JP2004163697A - 画像形成装置 - Google Patents

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Yuuji Betsushiyo
勇爾 別所
Tsuneji Masuda
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Abstract

【課題】参照画像の濃度検知結果に基づいてトナー補給制御を行う画像形成装置において、画像濃度低下若しくは上昇、或いは現像剤のトナー濃度の変動を防止し、良好な画像を長期にわたって形成することのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】像担持体40と、トナーとキャリアとを備える現像剤を用いて像担持体40上に形成された潜像をトナー像とする現像手段44と、現像手段へバイアスを印加するバイアス印加手段90と、現像手段44にトナーを補給するトナー補給手段60と、濃度検知用の参照画像の濃度を検知する検知手段73と、を有する画像形成装置は、参照画像の形成に用いるバイアスを複数種類のバイアスの中から選択する選択手段を有し、選択手段により選択されたバイアスを用いて参照画像を形成し、この参照画像の濃度を検知手段73で検知した結果に基づいて現像手段44へのトナー補給量を決定する構成とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式或いは静電記録方式を用いる、例えば、複写機、プリンタなどとされるの画像形成装置に関し、特に、トナーとキャリアとを備える2成分現像剤のトナー補給制御を介して現像剤のトナー濃度或いは画像濃度を制御する濃度制御装置を備えた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子写真方式や静電記録方式の画像形成装置が具備する現像装置では、磁性トナーを主成分とした1成分現像剤、若しくは非磁性トナーと磁性キャリアを主成分とした2成分現像剤が用いられている。特に、電子写真方式によりフルカラーやマルチカラー画像を形成するカラー画像形成装置では、画像の色味などの観点から、ほとんどの現像装置が2成分現像剤を使用している。
【0003】
周知のように、この2成分現像剤のトナー濃度(キャリア及びトナーの合計重量に対するトナー重量の割合)は、画像品質を安定化させる上で極めて重要な要素になっている。現像剤のトナーは現像時に消費され、現像剤のトナー濃度が減少する。このため、現像剤濃度制御装置若しくは画像濃度制御装置を使用して、適時、現像剤の濃度若しくは画像濃度を検出して、その変化に応じてトナー補給を行い、トナー濃度若しくは画像濃度を常に一定に制御し画像の品位を保持する必要がある。
【0004】
図6を参照して、従来の濃度制御装置を備えた画像形成装置の一例について説明する。本例では、画像形成装置は、電子写真方式のデジタル複写機である。
【0005】
先ず、原稿Gの画像がCCD1により読み取られ、得られたアナログ画像信号が増幅器2で所定のレベルまで増幅され、アナログ−デジタル変換器(A/D変換器)3により例えば8ビット(0〜255階調)のデジタル画像信号に変換される。次に、このデジタル画像信号はγ変換器(本例では、256バイトのRAMで構成され、ルックアップテーブル方式で濃度変換を行なう変換器)5に供給され、そこでγ補正された後、デジタル−アナログ変換器(D/A変換器)9に入力される。
【0006】
この変換器9によりデジタル画像信号は再びアナログ画像信号に変換されて、コンパレータ11の一方の入力に供給される。コンパレータ11の他方の入力には、三角波発生回路10から発生される所定周期の三角波信号が供給されており、コンパレータ11の一方の入力に供給されたアナログ画像信号は、この三角波信号と比較されてパルス幅変調される。このパルス幅変調された2値化画像信号は、レーザ駆動回路12にそのまま入力され、露光手段たるレーザスキャナLが備えるレーザダイオード13の発光のオン・オフ制御用信号として使用される。レーザスキャナLにおいて、レーザダイオード13から放射されたレーザ光は、周知のポリゴンミラー14により主走査方向に走査され、f/θレンズ15、及び反射ミラー16を経て、図中矢印方向に回転している像担持体たる円筒状の電子写真感光体、即ち、感光体ドラム40上に照射され、静電潜像を形成する。
【0007】
一方、感光体ドラム40は、先ず、露光器18で均一に除電を受け、帯電手段たる1次帯電器19により均一に、例えばマイナスに帯電される。その後、上述したレーザ光の照射を受けて画像信号に応じた静電潜像が形成される。
【0008】
この静電潜像は現像装置20によって可視画像(トナー像)に現像される。現像装置20の上部には、トナー補給手段として、補給用トナー29を収容したトナー補給槽8が取り付けられている。このトナー補給槽8内の下部には、モータ28によって回転駆動されることにより、トナー29を搬送して現像装置20内に供給する、トナー補給部材としてのトナー搬送スクリュー30が設置されている。
【0009】
感光体ドラム40上に形成されたトナー像は、転写材担持体としての転写材担持ベルト17により感光体ドラム40に搬送された転写材P上に、転写手段たる転写帯電器22の作用により転写される。転写材担持ベルト17は2個のローラ25a、25b間に張設され、図示矢印方向に無端駆動することにより、その上に保持した転写材Pを感光体ドラム40に搬送する。トナー像が転写された転写材Pは、転写材担持ベルト17から分離されて定着器(図示せず)に搬送され、ここで、トナー像は永久像として転写材Pに定着される。又、転写後に感光体ドラム40上に残留したトナーは、その後、クリーナ24で掻き落とされる。
【0010】
尚、説明を簡単にするために単一の画像形成ステーション(感光体ドラム40、露光器18、1次帯電器19、現像装置20などを含む)のみを図示しているが、カラー画像形成装置の場合には、例えばシアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックの各色に対する画像形成ステーションが、転写材担持ベルト17上にその移動方向に沿って順次配列されることになる。
