JP2004170744A - 配向膜形成方法、配向膜形成装置、液晶パネル、液晶プロジェクタおよび電子機器 - Google Patents
配向膜形成方法、配向膜形成装置、液晶パネル、液晶プロジェクタおよび電子機器 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】信頼性の高い配向膜を量産性良く形成することが可能な配向膜形成方法、配向膜形成装置、液晶パネル、液晶プロジェクタおよび電子機器を提供する。
【解決手段】基板9上に配向膜を形成する方法であって、ターゲット5から放出されるスパッタ粒子が一方向から斜めに基板9に入射するようにスパッタリングを実施する。これにより、基板9に対して斜め方向に結晶成長した複数の柱状構造を有する無機材料からなる配向膜を形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】基板9上に配向膜を形成する方法であって、ターゲット5から放出されるスパッタ粒子が一方向から斜めに基板9に入射するようにスパッタリングを実施する。これにより、基板9に対して斜め方向に結晶成長した複数の柱状構造を有する無機材料からなる配向膜を形成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶パネルの配向膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の一般的な液晶パネルは、2枚の電極付基板間に液晶の配向を制御する配向膜と液晶が封入された構成を有している。ここで、配向膜は、配向膜に直接接する液晶分子の配向方向を揃える機能と、液晶分子の起きあがる方向を規制するチルト角を液晶分子に持たせる機能とを果たすもので、液晶パネルを構成する上で重要な役割を担っているものである。このような配向膜の形成に際しては、従来、一般的に有機材料(主としてポリイミド)をスピンあるいは印刷で基板上に塗布した後に焼成し、さらにレーヨン、ナイロンなどの等の布で擦ること(ラビング)により形成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−318382号公報(5頁〜6頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の配向膜形成方法には、以下に示す問題点があった。
(1)配向膜は有機物であるため、例えば液晶プロジェクターのように高出力光源を備えた機器に用いた場合、光エネルギーにより有機物がダメージを受けて配向不良を生じる。特に、プロジェクタの小型化および高輝度化を図った場合には、液晶パネルに入射する光の単位面積当りのエネルギーが増加し、入射光の吸収によりポリイミドそのものが分解し、また、光を吸収したことによる発熱でさらにその分解が加速される。その結果、配向膜に多大なダメージが付加され、機器の表示特性を低下させてしまう。
(2)ラビング後には不要なキズ、配塵が生じ、表示特性、歩留まりに悪影響を与える。
【0005】
このように、有機膜で構成されている配向膜は、液晶パネルが組み込まれる各種機器の耐光性および耐熱性に関する信頼性を損ねる大きな原因となっており、また、その配向膜形成に際しての量産性に問題があった。
【0006】
上記のような有機物を用いた場合の問題点を解消すべく、有機物を用いない配向膜として、酸化シリコン等の斜方蒸着による配向膜形成が提案されている。しかしながら、蒸着はもともと最大でも20Å/秒と成膜レートが遅いことに加え、斜方蒸着では、基板に対して60゜〜80゜と非常に傾いた方向から成膜しなければならないことから、実用的な成膜レート及び膜厚分布を得ることが難しかった。このため、現在でも本格的な量産化には至っておらず、研究開発の域を脱していない。
【0007】
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、信頼性の高い配向膜を量産性良く形成することが可能な配向膜形成方法、配向膜形成装置、液晶パネル、液晶プロジェクタおよび電子機器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る配向膜形成方法は、基板上に配向膜を形成する方法であって、ターゲットから放出されるスパッタ粒子が一方向から斜めに基板に入射するようにスパッタリングを実施し、基板に対して斜め方向に結晶成長した複数の柱状構造を有する無機材料からなる配向膜を形成するものである。本発明によれば、スパッタリングにより無機材料からなる配向膜を形成できるので、信頼性の高い配向膜を量産性良く形成することが可能となる。
【0009】
また、本発明に係る配向膜形成方法は、スパッタリングが、柱状構造の基板に対する傾斜角が所望の角度となるように最適化された成膜条件に従って実施されてなるものである。本発明によれば、最適化された成膜条件に従ってスパッタリングを実施することにより所望の傾斜角を有する柱状構造が形成され、よって、液晶分子に所望のチルト角を与える配向膜を形成することができる。
【0010】
また、本発明に係る配向膜形成方法は、成膜条件が、ターゲットと基板との位置関係、ターゲットに印加する投入パワーおよび成膜圧力を規定したものである。本発明によれば、ターゲットと基板との位置関係、ターゲットに印加する投入パワーおよび成膜圧力により成膜条件を規定できる。
【0011】
さらに、本発明に係る配向膜形成方法は、ターゲットと基板との間に、開口を有する遮蔽板を設けたものである。本発明によれば、ターゲットから放出されるスパッタ粒子の基板への入射角が遮蔽板により制限され、配向性の良い配向膜を形成することが可能となる。
【0012】
また、本発明に係る配向膜形成方法は、基板をターゲットの近傍で搬送しながらスパッタリングを実施して配向膜を形成するものである。本発明によれば、更に量産性の良い配向膜形成が可能となる。
【0013】
また、本発明に係る配向膜形成方法は、スパッタリングが、対向ターゲット式スパッタリングであるものである。本発明によれば、スパッタリングに対向ターゲット式スパッタリングを採用できる。
【0014】
また、本発明に係る配向膜形成方法は、スパッタリングが、イオンビームスパッタリングであるものである。本発明によれば、スパッタリングにイオンビームスパッタリングを採用できる。
【0015】
また、本発明に係る配向膜形成方法は、スパッタリングは反応性スパッタリングであるものである。本発明によれば、スパッタリングに反応性スパッタリングを採用できる。
【0016】
また、本発明に係る配向膜形成方法は、配向膜がSiO2を材料として構成するようにしたものである。本発明によれば、無機材料としてSiO2を材料とした配向膜を形成できる。
【0017】
