JP2004169616A - カバー部材及びエンジンアンダーカバー - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量で、通気性且つ遮音性に優れたエンジンカバー及びエンジンアンダーカバーの提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、エンジン4を上方から覆うエンジンカバー70、又は、エンジン4を下方から覆うエンジンアンダーカバー20に適用される。本発明によるエンジンカバー70及びエンジンアンダーカバー20は、エンジンから離間して設けられる吸音材24、74のみから構成されることを特徴とする。吸音材24又は吸音材74は、低減すべき周波数の音の波長をλとし、mを奇数とした場合、鉛直方向でm×λ/4の距離だけ地面又はフードパネル8から離間している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のエンジン周辺に設けられるカバー部材、特にエンジンを上方から覆うエンジンカバー、及び、エンジンを下方から覆うエンジンアンダーカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンカバーに設けられる従来の吸音構造体として、連続気泡と独立気泡との混成の気泡構造を有するフォーム材に大きさや形状等が異なる複数の貫通孔を形成した吸音構造体が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献には、この連続気泡と独立気泡との混成気泡構造を使用した場合には、独立気泡のみを有するフォーム材や連続気泡のみを有する有孔のフォーム材に比して、広い周波数域で高い吸音率を実現できると記載されている。
【0003】
また、従来から、エンジンルームの放熱のためにエンジンアンダーカバーに通気性を持たせつつ、エンジンルームから車外に放射されるエンジン音の低減のためにエンジンアンダーカバーに高い吸遮音性を持たせようとする種々の提案がなされている。
【0004】
例えば、かかる従来のエンジンアンダーカバーとして、互いに離間した2枚の板材に多数の貫通孔を設けたエンジンアンダーカバーが知られている(例えば、特許文献2参照。)。この従来のエンジンアンダーカバーによれば、多数の貫通穴によりエンジンルームへの外気の通風を確保しつつ、貫通穴の開口部の空気質量と2枚の板材間の空気層との空気ばね作用により、多数の貫通穴を通過する音波を減衰すること(即ち、エンジンアンダーカバーの遮音性を向上すること)が可能となる。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−206976号公報
【特許文献2】
特開2000−272439号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に開示される吸音構造体は、エンジンカバーの裏面に装着される(即ち、当該吸音構造体が単体でエンジンカバーを構成しない)ものであり、吸音構造体自体がエンジンの放熱に寄与するものでなく、エンジンカバーの放熱性に関して課題を残している(尚、当該吸音構造体に形成される複数の孔は、通気性のためではなく広い周波数域で吸音率を高めるために形成されている。)。
【0007】
一方、上記特許文献2に開示されるエンジンアンダーカバーでは、複数の貫通孔を介してエンジンルームと車外との通風が実現されるが、これらの複数の貫通孔は、所望の周波数帯域の騒音が低減できるように、その開口面積や開口率が決定されているので、騒音低減のためにエンジンルームの必要な通風性が犠牲になる場合がありうる。また、このエンジンアンダーカバーは、金属製の板材を2枚も使用するため、重量面で問題点を有している。
【0008】
そこで、本発明は、軽量で、通気性且つ遮音性に優れたカバー部材、特にエンジンカバー及びエンジンアンダーカバーの提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、請求項1に記載する如く、車両のエンジンの周辺に設けられるカバー部材であって、
吸音材のみから構成され、前記エンジンから離間して設けられることを特徴とする、カバー部材によって達成される。
【0010】
