JP2004167261A - 鉛ガラス保護カバー及び放射線しゃへい注射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 放射線しゃへい注射装置に予め付設された鉛ガラスが傷ついたり破損したりすることを防止する。
【解決手段】 放射線しゃへい金属筒3に予め付設した鉛ガラス2の突出部分の少なくとも傷ついたり破損したりしやすい部分に、合成樹脂等で製作した鉛ガラス保護カバー1を取り外し可能に装着する。
【選択図】 図1
【解決手段】 放射線しゃへい金属筒3に予め付設した鉛ガラス2の突出部分の少なくとも傷ついたり破損したりしやすい部分に、合成樹脂等で製作した鉛ガラス保護カバー1を取り外し可能に装着する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、放射性薬液を投与する際に使用される放射線しゃへい注射装置の鉛ガラスに装着して使用する鉛ガラスの保護カバーに関するものである。
医療用放射性医薬品を人体に投与する際、術者の被曝を軽減するために、薬液が既に充填されたシリンジタイプの注射器(以下、プレフィルシリンジという)とそれを収容する放射線しゃへい注射装置が汎用されている。
例えば図1(符号1を除く)のような、タングステンの筒体3に切欠部を設け、該切欠部に筒内透視用の鉛ガラス2を付設し、筒体3の一端には翼部4が付設され、さらに筒体内に挿入されるプレフィルシリンジの固定用キャップ5を有する放射線しゃへい注射装置が汎用されている。該注射装置に使用されているタングステンは以前に使用されていた鉛に比べ放射線しゃへい効率が良いため筒体の肉厚を薄くすることができ、装置を小型化することが可能となり、術者の操作性を向上させた。
しかし、筒体内のプレフィルシリンジを透視するために付設されている鉛ガラスはタングステンに比べしゃへい効率が悪いため相当の厚みが必要であり、そのため、鉛ガラス部分のみが筒体よりかなり突出した構造となり、高価な鉛ガラスが傷ついたり破損したりしやすいという欠点を有していた。
これに対し、放射線しゃへい注射装置本体(筒体3)に鉛ガラス保護用のスロットを装着した後、このスロットに鉛ガラスを着脱可能に挿入する技術が提案されている(特許文献1)。しかし、この特許文献1の技術は、図1に示したような、放射線しゃへい注射装置本体に予め付設された鉛ガラスを保護するものではなかった。
本発明の課題は、上記のごとく汎用の放射線しゃへい注射装置の欠点を解決し、しかも、操作性を損なわない放射線しゃへい注射装置を提供することにある。
本発明者らは、放射線しゃへい注射装置(以下、注射装置と省略する。)の鉛ガラスに保護カバーを施すことで上記課題が解決されることを見いだした。即ち、本発明は、放射線しゃへい金属筒に切欠部を設け該切欠部に筒体内部を透視するための鉛ガラスを該金属筒より突出した状態で予め付設した放射線しゃへい注射装置の、前記鉛ガラスの突出部分の少なくとも傷ついたり破損したりしやすい部分を覆い、かつ該鉛ガラスの突出部分より取り外し可能に装着することを特徴とする鉛ガラス保護カバーである。
本発明において用いられる保護カバーは、鉛ガラスが傷ついたり破損したりするのを防ぐのに充分なものであればよく、注射装置自体を大型化しないためにも可能な限り薄いものであることが望ましい。
材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ABS、MMA樹脂等様々な合成樹脂が用いられ、特に透明度の高いものが好適である。
該保護カバーは、鉛ガラスの外形に即した形状を有するものや、フィルム状のものを鉛ガラスをカバーするように注射装置に接着させたり密着させたりしたもの、あるいは、合成樹脂の溶液を鉛ガラスの表面に塗布して固着させたもの等様々なものが考えられる。
該保護カバーは、鉛ガラスの傷ついたり破損したりしやすい部分がカバーされていればよく、必ずしも鉛ガラスのすべての面を覆う必要はないが、保護効果を高めるためにもすべての面が被覆されていることが望ましい。また、鉛ガラスの露出部のみならず注射装置の一部あるいは全体をカバーするものであっても差し支えない。
該保護カバーの鉛ガラスの透視面を覆っていない部分は、不透明な部材で製作しても差し支えないが、視野を明るくし、放射線しゃへい注射装置内部を見やすくするため、また、製作上の容易さからもカバー全体を透明部材で製作することが望ましい。
本発明保護カバーの形状は、鉛ガラスに接する面にリブを設けて脱着を防止し、かつ取り外しが容易であるようにしたり、注射装置本体にひっかけるようなフックを設けて脱着を防止したりするようにしてもよい。また、鉛ガラスの側面にスライドするようにして着脱が容易であるようにしてもよい。また、放射線しゃへい注射装置と別々に製作したあとで接着して一体としてもよいし、注射装置の製造の段階で接着したり、合成樹脂に熱や圧力を加えて外形に即した形状に変形させ一体に製作したりしても良い。あるいは、保護カバーを伸縮性や密着性のある軟質の材質のもので製作し、その性質を利用して鉛ガラスに固定することも可能である。この場合は、特に接着を施したり特殊な着脱機構を設けたりする必要がなく好適である。
薬液の注射に際しては、まず、輸送用容器の中からプレフィルシリンジを取り出し、本発明保護カバーを装着した放射線しゃへい注射装置の筒体3内に放射性薬液を充填したプレフィルシリンジを挿入し、該シリンジを固定用キャップ5をはめて固定する。次に、該キャップの貫通穴8からプランジャー9を通してシリンジ内のガスケットに螺着したのち、両刀型の注射針10を取りつけることによって図5に示すように注射準備が完了する。
この場合、放射線しゃへい注射装置は常に術者の手元にて保管され、繰り返し使用されることになる。この時の、落下、衝撃等による傷や破損を本発明カバーによって有効に回避することができる。
また、図6のようにプレフィルシリンジが放射線しゃへい注射装置に装着され輸送用容器の中に収められた状態でメーカーから術者に届けられ、上述のプレフィルシリンジの移替え作業が不要なものの場合は、本発明保護カバーは製造中や輸送中の振動、衝撃等を吸収し、鉛ガラスのみならず放射線しゃへい注射装置内のプレフィルシリンジの破損を防ぐ役割も果たす。
本発明の保護カバーによれば、汎用の放射線しゃへい注射装置の高価な鉛ガラスが傷ついたり破損したりするのを防止することができる。また、放射線しゃへい注射装置の寿命を延ばすことが可能となり、経済的である。
