JP2004169811A - 樹脂管管端部の保護方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気融着継手と樹脂管を接合する方法において、従来から施工現場で実施されている接合前の接合部管表面切削作業を省略し、且つ正常な接合強度を得るために樹脂管端部に保護材を被覆するが、その保護材を確実に、容易に被覆するための取付け方法を提供する。
【解決手段】スクレープ作業を無くすために、電気融着継手に接合する樹脂管を紫外線による光酸化劣化、傷つき、土や砂埃の汚れおよび水気から保護する際、内層に樹脂管と同じ樹脂を有した金属ラミネートフィルムを用いて、金属ラミネートフィルムの内層と樹脂管端部を融着して保護する方法において、樹脂管外周面を樹脂管外径に合わせて容易に、均一に融着して保護材を設けることができる取付け方法である。
【選択図】 図1
【解決手段】スクレープ作業を無くすために、電気融着継手に接合する樹脂管を紫外線による光酸化劣化、傷つき、土や砂埃の汚れおよび水気から保護する際、内層に樹脂管と同じ樹脂を有した金属ラミネートフィルムを用いて、金属ラミネートフィルムの内層と樹脂管端部を融着して保護する方法において、樹脂管外周面を樹脂管外径に合わせて容易に、均一に融着して保護材を設けることができる取付け方法である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気融着継手と樹脂管を接続する際の施工時間を短縮するため、樹脂管管端部に保護材を融着して保護する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、樹脂管(例えばポリエチレン管以下PE管と略す)を配管する場合、接続方法として、機械的な継手を用いた接続方法や電気融着継手(以下EF継手と略す)を用いた接続方法が知られている。EF継手の接続方法は、まず、融着するPE管端部に付着している砂埃、土などの汚れ、紫外線により酸化劣化したPE管表面層を除去するために、PE管表面を約0.2mmの厚さで且つEF継手と嵌合する管軸方向の長さに亘ってスクレープ(皮むき)作業を行う。その後、アセトン、エタノールなどで脱脂清掃して、EF継手に清掃されたPE管端部を挿入して、電気融着接合を行う。
【0003】
PE管とEF継手の接続現場は、掘削した狭い溝内で、その中でのスクレープ作業は施工時間を遅らせる要因となるため、電気融着部にあたる樹脂管端表面を保護することによりスクレープ作業をなくして、施工短縮を図ることが要求されている。
【0004】
PE管端部を紫外線による光酸化劣化、傷つき、土や砂埃の汚れ、水、ガスなどから保護するために、内層にPE製融着層を有する金属ラミネートフィルム保護材を、円筒状または袋状の形体にして、融着層を内側にしてPE管端外周面に嵌め込みまたは被せ、円板状回転加熱こてで局部的に融着させ(不図示)、管端保護材により管端外周面を被覆し、密封して保護する方法がある。
【0005】
例えば、管端保護部材の上から円板状回転加熱こてを押し当てて管端に局部加熱する内容が特許文献1に記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−201365号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、円筒状または袋形状の保護材をPE管端部に被せ、その上から円板状回転加熱こてを局部的に当てて、回しながら管端全周に亘って融着させると、こてを当てておく時間制御が難しく、融着に過不足が起こり易い、また保護材が前記PE管外周の径よりも大きい場合は、保護材に余剰部が発生し、樹脂管外表面と保護材との間に隙間ができ、均一に保護材をPE管に融着できないという問題がある。
本発明の目的は上記問題点を解消して、融着のむらが無い様に均一に保護材を樹脂管管端部に融着する方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1発明の樹脂管管端部の保護方法は、外層に形成した紫外線遮断層と、内層に形成した樹脂管に対して相溶性のある溶着層とを有する袋状保護材を、前記樹脂管の管端外周面に挿着し、前記袋状保護材の開口近傍外方から前記樹脂管全周に亘って同時に加熱融着することを特徴とするものである。