本発明に係る配向膜形成装置は、上記の何れかの配向膜形成方法により基板上に配向膜を形成するものである。本発明によれば、信頼性の高い配向膜を量産性良く形成することが可能な配向膜形成装置を得ることが可能となる。
【0018】
本発明に係る液晶パネルは、上記の何れかの配向膜形成方法により形成された配向膜を備えてなるものである。本発明によれば、信頼性が高く量産性に優れた液晶パネルを得ることができる。
【0019】
本発明に係る液晶プロジェクタは、上記の液晶パネルを有してなるものである。本発明によれば、高温化に起因する性能低下、投写画像の画質悪化を防止することができ、良好な投写画像を提供できる信頼性の高い液晶プロジェクタを得ることができる。
【0020】
本発明に係る電子機器は、上記の液晶パネルを有してなるものである。本発明によれば、高温化に起因する性能低下、表示画像の画質悪化を防止することができ、良好な画像表示が行える信頼性の高い電子機器を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は実施の形態1の配向膜形成方法が適用された配向膜形成装置を示す図である。
本実施の形態1の配向膜形成装置1は、公知のスパッタリング装置(ここでは、対向ターゲット式スパッタリング装置)が組み込まれた構成を成しており、スパッタ法を用いて無機材料からなる配向膜を形成するものである。以下、配向膜形成装置1の構成を説明する。
図において、3は、内部を真空状態に維持可能な真空チャンバーで、この真空チャンバー3内に2枚のターゲット5が離間されて対向配置されている。ターゲット5には直流電源7が接続されており、また、ターゲット5の背面側にはそれぞれ互いに異なる磁極(図示せず)が対向するように配置され、ターゲット5間に磁界が発生するようになっている。
【0022】
真空チャンバー3においてターゲット5の下方には排気口13が設けられ、該排気口13には真空排気装置15が接続されて真空チャンバー3内を排気できるようになっている。また、真空チャンバー3には、放電ガスを導入する図示しない放電ガス導入口が設けられている。さらに、真空チャンバー3において後述の基板ホルダー11の下方には、真空チャンバー3内に反応ガスを導入するための反応ガス導入口17が設けられ、基板9近傍に反応ガスを供給するようになっている。
【0023】
ターゲット5の側方には、配向膜形成対象の基板9を保持するための基板ホルダー11が設けられている。この基板ホルダー11は、断面V字状に構成され、2面の外面それぞれに一対の押さえ板(図示せず)を有しており、2枚の基板9を、それぞれ各ターゲット5に対して同じ傾斜角となるように傾けて保持している。また、基板ホルダー11は紙面に直交する方向に移動可能に構成されており、本実施の形態1の配向膜形成装置1では、基板9をターゲット5の近傍で搬送しながら連続的に成膜するインライン式の装置構成となっている。なお、基板9上にはITO(Indium Tin Oxide)等から成る透明電極が形成されているが、図1および後述の各図においてはその図示を省略している。
【0024】
以下、図1に示した配向膜形成装置1におけるスパッタリングの動作概略について説明する。なお、本実施の形態1では、ターゲット5にシリコンを用い、真空チャンバー3内に放電ガスとしてのアルゴンガスおよび反応ガスとしての酸素ガスを導入して反応性スパッタリングによりSiO2の配向膜を形成する場合を例に説明する。
【0025】
まず、真空排気装置15により真空チャンバー3内を2×10−4Pa程度まで排気し、その後、図示しない放電ガス導入口から1×10−1Pa程度までアルゴンガスを導入する。そして、直流電源7に、投入パワー(電力)を投入してターゲット5間にプラズマを発生させ、基板9近傍に向けて反応ガス導入口17から酸素ガスを導入する。これにより、ターゲット5間において、プラスに帯電しプラズマ化したアルゴンイオンが、マイナス極にあるターゲット5に衝突してターゲット5からスパッタ粒子が飛び出し、酸素ガスと反応して基板9に堆積する。なお、真空チャンバー3内は、内部に導入するガス量と排気量との制御により所定の成膜圧力に維持されている。
【0026】
本発明は、スパッタ法を用いて無機物の配向膜を形成するものであることは上記した通りであるが、更に詳しくは、ターゲット5から放出されるスパッタ粒子が、一方向から斜めに基板9に入射するようにスパッタリングを実施することで、基板9に対して斜め方向に結晶成長した複数の柱状構造を有する無機材料からなる配向膜を形成するものである。
【0027】
ここで、スパッタリングにおいては、ターゲット5に印加する投入パワーを増大させると、ターゲット5のある一点から放出されるスパッタ粒子が、通常の投入パワー印加時と比べて一方向に揃って出射されることが知られている。次の図に、通常の投入パワーによる場合と、投入パワーを増大させた場合それぞれのスパッタ粒子の放出分布を示す。
【0028】
図2は、スパッタ粒子の放出分布を示す図で、(a)が通常のスパッタリングにおける投入パワーによる場合、(b)が投入パワーを通常よりも増大させた場合を示している。
アルゴンイオン(Ar+ )がターゲット5に衝突したときにターゲット5のある一点から放出されるスパッタ粒子の放出分布は、(a)に示すように、真上方向へ飛ぶ確率が一番高く、水平方向への飛散が0となる円を描くような分布となり、その円の軌跡がcosθ となるような分布となる。これに対し、投入パワーを増大させた場合には、(b)に示すように、真上に飛ぶ確率が低下し、左右それぞれの斜め方向に飛ぶ確率が増大するハート型の放出分布を描くようになる。このように、投入パワーを増大させると、通常の投入パワー時と比べてスパッタ粒子の放出方向の方向性を揃えることができる。本発明はこの仕組みを利用してスパッタ粒子を一方向から斜めに基板9上に入射させるものである。
【0029】
ところで、このように投入パワー増大によりスパッタ粒子の放出方向が揃うのは、あくまでもターゲット5のある1点に着目した場合である。よって、ターゲット5の表面全体から放出された全スパッタ粒子で考えると、各スパッタ粒子の方向性は混在していることになる。しかし、ターゲット5から放出されて実際に基板9上に到達するスパッタ粒子は、ターゲット5表面のうちの基板側端部から放出されたスパッタ粒子であり、すなわち一部領域から放出されたスパッタ粒子である。このため、一方向の方向性を持ったスパッタ粒子が基板9に到達すると考えて良く、よって、投入パワー増大により基板9に対して一方向からスパッタ粒子を入射させることが可能となる。
【0030】
