JP2004165940A - 車両用放送受信機 - Google Patents

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    • H04H60/09Arrangements for device control with a direct linkage to broadcast information or to broadcast space-time; Arrangements for control of broadcast-related services
    • H04H60/11Arrangements for counter-measures when a portion of broadcast information is unavailable

Abstract

【課題】車両に搭載したチューナで放送を受信しているとき、トンネルに入った時等においても、放送の出力が途切れないようにする。
【解決手段】チューナ受信感度判別部36の受信感度検出部37でチューナ31の受信感度を常時モニタリングし、受信感度が所定値以下になったとき、また、受信感度低下予測部38でナビゲーション装置32により自車両がトンネルに入る等の受信感度が低下することを予測したときには、受信放送中継選択用データ要求送信部14から他車両に対して受信放送中継用データの送信要求を行い、他車両から所定のデータが送信されたときにはそのデータにより受信放送中継車両選択部25で適切な車両を選択し、中継要求出力部15からその車両に対して受信放送の中継要求を行う。選択された車両は受信中の放送の信号を送信し、自車両ではこれを受信し、出力選択部41でチューナ31の信号に変えて出力する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両に搭載するラジオやテレビ等の車両用受信機に関し、特に車両相互間で情報を交換し利用するネットワーク形成用の通信機を備えた車両における車両用放送受信機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より車両にはラジオ受信機は必須のものとして搭載されており、運転者が前方に注意を払いつつ音楽等を楽しむことができるため、広く利用されている。また、近年のナビゲーション装置の普及によりモニタテレビが車両に搭載されることが多くなり、これを利用してテレビ放送を受信し表示することが多くなっている。このようなテレビ放送は運転者が運転中に見ることは好ましくないものの、バス等を含め多人数が乗車する車両では、運転者以外の人がテレビを視聴することも多くなっており、また普通乗用車においても助手席の人が視聴することもあり、更には大型車両等において、後部座席にテレビを設けてこの車両のオーナーや客等が視聴することもある。
【0003】
車両に搭載された上記のような放送受信機を利用するに際して、その放送受信中に例えばトンネル等の放送電波を受信しにくい場所においては、その受信が途切れて視聴不能となる。このようなとき、電波環境の悪い場所に設置した無線ビーコンから発射される放送電波を受信して受信を継続するようにすることが特許文献1に記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−78155号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような道路の側に放送電波を発射する無線ビーコンを設置するには多くの費用がかかり、そのメンテナンスにも費用がかかる。また、この無線ビーコンからは放送されている全ての電波を送信しなければならず、その設備にも多くの費用がかかることとなる。
【0006】
したがって本発明は、車両に搭載した放送受信機により放送を受信しているとき、トンネル等の電波環境の悪い所で受信電波が途切れて視聴できなくなることを容易に防止することができるようにした車両用放送受信機を提供することを主たる目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る車両用放送受信機は、上記課題を解決するため、近年研究が進められている車両間通信機を用いて、放送電波環境の悪いときに同じ放送を受信している車両から受信放送データを送信してもらいこれを受信し、自車搭載のチューナの出力に代えて、他の車両からの受信放送データを用いて視聴しようとするものである。
【0008】
近年の車両における通信技術においては、例えば通信周波数2.5GHz帯を利用するブルートゥースのように、特別の許可無く自由に使用できる周波数帯で機器相互間で無線通信を行い、データの交換をを行うことができる通信機能を用い、車内の各種機器間で通信を行う以外に車両外とも通信を行うことが考えられている。それにより、自車両の周囲を走行しており、自車両と同様の車両間通信機を備えている車両と相互に通信を行うことができるようになる。
【0009】
しかも、その通信は予め設定されたプログラムにより、所定の条件下では自動的に通信を行うことができるようになる。その際、例えば上記のような通信周波数2.5GHz帯を利用するときには、その周波数帯の利用基準により、車両に搭載する車両間通信機は自車両から約100mの範囲内の車両と自由に、無料で通信を行うことができる。このとき、プログラムの設定によっては、所定の条件の時に特定の情報を、周囲を走行している同様の車両間通信機を備えた車両から自動的に取り込み、必用に応じてこれを利用し、且つこれを他の車両に対して自動的に送信することも可能となる。なお、今後自由に使用できる通信周波数帯域は更に拡大することが予想され、その通信可能範囲も更に拡大することも予想されている。
【0010】