【0009】
第2発明の樹脂管管端部の保護方法は、前記袋状保護材の開口近傍の上からひも状電気ヒーターを少なくとも一回は重なり合うように巻き付け、前記ひも状または帯状電気ヒーターを締め付けながら通電し、前記樹脂管全周に亘って同時に加熱融着することを特徴とするものである。
【0010】
第3発明は、前記袋状保護材の開口近傍に、前記樹脂管の外形に合わせて絞り込み可能な電熱プレートを上下半割れの型によって押さえつけ、前記電熱プレートを締め付けながら通電し、前記樹脂管全周に亘って同時に加熱融着することを特徴とするものである。
【0011】
さらに第4の発明は、前記袋状保護材を前記樹脂管の管端外周面に挿着した後、前記樹脂管外周の径よりも大きい前記袋状保護材の内側に棒状物を樹脂管長手方向に挿入し、前記棒状物を管軸に対して垂直方向へ動かして前記袋状保護材の余剰部を一ヶ所に集め、樹脂管外周面に対してスライド可能なプレートを用いて前記棒を中心に余剰部を絞込み、前記棒状物を樹脂管の外周に沿うようにして折り返し、加熱機器で加熱すると同時に前記棒状物および前記プレートを袋状保護膜から抜き出して加熱融着することを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は第1実施例の加熱融着状況を示す斜視図であり、図2は融着に用いる電気ヒーターの斜視図であり、図3は袋状保護材の部分拡大断面図である。紫外線を遮断するための紫外線遮断層2aを外層に形成し、内層には樹脂管1と相溶性のある溶着層2bを形成してなる袋状保護材2を用意する。例えば、外層の紫外線遮断層2aはアルミニウムシートを用い、樹脂管1がポリエチレン管であれば、内層も相溶性を持たせるためにポリエチレン製の溶着層2bとした金属ラミネートの袋状保護材2を用いる。
【0013】
樹脂管1の管端部外周に袋状保護材2を装着し、袋状保護材2の開口2cの近傍で外方からフレキシブルなひも状または帯状電気ヒーター3を少なくとも1回はヒーターの幅方向が重なり合うように巻き付けて、締め付けて張力を掛けながら加熱する。
【0014】
加熱温度、加熱時間は樹脂管1の表面と袋状保護材2の溶着層2(a)が融着でき、樹脂管1の性能に影響しない程度、例えばポリエチレン管の場合は、120℃〜150℃程度で1分〜3分、または160℃〜220℃程度で10秒〜1分加熱する。後述説明の図8のように保護材3が樹脂管1の外周に対して余剰となっている部分は一ヶ所に絞り、樹脂管1の外周に沿うように折り返して加熱するまた融着するときには、ひも状または帯状電気ヒーター3を例えば図1の矢印方向に引張り、ヒーター3が樹脂管1の外周に接触している部分に圧力を加え、結果として圧着が可能となる。これにより、保護膜3を樹脂管1の管端外周面に隙間なく融着することができる。
【0015】
図1では袋状保護材2を樹脂管1に挿着して加熱融着する例を説明したが、第2実施例の図4に示すように、樹脂管1の管端に電気融着継手部材1aが予め取り付けられているEF受け口付き樹脂管にも同様な方法で袋状保護材2を挿着して加熱融着できる。また図9(a)(b)に示すように、袋状保護材2と同じ構造を有した筒状の保護材9を用いて樹脂管1全長を覆って、有機溶剤から保護するために樹脂管1両端部または両端部とそれ以外の数ヶ所を融着して、密封する方法としても本発明は利用可能である。
【0016】
図5(a)(b)は第3実施例を示す電熱プレートの概略断面図であり、図6は保護材が融着された後の樹脂管を示す斜視図である。
【0017】
電熱プレート6は、各々半割れの押さえ上型4と押さえ下型5を用いることによって、樹脂管1の外形に合わせて絞込み可能となっている。押さえ上型4と押さえ下型5はそれぞれ樹脂管1の外形を想定して、略一致する半円形状の孔4a、5aがあり、電熱プレート6は下型プレート5に固定され、下型プレート5に固定されていない部分は自由に動くことができる。
【0018】
上記電熱プレートおよび押さえ型の作動方法の一例を説明する。図5(a)に示すとおり、最初は押さえ上型4が上方に上がって開いており、電熱プレートも下型固定部以外動かすことができるため、保護膜2を被せた樹脂管1を電熱プレート6で覆うように挿入し、押さえ上型4を下ろして電熱プレート6を押さえつけることによって樹脂管1を挟着させ、樹脂管1の外形に電熱プレート6を沿わせて、樹脂管1を締め付けながら加熱融着する。なお、電熱プレートは押さえ下型5の固定部より電力源を取っており(不図示)、樹脂管1を挟着する前に事前に予熱しておいても、或いは挟着した後に加熱して融着してもよい。