【0011】
図7をも参照して、現像装置20について更に説明する。
【0012】
本例にて現像装置20は、非磁性トナー(トナー)と磁性キャリア(キャリア)とを備える2成分現像剤(現像剤)を収容した現像容器20aを備え、現像剤担持体である現像スリーブ20bが感光体ドラム40と所定の間隙を開けて回転自在に設置されている。現像スリーブ20bは非磁性材料の円筒体からなり、この内側には磁界発生手段としてのマグネットローラ20cが、現像スリーブ20bの回転に対して非回転に配置されている。マグネットローラ20cは5つの磁極N1、S1、N2、N3、S2を有している。現像容器20aの、現像スリーブ20b上方部分には磁性部材である規制ブレード20dが取付けられ、この規制ブレード20dは、マグネットローラ20cの鉛直方向最上点に略位置した磁極S2の近傍に向けて、現像スリーブ20bと非接触に配置されている。現像容器20a内下部には、現像剤搬送部材として現像剤搬送スクリュー20e、20fが配置されている。
【0013】
現像容器20a内に収容された現像剤は、搬送スクリュー20e、20fの撹拌、搬送により現像容器20a内を循環されながら、現像スリーブ20bに供給される。現像スリーブ20bに供給された現像剤は、マグネットローラ20cの磁極N3により現像スリーブ20b上に汲み上げられ、現像スリーブ20bの図7中矢印c方向の回転に伴い、現像スリーブ20b上を磁極S2、磁極N1と順次搬送され、現像スリーブ20bと感光体ドラム40とが対向した現像部に至る。その搬送の途上で、現像スリーブ20b上の現像剤は、規制ブレード20dにより磁極S2と協働して磁気的に層厚を規制され、現像スリーブ20b上には現像剤の薄層が形成される。
【0014】
現像部に位置されたマグネットローラ20cの磁極N1は現像主極であり、現像部に搬送された現像剤は、磁極N1によって穂立ちして感光体ドラム40の表面に接触し、図7中矢印a方向に回転する感光体ドラム40の表面に形成された静電潜像を現像する。現像スリーブ20bには、現像時に通常、交流電圧に直流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。
【0015】
潜像を現像した現像剤は、現像スリーブ20bの回転に伴い現像部を通過し、搬送極S1を経て現像容器20a内に戻され、磁極N2、N3の反発磁界により現像スリーブ20bから除去され、回収される。
【0016】
従来、画像形成装置には、現像工程でトナー濃度が減少した現像容器20a内の現像剤(現像容器内現像剤)21にトナーの補給制御を行って、現像剤のトナー濃度若しくは画像濃度を一定に制御するために、様々な方式の濃度制御装置(ATR)が設置されている。
【0017】
具体的には、現像装置20内に設置したトナー濃度センサ23により、現像容器内現像剤21のトナー濃度を反射光量にて検知して制御する方式(現像剤反射ATR)、感光体ドラム40上に濃度検知用の参照画像(パッチ画像)26を作像し、その画像濃度を感光体ドラム40に対向設置した電位センサなどのセンサ27により検知して制御する方式(パッチ検ATR)、ビデオカウンタ4からの画素毎のデジタル画像信号の出力レベルから必要トナー量を演算して制御する方式(ビデオカウントATR)などがある。
【0018】
いずれも、それぞれの方式により得られた情報に基づいて、CPU6からモータ駆動回路7を介してモータ28の回転を制御することにより、現像容器内現像剤21への補給用トナー29の補給制御を行い、現像剤のトナー濃度若しくは画像の濃度を一定に保つように構成されている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
上記パッチ検ATRに使用する参照画像26は、その濃度が現像剤のトナー濃度に敏感に反応するものがトナー濃度制御用としては望ましい。参照画像26の濃度と、現像剤のトナー濃度との関係は、作像条件によって異なることが知られており、従って参照画像26の作像時は、通常画像形成時とは異なる作像条件を用いる場合もある。
【0020】
しかしながら、この時、参照画像26の濃度が目標濃度近傍に適正制御されていても、画像濃度が所望濃度と異なり、画像濃度が低下或いは上昇するといった現象が生じる場合があった。
【0021】
これは、例えばトナーに外添したシリカ(SiO)などの微粒子がトナー中に埋め込まれるという現象を生じたり、トナーと磁性キャリアとの摩擦によって、トナー自体の粒子形状が角がとれて丸みを帯びてきたり、更には長時間使用時に、磁性キャリアの表面にトナーが付着して取れなくなる、所謂、スペント現象が生じたりすることにより現像剤の劣化が生じ、トナーの摩擦帯電量(所謂、トリボ)が使用時間とともに変化し、トナーの現像性が変わったためと考えられる。
【0022】
この様な現象の対策としては、例えば、通常画像形成時と参照画像形成時とで作像条件を同じにするといった手法が考えられる。しかし、通常画像形成時の作像条件は画像濃度確保、ドット再現性などの画像性全般から決定されることが多く、必ずしも現像剤のトナー濃度に対する感度の高い条件と一致しない。
【0023】
そのため、例えば画像性を優先して通常画像形成時の現像バイアスを決定し、参照画像の形成時にも同じ現像バイアスを使用した場合、トナー濃度感度が小さく、トナー濃度が大きくばらつき、現像剤あふれ、濃度変動、キャリア付着などの弊害が発生する場合がある。一方、トナー濃度感度を優先して通常画像形成時の現像バイアスを決定し、参照画像の形成時にも同じ現像バイアスを使用した場合、今度は画像性を損ない、高品質な画像を提供できなくなる可能性が生じる。本発明は、上記事項に鑑みなされたものである。
【0024】