このような車両間の自動通信システムを用いると、例えば図6において「車両間通信ローカルネットワーク」として示すように、走行中の自車両を中心とした100m等の所定範囲内の車両との通信による各種情報やデータの収集、或いは交換を行うことができる。このような車両間通信ローカルネットワークを実際に使用するに際しては、未だその仕様は特定されていないため今後種々の態様で実施されることが考えられるが、例えばこの車両間通信機を備えた利用者がこのネットワークに入ることを希望するときには車両間通信機の作動を開始することにより自動的に自車両の位置、進行方向、車間通信ID等の発信準備を行い、基本情報ネットワークに入るようにすることが考えられる。
【0011】
その他種々のオプションネットワークを予め用意しておき、例えば自車両にとって同一路を同一方向に走行する車両及びその走行に直接関連しそうな車両を選択して形成する同一走行路ネットワーク、更にはその同一走行路を走行するに際して、特に渋滞時の種々の状況に対応するための渋滞情報ネットワーク等を用意することができる。また、前記のような同一走行路ネットワークを形成する際には、周囲を走行する車両は比較的長時間通信を行うことができる場合が多いので、このネットワークを形成する車両間で種々のデータの授受を行うことができるようになる。
【0012】
このようなオプションネットワークに入ることを希望するときには利用者がその旨の入力を行うと、例えば自車両にナビゲーション装置を搭載し、目的地に向けて走行しているときには車両間通信機はその通信可能な範囲内で、車両間通信機を作動しているとともに自車両と同一走行路上を同一方向、更にはその走行路に入り込みそうな車両を探し、モニタ画面に表示する。また、これらの車両との間で自動的に必要な情報の授受を行う。
【0013】
また、図6に示すように、自車両A1を中心とした通信可能な所定距離範囲内の車両間通信ローカルネットワーク(A1)において、図中の車両A4は自車両A1の車両間通信ローカルネットワークに入り互いに通信可能となっているとともに、車両A4の車両間通信ローカルネットワーク(A4)の中に入っている車両A6の車両間通信ローカルネットワーク(A6)にも入っており、同様に車両A6とも互いに通信可能となっている。このように、各車両の車両間通信機によって相互に通信を行うことにより、ローカルネットワークが次々と接続し、広範囲の車両間通信を行うことが可能となり、特に主要道路を同一方向に走行している車両間においてはこのネットワークが切れることが少なくなり、数kmにわたって長時間ネットワークが形成されることが考えられる。
【0014】
本発明はこのような車両間通信機を用いることにより、電波環境の悪いときに自車両と同じ放送を受信している車両から放送受信データを送信してもらうものであり、各車両は受信放送の感度をモニタリングして受信周波数とともに外部送信できる状態にしておき、外部から要求があったときには受信機で処理したオーディオ或いは映像信号を要求した車両に対して送信するようにしたものである。
【0015】
したがって、例えば図5(a)に示すように自車両としての車両AがラジオチューナによりFM放送の76.8MHzの周波数を受信しているときその受信感度を常時モニタリングしておき、車両がトンネルに入って受信感度が〇〇db/mに低下たとき、前記のような車両間通信によるネットワークを利用して自車両の受信周波数と現在の感度を送信する。なお、実際に受信感度が低下する前でも、ナビゲーション装置の地図情報などにより、トンネルに入る手前を判断し前記信号を送信してもよい。
【0016】
その情報を受け取った他車は、今その放送局を受信しているかどうかを判別し、同じ放送局を受信しているときには車両Aとの受信放送データ送受信ネットワークを形成する。図5(b)に示す例においては車両Dが同じ放送局を受信していたとすると、この車両Dと車両Aがネットワーク接続される。その後、車両Aはラジオ放送をオーディオ信号として車両Dから送信してもらうことで、あたかも車両Dによる放送の中継によって、良好なラジオ放送を受信しているように聴くことができる。
【0017】
また、ネットワーク接続中にお互いのラジオの受信状態が入れ替わった場合は、例えば図5(c)に示すように自動的に逆の関係に切り替わる。更に両方の受信感度が悪くなった場合はまた他の車両を探す、という作動を行う。また、車両Aが車両Dからのオーディオ信号を受信中に、車両Dが途中で放送局を変えたり、CDなどの他のメディアに変えた場合には、自動的にネットワークを解消し、車両Aは他の車両を探す、という作動を行うようにしたものである。
【0018】
このような作動を行うため、本発明による車両用放送受信機においては、放送を受信するチューナと、前記チューナの受信感度を検出する受信感度検出手段と、他車両と通信を行う車両間通信手段と、前記受信感度検出手段で検出したチューナの受信感度が所定以下に低下したとき、該チューナが受信している周波数と同じ周波数の放送を受信している他の車両に対して、受信している放送の信号を前記車両間通信手段により送信依頼する中継要求出力手段と、前記中継要求出力手段からの送信依頼の信号を受信することにより現在受信している放送受信信号を送信した他車両からの信号を受信する中継信号取込手段と、チューナの出力信号と、前記中継信号取込手段で取り込んだ他車両の放送受信信号とを選択して切り替え出力する出力信号選択手段とを備えたものである。
【0019】
また、他の車両用放送受信機は、前記車両用放送受信機において、前記受信感度検出手段で検出したチューナの受信感度が所定以下に低下したとき、該チューナが受信している周波数と同じ周波数の放送を受信している他の車両に対して、受信感度と車両の走行状態に関するデータの送信を要求するデータ要求送信手段と、前記データ要求送信手段で送信した信号を受信することにより要求されたデータを送信した他車両からの信号を受信して取り込む中継用データ取込手段と、前記中継用データ取込手段で取り込んだデータにより中継要求を行う車両を選択する中継車両選択手段とを備え、前記中継車両選択手段で選択した車両に対して前記中継要求出力部から受信している放送の信号の送信依頼を行うようにしたものである。
【0020】