しかし、このように投入パワー増大により方向性を制御しても、真空チャンバー3内には複数の気体分子が存在しているため、基板9に到達するまでの間にスパッタ粒子が真空チャンバー3内の気体分子と衝突(散乱)を繰り返し、方向がランダムになってしまう。従って、真空チャンバー3内の気体分子との衝突によるスパッタ粒子の散乱を低減させる対策が必要となる。
【0031】
この衝突によるスパッタ粒子の散乱の低減は、真空チャンバー3内の気体分子を低減させることにより対応でき、すなわち成膜圧力の設定を低くすることで実現可能である。よって、成膜圧力を必要最低限に設定して真空チャンバー3内の気体分子を極力減小させ、スパッタ粒子の散乱を低減する。これによりターゲット5から放出されたスパッタ粒子の投入パワー制御による方向性を基板9に到達するまで維持することが可能となる。
【0032】
以上説明したように、投入パワー及び成膜圧力の設定次第で、スパッタ粒子を一方向の方向性を持たせた状態で基板9に到達させることが可能となる。
【0033】
次に、スパッタ粒子が基板9上に到達し堆積して配向膜が形成されるまでの過程について図を用いて説明する。
【0034】
図3はスパッタ粒子の堆積の様子を示した模式図である。
(a)一方向の方向性を有するスパッタ粒子が図示矢印方向から入射角θ1で基板9に入射し、(b)に示すように基板9上に堆積して一層目を形成する。ここで、一層目の各スパッタ粒子21aは、基板9上に間隔30を空けて堆積される。次に基板9に入射されるスパッタ粒子21bは、一層目の各スパッタ粒子21と略同一方向(図示点線矢印)から入射するために、各間隔30部分が陰となって当該部分には堆積せず、(c)に示すように一層目のスパッタ粒子21a上に堆積する。そして、(d)に示すように順次スパッタ粒子が積層され、最終的には(e)に示すように基板9に対して斜め方向に結晶成長した複数の柱状構造を有する無機材料からなる配向膜21が形成される。
【0035】
図4は上記の方法により形成された配向膜を有する基板間に液晶を封入して液晶パネルを構成した際の、本発明の配向膜による液晶分子の配向状態を模式的に示した図で、液晶分子23が配向膜21の柱状構造の傾斜角θ2に依存した方向に配向していることが示されている。
【0036】
このように、配向膜21の柱状構造の基板9に対する傾斜角θ2は、液晶分子のチルト角に大きな影響を与えることから非常に重要である。よって、この傾斜角θ2がチルト角に応じた所望の角度となるように基板9の配置位置を調整しながら投入パワーや成膜圧力を変えて予め実験が行われ、柱状構造が傾斜角θ2で成長する最適な成膜条件が求められる。そして、このように所望の傾斜角θ2に応じて最適化された成膜条件(すなわち、基板9の配置位置(ターゲット5と基板9との位置関係)、投入パワーおよび成膜圧力)に従ってスパッタリングを実施することにより、図3に示したように所望の傾斜角で結晶成長した複数の柱状構造でなる配向膜21が基板9上に形成される。
【0037】
以上のようにして形成された配向膜21は、無機物であるSiO2で構成されているため、従来の有機物で構成した配向膜に比べ、耐熱性の高い配向膜とすることができる。また、スパッタリングで形成するようにしているので、従来の蒸着による方法に比べて成膜レートを格段に上昇でき、生産効率を高めることが可能となる。なお、このスパッタリングとしては、成膜レートが数十Å/secと高いことで知られる金属ターゲットによる反応性スパッタを用いているため、生産効率は非常に高いものとなる。
【0038】
また、本実施の形態1では、基板9をターゲット5の近傍で搬送しながらスパッタ粒子を基板9上に堆積させて連続的に成膜を行ういわゆるインライン式の装置構成を採用しているため、量産性の良い配向膜形成が可能となる。
【0039】
また、本発明の配向膜形成方法によれば、成膜終了時に、既に配向性を有する薄膜が形成されることになるため、従来のラビング処理等の配向処理が不要となる。よって、当然ながらラビングに伴うキズ、異物等の不良の発生が皆無となり、これにより高品質の配向膜を低コストで形成することが可能となる。
【0040】
さらに、本実施の形態1のように対向ターゲット式スパッタリングを用いた場合には、基板9をターゲット5間のプラズマ領域の外に配置するため、荷電粒子(本実施の形態1ではアルゴンイオン)の基板9表面への衝突を避けることができ、よって、基板9表面の損傷や、配向膜としての膜質悪化などの不都合が発生せず、良好な配向膜の形成が可能となる。
【0041】
実施の形態2.
図5は、本実施の形態2の配向膜形成方法が適用された配向膜形成装置を示す図、図6は本実施の形態2の詳細説明図で、ターゲット5から放出されたスパッタ粒子が基板9に向かう様子を模式的に示した図である。なお、図6において上部側ターゲット5については図示省略している。また、図5および図6において図1と同一部分には同一符号を付し、説明を省略する。
【0042】
上記実施の形態1では、予め実験により求められた成膜条件に従ってスパッタリングを実施することにより、スパッタ粒子を所望の入射角θ1で基板9に入射させるとしているが、実際には、上記成膜条件でスパッタリングを実施しても、入射角θ1の制御が不十分な場合がある。そこで、本実施の形態2では、ターゲット5と基板9との間に、開口25aを有する遮蔽板25を設け、ターゲット5から放出されるスパッタ粒子の基板9への入射角を規制する。かかる構成により、ターゲット5から放出されて基板9へと向かうスパッタ粒子26a〜26gのうち、ターゲット5の基端側端部から放出されて一方向の方向性を有するスパッタ粒子群27bが開口25aを通過して基板9上に堆積し、一方、その他の領域から放出されて各スパッタ粒子の方向性が混在するスパッタ粒子群27aが遮断される。これにより、基板9に入射するスパッタ粒子の入射角が規制され、配向性の良好な配向膜を形成することが可能となる。
【0043】
また、一般的に基板9表面におけるターゲット側端部は、それ以外の表面領域に比べてターゲット5から放出されたスパッタ粒子が多く到達することから膜厚が厚くなるが、遮蔽板25の開口形状を工夫することにより膜厚分布のばらつきを補正することも可能となる。
【0044】
このように、本実施の形態2によれば、上記実施の形態1とほぼ同様の作用効果が得られるとともに、スリット25により、良好な配向膜形成に不要なスパッタ粒子が遮断されるので、配向性の良好な配向膜を形成することが可能となる。
【0045】
なお、上記各実施の形態では、スパッタリングとして対向ターゲット式スパッタリングを用いた場合を例示して説明したが、この方法に限られたものではなく、例えばイオンビームスパッタリングでも良く、要するに基板9へのスパッタ粒子の入射方向を一方向に制御可能なスパッタ法であればよい。
【0046】