従って、本発明の目的は、参照画像の濃度検知結果に基づいてトナー補給制御を行なう画像形成装置において、画像濃度の低下若しくは上昇、或いは現像剤のトナー濃度の変動を防止し、良好な画像を長期にわたって形成することのできる画像形成装置を提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、像担持体と、トナーとキャリアとを備える現像剤を用いて前記像担持体上に形成された潜像をトナー像とする現像手段と、前記現像手段へバイアスを印加するバイアス印加手段と、前記現像手段にトナーを補給するトナー補給手段と、濃度検知用の参照画像の濃度を検知する検知手段と、を有する画像形成装置において、参照画像の形成に用いるバイアスを複数種類のバイアスの中から選択する選択手段を有し、前記選択手段により選択されたバイアスを用いて参照画像を形成し、この参照画像の濃度を前記検知手段で検知した結果に基づいて前記現像手段へのトナー補給量を決定することを特徴とする画像形成装置である。
【0026】
本発明の一実施態様によると、前記選択手段は、前記現像手段内のトナー濃度の変動量に対して出力画像濃度の変動量が小さくなる第1バイアスと、前記現像手段内のトナー濃度の変動量に対して出力画像濃度の変動量が大きくなる第2バイアスと、を選択可能である。一実施態様では、前記選択手段によって前記第2バイアスを選択する頻度は前記第1バイアスを選択する頻度よりも少ない。又、一実施態様では、前記第1バイアスは、通常画像形成時に用いる現像バイアスであり、そして、前記第1バイアスは、直流成分に交流成分を断続的に重畳したバイアスとし、前記第2バイアスは、直流成分に交流成分を連続的に重畳した実質的に矩形波状のバイアスとすることができる。
【0027】
本発明の一実施態様によると、前記参照画像の目標濃度は中間調濃度である。
【0028】
本発明において、前記参照画像は、記像担持体上、中間転写体上、転写材上又は転写材担持体上にて検知することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0030】
実施例1
先ず、図1を参照して、本発明に係る画像形成装置の一実施例の全体構成について説明する。本実施例では、本発明を電子写真方式のデジタル複写機に適用する。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、電子写真方式や静電記録方式の他の種々の画像形成装置に等しく適用することができる。
【0031】
本実施例の画像形成装置では、複写されるべき原稿31の画像は、レンズ32によってCCDなどの撮像素子33に投影される。この撮像素子33は、原稿画像を多数の画素に分解し、各画素の濃度に対応した光電変換信号を発生する。撮像素子33から出力されるアナログ画像信号は画像信号処理回路34に送られ、ここで各画素毎にその画素の濃度に対応した出力レベルを有する画素画像信号に変換され、パルス幅変調回路35に送られる。
【0032】
このパルス幅変調回路35は入力される画素画像信号毎に、そのレベルに対応した幅(時間長)のレーザ駆動パルスを形成して出力する。即ち、図2(a)に示すように、高濃度の画素画像信号に対してはより幅の広い駆動パルスWを、低濃度の画素画像信号に対してはより幅の狭い駆動パルスSを、中濃度の画素画像信号に対しては中間の幅の駆動パルスIをそれぞれ形成する。
【0033】
パルス幅変調回路35から出力されたレーザ駆動パルスは、露光手段たるレーザスキャナLが備える半導体レーザ36に供給され、半導体レーザ36をそのパルス幅に対応する時間だけ発光させる。従って、半導体レーザ36は高濃度画素に対してはより長い時間駆動され、低濃度画素に対してはより短い時間駆動されることになる。それ故、感光体ドラム40は、次に述べる光学系によって、高濃度画素に対しては主走査方向により長い範囲が露光され、低濃度画素に対しては主走査方向により短い範囲が露光される。つまり、画素の濃度に対応して静電潜像のドットサイズが異なる。従って、当然のことながら、高濃度画素に対するトナー消費量は低濃度画素に対するそれよりも大である。尚、図2(d)に低、中、高濃度画素の静電潜像をそれぞれL、M、Hで示した。
【0034】
レーザスキャナLにおいて、半導体レーザ36から照射されたレーザ光36aは、回転多面鏡37によって掃引され、f/θレンズなどのレンズ38、及びレーザ光36aを像担持体たる円筒上の電子写真感光体、即ち、感光体ドラム40方向に指向させる固定ミラー39によって、感光体ドラム40上にスポット結像される。かくして、レーザ光36aは感光体ドラム40をその回転軸とほぼ平行な方向(主走査方向)に走査し、静電潜像を形成する。
【0035】
感光体ドラム40はアモルファスシリコン、セレン、OPCなどの感光体を表面に有し、図中矢印方向に回転する。回転する感光体ドラム40は、先ず、露光器41で均一に除電を受けた後、帯電手段たる1次帯電器42により均一に帯電される。その後、上述した画像情報信号に対応して変調されたレーザ光36aで露光走査され、これによって画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0036】
本実施例の画像形成装置では、1次帯電器42、レーザスキャナLなどによって、感光体ドラム40上にデジタル方式で潜像を形成する潜像形成手段を構成している。
【0037】
この静電潜像は非磁性トナー(トナー)と磁性キャリア(キャリア)が混合された2成分現像剤(現像剤)43を使用する現像手段としての現像装置44によって反転現像され、トナー像として可視化される。ここで、反転現像とは、感光体ドラム40の光で露光された領域に、潜像と同極性に帯電したトナーを付着させて、これを可視化する現像方法である。
【0038】
このトナー像は、転写材担持体としての転写材担持ベルト47により感光体ドラム40との対向部に搬送された転写材P上に、転写手段たる転写帯電器49の作用により転写される。転写材担持ベルト47は2個のローラ45a、45b間に張架され、図示矢印方向に無端駆動することにより、その上に保持した転写材P、例えば、用紙、OHPシート、布などを感光体ドラム40に搬送する。トナー像が転写された転写材Pは、転写材担持ベルト47から分離されて定着器(図示せず)に搬送され、ここで、トナー像は永久像として転写材Pに定着される。又、転写後に感光体ドラム40上に残留したトナーは、その後、クリーナ50によって除去される。
【0039】