また、他の車両用放送受信機は、前記中継車両選択手段において、要求されたデータを送信した複数の他車両の内、受信感度が所定値以上であり、長時間該受信感度を維持可能な走行状態の車両を選択するようにしたものである。
【0021】
また、他の車両用放送受信機は、前記中継車両選択手段において、ナビゲーション装置のデータにより長時間該受信感度を維持可能な走行状態にあることを検出するようにしたものである。
【0022】
また、他の車両用放送受信機は、前記中継信号取込手段で前記放送受信信号を送信している他車両の受信機の受信感度と走行状態に関するデータを取り込み、該データにより該他車両の受信状態を検出する中継車両受信状態検出手段を備え、前記中継車両受信状態検出手段で受信が適切ではないことを検出したとき、更に他の車両に対して中継要求出力を行うようにしたものである。
【0023】
また、他の車両用放送受信機は、前記中継車両受信状態検出手段で前記走行状態に関するデータとナビゲーション装置のデータにより受信感度が低下することを予測するようにしたものである
【0024】
また、他の車両用放送受信機は、前記受信感度検出手段には、チューナの受信感度を検出する受信感度検出手段と、車両の受信感度が低下することを予測する受信感度低下予測手段とを備えたものである。
【0025】
また、他の車両用放送受信機は、前記受信感度低下予測手段において、ナビゲーション装置のデータにより受信感度が低下することを予測するようにしたものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に沿って説明する。図1は前記図5に示すような本発明の課題解決手段を実施するための機能ブロック図の例であり、図1に示す例においては、前記図6に示すような機能を行う車両間通信部10を備え、その中には送信部11と受信部12とを備えている。
【0027】
送信部11には受信放送中継選択用データ要求送信部13を備えており、その機能は後に詳述するが、例えば前記図5(a)のように、車両Aがトンネルに入って受信感度が低下し、或いは低下しそうなとき、車両Aから受信放送周波数と感度データ等が周囲の車両に送信され、例えば車両Dがこれを受信したとき、車両Dにおいては自車両の図1に示すような機能ブロックからなる装置によって、自車両が同じ周波数の放送を受信し受信感度が所定以上良好の時に、車両Aに対して自車両の受信放送を利用することができることを示すための受信感度や自車両の現在位置等の、車両Aが他車両の受信機放送中継して受信するために車両選択を行う参考データを送信する。
【0028】
送信部11には受信放送中継送信部13を備えており、その機能についても後に詳述するが、上記のようなケースにおいては、車両Aが車両Dを含め複数の車両から車両Aと同じ放送を受信していること、及びその受信感度のデータ等が送信されてくることによりこれを受信し、その中から適切な車両を選択した後、選択した車両に対して受信放送信号の送信を依頼したとき、送信を依頼された例えば車両Dが、この受信放送中継送信部13からその車両に対して現在チューナで受信中の放送について、チューナで各種信号処理された後のオーディオ或いは映像信号を、あたかも放送を中継しているように送信する。
【0029】
送信部11には中継要求出力部15を備え、例えば図5(a)の車両Aのように、自車両の放送受信感度が低下し或いは低下しそうなとき、周囲の車両に対して同じ放送を受信している車両に対して受信感度等のデータ要求を行った後、周囲の複数の車両からそれらのデータの提供があったとき、例えば車両D等の適切な車両を選択した際には、この中継要求出力部15からその車両に対して受信している放送のオーディオ或いは映像信号の送信依頼を行う。
【0030】
車両間通信部10には受信部12を備え、自車両と各種ネットワークを形成した車両から送信されている信号を受信し、車両間ネットワーク形成部16に出力する。受信放送中継要求用データ取込部17においては、この車両間ネットワーク形成部16で収集した種々のデータの中から、他車両から自車両に対して、自車両が現在受信している放送のオーディ信号や映像信号を送信する依頼がきたとき、その依頼と共に送信されてくる各種データを取り込む。この受信放送中継要求用データ取込部17においては、特にその後の処理に重要なデータである中継を要求された放送の周波数及びその車両が現在受信している受信感度を検出するための、中継要求放送周波数・感度検出部19を備えている。受信放送中継要求用データ取込部17のデータは、受信放送中継可否判別部20に対して判別用データとして出力する。
【0031】
受信放送中継要求信号取込部18においては、他車両が受信中の放送の感度が低下したとき、その他車両から中継依頼を受けたときには、ここで受信放送中継要求信号を取り込み、送信部11に対して要求を受けた信号を出力する。なお、送信部11ではこの時、後述するチューナ31で処理されたオーディオ或いは映像信号を取り込み、受信放送中継送信部14からこの信号を中継要求車両に対して送信することとなる。
【0032】
受信放送中継可否判別部20では、前記受信放送中継要求用データ取込部17からの、特に中継要求放送周波数・受信感度のデータを入力するとともに、後述するチューナ作動状態検出部34からの自車のチューナ31の受信周波数を検出するチューナ受信周波数検出部35のデータ、及びチューナ受信感度判別部36の受信感度及び受信感度低下予測データを取り込み、先に取り込んだ他車両の中継要求用の周波数、及び受信感度のデータと自車両のそれらのデータとを比較し、自車両のデータが所定の条件を満たしていると判別したとき、送信部11に対してその旨の信号を出力し、受信放送中継選択用データ要求送信部13から前記のような中継選択用のデータを、中継要求を行った車両に対して出力する。
【0033】