【0019】
加熱後に上型プレート4を上方に移動させ、電熱プレート6から樹脂管1を取り出した状態が図6に示す。電熱プレート6が接触していた幅で樹脂管1の全周に亘って袋状保護材2が融着される。また、第1および第2の発明と同様に、第4実施例の図7に示すように、樹脂管1の管端に電気融着継手部材1aが予め取り付けられているEF受け口付き樹脂管にも同様な方法で袋状保護材2を挿着して加熱融着できる。
【0020】
図8(a)(b)(c)(d)は第5実施例である工程および状況を示す断面図である。樹脂管1の管端部外周に袋状保護材2を装着し、図8(a)の状態で電熱ヒーター、電熱プレートなどで締め付けて加熱融着すると、樹脂管外周に対して保護材余剰部がシワとなり、樹脂管外表面と保護材との間に隙間ができてしまう。そこで図8(b)のように袋状保護材2の内側へ棒状物7を挿入して、袋状保護材2の余剰部が分散しないように棒状物7を管軸に対して垂直方向に動かし、張力を加える。次に樹脂管1外周に対して保護材2の余剰部を無くして密着させるため、図8(c)のように棒状物7によって一ヶ所に集めた余剰部を棒状物7中心に挟着プレート8(a)(b)が樹脂管外周に接するよう挟み込み、図8(d)のとおり挟着プレート8(a)(b)によって挟み込まれた部分を支点にして、棒状物7に張力を加えながら樹脂管外周に沿うように折り返す。挟着プレート8(a)(b)には電熱プレートを用いて、袋状保護材2を挟着した際、挟着面を加熱融着しても良い。図8(d)の状態を保ち、ひも状または帯状電気ヒーター3および電熱プレート6によって締め付けながら加熱融着し始めると同時に、袋状保護材2から棒状物7および挟着プレート8(a)(b)を管軸にたいして平行に抜き出すことにより、樹脂管外表面と袋状保護材を密着させて均一に融着することができる。
【0021】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、樹脂管に挿着した袋状保護材を樹脂管の外形に合わせてひも状電気ヒーターまたは電熱プレートの様な発熱部材を接触させ、樹脂管の全周に亘って時間差なく同時に加熱でき、さらに袋状保護材を樹脂管に融着する前に、保護材にできる余剰部を樹脂管外周に対して無くす工程を入れることによって隙間を生じることなく均一に保護部材を樹脂管に融着できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の加熱融着状況を示す斜視図である。
【図2】融着に用いる電気ヒーターの斜視図である。
【図3】保護材の部分拡大断面図である。
【図4】第2実施例の加熱融着状況を示す斜視図である。
【図5】第3実施例を示す電熱プレートの概略断面図である。
【図6】保護膜が融着された後の樹脂管を示す斜視図である。
【図7】第4実施例を示す斜視図である。
【図8】第5実施例である工程および状況を示す断面図である。
【図9】第6実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1:樹脂管
2:袋状保護材
2(a):紫外線遮断層
2(b):溶着層
3:ひも状および帯状電気ヒーター
4:押さえ上型
5:押さえ下型
6:電熱プレート
7:棒状物
8(a)(b):挟着プレート
9:筒状保護材
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気融着継手と樹脂管を接続する際の施工時間を短縮するため、樹脂管管端部に保護材を融着して保護する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、樹脂管(例えばポリエチレン管以下PE管と略す)を配管する場合、接続方法として、機械的な継手を用いた接続方法や電気融着継手(以下EF継手と略す)を用いた接続方法が知られている。EF継手の接続方法は、まず、融着するPE管端部に付着している砂埃、土などの汚れ、紫外線により酸化劣化したPE管表面層を除去するために、PE管表面を約0.2mmの厚さで且つEF継手と嵌合する管軸方向の長さに亘ってスクレープ(皮むき)作業を行う。その後、アセトン、エタノールなどで脱脂清掃して、EF継手に清掃されたPE管端部を挿入して、電気融着接合を行う。
