JP2004169072A - クローズド酸性銅めっきシステムおよびこれに利用される耐温性酸性銅めっき浴 - Google Patents

クローズド酸性銅めっきシステムおよびこれに利用される耐温性酸性銅めっき浴 Download PDF

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Abstract

【課題】実用性のあるクローズド酸性銅めっきシステムを提供すること。
【解決手段】酸性銅めっき本槽並びこれに引き続いて設けられた回収槽および向流水洗槽を有する酸性銅めっきシステムであって、回収槽中の回収酸性銅めっき液は、不純物除去装置において不純物を除去し、必要により濃縮機で濃縮された後酸性銅めっきの補充液とされるよう構成されたことを特徴とするクローズド酸性銅めっきシステムおよびこれに有利に使用される基本組成として、硫酸銅、硫酸および塩素イオンを、添加剤成分としてポリエーテル化合物、硫黄化合物および窒素含有化合物を含有する酸性銅めっき液であって、更にアルキレンオキサイド付加型アミン化合物を添加したことを特徴とする耐温性酸性銅めっき浴。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クローズド酸性銅めっきシステムおよびこれに利用される耐温性酸性銅めっき浴に関し、更に詳細には、外部に殆ど銅イオンを排出することのない酸性銅めっきシステムと、これに特に有利に使用される、高温で優れた外観の銅めっき皮膜を与えることのできる耐温性酸性銅めっき浴に関する。
【0002】
【従来の技術】
めっき処理の最終的な姿としては、完全にクローズド化され、めっき液や、これから導かれた物質を外部に排出しない状態が理想であり、今までにこのクローズド化されたシステムがいくつか提案されている。
【0003】
しかし、このクローズド化や、めっき液を回収して再利用するリサイクルには、いくつかの問題があり、理論的には可能であっても現実的には困難であった。
【0004】
例えば、酸性銅めっきについてのクローズド化では、めっき液濃度を低下させることが難しく、また、めっき液の蒸発が殆ど起こらない点に問題があった。すなわち、めっき液濃度を低下させることが可能であれば、水洗槽等に持ち込まれる金属濃度も低下し、例えばイオン交換装置や逆浸透装置等を使用することが可能となるが、酸性銅では、高い金属イオン濃度でなければめっき効率が下がり、高電流部では、いわゆるコゲという現象が生じてしまうという問題があった。また、高アニオン濃度は、アノードから銅イオンを溶解させ、低金属イオン濃度を維持することは困難である。更に、酸性銅めっきで使用する添加剤は、20から30℃程度で有効なものが殆どであり、蒸発量を高めるために温度を上げると、めっき皮膜の性質が低下するという問題があった。
【0005】
このような事情があるため、酸性銅めっきに関してのクローズド化システムは、いままで報告されていないというのが実情であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明は、実用性のあるクローズド酸性銅めっきシステムを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意研究を行っていた結果、酸性銅めっき本槽の直後にくみ出されためっき液を、回収液や、高濃度の水洗液の状態でで不純物除去装置等により添加剤成分や不純物成分を除去し、これを再度めっき本槽に添加することにより、系外に排出する銅イオンがほとんどなくなることを見出した。更に、高温度でも良好なめっき皮膜が得られる酸性銅めっき用添加剤を用いれば、めっき本槽からの蒸発もあり、クローズド化により有利であることを見出し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち本発明は、酸性銅めっき本槽並びこれに引き続いて設けられた回収槽および向流水洗槽を有する酸性銅めっきシステムであって、回収槽中の回収酸性銅めっき液は、不純物除去装置において不純物を除去し、必要により濃縮機で濃縮された後酸性銅めっきの補充液とされるよう構成されたことを特徴とするクローズド酸性銅めっきシステムを提供するものである。
【0009】