中継可能車両発信中継用データ取込部21では、自車両の受信放送の感度が低下し、或いは低下しそうなとき、他車両に対して受信放送の中継要求を行った際、他車両から受信放送の中継が可能である旨の信号とデータが送られてきたとき、そのデータをここで取り込み、感度検出部23がその車両の受信感度のデータを検出し、走行状態検出部24はその車両の走行位置のデータからトンネルに入りそうであるか否か等のその車両の走行状態を検出する。したがって、ここでは中継可能車両が発信した中継用データの取り込みが行われることとなる。
【0034】
選択中継車両中継信号取込部22では、自車両の放送受信感度が低下して、選択した他車両からオーディオ或いは映像信号があたかも中継を行っているように送信されてきたとき、そのオーディオ或いは映像信号とその車両の受信状態のデータをここで取り込む。取り込まれたオーディオ或いは映像信号は放送中継信号30として、出力信号切替部41を介して出力部42に出力可能としている。
【0035】
選択中継車両中継信号取込部22で取り込んだデータの中から、感度検出部23では現在中継中の車両のチューナにおける受信感度データを検出し、車両走行状態検出部24では現在中継中の車両がトンネルに入りそうであるか否か等の、車両の走行状態に関するデータを検出する。
【0036】
受信放送中継車両選択部25では、前記中継可能車両発信中継用データ取込部21のデータから感度検出部23で検出した、中継可能であるとして送信してきた車両の受信感度のデータと、車両走行状態検出部24で検出した、中継可能であるとして送信してきた車両がトンネルに入りそうであるか否か等の車両の走行状態に関するデータを各々取り込み、複数の車両からこのようなデータが送られてきたときにはそれを比較し、その車両の中からこれらのデータをもとにして最も適切な車両を選択する。このようにして選択した車両を送信部11の中継要求出力部15に出力し、中継要求出力部15では前記のように選択した車両に対して受信したオーディオ或いは映像信号の送信を依頼する出力を行う。
【0037】
中継中車両受信状態検出部26では、前記選択中継車両中継信号取込部22で取り込んだ、現在他の車両から中継受信しているオーディオ或いは映像信号と関連するデータの中から、感度検出部23で検出した感度のデータと、中継中の車両がトンネルに入りそうであるか否か等の車両の走行状態に関するデータとを取り込み、現在自車に対してオーディオ或いは映像信号を送信している車両の受信感度が低下したか、或いは低下しそうか否かを検出する。その結果、その車両の受信感度が低下したか、或いは低下しそうなときには、送信部11の中継要求出力部15に信号を出力し、自車両のチューナの受信感度が低下し、或いは低下しそうなときと同様に、現在中継受信中の車両以外の他の車両に対して、受信している放送の中継要求を行うためのデータ送信を行う。
【0038】
チューナ作動状態検出部34は自車両のチューナ31の作動状態を検出するものであり、その中のチューナ受信周波数検出部35ではチューナ31が現在受信している放送の周波数を検出し、チューナ受信感度判別部36ではその中の受信感度検出部37でチューナ31の受信感度を常時モニタリングしており、その受信感度が所定の感度以下になったか否かを判別する。
【0039】
また、チューナ受信感度判別部36には受信感度低下予測部38を備え、特にナビゲーション装置32のトンネル等受信感度低下予想施設近傍走行検出部33で、自車両がトンネル等の受信感度が低下すると予想される施設の近傍を走行しているか否かを判別している。ナビゲーション装置32にはハードディスクやDVD等のデータ記録媒体40を備えており、その記録データと自車両の走行位置により、自車両がトンネル等に入りそうか否かを判別可能としている。
【0040】
このトンネル等受信感度低下予想施設近傍走行検出部33においては、上記のような自車両の走行状態以外に、図示を省略しているが前記車両走行状態検出部24において検出するためのデータも提供し、自車両に対して受信放送の中継を行うことができるとしてデータを送信してきた車両がトンネル等に入りそうか否かを判別するために使用し、また、現在受信放送を中継送信している車両がトンネル等に入りそうか否かを判別するためにも使用する。
【0041】
チューナ31の出力は出力信号切替部41を介して出力部42に出力され、オーディ信号をスピーカ43から出力し、また映像信号をモニタ44に表示する。この出力信号切替部41はチューナ31の信号と、放送受信中継信号30のいずれかを選択するように切り替えるものであり、チューナ受信感度判別部36の受信感度検出部37によってその切り替え制御が行われる。その切り替え制御に際しては、受信感度検出部37が自車のチューナの受信感度が所定値以下になったことを検出したとき、出力部42に放送受信中継信号30が出力できるように切り替え制御を行う。放送受信中継信号30には前記選択中継車両中継信号取込部22で取り込んだ、他車両からのオーディオ或いは映像信号が入力されており、図1に示す切り替え選択状態時にはこの信号が出力される。
【0042】
上記機能ブロックから構成される車両用放送受信機においては、例えば図2〜図4に示す作動フローに従って順に作動させることができる。以下、これらの作動フローを図1の機能ブロック図、及び図5の例を参照しつつ説明する。図2には自車チューナ受信感度低下時の車両間通信による中継受信処理における基本となる作動フローを示しており、最初に自車チューナによる放送受信が行われ(ステップS1)、この状態において以下の全ての作動が行われる。この時、通常の場合は図1に示す出力信号切替部41は出力部42に対してチューナ31から信号が出力できるように切り替えられており、自車両のチューナ31で受信した放送をスピーカ43から出力し、或いはモニタに映像を表示する。
【0043】
