当接させ、オイル塗布ローラ6にオイル供給ローラ7を当接させ、オイルを充填しているオイルタンクから吸い上げフェルト15がオイルを吸い上げてオイル供給ローラ7にオイルを供給させ、オイル塗布ローラ6における、オイル塗布ローラ6と前記オイル供給ローラ7との当接部に対してオイル塗布ローラ6の回転方向上流側の位置に紙粉クリーニングローラ17を当接させ、紙粉クリーニングローラ17にブレード材18を当接させ、紙粉クリーニングローラ17にバイアスを印加する。
【選択図】 図1
【解決手段】定着ベルト8を、定着ローラ2と、加熱ヒータ11を有する加熱ローラ3と、補助ローラ4によって張架し、定着ローラ2に定着ベルト8を介して加圧ローラ1を当接させ、定着ベルト8にオイル塗布ローラ6を当接させ、オイル塗布ローラ6にオイル供給ローラ7を当接させ、オイルを充填しているオイルタンクから吸い上げフェルト15がオイルを吸い上げてオイル供給ローラ7にオイルを供給させ、オイル塗布ローラ6における、オイル塗布ローラ6と前記オイル供給ローラ7との当接部に対してオイル塗布ローラ6の回転方向上流側の位置に紙粉クリーニングローラ17を当接させ、紙粉クリーニングローラ17にブレード材18を当接させ、紙粉クリーニングローラ17にバイアスを印加する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、FAX、プリンタのような電子写真方式、静電記録方式等の画像形成装置に適用されるベルト定着装置に関するものであり、特に、ベルト定着装置における離型剤塗布手段の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の技術としては特許文献1,2に記載された技術がある。
【0003】
特許文献1には、オイル供給ローラとオイル塗布ローラを配設することによって簡易な手段によりオイル塗布量を制御するものが記載されている。
【0004】
特許文献2には、定着ローラの搬送回転上流側に高面圧のクリーニング部と、低面圧の離型塗布部を配設してあり、トナー、紙粉の除去と、離型剤の塗布を行う点について記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−30133号公報
【特許文献2】
特開2001−42684号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の定着装置において、定着ローラ表面に付着している紙粉を除去する方法としては、定着ローラ上にブレードを当接させることが一般的であった。また同時に、このブレードによってオイル塗布ムラを防ぎ、オイル塗布量を制御していた。
【0007】
しかし、ベルト定着装置においては、定着ベルト上にブレードを当接させると、ベルト耐久性、および弾性体に当てることによるオイルや紙粉のすり抜け等の問題が生じてしまう。そのため、オイル供給ローラ、オイル塗布ローラを介して定着ベルトにオイルを塗布し、オイル供給ローラとオイル塗布ローラの連れ廻りによってオイル塗布量を制御することにより、オイル塗布ムラを防ぐという方法が適している。
【0008】
しかし、この方法においては紙粉やオフセットトナーがオイル供給ローラおよびオイル塗布ローラからなるオイル塗布制御部に廻り込むことによって、オイルスジ・耐久性低下・オイル塗布量の制御不良が発生するおそれがある。
【0009】
本発明は、このような問題点を解決し、紙粉のオイル塗布制御部への廻り込みによるオイルスジ、耐久性低下、オイル塗布量の制御不良等の発生を防止することを実現したベルト定着装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、定着ベルトと、この定着ベルトの内部に設けられ、前記定着ベルトを循環移動可能に張架する支持手段と、前記定着ベルトに当接する加圧ローラと、前記定着ベルトに対して加圧当接する表面に離型材を被覆してなるオイル塗布ローラと、オイル塗布ローラに加圧当接する表面離型材を被覆してなるオイル供給ローラと、オイルを充填しているオイル保持手段と、このオイル保持手段からオイルを吸い上げて前記オイル供給ローラにオイルを供給するオイル輸送部材とを有し、前記オイル保持手段から前記オイル輸送部材、前記オイル供給ローラ、前記オイル塗布ローラを介して前記定着ベルトにオイルを塗布し、前記オイル供給ローラと前記オイル塗布ローラの連れ廻りによってオイル塗布量を制御するベルト定着装置において、前記オイル塗布ローラにおける、前記オイル塗布ローラと前記オイル供給ローラとの当接部に対して前記オイル塗布ローラの回転方向上流側の位置に紙粉クリーニングローラを当接させ、この紙粉クリーニングローラにブレード材を当接させ、前記紙粉クリーニングローラにバイアスを印加する手段を設けたことを特徴とする。