また本発明は、酸性銅めっき本槽並びこれに引き続いて設けられた向流水洗槽を有する酸性銅めっきシステムであって、向流水洗槽の最初の水洗槽中の水洗液は、不純物除去装置において不純物を除去し、濃縮機で濃縮された後酸性銅めっきの補充液とされるよう構成されたことを特徴とするクローズド酸性銅めっきシステムを提供するものである。
【0010】
更に本発明は、基本組成として、硫酸銅、硫酸および塩素イオンを、添加剤成分としてポリエーテル化合物、硫黄化合物および窒素含有化合物を含有する酸性銅めっき液であって、更にアルキレンオキサイド付加型アミン化合物を添加したことを特徴とする耐温性酸性銅めっき浴を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のクローズド酸性銅めっきシステムのいくつかの態様を示す図面と共に本発明の説明を続ける。
【0012】
図1は、本発明のクローズド酸性銅めっきシステムの一態様の構成を示す図面である。図中、1はめっき本槽、2は回収槽、3は向流水洗槽、4は前水洗槽、5は不純物除去装置、6は濃縮機、7はリザーバー槽、8はイオン交換機、9および10は切換バルブ、11はスプレーを示す。
【0013】
図1に示すクローズド酸性銅めっきシステムは、めっき本槽1と、これに引き続いて設けられた回収槽2および向流水洗槽3から基本的に構成される。そして、回収槽2の下部には、配管12が設けられており、回収槽2で回収された酸性銅めっき液を、不純物除去装置5に送られる。この不純物除去装置5は、活性炭等の吸着剤を充填した不純物除去カラムや吸着剤を充填したろ過機であり、回収液中に残存する添加剤成分や有機不純物と、ろ過機の場合は固形不純物が除去される。
【0014】
上記回収槽2は、被めっき物を短時間放置し、めっき液を落とすだけでも良いが、スプレー11により水洗等を噴霧し、めっき液の落下を促進することが好ましい。なお、この水洗液としては、水道水や脱イオン水を使用しても良いが、経済性の面からは、向流水洗槽3の最初の水洗槽3a中の水洗液を用いることが好ましい。
【0015】
不純物除去装置5で不純物が除去された回収液は、一般には、配管12aを通って濃縮機6に送られる。この濃縮機6は、蒸発部6aと凝縮水回収部6bから構成され、回収液は、蒸発部6aでめっき本槽1中での濃度と同程度まで濃縮される。
【0016】
この濃縮された回収液(濃縮回収液)は、配管12cを通って直接めっき本槽1に戻されるか、あるいは配管12cリザーバー槽7に送られる。何れに送られるかは、めっき本槽1の液面の高さ等により判断され、これに応じて切換バルブ10が作動される。
【0017】
一方、濃縮機6の蒸発部6aで蒸発させられた水分は、凝結水回収部6bで水に戻され、配管13を通して向流水洗槽3の最後の水洗槽3cに送られ、向流水洗槽3の水洗水として使用される。
【0018】
なお、このシステムにおいては、不純物が除去された回収液を濃縮機6に送らず、そのまま配管12bを通して、めっき本槽1やリザーバー槽7に送ることも可能である。これは、例えばめっき本槽1でのめっき液の蒸発量が多量になり、めっき液自体の濃度が上昇するような場合に有効である。
【0019】
また、本システムにおいては、最後の水洗槽3cから、被めっき物の流れとは逆にオーバーフローで水洗液を送る向流水洗槽3が用いられている。図1では、3段であるが、必要に応じてこれより多い段数の向流水洗槽3を用いても良い。更に、最後の水洗槽3cにイオン交換機8を取り付け、この水洗槽の水洗水を配管14を通して循環させれば、水洗水のイオン濃度を下げることが可能で、次工程への銅イオンの持ち込みを防いだり、あるいは最小限にすることができる。
【0020】
図2は、本発明のクローズド酸性銅めっきシステムの別の態様の構成を示す図面である。本態様では、図1の態様にあった回収槽2を設けず、向流水洗槽3の最初の水洗槽3aの水洗水を配管12により、順次不純物除去装置5および濃縮機6に送り、水洗物からの不純物除去および濃縮を行うことができる。
【0021】
そしてめっき本槽1のめっき程度にまで濃縮された濃縮水洗水は、必要に応じてめっき本槽1あるいはリザーバー槽7に送られ、再使用される。
【0022】
以上説明した本システムでは、系内のめっき液(あるいは、回収液もしくは水洗水)からの水分の蒸発が重要な役割を有する。すなわち、従来硫酸銅めっき等では、めっき温度は20ないし30℃であり、めっき本槽1内のめっき温度をこれ以上に上げることは、めっき品質(例えば、低電流部のくもり、ピットの発生等)の面から問題とされていた。従って、上記温度範囲内でめっきを行うのが普通であるが、この温度では、めっき本槽1からの水分の蒸発は期待できず、しかも、硫酸濃度が高いため、アノードからの銅の溶解による金属イオンの上昇が見られ、クローズド化の隘路となっていた。