次いで自車チューナの放送受信感度のモニタリングを行い(ステップS2)、その結果に基づいて受信感度は所定以下になったか否かを判別する(ステップS3)。この判別は図1のチューナ受信感度判別部36における受信感度検出部37において行われる。その判別の結果、受信感度は所定以下になっていないと判別したときにはステップS4に進み、受信感度は所定以下になりそうか否かを判別する。この判別は図1のチューナ受信感度判別部36における受信感度低下予測部38において、ナビゲーション装置32によって自車両の位置がトンネル等の受信感度が低下すると予測される施設の近傍を走行しているか否かを検出することによって行われる。
【0044】
前記ステップS3において受信感度は所定以下になったと判別したとき、及びその判別で受信感度は所定以下になっていないと判別されたものの、ステップS4で受信感度は所定以下になりそうであると判別したときにはステップS5に進み、車間通信による受信放送中継要求用データの発信を行う。その際発信されるデータとしては、自車のチューナが受信している放送の周波数と、その受信感度等のデータが送信される。この状態は図5において、自車両Aがトンネルに入ったことにより受信感度が低下し、周囲の車に自車両のチューナはFM放送の76.8MHzを受信しており、受信感度は〇〇db/mであることを送信している状態に対応する。
【0045】
次いで図3に示すような、車両間通信による他車受信放送の中継受信処理を行い(ステップS6)、その処理の終了後は再びステップS1に戻り、自車チューナによる放送受信を行う。前記ステップS4において、受信感度は所定以下になりそうにないと判別したときにもステップS1に戻り、このまま自車チューナによる放送の受信を継続し、以下同様の作動を繰り返す。
【0046】
前記図2のステップS6における車間通信による他車受信放送の中継受信処理に際しては図3に示すように、最初同一放送受信車両からの受信放送中継用データの受信を行ったか否かの判別が行われる(ステップS11)。即ち、前記図2のステップS5において、自車両の放送受信感度が低下し、或いは低下しそうになっているとき、車間通信による受信放送中継要求用データの発信が行われると、図1に示すような機能ブロックと同様の機能ブロック構成を備えた車両用放送受信機を搭載している車両において同一の放送を受信しているとき、前記発信された受信放送中継要求用データを受信し、後述する図4に示すような他車からの車間通信による受信放送中継要求に対応する処理を行った後、受信放送の中継送信を行うことができるときに、受信放送中継用データを送信することとなる。自車両でこのデータを受信したか否かを前記図3のステップS11において判別している。
【0047】
ステップS11において同一放送受信車両からの受信放送中継用データを受信したと判別したときには、図示の例では所定以上の感度で受信している車両は存在するか否かを判別している(ステップS12)。即ち、前記のようにして他の車両から中継が可能である旨の信号と各種データがが送信されてきたとき、各車両における受信感度が良好とする基準が必ずしも一定ではないことを考慮し、自車両における良好受信感度とする基準と比較し、その基準以上の受信感度で受信している車両は存在するか否かを判別している。
【0048】
ステップS12において所定以上の感度で受信している車両が存在すると判別したときは、次いで図示の例においては同一道路を同一方向に走行している車両は存在するか否かを判別している(ステップS13)。即ち、中継可能として信号を送信してきた車両の中には、隣接する道路、或いは直行する道路上の車両から送信されることもあり、また同一道路を走行している車両でも対向車であることも考えられるので、ここで同一道路を同一方向に走行している車両のみを選択している。この選択に際しては、各車両から送信される車両間通信ネットワーク形成のために基本データとされる車両位置と走行方向のデータに基づき、容易に選択することができる。
【0049】
ステップS13において同一道路を同一方向に走行している車両が存在すると判別したとき、複数の車両が存在するか否かの判別を行う(ステップS14)。即ち、上記のような各判別によってもこれらの条件を満たす車両が複数存在するか否かを判別し、存在するときには受信感度が所定以下に低下する可能性の少ない車両を選択する(ステップS15)。
【0050】
即ち、中継受信を行うのに適した複数の車両が存在するときには、例えば同一道路を走行している車両の内、後方を走行している車両の中で複数存在するときには、より後方を走行している車両を選択することにより、中継を行っている車両が同じトンネルに入る時間の遅い車両を選択するようにし、或いは前方を走行している車両が存在するときにはその車両は既にトンネルを抜けている車両であるのでこれを選択する等、種々の選択処理を行う。これらの選択処理は図1の受信放送中継車両選択部25において、中継可能車両発信中継用データ取込部21で取り込んだデータを用い、感度検出部23で検出したデータの他、ナビゲーション装置32のトンネル等受信感度低下予想施設近傍走行検出部33の検出データを利用する車両走行状態検出部24の検出データによって行うことができる。
【0051】
ステップS15において複数車両の中から適切な1つの車両を選択し、或いはステップS14の判別において1つの車両しか存在しないと判別したときにはステップS16に進み、選択した車両から車間通信で中継受信を行う。この中継受信に際しては、図1の受信部12で中継受信されたデータが受信され、これを車両間ネットワーク形成部16に出力し、このデータの中から選択中継車両中継信号取込部22が中継信号を取り込み、放送受信中継信号30として選択切替部41の図示する選択状態で出力部42にこれを出力し、スピーカ43から出力し、或いはモニタ44に映像を表示する。なお、この状態は図5においては(b)において車両Dと車両Aとが放送中継ネットワークを形成し、車両Dから車両Aに対してオーディオや映像信号を中継送信している状態として示されている。
【0052】