また、上記各実施の形態では、金属ターゲット5(本例ではシリコン)を用いて直流電源7によりプラズマを発生させ、不活性ガス(本例ではアルゴン)と酸素分子を有するガス中でスパッタを行う反応性スパッタの場合を例に説明したが、絶縁物ターゲットを用いて高周波電源によりプラズマを発生させ、不活性ガス中で行うスパッタ法を採用してもよい。
【0047】
また、配向膜をSiO2で形成する場合を例に説明したが、他に例えばAl2O3、Si3N4、ITOで形成してもよく、これらのスパッタ膜形成に際しては、そのスパッタ膜に応じたターゲットおよびガスを採用して形成される。
【0048】
以上のような利点を有する配向膜形成方法は、液晶パネルの配向膜形成に際して利用され、この場合、量産性に優れ、価格面および信頼性の面で有効な液晶パネルを得ることができる。よって、この液晶パネルを、近年、低価格化および高輝度化が強く要望されている液晶プロジェクタに適用した場合にも同様に量産性に優れ、価格面および信頼性の面で優れた利点を有する液晶プロジェクタを提供することが可能となる。
【0049】
図7は、本発明の配向膜形成方法によって形成された配向膜を有する液晶パネルを組み込んだ液晶プロジェクタの光学系構成を示す概略平面図である。
【0050】
図7に示すように、液晶プロジェクタ200は、例えばメタルハライドランプ等の高輝度ランプで構成される光源210と、光源210からの光を反射する反射鏡220と、反射鏡220からの反射光の照度分布を均一化し、かつ、偏光方向が揃った状態で液晶パネル260に入射させるための照明光学系230と、この照明光学系230から出射される光束Wを、赤、緑、青の各色光束R、G、Bに分離すると共に赤色光束Rおよび緑色光束Gをそれぞれ対応する液晶パネル260に導く色光分離光学系240と、色光分離光学系240によって分離された各色光束のうち、光路の長い青色光束Bを対応する液晶パネル260に導くリレー光学系250と、本発明の配向膜形成方法によって形成された配向膜を有する液晶パネル260と、液晶パネル260から出射された各色光束を合成するクロスダイクロイックプリズム270と、合成された光束を投写面280上に拡大投写する投写レンズ290とを備えている。
【0051】
照明光学系230は、第一レンズアレイ231と、第二レンズアレイ232と、偏光変換素子233と、重畳レンズ234とを備えており、光源210から発せられた光を第一レンズアレイ231によって複数の部分光束に分割し、その部分光束のそれぞれを第二レンズアレイ232および偏光変換素子233を介して重畳レンズ234に入射させ、入射された複数の部分光束のそれぞれを、重畳レンズ234によって液晶パネル260上に重畳して照射するもので、このように重畳照明することにより液晶パネル260を均一に照明するようにしたものである。
【0052】
色光分離光学系240は、青緑反射ダイクロイックミラー241と緑反射ダイクロイックミラー242と、反射鏡243とを備えている。青緑反射ダイクロイックミラー241は、照明光学系230からの照明光の赤色光成分を透過させるとともに、青色光成分と緑色成分とを反射する。透過した赤色光束Rは、反射鏡243で反射されて、対応する液晶パネルに達する。一方、青緑反射ダイクロイックミラー241で反射された青色光束Bと緑色光束Gのうち、緑色光束Gは緑反射ダイクロイックミラー242によって反射され、対応する液晶パネルに達する。一方、青色光束Bは、緑反射ダイクロイックミラー242も透過してリレー光学系250へと入射する。
【0053】
リレー光学系250は、青色光束Bを対応する液晶パネル260に導く光路中に設けられ、青色光束Bをその強度を維持したまま液晶パネル260まで導くものであり、第二リレーレンズ253に集光する第一リレーレンズ251と、反射鏡252と、第二リレーレンズ253と、反射鏡254と、コンデンサーレンズ255とを備えている。
【0054】
3枚の液晶パネル260は、入射した光を、与えられた画像情報(画像信号)に従ってそれぞれの色光を変調し、それぞれの色成分の画像を形成する光変調手段としての機能を有するもので、いわゆる電気光学装置に相当するものである。なお、これら3つの液晶パネル260の入射側と出射側には図示しない偏光板が設けられており、所定の偏光光のみが液晶パネル260の入射側の偏光板を透過し、変調される。
【0055】
変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム270に入射して合成され、合成された光は投写レンズ290によって投写面280上に投写される。
【0056】
このように構成された液晶プロジェクタ200においては、本発明の配向膜形成方法によって形成された配向膜を用いた液晶パネル260が備えられているため、高温化に起因する性能低下、投写画像の画質悪化を防止でき、良好な投写画像を提供できる信頼性の高い液晶プロジェクタとすることができる。
【0057】
また、このような液晶プロジェクタの他、本発明の配向膜形成方法により形成した配向膜を用いた液晶パネルを有する電子機器も同様に、高温化に起因する性能低下、表示画像の画質悪化を防止することができ、良好な画像表示が行える信頼性の高い電子機器とすることができる。ここで言う電子機器とは、例えばノート型パソコンや、デスクトップ型パソコンのディスプレイの他、PDAなどの携帯情報端末などが該当する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の配向膜形成方法が適用された配向膜形成装置を示す図である。
【図2】スパッタ粒子の放出分布を示す図である。
【図3】スパッタ粒子の堆積の様子を示した模式図である。
【図4】本発明の配向膜による液晶分子の配向状態を模式的に示した図である。
【図5】実施の形態2の配向膜形成方法が適用された配向膜形成装置を示す図である。
【図6】実施の形態2の詳細説明図である。
【図7】本発明の配向膜を備えた液晶プロジェクタの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 配向膜形成装置、5 ターゲット、9 基板、21 配向膜、21a,21b スパッタ粒子、25 遮蔽板、25a 開口
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶パネルの配向膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の一般的な液晶パネルは、2枚の電極付基板間に液晶の配向を制御する配向膜と液晶が封入された構成を有している。ここで、配向膜は、配向膜に直接接する液晶分子の配向方向を揃える機能と、液晶分子の起きあがる方向を規制するチルト角を液晶分子に持たせる機能とを果たすもので、液晶パネルを構成する上で重要な役割を担っているものである。このような配向膜の形成に際しては、従来、一般的に有機材料(主としてポリイミド)をスピンあるいは印刷で基板上に塗布した後に焼成し、さらにレーヨン、ナイロンなどの等の布で擦ること(ラビング)により形成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−318382号公報(5頁〜6頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の配向膜形成方法には、以下に示す問題点があった。