【0023】
これに対し、本発明システムに後記する本発明者らの発明した耐温性酸性銅めっき浴を使用すれば、めっき品質を低下させることなくめっき温度を35から50℃とすることができるので、めっき本槽1からの水分の蒸発を期待でき、簡単な手段で容易にクローズド化を行うことができるのである。
【0024】
また、図1のシステムでは、めっき液本槽1からのくみ出し液を高い濃度で回収し、かつ濃縮機6により、より高濃度の液とすることができるので、たとえめっき本槽からの水分の蒸発がほとんど期待できないような通常の硫酸銅めっき液を用いたとしても、クローズド化が可能となる。
【0025】
一方、図2のシステムでは、回収液に比べ銅イオン濃度の低い水洗液を使用するため、濃縮機6において大幅に濃縮する必要が出てくる。
【0026】
いずれにしても、本発明システムを有利に運用するためには、図において白矢印でしめした水分の蒸発量と、前水洗槽4から持ち込まれる水分とリザーバー槽7および/または濃縮機6から持ち込まれる水分の量がバランスする必要があり、このためには、各装置に各成分濃度、液面高、空気湿度等を測定するセンサー等を設置し、これらからの情報をコンピュータ等に送り、これに基づいて、各配管で送る液量を制御することが好ましい。
【0027】
ところで、本発明システムと組合せ、特に優れた効果が期待される耐温性酸性銅めっき浴は、基本組成として、硫酸銅、硫酸および塩素イオンを、添加剤成分としてポリエーテル化合物、硫黄化合物および窒素含有化合物を含有する酸性銅めっき液であって、更にアルキレンオキサイド付加型アミン化合物を添加したことを特徴とする耐温性酸性銅めっき浴である。
【0028】
この耐温性酸性銅めっき浴に添加されるアルキレンオキサイド付加型アミン化合物(以下、「AO付加アミン」という)の例としては、次の式(I)〜(IV)
【化2】
Figure 2004169072
(式中、Rは炭素数8から20のアルキル基、EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基を示し、mとnはその合計が2から50となる数、p、qおよびrはその合計が3から50となる数、xはその合計が1から200となる数、yはその合計が1から100となる数を意味する)
で表される化合物が挙げられる。
【0029】
上記のAO付加アミンは、例えば、エソミンC/25、エソデュオミンT/25(何れもライオン社製)、プルロニックTR702、プルロニックTR704、プルロニックTR913R(以上旭電化社製)として市販されているので、これらを利用すればよい。
【0030】
これらのAO付加アミンは、酸性めっき浴中に、0.01から100mg/L程度、好ましくは、0.1から10mg/L程度添加することができる。
【0031】
上記耐温性酸性銅めっき浴での基本組成である、硫酸銅、硫酸および塩素イオンは、その濃度も含め、従来の酸性銅めっき浴で使用しているものと同様でよい。
【0032】
一方、耐温性酸性銅めっき浴に添加される添加剤成分としても、従来から使用されている硫黄化合物、ポリエーテル化合物および窒素含有化合物等を使用することができる。
【0033】
このうち、硫黄化合物は、ブライトナー成分として作用するものであり、その一例としては、次の式(V)
【化3】
Figure 2004169072
[式中、Lは低級アルキル基、低級アルコキシ基、水酸基またはハロゲン原子で置換されていても良い炭素数1から6のアルキレン基を示し、Xは水素原子、−SOM基または−POM基(ここで、Mは水素原子、アルカリ金属原子またはアミノ基を示す)を示し、Yはアルキルアミノカルボチオ基または、次の基
【化4】
Figure 2004169072
(ここで、L’は低級アルキル基、低級アルコキシ基、水酸基またはハロゲン原子で置換されていても良い炭素数1から6のアルキレン基を示し、X’は−SOM基または−POM基(Mは前記した意味を有する)を示し、nは1〜5の整数を示す]
で表される多硫化アルキレン化合物が挙げられる。
【0034】
この硫黄化合物の具体例としては、N,N−ジメチルジチオカルバミルプロピルスルホン酸、O−エチル−S−(3−プロピルスルホン酸)−ジチオカルボネート、ビス−(スルホプロピル)ジスルフィド等やそれらの塩を挙げることができる。
