JP2004169435A - 自動車用入力装置、自動車用制御システム及び自動車用の非可動窓 - Google Patents
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Abstract
【課題】自動車内の制御部に対して制御指示を入力でき、この制御指示に基づいた処理を機器に行わせる自動車用制御システムを提供する。
【解決手段】自動車内の制御部と通信接続された抵抗膜方式のタッチパネル10が自動車の非可動ガラス20の外側に設けられ、非可動ガラス20の内側には、タッチパネル10と対応する位置に表示部材15が設けられている。制御部は、タッチパネルに入力された情報に基づいた処理を行うように指示した制御指示信号を機器制御装置に送信する。機器制御装置は、上記制御指示信号に応じた処理を制御対象機器に行わせる。
【選択図】 図1
【解決手段】自動車内の制御部と通信接続された抵抗膜方式のタッチパネル10が自動車の非可動ガラス20の外側に設けられ、非可動ガラス20の内側には、タッチパネル10と対応する位置に表示部材15が設けられている。制御部は、タッチパネルに入力された情報に基づいた処理を行うように指示した制御指示信号を機器制御装置に送信する。機器制御装置は、上記制御指示信号に応じた処理を制御対象機器に行わせる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、制御指示を自動車の外から入力する自動車用入力装置と、当該装置を備えた自動車用制御システムと、当該システムに用いられる自動車用の非可動窓に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、赤外線方式のタッチパネルに暗証番号が入力されるとドアの施錠・解錠を行うシステムが提案されている。このシステムでは、赤外線方式のタッチパネルを使用し、当該タッチパネルに入力された暗証番号が正しい場合にはドアの施錠又は解錠を行う(例えば特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−218695号公報(段落番号0008−0012、第2図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記システムは、赤外線方式のタッチパネルを使用しているため、自動車用のシステムとする場合には少なくとも、赤外線方式のタッチパネルを自動車の窓やボデーなど(自動車の外側)に設置することが困難であるという問題点を有する。
【0005】
赤外線方式のタッチパネルは、図13(a)に示すように、タッチパネルの周囲(外周)に発光部201や受光部202を設ける必要がある。したがって、例えば図14に205で示す位置に赤外線方式のタッチパネルを設ける場合には、タッチパネルの外周部がクォーターガラス204よりも極端に盛り上がってしまう。
また、自動車の外側は通常、曲面で構成されている。したがって、例えば図14に205で示す位置に赤外線方式のタッチパネルを設ける場合には、発光部201や受光部202を図13(b)に示すように設ける必要がある。すなわち、発光部201から受光部202へ至る光学系203がクォーターガラス204に遮られないように、発光部201及び受光部202の大きさ及び高さを設定しなければならない。したがって、平面基板上に設けられた赤外線方式のタッチパネルの発光部や受光部と比べても、発光部201及び受光部202は極めて大きく・高くなってしまう。
【0006】
以上のように発光部201及び受光部202が大きくなってしまうことから、赤外線方式のタッチパネルを自動車に貼り付ける場合には、風や振動等の要因によってタッチパネルが剥がれ落ちてしまう可能性が極めて高い。また、貼り付けた場合には、自動車の設計段階では予定されていなかった突起が形成されることになってしまう。タッチパネルが設けられていない自動車と比べて、自動車の外観も大きく変わってしまう(外観を損なう)。
【0007】
なお、例えば図15に示すように受光部及び発光部がクォーターガラス204の外周のボデー206に組み込まれ、クォーターガラス204全面を赤外線方式のタッチパネルを採用すれば、発光部や受光部が剥がれ落ちる可能性は低くなる。
しかし、この構成にするには、ボデーに、受光部及び発光部の設置部材を組み込む部位を設けるか、この部位を溶接等によって設置しなければならない。また、前記同様に自動車の外側に突起が形成されてしまう。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、自動車の外から情報を入力できる自動車用入力装置を提供することを目的とする。
本発明の別の目的は、自動車外から機器の制御指示を入力でき、この機器に制御指示に応じた処理を行わせる自動車用制御システムを提供することである。
本発明の他の目的は、上記自動車用制御システムを構成する自動車用の非可動窓を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る自動車用入力装置は、制御部及び抵抗膜方式のタッチパネルを備える。タッチパネルは、自動車の非可動窓又はボデーの外側に設けられ、制御部と通信接続される。制御部は、タッチパネルに入力された情報を処理する。
なお、上記自動車用入力装置に表示部材を設けてもよい。例えば、タッチパネルが非可動窓の外側に設けられている場合には、非可動窓の内側の、タッチパネルと対応する位置に表示部材を設けてもよい。また、タッチパネルと非可動窓又はボデーとの間に表示部材を設けてもよい。
【0010】
本発明に係る自動車用制御システムは、自動車に搭載された制御対象機器と、制御対象機器の制御装置と、上記自動車用入力装置とを備える。制御部は、タッチパネルから入力された情報に基づき制御装置用の制御指示信号を作成し、当該信号を制御装置へ送信する。制御装置は、制御指示信号に従い制御対象機器を制御する。
なお、このシステムを、自動車のドアの施錠及び解錠を行うシステムにしてもよい。この場合、前記制御対象機器はドアの施錠及び解錠を行う機器となる。また、制御指示信号は、制御装置に施錠又は解錠を指示する信号となり、制御装置は、制御指示信号に従い、ドアの施錠及び解錠を行う機器に施錠又は解錠させることとなる。
【0011】
本発明に係る自動車用の第一の非可動窓は、抵抗膜方式のタッチパネルが外側に設けられている。
本発明に係る自動車用の第二の非可動窓は、外側に、抵抗膜方式のタッチパネルが設けられ、内側に、タッチパネルと対応する位置に表示部材が設けられている。
本発明に係る自動車用の第三の非可動窓は、外側に、表示部材及び抵抗膜方式のタッチパネルが順次形成されている。
これらの窓における「外側」とは、自動車に設置された場合に「外」になる側(面)を意味する。
【0012】
なお、本明細書においては、「外側」を車内とは反対側、「内側」を車内側とする。
非可動窓とは、ボデーにスライド移動されない、自動車の外から触れることができる位置に設けられた窓のことである。つまり、自動車の外側を構成する窓の内、運転席脇の窓や助手席脇の窓のようにスライド移動されてボデーに収納される窓(可動窓)以外の窓を言う。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、図1〜図12に示す自動車用制御システムを用いて詳細に説明する。
本実施の形態に係る自動車用制御システムは、自動車に搭載された制御対象機器、当該機器の制御装置及び自動車用入力装置とを備える。自動車用入力装置は、制御部、抵抗膜方式のタッチパネル及び表示部材を備えている。まず、抵抗膜方式のタッチパネル及び表示部材について説明する。
【0014】
(抵抗膜方式のタッチパネル及び表示部材の設置箇所)
図1に、抵抗膜方式のタッチパネル10(以下タッチパネル10)が自動車に設置された様子を示す。図1に示すように、タッチパネル10は、非可動窓であるクォーターガラス20に貼り付けられている。図2には、図1におけるA−A’断面を示す。
【0015】
図2に示すように、タッチパネル10は、クォーターガラス20の外側に貼り付けられている。また、コネクタ107が接続され、ワイヤーハーネス108を介して自動車内に設置された制御部に有線接続されている。つまり、外側に、タッチパネル10が設けられ、内側に、タッチパネル10と対応する位置に表示部材15が設けられた自動車用の非可動窓が自動車に組み込まれ、タッチパネル10が自動車内の制御部と有線接続されている。
次に、クォーターガラス20にタッチパネル10が貼り付けられた様子(図2の拡大図)を図3に示す。
【0016】
図3(a)に示すように、クォーターガラス20の外側にはITO(インジウム錫酸化物)等による透明導電膜101が設けられている。透明導電膜101には所定の間隔でドットスペーサ102が設けられている。タッチパネル10の外周には、透明導電膜1上又はクォーターガラス20上に貼り合わせ材103が設けられている。貼り合わせ材103上には、透明導電膜105が設けられたPET(ポリエチレンテレフタレート)等でできたフィルム104が、透明導電膜105が下側(車内側)になるように設置されている。
ドットスペーサ102は、温度変化等の要因によりフィルム104がたわみ、透明導電膜101と透明導電膜105との誤接触がおこらないようにするために設けられる。
貼り合わせ材103は、通常状態(押下されていない状態)において透明導電膜101と透明導電膜105とをある程度離し、押下された場合には図3(b)に示すように両者が接触できる距離にフィルム104及び透明導電膜105を配置するための部材である。
フィルム104は、タッチパネル10内の構成要素を種々の要因から保護するための部材であり、少なくとも導電性がなく、耐水性に優れ、タッチパネル10内に水や埃等が入り込まないようにできる材質のものが用いられる。また、非可動窓の採光性(自動車外から自動車内に光を取り入れる性能)を妨げないようにするために、好ましくは可視光を透過する性質を有する材料が採用される。
【0017】
