JP2004163431A - フライス加工されたブレードリングセグメント用のゲージ - Google Patents

Abstract

【課題】 本発明は、圧縮機ブレードリングセグメントをフライス加工する際に用いられる測定装置に関する。
【解決手段】 ブレードセグメント（１４）の末端縁（４６）から該セグメント内に形成された溝（１８）の中心位置（１６）までの距離（ｄ）を測定するためのゲージ組立体（１０）は、セグメントの端縁（３６、４６）と係合するようになっている少なくとも２つの基準面（３８、４４）を有するゲージ本体（１２）と、目盛板（５６）とゲージ本体の部分を貫通するステム（５０）とを有するダイヤルインジケータゲージ（４８）と、溝（１８）内に挿入されるようになっており、使用中にダイヤルインジケータゲージ（４８）のステム（５０）と整合する要素（６４）が取り付けられているスライドゲージ（５８）とを含む。
【選択図】 図１

Description

本発明は、圧縮機ブレードリングセグメントをフライス加工する際に用いられる測定装置に関する。

圧縮機ステータブレードは、一般的に複数の円弧形のセグメント内に嵌められ、該セグメントは、組み合わされて、各々が複数のブレードを含む環状のセグメントのリングを形成する。ブレードは、一般的にブレードの基部に形成された雄ダブテールがセグメントのダブテールスロット内に摺動可能に受けられているダブテール構成を用いて、セグメントに固定される。セグメント内のダブテール溝は、フライス加工により形成されることができるが、セグメントを保持するのに必要とされる固定具は、特定の基準点を一貫してかつ繰返し可能に得ることができることを保証しない。この基準点は、セグメントの末端縁から該セグメント内の第１のダブテール溝の中心まで測定される。この基準点は、タービンの圧縮機内の特定の段についてブレードを正しい間隔で配置することを保証するために、各セグメントにおいて正確でなければならない。この間隔を置いた配置が正しくなければ、空気の乱流が起こりタービン性能の低下を生じる可能性がある。

本発明は、部品の生産を行いながら機械と固定具との整合性を確認する手動ゲージ組立体を提供する。

例示的な実施形態では、ゲージ組立体は、従来型のダイヤルインジケータゲージを組み込んだゲージ本体を含み、該ダイヤルインジケータゲージは、セグメント内に形成された第１のダブテールスロット内に受けられるように設計されたスライドゲージと組み合わされて働く。ゲージ本体は、ダブテール溝の傾斜した端縁にほぼ対応する傾斜縁部を含み、該傾斜縁部は、セグメントの右側端縁に係合するようになっている内部右側縁部と協働する。ダイヤルインジケータは、インジケータのステムがゲージ本体内の穴を貫通し傾斜面に沿って突き出た状態で、該本体内に支持される。スライドゲージ部品は、ダブテール溝内にぴったりと嵌まるような寸法にされており、また固定ピンがスライドゲージの中心に配置されて、該スライドゲージが溝内に取り付けられたとき、該ピンがダブテール溝の長手方向中心線上に位置するようになっている。ピンはまた、セグメントの側端縁間の中心に位置するように配置されている。スライドゲージがスロット内に挿入される場合に、ゲージ本体は、該本体がセグメントの上端面と係合しかつ該セグメントの右側端縁に沿って係合するように、セグメント上に位置決めされる。スライドゲージがそのように位置決めされると、ダイヤルインジケータのステムは、スライドゲージ上の固定ピンに係合し、セグメントの上端又は末端縁からダブテールスロットの中心までの距離を測定することになる。多くの場合、この測定値は、「ゼロ点」寸法と呼ばれ、セグメント内の他のダブテール溝全てをフライス加工するための基準寸法として用いられる。

従って、１つの例示的な実施形態では、本発明は、ブレードセグメントの末端縁から該セグメント内に形成された溝の中心位置までの距離ｄを測定するためのゲージ組立体に関し、該ゲージ組立体は、セグメントの端縁と係合するようになっている少なくとも２つの基準面を有するゲージ本体と、目盛板とゲージ本体の部分を貫通するステムとを有するダイヤルインジケータゲージと、溝内に挿入されるようになっており、使用中にダイヤルインジケータゲージのステムと整合する要素が取り付けられているスライドゲージとを含む。

別の態様では、本発明は、ブレードセグメントの端縁から該セグメント内に形成された溝の中心位置までの距離ｄを測定するためのゲージ組立体に関し、該ゲージ組立体は、セグメントの端縁面と係合するようになっている少なくとも２つの基準面と溝の対応する傾斜した端縁に適合するように構成された傾斜縁部とを有するゲージ本体と、目盛板とゲージ本体の部分を貫通し傾斜縁部から突き出るステムとを有するダイヤルインジケータゲージと、溝内に挿入されるようになっており、使用中にダイヤルインジケータゲージのステムと整合する要素が取り付けられているスライドゲージとを含み、基準面の１つは、ピンを含み、また該基準面の他方は、ゲージ本体の側縁部に沿って延びる斜め面を含む。