【0035】
また、ポリエーテル化合物は、キャリアー成分として作用するものであり、その例としては、次の式
(VI)
【化5】
Figure 2004169072
(式中、Rは、炭素数8から25の高級アルコールの残基、炭素数1から25のアルキル基を有するアルキルフェノールの残基、炭素数1から25のアルキル基を有するアルキルナフトールの残基、炭素数3から22の脂肪酸アミドの残基、炭素数2から4のアルキルアミンの残基または水酸基を示し、RおよびRは、水素原子またはメチル基を示し、mおよびnは1から100の整数を示す)
で表される化合物を挙げることができる。
【0036】
また、ポリエーテル化合物として、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリエチレングリコール(PEG)あるいはそれらのランダムまたはブロック重合ポリマーあるいはそれらの誘導体等もその具体例として挙げることができる。
【0037】
更に、含窒素化合物は、レベラー成分として作用するものであり、その例としては、フェナチジン系化合物、フタロシアニン系化合物、ポリエチレンイミン、ポリベンジルエチレンイミンなどのポリアルキレンイミンおよびその誘導体、N−染料置換体化合物などのチオ尿素誘導体、フェノサフラニン、サフラニンアゾナフトール、ジエチルサフラニンアゾフェノール、ジメチルサフラニンジメチルアニリンなどのサフラニン化合物、ポリエピクロルヒドリンおよびその誘導体、チオフラビン等のフェニルチアゾニウム化合物、アクリルアミド、プロピルアミド、ポリアクリル酸アミドなどのアミド類等が挙げられる。
【0038】
これら添加剤のうち、硫黄化合物(ブライトナー成分)と窒素含有化合物(レベラー成分)との濃度比は、1:3ないし3:1の範囲であることが好ましい。
【0039】
次に、本発明の耐温性酸性銅めっき浴の各成分の量範囲を示せば次の通りである。
【0040】
Figure 2004169072
【0041】
以上説明した耐温性酸性銅めっき浴は、35から50℃という従来の硫酸銅めっき浴では、めっき皮膜の物性の低下なしにはめっきできないような温度であっても、従来と同様、優れた外観の硫酸銅めっき皮膜を得ることができる。しかも温度が上昇した結果、電流密度を上げることができ、めっき時間を短縮することも可能となる。
【0042】
【作用】
本発明のクローズド酸性銅めっきシステムは、めっき本槽においても水分の蒸発があることを前提に、回収液ないしは水洗液を必要により濃縮してめっき本槽に戻し、クローズド化したものである。
【0043】
特に、上記した耐温性酸性銅めっき浴を採用することにより、めっき本槽での水分の蒸発量を増やせば、回収液等の濃縮率をあまり上げなくてもめっき本槽に戻し、クローズドシステムとすることが可能となる。
【0044】
【実施例】
次に実施例を上げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例により何ら制約されるものではない。
【0045】
実 施 例 1
図1に示すシステムを用い、クローズド化の実験を行った。このシステムの槽は、10L容の前水洗槽、100L容のめっき本槽、10L容の回収槽(回収液量平均は0.6L/hr;スプレーは、0.1L/回とした)、各槽平均10Lの3個の槽よりなる向流水洗槽から構成され、リザーバー槽は10Lであった。また、各装置の処理能力は、ろ過機のろ過能力が、10L/hr、濃縮機の脱水能力が、1.0LHO/hr、イオン交換機の能力が、1000mgCu/hrであった。
【0046】
更に、使用しためっき液の組成および条件は、下表の通りであり、被めっき品によるめっき液の汲み出し量は、0.18L/hrであった。
【0047】
24時間めっき操業後における、向流水洗槽の最後の水槽での銅イオン量は、1.2mg/Lであった。また、めっき中に添加した基本成分は、硫酸銅5水塩が92g、硫酸が21gで、従来に比べ、90%程度添加量が減少した。
【0048】
【表1】
Figure 2004169072
【0049】
Figure 2004169072
【0050】
実 施 例 2
表2に示す組成の硫酸銅めっき液に、種々のAO付加アミンを加え、40℃の温度でハルセル(しんちゅう板の下半分を荒らしたもの)試験を行い、レベリングおよびめっき外観を調べた。この結果を表3に示す。