その後中継送信中の車両の受信感度は所定以下に低下したか否かの判別を行い(ステップS17)、低下していないと判別したきには、中継送信中の車両の受信感度は所定以下に低下しそうか否かを判別する(ステップS18)。これらの判別は図1においては中継中車両受信状態検出部26において、選択中継車両中継信号取込部22で取り込んだデータに基づいて、感度検出部23で検出したデータの他、ナビゲーション装置32のトンネル等受信感度低下予想施設近傍走行検出部33の検出データを利用する車両走行状態検出部24の検出データによって行うことができる。
【0053】
ステップS18において中継送信中の車両の受信感度が所定以下に低下しそうにないときには、中継送信中の車両は受信中の放送の受信を停止したか否かを判別する(ステップS19)。即ち、自車両に対して受信放送のオーディオデータや映像データを送信している車両が、他の周波数の放送を受信するように受信チャンネルを変更したか、或いはラジオやテレビの受信からCDを聴く、或いはDVDを見る等の操作を行ったか否かを判別する。
【0054】
ステップS19において中継走行中の車両は受信中の放送の受信を停止してはいないと判別したときには、自車両のチューナの感度は所定以上になったか否かを判別する(ステップS20)。ここで所定以上になったと判別したときは図2のステップS1に進み(ステップS21)、自車チューナによる放送受信を行う。これは図1のチューナ受信感度判別部36における受信感度検出部37で自車両のチューナが所定感度以上になったことを検出したとき、出力切替部41を出力部42とチューナ31が連結するように選択切り替えを行うことによりなされる。
【0055】
前記ステップS20において、自車チューナの感度が所定以上になっていないと判別したときには、再びステップS16に戻り、選択した車両から車間通信で中継受信する作動及びそれ以降の作動を繰り返す。また、ステップS12において所定以上の感度で受信している車両は存在しないと判別したとき、またステップS13で同一道路を同一方向に走行している車両は存在しないと判別したとき、またステップS17で中継送信中の車両の受信感度が所定以下に低下したと判別したとき、またステップS18で中継送信中の車両の受信感度は所定以下に低下しそうであると判別したとき、またステップS19で中継中の車両は受信中の放送の受信を停止したと判別したときには、それぞれ自車チューナの感度は所定以上になったか否かのチェックを行う(ステップS22)。
【0056】
このステップS22において、未だ自車のチューナの感度は所定以上になっていないと判別した際には図2のステップS5に進み(ステップS23)、車間通信による受信放送中継要求用データの発信処理を行い、以降同様の作動を繰り返す。ステップS22において自車チューナの感度が所定以上になったと判別したときにはステップS20に進み、前記のように図2のステップS1に進んで自車チューナによる放送受信を行う。
【0057】
自車両のチューナの感度が所定以下に低下したとき、或いは低下しそうなときにおいて、周囲の車両の中から自車両と同じ放送を受信していて感度の良い車両を選択し、選択した車両で受信しているオーディオや映像データを送信してもらい、これを受信する一連の作動は図2及び図3によって順に行われるものであるが、自車両が他車両から受信放送の中継送信要求を受けたときには、例えば図4の作動フローに従って順に作動させ、受信要求した車両に対して受信放送の中継送信を行うことができる。
【0058】
即ち、他車からの車間通信による受信放送中継要求に対応する処理として、最初、他車から車間通信による受信放送中継要求用データを受信したか否かの判別を行う(ステップS31)。これは図1の受信放送中継要求用データ取込部17において、受信放送中継要求用データを取り込んだか否かを検出することにより行うことができる。次いで、自車両の受信放送周波数と同一周波数か否かを判別する(ステップS32)。これは図1の中継要求放送周波数・受信感度検出部19における放送周波数データを用い、受信放送中継可否判別部20によって判別される。
【0059】
ステップS32において自車両で受信中の放送の周波数と同一周波数であると判別したときには、自車放送受信感度は所定以上であるか否かを判別する(ステップS33)。これは図1の受信放送中継可否判別部20がチューナ受信感度判別部36における受信感度検出部37の信号によって判別することができる。ここで判別される自車両の受信感度が所定以上であるか否かの基準は、他車両による更なる選択を考慮して低めの値に設定する。ステップS33において自車放送受信感度は所定以上であると判別したときには、自車の放送受信感度と車両位置及び走行方向のデータを含むデータを中継要求車両に送信する(ステップS34)。
【0060】
これらのデータのうち自車の放送受信感度のデータは、これを受けた車両において、前記図3のステップS12で、所定以上の感度で受信している車両は存在するか否かの判別に際して利用される。また、車両位置及び走行方向のデータは、これを受けた車両において、図3のステップS13で、同一道路を同一方向に走行している車両は存在するか否かの判別に際して利用される。
【0061】
次いで自車への受信放送中継要求があったか否かを判別する(ステップS35)。これは図1の受信放送中継要求信号取込部18において受信放送中継要求の信号が取り込まれたか否かを検出することにより行われる。なお、ここでは前記のように自車両が受信放送中継が可能であることにより各種データを送信した後、これを受信した車両が複数の車両のこのような各種データを比較検討し、自車両を受信放送中継用の車両として選択することにより、受信放送中継要求信号を送信してきたか否かを判別している。
【0062】
次いで受信放送を中継送信する(ステップS36)。ここで送信する信号は、受信した放送の電波をそのまま送信するのではなく、チューナで処理され、ほぼオーディオデータや映像データとなっているものを送信する。これは図1の受信放送中継送信部14が受信放送中継要求信号取込部18から中継要求信号を取り込んだことを示す信号を入力したとき、チューナ31の信号を入力して要求した車両に対して送信することにより行うことができる。
【0063】
