JP2004169306A - キーロック装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】キーを挿入し、キーの回転操作により開閉を行うキーロック装置において、キーロック装置を形成するマウントの上面から下方に向けて第一段部と第二段部を形成した貫通孔を設け、第二段部には内周部に複数の突起を設けたリング状の規制部材を設置するとともに、円筒形状を分割した形状をもつロック部材をコイルバネを介して複数個ロータの凹所に上下動可能なように組み込み、ロック部材の外周側面には横溝を設け、キーを挿入するとロック部材の横溝がマウントの第二段部にある規制部材の突起高さと一致して、ロータが回転可能となるようにした。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、本体にキーを挿入して回転操作を行なうキーロック装置に係り、特に短胴型で構造が簡単にも係わらずセキュリティー性の高いキーロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は従来のキーロック装置のキー1の挿入状態を示す要部断面図を示し、図8は図7の要部側面断面図を示す。
従来、この種のキーロック装置は、本体3内にキーロック装置を配置し、この本体3を構成するハウジング4の上面にキー挿入口5を設け、このキー挿入口5より、側面に複数の略半円の凹溝2を形成した円筒状のキー1をハウジング4の軸方向に差し込み、ロータ6を回転させて開閉するものであり、その内部構造は二つの長さの異なるピン10とピン11の組み合わせを一組として複数組み配設し、キー1に設けた複数の凹溝2とハウジング4内にあるピン10を嵌合しつつ、所定位置までキー1を押し込むとロータ6とピン7でハウジング4に固定されたピンガイド8の分割部9と押し下げられたピン10とピン11の突き当て部12が略同一高さとなり、ロータ6が回転可能となる構造であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように構成されているキーロック装置は、二つの長さの異なるピンとピンの組み合わせを一組として、複数組み配設してセキュリティを確保するため、組立作業において構成部品数が増えることとなり、構造的な面からも生産性に問題があった。また、二つの長さの異なるピンとピンを互いに突き合わせる組み合わせ構造をとるため、必然的にキーロック装置の全長が縦長になることから、機器の小型化に対応した短胴型のキーロック装置の開発が望まれていた。
本発明は、上記問題点を解決し、構造が簡単でセキュリティ性が高く、しかも小型に形成されたキーロック装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、本体の上面にキーを挿入し、該キーの回転操作により開閉を行なうキーロック装置において、前記本体を形成するマウントの上面から下方に第一段部と第二段部を形成した貫通孔を設け、前記第二段部に略リング状の内面に複数の突起を形成した規制部材を回転しないように配設し、更に前期規制部材に当接させ、上面に複数の凹所と中心軸を形成したロータを配設するとともに前記凹所にコイルバネを介して外側面に横溝を設けたロック部材を配設したものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明によれば、キーを挿入すると規制部材の突起位置とロック部材の横溝位置が一致してロータの回動を可能とする構造をもって、本体の構成部品点数を減らし、本体の生産性が容易となり、ロック部材の本数を複数個配置することでセキュリティ性を上げ、短胴化することで組み付ける機器の小型化に対応することができる。
【0006】
【実施例】
以下、本発明のキーロック装置の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0007】
図1は本発明のキーロック装置の第1実施例を示す分解斜視図、図2は本発明のキーロック装置の第1実施例を示す正面断面図、図3は本発明のキーロック装置のキーの挿入状態を示す正面断面図、図4は図2のA−A’断面図、図5は図3のB−B’断面図、図6は本発明のキーロック装置の第2実施例を示す正面断面図である。
【0008】
これらの図において、キーロック装置を形成するマウント20の上面の略中央部から下方に向けて第一段部38と第二段部39を形成した貫通孔37を設ける。該第一段部38にはキー挿入口43としてキー13に抜け止めの突起14を配設したとき、該キー挿入口43には挿抜可能なように凹所19を設ける。前記第二段部39には内面に複数の突起25と外周部には回転止め凹所27を設けた略リング状の規制部材26を配設する。また該規制部材26の下方から当接させるため、上面に複数の凹所30を円周上に配設し、略中央部には中心軸36を形成し、該中心軸36には前記キー13に配設された複数の溝15に組み合わされる凸所29を前記凹所30の間隙に設けた略円筒状のロータ28が回動自在に配設される。該ロータ28の前記凹所30には前記凹所30の内底面に配設したコイルバネ24を介して前記凹所30を自在に上下動するロック部材22を配設する。該ロック部材22は略円筒形状の略中心を通って放射状に複数個に分割した形状を成し、外周側面には前記規制部材26の内面に設置された前記突起25と組み合わされる横溝23を設ける。