図3(b)に示すように、タッチパネル10は、押下されると、透明導電膜101と透明導電膜105とが接触し通電する。通電することにより、タッチパネル10のいずれの位置(座標)が押下されたかが検出できる。この検出原理を、図4を用いて説明する。なお、図4には透明導電膜101及び透明導電膜105のみを記す。
【0018】
図4(a)に示す例では、透明導電膜105にX方向(X座標方向)に電圧を印加することで、透明導電膜105の抵抗によってX座標方向に電位勾配ができる。そして、透明導電膜105と透明導電膜101との接触点(押下点)の電位を、透明導電膜101側を通じて検出することで分圧が分かる。したがって、押下点のX座標が分かる。
また、図4(b)に示すように、透明電動膜101にY方向(Y座標方向)に電圧を印加し、透明導電膜105側を通じて分圧を測定することで、押下点のY座標が分かる。
以上の検出原理により、タッチパネル10のいずれの位置(座標)が押下されたかが分かる。
【0019】
クォーターガラス20の内側(車内側)には、タッチパネル10と対応する位置に表示部材15が貼り付けられている。表示部材15は、例えば図5のような数字や文字等の記号が施され、印字が施された面(印字を正常に読むことができる面)がクォーターガラス20に貼り付けられている。したがって、利用者は、自動車の外から、表示部材15に印字された記号を(正常に)視認できる。
なお、表示部材15における記号が印刷されたところ以外は可視光に対して透明又は半透明にすることが好ましい。透明又は半透明にすれば、クォーターガラス20の採光性を、表示部材15が設けられていない場合とほぼ同等にできる。また、記号以外に図柄が印刷されていてもよく、図柄のみが印刷されていてもよい。
次に、図6を用いながら自動車用制御システムのシステム構成を説明する。
【0020】
(システム構成)
図6に示すように、自動車用制御システムは、タッチパネル10、制御部1、制御対象機器40及び当該機器の制御装置(機器制御装置)30を備える。
なお、本例では表示部材は、前記したように記号等が印字されたいわゆるシールであるため、図6には示していない。また、制御対象機器40とは、後述するようなカーオーディオシステム等である。
【0021】
制御部1は、A/D変換部11、制御指示信号作成部12、比較部13及び記憶部14を有し、タッチパネル10から入力された情報を処理する。
A/D変換部11は、前記したようにして検出されたタッチパネル10上の押下点の分圧から、押下点の位置を特定する。そして、押下点の位置を特定した情報(位置情報)を制御指示信号作成部12に入力する。例えば前記したようにタッチパネル10上にX軸にY軸を設定している場合には、押下点のX座標及びY座標を含む情報を位置情報とする。
制御指示信号作成部12は、上記位置情報に基づき、利用者から入力された情報を特定する。より詳細には、タッチパネル10上の位置と情報とが対応付けられたテーブルに基づき、上記位置情報に対応する情報を判断する。本例では、図5に示すように表示部材に描かれた「0」〜「9」までの数字と「*」「♯」のいずれに対応する位置が押下されたのかを判断する。判断結果は比較部13に入力する。比較部13から、タッチパネル10に入力された情報が記憶部14に記憶された情報であるという比較結果が入力された場合には、機器制御装置30に所定の制御指示(制御指示信号)を出力する。
比較部13は、制御指示信号作成部12から入力された情報と記憶部14に記憶された情報とを比較し、比較結果を制御指示信号作成部12に入力する。例えば、記憶部14に、「0」「6」「2」「8」の順に入力されるのが正しい情報であると記憶されている場合、制御指示信号作成部12から上記順に情報が入力されたか否かを判断する。そして、記憶部14に記憶された情報であるか否かの比較結果を制御指示信号作成部12に返す。
【0022】
機器制御装置30は、上記制御指示信号に基づき制御対象機器40に所定の処理を行わせる(制御する)。
次に、自動車用制御システムが制御対象機器40を制御する例を説明する。
【0023】
(制御例)
(1)タッチパネル10における押下点を特定するステップ
A/D変換部11は、タッチパネル10における押下された位置を特定し、制御指示信号作成部12に位置情報を入力する。例えば、図5に示す表示部材における「0」に対応する位置、「6」に対応する位置、「2」に対応する位置、及び「8」に対応する位置が順次押下された場合、各位置を特定した4つの位置情報を制御指示信号作成部12に順次入力する。
(2)利用者から入力された情報の特定するステップ
制御指示信号作成部12は、A/D変換部11から入力された4つの位置情報に基づき、利用者から入力された情報を特定する。本例では「0」「6」「2」「8」が入力されたと判断する。得られた情報を入力順に並べた四桁の数字「0628」を比較部13に入力する。
(3)入力された情報と記憶部14に記憶された情報とを比較するステップ
比較部13は、制御指示信号作成部12から入力された情報と記憶部14に記憶された情報が一致するか否かを比較する。そして比較結果を制御指示信号作成部12に出力する。つまり、記憶部14に「0628」という数字が記憶されていた場合には情報が一致したという比較結果を出力し、他の数字や記号が記憶されていた場合には情報が一致しなかったという比較結果を出力する。
(4)制御を行うか否かを判断するステップ
制御指示信号作成部12は、比較部13から入力された比較結果に基づき、機器の制御を行うか処理を終了するかを判断する。つまり、情報が一致したという比較結果が入力された場合には処理を続行し、情報が一致しなかったという比較結果が入力された場合には処理を終了する。処理を続行する場合には下記(5)へ移行する。
(5)制御指示信号を送出するステップ
制御指示信号作成部12は、上記(4)において処理を続行すると判断した場合(制御を行うと判断した場合)、制御指示信号を作成し、これを機器制御装置30に送信する。
【0024】
機器制御装置30は、制御指示信号が入力されると、当該信号に応じた処理を制御対象機器40に行わせる。つまり、制御指示信号に応じて、制御対象機器(被制御装置)40に処理を開始させたり、終了させたりするなど所定の処理を行わせる。
【0025】
本実施の形態に係る自動車用制御システムは、上記した構成を採用して上記した制御を行うことで以下の効果が生じる。
【0026】
・剥がれにくい。摩耗しにくい。
クォーターガラス20は非可動窓であるため、可動窓に貼り付けられた場合と比べてタッチパネル10や表示部材15が剥がれにくい。また、摩耗しにくい。
これは、可動窓をボデー内の収納部にスライド移動させる機構では一般に、収納部内に塵などが入らないようにするために、ゴム等のフレキシブルな部材が収納部の入口に設けられ、この部材の一端が可動窓に接するようにされているからである。つまり、スライド移動時には可動窓が上記部材に擦られるため、タッチパネル10や表示部材15が剥がれたり摩耗したりすることがある。
これに対し、本実施の形態に係る自動車用制御システムでは、タッチパネル10や表示部材15をクォーターガラス20等の非可動窓に貼り付けたため、剥がれたり摩耗したりする可能性を低くできる。
【0027】
・タッチパネル10が自動車の外側に備え付けられているため、利用者は、情報を入力するための端末(リモートコントロールシステムの端末)を持ち歩く必要がなくなる。
リモートコントロールシステムを用いた従来技術では、利用者は、システムを利用する場合には端末を持ち歩かなければならなかった。これに対し、自動車用制御システムでは、端末(タッチパネル10)を持ち歩く必要はない。
また、上記従来技術では、端末を紛失した場合にはシステムを利用できなかった。これに対し、自動車用制御システムでは、端末であるタッチパネル10が自動車に備え付けられているため、利用者は自動車の脇(タッチパネル10のそば)へ行きさえすればシステムを利用できる。
上記従来技術では、端末を例えば鞄にしまった場合には、システム利用時に鞄から取り出す必要があった。したがって、鞄の中が雑然としていた場合などには端末を探すのが困難であった。また、一般に自動車は屋外におかれるため、雨や雪が降っている場合に鞄から端末を取り出すと、鞄の中がぬれてしまうことがあった。これに対し、自動車用制御システムでは、タッチパネル10のタッチパネルを操作できる位置へ行きさえすればシステムを利用できる。
【0028】
このように、自動車用制御システムによれば、利用者は、リモコン等の端末を持ち歩くことなく、自動車の外から自動車内の機器に対する制御指示を入力できる。すなわち、自動車外から自動車内の機器を動作させることができる。
【0029】
・天候や環境の影響を受けにくい。
抵抗膜方式のタッチパネルを採用したためである。
例えば超音波方式のタッチパネルは、原理上、雨の中や埃が舞っている場所での利用は極めて困難である。したがって、超音波方式のタッチパネルが設置されたシステムは、自動車が通常さらされる状態において使用不能になることがある。
また、赤外線方式のタッチパネルは、図13(a)に示すように、LED等で構成される発光部201からの光をレンズやフォトトランジスタで構成される受光部202で受光する光学系203を、図におけるX軸方向及びY軸方向に多数設け、発光部201からの光が受光部202に到達しなかった光学系203を検出することで押下点を検知する。したがって、霧が発生している場合や虫がいる場合、埃が舞っている場合などには、押下点が存在しない光学系203の光も遮られてしまい、正確な押下点を検知できない。また、例えば西日が受光部に差し込んだ場合には、光学系203が指などの押下物によって遮られているにもかかわらず、発光部201から発せられた光が到達したと受光部202が判断してしまうことがあるため、押下されたことを検知できない。
これに対し、抵抗膜方式のタッチパネルは、物理的に押下されて図3における透明導電膜101と透明導電膜105とが接触すれば押下点を検知できるため、自動車が通常さらされる状態において使用不能になることは原理上ない。したがって、本システムは、通常の使用状態において自動車用制御システムが利用不能になったり、誤動作を起こしたりする可能性は極めて低い。