本発明において、カバー部材は、車両のエンジンの周辺(例えば、エンジンの下方、上方、側方、後方等)に設けられる吸音材のみから構成される。即ち、カバー部材は、基材等の遮音材(又は、反射材)を有しておらず、エンジン音の大部分は、カバー部材で反射することなく透過する。ところで、一般的に、エンジン音から連続的に放出される直接波が、当該直接波の反射波と合成されると、エンジンと反射面との間に定在波が形成される。当該定在波は、前記直接波の周波数によって種々の位置で腹(粒子速度が最大となる位置)となる一方で、反射面では節(粒子速度が最小となる位置)となる。本発明によれば、カバー部材がエンジンから離間しており、且つ、カバー部材が遮音材を有していないので、カバー部材が反射面となることがない。それ故に、本発明によれば、遮音材を有するカバー部材の如く、すべての周波数の音波が粒子速度の最小位置でカバー部材(吸音材)に通過することがないので、遮音材を有するカバー部材に比して効率的な吸音を実現することができる。
【0011】
尚、本発明において、カバー部材を透過する透過波は、エンジン周辺の構造体(例えば、エンジンルームの上部を隔成するフードパネルや、エンジンルームの後部を隔成するダッシュパネル等)や地上面等の反射面で反射されることになる。
【0012】
また、カバー部材(吸音材)が、鉛直方向でm×λ/4の距離だけフードパネル若しくは地面から離間して配置される(但し、λは低減すべき周波数の音の波長を示し、mは奇数である)場合には、カバー部材の位置で粒子速度が最大となる(腹を有する)ため、特定のエンジン騒音を効果的に低減することが可能となる。尚、カバー部材の鉛直方向の離間距離は、特定周波数での集中的な遮音効果を得るべくカバー部材の全領域で一定であってもよく、或いは、広い周波数帯域で遮音効果を得るべくカバー部材の各領域で異なってもよい。
【0013】
特に、カバー部材が、エンジンを上方から覆うエンジンカバーである場合、上述の定在波を形成する反射波は、比較的滑らかな表面のフードパネルでの反射により生じ、且つ、エンジン上面とフードパネルが近接しているため、エンジン上面からの音の大部分が吸音材を通過することになり、エンジン以外の方向に反射される音は比較的少ない。従って、エンジンから上方に放射される大部分の音は、エンジンカバーにより効率的に吸収され、最終的には完全に吸収されることになる。一方、フードパネルでエンジン以外の方向にエンジン音が反射された場合であっても、車外に直接的に出力されることがないので、車外騒音に直結することはない。逆に、エンジンカバーが遮音材を有していないことは、エンジンカバー自体の振動の防止、通気性、及び軽量化の観点から有利となる。
【0014】
また、上記目的は、請求項4に記載する如く、車両のエンジンを下方から覆うエンジンアンダーカバーであって、
多数の貫通孔を有する基材と、
前記基材の前記エンジン側の面に設けられた吸音材とを備え、
低減すべき周波数の音の波長をλとし、mを奇数とした場合、前記吸音材の地上高がm×λ/4であることを特徴とする、エンジンアンダーカバーによって達成される。
【0015】
本発明において、エンジンルーム内の音が車外に放出されるのを防止するエンジンアンダーカバーは、エンジンルームの通風性及びエンジンアンダーカバーの軽量化の観点から、多数の貫通孔を有する基材を有する。エンジンアンダーカバーの基材には、エンジンルーム側に吸音材が設けられる。従って、エンジンから下方に放射される音は、基材での反射時に吸音材により吸収されるか、若しくは、基材の貫通孔を通過して車外に放出される。本発明によれば、この車外に放出される音が、地上面との反射によりエンジンと地上面との間に定在波を形成することを利用して、粒子速度が最大となる位置にエンジンアンダーカバーを配置することにより、車外騒音を効果的に低減することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明によるカバー部材のエンジン4との位置関係を取り付け状態で概略的に示す斜視図である。本発明の第1実施例のカバー部材は、エンジン4を下方から覆うエンジンアンダーカバー20(以下、「アンダーカバー20」という)として具現化される。
【0017】