【0009】
前記マウント20の貫通孔37には中心軸36を形成したロータ28を組付け、その際ロータ28の凹所30にコイルバネ24を介して配設されたロック部材22は規制部材26の内側に設けた突起25の間を縫って突出しマウント20の第一段部38に止められる。そしてロータ28の下方にはマウント20の下方に設けた鍔形状と略同一外形のケース31を配設しマウント20とともにケースカバー18により加締められロータ28の下方への抜け止めがなされる。ケース31の上面の中央部に丸形の凹所32を設け、該凹所32の略中央部には貫通孔33を設け、該貫通孔33にはロータ28の下面に設けた回転軸40が挿入され下方に突出する。
前記マウント20の外側面にはネジ21が刻設されており、機器に設けた取付孔に前記マウント20を挿入し、一方を丸ナット16で受け、他方を六角ナット17で締付け、固定する。
【0010】
図1乃至図2乃至図3はケース31の下面に鎖錠板34を配設したものであり、ロータ28の回転軸40の下方に段部41を設けて鎖錠板34を介して、固定リング35により配設される。該鎖錠板34の配設方法はロータ28の回転軸40にネジ部を設けてナットで締付け固定してもよく、種々の方法が考えられる。図2乃至図3において、円筒形状のキー13先端部には複数の溝15と段差42を設けておき、キー13をマウント20のキー挿入口43から押し込むとロータ28の中心軸36がキー13の円筒内に貫入しつつロータ28の回りに配設されたロック部材22をキー13の段差42でロータ28の凹所30に押し込み、ロック部材22の外周に配設された横溝23の開口部とマウント20の第二段部39に配設された規制部材26の内面に設けられた突起14の位置が一致してロータ28が回転可能となり、円筒形状の先端部に設けられた溝15にはロータ28の凹所30を除き中心軸36の周りに配設された凸所29が組み合わされ,キー13の回転とともにロータ28も回動する。
ロック部材22の上方は平坦部44とし、下方にはコイルバネ24を保持する支柱45を配設してロック部材22の上下動作を滑らかにする。コイルバネ24の支持には種々の方法があり、ロック部材22の上下面にコイルバネ24の端面を入れる凹部を配設して支柱45を無くし、上下形状を対象として外周の横溝23位置が異なる様にすると一本のロック部材22はロータ28の凹所30にコイルバネ24を介して組み込むとき上下方向を変えることで別のロック部材22となり同一部品でキーロック装置の組合せが増える。
【0011】
図4乃至図5は、本発明のキーロック装置におけるマウント20内の規制部材26とロック部材22の関係を示し、本発明のキーロック装置はキー13を挿入せず、ロータ28の凹所30内のコイルバネ24によりロック部材22がマウント20の第一段部38まで押し上げられているとロータ28外周部の横溝23と規制部材26の突起25が一致せずロータ28の回転は阻止される。一方、マウント20のキー挿入口43からキー13を挿入すると図4と図5に示すように、円筒形状の一部をなすロック部材22はロータ28の凹所30内に押し下がるとともにロータ28の中心軸36に配設された凸所29がキー13の溝15に貫入してキー13とロータ28が組合わされ一体化する。一方、キー13の先端に押し込められたロック部材22の外周側面には横溝23が設置され、ロータ28が回転する条件としてロック部材22の横溝23位置が規制部材26の位置と一致して回転可能となる。
このように、ロック部材22の横溝23の位置の合わせとキー13の先端長さにより、種々の組合わせのキーロック装置が得られる。
【0012】
図6は本発明のキーロック装置の第2実施例を示し、キー13を挿入した状態の正面断面図であり、鎖錠板34の代わりにスイッチ機構56を配設したものである。スイッチ機構56はケース52の内底面の略中央部に凹部54を形成するとともに端子53を固定したプリント基板51を配設し、ケース52の下面に前記端子53を突出している。ケース52の内側面には凹凸部を形成した切換子49が配設されるとともに、ケース52の凹部54には回動自在な回転軸55を設けたロータ46が配設される。このロータ46の下面には可動接片50が配設され、プリント基板(回路パターン)51と摺動接離する。ロータ46の側面には横穴を設け、コイルバネ47を介してスチールボール48が配設され、切換子49の凹凸部と弾接して切換節度が得られるとともに、その回転位置を保持できる。
【0013】
本発明のキーロック装置にスイッチ機構56を取り付ける際には、マウント57とケース52に凹凸を設けて嵌合させたり、マウント57自体をケース52に加締める等種々の方法が考えられる。