【0030】
・人間の指以外のもので情報を入力できる。
抵抗膜方式のタッチパネルを採用したためである。
例えばアナログ容量結合方式のタッチパネルは、原理上、人間の皮膚以外のもので押下されても押下点を検知できない。したがって、アナログ容量結合方式のタッチパネルが設置されたシステムでは、指などでタッチパネルを押下する必要がある。つまり、ペンなどを使って情報を入力できない。また、手袋をしている場合にも情報を入力できない。
これに対し、抵抗膜方式のタッチパネルは、何らかの物体によって物理的に押下されて、図3における透明導電膜101と透明導電膜105とが接触すれば、入力された情報を判断できる。したがって、自動車用制御システムでは、どのようなものでもタッチパネルを押下できる。
【0031】
・自動車外側に突起ができない。タッチパネルを曲面に設置できる。自動車の外観を損なわない。
前記したように、赤外線方式のタッチパネルを採用すると、自動車外側に突起ができてしまう。外側が曲面で構成された自動車の場合には、この突起がより大きなものになってしまう。
これに対し、本自動車用制御システムでは、図1に示すようにタッチパネル10をクォーターガラス20の外側に貼り合わせるだけでよいため、クォーターガラス20とタッチパネル10との段差はほとんど生じない。また、タッチパネル10を曲面にあわせて貼り付けた場合でも、平面に貼り付けた場合とほぼ同等の段差になる。したがって、自動車の外側に突起や段差が生じることによって外観を損なうということもほとんどない。
【0032】
・後付が容易である
例えば赤外線方式のタッチパネルを自動車から剥がれ落ちないようにするには、自動車の大規模な改造が必要である。
これに対し、自動車用制御システムでは、図1に示すようにタッチパネル10をクォーターガラス20に貼り合わせるだけでよい。したがって、既製の自動車に本システムを容易に組み込むことができる(後付が容易である)。
【0033】
このように、自動車用制御システムでは、タッチパネル10をクォーターガラス20に貼り合わせ、前記したシステム構成通りに配線を行えばよいため、他の方式のタッチパネルを用いた場合と比べて極めて容易にシステム構築ができる。また、後付が容易にできる。
【0034】
・高分解能を有する。
例えば、赤外線方式のタッチパネルでは、前記したように光学系を遮られた否かによって押下点を検知する。したがって、押下点を遮る(横切る)光学系がない場合には、タッチパネルを押下したにもかかわらず情報を入力できない。
これに対し、自動車用制御システムでは、抵抗膜方式のタッチパネルを採用しているため、図3におけるフィルム104が押下されて透明導電膜101と透明導電膜105とが接触さえすれば情報を入力できる。
【0035】
(変形例)
自動車用制御システムは以下のように変形することも可能である。また、以下の変形例を適宜組み合わせた構成にすることも可能である。
【0036】
(接続方式に無線方式を採用する)
図6に示したシステム構成例において、任意の構成要素間を無線接続してもよい。すべての構成要素間を無線接続してもよい。
【0037】
(複数の機器を制御する)
複数の制御対象機器を制御できるようにしてもよい。ドアの施錠・解錠機構の制御とエンジンの始動機構の制御とを行う例を図7に示す。
例えば、図7に示すように、制御指示信号作成装置12が、ドアの施錠・解錠機構42用の機器制御装置32と、エンジンの始動機構43用の機器制御装置33とに接続するように構成する。そして、制御指示信号作成装置12は、上記(5)の制御指示信号を送出するステップにおいて、機器制御装置32及び機器制御装置33に制御指示信号を送信する。機器制御装置32及び機器制御装置33は制御指示信号が入力されると、それぞれ、当該信号に対応した処理を制御対象機器であるドアの施錠・解錠機構42及びエンジンの始動機構43に行わせる。
このように構成することで、利用者は、自動車の外側から自動車内の複数の機器を制御することが可能になる。
【0038】
(複数の指示を入力する)
複数の指示を入力できるようにしてもよい。
例えば、図8に示すシステム構成例において、記録部14に複数の情報を記録する。ここでは、この情報を「0628」と「1030」とする。そして、上記(3)の比較するステップにおいて、比較部13は、タッチパネル10から入力された情報が「0628」であるのか「1030」であるのか他の情報であるのかを判断し、比較結果を制御指示信号作成部12に入力する。そして、制御指示信号作成部12は、タッチパネル10に入力された情報が「0628」であったという比較結果が入力された場合には、ラジオをつける指示を含む制御指示信号Aを機器制御装置であるオーディオ制御装置31に入力する。「1030」であったという比較結果が入力された場合には、カセットテープ再生指示を含む制御指示信号Bをオーディオ制御装置31に入力する。オーディオ制御装置31は、制御指示信号Aが入力されたときにはカーオーディオシステムにラジオをつけさせ、制御指示信号Bが入力されたときにはカーオーディオシステムにカセットテープを再生させる。
このように構成することで、利用者は、自動車の外側から自動車内の機器に対して複数の制御指示を与えることが可能になる。
【0039】
なお、上記構成を、複数の機器を制御する構成に応用することも可能である。
例えば、図7に示すシステム構成例で、上記同様に記憶部14に「0628」及び「1030」が記憶されているとする。そして、上記(4)の判断するステップにおいて、制御指示信号作成装置12は、比較部13から「0628」が入力されたという情報が入力されるとドアの施錠・解錠機構42用の機器制御装置32に制御指示信号を送信し、「1030」が入力されたという情報が入力されるとエンジンの始動機構43用の機器制御装置33に制御指示信号を送信するようにする。ドアの施錠・解錠機構42用の機器制御装置32は、制御指示信号が入力されるとドアの施錠・解錠機構42にドアの施錠又は解錠を行わせる。エンジンの始動機構43用の機器制御装置33も同様に、制御指示信号が入力されるとエンジンの始動機構43にエンジンをかけさせる。
このように構成することで、利用者は、自動車の外側から自動車内の機器に対して複数の制御指示を与えることが可能になる。
【0040】
(図6に示すシステム構成に公知の部材を加える)
図6に示すシステム構成において、公知の部材を適宜加えることができる。例えば、タッチパネル10とA/D変換部11との間にノイズフィルターを設ければ、タッチパネル10における押下点をより精度よく判定できる。
【0041】
(タッチパネル10に基板層を設ける)
図9に示すように、透明導電膜101とクォーターガラス20との間に基板層110を設けたタッチパネル10’を用いてもよい。つまり、タッチパネル10’は、基板層110上に透明導電膜101が形成され、透明導電膜101上に貼り合わせ部材103及びドットスペーサ102が設けられ、貼り合わせ部材103上に、透明導電膜105が設けられたフィルム104が、透明導電膜105と透明導電膜101とが対向するように配置されている。
タッチパネル10’には基板層110が設けられているため、予め作成したタッチパネル10’をクォーターガラス20上に貼り合わせるだけでよくなる。つまり、クォーターガラス20上にタッチパネルの各層を形成していく必要がなくなる。
【0042】
(タッチパネルとクォーターガラスとの間に表示部材を設ける)
表示部材をタッチパネルとクォーターガラスとの間に設けてもよい。
図10に示すように、自動車のクォーターガラス20の外側に表示部材15が設けられている。表示部材15の外側(上側;クォーターガラス20とは反対側の面上)には、自動車内の機器と通信接続された抵抗膜方式のタッチパネル10が設けられている。
このように構成すれば、タッチパネル10と表示部材15との間に非可動窓がないため、タッチパネル10と表示部材15との対応関係をより分かりやすくできる。
なお、この構成を採用する場合には、表示部材15を自動車のボデー上に貼り合わせることもできる。
【0043】
(表示部材を設けない)
表示部材を設けなくてもよい。この場合、タッチパネル内の位置と、当該位置を押下したときに入力される情報との対応関係を利用者に覚えさせる必要がある。例えば、利用者は、図1におけるタッチパネル10内のいずれの位置を押下すると「1」と入力されるのか、「2」と入力されるのか、ということを覚える必要がある。このため、位置と情報との関係を覚えていない者/知らない者にとっては、情報を入力することが極めて困難になる。また、可視光を透過するようにタッチパネル10を構成すれば、利用者以外の者には、クォーターガラス20にタッチパネル10が設けられていることも分かりづらくなる。
なお、表示部材15を設けない場合には、タッチパネル10をボデー上に設けてもよい。
【0044】
(表示部材をディスプレイにする)
表示部材を、液晶ディスプレイやEL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ等のディスプレイにしてもよい。システム構成例を図11に示す。
図11に示すシステムは、制御指示信号作成部12に表示部材であるディスプレイ15’が接続されている点が図6に示すシステムと異なる。制御指示信号作成部12は、ディスプレイ15’に、図5に示すような画像を表示する以外は前記したように制御しても良い。また、次のような制御を行うこともできる。この制御例を、図12を参照しながら説明する。
【0045】
制御指示信号作成部12は、初期状態において、ディスプレイ15’に図12(a)に示す画像を表示させる。すなわち、利用者からタッチパネル12に暗証番号を入力されるのを待つ。
利用者から正しい暗証番号(記憶部14に記憶された情報と一致する情報)が入力された場合には、ディスプレイ15’に図12(b)に示す画像を表示させる。すなわち、制御対象機器40を起動させるのか停止させるのかを利用者に選択させる。
