JP2004170826A - 映像信号処理装置及びディスプレイ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】固定画素数のディスプレイに画像を表示する際、映像信号処理用のクロック信号と、表示用のクロック信号の周波数が近似する場合でも、ディスプレイでの表示画像を安定化するディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】選択された入力映像信号に応じて周波数が変化する第1のクロック信号によって動作する入力処理部と、この入力処理部からのデジタル映像信号を変換処理してディスプレイに出力し、所定周波数の第2のクロック信号によって動作する出力処理部とを有し、第1のクロック信号の周波数が第2のクロック信号の周波数と異なる場合は、入力処理部と出力処理部にそれぞれ個別に第1,第2のクロック信号を供給し、第1のクロック信号の周波数が第2のクロック信号の周波数に近似する場合は、入力処理部と出力処理部に共通に第1のクロック信号発生回路からのクロック信号を供給するクロック供給回路を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】選択された入力映像信号に応じて周波数が変化する第1のクロック信号によって動作する入力処理部と、この入力処理部からのデジタル映像信号を変換処理してディスプレイに出力し、所定周波数の第2のクロック信号によって動作する出力処理部とを有し、第1のクロック信号の周波数が第2のクロック信号の周波数と異なる場合は、入力処理部と出力処理部にそれぞれ個別に第1,第2のクロック信号を供給し、第1のクロック信号の周波数が第2のクロック信号の周波数に近似する場合は、入力処理部と出力処理部に共通に第1のクロック信号発生回路からのクロック信号を供給するクロック供給回路を備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の固定の画素数を有するディスプレイに画像を表示するための映像信号処理装置及びディスプレイ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、テレビジョン受信機にあってはNTSC方式のように走査線数の決まった映像信号を入力してディスプレイ装置に表示するようにしており、入力映像信号に対応した水平及び垂直方向の解像度を有している。
【0003】
一方、最近では解像度の異なる複数の入力映像信号を処理して表示するディスプレイ装置も普及している。例えば、有効走査線数が480本のインタレースの映像信号(480i)や480本の順次走査の映像信号(480p)、又は有効走査線数が1080本のインタレースの映像信号(1080i)や720本の順次走査の映像信号(720p)といった高解像度を有する映像信号、さらにはVGA,SVGA,XGA等のパーソナルコンピュータ用の信号を入力可能なディスプレイ装置がある。
【0004】
一方、ディスプレイとしては、従来のCRTのほかに液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等のように固定の画素数を有するディスプレイが利用されており、各種の映像信号が入力された場合にも表示できるように、解像度の高い、例えば有効走査線数が1080本の順次走査方式(1080p)に対応したディスプレイを使用したものがる。
【0005】
このようなディスプレイにあっては、入力映像信号の解像度が低い場合、この入力映像信号をデジタル信号に変換して垂直及び水平方向に拡大処理を行い、解像度を擬似的に高めることにより、高精細な映像を表示可能としている。
【0006】
解像度変換処理については、例えば特開2000−20709号公報に記載されている。この公報の例ではデジタル信号に変換された映像信号データを補間処理して水平及び垂直方向への解像度を増した映像データを得る例が記載されている。
【0007】
また、入力映像信号をデジタル信号に変換したり解像度を変換処理する場合、扱う各種信号のサンプリングレートに応じたクロック信号を発生し、それを利用して信号処理を行う必要がある。その一方でディスプレイは、固定周波数のクロック信号で表示動作しているため、入力映像信号によっては、信号処理用のクロック信号と表示用のクロック信号の周波数が極めて近似する場合がある。
【0008】
これら2種のクロック信号の周波数が近似する場合、それらの差信号成分がアナログ信号に漏れ込み、画面上に悪影響を及ぼすことがある。特に2種のクロック信号の周波数が同一の場合、ゼロビートが発生し画面上では映像の浮き沈み現象が発生する。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−20709号公報(第4頁、図2)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来の映像信号処理装置では、デジタル映像信号を処理するクロック信号と、ディスプレイの表示用クロック信号の周波数が同一の場合に、ゼロビートが発生し画面上に悪影響を及ぼしていた。本発明は、上記事情に対処した映像信号処理装置及びディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、所定の画素数を有するディスプレイに画像を表示するための映像信号処理装置であって、
複数の映像信号が入力され、いずれか1つの映像信号を選択出力する入力選択回路と;前記選択された映像信号をサンプリングしデジタル信号に変換するA/D変換回路を含み、前記選択された映像信号に応じて周波数が変化する第1のクロック信号によって動作する入力処理部と;前記入力処理部からのデジタル映像信号を変換処理して前記ディスプレイに出力し、所定周波数の第2のクロック信号によって前記ディスプレイへの表示動作を行う出力処理部と;前記第1のクロック信号及び前記第2のクロック信号をそれぞれ発生する第1,第2のクロック信号発生回路を含み、前記第1のクロック信号の周波数が前記第2のクロック信号の周波数と異なる第1の状態においては、前記入力処理部及び前記出力処理部に前記第1,第2のクロック信号発生回路からのクロック信号をそれぞれ供給するとともに、前記第1のクロック信号の周波数が前記第2のクロック信号の周波数に近似する第2の状態においては、前記入力処理部と前記出力処理部に共通に前記第1のクロック信号発生回路からのクロック信号を供給するクロック供給回路とを具備したことを特徴とする。
【0012】
上記発明によれば、第1のクロック信号の周波数が第2のクロック信号の周波数に近似する場合は、入力処理部及び出力処理部に共通に第1のクロック信号発生回路からのクロック信号を供給することにより、ディスプレイに画像を表示したときにゼロビートの発生を防ぐことができる。