このような構成により、バイアス印加された部材には紙粉が付着する効果があるため、オイル塗布ローラに紙粉クリーニングローラを当接し、紙粉クリーニングローラにバイアスを印加させることで、オイル塗布ローラに付着している紙粉を紙粉クリーニングローラに付着させ、紙粉クリーニングローラにブレード材を当接させることで、紙粉を塞き止め、オイル供給ローラ、オイル輸送部材への紙粉廻り込みを防ぐことが可能になる。
【0011】
また本発明は、前記オイル塗布ローラ表面の離型性は前記紙粉クリーニングローラ表面の離型性より優れていることを特徴とする。このような構成により、定着ベルトからオイル塗布ローラへ廻り込んだ紙粉とともに、オフセットトナーもクリーニングすることができ、紙粉、オフセットトナーによる不具合を解消することができる。
【0012】
また本発明は、前記ブレード材は、毛細管現象によるオイル浸透を可能とする材質であることを特徴とする。このような構成により、紙粉クリーニングローラに付着したオイルをブレード材によって塞き止めることによるオイル漏れやオイル塗布制御不良といった不具合なく、紙粉、オフセットトナーのみを塞き止めることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明におけるベルト定着装置の概略構成を示す説明図であり、1は、φ40、t=1.5mm(φ:直径、t:厚さ)のシリコーンゴムローラである加圧ローラ、2は、φ30、t=6mmのシリコーンスポンジローラである定着ローラ、3は、φ30、t=1mmのアルミパイプである加熱ローラ、4はφ8のSUSローラである補助ローラ、5はφ10のSUSローラであるベルトクリーニングローラ、6は、φ12、t=100μmのシリコーンゴムがコーティングされているローラであるオイル塗布ローラ、7は、φ10、t=1mmのシリコーンゴムローラであるオイル供給ローラ、8は、φ60、t=90μmのポリイミドベルト表面にt=150μmのシリコーンゴムがコーティングされている定着ベルトを示す。
【0015】
定着ベルト8の内部に定着ローラ2、加熱ローラ3および補助ローラ4が配設されており、定着ローラ2、加熱ローラ3および補助ローラ4によって定着ベルト8が張架されている。装置本体内においては、加熱ローラ3が用紙Pの入り口側に配置され、定着ローラ2が用紙Pの出口側に配置されている。加圧ローラ1は定着ローラ2に対して定着ベルト8を介して加圧当接しており、この加圧当接によって定着ニップ部が形成される。補助ローラ4は、加熱ローラ3と定着ローラ2と間に配置され、定着ベルト8における加熱ローラ3から定着ローラ2に循環移動する側の面に当接する。この補助ローラ4は、定着ベルト8を加圧ローラ1へ密着させるとともに、記録材としての用紙Pが定着ニップ部へ進入し易くするための角度を作り出すものである。
【0016】
定着ベルト8における加熱ローラ3から定着ローラ2に循環移動する側の表面には、定着ニップ部に対して循環移動方向下流側にベルトクリーニングローラ5、オイル塗布ローラ6の順で当接しており、ベルトクリーニングローラ5およびオイル塗布ローラ6は定着ベルト8の循環移動方向に沿って回転する。オイル塗布ローラ6は、定着ローラ2の中心に向かって両端それぞれ0.5kgfで定着ベルト8に加圧当接している。オイル供給ローラ7は、オイル塗布ローラ6中心に向かって両端それぞれ0.5kgfでオイル塗布ローラ6に加圧当接しており、オイル塗布ローラ6の回転に沿って回転する。
【0017】
加圧ローラ1の内部には加圧ヒータ9が、加熱ローラ3の内部には加熱ヒータ11が設置されており、加圧ローラ1の表面にはサーミスタ10が、加熱ローラ3の表面にはサーミスタ12が当接している。サーミスタ10,12による検知温度に基づいて図示しないCPUによって加圧ヒータ9および加熱ヒータ11に印加する電源制御が行われ、加圧ローラ1、加熱ローラ3の表面が所定温度になるように制御される。
【0018】
13はベルト定着装置に係る各種部品を収納するケース、14はオイルを保持するオイルタンク、15は浸透圧を利用してオイルを吸い上げる吸い上げフェルト、16は吸い上げフェルト15によって吸い上げられたオイルをオイル供給ローラ7に受け渡すオイル吐出部を示す。
【0019】