利用者が、ディスプレイ15’に表示された画像「処理A」に対応する位置のタッチパネルを押下すると、制御指示信号作成部12は、制御対象機器40に処理Aを行わせる指示が含まれた制御指示信号を機器制御装置30へ送信する。機器制御装置30は機器Aに処理Aを行わせる。利用者が画像「処理B」や「処理C」に対応する位置のタッチパネルを押下した場合には、制御指示信号作成部12も同様に、それぞれの位置に対応する制御指示信号を送信する。したがって、画像「処理B」が選択された場合には制御対象機器40は処理Bを行い、画像「処理C」が選択された場合には制御対象機器40は処理Cを行う。
以上のように、タッチパネル10から入力された情報に基づきディスプレイ15’の表示を変更していくなど、複雑な選択肢を階層的に表示していけば、利用者がどの機器にどのような処理を行わせたいかをより詳細に把握することができる。別言すれば、複数の処理を行うことができるシステムにおいて、利用者は、どの処理を実行するかを正確にかつ容易に選択できる。
【0046】
なお、処理を実行した際、処理を行う制御対象機器40の名称や処理状況などをディスプレイ15’に表示すれば、利用者は、入力が正しかったのかということや、正常に動作しているかなどということを容易に把握できる。
また、ディスプレイ15’として有機ELディスプレイや無機ELディスプレイ等の自発光ディスプレイ15’を採用すれば、暗がりでも表示内容を利用者に視認させることができる。
【0047】
(処理例)
自動車用制御システムは、例えば以下の処理を行えるようにしてもよい。
【0048】
(カーステレオ制御処理)
カーオーディオシステムを制御できるようにしてもよい。この場合、図6における機器制御装置30が図8のようにオーディオ制御装置31に、制御対象機器40がカーオーディオシステム41になる。
図8に示すシステムでは、制御指示信号作成部12は、タッチパネル10から所定の情報が入力された場合にオーディオ制御装置31に制御指示信号を送信する。例えば、タッチパネル10から「0628−1053」と入力された場合にはカーオーディオシステム41の起動を指示する制御指示信号を、「0628−1332」と入力された場合にはカーオーディオシステム41の停止を指示する制御指示信号を送信するものとする。
オーディオ制御装置31は、送信された制御指示信号に応じて所定の動作を行う。上記起動を指示する制御指示信号が入力された場合にはカーオーディオシステム41を起動させ、上記停止を指示する制御指示信号が入力された場合にはカーオーディオシステム41を停止させる。
【0049】
このように、自動車用制御システムがカーオーディオシステムを制御できるようにすれば、利用者は、自動車内に入ることなくカーオーディオシステムを利用できる。
例えば、洗車中やキャンプ中などに、体や洋服が濡れていたり汚れていたりする場合であって、カーオーディオシステムを利用したい場合には、従来は一般に、体を洗ったり拭いたり、洋服を着替えたりしてから自動車内に入ってカーオーディオシステムを制御していた。これに対し、本システムによれば、前記したように体や洋服が濡れていたり汚れていたりしてもカーオーディオシステムを利用することが可能になる。
【0050】
(ドア開閉処理)
客室ドアや荷室ドア、ボンネット等のドアの開閉処理機構を制御できるようにしてもよい。この場合、図6における機器制御装置30がドアの開閉処理機構制御装置に、制御対象機器40がドアの開閉処理機構となる。このシステムも、タッチパネルから入力された情報に対応して前記同様の処理を行うことで、ドアを開ける/閉めることが可能になる。ドアの開閉処理機構制御装置やドアの開閉処理機構(いわゆる自動ドアシステムなど)は、公知の装置・機構を本システムにあわせて適宜変更して用いることができる。
【0051】
なお、ドアの開閉処理を行うシステムでは次のようにするとよい。
・第一の所定の情報がタッチパネルから入力された場合;ドアを開ける処理を行う。
・第二の所定の情報がタッチパネルから入力された場合;ドアを開ける処理と、エンジンやギア、ハンドル等の自動車の運転に使用される装置が動かないようにする(始動しないようにする)/動いている場合には停止する処理との二つの処理を行う。
この場合、自動車の運転が許可されている者(例えば大人)には第一の所定の情報を通知し、運転が許可されていない者(例えば子供)には第二の所定の情報を通知する。
したがって、自動車の運転が許可されている者は、第一の所定の情報をタッチパネルに入力することでドアを開かすことができ、かつ、エンジンキーを回すなどしてエンジンを始動させて自動車を運転することができる。一方、自動車の運転が許可されていない者は、第二の所定の情報をタッチパネルに入力することでドアを開かすことができ、自動車内に侵入できるが、自動車を動かす(運転する)ことはできない。
【0052】
(施錠・解錠処理)
ドアの施錠・解錠機構を制御できるようにしてもよい。この場合、図6における機器制御装置30がドアの施錠・解錠機構制御装置に、制御対象機器40がドアの施錠・解錠機構となる。このシステムでも、タッチパネルから入力された情報に応じて前記同様の処理を行うことで、施錠・解錠が可能になる。ドアの施錠・解錠機構制御装置やドアの施錠・解錠機構は、公知の装置・機構を本システムにあわせて適宜変更して用いることができる。
なお、前記したドアの開閉処理を行うシステムと同様に、第一の所定の情報が入力された場合には解錠を行い、第二の所定の情報が入力された場合には解錠と、運転に使用される装置が動かないようにする処理とを行うようにしてもよい。このように構成すれば、自動車の運転が許可されている者は、第一の所定の情報をタッチパネルに入力することで解錠することができ、かつ、エンジンキーを回すなどしてエンジンを始動させて自動車を運転することができる。一方、自動車の運転が許可されていない者は、第二の所定の情報をタッチパネルに入力することで解錠することができ、自動車内に侵入できるが、自動車を動かす(運転する)ことはできない。
【0053】
(可動窓可動処理)
例えば客室のウインドーやサンルーフ等の可動窓を可動できるようにしてもよい。この場合、図6における機器制御装置30が可動窓の可動制御装置に、制御対象機器40が可動窓の可動機構となる。このシステムでも、タッチパネルから入力された情報に応じて前記同様の処理を行うことで、可動窓を可動させる(スライド移動させる)ことが可能になる。
これにより、例えば可動窓をボデー内にスライドさせ(可動窓をボデーにしまわせ)て自動車内を換気するということも可能になる。
【0054】
(エンジン始動処理)
エンジンの始動機構を制御できるようにしてもよい。この場合、図6における機器制御装置30がエンジン始動機構制御装置に、制御対象機器40がエンジン始動機構となる。このシステムでも、タッチパネルから入力された情報に応じて前記同様の処理を行うことで、エンジンを始動させることが可能になる。エンジン始動機構制御装置及びエンジン始動機構は、公知の装置及び機構を本システムにあわせて適宜変更して使用すればよい。
【0055】
(可動部を可動させる処理)
例えばワイパーやヘッドライトなど、自動車における可動部を可動させる制御を行えるようにしてもよい。この場合、図6における機器制御装置30が可動部用の制御装置に、制御対象機器40が可動部になる。このシステムでも、タッチパネルから入力された情報に応じて前記同等の処理を行うことで、可動部を動かすことができる。可動部用の制御装置及び可動部は公知の装置及び可動部を本システムにあわせて適宜変更して使用すればよい。
例えば、自動車に取り付けられたステップが可動部用の制御装置によって自動車の中と外とに出し入れされるシステムに自動車用制御システムを適用すれば、利用者は、自動車の外からタッチパネルに所定の情報を入力するだけでステップを利用できる。したがって、洗車中などで体や洋服が濡れていたり汚れていたりする場合で、かつ、ステップを利用したい場合に、自動車内に入る必要がなくなる。
【0056】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明によれば、自動車内の機器に対して制御指示を入力でき、この機器が制御指示に基づいた処理を行う自動車用制御システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車用制御システムにおけるタッチパネル10がクォーターガラス20上に設置された様子を示した図である。
【図2】図1のA−A’断面図である。
【図3】図1におけるタッチパネル10の層構成を示した図である。
【図4】図3のタッチパネルにおいて、押下された位置を検出する仕組みを説明するための図である。
【図5】表示部材の表示例である。
【図6】自動車用制御システムのシステム構成図である。
【図7】自動車用制御システムの変形例を示したシステム構成図である。
【図8】自動車用制御システムの別の変形例を示したシステム構成図である。
【図9】自動車用制御システムにおけるタッチパネルの変形例を示した断面図である。
【図10】実施の形態に係る他のタッチパネルの構成を示した断面図である。
【図11】自動車用制御システムの他の変形例を示したシステム構成図である。
【図12】ディスプレイ15の表示例を示した図である。
【図13】赤外線方式のタッチパネルの原理を説明するための図である。
【図14】赤外線方式のタッチパネルを自動車に設けた様子を説明するための第一の図である。
【図15】赤外線方式のタッチパネルを自動車に設けた様子を説明するための第二の図である。
【符号の説明】
1:制御部、10:タッチパネル、15:表示部材、30:制御装置、40:制御対象機器。
【発明の属する技術分野】