【0013】
また請求項4記載の発明は、所定の画素数を有するディスプレイと;複数の映像信号が入力され、いずれか1つの映像信号を選択出力する入力選択回路と;前記選択された映像信号をサンプリングしデジタル信号に変換するA/D変換回路を含み、前記選択された映像信号に応じて周波数が変化する第1のクロック信号によって動作するデジタル処理回路と;前記デジタルプロセッサからのデジタル映像信号が供給され、該デジタル映像信号の解像度を前記ディスプレイの画素数に対応して変換して出力し、所定周波数の第2のクロック信号によって表示用の処理を行い、前記ディスプレイへ変換された映像信号を供給する表示用処理回路と;前記第1のクロック信号及び前記第2のクロック信号をそれぞれ発生する第1,第2のクロック信号発生回路を含み、前記第1のクロック信号の周波数が前記第2のクロック信号の周波数と異なる第1の状態においては、前記デジタル処理回路及び前記表示用処理回路に前記第1,第2のクロック信号発生回路からのクロック信号をそれぞれ供給するとともに、前記第1のクロック信号の周波数が前記第2のクロック信号の周波数に近似する第2の状態においては、前記デジタル処理回路と前記表示用処理回路に共通に前記第1のクロック信号発生回路からのクロック信号を供給するクロック供給回路とを具備したことを特徴とするディスプレイ装置である。
【0014】
上記した上記発明によれば、第1のクロック信号の周波数が第2のクロック信号の周波数に近似する場合は、入力処理部及び出力処理部に共通に第1のクロック信号発生回路からのクロック信号を供給することにより、ゼロビートの発生を防ぎ、ディスプレイでの画像を安定化することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態による映像信号処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【0016】
図1の映像信号処理装置は、入力選択回路1と、デジタル信号処理回路2と、信号変換回路3とを有し、信号変換回路3からの出力映像信号をディスプレイ4に供給するようにしている。さらに第1,第2のクロック信号発生回路5、6及びクロック信号切替回路7とを具備している。またこのような映像信号処理装置の動作を制御する制御回路8を有している。
【0017】
入力選択回路1は、方式の異なる複数の入力映像信号から1つの映像信号を選択出力するものであり、選択された映像信号はデジタル信号処理回路2によりアナログ信号からデジタル信号に変換される。第1のクロック信号発生回路5は、入力映像信号のサンプリングレートに応じたクロック信号を発生するもので、デジタル信号処理回路2はこのサンプリングクロックをもとにデジタル信号に変換する。また、第2のクロック信号発生回路6は固定周波数のクロック信号を発生する。
【0018】
信号変換回路3は、入力されたデジタル映像信号を処理する映像信号入力部INと、映像信号の解像度を変換して出力する映像信号出力部OUTとを有し、映像信号入力部INはクロック信号ck1によって動作し、映像信号出力部OUTはクロック信号ck2によって動作する。また、ディスプレイ4もクロック信号ck2によって動作する。
【0019】
クロック信号切替回路7は、入力選択回路1が選択した入力映像信号の種類に応じて切替わり、前記クロック信号ck1とck2の周波数が異なる第1の状態(ck1≠ck2)では前記クロック信号発生回路5からのクロック信号ck1を前記デジタル信号処理回路2及び映像信号入力部INに供給し、前記第2のクロック信号発生回路6からのクロック信号ck2を前記映像信号出力部OUT及びディスプレイ4に供給する。
【0020】
また前記クロック信号ck1とck2の周波数が近似する第2の状態(ck1≒ck2)ではクロック信号発生回路5からのクロック信号を、前記デジタル信号処理回路2及び映像信号入力部INに供給するとともに、前記映像信号出力部OUT及びディスプレイ4にも供給する。
【0021】
即ち、ディスプレイ4は、複数の入力映像信号の内、解像度の高い映像信号に対応した固定の画素数(例えば1080pに対応した画素数)を有しており、通常は固定周波数のクロック信号発生回路6からのクロック信号ck2によって表示動作が行われる。これに対し、クロック信号発生回路5は入力映像信号に対応して異なるサンプリングレートのクロック信号を発生するため、低解像度の映像信号(例えば480i)が入力されたときは低い周波数のクロック信号を発生するが、高解像度の映像信号(例えば1080i)が入力されたときは高い周波数のクロック信号を発生することになる。
【0022】
したがって入力映像信号の種類によっては、クロック信号発生回路5からのクロック信号ck1とクロック信号発生回路6からのクロック信号ck2の周波数が近似し、例えば同じ周波数のクロック信号が2つのクロック信号発生回路5,6から同時に出力され、それぞれ信号処理と表示用に供給されるという事態を招く。このような場合、2種のクロック信号の差信号成分がアナログ信号に漏れ込み、ゼロビートが発生し画面上では映像の浮き沈み現象が発生する。
【0023】
本発明では、このように2つのクロック信号発生回路5,6から周波数の近似するクロック信号が出力される場合、一方のクロック信号発生回路5からのクロック信号のみを利用し、他方のクロック信号発生回路6からのクロック信号は利用しないように、クロック信号切替回路7を制御するものである。
【0024】
即ち、制御回路8は2つのクロック信号の周波数が近似、又は同一となるような場合に、クロック信号切替回路7をスイッチング制御して、クロック信号発生回路5からのクロック信号のみを利用し、同一のクロック信号源からのクロック信号を信号処理用及び表示用のクロック信号として供給するようにしている。これにより、ゼロビートの発生を防止するようにしている。
【0025】
図2は本発明の映像信号処理装置を、テレビジョン受信機に適用した例を示すブロック図である。
【0026】
図2において、11,12…は映像信号入力端子であり、例えば有効走査線数が480本のインタレースの映像信号(480i)や480本の順次走査の映像信号(480p)、又は高解像度を有するインタレースの映像信号(1080i)や順次走査の映像信号(720p)、さらにはVGA,SVGA,XGA等のパーソナルコンピュータ用の信号が入力される端子である。
【0027】
これら複数の入力端子11,12…に入力された映像信号はAVスイッチ13により、いずれか1の映像信号が選択される。AVスイッチ13によって選択出力された映像信号は映像処理回路14によって増幅等の処理が行われ、次段のデジタル信号処理回路15に供給される。またAVスイッチ13からの映像信号は同期分離回路16に供給される。