アンダーカバー20は、一般的に、エンジンルーム10の下部に取り付けられ、エンジン4のオイルパン等が路上の突起物と直接衝突するのを防止すると共に、エンジンルーム10から車外に放出される騒音を低減する役割を果たす。アンダーカバー20は、その取り付け面積が大きいほど遮音効果が高くなるが、通常的には、エンジンルーム10の通風性の観点からその取り付け範囲が制約を受けることになる。尚、本発明は、特にこのアンダーカバー20の取り付け範囲を限定するものではなく、アンダーカバー20の取り付け範囲は、エンジン4の搭載位置、大きさや他の関連部品のレイアウト等に応じて多種多様であってよい。
【0018】
図2は、吸音性を有する従来の一般的なアンダーカバー20”の吸音原理を示す図である。従来的なアンダーカバー20”は、基材22”と、吸音材24”とから構成されており、吸音材24”は、エンジン4(即ち、音源)に対向するように基材22”上に設けられている。エンジン4が放射する音がアンダーカバー20”に入射した場合、基材22”で反射する際に吸音材24”によりそのエネルギが吸収される。従って、従来的なアンダーカバー20”では、吸音材24”の吸音率(入射する音の強さに対する、反射時に失われた音の強さの割合)を向上させることにより、エンジンルーム10内の音の効果的な低減を図っている。
【0019】
しかしながら、かかる吸音原理を利用するアンダーカバー20”では、基材22”が通気性を有していないので、エンジンルーム10の放熱を十分に図ることができず、逆に、アンダーカバー20”(基材22”)に放熱のための貫通孔を設けると、アンダーカバー20”の遮音性が大幅に低下するという問題点があった。
【0020】
これに対して、本発明は、基材22”に放熱のための貫通孔を設けた場合(究極的には基材22”を使用しない場合)であっても、アンダーカバー20の地上高によっては遮音性が低下しないことに着目し、以下で詳説するように、アンダーカバー20の地上高の最適化を図ることによって、放熱性且つ遮音性に優れたアンダーカバー20を実現する。
【0021】
図3は、本発明によるアンダーカバー20の斜視図である。本発明によるアンダーカバー20は、同様に、放熱のための貫通孔26を有した基材22と、基材22上に設けられる吸音材24とから構成される。尚、基材22の貫通孔26は、エンジンルーム10の通風性の向上のために多数設けられてよい。また、吸音材24は、ポリエステル繊維、グラスウールやロックウール等の無機質繊維、アルミニウム繊維等の金属繊維、ポリスチレン系樹脂やポリエチレン系樹脂等のような合成樹脂発泡体、多孔質材料等から形成されてよい。
【0022】
図4は、本発明によるアンダーカバー20の吸音原理を示す図である。エンジン4が放射する音がアンダーカバー20に入射した場合、基材22で反射する音は、上述の如く、吸音材24によりそのエネルギが吸収される。一方、貫通孔26を通過する入射波は、地上面(一般的には、路面)で反射して反射波としてエンジン4に向かって進行する。このとき、エンジン4と地上面との間には、入射波と反射波の合成により定在波が形成される(尚、図4には、エンジン4の下面の地上面からの高さをHとしたときの、周波数f=c/2Hの定在波が示されている。)。
【0023】
本発明によるアンダーカバー20の地上高h1(mm)は、h1=m×λ/4=m×c/4f(m:正の奇数)に設定される。これにより、粒子速度が最大となる位置(定在波の腹の位置)で音波が吸音材24を通過することになるので、貫通孔26を通過する音を最も効率的に減衰させることが可能となる。換言すると、地上面から、低減したい周波数の波長λの1/4の奇数倍だけ離間した面内に吸音材24を設けることによって、低減したい周波数の音に対するアンダーカバー20の遮音性を高めることが可能となる。
【0024】
例えば、1kHz周辺の周波数の騒音に対して遮音性を高めたい場合、アンダーカバー20の地上高h1は、音速をc=340×10mm/sとしたとき、h1=m×c/4f=m×85(m:正の奇数)周辺の値に設定される。同様に、1.2kHz周辺の周波数の騒音に対して遮音性を高めるために、アンダーカバー20の地上高h1をh1=m×70.8(m:正の奇数)周辺の値に設定することも可能である。また、2kHz周辺の周波数の騒音に対して、アンダーカバー20の地上高h1を、h1=382.5(m=9)、467.5(m=11)周辺の値に、500Hz周辺の周波数の騒音に対して、アンダーカバー20の地上高h1をh1=480(m=3)周辺の値にそれぞれ設定することも可能である。
【0025】