本発明は、制御指示を自動車の外から入力する自動車用入力装置と、当該装置を備えた自動車用制御システムと、当該システムに用いられる自動車用の非可動窓に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、赤外線方式のタッチパネルに暗証番号が入力されるとドアの施錠・解錠を行うシステムが提案されている。このシステムでは、赤外線方式のタッチパネルを使用し、当該タッチパネルに入力された暗証番号が正しい場合にはドアの施錠又は解錠を行う(例えば特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−218695号公報(段落番号0008−0012、第2図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記システムは、赤外線方式のタッチパネルを使用しているため、自動車用のシステムとする場合には少なくとも、赤外線方式のタッチパネルを自動車の窓やボデーなど(自動車の外側)に設置することが困難であるという問題点を有する。
【0005】
赤外線方式のタッチパネルは、図13(a)に示すように、タッチパネルの周囲(外周)に発光部201や受光部202を設ける必要がある。したがって、例えば図14に205で示す位置に赤外線方式のタッチパネルを設ける場合には、タッチパネルの外周部がクォーターガラス204よりも極端に盛り上がってしまう。
また、自動車の外側は通常、曲面で構成されている。したがって、例えば図14に205で示す位置に赤外線方式のタッチパネルを設ける場合には、発光部201や受光部202を図13(b)に示すように設ける必要がある。すなわち、発光部201から受光部202へ至る光学系203がクォーターガラス204に遮られないように、発光部201及び受光部202の大きさ及び高さを設定しなければならない。したがって、平面基板上に設けられた赤外線方式のタッチパネルの発光部や受光部と比べても、発光部201及び受光部202は極めて大きく・高くなってしまう。
【0006】
以上のように発光部201及び受光部202が大きくなってしまうことから、赤外線方式のタッチパネルを自動車に貼り付ける場合には、風や振動等の要因によってタッチパネルが剥がれ落ちてしまう可能性が極めて高い。また、貼り付けた場合には、自動車の設計段階では予定されていなかった突起が形成されることになってしまう。タッチパネルが設けられていない自動車と比べて、自動車の外観も大きく変わってしまう(外観を損なう)。
【0007】
なお、例えば図15に示すように受光部及び発光部がクォーターガラス204の外周のボデー206に組み込まれ、クォーターガラス204全面を赤外線方式のタッチパネルを採用すれば、発光部や受光部が剥がれ落ちる可能性は低くなる。
しかし、この構成にするには、ボデーに、受光部及び発光部の設置部材を組み込む部位を設けるか、この部位を溶接等によって設置しなければならない。また、前記同様に自動車の外側に突起が形成されてしまう。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、自動車の外から情報を入力できる自動車用入力装置を提供することを目的とする。
本発明の別の目的は、自動車外から機器の制御指示を入力でき、この機器に制御指示に応じた処理を行わせる自動車用制御システムを提供することである。
本発明の他の目的は、上記自動車用制御システムを構成する自動車用の非可動窓を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る自動車用入力装置は、制御部及び抵抗膜方式のタッチパネルを備える。タッチパネルは、自動車の非可動窓又はボデーの外側に設けられ、制御部と通信接続される。制御部は、タッチパネルに入力された情報を処理する。
なお、上記自動車用入力装置に表示部材を設けてもよい。例えば、タッチパネルが非可動窓の外側に設けられている場合には、非可動窓の内側の、タッチパネルと対応する位置に表示部材を設けてもよい。また、タッチパネルと非可動窓又はボデーとの間に表示部材を設けてもよい。
【0010】
本発明に係る自動車用制御システムは、自動車に搭載された制御対象機器と、制御対象機器の制御装置と、上記自動車用入力装置とを備える。制御部は、タッチパネルから入力された情報に基づき制御装置用の制御指示信号を作成し、当該信号を制御装置へ送信する。制御装置は、制御指示信号に従い制御対象機器を制御する。
なお、このシステムを、自動車のドアの施錠及び解錠を行うシステムにしてもよい。この場合、前記制御対象機器はドアの施錠及び解錠を行う機器となる。また、制御指示信号は、制御装置に施錠又は解錠を指示する信号となり、制御装置は、制御指示信号に従い、ドアの施錠及び解錠を行う機器に施錠又は解錠させることとなる。
【0011】
本発明に係る自動車用の第一の非可動窓は、抵抗膜方式のタッチパネルが外側に設けられている。
本発明に係る自動車用の第二の非可動窓は、外側に、抵抗膜方式のタッチパネルが設けられ、内側に、タッチパネルと対応する位置に表示部材が設けられている。
本発明に係る自動車用の第三の非可動窓は、外側に、表示部材及び抵抗膜方式のタッチパネルが順次形成されている。
これらの窓における「外側」とは、自動車に設置された場合に「外」になる側(面)を意味する。
【0012】
なお、本明細書においては、「外側」を車内とは反対側、「内側」を車内側とする。
非可動窓とは、ボデーにスライド移動されない、自動車の外から触れることができる位置に設けられた窓のことである。つまり、自動車の外側を構成する窓の内、運転席脇の窓や助手席脇の窓のようにスライド移動されてボデーに収納される窓(可動窓)以外の窓を言う。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を、図1〜図12に示す自動車用制御システムを用いて詳細に説明する。
本実施の形態に係る自動車用制御システムは、自動車に搭載された制御対象機器、当該機器の制御装置及び自動車用入力装置とを備える。自動車用入力装置は、制御部、抵抗膜方式のタッチパネル及び表示部材を備えている。まず、抵抗膜方式のタッチパネル及び表示部材について説明する。
【0014】
(抵抗膜方式のタッチパネル及び表示部材の設置箇所)
図1に、抵抗膜方式のタッチパネル10(以下タッチパネル10)が自動車に設置された様子を示す。図1に示すように、タッチパネル10は、非可動窓であるクォーターガラス20に貼り付けられている。図2には、図1におけるA−A’断面を示す。
【0015】
図2に示すように、タッチパネル10は、クォーターガラス20の外側に貼り付けられている。また、コネクタ107が接続され、ワイヤーハーネス108を介して自動車内に設置された制御部に有線接続されている。つまり、外側に、タッチパネル10が設けられ、内側に、タッチパネル10と対応する位置に表示部材15が設けられた自動車用の非可動窓が自動車に組み込まれ、タッチパネル10が自動車内の制御部と有線接続されている。
次に、クォーターガラス20にタッチパネル10が貼り付けられた様子(図2の拡大図)を図3に示す。
【0016】
図3(a)に示すように、クォーターガラス20の外側にはITO(インジウム錫酸化物)等による透明導電膜101が設けられている。透明導電膜101には所定の間隔でドットスペーサ102が設けられている。タッチパネル10の外周には、透明導電膜1上又はクォーターガラス20上に貼り合わせ材103が設けられている。貼り合わせ材103上には、透明導電膜105が設けられたPET(ポリエチレンテレフタレート)等でできたフィルム104が、透明導電膜105が下側(車内側)になるように設置されている。
ドットスペーサ102は、温度変化等の要因によりフィルム104がたわみ、透明導電膜101と透明導電膜105との誤接触がおこらないようにするために設けられる。
貼り合わせ材103は、通常状態(押下されていない状態)において透明導電膜101と透明導電膜105とをある程度離し、押下された場合には図3(b)に示すように両者が接触できる距離にフィルム104及び透明導電膜105を配置するための部材である。
フィルム104は、タッチパネル10内の構成要素を種々の要因から保護するための部材であり、少なくとも導電性がなく、耐水性に優れ、タッチパネル10内に水や埃等が入り込まないようにできる材質のものが用いられる。また、非可動窓の採光性(自動車外から自動車内に光を取り入れる性能)を妨げないようにするために、好ましくは可視光を透過する性質を有する材料が採用される。
【0017】
図3(b)に示すように、タッチパネル10は、押下されると、透明導電膜101と透明導電膜105とが接触し通電する。通電することにより、タッチパネル10のいずれの位置(座標)が押下されたかが検出できる。この検出原理を、図4を用いて説明する。なお、図4には透明導電膜101及び透明導電膜105のみを記す。
【0018】
図4(a)に示す例では、透明導電膜105にX方向(X座標方向)に電圧を印加することで、透明導電膜105の抵抗によってX座標方向に電位勾配ができる。そして、透明導電膜105と透明導電膜101との接触点(押下点)の電位を、透明導電膜101側を通じて検出することで分圧が分かる。したがって、押下点のX座標が分かる。
また、図4(b)に示すように、透明電動膜101にY方向(Y座標方向)に電圧を印加し、透明導電膜105側を通じて分圧を測定することで、押下点のY座標が分かる。
以上の検出原理により、タッチパネル10のいずれの位置(座標)が押下されたかが分かる。
【0019】
クォーターガラス20の内側(車内側)には、タッチパネル10と対応する位置に表示部材15が貼り付けられている。表示部材15は、例えば図5のような数字や文字等の記号が施され、印字が施された面(印字を正常に読むことができる面)がクォーターガラス20に貼り付けられている。したがって、利用者は、自動車の外から、表示部材15に印字された記号を(正常に)視認できる。
なお、表示部材15における記号が印刷されたところ以外は可視光に対して透明又は半透明にすることが好ましい。透明又は半透明にすれば、クォーターガラス20の採光性を、表示部材15が設けられていない場合とほぼ同等にできる。また、記号以外に図柄が印刷されていてもよく、図柄のみが印刷されていてもよい。