(1)配向膜は有機物であるため、例えば液晶プロジェクターのように高出力光源を備えた機器に用いた場合、光エネルギーにより有機物がダメージを受けて配向不良を生じる。特に、プロジェクタの小型化および高輝度化を図った場合には、液晶パネルに入射する光の単位面積当りのエネルギーが増加し、入射光の吸収によりポリイミドそのものが分解し、また、光を吸収したことによる発熱でさらにその分解が加速される。その結果、配向膜に多大なダメージが付加され、機器の表示特性を低下させてしまう。
(2)ラビング後には不要なキズ、配塵が生じ、表示特性、歩留まりに悪影響を与える。
【0005】
このように、有機膜で構成されている配向膜は、液晶パネルが組み込まれる各種機器の耐光性および耐熱性に関する信頼性を損ねる大きな原因となっており、また、その配向膜形成に際しての量産性に問題があった。
【0006】
上記のような有機物を用いた場合の問題点を解消すべく、有機物を用いない配向膜として、酸化シリコン等の斜方蒸着による配向膜形成が提案されている。しかしながら、蒸着はもともと最大でも20Å/秒と成膜レートが遅いことに加え、斜方蒸着では、基板に対して60゜〜80゜と非常に傾いた方向から成膜しなければならないことから、実用的な成膜レート及び膜厚分布を得ることが難しかった。このため、現在でも本格的な量産化には至っておらず、研究開発の域を脱していない。
【0007】
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、信頼性の高い配向膜を量産性良く形成することが可能な配向膜形成方法、配向膜形成装置、液晶パネル、液晶プロジェクタおよび電子機器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る配向膜形成方法は、基板上に配向膜を形成する方法であって、ターゲットから放出されるスパッタ粒子が一方向から斜めに基板に入射するようにスパッタリングを実施し、基板に対して斜め方向に結晶成長した複数の柱状構造を有する無機材料からなる配向膜を形成するものである。本発明によれば、スパッタリングにより無機材料からなる配向膜を形成できるので、信頼性の高い配向膜を量産性良く形成することが可能となる。
【0009】
また、本発明に係る配向膜形成方法は、スパッタリングが、柱状構造の基板に対する傾斜角が所望の角度となるように最適化された成膜条件に従って実施されてなるものである。本発明によれば、最適化された成膜条件に従ってスパッタリングを実施することにより所望の傾斜角を有する柱状構造が形成され、よって、液晶分子に所望のチルト角を与える配向膜を形成することができる。
【0010】
また、本発明に係る配向膜形成方法は、成膜条件が、ターゲットと基板との位置関係、ターゲットに印加する投入パワーおよび成膜圧力を規定したものである。本発明によれば、ターゲットと基板との位置関係、ターゲットに印加する投入パワーおよび成膜圧力により成膜条件を規定できる。
【0011】
さらに、本発明に係る配向膜形成方法は、ターゲットと基板との間に、開口を有する遮蔽板を設けたものである。本発明によれば、ターゲットから放出されるスパッタ粒子の基板への入射角が遮蔽板により制限され、配向性の良い配向膜を形成することが可能となる。
【0012】
また、本発明に係る配向膜形成方法は、基板をターゲットの近傍で搬送しながらスパッタリングを実施して配向膜を形成するものである。本発明によれば、更に量産性の良い配向膜形成が可能となる。
【0013】
また、本発明に係る配向膜形成方法は、スパッタリングが、対向ターゲット式スパッタリングであるものである。本発明によれば、スパッタリングに対向ターゲット式スパッタリングを採用できる。
【0014】
また、本発明に係る配向膜形成方法は、スパッタリングが、イオンビームスパッタリングであるものである。本発明によれば、スパッタリングにイオンビームスパッタリングを採用できる。
【0015】
また、本発明に係る配向膜形成方法は、スパッタリングは反応性スパッタリングであるものである。本発明によれば、スパッタリングに反応性スパッタリングを採用できる。
【0016】
また、本発明に係る配向膜形成方法は、配向膜がSiO2を材料として構成するようにしたものである。本発明によれば、無機材料としてSiO2を材料とした配向膜を形成できる。
【0017】
本発明に係る配向膜形成装置は、上記の何れかの配向膜形成方法により基板上に配向膜を形成するものである。本発明によれば、信頼性の高い配向膜を量産性良く形成することが可能な配向膜形成装置を得ることが可能となる。
【0018】
本発明に係る液晶パネルは、上記の何れかの配向膜形成方法により形成された配向膜を備えてなるものである。本発明によれば、信頼性が高く量産性に優れた液晶パネルを得ることができる。
【0019】
本発明に係る液晶プロジェクタは、上記の液晶パネルを有してなるものである。本発明によれば、高温化に起因する性能低下、投写画像の画質悪化を防止することができ、良好な投写画像を提供できる信頼性の高い液晶プロジェクタを得ることができる。
【0020】
本発明に係る電子機器は、上記の液晶パネルを有してなるものである。本発明によれば、高温化に起因する性能低下、表示画像の画質悪化を防止することができ、良好な画像表示が行える信頼性の高い電子機器を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は実施の形態1の配向膜形成方法が適用された配向膜形成装置を示す図である。
本実施の形態1の配向膜形成装置1は、公知のスパッタリング装置(ここでは、対向ターゲット式スパッタリング装置)が組み込まれた構成を成しており、スパッタ法を用いて無機材料からなる配向膜を形成するものである。以下、配向膜形成装置1の構成を説明する。
図において、3は、内部を真空状態に維持可能な真空チャンバーで、この真空チャンバー3内に2枚のターゲット5が離間されて対向配置されている。ターゲット5には直流電源7が接続されており、また、ターゲット5の背面側にはそれぞれ互いに異なる磁極(図示せず)が対向するように配置され、ターゲット5間に磁界が発生するようになっている。
【0022】