尚、説明を簡単にするために、図1には、単一の画像形成ステーション(感光体ドラム40、露光器41、1次帯電器42、現像装置44などを含む)のみを図示したが、本実施例の画像形成装置は、例えば図8に示すように、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの各色に対する画像形成ステーション(像形成手段)Pa、Pb、Pc、Pdを具備したカラー画像形成装置であり、この画像形成ステーションPa〜Pdが、転写材担持ベルト47上にその移動方向に沿って順次に配列されている。そして、例えばフルカラー画像の形成時には、各画像形成ステーションの感光体ドラム40上に原稿の画像を色分解した各色毎(画像の各色成分毎)の静電潜像が順次に形成され、対応する色のトナーを有する現像剤を用いる現像装置44で現像される。そして、カセットなどの転写材供給手段91から供給され、転写材担持ベルト47によって搬送されてきた転写材P上に順次に重ね合わせて転写されることになる。その後、転写材Pは転写材担持ベルト47から分離され、定着器92まで搬送され、未定着トナー像の定着を受ける。それぞれ異なる色の画像を形成することを除いて、各画像形成ステーションPa〜Pdの基本構成及び動作は同様である。
【0040】
又、本実施例の画像形成装置が備える現像装置44は、図7を参照して説明した現像装置20と同様に、磁性キャリアと非磁性トナーとを含む2成分現像剤を収容した現像容器44aを備え、この現像容器44a内には現像剤担持体である、SUSなどの非磁性材料にて作製された現像スリーブ44bが、回転する感光体ドラム40に対向して設けられている。現像スリーブ44bには、少なくとも現像工程時に、電圧印加手段(バイアス印加手段)たる現像バイアス電源90から、詳しくは後述する現像バイアスが印加される。その他の構成についても図7の現像装置20と同様であるため、詳しい説明は省略する。
【0041】
図1に示されるように、本実施例では、トナー補給手段として、現像装置44の上部には、補給用トナー63を収容したトナー補給槽60が取り付けられている。このトナー補給槽60内の下部には、トナー補給部材としてのトナー搬送スクリュー62が設置されている。トナー搬送スクリュー62は、ギア列71を介して駆動手段としてのモータ70に接続される。そして、モータ70によりトナー搬送スクリュー62を回転駆動することにより、トナー補給槽60内のトナー63が搬送されて現像装置44内に供給される。トナー搬送スクリュー62によるトナーの供給は、制御手段としてのCPU67により、モータ駆動回路69を介してモータ70の回転を制御することにより制御する。CPU67に接続されたRAM68には、例えば、モータ駆動量とトナー補給量との関係を示すデータなど、モータ駆動回路69に供給する制御データなどが記憶されている。
【0042】
次に、濃度制御装置について説明する。
【0043】
本実施例の画像形成装置では、静電潜像を現像することにより現像容器44a内の現像剤(現像容器内現像剤)43のトナー濃度(キャリア及びトナーの合計重量に対するトナー重量の割合)が低下するので、濃度制御装置によりトナー補給槽60からトナー63を現像装置44に補給する補給制御を行い、現像容器内現像剤43のトナー濃度若しくは画像濃度を一定に制御する。
【0044】
本実施例では、濃度制御装置として、感光体ドラム40上に、濃度検知用の参照画像(パッチ画像)51を作像し、その参照画像51の濃度を感光体ドラム40に対向設置したトナー像濃度検知手段としての濃度センサ73により検知して制御する方式(パッチ検ATR)と、原稿の画像濃度信号に基づいてトナー補給量を決定する、即ち、ビデオカウンタ66からの画素毎のデジタル画像信号の出力レベルから必要トナー量を演算して制御する方式(ビデオカウントATR)の2つを備えている。本実施例では、ビデオカウントATRによるトナー補給制御信号を、パッチ検ATRによるトナー濃度補給制御信号によって補正してトナー補給量を決定し、トナー補給制御を行う。
【0045】
先ず、パッチ検ATRによるトナー濃度検知方法について説明する。
【0046】
参照画像51の形成は、次のようにして行う。図1に示すように、画像形成装置には、予め定められた濃度に対応する信号レベルを有する参照画像信号を発生する、参照画像発生手段としての参照画像信号発生回路72が設けられている。この参照画像信号発生回路72からの参照画像信号を、パルス幅変調回路35に供給し、予め定められた濃度に対応するパルス幅を有するレーザ駆動パルスを発生させる。このレーザ駆動パルスを半導体レーザ36に供給し、半導体レーザ36をそのパルス幅に対応する時間だけ発光させ、感光体ドラム40を走査する。尚、このときビデオカウンタ66は作動させない。これによって、予め定められた濃度に対応する参照画像51の静電潜像を感光体ドラム40に形成し、この参照画像51の静電潜像を現像装置44により現像する。
【0047】
そして、本実施例では、パッチ検ATRに使用する参照画像51を形成する際に現像スリーブ44bに印加する現像バイアスとして、主に通常作像時と同じ波形の現像バイアスを用い、適宜通常作像時と異なる波形の現像バイアスを用いる。これにより、現像剤のトナー濃度を一定に維持し、且つ、画像濃度が一定の高品質なカラー画像を得ることができる。以下に詳細を述べる。
【0048】
本実施例では、通常作像時、即ち、出力画像の形成時に現像スリーブ44bに印加する現像バイアスとして、ブランクパルスバイアスを用いる。これによって、現像特性を良化させ高品質なカラー画像を提供している。以下にブランクパルスについて図3を用いて説明する。
【0049】
図3(a)は、一般的な、直流電圧に連続的に交番電圧を重畳させた矩形バイアスである。これに対し、図3(b)がブランクパルスバイアスである。このブランクパルスの特徴は、直流電圧上に断続的に交番電圧を重畳することにある。又、本実施例ではいくつかの条件から、図3(c)に示すようなダブルブランクパルスバイアスを用いた。このブランクパルスを採用することにより、ドット再現性に大幅な向上が見られ、画質向上を達成している。
【0050】
本実施例では、参照画像形成時にも、通常作像時と同様、現像スリーブ44bに印加する現像バイアスとして、主にダブルブランクパルスの現像バイアスを用いる。これにより出力画像の濃度の変化に応じたトナー濃度制御が可能となった。