次に、図6を用いながら自動車用制御システムのシステム構成を説明する。
【0020】
(システム構成)
図6に示すように、自動車用制御システムは、タッチパネル10、制御部1、制御対象機器40及び当該機器の制御装置(機器制御装置)30を備える。
なお、本例では表示部材は、前記したように記号等が印字されたいわゆるシールであるため、図6には示していない。また、制御対象機器40とは、後述するようなカーオーディオシステム等である。
【0021】
制御部1は、A/D変換部11、制御指示信号作成部12、比較部13及び記憶部14を有し、タッチパネル10から入力された情報を処理する。
A/D変換部11は、前記したようにして検出されたタッチパネル10上の押下点の分圧から、押下点の位置を特定する。そして、押下点の位置を特定した情報(位置情報)を制御指示信号作成部12に入力する。例えば前記したようにタッチパネル10上にX軸にY軸を設定している場合には、押下点のX座標及びY座標を含む情報を位置情報とする。
制御指示信号作成部12は、上記位置情報に基づき、利用者から入力された情報を特定する。より詳細には、タッチパネル10上の位置と情報とが対応付けられたテーブルに基づき、上記位置情報に対応する情報を判断する。本例では、図5に示すように表示部材に描かれた「0」〜「9」までの数字と「*」「♯」のいずれに対応する位置が押下されたのかを判断する。判断結果は比較部13に入力する。比較部13から、タッチパネル10に入力された情報が記憶部14に記憶された情報であるという比較結果が入力された場合には、機器制御装置30に所定の制御指示(制御指示信号)を出力する。
比較部13は、制御指示信号作成部12から入力された情報と記憶部14に記憶された情報とを比較し、比較結果を制御指示信号作成部12に入力する。例えば、記憶部14に、「0」「6」「2」「8」の順に入力されるのが正しい情報であると記憶されている場合、制御指示信号作成部12から上記順に情報が入力されたか否かを判断する。そして、記憶部14に記憶された情報であるか否かの比較結果を制御指示信号作成部12に返す。
【0022】
機器制御装置30は、上記制御指示信号に基づき制御対象機器40に所定の処理を行わせる(制御する)。
次に、自動車用制御システムが制御対象機器40を制御する例を説明する。
【0023】
(制御例)
(1)タッチパネル10における押下点を特定するステップ
A/D変換部11は、タッチパネル10における押下された位置を特定し、制御指示信号作成部12に位置情報を入力する。例えば、図5に示す表示部材における「0」に対応する位置、「6」に対応する位置、「2」に対応する位置、及び「8」に対応する位置が順次押下された場合、各位置を特定した4つの位置情報を制御指示信号作成部12に順次入力する。
(2)利用者から入力された情報の特定するステップ
制御指示信号作成部12は、A/D変換部11から入力された4つの位置情報に基づき、利用者から入力された情報を特定する。本例では「0」「6」「2」「8」が入力されたと判断する。得られた情報を入力順に並べた四桁の数字「0628」を比較部13に入力する。
(3)入力された情報と記憶部14に記憶された情報とを比較するステップ
比較部13は、制御指示信号作成部12から入力された情報と記憶部14に記憶された情報が一致するか否かを比較する。そして比較結果を制御指示信号作成部12に出力する。つまり、記憶部14に「0628」という数字が記憶されていた場合には情報が一致したという比較結果を出力し、他の数字や記号が記憶されていた場合には情報が一致しなかったという比較結果を出力する。
(4)制御を行うか否かを判断するステップ
制御指示信号作成部12は、比較部13から入力された比較結果に基づき、機器の制御を行うか処理を終了するかを判断する。つまり、情報が一致したという比較結果が入力された場合には処理を続行し、情報が一致しなかったという比較結果が入力された場合には処理を終了する。処理を続行する場合には下記(5)へ移行する。
(5)制御指示信号を送出するステップ
制御指示信号作成部12は、上記(4)において処理を続行すると判断した場合(制御を行うと判断した場合)、制御指示信号を作成し、これを機器制御装置30に送信する。
【0024】
機器制御装置30は、制御指示信号が入力されると、当該信号に応じた処理を制御対象機器40に行わせる。つまり、制御指示信号に応じて、制御対象機器(被制御装置)40に処理を開始させたり、終了させたりするなど所定の処理を行わせる。
【0025】
本実施の形態に係る自動車用制御システムは、上記した構成を採用して上記した制御を行うことで以下の効果が生じる。
【0026】
・剥がれにくい。摩耗しにくい。
クォーターガラス20は非可動窓であるため、可動窓に貼り付けられた場合と比べてタッチパネル10や表示部材15が剥がれにくい。また、摩耗しにくい。
これは、可動窓をボデー内の収納部にスライド移動させる機構では一般に、収納部内に塵などが入らないようにするために、ゴム等のフレキシブルな部材が収納部の入口に設けられ、この部材の一端が可動窓に接するようにされているからである。つまり、スライド移動時には可動窓が上記部材に擦られるため、タッチパネル10や表示部材15が剥がれたり摩耗したりすることがある。
これに対し、本実施の形態に係る自動車用制御システムでは、タッチパネル10や表示部材15をクォーターガラス20等の非可動窓に貼り付けたため、剥がれたり摩耗したりする可能性を低くできる。
【0027】
・タッチパネル10が自動車の外側に備え付けられているため、利用者は、情報を入力するための端末(リモートコントロールシステムの端末)を持ち歩く必要がなくなる。
リモートコントロールシステムを用いた従来技術では、利用者は、システムを利用する場合には端末を持ち歩かなければならなかった。これに対し、自動車用制御システムでは、端末(タッチパネル10)を持ち歩く必要はない。
また、上記従来技術では、端末を紛失した場合にはシステムを利用できなかった。これに対し、自動車用制御システムでは、端末であるタッチパネル10が自動車に備え付けられているため、利用者は自動車の脇(タッチパネル10のそば)へ行きさえすればシステムを利用できる。
上記従来技術では、端末を例えば鞄にしまった場合には、システム利用時に鞄から取り出す必要があった。したがって、鞄の中が雑然としていた場合などには端末を探すのが困難であった。また、一般に自動車は屋外におかれるため、雨や雪が降っている場合に鞄から端末を取り出すと、鞄の中がぬれてしまうことがあった。これに対し、自動車用制御システムでは、タッチパネル10のタッチパネルを操作できる位置へ行きさえすればシステムを利用できる。
【0028】
このように、自動車用制御システムによれば、利用者は、リモコン等の端末を持ち歩くことなく、自動車の外から自動車内の機器に対する制御指示を入力できる。すなわち、自動車外から自動車内の機器を動作させることができる。
【0029】
・天候や環境の影響を受けにくい。
抵抗膜方式のタッチパネルを採用したためである。
例えば超音波方式のタッチパネルは、原理上、雨の中や埃が舞っている場所での利用は極めて困難である。したがって、超音波方式のタッチパネルが設置されたシステムは、自動車が通常さらされる状態において使用不能になることがある。
また、赤外線方式のタッチパネルは、図13(a)に示すように、LED等で構成される発光部201からの光をレンズやフォトトランジスタで構成される受光部202で受光する光学系203を、図におけるX軸方向及びY軸方向に多数設け、発光部201からの光が受光部202に到達しなかった光学系203を検出することで押下点を検知する。したがって、霧が発生している場合や虫がいる場合、埃が舞っている場合などには、押下点が存在しない光学系203の光も遮られてしまい、正確な押下点を検知できない。また、例えば西日が受光部に差し込んだ場合には、光学系203が指などの押下物によって遮られているにもかかわらず、発光部201から発せられた光が到達したと受光部202が判断してしまうことがあるため、押下されたことを検知できない。
これに対し、抵抗膜方式のタッチパネルは、物理的に押下されて図3における透明導電膜101と透明導電膜105とが接触すれば押下点を検知できるため、自動車が通常さらされる状態において使用不能になることは原理上ない。したがって、本システムは、通常の使用状態において自動車用制御システムが利用不能になったり、誤動作を起こしたりする可能性は極めて低い。
【0030】
・人間の指以外のもので情報を入力できる。
抵抗膜方式のタッチパネルを採用したためである。
例えばアナログ容量結合方式のタッチパネルは、原理上、人間の皮膚以外のもので押下されても押下点を検知できない。したがって、アナログ容量結合方式のタッチパネルが設置されたシステムでは、指などでタッチパネルを押下する必要がある。つまり、ペンなどを使って情報を入力できない。また、手袋をしている場合にも情報を入力できない。
これに対し、抵抗膜方式のタッチパネルは、何らかの物体によって物理的に押下されて、図3における透明導電膜101と透明導電膜105とが接触すれば、入力された情報を判断できる。したがって、自動車用制御システムでは、どのようなものでもタッチパネルを押下できる。
【0031】
・自動車外側に突起ができない。タッチパネルを曲面に設置できる。自動車の外観を損なわない。
前記したように、赤外線方式のタッチパネルを採用すると、自動車外側に突起ができてしまう。外側が曲面で構成された自動車の場合には、この突起がより大きなものになってしまう。
これに対し、本自動車用制御システムでは、図1に示すようにタッチパネル10をクォーターガラス20の外側に貼り合わせるだけでよいため、クォーターガラス20とタッチパネル10との段差はほとんど生じない。また、タッチパネル10を曲面にあわせて貼り付けた場合でも、平面に貼り付けた場合とほぼ同等の段差になる。したがって、自動車の外側に突起や段差が生じることによって外観を損なうということもほとんどない。