【0028】
前記デジタル信号処理回路15は、A/D変換回路(アナログ・デジタル変換回路)17、画像処理回路18、クロック信号発生回路19から成り、前記同期分離回路16の出力はクロック信号発生回路19に供給される。クロック信号発生回路19は、分離した水平同期信号に同期しその整数倍のクロック信号を生成するようにPLLを形成している。
【0029】
また、前記同期分離回路16の出力は信号検出回路20に供給され、信号検出回路20は同期分離出力である水平・垂直同期信号の周波数等を検出して、制御回路であるマイクロコンピュータ21に供給する。
【0030】
前記クロック信号発生回路19は、マイクロコンピュータ21の制御のもとに入力映像信号のサンプリングレートに応じたクロック信号ck1を発生して、A/D変換回路17に供給し、A/D変換回路17はこのサンプリングクロックをもとにデジタル信号に変換する。又、A/D変換回路17からのデジタル映像信号は画像処理回路18に供給され、RGBのデジタル信号を出力する。
【0031】
この画像処理回路18の出力は、次段の解像度変換回路22に供給される。この解像度変換回路22は、スケーラ23及びメモリ24を含み、スケーラ23は、走査線数や画素数の変換処理を行う。スケーラ23は、画像処理回路18からのデジタル信号をクロック信号発生回路19からのクロック信号Ck1によって処理する入力部と、解像度変換後の映像を後述するクロック信号ck2によって読出して処理する出力部とを有し、解像度変換回路22の出力は、ディスプレイ25に供給される。
【0032】
ディスプレイ25は、例えば液晶パネルやプラズマディスプレイパネルにて成り、固定の画素数(例えば1080pに対応した画素数)を有しており、個別に設けたクロック信号発生回路26からのクロック信号ck2によって表示動作が行われる。前記クロック信号発生回路26にはクリスタル発振子27が接続されており、固定周波数のクロック信号ck2を発生する。
【0033】
ディスプレイ25は、m行、n列からなるm・n個の画素数で構成され、行数は垂直解像度を示し、列数は水平解像度を示す。
【0034】
さらに、前記解像度変換回路22にはクロック信号切替回路28が接続されており、前記クロック信号発生回路19からのクロック信号ck1又は前記クロック信号発生回路26からのクロック信号ck2を切替えて前記解像度変換回路22の出力部及びディスプレイ25に供給するようにしている。このクロック信号切替回路28はマイクロコンピュータ21の制御のもとに制御されるもので、前記信号検出回路20からの検出信号をもとに入力信号の種類を判別し、その判別結果によってクロック信号ck1又はクロック信号ck2を選択するように切替回路28を制御する。
【0035】
尚、29はリモコン等の操作部であり、ユーザの操作により、入力端子11,12…に入力された映像信号のいずれかを選択するようにしている。
【0036】
次にこのような映像信号処理装置を有するテレビジョン受信機の動作について説明する。ディスプレイ25は、例えば1080pに対応した画素数を有しており、入力端子11,12…には480i、480p、720p、1080i等の映像信号が入力可能となっている。
【0037】
AVスイッチ13によって例えは480iの映像信号が選択された場合、信号検出回路20からの検出信号がマイクロコンピュータ21に供給され、入力信号の種類が判別される。この結果、480iの映像信号が選択されたことが判別され、前記クロック信号発生回路19からは、例えば27MHzのクロック信号ck1が出力される。また、前記クロック信号切替回路28は、クロック信号発生回路26からの固定周波数のクロック信号ck2(例えば74.25MHz)を出力するように切替動作を行う。
【0038】
前記A/D変換回路17、デジタル画像処理回路18には27MHzのサンプリングクロック信号が供給され、A/D変換処理等を行う。解像度変換回路22は、サンプリングした映像データに対して走査変換処理を行い、水平走査ライン数を例えば倍にして垂直方向の解像度を高める処理を行い、また内挿補間処理を行い水平方向への解像度を増した映像データを出力する。
【0039】
前記メモリ24は、垂直方向の解像度変換のために2つのラインメモリが用いられ、メモリへの書き込み用クロックとして前記クロック信号ck1が供給され、クロック信号Ck1にてサンプリングされた映像データを順次2つのラインメモリに書き込む。さらに1ライン前と1ライン後の映像データを利用してライン数の補間及び順次走査への変換処理を行う。
【0040】
また、水平解像度の変換のために別のラインメモリが用いられ、走査変換された映像データをラインメモリに書き込み、さらに内挿補間処理を行って水平方向の解像度を増す処理を行う。なお、走査変換処理や内挿補間処理の方法としては種々の回路が知られている。こうして解像度の変換された映像データは、クロック信号発生回路26からの固定周波数のクロック信号ck2(例えば74.25MHz)によって読出されて出力され、ディスプレイ25に供給される。
【0041】
次にAVスイッチ13によって例えば高精細の1080iの映像信号が選択された場合、マイクロコンピュータ21は、1080iの映像信号が選択されたことを判別し、前記クロック信号発生回路19から例えば74.25MHzのクロック信号ck1を出力するように制御する。また、前記クロック信号切替回路28は、前記クロック信号発生回路19からの74.25MHzのクロック信号ck1を選択出力するように切替動作を行う。
【0042】
前記A/D変換回路17、デジタル画像処理回路18及び解像度変換回路22にはこの74.25MHzのサンプリングクロック信号が供給され、A/D変換処理等を行う。この場合、解像度変換回路22は水平走査ライン数を例えば倍にして順次走査への変換処理を行い、また必要に応じて内挿補間処理を行い水平方向への解像度を変換した映像データを出力する。
【0043】
この場合、デジタルプロセッサ15用のクロック信号及びスケーラ23に供給するクロック信号と、ディスプレイ25の表示動作用クロック信号は、同じ周波数のクロック信号が用いられるため、クロック切替回路28は、ディスプレイ25に対して、クロック信号発生回路19からのクロック信号(74.25MHz)を供給し、クロック信号発生回路26からのクロック信号は供給されないようにスイッチ動作を行う。
【0044】
これにより、デジタル映像データを処理する回路とディスプレイ25には、同一のクロック信号源19からのクロック信号が使用されることになり、従来のようにゼロビートの発生がなくなる。従って表示画面上には何ら悪影響を及ぼすことはなく、安定した映像を表示することができる。