【0003】
PE管とEF継手の接続現場は、掘削した狭い溝内で、その中でのスクレープ作業は施工時間を遅らせる要因となるため、電気融着部にあたる樹脂管端表面を保護することによりスクレープ作業をなくして、施工短縮を図ることが要求されている。
【0004】
PE管端部を紫外線による光酸化劣化、傷つき、土や砂埃の汚れ、水、ガスなどから保護するために、内層にPE製融着層を有する金属ラミネートフィルム保護材を、円筒状または袋状の形体にして、融着層を内側にしてPE管端外周面に嵌め込みまたは被せ、円板状回転加熱こてで局部的に融着させ(不図示)、管端保護材により管端外周面を被覆し、密封して保護する方法がある。
【0005】
例えば、管端保護部材の上から円板状回転加熱こてを押し当てて管端に局部加熱する内容が特許文献1に記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−201365号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、円筒状または袋形状の保護材をPE管端部に被せ、その上から円板状回転加熱こてを局部的に当てて、回しながら管端全周に亘って融着させると、こてを当てておく時間制御が難しく、融着に過不足が起こり易い、また保護材が前記PE管外周の径よりも大きい場合は、保護材に余剰部が発生し、樹脂管外表面と保護材との間に隙間ができ、均一に保護材をPE管に融着できないという問題がある。
本発明の目的は上記問題点を解消して、融着のむらが無い様に均一に保護材を樹脂管管端部に融着する方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1発明の樹脂管管端部の保護方法は、外層に形成した紫外線遮断層と、内層に形成した樹脂管に対して相溶性のある溶着層とを有する袋状保護材を、前記樹脂管の管端外周面に挿着し、前記袋状保護材の開口近傍外方から前記樹脂管全周に亘って同時に加熱融着することを特徴とするものである。
【0009】
第2発明の樹脂管管端部の保護方法は、前記袋状保護材の開口近傍の上からひも状電気ヒーターを少なくとも一回は重なり合うように巻き付け、前記ひも状または帯状電気ヒーターを締め付けながら通電し、前記樹脂管全周に亘って同時に加熱融着することを特徴とするものである。
【0010】
第3発明は、前記袋状保護材の開口近傍に、前記樹脂管の外形に合わせて絞り込み可能な電熱プレートを上下半割れの型によって押さえつけ、前記電熱プレートを締め付けながら通電し、前記樹脂管全周に亘って同時に加熱融着することを特徴とするものである。
【0011】
さらに第4の発明は、前記袋状保護材を前記樹脂管の管端外周面に挿着した後、前記樹脂管外周の径よりも大きい前記袋状保護材の内側に棒状物を樹脂管長手方向に挿入し、前記棒状物を管軸に対して垂直方向へ動かして前記袋状保護材の余剰部を一ヶ所に集め、樹脂管外周面に対してスライド可能なプレートを用いて前記棒を中心に余剰部を絞込み、前記棒状物を樹脂管の外周に沿うようにして折り返し、加熱機器で加熱すると同時に前記棒状物および前記プレートを袋状保護膜から抜き出して加熱融着することを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は第1実施例の加熱融着状況を示す斜視図であり、図2は融着に用いる電気ヒーターの斜視図であり、図3は袋状保護材の部分拡大断面図である。紫外線を遮断するための紫外線遮断層2aを外層に形成し、内層には樹脂管1と相溶性のある溶着層2bを形成してなる袋状保護材2を用意する。例えば、外層の紫外線遮断層2aはアルミニウムシートを用い、樹脂管1がポリエチレン管であれば、内層も相溶性を持たせるためにポリエチレン製の溶着層2bとした金属ラミネートの袋状保護材2を用いる。
【0013】
樹脂管1の管端部外周に袋状保護材2を装着し、袋状保護材2の開口2cの近傍で外方からフレキシブルなひも状または帯状電気ヒーター3を少なくとも1回はヒーターの幅方向が重なり合うように巻き付けて、締め付けて張力を掛けながら加熱する。