オイル吐出部16は、オイル供給ローラ7の中心に向かって1kgfでオイル供給ローラに加圧当接される。そして、オイル吐出部16から出るオイルはオイル供給ローラ7に受け渡され、オイル塗布ローラ6を介して定着ベルト8上に塗布される。
【0020】
オイル塗布量は、オイル吐出部16と、オイル供給ローラ7、オイル塗布ローラ6それぞれの加圧力によって制御される。また、オイル塗布ローラ6と、オイル供給ローラ7は周速差をもち、この周速差によって画像幅に対してオイルの塗布ムラなく塗布することができる。
【0021】
17はφ10のSUSローラである紙粉クリーニングローラ、18はブレード材を示し、このブレード材18は、t=2、h=10(h:長手方向に対して直角方向の幅)の耐熱スポンジからなり、毛細管現象によるオイル浸透に優れている。紙粉クリーニングローラ17は、オイル塗布ローラ6における定着ベルト8との当接部とオイル供給ローラ7との間でかつオイル供給ローラ7に対してオイル塗布ローラ6の回転方向上流側に配置されている。また、紙粉クリーニングローラ17は、オイル塗布ローラ6の中心に向かって両端それぞれ0.5kgfでオイル塗布ローラ6に加圧当接しており、ブレード材18は、紙粉クリーニングローラ17中心に向かって板バネによって1kgfで加圧当接しており、オイル塗布ローラ6の回転に沿って回転する。紙粉クリーニングローラ17にはバイアス印加手段19によって−3KVのバイアスが印加される。
【0022】
次に、図1に示すように構成されたベルト定着装置の動作を説明する。トナー像を担持した用紙Pが、加圧ローラ1と補助ローラ4との間隙より定着ベルト2と重なり合った状態で矢印a方向へ移動する。同時に定着ベルト8も矢印b方向に回転する。定着ベルト8はすでに加熱ローラ3の加熱ヒータ11により十分に熱せられているため、トナー像を溶融しつつ定着が開始される。さらに用紙Pが定着ニップ部に進入すると、用紙Pは加熱されつつ加圧され、これによってトナー像は用紙P上に定着される。定着ニップ部を通過した定着ベルト8はベルトクリーニングローラ5によってクリーニングされ、さらにオイル塗布ローラ6によって定着ベルト8にオイルが塗布されて、次の定着に備えられる。
【0023】
定着ベルト8上の紙粉、オフセットトナーが、ベルトクリーニングローラ5を通り抜けてオイル塗布ローラ6に付着した場合、そのような紙粉、オフセットトナーは紙粉クリーニングローラ17によって回収され、オイル塗布ローラ6の表面がクリーニングされた状態でオイル供給ローラ7からオイルが供給される。
【0024】
ここで、紙粉クリーニングローラ17にバイアスを印加し、紙粉クリーニングローラ17表面をオイル塗布ローラ6表面より離型性の劣るSUSとすることで、紙粉、オフセットトナーを付着させ、さらに、紙粉クリーニングローラ17表面に付着した紙粉、オフセットトナーはブレード材18によって塞き止められる。さらに、ブレード材18を毛細管現象によるオイル浸透に優れた耐熱スポンジにすることで、オイルをブレード材18によって塞き止めることによるオイル漏れやオイル塗布制御不良といった不具合なく、紙粉、オフセットトナーのみ塞き止めることができる。
【0025】
以上、説明したように構成された本実施形態によれば、バイアス印加された部材には紙粉が付着する効果があるため、オイル塗布ローラ6に紙粉クリーニングローラ17を当接し、紙粉クリーニングローラ17にバイアスを印加させることで、紙粉クリーニングローラ17に紙粉を付着させ、紙粉クリーニングローラ17にブレード材18を当接させることで、紙粉を塞き止め、オイル供給ローラ7、吸い上げフェルト15への紙粉廻り込みを防ぎ、紙粉による不具合を解消することができる。
【0026】
また、紙粉クリーニングローラ17はオイル塗布ローラ6とオイル供給ローラ7の当接部に対して、オイル塗布ローラ6の回転方向において上流に位置しているため、定着ベルト8からオイル供給ローラ7への紙粉廻り込みの手前でクリーニングすることができる。
【0027】
また、オイル塗布ローラ6の離型性を、紙粉クリーニングローラ17の離型性より優れたものにすることにより、定着ベルト8からオイル塗布ローラ6へ廻り込んだ紙粉とともに、オフセットトナーもクリーニングすることができ、紙粉、オフセットトナーによる不具合を解消することができる。
【0028】
また、ブレード材18を毛細管現象によるオイル浸透を可能とすることで、紙粉クリーニングローラ17に付着したオイルをブレード材18によって塞き止めることによるオイル漏れやオイル塗布制御不良といった不具合なく、紙粉、オフセットトナーのみを塞き止めることができる。