【0045】
尚、図2において、AVスイッチ13により480pの映像信号が選択されたときは、デジタル映像データの出力用のクロック信号は27MHzとなり、ディスプレイ25のクロック信号は74.25MHzとなるので、クロック発生回路19,26からのそれぞれのクロック信号ck1,ck2が映像信号処理系とディスプレイに供給される。
【0046】
また、AVスイッチ13により720pの映像信号が選択されたときは、デジタル映像データの出力用のクロック信号は、74.25MHzとなり、ディスプレイ25のクロック信号も74.25MHzとなるので、クロック発生回路19からのクロック信号が映像信号処理系とディスプレイの両方に供給される。
【0047】
また、入力端子11,12…には、VGA,SVGA,XGA等のパーソナルコンピュータ用の信号も入力される場合があり、それらの信号を選択したときにも同様に、映像信号処理系とディスプレイ用のクロック信号周波数が異なる場合には、2つのクロック信号発生回路19,26からそれぞれクロック信号を供給し、映像信号処理用とディスプレイへの表示用のクロック信号周波数が同じ場合は、一方のクロック信号発生回路19からクロック信号を供給するように動作する。
【0048】
次に、図3を参照して本発明の映像信号処理装置の主要部の具体回路について説明する。図3はクロック信号切替回路28を中心にその周辺回路を示したものである。
【0049】
図3において、26はクロック信号発生回路であり、固定周波数の信号を発生する発振用IC(集積回路)30を有し、このIC30にはクリスタル発振子を含むIC31が接続され、出力端子32から固定周波数(例えば74.25MHz)のクロック信号ck2を出力する。
【0050】
また前記クロック発生回路19からのクロック信号ck1が増幅用IC33,34に供給され、増幅用IC33からは前記A/D変換回路17及びデジタル画像処理回路18にクロック信号ck1を供給し、増幅用IC34の出力端子35からは前記解像度変換回路22の入力部及びクロック信号切替回路28へクロック信号ck1を出力する。
【0051】
またマイクロコンピュータ21の端子36からは、クロック切替信号(H又は/L)が出力され、このクロック切替信号(H又は/L)がインバータ37で反転されて反転信号(L又は/H)を出力する。
【0052】
さらに28はクロック信号切替回路であって、ゲートG1、G2を含むIC38にて構成され、ゲートG1の入力には前記増幅用IC34の出力端子35からクロック信号ck1が供給され、ゲートG2の入力には前記クロック信号発生回路26の出力端子35からクロック信号ck2が供給されている。又、各ゲートG2,G1のゲート端子には前記クロック切替信号(H又は/L)及びその反転信号(L又は/H)が供給され、各ゲートG1,G2の出力端は共通に接続されて、出力端子39に接続されている。
【0053】
図3において、マイクロコンピュータ21からは入力映像信号の判別結果に従って、クロック切替信号が出力される。例えばAVスイッチ13が480iの映像信号を選択した場合、クロック切替信号はL(Low)になりゲートG2はオンとなる。一方、インバータ37の出力は反転してH(High)になるため、ゲートG1はオフになる。これにより、表示用クロックとしてはクロック信号発生回路26からのクロック信号ck2(74.25MHz)が供給される。
【0054】
またAVスイッチ13が1080iの映像信号を選択した場合、クロック切替信号はH(High)になりゲートG2はオフとなる。一方、インバータ37の出力は反転してL(Low)になるため、ゲートG1はオンになる。これにより、表示用クロックとしてはクロック信号発生回路19からのクロック信号ck1(74.25MHz)が供給される。
【0055】
このように本発明では、映像信号処理用とディスプレイへの表示用のクロック信号周波数が異なる場合には、2つのクロック信号発生回路19,26からそれぞれクロック信号を供給し、映像信号処理用とディスプレイへの表示用のクロック信号周波数が同じ場合は、一方のクロック信号発生回路19からクロック信号を供給するように動作する。
【0056】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ゼロビートの発生を防止し、表示画面上に何ら悪影響を及ぼすことはなく、安定した映像を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による映像信号処理装置の概略構成を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施形態による映像信号処理装置をテレビジョン受信機に適用した場合の具体的な回路を示すブロック図。
【図3】図2の主要部の構成を示す回路図。
【符号の説明】
1…入力選択回路
2…デジタル信号処理回路
3…信号変換回路
4…ディスプレイ
5,6…クロック信号発生回路
7…クロック信号切替回路
8…制御回路
11,12…入力端子
13…AVスイッチ
14…映像信号処理回路
15…デジタル信号処理回路
16…同期分離回路
17…A/D変換回路
18…画像処理回路
19…クロック信号発生回路
20…信号検出回路
21…マイクロコンピュータ
22…解像度変換回路
23…メモリ
24…スケーラ
25…ディスプレイ
26…クロック信号発生回路(固定周波数)
28…クロック信号切替回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の固定の画素数を有するディスプレイに画像を表示するための映像信号処理装置及びディスプレイ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、テレビジョン受信機にあってはNTSC方式のように走査線数の決まった映像信号を入力してディスプレイ装置に表示するようにしており、入力映像信号に対応した水平及び垂直方向の解像度を有している。
【0003】
一方、最近では解像度の異なる複数の入力映像信号を処理して表示するディスプレイ装置も普及している。例えば、有効走査線数が480本のインタレースの映像信号(480i)や480本の順次走査の映像信号(480p)、又は有効走査線数が1080本のインタレースの映像信号(1080i)や720本の順次走査の映像信号(720p)といった高解像度を有する映像信号、さらにはVGA,SVGA,XGA等のパーソナルコンピュータ用の信号を入力可能なディスプレイ装置がある。
【0004】