【0051】
( 硫酸銅組成 )
【表2】
Figure 2004169072
【0052】
( めっき条件 )
アルカリ脱脂 50℃−5分
ブラッシング 10回
酸浸漬 25℃−30秒
硫酸銅めっき
電流密度; 2A/dm
めっき時間; 10分
【0053】
( 結 果 )
【表3】
Figure 2004169072
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、銅イオンを作業環境外にほとんど排出しない酸性銅めっきシステムを提供することができる。
【0055】
特に、このシステムは本発明の高温でも作業可能な耐温性酸性銅めっき浴と組み合わせることにより、銅イオンを作業環境外に排出せずめっき作業をおこなうことが可能となる。
【0056】
従って、本システムは環境に対し負荷を与えず、また、経済性の高いものとして、めっき現場において有利に使用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクローズド酸性銅めっきシステムの一態様の構成を示す図面
【図2】本発明のクローズド酸性銅めっきシステムの別の態様の構成を示す図面
【符号の説明】
1 … … めっき本槽
2 … … 回収槽
3 … … 向流水洗槽
4 … … 前水洗槽
5 … … 不純物除去装置
6 … … 濃縮機
7 … … リザーバー槽
8 … … イオン交換機
9、10… … 切換バルブ
11… … スプレー
以 上

Claims (10)

  1. 酸性銅めっき本槽並びこれに引き続いて設けられた回収槽および向流水洗槽を有する酸性銅めっきシステムであって、回収槽中の回収酸性銅めっき液は、不純物除去装置において不純物を除去し、必要により濃縮機で濃縮された後酸性銅めっきの補充液とされるよう構成されたことを特徴とするクローズド酸性銅めっきシステム。
  2. 酸性銅めっき本槽並びこれに引き続いて設けられた向流水洗槽を有する酸性銅めっきシステムであって、向流水洗槽の最初の水洗槽中の水洗液は、不純物除去装置において不純物を除去し、濃縮機で濃縮された後酸性銅めっきの補充液とされるよう構成されたことを特徴とするクローズド酸性銅めっきシステム。
  3. 向流水洗槽の最後の水洗槽には、更にイオン交換機が取り付けられており、銅イオンを除去する請求項第1項または第2項記載のクローズド酸性銅めっきシステム。
  4. 回収槽でのスプレー洗浄液として、向流水洗槽の最初の水洗槽中の水洗液を使用する請求項第1項または第3項記載のクローズド酸性銅めっきシステム。
  5. 向流水洗槽における水洗液として、濃縮機で回収された回収蒸発凝縮水を使用する請求項第1項ないし第4項の何れかの項記載のクローズド酸性銅めっきシステム。
  6. めっき本槽での酸性銅めっき液の温度が35から50℃である請求項第1項ないし第5項の何れかの項記載のクローズド酸性銅めっきシステム。
  7. めっき本槽での酸性銅めっき液の温度が20から30℃であり、回収めっき液は不純物除去装置で不純物を除去した後、濃縮機で濃縮される請求項第1項ないし第5項の何れかの項記載のクローズド酸性銅めっきシステム。
  8. 基本組成として、硫酸銅、硫酸および塩素イオンを、添加剤成分としてポリエーテル化合物、硫黄化合物および窒素含有化合物を含有する酸性銅めっき液であって、更にアルキレンオキサイド付加型アミン化合物を添加したことを特徴とする耐温性酸性銅めっき浴。
  9. アルキレンオキサイド付加型アミン化合物が次の式(I)〜(IV)
    Figure 2004169072
    (式中、Rは炭素数8から20のアルキル基、EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基を示し、mとnはその合計が2から50となる数、p、qおよびrはその合計が3から50となる数、xはその合計が1から200となる数、yはその合計が1から100となる数を意味する)
    で表される化合物である請求項第8項記載の耐温性酸性銅めっき浴。
  10. 添加剤成分の硫黄化合物と窒素含有化合物の濃度比が、1:3から3:1の範囲である請求項第8項ないし第9項記載の耐温性酸性銅めっき浴。
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