次ぎに、本発明を図面と関連させて詳細に説明する。

図１及び図２を参照すると、円弧形ブレードセグメント１４の上端又は末端縁１２から該円弧形ブレードセグメント１４（図４参照）内の第１の傾斜したダブテール溝１８の中心線位置１６までの間の距離「ｄ」を測定するのに用いられるゲージ組立体１０が示されている。

「上」端縁及び「右」又は「左」側縁という言い方は、本明細書では単に説明を分かりやすくするために用いられており、図面の様々な図におけるゲージ組立体の向きに基づくものであることに留意されたい。それに加えて、実際にはブレードセグメント１４は円弧形であるが、その湾曲は、図面に示すセグメントの比較的小さい部分には明示されていない。

ゲージ組立体１０は、ゲージ本体１２を含み、該ゲージ本体１２は、上縁部２０と、ダブテール溝１８（図４）の傾斜した端縁２４にほぼ対応する傾斜縁部２２と、左側縁部２６と、内部右側縁部２８と、外部右側縁部３２とを含む。傾斜縁部２２は、内部右縁部２８に結合して、本体１２の残部から下向きに突出するほぼ長方形の部分３４を形成する。

ゲージ本体１２は、図２に最も良く見られるように右側縁部３２に沿ってより厚くなっており、従って斜め面３８及びアンダカット半径４０によりゲージの本体に接合された、右縁部３２に沿って延びるフランジ３６を形成している。斜め面３８は、ゲージ本体の右縁部３２に沿ってかつ該右縁部に対して平行に延びる。ゲージの斜め面３８及び背面により形成された輪郭は、セグメント１４の右側端縁３０及び前面の輪郭にほぼ適合するので、ゲージ本体１２は、図３に示すように位置決めされたときに、面３８に沿ってセグメント１４に正確に係合することになる。

穴４２が、フランジ３６に隣接しかつ上縁部２０及び右側縁部３２に近接してゲージ本体１２を貫通している。この例示的な実施形態では、ドエルピン４４（図４）が、穴４２内に圧入され、ゲージ本体の背面側から突出する。ピン４４は、図３に最も良く見られるようにまた後でさらに説明するように、セグメント１２の上端又は末端縁４６に着座するようになっている。他の適当な要素により、ピン４４と同じ目的を果たすことができることが分かるであろう。

従来型のダイヤルインジケータゲージ４８が、インジケータゲージのステム５０が穴５２を貫通し傾斜面２２から突き出た状態で、本体１２上に支持される。インジケータゲージの目盛板部分５６がゲージ本体１２の上縁部２０上に支持された状態で、止めねじ５４（又は他の適当な手段）により、ダイヤルインジケータ４８を図４に示す位置においてゲージ本体１２上に保持する。

細長い長方形のスライドゲージ５８（図３及び図４）は、ダブテール溝１８にぴったりと嵌まるような寸法にされており、該スライドゲージは、ダブテール溝１８の傾斜した側端縁と嵌まり合う斜め側縁部６０、６２を有する。スライドゲージには、該スライドゲージの中心に配置された要素、例えばピン６４が取り付けられており、該ピンは、スライドゲージがダブテール溝に取り付けられたときに、セグメント１４の側端縁３０及び３１間の中間点でダブテール溝１８の長手方向中心線上に位置することになり、すなわち、該ピンは、溝１８内の点１６（図４）に位置決めされることになる。

使用時、セグメント１４内のダブテール溝１８が、最初に清浄化され、ばりを取られる。次ぎに、スライドゲージ５８が、スロット内に挿入される。次にゲージ組立体１０が、ドエルピン４４をセグメントの上端又は末端縁と係合させ、また斜め面３８を該セグメントの側端縁３０に沿って係合させた状態で、セグメント上に位置決めされる。上記のようにゲージ組立体１０を位置決めすることはまた、スライドゲージ５８の左右の側縁部も正しく整合されることを保証することにもなる。従って、ゲージ組立体１０をセグメント１４上に正確に位置決めするのに用いられる基準面を構成するのは、斜め面３８及びドエルピン４４である。ゲージ組立体１０が正確に位置決めされると、ダイヤルインジケータゲージのステム５０は、スライドゲージ５８内のピン６４に係合することになる。このように、またダイヤルインジケータゲージが適切に較正されている場合、セグメント１４の上端又は末端縁４６とダブテールスロット１８の中心との間の距離が、目盛板に示されることになる。この距離は、その後、セグメント内の他のダブテール溝全てをフライス加工するための基準寸法として用いられる。