また、比較的広い周波数帯域での遮音性を高めるために、アンダーカバー20の所定の領域毎に種々の地上高h1を設定することも可能である。例えば、先に例示した各周波数(500Hz、1kHz、1.2kHz、2kHz及び3kHz)の音をアンダーカバー20の位置で効率的に減衰させるため、アンダーカバー20の所定の領域の各地上高h1をh1=480、h1=425、h1=496及びh1=467.5にそれぞれ設定することも可能である。
【0026】
このアンダーカバー20の種々の地上高は、アンダーカバー20(基材22)自体に高低差を設けることや、高低差を有する吸音材24を基材22上に設けることによって実現されてよい。例えば、図5(A)に示すように、基材22に形成した種々の凹凸面に貫通孔26を形成してもよく、或いは、図5(B)に示すように、貫通孔26に対応する部分に高さの異なる凸部を有した吸音材24を設けてもよい。
【0027】
以上の通り、本発明の第1実施例によれば、エンジンアンダーカバーの基材に多数の貫通孔を形成した場合であっても、当該貫通孔を通過する音を効率的に減衰することができるので、エンジンルームと車外と間の通風性を十分確保しつつ、エンジンアンダーカバーの遮音性を高めることができる。また、基材に多数の貫通孔を形成できることにより、エンジンアンダーカバーの軽量化を図ることができる。
【0028】
次に説明する本発明の第2実施例のカバー部材は、エンジン4を上方から覆うエンジンカバー70として具現化される。
【0029】
エンジンカバー70は、図1にも示すように、エンジン4とフードパネル8との間に配設され、エンジン4のシリンダーヘッドカバー(図示せず)を上方から覆うように装着される。このエンジンカバー70は、エンジン4の音を直接吸収すると共に、エンジン4の意匠性を高める役割を果たす。エンジンカバー70は、エンジン4の近傍に装着されるため、耐熱性及び遮音性が必要されると共に、エンジン4が発する熱を外部に放出するための通気性が必要される。尚、本発明は、特にこのエンジンカバー70の取り付け領域、形状や大きさ等を限定するものではなく、エンジンカバー70の形状や大きさ等は、対応するエンジン4に応じて多種多様であってよい。
【0030】
図6は、本発明によるエンジンカバー70の吸音原理を示す図である。本発明によるエンジンカバー70は、通気性及び軽量化の観点から吸音材74のみから構成される。吸音材74は、通気性のある低密度の材料から形成されてよく、例えば、ポリエステル繊維、フェルト、グラスウールやロックウール等の無機質繊維、アルミニウム繊維等の金属繊維等から形成されてよい。
【0031】
本発明によるエンジンカバー70の吸音原理は、上述した第1実施例のアンダーカバー20の吸音原理と実質的に同一である。即ち、エンジン4から出力され吸音材74を通過する入射波は、エンジン4上方に位置するフードパネル8で反射して反射波としてエンジン4に向かって進行する。このとき、エンジン4とフードパネル8との間には、エンジン音の入射波と反射波の合成により定在波が形成される(尚、図6には、エンジン4の上面からフードパネル8の下面の鉛直方向の距離をH2とした場合の、周波数f=c/H2の定在波が示されている。)。
【0032】
本発明によるエンジンカバー70のフードパネル8の下面からの鉛直方向の離間距離h2は、h2=m×λ/4=m×c/4f(m:正の奇数)に設定される。従って、粒子速度が最大となる位置(定在波の腹の位置)で音波が吸音材74を通過することになるので、吸音材74を通過する音を最も効率的に減衰させることが可能となる。
【0033】
また、上述のアンダーカバー20と同様、比較的広い周波数帯域での遮音性を高めるために、エンジンカバー70の所定の領域毎に種々の離間距離h2を設定することも可能である。尚、エンジンカバー70の種々の離間距離h2は、エンジンカバー70(即ち、吸音材24)に凹凸部を形成することや、エンジンカバー70の基本面をエンジン4の上面に対して傾斜させること等によって実現されてよい。
【0034】
以上の通り、本発明の第2実施例によれば、エンジンカバーとしての吸音材により、エンジンカバーを通過するエンジン音を効率的に減衰することができるので、エンジンカバーの遮音性を高めることができる。また、エンジンカバーは吸音材のみにより構成されているので、エンジンカバーの通気性が向上すると共に、エンジンカバーの軽量化を実現することができる。
【0035】