【0029】
【発明の効果】
以上、説明したように構成された本発明によれば、バイアス印加された部材には紙粉が付着する効果があるため、オイル塗布ローラに紙粉クリーニングローラを当接し、紙粉クリーニングローラにバイアスを印加させることで、紙粉クリーニングローラに紙粉を付着させ、紙粉クリーニングローラにブレード材を当接させることで、紙粉を塞き止め、オイル供給ローラ、オイル輸送部への紙粉廻り込みを防ぎ、紙粉による不具合を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるベルト定着装置の概略構成を示す説明図
【符号の説明】
1 加圧ローラ
2 定着ローラ
3 加熱ローラ
4 補助ローラ
5 ベルトクリーニングローラ
6 オイル塗布ローラ
7 オイル供給ローラ
8 定着ベルト
9 加圧ヒータ
10,12 サーミスタ
11 加熱ヒータ
13 ケース
14 オイルタンク
15 吸い上げフェルト
16 オイル吐出部
17 紙粉クリーニングローラ
18 ブレード材
19 バイアス印加手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、FAX、プリンタのような電子写真方式、静電記録方式等の画像形成装置に適用されるベルト定着装置に関するものであり、特に、ベルト定着装置における離型剤塗布手段の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の技術としては特許文献1,2に記載された技術がある。
【0003】
特許文献1には、オイル供給ローラとオイル塗布ローラを配設することによって簡易な手段によりオイル塗布量を制御するものが記載されている。
【0004】
特許文献2には、定着ローラの搬送回転上流側に高面圧のクリーニング部と、低面圧の離型塗布部を配設してあり、トナー、紙粉の除去と、離型剤の塗布を行う点について記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−30133号公報
【特許文献2】
特開2001−42684号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の定着装置において、定着ローラ表面に付着している紙粉を除去する方法としては、定着ローラ上にブレードを当接させることが一般的であった。また同時に、このブレードによってオイル塗布ムラを防ぎ、オイル塗布量を制御していた。
【0007】
しかし、ベルト定着装置においては、定着ベルト上にブレードを当接させると、ベルト耐久性、および弾性体に当てることによるオイルや紙粉のすり抜け等の問題が生じてしまう。そのため、オイル供給ローラ、オイル塗布ローラを介して定着ベルトにオイルを塗布し、オイル供給ローラとオイル塗布ローラの連れ廻りによってオイル塗布量を制御することにより、オイル塗布ムラを防ぐという方法が適している。
【0008】
しかし、この方法においては紙粉やオフセットトナーがオイル供給ローラおよびオイル塗布ローラからなるオイル塗布制御部に廻り込むことによって、オイルスジ・耐久性低下・オイル塗布量の制御不良が発生するおそれがある。
【0009】
本発明は、このような問題点を解決し、紙粉のオイル塗布制御部への廻り込みによるオイルスジ、耐久性低下、オイル塗布量の制御不良等の発生を防止することを実現したベルト定着装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、定着ベルトと、この定着ベルトの内部に設けられ、前記定着ベルトを循環移動可能に張架する支持手段と、前記定着ベルトに当接する加圧ローラと、前記定着ベルトに対して加圧当接する表面に離型材を被覆してなるオイル塗布ローラと、オイル塗布ローラに加圧当接する表面離型材を被覆してなるオイル供給ローラと、オイルを充填しているオイル保持手段と、このオイル保持手段からオイルを吸い上げて前記オイル供給ローラにオイルを供給するオイル輸送部材とを有し、前記オイル保持手段から前記オイル輸送部材、前記オイル供給ローラ、前記オイル塗布ローラを介して前記定着ベルトにオイルを塗布し、前記オイル供給ローラと前記オイル塗布ローラの連れ廻りによってオイル塗布量を制御するベルト定着装置において、前記オイル塗布ローラにおける、前記オイル塗布ローラと前記オイル供給ローラとの当接部に対して前記オイル塗布ローラの回転方向上流側の位置に紙粉クリーニングローラを当接させ、この紙粉クリーニングローラにブレード材を当接させ、前記紙粉クリーニングローラにバイアスを印加する手段を設けたことを特徴とする。このような構成により、バイアス印加された部材には紙粉が付着する効果があるため、オイル塗布ローラに紙粉クリーニングローラを当接し、紙粉クリーニングローラにバイアスを印加させることで、オイル塗布ローラに付着している紙粉を紙粉クリーニングローラに付着させ、紙粉クリーニングローラにブレード材を当接させることで、紙粉を塞き止め、オイル供給ローラ、オイル輸送部材への紙粉廻り込みを防ぐことが可能になる。