その後、中継放送受信車は受信を停止したか否かを判別する(ステップS37)。その判別の結果中継放送受信車が現在自車両が中継送信している放送の受信を停止してCDを聴く操作を行う等の操作をしていないときには、その後自車チューナは受信中の放送の受信を停止したか否かを判別し(ステップS28)、停止していないと判別したときにはステップS36に戻り、受信放送の中継送信を継続し、以下同様の作動を繰り返す。
【0064】
前記ステップS31において他車から車間通信による受信放送中継要求用データを受信いないと判別したとき、またステップS32で他車から受信放送中継要求用データを受信したものの、それは自車両受信放送周波数と同一周波数ではないと判別したとき、またステップS33で自車放送受信感度は所定以上ではないと判別したとき、またステップS35で自車への受信放送中継要求はなかったと判別したとき、またステップS37で中継放送受信車は受信を停止したと判別したとき、またステップS38で自車チューナは受信中の放送の受信を停止したと判別したときには、いずれもステップS31に戻り、他車から車間通信による受信放送中継要求用データを受信したか否かの判別を行い、以下同様の作動を繰り返す。
【0065】
本発明は図1に示すような機能ブロック構成により、また図2〜図4に示す作動フローに従って順に作動させることができるものであるが、これらは一例に過ぎず、他の機能ブロック構成、あるいは他の作動フローによっても本発明を実施することができる。
【0066】
【発明の効果】
本発明に係る車両用放送受信機において、放送を受信するチューナと、前記チューナの受信感度を検出する受信感度検出手段と、他車両と通信を行う車両間通信手段と、前記受信感度検出手段で検出したチューナの受信感度が所定以下に低下したとき、該チューナが受信している周波数と同じ周波数の放送を受信している他の車両に対して、受信している放送の信号を前記車両間通信手段により送信依頼する中継要求出力手段と、前記中継要求出力手段からの送信依頼の信号を受信することにより現在受信している放送受信信号を送信した他車両からの信号を受信する中継信号取込手段と、チューナの出力信号と、前記中継信号取込手段で取り込んだ他車両の放送受信信号とを選択して切り替え出力する出力信号選択手段とを備えたものにおいては、車両に搭載した放送受信機により放送を受信しているとき、トンネル等の電波環境の悪い所で受信電波が途切れて視聴できなるときには、周囲の車両で同じ放送を受信している車両からその放送受信信号の送信を受け、これを出力することにより受信が途切れることを容易に防止することができる。
【0067】
また、他の車両用放送受信機は、前記車両用放送受信機において、前記受信感度検出手段で検出したチューナの受信感度が所定以下に低下したとき、該チューナが受信している周波数と同じ周波数の放送を受信している他の車両に対して、受信感度と車両の走行状態に関するデータの送信を要求するデータ要求送信手段と、前記データ要求送信手段で送信した信号を受信することにより要求されたデータを送信した他車両からの信号を受信して取り込む中継用データ取込手段と、前記中継用データ取込手段で取り込んだデータにより中継要求を行う車両を選択する中継車両選択手段とを備え、前記中継車両選択手段で選択した車両に対して前記中継要求出力部から受信している放送の信号の送信依頼を行うようにしたので、他の車両に中継要求を行うに際して予め他の車両の放送受信感度、及び車両の走行状態のデータを取り込み、受信している放送の信号の送信依頼を行うことが適切であるか否かを判断し、適切な車両に対してのみ中継要求を行うことができる。
【0068】
また、他の車両用放送受信機は、前記中継車両選択手段において、要求されたデータを送信した複数の他車両の内、受信感度が所定値以上であり、長時間該受信感度を維持可能な走行状態の車両を選択するようにしたので、放送の中継を受信するのに適切な車両を的確に選択して中継要求を行うことができ、中継受信中にその受信が途切れることを防止することができる。
【0069】
また、他の車両用放送受信機は、前記中継車両選択手段において、ナビゲーション装置のデータにより長時間該受信感度を維持可能な走行状態にあることを検出するようにしたので、ナビゲーション装置が備えている詳細な地図データや施設データを利用することにより、放送の中継を受信するのに適切な車両をより的確に選択して中継要求を行うことができ、中継受信中にその受信が途切れることを確実に防止することができる。
【0070】
また、他の車両用放送受信機は、前記中継信号取込手段で前記放送受信信号を送信している他車両の受信機の受信感度と走行状態に関するデータを取り込み、該データにより該他車両の受信状態を検出する中継車両受信状態検出手段を備え、前記中継車両受信状態検出手段で受信が適切ではないことを検出したとき、更に他の車両に対して中継要求出力を行うようにしたので、中継受信中にその信号を送信している車両がトンネルに入る等により受信感度が低下したことを検出したとき、或いは走行状態に関するデータによりトンネルに入りそうであること等の受信感度が低下しそうなときには直ちに更に他の車両に対して中継要求を行うことができ、中継受信が途切れることを防止することができる。
【0071】
また、他の車両用放送受信機は、前記中継車両受信状態検出手段で前記走行状態に関するデータとナビゲーション装置のデータにより受信感度が低下することを予測するようにしたので、ナビゲーション装置が備えている詳細な地図データや施設データを利用することにより、中継を行っている車両の受信感度が低下しそうなことを予め確実に検出することができ、その検出時には更に他の車両に対して受信放送中継要求を行い、他の車両から受信放送中継信号の受信を行うことができるため、中継受信が途切れることを確実に防止することができる。
【0072】