【0014】
加熱温度、加熱時間は樹脂管1の表面と袋状保護材2の溶着層2(a)が融着でき、樹脂管1の性能に影響しない程度、例えばポリエチレン管の場合は、120℃〜150℃程度で1分〜3分、または160℃〜220℃程度で10秒〜1分加熱する。後述説明の図8のように保護材3が樹脂管1の外周に対して余剰となっている部分は一ヶ所に絞り、樹脂管1の外周に沿うように折り返して加熱するまた融着するときには、ひも状または帯状電気ヒーター3を例えば図1の矢印方向に引張り、ヒーター3が樹脂管1の外周に接触している部分に圧力を加え、結果として圧着が可能となる。これにより、保護膜3を樹脂管1の管端外周面に隙間なく融着することができる。
【0015】
図1では袋状保護材2を樹脂管1に挿着して加熱融着する例を説明したが、第2実施例の図4に示すように、樹脂管1の管端に電気融着継手部材1aが予め取り付けられているEF受け口付き樹脂管にも同様な方法で袋状保護材2を挿着して加熱融着できる。また図9(a)(b)に示すように、袋状保護材2と同じ構造を有した筒状の保護材9を用いて樹脂管1全長を覆って、有機溶剤から保護するために樹脂管1両端部または両端部とそれ以外の数ヶ所を融着して、密封する方法としても本発明は利用可能である。
【0016】
図5(a)(b)は第3実施例を示す電熱プレートの概略断面図であり、図6は保護材が融着された後の樹脂管を示す斜視図である。
【0017】
電熱プレート6は、各々半割れの押さえ上型4と押さえ下型5を用いることによって、樹脂管1の外形に合わせて絞込み可能となっている。押さえ上型4と押さえ下型5はそれぞれ樹脂管1の外形を想定して、略一致する半円形状の孔4a、5aがあり、電熱プレート6は下型プレート5に固定され、下型プレート5に固定されていない部分は自由に動くことができる。
【0018】
上記電熱プレートおよび押さえ型の作動方法の一例を説明する。図5(a)に示すとおり、最初は押さえ上型4が上方に上がって開いており、電熱プレートも下型固定部以外動かすことができるため、保護膜2を被せた樹脂管1を電熱プレート6で覆うように挿入し、押さえ上型4を下ろして電熱プレート6を押さえつけることによって樹脂管1を挟着させ、樹脂管1の外形に電熱プレート6を沿わせて、樹脂管1を締め付けながら加熱融着する。なお、電熱プレートは押さえ下型5の固定部より電力源を取っており(不図示)、樹脂管1を挟着する前に事前に予熱しておいても、或いは挟着した後に加熱して融着してもよい。
【0019】
加熱後に上型プレート4を上方に移動させ、電熱プレート6から樹脂管1を取り出した状態が図6に示す。電熱プレート6が接触していた幅で樹脂管1の全周に亘って袋状保護材2が融着される。また、第1および第2の発明と同様に、第4実施例の図7に示すように、樹脂管1の管端に電気融着継手部材1aが予め取り付けられているEF受け口付き樹脂管にも同様な方法で袋状保護材2を挿着して加熱融着できる。
【0020】
図8(a)(b)(c)(d)は第5実施例である工程および状況を示す断面図である。樹脂管1の管端部外周に袋状保護材2を装着し、図8(a)の状態で電熱ヒーター、電熱プレートなどで締め付けて加熱融着すると、樹脂管外周に対して保護材余剰部がシワとなり、樹脂管外表面と保護材との間に隙間ができてしまう。そこで図8(b)のように袋状保護材2の内側へ棒状物7を挿入して、袋状保護材2の余剰部が分散しないように棒状物7を管軸に対して垂直方向に動かし、張力を加える。次に樹脂管1外周に対して保護材2の余剰部を無くして密着させるため、図8(c)のように棒状物7によって一ヶ所に集めた余剰部を棒状物7中心に挟着プレート8(a)(b)が樹脂管外周に接するよう挟み込み、図8(d)のとおり挟着プレート8(a)(b)によって挟み込まれた部分を支点にして、棒状物7に張力を加えながら樹脂管外周に沿うように折り返す。挟着プレート8(a)(b)には電熱プレートを用いて、袋状保護材2を挟着した際、挟着面を加熱融着しても良い。図8(d)の状態を保ち、ひも状または帯状電気ヒーター3および電熱プレート6によって締め付けながら加熱融着し始めると同時に、袋状保護材2から棒状物7および挟着プレート8(a)(b)を管軸にたいして平行に抜き出すことにより、樹脂管外表面と袋状保護材を密着させて均一に融着することができる。