【0051】
更に、適宜、図3(a)に示すような矩形パルスの現像バイアスにより参照画像51を形成してトナー濃度制御を行なうことにより、現像剤のトナー濃度が大きくばらつくことによる現像剤あふれ、キャリア付着などの弊害が発生することもない。
【0052】
図4を参照して、参照画像形成時の現像バイアスとして、適宜、矩形バイアスを用いることによる効果について説明する。図4は、トナー濃度(キャリア及びトナーの合計重量に対するトナーの重量の割合(%))と感光体ドラム40上の参照画像濃度との相関における、矩形バイアス(図3(a)の波形)を用いた場合と、ダブルブランクパルスバイアス(図3(c)の波形)を用いた場合との違いを示している。
【0053】
図4から明らかなように、ダブルブランクパルスバイアスに比べて、矩形バイアスの方が、現像剤のトナー濃度の差異を敏感に参照画像51の濃度に反映させるため、上述のように、現像剤のトナー濃度の大きな変動を防ぐことが可能である。
【0054】
このように、参照画像形成時の現像バイアスとして、少なくも通常作像時の現像バイアスと、現像剤のトナー濃度の変動に敏感な矩形バイアスとを用いることにより、現像剤のトナー濃度一定に維持し、且つ、画像濃度を一定に維持することができる。
【0055】
より具体的には、本実施例では、所定のタイミングで予め定められた中間調濃度(より詳細には、0.80;X−Rite社製X−Rite 404Aカラー反射濃度計を用いて画像濃度を測定)の参照画像51の静電潜像を感光体ドラム40に形成する。この参照画像51の静電潜像は、例えば、通常画像形成時のブランクパルスバイアスと、通常画像形成時とは異なる矩形バイアスとを10:1で用いて現像する。
【0056】
又、本実施例では、通常画像形成時のブランクパルスバイアスとして、ブランクパルスの振動部の周波数が、8.0kHz、振幅が1.8kVpp、ブランクパルスの電位が一定で変化しないブランク部の部分と、上記の感光体ドラム40と現像スリーブ44bの間隙に印加する交互電界の交互に往復する部分とを合わせて1サイクルとするとき、その全体の周波数が4.0kHzであるバイアスを用い、矩形バイアスとして、8.0kHzの矩形波を用いた。
【0057】
以上説明したように、本実施例では、(i)第1バイアスとして、通常の画像形成に用いる現像バイアスとしての(ダブル)ブランクパルス、即ち、現像容器44a内のT/D(トナー重量/現像剤重量)比の変動に対して出力画像濃度の変動がし難い、所謂、T/D比に鈍感な現像バイアスにて参照画像を現像して形成し、この参照画像の検知濃度に基づいてトナー補給量を決定する第1モードと、(ii)第2バイアスとして、通常の画像形成に用いる現像バイアスとしての(ダブル)ブランクパルスではなく矩形バイアス、即ち、現像容器44a内のT/D比の変動に対して出力画像濃度の変動がし易い、所謂、T/D比に敏感な現像バイアスにて参照画像を現像して形成し、この参照画像の検知濃度に基づいてトナー補給量を決定する第2モードと、を適宜切替え実行可能な構成となっている。
【0058】
更に、本実施例では、出力画像濃度の安定化を図るために、通常は、第1モードを実行するように制御されている。しかしながら、第1モードだけで制御を継続し続けると、現像容器44a内のT/D比が大きく変動してしまい、現像容器44aからトナー飛散してしまうなどの不具合が発生する懸念があった。そこで、本実施例では、第2モードを第1モードの実行頻度よりも低くなるような所定のタイミングで実行することで(例えば、第1モードを連続して10回実行したら、11回目は第2モードを実行し、その後、12〜21回は第1モードを実行し、22回目は第2モードを実行するとして、以後これを繰り返す。即ち、第1モードを連続して所定回数実行する毎に一旦第2モードに切り替えてこれを実行する、といった工程を繰り返す。)、出力画像濃度の安定化と共に現像容器44a内のトナー濃度(T/D比)の安定化の両立を図っている。
【0059】
参照画像の形成に用いるバイアスを上述のような複数種類のバイアス(本実施例では2種類)の中から選択する選択手段としては、パッチ検ATRの実行タイミングを監視し、斯かるタイミングを検知した際に前回使用したバイアス条件、前回までの当該バイアス条件の使用回数などを参照して何れのバイアスを用いるかを選択する制御手段としてのCPU67が機能する。現像スリーブ44bにバイアスを印加するバイアス印加手段90は、CPU67により選択されたバイアスを印加すべく制御される。
【0060】
尚、ダブルブランクパルスバイアスと矩形バイアスとは、周波数、Vppなどの条件が同じである方が、コスト的に有利である。但し、本発明はこれに限定されるものではない。
【0061】
又、本発明の効果を損なうものでなければ、参照用画像形成時は通常画像形成時と異なる電位条件(例えばアナログ潜像に対して参照用画像を作成する)としても差し支えない。
【0062】
又、参照画像51として中間調濃度のものを採用することで、濃度に対するセンサー感度の点で有利である。
【0063】
次いで、上述のようにして得られた参照画像(トナー像)51の濃度を、トナー像濃度検知手段たる濃度センサ73により検知する。つまり、本実施例では、濃度センサ73は、LEDなどの発光部73a及び光電変換素子(PDなど)などの受光部73bを有する。濃度センサ73の発光部73aからの光を照射し、その反射光を受光部73bで受光し、参照画像51の実際の濃度を検知する。検知した参照画像51の濃度は、現像容器内現像剤43の実際のトナー濃度に対応する。
【0064】
実際の参照画像51の濃度を検知した際の受光部73bからの出力信号は、比較器75の一方の入力に供給される。この比較器75の他方の入力には、基準電圧信号源76から参照画像51の規定濃度(初期濃度)に対応する基準信号が入力されている。比較器75は、実際の参照画像51の濃度と初期濃度とを比較して、その濃度差を求め、この濃度差の出力信号をCPU67に供給する。
【0065】
この濃度差の出力信号は、本実施例では、ビデオカウントATRによる現像容器内現像剤43へのトナー補給制御に使用する。
【0066】