以上のように本発明のキーロック装置は用途に応じて鎖錠板34やスイッチ機構56を配設することができる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0014】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
(1)本体を形成するマウントの上面から下方に第一段部と第二段部を形成した貫通孔を設け、第二段部に略リング状の内面に複数の突起を形成した規制部材を回転しないように配設し、更にこの規制部材に当接させて、上面に複数の凹所と中心軸を形成したロータを配設するとともに、この凹所にコイルバネを介して外側面に横溝を設けたロック部材を配設したので、従来の二つのロックピンの組み合わせ構造に比べて一つのロック部材の側面に横溝を設けた構造から、高さの低い短胴型のキーロック装置が得られるとともにロック部材の側面の横溝の位置を変えるだけで複数種類のキーロック装置が提供できる。
(2)本体を形成するマウントの上面から下方に第一段部と第二段部を形成した貫通孔を設け、第二段部に略リング状の内面に複数の突起を形成した規制部材を回転しないように配設し、更にこの規制部材に当接させて、上面に複数の凹所と中心軸を形成したロータを配設するとともに、この凹所にコイルバネを介して外側面に横溝を設けたロック部材を配設したので、従来の二つのロックピンの組み合わせ構造に比べて部品点数が少ないにも係わらず一つのロック部材の側面に横溝を設けた構造からセキュリティー性の高いキーロック装置を提供できる。
(3)本体を形成するマウントの上面から下方に第一段部と第二段部を形成した貫通孔を設け、第二段部に略リング状の内面に複数の突起を形成した規制部材を回転しないように配設し、更にこの規制部材に当接させて、上面に複数の凹所と中心軸を形成したロータを配設するとともに、前記凹所にコイルバネを介して外側面に横溝を設けたロック部材を配設した構造により、構造が簡単で組立性が良いことから、極めて生産性の良いキーロック装置が得られる。
(4)ロック部材を略円筒形状とし、その中心を通って複数個に分割した形状としたので、多品種少量生産に対しても容易に機械加工で対応できることから、フレキシブルな生産が可能である。
(5)本体の下方に前記ロータに連動するスイッチ機構を配設したので、キーロック装置だけでなく、キーロックスイッチとしても利用できるため、多種多様に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキーロック装置の第1実施例を示す分解斜視図である。
【図2】本発明のキーロック装置の第1実施例を示す正面断面図である。
【図3】本発明のキーロック装置のキーの挿入状態を示す第1実施例の正面断面図である。
【図4】図2のA−A’断面図である。
【図5】図3のB−B’断面図である。
【図6】本発明のキーロック装置の第2実施例を示す正面断面図である。
【図7】従来のキーロック装置のキーの挿入状態を示す要部断面図である。
【図8】従来のキーロック装置の要部側面断面図である。
【符号の説明】
1,13 キー
2 凹溝
3 本体
4 ハウジング
5,43 キー挿入口
6,28,46 ロータ
7,10,11 ピン
8 ピンガイド
9 分割部
12 突き当て部
14,25 突起
15 溝
16 丸ナット
17 六角ナット
18 ケースカバー
19,30,32,54 凹所
20,57 マウント
21 ネジ
22 ロック部材
23 横溝
24,47 コイルバネ
26 規制部材
27 回転止め凹所
29 凸所
31,52 ケース
33,37 貫通孔
34 鎖錠板
35 固定リング
36 中心軸
38 第一段部
39 第二段部
40,55 回転軸
41 段部
42 段差
44 平坦部
45 支柱
48 スチールボール
49 切換子
50 可動接片
51 プリント基板
53 端子
56 スイッチ機構
Claims (3)
- 本体の上面にキーを挿入し、該キーの回転操作により開閉を行うキーロック装置において、前期本体を形成するマウントの上面から下方に第一段部と第二段部を形成した貫通孔を設け、前期第二段部に略リング状の内面に複数の突起を形成した規制部材を回転しないように配設し、更に前期規制部材に当接させ、上面に複数の凹所と中心軸を形成したロータを配設するとともに前期凹所にコイルバネを介して外側面に横溝を設けたロック部材を配設し、前期キーを挿入することにより複数の前期ロック部材に設けた横溝の高さが一致して前記規制部材の突起を中心として前期ロータが回転可能となることを特徴としたキーロック装置。
- 前記ロック部材を略円筒形状とし、その中心を通って複数個に分割した形状としたことを特徴とする請求項1記載のキーロック装置。
- 前記本体の下方に前期ロータに連動するスイッチ機構を配設したことを特徴とする請求項1記載のキーロック装置。
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