一方、ディスプレイとしては、従来のCRTのほかに液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等のように固定の画素数を有するディスプレイが利用されており、各種の映像信号が入力された場合にも表示できるように、解像度の高い、例えば有効走査線数が1080本の順次走査方式(1080p)に対応したディスプレイを使用したものがる。
【0005】
このようなディスプレイにあっては、入力映像信号の解像度が低い場合、この入力映像信号をデジタル信号に変換して垂直及び水平方向に拡大処理を行い、解像度を擬似的に高めることにより、高精細な映像を表示可能としている。
【0006】
解像度変換処理については、例えば特開2000−20709号公報に記載されている。この公報の例ではデジタル信号に変換された映像信号データを補間処理して水平及び垂直方向への解像度を増した映像データを得る例が記載されている。
【0007】
また、入力映像信号をデジタル信号に変換したり解像度を変換処理する場合、扱う各種信号のサンプリングレートに応じたクロック信号を発生し、それを利用して信号処理を行う必要がある。その一方でディスプレイは、固定周波数のクロック信号で表示動作しているため、入力映像信号によっては、信号処理用のクロック信号と表示用のクロック信号の周波数が極めて近似する場合がある。
【0008】
これら2種のクロック信号の周波数が近似する場合、それらの差信号成分がアナログ信号に漏れ込み、画面上に悪影響を及ぼすことがある。特に2種のクロック信号の周波数が同一の場合、ゼロビートが発生し画面上では映像の浮き沈み現象が発生する。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−20709号公報(第4頁、図2)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来の映像信号処理装置では、デジタル映像信号を処理するクロック信号と、ディスプレイの表示用クロック信号の周波数が同一の場合に、ゼロビートが発生し画面上に悪影響を及ぼしていた。本発明は、上記事情に対処した映像信号処理装置及びディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、所定の画素数を有するディスプレイに画像を表示するための映像信号処理装置であって、
複数の映像信号が入力され、いずれか1つの映像信号を選択出力する入力選択回路と;前記選択された映像信号をサンプリングしデジタル信号に変換するA/D変換回路を含み、前記選択された映像信号に応じて周波数が変化する第1のクロック信号によって動作する入力処理部と;前記入力処理部からのデジタル映像信号を変換処理して前記ディスプレイに出力し、所定周波数の第2のクロック信号によって前記ディスプレイへの表示動作を行う出力処理部と;前記第1のクロック信号及び前記第2のクロック信号をそれぞれ発生する第1,第2のクロック信号発生回路を含み、前記第1のクロック信号の周波数が前記第2のクロック信号の周波数と異なる第1の状態においては、前記入力処理部及び前記出力処理部に前記第1,第2のクロック信号発生回路からのクロック信号をそれぞれ供給するとともに、前記第1のクロック信号の周波数が前記第2のクロック信号の周波数に近似する第2の状態においては、前記入力処理部と前記出力処理部に共通に前記第1のクロック信号発生回路からのクロック信号を供給するクロック供給回路とを具備したことを特徴とする。
【0012】
上記発明によれば、第1のクロック信号の周波数が第2のクロック信号の周波数に近似する場合は、入力処理部及び出力処理部に共通に第1のクロック信号発生回路からのクロック信号を供給することにより、ディスプレイに画像を表示したときにゼロビートの発生を防ぐことができる。
【0013】
また請求項4記載の発明は、所定の画素数を有するディスプレイと;複数の映像信号が入力され、いずれか1つの映像信号を選択出力する入力選択回路と;前記選択された映像信号をサンプリングしデジタル信号に変換するA/D変換回路を含み、前記選択された映像信号に応じて周波数が変化する第1のクロック信号によって動作するデジタル処理回路と;前記デジタルプロセッサからのデジタル映像信号が供給され、該デジタル映像信号の解像度を前記ディスプレイの画素数に対応して変換して出力し、所定周波数の第2のクロック信号によって表示用の処理を行い、前記ディスプレイへ変換された映像信号を供給する表示用処理回路と;前記第1のクロック信号及び前記第2のクロック信号をそれぞれ発生する第1,第2のクロック信号発生回路を含み、前記第1のクロック信号の周波数が前記第2のクロック信号の周波数と異なる第1の状態においては、前記デジタル処理回路及び前記表示用処理回路に前記第1,第2のクロック信号発生回路からのクロック信号をそれぞれ供給するとともに、前記第1のクロック信号の周波数が前記第2のクロック信号の周波数に近似する第2の状態においては、前記デジタル処理回路と前記表示用処理回路に共通に前記第1のクロック信号発生回路からのクロック信号を供給するクロック供給回路とを具備したことを特徴とするディスプレイ装置である。
【0014】
上記した上記発明によれば、第1のクロック信号の周波数が第2のクロック信号の周波数に近似する場合は、入力処理部及び出力処理部に共通に第1のクロック信号発生回路からのクロック信号を供給することにより、ゼロビートの発生を防ぎ、ディスプレイでの画像を安定化することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態による映像信号処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【0016】
図1の映像信号処理装置は、入力選択回路1と、デジタル信号処理回路2と、信号変換回路3とを有し、信号変換回路3からの出力映像信号をディスプレイ4に供給するようにしている。さらに第1,第2のクロック信号発生回路5、6及びクロック信号切替回路7とを具備している。またこのような映像信号処理装置の動作を制御する制御回路8を有している。
【0017】
入力選択回路1は、方式の異なる複数の入力映像信号から1つの映像信号を選択出力するものであり、選択された映像信号はデジタル信号処理回路2によりアナログ信号からデジタル信号に変換される。第1のクロック信号発生回路5は、入力映像信号のサンプリングレートに応じたクロック信号を発生するもので、デジタル信号処理回路2はこのサンプリングクロックをもとにデジタル信号に変換する。また、第2のクロック信号発生回路6は固定周波数のクロック信号を発生する。
【0018】
信号変換回路3は、入力されたデジタル映像信号を処理する映像信号入力部INと、映像信号の解像度を変換して出力する映像信号出力部OUTとを有し、映像信号入力部INはクロック信号ck1によって動作し、映像信号出力部OUTはクロック信号ck2によって動作する。また、ディスプレイ4もクロック信号ck2によって動作する。