【0011】
また本発明は、前記オイル塗布ローラ表面の離型性は前記紙粉クリーニングローラ表面の離型性より優れていることを特徴とする。このような構成により、定着ベルトからオイル塗布ローラへ廻り込んだ紙粉とともに、オフセットトナーもクリーニングすることができ、紙粉、オフセットトナーによる不具合を解消することができる。
【0012】
また本発明は、前記ブレード材は、毛細管現象によるオイル浸透を可能とする材質であることを特徴とする。このような構成により、紙粉クリーニングローラに付着したオイルをブレード材によって塞き止めることによるオイル漏れやオイル塗布制御不良といった不具合なく、紙粉、オフセットトナーのみを塞き止めることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明におけるベルト定着装置の概略構成を示す説明図であり、1は、φ40、t=1.5mm(φ:直径、t:厚さ)のシリコーンゴムローラである加圧ローラ、2は、φ30、t=6mmのシリコーンスポンジローラである定着ローラ、3は、φ30、t=1mmのアルミパイプである加熱ローラ、4はφ8のSUSローラである補助ローラ、5はφ10のSUSローラであるベルトクリーニングローラ、6は、φ12、t=100μmのシリコーンゴムがコーティングされているローラであるオイル塗布ローラ、7は、φ10、t=1mmのシリコーンゴムローラであるオイル供給ローラ、8は、φ60、t=90μmのポリイミドベルト表面にt=150μmのシリコーンゴムがコーティングされている定着ベルトを示す。
【0015】
定着ベルト8の内部に定着ローラ2、加熱ローラ3および補助ローラ4が配設されており、定着ローラ2、加熱ローラ3および補助ローラ4によって定着ベルト8が張架されている。装置本体内においては、加熱ローラ3が用紙Pの入り口側に配置され、定着ローラ2が用紙Pの出口側に配置されている。加圧ローラ1は定着ローラ2に対して定着ベルト8を介して加圧当接しており、この加圧当接によって定着ニップ部が形成される。補助ローラ4は、加熱ローラ3と定着ローラ2と間に配置され、定着ベルト8における加熱ローラ3から定着ローラ2に循環移動する側の面に当接する。この補助ローラ4は、定着ベルト8を加圧ローラ1へ密着させるとともに、記録材としての用紙Pが定着ニップ部へ進入し易くするための角度を作り出すものである。
【0016】
定着ベルト8における加熱ローラ3から定着ローラ2に循環移動する側の表面には、定着ニップ部に対して循環移動方向下流側にベルトクリーニングローラ5、オイル塗布ローラ6の順で当接しており、ベルトクリーニングローラ5およびオイル塗布ローラ6は定着ベルト8の循環移動方向に沿って回転する。オイル塗布ローラ6は、定着ローラ2の中心に向かって両端それぞれ0.5kgfで定着ベルト8に加圧当接している。オイル供給ローラ7は、オイル塗布ローラ6中心に向かって両端それぞれ0.5kgfでオイル塗布ローラ6に加圧当接しており、オイル塗布ローラ6の回転に沿って回転する。
【0017】
加圧ローラ1の内部には加圧ヒータ9が、加熱ローラ3の内部には加熱ヒータ11が設置されており、加圧ローラ1の表面にはサーミスタ10が、加熱ローラ3の表面にはサーミスタ12が当接している。サーミスタ10,12による検知温度に基づいて図示しないCPUによって加圧ヒータ9および加熱ヒータ11に印加する電源制御が行われ、加圧ローラ1、加熱ローラ3の表面が所定温度になるように制御される。
【0018】
13はベルト定着装置に係る各種部品を収納するケース、14はオイルを保持するオイルタンク、15は浸透圧を利用してオイルを吸い上げる吸い上げフェルト、16は吸い上げフェルト15によって吸い上げられたオイルをオイル供給ローラ7に受け渡すオイル吐出部を示す。
【0019】