尚、本実施例の画像形成装置は、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの4色分の画像形成ステーションPa〜Pd(図8)を備えているので、各色の画像形成ステーションPa〜Pdにおいて、上述のようにして、各色の参照画像51の濃度検知及び初期濃度との比較が行なわれる。そして、各色の参照画像51の実際の濃度と初期濃度との濃度差が求められて、その濃度差の出力信号がCPU67に供給される。
【0067】
次に、濃度制御装置としてのビデオカウントATRによるトナー補給制御について説明する。
【0068】
本実施例では、ビデオカウンタ66が、原稿画像の画素毎のデジタル画像信号の出力レベルから必要トナー量を積算して、ビデオカウントATRによる現像剤へのトナー補給制御を行なわせる。本実施例の画像形成装置は、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの4色分の画像形成ステーションPa〜Pd(図8)を備えているので、ビデオカウンタ6は、原稿画像の分解された各色成分の画素毎のデジタル画像信号の出力レベルから、各色の画像形成部Pa〜Pdにおける必要トナー量を積算して、各色の現像剤へのトナー補給制御を行わせる。
【0069】
その際、CPU67において、上記パッチ検ATRによる参照画像51の濃度差の出力信号から、参照画像51の濃度を初期濃度に戻すのに必要な、現像剤中のトナー過不足量(トナー補給量)を演算する。そして、図5に示すテーブルから得られた補正係数を、ビデオカカウントATRにより求められたトナー補給量に掛け合わせた値を、補正されたトナー補給量としトナー補給を行なう。
【0070】
例えば、上記現像剤のトナー過不足量が、図5に示すように、設定値からのトナー濃度ずれ量として1.00又は−1.00のときには、それぞれ補正係数を1.50又は0.50として、ビデオカカウントATRにより求められたトナー補給量に掛け合わせ、この値を補正されたトナー補給量としトナー補給を行なう。
【0071】
パッチ検ATRによるビデオカウントATRの補正は、本実施例では、10回毎(タイミング)に行う。
【0072】
上述の濃度制御装置を用いて画像形成を行ったところ、画像濃度の低下若しくは上昇が発生することなく、常に所望の濃度の画像を形成することができ、又、画像形成の初期から画像濃度が一定したカラー画像を長期にわたり得ることができた。
【0073】
以上、本実施例では、パッチ検ATRにより補正係数を求めて、ビデオカウントATRによるトナー補給制御の補正を行い、トナー補給を行なう。その際、パッチ検ATR用の参照画像形成時の現像バイアスとして、通常画像形成に用いるダブルブランクパルスと、通常画像形成時とは異なる、トナー濃度に敏感な矩形バイアスとを併用する。そして、主に通常画像形成時と同じダブルブランクパルスで参照画像を形成し、適宜矩形バイアスを用いて参照画像を形成することにより、画像濃度変動を最小限に抑えて、且つ、トナー濃度のばらつきも抑えることができ、結果として高品質なカラー画像を形成することができる。
【0074】
つまり、2成分現像剤へのトナー補給制御を、通常画像形成時と同じ現像バイアス波形を用いて作像する参照画像を含む2種類以上の参照画像を併用して行うことにより、より詳細には、画像濃度検知用の参照画像を、画像濃度を顕著に反映する通常現像バイアスと、トナー濃度を顕著に反映する他のバイアス波形とで作像し、その参照画像の濃度を検知したトナー像濃度検知手段の出力値に基づいてトナー補給量を決定することにより、現像剤のトナー濃度を一定に維持し、且つ、画像形成の初期から画像濃度が一定の高品質なカラー画像を得ることができる。
【0075】
実施例2
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本構成及び動作は実施例1のものと同じであるので、同様の構成、作用を有する要素には同一符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0076】
本実施例では、濃度制御装置として、実施例1と同様に、パッチ検ATRと、ビデオカウントATRを備えている。そして、ビデオカウントATRによるトナー補給制御信号を、パッチ検ATRによるトナー補給制御信号により補正してトナー補給量を決定し、トナー補給制御を行う。
【0077】
本実施例の画像形成装置は、通常作像時の現像バイアスとして、ブランクパルスバイアス、特に、ダブルブランクパルスバイアスを用い、現像特性を良化させ高品質なカラー画像を提供する一方、パッチ検ATRにおける参照画像形成時の現像バイアスとして、主に通常作像時と異なる矩形バイアスを用いている。つまり、本実施例では、実施例1とは逆に、現像容器44a内のトナー濃度の変動量に対して出力画像濃度の変動量が小さくなる第1バイアスを選択する頻度が、現像容器44a内のトナー濃度の変動量に対して出力画像濃度の変動量が大きくなる第2バイアスを選択する頻度よりも少なくなるように設定する。
【0078】
これによりトナー濃度の変化を敏感に捉えることができ、現像剤トナー濃度が大きくばらつくことによる現像剤あふれ、キャリア付着などの弊害も発生することは無い。更に、参照画像形成時の現像バイアスとして、適宜通常バイアスであるダブルブランクバイアスを用いることにより、画像濃度が一定の高品質なカラー画像を得ることができる。
【0079】
より具体的には、通常画像形成時のブランクパルスバイアスとして、ブランクパルスの振動部の周波数が、8.0kHz、振幅が1.8kVpp、ブランクパルスの電位が一定で変化しないブランク部の部分と、上記の感光体ドラム40と現像スリーブ44bの間隙に印加する交互電界の交互に往復する部分とを合わせて1サイクルとするとき、その全体の周波数が4.0kHzであるバイアスを用い、矩形バイアスとして、8.0kHzの矩形波を用いた。
【0080】
パッチ検ATRによるトナー補給制御信号による、ビデオカウントATRによるトナー補給制御信号の補正方法は、実施例1と同様である。
【0081】
上述の濃度制御装置を用いて画像形成を行ったところ、画像濃度の低下若しくは上昇が発生することなく、常に所望の濃度の画像を形成することができ、又、画像形成の初期から画像濃度が一定したカラー画像を長期にわたり得ることができた。