真空チャンバー3においてターゲット5の下方には排気口13が設けられ、該排気口13には真空排気装置15が接続されて真空チャンバー3内を排気できるようになっている。また、真空チャンバー3には、放電ガスを導入する図示しない放電ガス導入口が設けられている。さらに、真空チャンバー3において後述の基板ホルダー11の下方には、真空チャンバー3内に反応ガスを導入するための反応ガス導入口17が設けられ、基板9近傍に反応ガスを供給するようになっている。
【0023】
ターゲット5の側方には、配向膜形成対象の基板9を保持するための基板ホルダー11が設けられている。この基板ホルダー11は、断面V字状に構成され、2面の外面それぞれに一対の押さえ板(図示せず)を有しており、2枚の基板9を、それぞれ各ターゲット5に対して同じ傾斜角となるように傾けて保持している。また、基板ホルダー11は紙面に直交する方向に移動可能に構成されており、本実施の形態1の配向膜形成装置1では、基板9をターゲット5の近傍で搬送しながら連続的に成膜するインライン式の装置構成となっている。なお、基板9上にはITO(Indium Tin Oxide)等から成る透明電極が形成されているが、図1および後述の各図においてはその図示を省略している。
【0024】
以下、図1に示した配向膜形成装置1におけるスパッタリングの動作概略について説明する。なお、本実施の形態1では、ターゲット5にシリコンを用い、真空チャンバー3内に放電ガスとしてのアルゴンガスおよび反応ガスとしての酸素ガスを導入して反応性スパッタリングによりSiO2の配向膜を形成する場合を例に説明する。
【0025】
まず、真空排気装置15により真空チャンバー3内を2×10−4Pa程度まで排気し、その後、図示しない放電ガス導入口から1×10−1Pa程度までアルゴンガスを導入する。そして、直流電源7に、投入パワー(電力)を投入してターゲット5間にプラズマを発生させ、基板9近傍に向けて反応ガス導入口17から酸素ガスを導入する。これにより、ターゲット5間において、プラスに帯電しプラズマ化したアルゴンイオンが、マイナス極にあるターゲット5に衝突してターゲット5からスパッタ粒子が飛び出し、酸素ガスと反応して基板9に堆積する。なお、真空チャンバー3内は、内部に導入するガス量と排気量との制御により所定の成膜圧力に維持されている。
【0026】
本発明は、スパッタ法を用いて無機物の配向膜を形成するものであることは上記した通りであるが、更に詳しくは、ターゲット5から放出されるスパッタ粒子が、一方向から斜めに基板9に入射するようにスパッタリングを実施することで、基板9に対して斜め方向に結晶成長した複数の柱状構造を有する無機材料からなる配向膜を形成するものである。
【0027】
ここで、スパッタリングにおいては、ターゲット5に印加する投入パワーを増大させると、ターゲット5のある一点から放出されるスパッタ粒子が、通常の投入パワー印加時と比べて一方向に揃って出射されることが知られている。次の図に、通常の投入パワーによる場合と、投入パワーを増大させた場合それぞれのスパッタ粒子の放出分布を示す。
【0028】
図2は、スパッタ粒子の放出分布を示す図で、(a)が通常のスパッタリングにおける投入パワーによる場合、(b)が投入パワーを通常よりも増大させた場合を示している。
アルゴンイオン(Ar+ )がターゲット5に衝突したときにターゲット5のある一点から放出されるスパッタ粒子の放出分布は、(a)に示すように、真上方向へ飛ぶ確率が一番高く、水平方向への飛散が0となる円を描くような分布となり、その円の軌跡がcosθ となるような分布となる。これに対し、投入パワーを増大させた場合には、(b)に示すように、真上に飛ぶ確率が低下し、左右それぞれの斜め方向に飛ぶ確率が増大するハート型の放出分布を描くようになる。このように、投入パワーを増大させると、通常の投入パワー時と比べてスパッタ粒子の放出方向の方向性を揃えることができる。本発明はこの仕組みを利用してスパッタ粒子を一方向から斜めに基板9上に入射させるものである。
【0029】
ところで、このように投入パワー増大によりスパッタ粒子の放出方向が揃うのは、あくまでもターゲット5のある1点に着目した場合である。よって、ターゲット5の表面全体から放出された全スパッタ粒子で考えると、各スパッタ粒子の方向性は混在していることになる。しかし、ターゲット5から放出されて実際に基板9上に到達するスパッタ粒子は、ターゲット5表面のうちの基板側端部から放出されたスパッタ粒子であり、すなわち一部領域から放出されたスパッタ粒子である。このため、一方向の方向性を持ったスパッタ粒子が基板9に到達すると考えて良く、よって、投入パワー増大により基板9に対して一方向からスパッタ粒子を入射させることが可能となる。
【0030】
しかし、このように投入パワー増大により方向性を制御しても、真空チャンバー3内には複数の気体分子が存在しているため、基板9に到達するまでの間にスパッタ粒子が真空チャンバー3内の気体分子と衝突(散乱)を繰り返し、方向がランダムになってしまう。従って、真空チャンバー3内の気体分子との衝突によるスパッタ粒子の散乱を低減させる対策が必要となる。
【0031】
この衝突によるスパッタ粒子の散乱の低減は、真空チャンバー3内の気体分子を低減させることにより対応でき、すなわち成膜圧力の設定を低くすることで実現可能である。よって、成膜圧力を必要最低限に設定して真空チャンバー3内の気体分子を極力減小させ、スパッタ粒子の散乱を低減する。これによりターゲット5から放出されたスパッタ粒子の投入パワー制御による方向性を基板9に到達するまで維持することが可能となる。
【0032】
以上説明したように、投入パワー及び成膜圧力の設定次第で、スパッタ粒子を一方向の方向性を持たせた状態で基板9に到達させることが可能となる。
【0033】
次に、スパッタ粒子が基板9上に到達し堆積して配向膜が形成されるまでの過程について図を用いて説明する。
【0034】
図3はスパッタ粒子の堆積の様子を示した模式図である。
(a)一方向の方向性を有するスパッタ粒子が図示矢印方向から入射角θ1で基板9に入射し、(b)に示すように基板9上に堆積して一層目を形成する。ここで、一層目の各スパッタ粒子21aは、基板9上に間隔30を空けて堆積される。次に基板9に入射されるスパッタ粒子21bは、一層目の各スパッタ粒子21と略同一方向(図示点線矢印)から入射するために、各間隔30部分が陰となって当該部分には堆積せず、(c)に示すように一層目のスパッタ粒子21a上に堆積する。そして、(d)に示すように順次スパッタ粒子が積層され、最終的には(e)に示すように基板9に対して斜め方向に結晶成長した複数の柱状構造を有する無機材料からなる配向膜21が形成される。
【0035】