オイル吐出部16は、オイル供給ローラ7の中心に向かって1kgfでオイル供給ローラに加圧当接される。そして、オイル吐出部16から出るオイルはオイル供給ローラ7に受け渡され、オイル塗布ローラ6を介して定着ベルト8上に塗布される。
【0020】
オイル塗布量は、オイル吐出部16と、オイル供給ローラ7、オイル塗布ローラ6それぞれの加圧力によって制御される。また、オイル塗布ローラ6と、オイル供給ローラ7は周速差をもち、この周速差によって画像幅に対してオイルの塗布ムラなく塗布することができる。
【0021】
17はφ10のSUSローラである紙粉クリーニングローラ、18はブレード材を示し、このブレード材18は、t=2、h=10(h:長手方向に対して直角方向の幅)の耐熱スポンジからなり、毛細管現象によるオイル浸透に優れている。紙粉クリーニングローラ17は、オイル塗布ローラ6における定着ベルト8との当接部とオイル供給ローラ7との間でかつオイル供給ローラ7に対してオイル塗布ローラ6の回転方向上流側に配置されている。また、紙粉クリーニングローラ17は、オイル塗布ローラ6の中心に向かって両端それぞれ0.5kgfでオイル塗布ローラ6に加圧当接しており、ブレード材18は、紙粉クリーニングローラ17中心に向かって板バネによって1kgfで加圧当接しており、オイル塗布ローラ6の回転に沿って回転する。紙粉クリーニングローラ17にはバイアス印加手段19によって−3KVのバイアスが印加される。
【0022】
次に、図1に示すように構成されたベルト定着装置の動作を説明する。トナー像を担持した用紙Pが、加圧ローラ1と補助ローラ4との間隙より定着ベルト2と重なり合った状態で矢印a方向へ移動する。同時に定着ベルト8も矢印b方向に回転する。定着ベルト8はすでに加熱ローラ3の加熱ヒータ11により十分に熱せられているため、トナー像を溶融しつつ定着が開始される。さらに用紙Pが定着ニップ部に進入すると、用紙Pは加熱されつつ加圧され、これによってトナー像は用紙P上に定着される。定着ニップ部を通過した定着ベルト8はベルトクリーニングローラ5によってクリーニングされ、さらにオイル塗布ローラ6によって定着ベルト8にオイルが塗布されて、次の定着に備えられる。
【0023】
定着ベルト8上の紙粉、オフセットトナーが、ベルトクリーニングローラ5を通り抜けてオイル塗布ローラ6に付着した場合、そのような紙粉、オフセットトナーは紙粉クリーニングローラ17によって回収され、オイル塗布ローラ6の表面がクリーニングされた状態でオイル供給ローラ7からオイルが供給される。
【0024】
ここで、紙粉クリーニングローラ17にバイアスを印加し、紙粉クリーニングローラ17表面をオイル塗布ローラ6表面より離型性の劣るSUSとすることで、紙粉、オフセットトナーを付着させ、さらに、紙粉クリーニングローラ17表面に付着した紙粉、オフセットトナーはブレード材18によって塞き止められる。さらに、ブレード材18を毛細管現象によるオイル浸透に優れた耐熱スポンジにすることで、オイルをブレード材18によって塞き止めることによるオイル漏れやオイル塗布制御不良といった不具合なく、紙粉、オフセットトナーのみ塞き止めることができる。
【0025】
以上、説明したように構成された本実施形態によれば、バイアス印加された部材には紙粉が付着する効果があるため、オイル塗布ローラ6に紙粉クリーニングローラ17を当接し、紙粉クリーニングローラ17にバイアスを印加させることで、紙粉クリーニングローラ17に紙粉を付着させ、紙粉クリーニングローラ17にブレード材18を当接させることで、紙粉を塞き止め、オイル供給ローラ7、吸い上げフェルト15への紙粉廻り込みを防ぎ、紙粉による不具合を解消することができる。
【0026】
また、紙粉クリーニングローラ17はオイル塗布ローラ6とオイル供給ローラ7の当接部に対して、オイル塗布ローラ6の回転方向において上流に位置しているため、定着ベルト8からオイル供給ローラ7への紙粉廻り込みの手前でクリーニングすることができる。
【0027】
また、オイル塗布ローラ6の離型性を、紙粉クリーニングローラ17の離型性より優れたものにすることにより、定着ベルト8からオイル塗布ローラ6へ廻り込んだ紙粉とともに、オフセットトナーもクリーニングすることができ、紙粉、オフセットトナーによる不具合を解消することができる。
【0028】
また、ブレード材18を毛細管現象によるオイル浸透を可能とすることで、紙粉クリーニングローラ17に付着したオイルをブレード材18によって塞き止めることによるオイル漏れやオイル塗布制御不良といった不具合なく、紙粉、オフセットトナーのみを塞き止めることができる。