【0082】
以上、本実施例では、パッチ検ATRにより補正係数を求めて、ビデオカウントATRによるトナー補給制御の補正を行い、トナー補給を行なう。パッチ検ATR用の参照画像形成時の現像バイアスとして、通常画像形成時に用いるダブルブランクパルスと、通常画像形成時とは異なる、トナー濃度に敏感な矩形バイアスとを併用する。そして、主に通常画像形成時と異なる矩形バイアスで参照画像を形成し、適宜通常画像形成時と同じダブルブランクパルスで参照画像を形成することにより、トナー濃度変動をを最小限に抑えて、且つ、画像濃度のばらつきも抑えることができ、結果として高品質なカラー画像を形成することができる。
【0083】
実施例3
次に、本発明の更に他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本構成及び動作は実施例1のものと同じであるので、同様の構成、作用を有する要素には同一符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0084】
本実施例の画像形成装置は、濃度制御装置として、パッチ検ATRを備えている。本実施例では、パッチ検ATRによるトナー補給制御の信号を用いて、そのままトナー補給にフィードバックをかける。
【0085】
そして、このパッチ検ATRにおける参照画像形成時の現像バイアスとして、主に通常画像形成時の現像バイアスと同じダブルブランクパルスを用い、適宜矩形バイアスを用いる。これにより、画像濃度/トナー濃度ともに安定した画像形成を行なうことができる。
【0086】
本実施例におけるパッチ検ATRによるトナー補給制御について説明する。
【0087】
参照画像51の形成は、次のようにして行う。図1に示すように、画像形成装置には、予め定められた濃度に対応する信号レベルを有する参照画像信号を発生する参照画像信号発生回路72が設けられている。この参照画像信号発生回路72からの参照画像信号を、パルス幅変調回路35に供給し、予め定められた濃度に対応するパルス幅を有するレーザ駆動パルスを発生させる。このレーザ駆動パルスを半導体レーザ36に供給し、半導体レーザ36をそのパルス幅に対応する時間だけ発光させ、感光体ドラム40を走査する。尚、このときビデオカウンタ66は作動させない。これによって、予め定められた濃度に対応する参照画像51の静電潜像を感光体ドラム40に形成し、この参照画像51の静電潜像を現像装置44により現像する。
【0088】
このとき、上述のように、参照画像形成時の現像バイアスとして、主に通常画像形成時の現像バイアスと同じダブルブランクパルスを用い、適宜矩形バイアスを用いる。つまり、ここでは、実施例1と同様、現像容器44a内のトナー濃度の変動量に対して出力画像濃度の変動量が大きくなる第2バイアスを選択する頻度が、現像容器44a内のトナー濃度の変動量に対して出力画像濃度の変動量が小さくなる第1バイアスを選択する頻度よりも少なくなるように設定する。
【0089】
より具体的には、通常画像形成時のブランクパルスバイアスとして、ブランクパルスの振動部の周波数が、8.0kHz、振幅が1.8kVpp、ブランクパルスの電位が一定で変化しないブランク部の部分と、上記の感光体ドラム40と現像スリーブ44bの間隙に印加する交互電界の交互に往復する部分とを合わせて1サイクルとするとき、その全体の周波数が4.0kHzであるバイアスを用い、矩形バイアスとして、8.0kHzの矩形波を用いた。
【0090】
次いで、上述のようにして得られた参照画像(トナー像)51の濃度を濃度センサ73により検知する。上記実施例と同様に、濃度センサ73は、LEDなどの発光部73a及び光電変換素子(PDなど)などの受光部73bを有する。濃度センサ73の発光部73aからの光を照射し、その反射光を受光部73bで受光し、参照画像51の実際の濃度を検知する。検知した参照画像51の濃度は、現像容器内現像剤43の実際のトナー濃度に対応する。
【0091】
実際の参照画像51の濃度を検知した際の受光部73bからの出力信号は、比較器75の一方の入力に供給される。この比較器75の他方の入力には、基準電圧信号源76から参照画像51の規定濃度(初期濃度)に対応する基準信号が入力されている。比較器75は、実際の参照画像51の濃度と初期濃度とを比較して、その濃度差を求め、この濃度差の出力信号をCPU67へ供給する。この濃度差の出力信号は、現像容器内現像剤43へのトナー補給制御に使用する。つまり、CPU67は、パッチ検ATRによる参照画像51の濃度差の出力信号から、参照画像の濃度初期濃度に戻すのに必要な、現像剤中のトナー過不足量(トナー補給量)を演算する。そして、この演算結果に基づいてトナー補給を行う。
【0092】
上述の濃度制御装置を用いて画像形成を行ったところ、画像濃度の低下若しくは上昇が発生することなく、常に所望の濃度の画像を形成することができ、又、画像形成の初期から画像濃度が一定したカラー画像を長期にわたり得ることができた。
【0093】
以上、本実施例のように濃度制御装置としてパッチ検ATRのみを備えた画像形成装置においても、参照画像形成時の現像バイアスとして、通常画像形成時の現像バイアスであるダブルブランクパルスバイアスと、通常画像形成時の現像バイアスとは異なる矩形バイアスとを併用することにより、画像濃度を適正且つ安定に制御し、又トナー濃度のばらつきも少なく制御された高品質なカラー画像を形成することができる。
【0094】
尚、本実施例においても、実施例2と同様に、主に通常画像形成時とは異なる矩形バイアスにより参照画像を形成し、適宜通常画像形成時と同じダブルプランクパルスバイアスにより参照画像形成を形成することでも、トナー濃度と画像濃度の安定化を図ることができる。
【0095】
以上、本発明を、具体的実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではないことを理解されたい。
【0096】
上記各実施例においては、感光体ドラム40上に参照画像51を形成し、濃度センサ73は、感光体ドラム40上で参照画像51の濃度を検知したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0097】