異なる圧縮機に対しては、ゲージ組立体の正確な構成と例えばピン４４及び６４間の様々な寸法関係とは、変えられることになることが分かるであろう。

本発明を、現在最も実用的かつ好ましい実施形態であると考えられるものに関して説明してきたが、本発明は、開示した実施形態に限定されるべきものではなく、また、特許請求の範囲に記載された符号は、理解容易のためであってなんら発明の技術的範囲を実施例に限縮するものではない。

本発明によるゲージ組立体の側面図。 ダイヤルインジケータ部品を除去した状態の、図１に示すゲージ組立体の平面図。 ブレードセグメント上に位置決めされた、図１のゲージ組立体の斜視図。 ブレードセグメントと本発明によるゲージ組立体のスライドゲージ部品とを示す平面図。

符号の説明

１０ ゲージ組立体
１２ ゲージ本体
２０ ゲージ本体の上縁部
２２ ゲージ本体の傾斜縁部
２６ ゲージ本体の左側縁部
２８ ゲージ本体の内部右側縁部
３２ ゲージ本体の外部右側縁部
３４ 本体の突出部分
４０ アンダカット半径
４４ ドエルピン
４８ ダイヤルインジケータゲージ
５０ インジケータゲージのステム
５２ ゲージ本体の穴
５４ 止めねじ
５６ インジケータゲージの目盛板
５８ スライドゲージ

Claims (10)

1. ブレードセグメント（１４）の末端縁（４６）から該セグメント内に形成された溝（１８）の中心位置（１６）までの距離（ｄ）を測定するためのゲージ組立体（１０）であって、
   前記セグメントの端縁と係合するようになっている少なくとも２つの基準面（３８、４４）を有するゲージ本体（１２）と、
   目盛板（５６）と前記ゲージ本体の部分を貫通するステム（５０）とを有するダイヤルインジケータゲージ（４８）と、
   前記溝（１８）内に挿入されるようになっており、使用中に前記ダイヤルインジケータゲージ（４８）のステム（５０）と整合する要素（６４）が取り付けられているスライドゲージ（５８）と、
   を含むことを特徴とするゲージ組立体（１０）。
2. 前記スライドゲージ（５８）には斜め側縁部（６０、６２）が設けられ、また前記要素はピン（６４）を含むことを特徴とする、請求項１に記載のゲージ組立体。
3. 前記基準面の１つは、前記ゲージ本体の背面側から突出するピン（４４）を含むことを特徴とする、請求項１に記載のゲージ組立体。
4. 前記基準面の他方は、前記ゲージ本体の側縁部（３２）に沿って延びる斜め面（３８）を含むことを特徴とする、請求項３に記載のゲージ組立体。
5. 前記斜め面（３８）は、前記ブレードセグメントの対応する端縁（３０）に適合するような形状にされていることを特徴とする、請求項４に記載のゲージ組立体。
6. 前記ステム（５０）は、前記ゲージ本体に形成されかつ前記傾斜したダブテール溝（１８）の端縁（２４）に対応する傾斜縁部（２２）から突出していることを特徴とする、請求項５に記載のゲージ組立体。
7. 前記ダイヤルインジケータの目盛板（５６）は、前記ゲージ本体の上縁部（２０）上に着座することを特徴とする、請求項１に記載のゲージ組立体。
8. ブレードセグメント（１４）の端縁（４６）から該セグメント内に形成された溝（１８）の中心位置（１６）までの距離（ｄ）を測定するためのゲージ組立体（１０）であって、
   前記セグメント（１４）の端縁面と係合するようになっている少なくとも２つの基準面（３８、４４）と前記溝の対応する傾斜した端縁（２４）に適合するように構成された傾斜縁部（２２）とを有するゲージ本体（１２）と、
   目盛板（５６）と前記ゲージ本体の部分を貫通し前記傾斜縁部（２２）から突き出るステム（５０）とを有するダイヤルインジケータゲージ（４８）と、
   前記溝（１８）内に挿入されるようになっており、使用中に前記ダイヤルインジケータゲージ（４８）のステム（５０）と整合する要素（６４）が取り付けられているスライドゲージ（５８）と、を含み、
   前記基準面の１つは、ピン（４４）を含み、また該基準面の他方は、前記ゲージ本体の側縁部（３２）に沿って延びる斜め面（３８）を含む、
   ことを特徴とするゲージ組立体。
9. 前記ダイヤルインジケータゲージ（４８）の目盛板（５６）は、前記ゲージ本体の上縁部（２０）上に着座することを特徴とする、請求項８に記載のゲージ組立体。
10. 前記スライドゲージ（５８）には斜め側縁部（６０、６２）が設けられ、また前記要素はピン（６４）を含むことを特徴とする、請求項８に記載のゲージ組立体。

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