また、他の車両用放送受信機は、前記受信感度検出手段には、チューナの受信感度を検出する受信感度検出手段と、車両の受信感度が低下することを予測する受信感度低下予測手段とを備えたので、自車両のチューナの受信感度が低下したことを直ちに検出することができとともに、自車両のチューナの受信感度が低下することを予め予測することができ、受信感度が低下する前に他の車両に対して中継要求を行うことができ、予め予測できなかったときでも受信感度の低下を検出したとき直ちに他の車両に対して中継要求を行うことができるため、格別の中断なしに現在受信している放送の出力を継続することができる。
【0073】
また、他の車両用放送受信機は、前記受信感度低下予測手段において、ナビゲーション装置のデータにより受信感度が低下することを予測するようにしたので、ナビゲーション装置が備えている詳細な地図データや施設データを利用することにより、自車両がもうすぐトンネルに入る等の走行状態を検出することができ、自車両のチューナの受信感度が低下しそうなことを予め確実に検出することができ、その検出時には更に他の車両に対して受信放送中継要求を行い、他の車両から受信放送中継信号の受信を行うことができるため、中継受信が途切れることを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の主要機能とそれらの関係を示す機能ブロック図である。
【図2】同実施例の全体の作動を示す作動フロー図である。
【図3】図2におけるステップS6の、車間通信による他車受信放送の中継受信処理を行う作動フロー図である。
【図4】同実施例において、他車からの車間通信による受信放送中継要求に対応する処理を行う作動フロー図である。
【図5】本発明により行われる受信放送中継の態様を示す説明図である。
【図6】本発明で用いられる車両間通信の概要を示す説明図である。
【符号の説明】
10 車両間通信部
11 送信部
12 受信部
13 受信放送中継選択用データ要求送信部
14 受信放送中継送信部
15 中継要求出力部
16 車両間ネットワーク形成部
17 受信放送中継要求用データ取込部
18 受信放送中継要求信号取込部
19 中継要求放送周波数・受信感度検出部
20 受信放送中継可否判別部
21 中継可能車両発信中継用データ取込部
22 選択中継車両中継信号取込部
23 感度検出部
24 車両走行状態検出部
25 受信放送中継車稜線宅部
26 中継中車両受信状態検出部
30 放送受信中継信号
31 チューナ
32 ナビゲーション装置
33 トンネル等受信感度低下予想施設近傍走行検出部
34 チューナ作動状態検出部
35 チューナ受信周波数検出部
36 チューナ受信感度判別部
37 受信感度検出部
38 受信感度低下予測部
40 データ記録媒体
41 出力切替部
42 出力部
43 スピーカ
44 モニタ

Claims (8)

  1. 放送を受信するチューナと、
    前記チューナの受信感度を検出する受信感度検出手段と、
    他車両と通信を行う車両間通信手段と、
    前記受信感度検出手段で検出したチューナの受信感度が所定以下に低下したとき、該チューナが受信している周波数と同じ周波数の放送を受信している他の車両に対して、受信している放送の信号を前記車両間通信手段により送信依頼する中継要求出力手段と、
    前記中継要求出力手段からの送信依頼の信号を受信することにより現在受信している放送受信信号を送信した他車両からの信号を受信する中継信号取込手段と、
    チューナの出力信号と、前記中継信号取込手段で取り込んだ他車両の放送受信信号とを選択して切り替え出力する出力信号選択手段とを備えたことを特徴とする車両用放送受信機。
  2. 前記受信感度検出手段で検出したチューナの受信感度が所定以下に低下したとき、該チューナが受信している周波数と同じ周波数の放送を受信している他の車両に対して、受信感度と車両の走行状態に関するデータの送信を要求するデータ要求送信手段と、
    前記データ要求送信手段で送信した信号を受信することにより要求されたデータを送信した他車両からの信号を受信して取り込む中継用データ取込手段と、
    前記中継用データ取込手段で取り込んだデータにより中継要求を行う車両を選択する中継車両選択手段とを備え、
    前記中継車両選択手段で選択した車両に対して前記中継要求出力部から受信している放送の信号の送信依頼を行うことを特徴とする請求項1記載の車両用放送受信機。
  3. 前記中継車両選択手段では、要求されたデータを送信した複数の他車両の内、受信感度が所定値以上であり、長時間該信感度を維持可能な走行状態の車両を選択することを特徴とする請求項2記載の車両用放送受信機。
  4. 前記中継車両選択手段では、ナビゲーション装置のデータにより長時間該受信感度を維持可能な走行状態にあることを検出することを特徴とする請求項3記載の車両用放送受信機。
  5. 前記中継信号取込手段で前記放送受信信号を送信している他車両の受信機の受信感度と走行状態に関するデータを取り込み、該データにより該他車両の受信状態を検出する中継車両受信状態検出手段を備え、
    前記中継車両受信状態検出手段で受信が適切ではないことを検出したとき、更に他の車両に対して中継要求出力を行うことを特徴とする請求項1記載の車両用放送受信機。
  6. 前記中継車両受信状態検出手段では、前記走行状態に関するデータとナビゲーション装置のデータにより受信感度が低下することを予測することを特徴とする請求項5記載の車両用放送受信機。
  7. 前記受信感度検出手段は、チューナの受信感度を検出する受信感度検出手段と、車両の受信感度が低下することを予測する受信感度低下予測手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の車両用放送受信機。
  8. 前記受信感度低下予測手段は、ナビゲーション装置のデータにより受信感度が低下することを予測することを特徴とする請求項7記載の車両用放送受信機。
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