図4は上記の方法により形成された配向膜を有する基板間に液晶を封入して液晶パネルを構成した際の、本発明の配向膜による液晶分子の配向状態を模式的に示した図で、液晶分子23が配向膜21の柱状構造の傾斜角θ2に依存した方向に配向していることが示されている。
【0036】
このように、配向膜21の柱状構造の基板9に対する傾斜角θ2は、液晶分子のチルト角に大きな影響を与えることから非常に重要である。よって、この傾斜角θ2がチルト角に応じた所望の角度となるように基板9の配置位置を調整しながら投入パワーや成膜圧力を変えて予め実験が行われ、柱状構造が傾斜角θ2で成長する最適な成膜条件が求められる。そして、このように所望の傾斜角θ2に応じて最適化された成膜条件(すなわち、基板9の配置位置(ターゲット5と基板9との位置関係)、投入パワーおよび成膜圧力)に従ってスパッタリングを実施することにより、図3に示したように所望の傾斜角で結晶成長した複数の柱状構造でなる配向膜21が基板9上に形成される。
【0037】
以上のようにして形成された配向膜21は、無機物であるSiO2で構成されているため、従来の有機物で構成した配向膜に比べ、耐熱性の高い配向膜とすることができる。また、スパッタリングで形成するようにしているので、従来の蒸着による方法に比べて成膜レートを格段に上昇でき、生産効率を高めることが可能となる。なお、このスパッタリングとしては、成膜レートが数十Å/secと高いことで知られる金属ターゲットによる反応性スパッタを用いているため、生産効率は非常に高いものとなる。
【0038】
また、本実施の形態1では、基板9をターゲット5の近傍で搬送しながらスパッタ粒子を基板9上に堆積させて連続的に成膜を行ういわゆるインライン式の装置構成を採用しているため、量産性の良い配向膜形成が可能となる。
【0039】
また、本発明の配向膜形成方法によれば、成膜終了時に、既に配向性を有する薄膜が形成されることになるため、従来のラビング処理等の配向処理が不要となる。よって、当然ながらラビングに伴うキズ、異物等の不良の発生が皆無となり、これにより高品質の配向膜を低コストで形成することが可能となる。
【0040】
さらに、本実施の形態1のように対向ターゲット式スパッタリングを用いた場合には、基板9をターゲット5間のプラズマ領域の外に配置するため、荷電粒子(本実施の形態1ではアルゴンイオン)の基板9表面への衝突を避けることができ、よって、基板9表面の損傷や、配向膜としての膜質悪化などの不都合が発生せず、良好な配向膜の形成が可能となる。
【0041】
実施の形態2.
図5は、本実施の形態2の配向膜形成方法が適用された配向膜形成装置を示す図、図6は本実施の形態2の詳細説明図で、ターゲット5から放出されたスパッタ粒子が基板9に向かう様子を模式的に示した図である。なお、図6において上部側ターゲット5については図示省略している。また、図5および図6において図1と同一部分には同一符号を付し、説明を省略する。
【0042】
上記実施の形態1では、予め実験により求められた成膜条件に従ってスパッタリングを実施することにより、スパッタ粒子を所望の入射角θ1で基板9に入射させるとしているが、実際には、上記成膜条件でスパッタリングを実施しても、入射角θ1の制御が不十分な場合がある。そこで、本実施の形態2では、ターゲット5と基板9との間に、開口25aを有する遮蔽板25を設け、ターゲット5から放出されるスパッタ粒子の基板9への入射角を規制する。かかる構成により、ターゲット5から放出されて基板9へと向かうスパッタ粒子26a〜26gのうち、ターゲット5の基端側端部から放出されて一方向の方向性を有するスパッタ粒子群27bが開口25aを通過して基板9上に堆積し、一方、その他の領域から放出されて各スパッタ粒子の方向性が混在するスパッタ粒子群27aが遮断される。これにより、基板9に入射するスパッタ粒子の入射角が規制され、配向性の良好な配向膜を形成することが可能となる。
【0043】
また、一般的に基板9表面におけるターゲット側端部は、それ以外の表面領域に比べてターゲット5から放出されたスパッタ粒子が多く到達することから膜厚が厚くなるが、遮蔽板25の開口形状を工夫することにより膜厚分布のばらつきを補正することも可能となる。
【0044】
このように、本実施の形態2によれば、上記実施の形態1とほぼ同様の作用効果が得られるとともに、スリット25により、良好な配向膜形成に不要なスパッタ粒子が遮断されるので、配向性の良好な配向膜を形成することが可能となる。
【0045】
なお、上記各実施の形態では、スパッタリングとして対向ターゲット式スパッタリングを用いた場合を例示して説明したが、この方法に限られたものではなく、例えばイオンビームスパッタリングでも良く、要するに基板9へのスパッタ粒子の入射方向を一方向に制御可能なスパッタ法であればよい。
【0046】
また、上記各実施の形態では、金属ターゲット5(本例ではシリコン)を用いて直流電源7によりプラズマを発生させ、不活性ガス(本例ではアルゴン)と酸素分子を有するガス中でスパッタを行う反応性スパッタの場合を例に説明したが、絶縁物ターゲットを用いて高周波電源によりプラズマを発生させ、不活性ガス中で行うスパッタ法を採用してもよい。
【0047】
また、配向膜をSiO2で形成する場合を例に説明したが、他に例えばAl2O3、Si3N4、ITOで形成してもよく、これらのスパッタ膜形成に際しては、そのスパッタ膜に応じたターゲットおよびガスを採用して形成される。
【0048】
以上のような利点を有する配向膜形成方法は、液晶パネルの配向膜形成に際して利用され、この場合、量産性に優れ、価格面および信頼性の面で有効な液晶パネルを得ることができる。よって、この液晶パネルを、近年、低価格化および高輝度化が強く要望されている液晶プロジェクタに適用した場合にも同様に量産性に優れ、価格面および信頼性の面で優れた利点を有する液晶プロジェクタを提供することが可能となる。
【0049】
図7は、本発明の配向膜形成方法によって形成された配向膜を有する液晶パネルを組み込んだ液晶プロジェクタの光学系構成を示す概略平面図である。
【0050】
図7に示すように、液晶プロジェクタ200は、例えばメタルハライドランプ等の高輝度ランプで構成される光源210と、光源210からの光を反射する反射鏡220と、反射鏡220からの反射光の照度分布を均一化し、かつ、偏光方向が揃った状態で液晶パネル260に入射させるための照明光学系230と、この照明光学系230から出射される光束Wを、赤、緑、青の各色光束R、G、Bに分離すると共に赤色光束Rおよび緑色光束Gをそれぞれ対応する液晶パネル260に導く色光分離光学系240と、色光分離光学系240によって分離された各色光束のうち、光路の長い青色光束Bを対応する液晶パネル260に導くリレー光学系250と、本発明の配向膜形成方法によって形成された配向膜を有する液晶パネル260と、液晶パネル260から出射された各色光束を合成するクロスダイクロイックプリズム270と、合成された光束を投写面280上に拡大投写する投写レンズ290とを備えている。