尚、本実施例においては、上述の第1実施例とは異なり、基材を用いないため、基材による遮音及び基材に反射する際の吸音が実現されていない。これは、フードパネル8が比較的滑らかな表面を有している故に、フードパネル8で反射された音の大部分はエンジン4に向かって進行するので、上述の定在波が形成されやすいこと、及び、定在波を形成しない音波が直接的に車外に出力されるのではないこと(即ち、エンジンルーム10内から放出される際に他の吸音構造により吸音可能であること)に基づく。即ち、エンジン4から上方に放射される音の大部分が、粒子速度が最大となる位置で効率的に吸収され、また、フードパネル8での反射時にフードパネル8に通常的に設けられるフードサイレンサ(図示せず)によっても吸音されるので、完全な透過型のエンジンカバー70が実現可能となる。これにより、従来的な樹脂製のエンジンカバーに比して、エンジンカバー自体の振動がなく、通気性が大幅に向上し、更には、重量を大幅に低減することができる。
【0036】
但し、本実施例において、上述の第1実施例と同様に、複数の貫通孔を有した基材上に吸音材74を設けてエンジンカバー70を構成することも勿論可能であり、かかる場合であっても、上述の如くエンジンカバー70の搭載高さを設定することにより、高い遮音性を実現することができる。
【0037】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0038】
例えば、上述した実施例は、エンジンの上方及び下方を覆うそれぞれエンジンカバー及びアンダーカバーに関するものであったが、本発明は特にこれに限定されることはなく、エンジンの側方を覆うカバー部材に対しても同様に適用可能である。かかる場合であっても、エンジンの側面(エンジンの背面も同様)とエンジンルームの側壁面との間に定在波が形成されることを利用して、カバー部材とエンジンの側面と間の距離を上述の如く適切に設定することにより、上述した実施例と同様の効果を得ることが可能である。また、本発明は、エンジン周辺に設けられるエンジンカバー及びアンダーカバー等以外にも、車体の床下側方に設けられるフロアカバーにも適用可能である。
【0039】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したようなものであるから、以下に記載されるような効果を奏する。本発明によれば、基板を有していないカバー部材によりエンジン音を効率的に吸収することができるため、エンジンルームの放熱性を十分に確保しつつ、カバー部材の軽量化と共に高い遮音性を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカバー部材の取り付け状態を示す斜視図である。
【図2】従来のアンダーカバーの吸音原理を示す図である。
【図3】本発明によるアンダーカバーの斜視図である。
【図4】本発明によるアンダーカバーの吸音原理を示す図である。
【図5】本発明によるアンダーカバーの代替実施例を示す図である。
【図6】本発明によるエンジンカバーの吸音原理を示す図である。
【符号の説明】
4 エンジン
8 フードパネル
10 エンジンルーム
20 エンジンアンダーカバー
22 基材
24 吸音材
26 貫通孔
70 エンジンカバー
74 吸音材

Claims (4)

  1. 車両のエンジンの周辺に設けられるカバー部材であって、
    吸音材のみから構成され、前記エンジンから離間して設けられることを特徴とする、カバー部材。
  2. 前記エンジンを上方から覆うエンジンカバー、又は、前記エンジンを下方から覆うエンジンアンダーカバーである、請求項1記載のカバー部材。
  3. 前記エンジンとフードパネルとの間に配設され前記エンジンを上方から覆うエンジンカバーとしての請求項1記載のカバー部材において、
    低減すべき周波数の音の波長をλとし、mを奇数とした場合、前記吸音材が、鉛直方向でm×λ/4の距離だけ前記フードパネルから離間していることを特徴とする、カバー部材。
  4. 車両のエンジンを下方から覆うエンジンアンダーカバーであって、
    多数の貫通孔を有する基材と、
    前記基材の前記エンジン側の面に設けられた吸音材とを備え、
    低減すべき周波数の音の波長をλとし、mを奇数とした場合、前記吸音材の地上高がm×λ/4であることを特徴とする、エンジンアンダーカバー。
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