【0019】
クロック信号切替回路7は、入力選択回路1が選択した入力映像信号の種類に応じて切替わり、前記クロック信号ck1とck2の周波数が異なる第1の状態(ck1≠ck2)では前記クロック信号発生回路5からのクロック信号ck1を前記デジタル信号処理回路2及び映像信号入力部INに供給し、前記第2のクロック信号発生回路6からのクロック信号ck2を前記映像信号出力部OUT及びディスプレイ4に供給する。
【0020】
また前記クロック信号ck1とck2の周波数が近似する第2の状態(ck1≒ck2)ではクロック信号発生回路5からのクロック信号を、前記デジタル信号処理回路2及び映像信号入力部INに供給するとともに、前記映像信号出力部OUT及びディスプレイ4にも供給する。
【0021】
即ち、ディスプレイ4は、複数の入力映像信号の内、解像度の高い映像信号に対応した固定の画素数(例えば1080pに対応した画素数)を有しており、通常は固定周波数のクロック信号発生回路6からのクロック信号ck2によって表示動作が行われる。これに対し、クロック信号発生回路5は入力映像信号に対応して異なるサンプリングレートのクロック信号を発生するため、低解像度の映像信号(例えば480i)が入力されたときは低い周波数のクロック信号を発生するが、高解像度の映像信号(例えば1080i)が入力されたときは高い周波数のクロック信号を発生することになる。
【0022】
したがって入力映像信号の種類によっては、クロック信号発生回路5からのクロック信号ck1とクロック信号発生回路6からのクロック信号ck2の周波数が近似し、例えば同じ周波数のクロック信号が2つのクロック信号発生回路5,6から同時に出力され、それぞれ信号処理と表示用に供給されるという事態を招く。このような場合、2種のクロック信号の差信号成分がアナログ信号に漏れ込み、ゼロビートが発生し画面上では映像の浮き沈み現象が発生する。
【0023】
本発明では、このように2つのクロック信号発生回路5,6から周波数の近似するクロック信号が出力される場合、一方のクロック信号発生回路5からのクロック信号のみを利用し、他方のクロック信号発生回路6からのクロック信号は利用しないように、クロック信号切替回路7を制御するものである。
【0024】
即ち、制御回路8は2つのクロック信号の周波数が近似、又は同一となるような場合に、クロック信号切替回路7をスイッチング制御して、クロック信号発生回路5からのクロック信号のみを利用し、同一のクロック信号源からのクロック信号を信号処理用及び表示用のクロック信号として供給するようにしている。これにより、ゼロビートの発生を防止するようにしている。
【0025】
図2は本発明の映像信号処理装置を、テレビジョン受信機に適用した例を示すブロック図である。
【0026】
図2において、11,12…は映像信号入力端子であり、例えば有効走査線数が480本のインタレースの映像信号(480i)や480本の順次走査の映像信号(480p)、又は高解像度を有するインタレースの映像信号(1080i)や順次走査の映像信号(720p)、さらにはVGA,SVGA,XGA等のパーソナルコンピュータ用の信号が入力される端子である。
【0027】
これら複数の入力端子11,12…に入力された映像信号はAVスイッチ13により、いずれか1の映像信号が選択される。AVスイッチ13によって選択出力された映像信号は映像処理回路14によって増幅等の処理が行われ、次段のデジタル信号処理回路15に供給される。またAVスイッチ13からの映像信号は同期分離回路16に供給される。
【0028】
前記デジタル信号処理回路15は、A/D変換回路(アナログ・デジタル変換回路)17、画像処理回路18、クロック信号発生回路19から成り、前記同期分離回路16の出力はクロック信号発生回路19に供給される。クロック信号発生回路19は、分離した水平同期信号に同期しその整数倍のクロック信号を生成するようにPLLを形成している。
【0029】
また、前記同期分離回路16の出力は信号検出回路20に供給され、信号検出回路20は同期分離出力である水平・垂直同期信号の周波数等を検出して、制御回路であるマイクロコンピュータ21に供給する。
【0030】
前記クロック信号発生回路19は、マイクロコンピュータ21の制御のもとに入力映像信号のサンプリングレートに応じたクロック信号ck1を発生して、A/D変換回路17に供給し、A/D変換回路17はこのサンプリングクロックをもとにデジタル信号に変換する。又、A/D変換回路17からのデジタル映像信号は画像処理回路18に供給され、RGBのデジタル信号を出力する。
【0031】
この画像処理回路18の出力は、次段の解像度変換回路22に供給される。この解像度変換回路22は、スケーラ23及びメモリ24を含み、スケーラ23は、走査線数や画素数の変換処理を行う。スケーラ23は、画像処理回路18からのデジタル信号をクロック信号発生回路19からのクロック信号Ck1によって処理する入力部と、解像度変換後の映像を後述するクロック信号ck2によって読出して処理する出力部とを有し、解像度変換回路22の出力は、ディスプレイ25に供給される。
【0032】
ディスプレイ25は、例えば液晶パネルやプラズマディスプレイパネルにて成り、固定の画素数(例えば1080pに対応した画素数)を有しており、個別に設けたクロック信号発生回路26からのクロック信号ck2によって表示動作が行われる。前記クロック信号発生回路26にはクリスタル発振子27が接続されており、固定周波数のクロック信号ck2を発生する。
【0033】
ディスプレイ25は、m行、n列からなるm・n個の画素数で構成され、行数は垂直解像度を示し、列数は水平解像度を示す。
【0034】
さらに、前記解像度変換回路22にはクロック信号切替回路28が接続されており、前記クロック信号発生回路19からのクロック信号ck1又は前記クロック信号発生回路26からのクロック信号ck2を切替えて前記解像度変換回路22の出力部及びディスプレイ25に供給するようにしている。このクロック信号切替回路28はマイクロコンピュータ21の制御のもとに制御されるもので、前記信号検出回路20からの検出信号をもとに入力信号の種類を判別し、その判別結果によってクロック信号ck1又はクロック信号ck2を選択するように切替回路28を制御する。
【0035】
尚、29はリモコン等の操作部であり、ユーザの操作により、入力端子11,12…に入力された映像信号のいずれかを選択するようにしている。
【0036】