以下、本発明の実施例を添付図面とともに説明する。図1から3において本発明保護カバーを適用する放射線しゃへい注射装置はタングステンにより成形焼結された筒体3に切欠部を設け、該切欠部に鉛ガラス2を予め付設したもので、筒体3の一端には翼部4が付設され、さらに、プレフィルシリンジ固定用キャップ5が装着されている。
図1から3において本発明保護カバー1は無色透明の硬質のポリカーボネート製で、鉛ガラスの表面を完全に被覆し鉛ガラスの表面に傷がついたり角等が破損したりするのを防止するものである。該保護カバーは内側に設けられたリブ1aによって鉛ガラスに固定されているため、落着が防止されると共に脱着が容易である。よって、カバーに傷がついたりカバーが損傷したりした場合はカバーのみを取り替えることによって引続き放射線しゃへい注射装置を使用することが可能となる。
図4は本発明の別の態様で、0.1〜3mm程度の厚みの無色透明の軟質のポリ塩化ビニルフィルムの保護カバー101である。該保護カバーは鉛ガラスのみならず注射装置筒体側面も被覆し注射装置に密着しているため、特に接着の必要はなく、ナイフ等でカバーを切り開くことによって容易にカバーを取り外すことができる。
1 鉛ガラス保護カバー
2 鉛ガラス
3 タングステン筒体
4 翼部
5 固定用キャップ
6 鉛製部材(蓋側)
7 鉛製部材(容器側)
8 貫通穴
9 プランジャー
10 両刀型の注射針
101 鉛ガラス保護カバー
2 鉛ガラス
3 タングステン筒体
4 翼部
5 固定用キャップ
6 鉛製部材(蓋側)
7 鉛製部材(容器側)
8 貫通穴
9 プランジャー
10 両刀型の注射針
101 鉛ガラス保護カバー
Claims (10)
- 放射線しゃへい金属筒に切欠部を設け該切欠部に筒体内部を透視するための鉛ガラスを該金属筒より突出した状態で予め付設した放射線しゃへい注射装置の、前記鉛ガラスの突出部分の少なくとも傷ついたり破損したりしやすい部分を覆い、かつ該鉛ガラスの突出部分より取り外し可能に装着することを特徴とする鉛ガラス保護カバー。
- 保護カバーの材質が透明な合成樹脂である請求項1記載の保護カバー。
- 鉛ガラスに接する面にリブを設けてなる請求項1又は2記載の保護カバー。
- 保護カバーは鉛ガラスの表面に傷がつくことを防止するものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の保護カバー。
- 保護カバーは鉛ガラスの角等が破損することを防止するものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の保護カバー。
- 保護カバーは少なくとも鉛ガラスの表面を覆うものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の保護カバー。
- 保護カバーは少なくとも鉛ガラスの側面を覆うものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の保護カバー。
- 保護カバーは少なくとも鉛ガラスの角部を覆うものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の保護カバー。
- 鉛ガラスの突出部分のみに装着する請求項1〜8のいずれか1項に記載の保護カバー。
- 放射線しゃへい金属筒に切欠部を設け該切欠部に筒体内部を透視するための鉛ガラスを該金属筒より突出した状態で予め付設した放射線しゃへい注射装置であって、請求項1〜9のいずれか1項に記載の保護カバーが、前記鉛ガラスの突出部分の少なくとも傷ついたり破損したりしやすい部分を覆い、かつ該鉛ガラスの突出部分より取り外し可能に装着されてなることを特徴とする放射線しゃへい注射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003414510A JP2004167261A (ja) | 2003-12-12 | 2003-12-12 | 鉛ガラス保護カバー及び放射線しゃへい注射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003414510A JP2004167261A (ja) | 2003-12-12 | 2003-12-12 | 鉛ガラス保護カバー及び放射線しゃへい注射装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6060276A Division JPH07241338A (ja) | 1994-03-04 | 1994-03-04 | 鉛ガラス保護カバー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004167261A true JP2004167261A (ja) | 2004-06-17 |
Family
ID=32709340
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003414510A Pending JP2004167261A (ja) | 2003-12-12 | 2003-12-12 | 鉛ガラス保護カバー及び放射線しゃへい注射装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2004167261A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011247885A (ja) * | 2010-04-30 | 2011-12-08 | Nihon Medi Physics Co Ltd | バイアルシールド |
KR102035534B1 (ko) * | 2018-06-27 | 2019-10-23 | 연세대학교 산학협력단 | 제동복사선 차폐를 위한 차폐체 |
-
2003
- 2003-12-12 JP JP2003414510A patent/JP2004167261A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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