【0051】
照明光学系230は、第一レンズアレイ231と、第二レンズアレイ232と、偏光変換素子233と、重畳レンズ234とを備えており、光源210から発せられた光を第一レンズアレイ231によって複数の部分光束に分割し、その部分光束のそれぞれを第二レンズアレイ232および偏光変換素子233を介して重畳レンズ234に入射させ、入射された複数の部分光束のそれぞれを、重畳レンズ234によって液晶パネル260上に重畳して照射するもので、このように重畳照明することにより液晶パネル260を均一に照明するようにしたものである。
【0052】
色光分離光学系240は、青緑反射ダイクロイックミラー241と緑反射ダイクロイックミラー242と、反射鏡243とを備えている。青緑反射ダイクロイックミラー241は、照明光学系230からの照明光の赤色光成分を透過させるとともに、青色光成分と緑色成分とを反射する。透過した赤色光束Rは、反射鏡243で反射されて、対応する液晶パネルに達する。一方、青緑反射ダイクロイックミラー241で反射された青色光束Bと緑色光束Gのうち、緑色光束Gは緑反射ダイクロイックミラー242によって反射され、対応する液晶パネルに達する。一方、青色光束Bは、緑反射ダイクロイックミラー242も透過してリレー光学系250へと入射する。
【0053】
リレー光学系250は、青色光束Bを対応する液晶パネル260に導く光路中に設けられ、青色光束Bをその強度を維持したまま液晶パネル260まで導くものであり、第二リレーレンズ253に集光する第一リレーレンズ251と、反射鏡252と、第二リレーレンズ253と、反射鏡254と、コンデンサーレンズ255とを備えている。
【0054】
3枚の液晶パネル260は、入射した光を、与えられた画像情報(画像信号)に従ってそれぞれの色光を変調し、それぞれの色成分の画像を形成する光変調手段としての機能を有するもので、いわゆる電気光学装置に相当するものである。なお、これら3つの液晶パネル260の入射側と出射側には図示しない偏光板が設けられており、所定の偏光光のみが液晶パネル260の入射側の偏光板を透過し、変調される。
【0055】
変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム270に入射して合成され、合成された光は投写レンズ290によって投写面280上に投写される。
【0056】
このように構成された液晶プロジェクタ200においては、本発明の配向膜形成方法によって形成された配向膜を用いた液晶パネル260が備えられているため、高温化に起因する性能低下、投写画像の画質悪化を防止でき、良好な投写画像を提供できる信頼性の高い液晶プロジェクタとすることができる。
【0057】
また、このような液晶プロジェクタの他、本発明の配向膜形成方法により形成した配向膜を用いた液晶パネルを有する電子機器も同様に、高温化に起因する性能低下、表示画像の画質悪化を防止することができ、良好な画像表示が行える信頼性の高い電子機器とすることができる。ここで言う電子機器とは、例えばノート型パソコンや、デスクトップ型パソコンのディスプレイの他、PDAなどの携帯情報端末などが該当する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の配向膜形成方法が適用された配向膜形成装置を示す図である。
【図2】スパッタ粒子の放出分布を示す図である。
【図3】スパッタ粒子の堆積の様子を示した模式図である。
【図4】本発明の配向膜による液晶分子の配向状態を模式的に示した図である。
【図5】実施の形態2の配向膜形成方法が適用された配向膜形成装置を示す図である。
【図6】実施の形態2の詳細説明図である。
【図7】本発明の配向膜を備えた液晶プロジェクタの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 配向膜形成装置、5 ターゲット、9 基板、21 配向膜、21a,21b スパッタ粒子、25 遮蔽板、25a 開口
Claims (13)
- 基板上に配向膜を形成する方法であって、
ターゲットから放出されるスパッタ粒子が一方向から斜めに基板に入射するようにスパッタリングを実施し、基板に対して斜め方向に結晶成長した複数の柱状構造を有する無機材料からなる配向膜を形成することを特徴とする配向膜形成方法。 - 前記スパッタリングは、前記柱状構造の基板に対する傾斜角が所望の角度となるように最適化された成膜条件に従って実施されてなることを特徴とする請求項1記載の配向膜形成方法。
- 前記成膜条件は、ターゲットと基板との位置関係、ターゲットに印加する投入パワーおよび成膜圧力を規定したものであることを特徴とする請求項2記載の配向膜形成方法。
- ターゲットと基板との間に、開口を有する遮蔽板を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の配向膜形成方法。
- 前記基板をターゲットの近傍で搬送しながら前記スパッタリングを実施して配向膜を形成することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の配向膜形成方法。
- 前記スパッタリングは、対向ターゲット式スパッタリングであることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の配向膜形成方法。
- 前記スパッタリングは、イオンビームスパッタリングであることを特徴とする請求項1記載の配向膜形成方法。
- 前記スパッタリングは反応性スパッタリングであることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載の配向膜形成方法。
- 前記配向膜はSiO2を材料として構成されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載の配向膜形成方法。
- 請求項1乃至請求項9の何れかに記載の配向膜形成方法により基板上に配向膜を形成することを特徴とする配向膜形成装置。
- 請求項1乃至請求項9の何れかに記載の配向膜形成方法により形成された配向膜を備えてなることを特徴とする液晶パネル。
- 請求項11の液晶パネルを有してなることを特徴とする液晶プロジェクタ。
- 請求項11の液晶パネルを有してなることを特徴とする電子機器。
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