例えば、参照画像を転写材担持体47に形成し、転写材担持体47上でその濃度を検知するように構成してもよい。又、中間転写方式の画像形成装置にあっては、参照画像は、上記各実施例と同様に感光ドラム40上でその濃度を検知してもよいが、別法として参照画像を中間転写体上に形成し、中間転写体上でその濃度を検知するように構成してもよい。更に、参照用画像は、紙などの転写材上に形成し、転写材上でその濃度を検知しても何ら問題ない。
【0098】
例えば、中間転写方式の画像形成装置は、図9に示すような概略構成を有する。つまり、上記各実施例の画像形成装置と同様の複数の画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを有し、これら画像形成部Pa〜Pdにおいて上述と同様にして形成されたトナー像が、各画像形成部Pa〜Pdを通過して無端移動する中間転写体(例えば、中間転写ベルト)80上に順次転写(1次転写)される。中間転写体80上で複数色重ねられたトナー像は、転写材供給手段91、転写材搬送手段82などにより搬送されてきた転写材P上に、2次転写手段81の作用により一括して転写される。その後、定着器92によって未定着トナー像が転写材Pに定着されて、例えばフルカラーの記録画像が形成される。このような画像形成装置において、例えば、各画像形成部Pa〜Pdにて形成した参照画像を中間転写体80に転写して、その濃度を濃度センサ73により中間転写体上で検知することができる。
【0099】
又、本発明はそれぞれが像担持体を有する複数の画像形成部を有する画像形成装置に適用することに限定されるものではない。例えば、単一の像担持体上に、色分解された画像情報に従う潜像を順次形成し、これを複数の現像手段により現像すると共に、転写材担持体上の転写材に順次転写するか、或いは中間転写体に順次転写した後一括して転写材に転写して記録画像を得る画像形成装置にも等しく適用できる。更に、本発明はカラー画像形成装置に制限されず、単一色の画像形成装置にも等しく適用可能である。
【0100】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、参照画像の濃度検知結果に基づいてトナー補給制御を行う画像形成装置において、画像濃度の低下若しくは上昇、或いは現像剤のトナー濃度の変動を防止し、良好な画像を長期にわたって形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施例の要部概略構成図である。
【図2】潜像形成方法を説明するための説明図である。
【図3】ダブルブランクパルスを説明するための図である。
【図4】トナー濃度と参照画像濃度との相関図である。
【図5】パッチ検ATRによる設定値からのトナー濃度ずれ量に対する補正係数を説明するためのグラフ図である。
【図6】従来の画像形成装置の一例の概略構成図である。
【図7】従来の現像装置の一例の概略構成図である。
【図8】本発明を適用し得る画像形成装置の一例の概略構成図である。
【図9】本発明を適用し得る画像形成装置の他の例の概略構成図である。
【符号の説明】
40 感光体ドラム(像担持体)
44 現像装置(現像手段)
62 トナー補給スクリュー
66 カウンタ
70 モータ
73 濃度センサ(トナー像濃度検知手段)
90 バイアス印加手段

Claims (11)

  1. 像担持体と、トナーとキャリアとを備える現像剤を用いて前記像担持体上に形成された潜像をトナー像とする現像手段と、前記現像手段へバイアスを印加するバイアス印加手段と、前記現像手段にトナーを補給するトナー補給手段と、濃度検知用の参照画像の濃度を検知する検知手段と、を有する画像形成装置において、
    参照画像の形成に用いるバイアスを複数種類のバイアスの中から選択する選択手段を有し、前記選択手段により選択されたバイアスを用いて参照画像を形成し、この参照画像の濃度を前記検知手段で検知した結果に基づいて前記現像手段へのトナー補給量を決定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記選択手段は、前記現像手段内のトナー濃度の変動量に対して出力画像濃度の変動量が小さくなる第1バイアスと、前記現像手段内のトナー濃度の変動量に対して出力画像濃度の変動量が大きくなる第2バイアスと、を選択可能であることを特徴とする請求項1の画像形成装置。
  3. 前記選択手段によって前記第2バイアスを選択する頻度は前記第1バイアスを選択する頻度よりも少ないことを特徴とする請求項2の画像形成装置。
  4. 前記第1バイアスは、通常画像形成時に用いる現像バイアスであることを特徴とする請求項1、2又は3の画像形成装置。
  5. 前記第1バイアスは、直流成分に交流成分を断続的に重畳したバイアスであることを特徴とする請求項記載4の画像形成装置。
  6. 前記第2バイアスは直流成分に交流成分を連続的に重畳した実質的に矩形波状のバイアスであることを特徴とする請求項2〜5のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  7. 前記参照画像の目標濃度は中間調濃度であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  8. 前記参照画像は記像担持体上にて検知されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  9. 前記参照画像は中間転写体上にて検知されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  10. 前記参照画像は転写材上にて検知されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  11. 前記参照画像は、転写材担持体上にて検知されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載の画像形成装置。
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