【0032】
・後付が容易である
例えば赤外線方式のタッチパネルを自動車から剥がれ落ちないようにするには、自動車の大規模な改造が必要である。
これに対し、自動車用制御システムでは、図1に示すようにタッチパネル10をクォーターガラス20に貼り合わせるだけでよい。したがって、既製の自動車に本システムを容易に組み込むことができる(後付が容易である)。
【0033】
このように、自動車用制御システムでは、タッチパネル10をクォーターガラス20に貼り合わせ、前記したシステム構成通りに配線を行えばよいため、他の方式のタッチパネルを用いた場合と比べて極めて容易にシステム構築ができる。また、後付が容易にできる。
【0034】
・高分解能を有する。
例えば、赤外線方式のタッチパネルでは、前記したように光学系を遮られた否かによって押下点を検知する。したがって、押下点を遮る(横切る)光学系がない場合には、タッチパネルを押下したにもかかわらず情報を入力できない。
これに対し、自動車用制御システムでは、抵抗膜方式のタッチパネルを採用しているため、図3におけるフィルム104が押下されて透明導電膜101と透明導電膜105とが接触さえすれば情報を入力できる。
【0035】
(変形例)
自動車用制御システムは以下のように変形することも可能である。また、以下の変形例を適宜組み合わせた構成にすることも可能である。
【0036】
(接続方式に無線方式を採用する)
図6に示したシステム構成例において、任意の構成要素間を無線接続してもよい。すべての構成要素間を無線接続してもよい。
【0037】
(複数の機器を制御する)
複数の制御対象機器を制御できるようにしてもよい。ドアの施錠・解錠機構の制御とエンジンの始動機構の制御とを行う例を図7に示す。
例えば、図7に示すように、制御指示信号作成装置12が、ドアの施錠・解錠機構42用の機器制御装置32と、エンジンの始動機構43用の機器制御装置33とに接続するように構成する。そして、制御指示信号作成装置12は、上記(5)の制御指示信号を送出するステップにおいて、機器制御装置32及び機器制御装置33に制御指示信号を送信する。機器制御装置32及び機器制御装置33は制御指示信号が入力されると、それぞれ、当該信号に対応した処理を制御対象機器であるドアの施錠・解錠機構42及びエンジンの始動機構43に行わせる。
このように構成することで、利用者は、自動車の外側から自動車内の複数の機器を制御することが可能になる。
【0038】
(複数の指示を入力する)
複数の指示を入力できるようにしてもよい。
例えば、図8に示すシステム構成例において、記録部14に複数の情報を記録する。ここでは、この情報を「0628」と「1030」とする。そして、上記(3)の比較するステップにおいて、比較部13は、タッチパネル10から入力された情報が「0628」であるのか「1030」であるのか他の情報であるのかを判断し、比較結果を制御指示信号作成部12に入力する。そして、制御指示信号作成部12は、タッチパネル10に入力された情報が「0628」であったという比較結果が入力された場合には、ラジオをつける指示を含む制御指示信号Aを機器制御装置であるオーディオ制御装置31に入力する。「1030」であったという比較結果が入力された場合には、カセットテープ再生指示を含む制御指示信号Bをオーディオ制御装置31に入力する。オーディオ制御装置31は、制御指示信号Aが入力されたときにはカーオーディオシステムにラジオをつけさせ、制御指示信号Bが入力されたときにはカーオーディオシステムにカセットテープを再生させる。
このように構成することで、利用者は、自動車の外側から自動車内の機器に対して複数の制御指示を与えることが可能になる。
【0039】
なお、上記構成を、複数の機器を制御する構成に応用することも可能である。
例えば、図7に示すシステム構成例で、上記同様に記憶部14に「0628」及び「1030」が記憶されているとする。そして、上記(4)の判断するステップにおいて、制御指示信号作成装置12は、比較部13から「0628」が入力されたという情報が入力されるとドアの施錠・解錠機構42用の機器制御装置32に制御指示信号を送信し、「1030」が入力されたという情報が入力されるとエンジンの始動機構43用の機器制御装置33に制御指示信号を送信するようにする。ドアの施錠・解錠機構42用の機器制御装置32は、制御指示信号が入力されるとドアの施錠・解錠機構42にドアの施錠又は解錠を行わせる。エンジンの始動機構43用の機器制御装置33も同様に、制御指示信号が入力されるとエンジンの始動機構43にエンジンをかけさせる。
このように構成することで、利用者は、自動車の外側から自動車内の機器に対して複数の制御指示を与えることが可能になる。
【0040】
(図6に示すシステム構成に公知の部材を加える)
図6に示すシステム構成において、公知の部材を適宜加えることができる。例えば、タッチパネル10とA/D変換部11との間にノイズフィルターを設ければ、タッチパネル10における押下点をより精度よく判定できる。
【0041】
(タッチパネル10に基板層を設ける)
図9に示すように、透明導電膜101とクォーターガラス20との間に基板層110を設けたタッチパネル10’を用いてもよい。つまり、タッチパネル10’は、基板層110上に透明導電膜101が形成され、透明導電膜101上に貼り合わせ部材103及びドットスペーサ102が設けられ、貼り合わせ部材103上に、透明導電膜105が設けられたフィルム104が、透明導電膜105と透明導電膜101とが対向するように配置されている。
タッチパネル10’には基板層110が設けられているため、予め作成したタッチパネル10’をクォーターガラス20上に貼り合わせるだけでよくなる。つまり、クォーターガラス20上にタッチパネルの各層を形成していく必要がなくなる。
【0042】
(タッチパネルとクォーターガラスとの間に表示部材を設ける)
表示部材をタッチパネルとクォーターガラスとの間に設けてもよい。
図10に示すように、自動車のクォーターガラス20の外側に表示部材15が設けられている。表示部材15の外側(上側;クォーターガラス20とは反対側の面上)には、自動車内の機器と通信接続された抵抗膜方式のタッチパネル10が設けられている。
このように構成すれば、タッチパネル10と表示部材15との間に非可動窓がないため、タッチパネル10と表示部材15との対応関係をより分かりやすくできる。
なお、この構成を採用する場合には、表示部材15を自動車のボデー上に貼り合わせることもできる。
【0043】
(表示部材を設けない)
表示部材を設けなくてもよい。この場合、タッチパネル内の位置と、当該位置を押下したときに入力される情報との対応関係を利用者に覚えさせる必要がある。例えば、利用者は、図1におけるタッチパネル10内のいずれの位置を押下すると「1」と入力されるのか、「2」と入力されるのか、ということを覚える必要がある。このため、位置と情報との関係を覚えていない者/知らない者にとっては、情報を入力することが極めて困難になる。また、可視光を透過するようにタッチパネル10を構成すれば、利用者以外の者には、クォーターガラス20にタッチパネル10が設けられていることも分かりづらくなる。
なお、表示部材15を設けない場合には、タッチパネル10をボデー上に設けてもよい。
【0044】
(表示部材をディスプレイにする)
表示部材を、液晶ディスプレイやEL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ等のディスプレイにしてもよい。システム構成例を図11に示す。
図11に示すシステムは、制御指示信号作成部12に表示部材であるディスプレイ15’が接続されている点が図6に示すシステムと異なる。制御指示信号作成部12は、ディスプレイ15’に、図5に示すような画像を表示する以外は前記したように制御しても良い。また、次のような制御を行うこともできる。この制御例を、図12を参照しながら説明する。
【0045】
制御指示信号作成部12は、初期状態において、ディスプレイ15’に図12(a)に示す画像を表示させる。すなわち、利用者からタッチパネル12に暗証番号を入力されるのを待つ。
利用者から正しい暗証番号(記憶部14に記憶された情報と一致する情報)が入力された場合には、ディスプレイ15’に図12(b)に示す画像を表示させる。すなわち、制御対象機器40を起動させるのか停止させるのかを利用者に選択させる。
利用者が、ディスプレイ15’に表示された画像「処理A」に対応する位置のタッチパネルを押下すると、制御指示信号作成部12は、制御対象機器40に処理Aを行わせる指示が含まれた制御指示信号を機器制御装置30へ送信する。機器制御装置30は機器Aに処理Aを行わせる。利用者が画像「処理B」や「処理C」に対応する位置のタッチパネルを押下した場合には、制御指示信号作成部12も同様に、それぞれの位置に対応する制御指示信号を送信する。したがって、画像「処理B」が選択された場合には制御対象機器40は処理Bを行い、画像「処理C」が選択された場合には制御対象機器40は処理Cを行う。
以上のように、タッチパネル10から入力された情報に基づきディスプレイ15’の表示を変更していくなど、複雑な選択肢を階層的に表示していけば、利用者がどの機器にどのような処理を行わせたいかをより詳細に把握することができる。別言すれば、複数の処理を行うことができるシステムにおいて、利用者は、どの処理を実行するかを正確にかつ容易に選択できる。
【0046】
なお、処理を実行した際、処理を行う制御対象機器40の名称や処理状況などをディスプレイ15’に表示すれば、利用者は、入力が正しかったのかということや、正常に動作しているかなどということを容易に把握できる。
また、ディスプレイ15’として有機ELディスプレイや無機ELディスプレイ等の自発光ディスプレイ15’を採用すれば、暗がりでも表示内容を利用者に視認させることができる。
【0047】
(処理例)
自動車用制御システムは、例えば以下の処理を行えるようにしてもよい。