次にこのような映像信号処理装置を有するテレビジョン受信機の動作について説明する。ディスプレイ25は、例えば1080pに対応した画素数を有しており、入力端子11,12…には480i、480p、720p、1080i等の映像信号が入力可能となっている。
【0037】
AVスイッチ13によって例えは480iの映像信号が選択された場合、信号検出回路20からの検出信号がマイクロコンピュータ21に供給され、入力信号の種類が判別される。この結果、480iの映像信号が選択されたことが判別され、前記クロック信号発生回路19からは、例えば27MHzのクロック信号ck1が出力される。また、前記クロック信号切替回路28は、クロック信号発生回路26からの固定周波数のクロック信号ck2(例えば74.25MHz)を出力するように切替動作を行う。
【0038】
前記A/D変換回路17、デジタル画像処理回路18には27MHzのサンプリングクロック信号が供給され、A/D変換処理等を行う。解像度変換回路22は、サンプリングした映像データに対して走査変換処理を行い、水平走査ライン数を例えば倍にして垂直方向の解像度を高める処理を行い、また内挿補間処理を行い水平方向への解像度を増した映像データを出力する。
【0039】
前記メモリ24は、垂直方向の解像度変換のために2つのラインメモリが用いられ、メモリへの書き込み用クロックとして前記クロック信号ck1が供給され、クロック信号Ck1にてサンプリングされた映像データを順次2つのラインメモリに書き込む。さらに1ライン前と1ライン後の映像データを利用してライン数の補間及び順次走査への変換処理を行う。
【0040】
また、水平解像度の変換のために別のラインメモリが用いられ、走査変換された映像データをラインメモリに書き込み、さらに内挿補間処理を行って水平方向の解像度を増す処理を行う。なお、走査変換処理や内挿補間処理の方法としては種々の回路が知られている。こうして解像度の変換された映像データは、クロック信号発生回路26からの固定周波数のクロック信号ck2(例えば74.25MHz)によって読出されて出力され、ディスプレイ25に供給される。
【0041】
次にAVスイッチ13によって例えば高精細の1080iの映像信号が選択された場合、マイクロコンピュータ21は、1080iの映像信号が選択されたことを判別し、前記クロック信号発生回路19から例えば74.25MHzのクロック信号ck1を出力するように制御する。また、前記クロック信号切替回路28は、前記クロック信号発生回路19からの74.25MHzのクロック信号ck1を選択出力するように切替動作を行う。
【0042】
前記A/D変換回路17、デジタル画像処理回路18及び解像度変換回路22にはこの74.25MHzのサンプリングクロック信号が供給され、A/D変換処理等を行う。この場合、解像度変換回路22は水平走査ライン数を例えば倍にして順次走査への変換処理を行い、また必要に応じて内挿補間処理を行い水平方向への解像度を変換した映像データを出力する。
【0043】
この場合、デジタルプロセッサ15用のクロック信号及びスケーラ23に供給するクロック信号と、ディスプレイ25の表示動作用クロック信号は、同じ周波数のクロック信号が用いられるため、クロック切替回路28は、ディスプレイ25に対して、クロック信号発生回路19からのクロック信号(74.25MHz)を供給し、クロック信号発生回路26からのクロック信号は供給されないようにスイッチ動作を行う。
【0044】
これにより、デジタル映像データを処理する回路とディスプレイ25には、同一のクロック信号源19からのクロック信号が使用されることになり、従来のようにゼロビートの発生がなくなる。従って表示画面上には何ら悪影響を及ぼすことはなく、安定した映像を表示することができる。
【0045】
尚、図2において、AVスイッチ13により480pの映像信号が選択されたときは、デジタル映像データの出力用のクロック信号は27MHzとなり、ディスプレイ25のクロック信号は74.25MHzとなるので、クロック発生回路19,26からのそれぞれのクロック信号ck1,ck2が映像信号処理系とディスプレイに供給される。
【0046】
また、AVスイッチ13により720pの映像信号が選択されたときは、デジタル映像データの出力用のクロック信号は、74.25MHzとなり、ディスプレイ25のクロック信号も74.25MHzとなるので、クロック発生回路19からのクロック信号が映像信号処理系とディスプレイの両方に供給される。
【0047】
また、入力端子11,12…には、VGA,SVGA,XGA等のパーソナルコンピュータ用の信号も入力される場合があり、それらの信号を選択したときにも同様に、映像信号処理系とディスプレイ用のクロック信号周波数が異なる場合には、2つのクロック信号発生回路19,26からそれぞれクロック信号を供給し、映像信号処理用とディスプレイへの表示用のクロック信号周波数が同じ場合は、一方のクロック信号発生回路19からクロック信号を供給するように動作する。
【0048】
次に、図3を参照して本発明の映像信号処理装置の主要部の具体回路について説明する。図3はクロック信号切替回路28を中心にその周辺回路を示したものである。
【0049】
図3において、26はクロック信号発生回路であり、固定周波数の信号を発生する発振用IC(集積回路)30を有し、このIC30にはクリスタル発振子を含むIC31が接続され、出力端子32から固定周波数(例えば74.25MHz)のクロック信号ck2を出力する。
【0050】
また前記クロック発生回路19からのクロック信号ck1が増幅用IC33,34に供給され、増幅用IC33からは前記A/D変換回路17及びデジタル画像処理回路18にクロック信号ck1を供給し、増幅用IC34の出力端子35からは前記解像度変換回路22の入力部及びクロック信号切替回路28へクロック信号ck1を出力する。
【0051】
またマイクロコンピュータ21の端子36からは、クロック切替信号(H又は/L)が出力され、このクロック切替信号(H又は/L)がインバータ37で反転されて反転信号(L又は/H)を出力する。
【0052】
さらに28はクロック信号切替回路であって、ゲートG1、G2を含むIC38にて構成され、ゲートG1の入力には前記増幅用IC34の出力端子35からクロック信号ck1が供給され、ゲートG2の入力には前記クロック信号発生回路26の出力端子35からクロック信号ck2が供給されている。又、各ゲートG2,G1のゲート端子には前記クロック切替信号(H又は/L)及びその反転信号(L又は/H)が供給され、各ゲートG1,G2の出力端は共通に接続されて、出力端子39に接続されている。
【0053】