【0021】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、樹脂管に挿着した袋状保護材を樹脂管の外形に合わせてひも状電気ヒーターまたは電熱プレートの様な発熱部材を接触させ、樹脂管の全周に亘って時間差なく同時に加熱でき、さらに袋状保護材を樹脂管に融着する前に、保護材にできる余剰部を樹脂管外周に対して無くす工程を入れることによって隙間を生じることなく均一に保護部材を樹脂管に融着できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の加熱融着状況を示す斜視図である。
【図2】融着に用いる電気ヒーターの斜視図である。
【図3】保護材の部分拡大断面図である。
【図4】第2実施例の加熱融着状況を示す斜視図である。
【図5】第3実施例を示す電熱プレートの概略断面図である。
【図6】保護膜が融着された後の樹脂管を示す斜視図である。
【図7】第4実施例を示す斜視図である。
【図8】第5実施例である工程および状況を示す断面図である。
【図9】第6実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1:樹脂管
2:袋状保護材
2(a):紫外線遮断層
2(b):溶着層
3:ひも状および帯状電気ヒーター
4:押さえ上型
5:押さえ下型
6:電熱プレート
7:棒状物
8(a)(b):挟着プレート
9:筒状保護材
Claims (4)
- 外層に形成した紫外線遮断層と、内層に形成した樹脂管に対して相溶性のある溶着層とを有する袋状保護材を、前記樹脂管の管端外周面に挿着し、前記袋状保護材の開口近傍外方から前記樹脂管全周に亘って同時に加熱融着することを特徴とする樹脂管管端部の保護方法。
- 前記袋状保護材の開口近傍の上からひも状または帯状電気ヒーターを少なくとも一回は重なり合うように巻き付け、前記ひも状電気ヒーターを締め付けながら通電し、前記樹脂管全周に亘って同時に加熱融着することを特徴とする請求項1記載の樹脂管管端部の保護方法。
- 前記袋状保護材の開口近傍に、前記樹脂管の外形に合わせて絞り込み可能な電熱プレートを上下半割れの型によって押さえつけ、前記電熱プレートを締め付けながら通電し、前記樹脂管全周に亘って同時に加熱融着することを特徴とする請求項1記載の樹脂管管端部の保護方法。
- 前記袋状保護材を前記樹脂管の管端外周面に挿着した後、前記樹脂管外周の径よりも大きい前記袋状保護材の内側に棒状物を樹脂管長手方向に挿入し、前記棒状物を管軸に対して垂直方向へ動かして前記袋状保護材の余剰部を一ヶ所に集め、樹脂管外周面に対してスライド可能なプレートを用いて前記棒を中心に余剰部を絞込み、前記棒を樹脂管の外周に沿うようにして折り返し、加熱機器で加熱すると同時に前記棒および前記プレートを袋状保護膜から抜き出して加熱融着することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の樹脂管管端部の保護方法。
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Publications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007100869A (ja) * | 2005-10-05 | 2007-04-19 | Sekisui Chem Co Ltd | 継手用保護キャップ |
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2002
- 2002-11-20 JP JP2002336137A patent/JP2004169811A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007100869A (ja) * | 2005-10-05 | 2007-04-19 | Sekisui Chem Co Ltd | 継手用保護キャップ |
JP4676858B2 (ja) * | 2005-10-05 | 2011-04-27 | 積水化学工業株式会社 | 継手用保護キャップ |
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