【0048】
(カーステレオ制御処理)
カーオーディオシステムを制御できるようにしてもよい。この場合、図6における機器制御装置30が図8のようにオーディオ制御装置31に、制御対象機器40がカーオーディオシステム41になる。
図8に示すシステムでは、制御指示信号作成部12は、タッチパネル10から所定の情報が入力された場合にオーディオ制御装置31に制御指示信号を送信する。例えば、タッチパネル10から「0628−1053」と入力された場合にはカーオーディオシステム41の起動を指示する制御指示信号を、「0628−1332」と入力された場合にはカーオーディオシステム41の停止を指示する制御指示信号を送信するものとする。
オーディオ制御装置31は、送信された制御指示信号に応じて所定の動作を行う。上記起動を指示する制御指示信号が入力された場合にはカーオーディオシステム41を起動させ、上記停止を指示する制御指示信号が入力された場合にはカーオーディオシステム41を停止させる。
【0049】
このように、自動車用制御システムがカーオーディオシステムを制御できるようにすれば、利用者は、自動車内に入ることなくカーオーディオシステムを利用できる。
例えば、洗車中やキャンプ中などに、体や洋服が濡れていたり汚れていたりする場合であって、カーオーディオシステムを利用したい場合には、従来は一般に、体を洗ったり拭いたり、洋服を着替えたりしてから自動車内に入ってカーオーディオシステムを制御していた。これに対し、本システムによれば、前記したように体や洋服が濡れていたり汚れていたりしてもカーオーディオシステムを利用することが可能になる。
【0050】
(ドア開閉処理)
客室ドアや荷室ドア、ボンネット等のドアの開閉処理機構を制御できるようにしてもよい。この場合、図6における機器制御装置30がドアの開閉処理機構制御装置に、制御対象機器40がドアの開閉処理機構となる。このシステムも、タッチパネルから入力された情報に対応して前記同様の処理を行うことで、ドアを開ける/閉めることが可能になる。ドアの開閉処理機構制御装置やドアの開閉処理機構(いわゆる自動ドアシステムなど)は、公知の装置・機構を本システムにあわせて適宜変更して用いることができる。
【0051】
なお、ドアの開閉処理を行うシステムでは次のようにするとよい。
・第一の所定の情報がタッチパネルから入力された場合;ドアを開ける処理を行う。
・第二の所定の情報がタッチパネルから入力された場合;ドアを開ける処理と、エンジンやギア、ハンドル等の自動車の運転に使用される装置が動かないようにする(始動しないようにする)/動いている場合には停止する処理との二つの処理を行う。
この場合、自動車の運転が許可されている者(例えば大人)には第一の所定の情報を通知し、運転が許可されていない者(例えば子供)には第二の所定の情報を通知する。
したがって、自動車の運転が許可されている者は、第一の所定の情報をタッチパネルに入力することでドアを開かすことができ、かつ、エンジンキーを回すなどしてエンジンを始動させて自動車を運転することができる。一方、自動車の運転が許可されていない者は、第二の所定の情報をタッチパネルに入力することでドアを開かすことができ、自動車内に侵入できるが、自動車を動かす(運転する)ことはできない。
【0052】
(施錠・解錠処理)
ドアの施錠・解錠機構を制御できるようにしてもよい。この場合、図6における機器制御装置30がドアの施錠・解錠機構制御装置に、制御対象機器40がドアの施錠・解錠機構となる。このシステムでも、タッチパネルから入力された情報に応じて前記同様の処理を行うことで、施錠・解錠が可能になる。ドアの施錠・解錠機構制御装置やドアの施錠・解錠機構は、公知の装置・機構を本システムにあわせて適宜変更して用いることができる。
なお、前記したドアの開閉処理を行うシステムと同様に、第一の所定の情報が入力された場合には解錠を行い、第二の所定の情報が入力された場合には解錠と、運転に使用される装置が動かないようにする処理とを行うようにしてもよい。このように構成すれば、自動車の運転が許可されている者は、第一の所定の情報をタッチパネルに入力することで解錠することができ、かつ、エンジンキーを回すなどしてエンジンを始動させて自動車を運転することができる。一方、自動車の運転が許可されていない者は、第二の所定の情報をタッチパネルに入力することで解錠することができ、自動車内に侵入できるが、自動車を動かす(運転する)ことはできない。
【0053】
(可動窓可動処理)
例えば客室のウインドーやサンルーフ等の可動窓を可動できるようにしてもよい。この場合、図6における機器制御装置30が可動窓の可動制御装置に、制御対象機器40が可動窓の可動機構となる。このシステムでも、タッチパネルから入力された情報に応じて前記同様の処理を行うことで、可動窓を可動させる(スライド移動させる)ことが可能になる。
これにより、例えば可動窓をボデー内にスライドさせ(可動窓をボデーにしまわせ)て自動車内を換気するということも可能になる。
【0054】
(エンジン始動処理)
エンジンの始動機構を制御できるようにしてもよい。この場合、図6における機器制御装置30がエンジン始動機構制御装置に、制御対象機器40がエンジン始動機構となる。このシステムでも、タッチパネルから入力された情報に応じて前記同様の処理を行うことで、エンジンを始動させることが可能になる。エンジン始動機構制御装置及びエンジン始動機構は、公知の装置及び機構を本システムにあわせて適宜変更して使用すればよい。
【0055】
(可動部を可動させる処理)
例えばワイパーやヘッドライトなど、自動車における可動部を可動させる制御を行えるようにしてもよい。この場合、図6における機器制御装置30が可動部用の制御装置に、制御対象機器40が可動部になる。このシステムでも、タッチパネルから入力された情報に応じて前記同等の処理を行うことで、可動部を動かすことができる。可動部用の制御装置及び可動部は公知の装置及び可動部を本システムにあわせて適宜変更して使用すればよい。
例えば、自動車に取り付けられたステップが可動部用の制御装置によって自動車の中と外とに出し入れされるシステムに自動車用制御システムを適用すれば、利用者は、自動車の外からタッチパネルに所定の情報を入力するだけでステップを利用できる。したがって、洗車中などで体や洋服が濡れていたり汚れていたりする場合で、かつ、ステップを利用したい場合に、自動車内に入る必要がなくなる。
【0056】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明によれば、自動車内の機器に対して制御指示を入力でき、この機器が制御指示に基づいた処理を行う自動車用制御システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車用制御システムにおけるタッチパネル10がクォーターガラス20上に設置された様子を示した図である。
【図2】図1のA−A’断面図である。
【図3】図1におけるタッチパネル10の層構成を示した図である。
【図4】図3のタッチパネルにおいて、押下された位置を検出する仕組みを説明するための図である。
【図5】表示部材の表示例である。
【図6】自動車用制御システムのシステム構成図である。
【図7】自動車用制御システムの変形例を示したシステム構成図である。
【図8】自動車用制御システムの別の変形例を示したシステム構成図である。
【図9】自動車用制御システムにおけるタッチパネルの変形例を示した断面図である。
【図10】実施の形態に係る他のタッチパネルの構成を示した断面図である。
【図11】自動車用制御システムの他の変形例を示したシステム構成図である。
【図12】ディスプレイ15の表示例を示した図である。
【図13】赤外線方式のタッチパネルの原理を説明するための図である。
【図14】赤外線方式のタッチパネルを自動車に設けた様子を説明するための第一の図である。
【図15】赤外線方式のタッチパネルを自動車に設けた様子を説明するための第二の図である。
【符号の説明】
1:制御部、10:タッチパネル、15:表示部材、30:制御装置、40:制御対象機器。
Claims (8)
- 制御部及び抵抗膜方式のタッチパネルを備えた自動車用入力装置であって、
前記タッチパネルは、自動車の非可動窓又はボデーの外側に設けられ、前記制御部と通信接続され、
前記制御部は、前記タッチパネルに入力された情報を処理することを特徴とする自動車用入力装置。 - 前記タッチパネルは非可動窓の外側に設けられ、
前記非可動窓の内側の、前記タッチパネルと対応する位置に表示部材が設けられたことを特徴とする請求項2記載の自動車用入力装置。 - 前記タッチパネルと非可動窓又はボデーとの間に表示部材が設けられたことを特徴とする請求項2記載の自動車用入力装置。
- 自動車に搭載された制御対象機器と、当該機器の制御装置と、請求項1から3のいずれか1項に記載の自動車用入力装置とを備えた自動車用制御システムであって、
前記制御部は、前記タッチパネルから入力された情報に基づき前記制御装置用の制御指示信号を作成し、当該信号を前記制御装置へ送信し、
前記制御装置は、前記制御指示信号に従い前記制御対象機器を制御することを特徴とする自動車用制御システム。 - 前記制御対象機器はドアの施錠及び解錠を行う機器である請求項4に記載の自動車用制御システムであって、
前記制御指示信号は、前記制御装置に施錠又は解錠を指示する信号であり、
前記制御装置は、前記制御指示信号に従い、ドアの施錠及び解錠を行う機器に施錠又は解錠させることを特徴とする自動車用制御システム。 - 抵抗膜方式のタッチパネルが設けられたことを特徴とする自動車用の非可動窓。
- 一方の面に、抵抗膜方式のタッチパネルが設けられ、他方の面に、前記タッチパネルと対応する位置に表示部材が設けられた自動車用の非可動窓。
- 一方の面上に、表示部材及び抵抗膜方式のタッチパネルが順次形成されたことを特徴とする自動車用の非可動窓。
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