【0029】
【発明の効果】
以上、説明したように構成された本発明によれば、バイアス印加された部材には紙粉が付着する効果があるため、オイル塗布ローラに紙粉クリーニングローラを当接し、紙粉クリーニングローラにバイアスを印加させることで、紙粉クリーニングローラに紙粉を付着させ、紙粉クリーニングローラにブレード材を当接させることで、紙粉を塞き止め、オイル供給ローラ、オイル輸送部への紙粉廻り込みを防ぎ、紙粉による不具合を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるベルト定着装置の概略構成を示す説明図
【符号の説明】
1 加圧ローラ
2 定着ローラ
3 加熱ローラ
4 補助ローラ
5 ベルトクリーニングローラ
6 オイル塗布ローラ
7 オイル供給ローラ
8 定着ベルト
9 加圧ヒータ
10,12 サーミスタ
11 加熱ヒータ
13 ケース
14 オイルタンク
15 吸い上げフェルト
16 オイル吐出部
17 紙粉クリーニングローラ
18 ブレード材
19 バイアス印加手段
Claims (3)
- 定着ベルトと、この定着ベルトの内部に設けられ、前記定着ベルトを循環移動可能に張架する支持手段と、前記定着ベルトに当接する加圧ローラと、前記定着ベルトに対して加圧当接する表面に離型材を被覆してなるオイル塗布ローラと、オイル塗布ローラに加圧当接する表面離型材を被覆してなるオイル供給ローラと、オイルを充填しているオイル保持手段と、このオイル保持手段からオイルを吸い上げて前記オイル供給ローラにオイルを供給するオイル輸送部材とを有し、前記オイル保持手段から前記オイル輸送部材、前記オイル供給ローラ、前記オイル塗布ローラを介して前記定着ベルトにオイルを塗布し、前記オイル供給ローラと前記オイル塗布ローラの連れ廻りによってオイル塗布量を制御するベルト定着装置において、
前記オイル塗布ローラにおける、前記オイル塗布ローラと前記オイル供給ローラとの当接部に対して前記オイル塗布ローラの回転方向上流側の位置に紙粉クリーニングローラを当接させ、この紙粉クリーニングローラにブレード材を当接させ、前記紙粉クリーニングローラにバイアスを印加する手段を設けたことを特徴とするベルト定着装置。 - 前記オイル塗布ローラ表面の離型性は前記紙粉クリーニングローラ表面の離型性より優れていることを特徴とする請求項1に記載のベルト定着装置。
- 前記ブレード材は、毛細管現象によるオイル浸透を可能とする材質であることを特徴とする請求項1または2記載のベルト定着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002338967A JP2004170844A (ja) | 2002-11-22 | 2002-11-22 | ベルト定着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002338967A JP2004170844A (ja) | 2002-11-22 | 2002-11-22 | ベルト定着装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2004170844A true JP2004170844A (ja) | 2004-06-17 |
Family
ID=32702032
Family Applications (1)
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JP2002338967A Pending JP2004170844A (ja) | 2002-11-22 | 2002-11-22 | ベルト定着装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004170844A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015052664A (ja) * | 2013-09-06 | 2015-03-19 | カシオ電子工業株式会社 | 定着装置 |
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2002
- 2002-11-22 JP JP2002338967A patent/JP2004170844A/ja active Pending
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