図3において、マイクロコンピュータ21からは入力映像信号の判別結果に従って、クロック切替信号が出力される。例えばAVスイッチ13が480iの映像信号を選択した場合、クロック切替信号はL(Low)になりゲートG2はオンとなる。一方、インバータ37の出力は反転してH(High)になるため、ゲートG1はオフになる。これにより、表示用クロックとしてはクロック信号発生回路26からのクロック信号ck2(74.25MHz)が供給される。
【0054】
またAVスイッチ13が1080iの映像信号を選択した場合、クロック切替信号はH(High)になりゲートG2はオフとなる。一方、インバータ37の出力は反転してL(Low)になるため、ゲートG1はオンになる。これにより、表示用クロックとしてはクロック信号発生回路19からのクロック信号ck1(74.25MHz)が供給される。
【0055】
このように本発明では、映像信号処理用とディスプレイへの表示用のクロック信号周波数が異なる場合には、2つのクロック信号発生回路19,26からそれぞれクロック信号を供給し、映像信号処理用とディスプレイへの表示用のクロック信号周波数が同じ場合は、一方のクロック信号発生回路19からクロック信号を供給するように動作する。
【0056】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ゼロビートの発生を防止し、表示画面上に何ら悪影響を及ぼすことはなく、安定した映像を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による映像信号処理装置の概略構成を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施形態による映像信号処理装置をテレビジョン受信機に適用した場合の具体的な回路を示すブロック図。
【図3】図2の主要部の構成を示す回路図。
【符号の説明】
1…入力選択回路
2…デジタル信号処理回路
3…信号変換回路
4…ディスプレイ
5,6…クロック信号発生回路
7…クロック信号切替回路
8…制御回路
11,12…入力端子
13…AVスイッチ
14…映像信号処理回路
15…デジタル信号処理回路
16…同期分離回路
17…A/D変換回路
18…画像処理回路
19…クロック信号発生回路
20…信号検出回路
21…マイクロコンピュータ
22…解像度変換回路
23…メモリ
24…スケーラ
25…ディスプレイ
26…クロック信号発生回路(固定周波数)
28…クロック信号切替回路
Claims (8)
- 所定の画素数を有するディスプレイに画像を表示するための映像信号処理装置であって、
複数の映像信号が入力され、いずれか1つの映像信号を選択出力する入力選択回路と、
前記選択された映像信号をサンプリングしデジタル信号に変換するA/D変換回路を含み、前記選択された映像信号に応じて周波数が変化する第1のクロック信号によって動作する入力処理部と、
前記入力処理部からのデジタル映像信号を変換処理して前記ディスプレイに出力し、所定周波数の第2のクロック信号によって前記ディスプレイへの表示動作を行う出力処理部と、
前記第1のクロック信号及び前記第2のクロック信号をそれぞれ発生する第1,第2のクロック信号発生回路を含み、前記第1のクロック信号の周波数が前記第2のクロック信号の周波数と異なる第1の状態においては、前記入力処理部及び前記出力処理部に前記第1,第2のクロック信号発生回路からのクロック信号をそれぞれ供給するとともに、前記第1のクロック信号の周波数が前記第2のクロック信号の周波数に近似する第2の状態においては、前記入力処理部と前記出力処理部に共通に前記第1のクロック信号発生回路からのクロック信号を供給するクロック供給回路とを具備したことを特徴とする映像信号処理装置。 - 前記第1のクロック信号発生回路は、前記選択された映像信号の同期信号に同期したn倍の周波数のクロック信号を発生し、前記第2のクロック信号発生回路は固定周波数のクロック信号を発生することを特徴とする請求項1記載のディスプレイ装置。
- 前記第1の状態及び第2の状態を、前記入力選択回路にて選択された映像信号の種類に応じて判別する判別手段を有し、この判別手段からの判別結果に応答して前記第1,第2のクロック信号発生回路からのクロック信号の供給状態を切替えるようにしたことを特徴とする請求項1記載の映像信号処理装置。
- 所定の画素数を有するディスプレイと、
複数の映像信号が入力され、いずれか1つの映像信号を選択出力する入力選択回路と、
前記選択された映像信号をサンプリングしデジタル信号に変換するA/D変換回路を含み、前記選択された映像信号に応じて周波数が変化する第1のクロック信号によって動作するデジタル処理回路と、
前記デジタルプロセッサからのデジタル映像信号が供給され、該デジタル映像信号の解像度を前記ディスプレイの画素数に対応して変換して出力し、所定周波数の第2のクロック信号によって表示用の処理を行い、前記ディスプレイへ変換された映像信号を供給する表示用処理回路と、
前記第1のクロック信号及び前記第2のクロック信号をそれぞれ発生する第1,第2のクロック信号発生回路を含み、前記第1のクロック信号の周波数が前記第2のクロック信号の周波数と異なる第1の状態においては、前記デジタル処理回路及び前記表示用処理回路に前記第1,第2のクロック信号発生回路からのクロック信号をそれぞれ供給するとともに、前記第1のクロック信号の周波数が前記第2のクロック信号の周波数に近似する第2の状態においては、前記デジタル処理回路と前記表示用処理回路に共通に前記第1のクロック信号発生回路からのクロック信号を供給するクロック供給回路とを具備したことを特徴とするディスプレイ装置。 - 前記ディスプレイは、前記複数の映像信号の内、解像度の最も高い映像信号に対応した固定の画素数を有し、前記所定周波数の第2のクロック信号によって表示動作を行うことを特徴とする請求項4記載のディスプレイ装置。
- 前記第1クロック信号発生回路は前記選択された映像信号の同期信号に同期したn倍の周波数を有する第1のクロック信号を発生し、前記第2のクロック信号発生回路は固定周波数の第2のクロック信号を発生することを特徴とする請求項4記載のディスプレイ装置。
- 前記第1の状態及び第2の状態を、前記入力選択回路にて選択された映像信号の種類に応じて判別する判別手段を有し、この判別手段からの判別結果に応答して前記第1,第2のクロック信号発生回路からのクロック信号の供給状態を切替えるようにしたことを特徴とする請求項4記載の映像信号処理装置。
- 前記クロック供給回路は、前記第1、第2のクロック信号発生回路からの第1、第2のクロック信号が入力され、前記信号判別回路による判別結果に応答して、いずれか一方のクロック信号を選択出力するスイッチ回路にて成ることを特徴とする請求項7記載のディスプレイ装置。
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