JP2004163352A - 放射線弁別装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ホスイッチ型放射線計測装置が出力する電圧波形からディジタル化された波形データを作る。波形データを用い、波形のエンベロープ時間幅が40nsec〜160nsecのものを中性子線として弁別する。さらに、放射線の種類ごとの標準波形データを用意しておき、検出された波形データと各々の放射線の標準波形データとの偏差を計算して、偏差が最も少ない標準波形データに対応する放射線が検出された放射線であると弁別する。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は中性子計測技術に関し、特に航空宇宙分野で利用される中性子計測技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
宇宙環境、あるいは航空機が飛行する高高度の上空では人体あるいは装置が受ける放射線が地上よりも大きくなる。宇宙環境、あるいは飛行機が飛行する高高度の上空ではγ線、中性子線、陽子線に例示される放射線が降り注ぐ。放射線のうち中性子線は人体あるいは装置に対する影響が大きい。γ線、陽子線に例示される複数の種類の放射線が存在する環境において中性子線を精度よく測定する技術が求められている。
【0003】
宇宙環境、あるいは飛行機が飛行する高高度の上空における自然放射線を測定するために好適に用いられる放射線計測装置として、ホスイッチ型放射線計測装置が知られている。図5を参照して、ホスイッチ型放射線計測装置30は、プラスチックシンチレータ31と、液体シンチレータ32と、ライトガイド33と、光電子増倍管34とを備えている。放射線がプラスチックシンチレータ31あるいは液体シンチレータ32に入射すると、プラスチックシンチレータ31あるいは液体シンチレータ32は発光する。発光した光はライトガイド33によって光電子増倍管34の光電面に導かれる。光電面に光を受けた光電子増倍管34は陽極から電流を出力する。
【0004】
ホスイッチ型放射線計測装置30において、光電子増倍管34が出力する電流の電圧波形は、プラスチックシンチレータ31あるいは液体シンチレータ32に入射した放射線の種類が同じであれば各々の種類毎に決まった標準波形に近い波形となり、種類が異なれば異なった波形となる。
【0005】
放射線計測装置、特にホスイッチ型の放射線計測装置の出力から放射線の種類を弁別する技術、特に中性子線を正確に弁別する技術が求められている。
【0006】
中性子束を検出すると負極性のパルス信号を発生する中性子測定装置において、該中性子測定装置が単位時間あたりに出力する出力パルス信号のうちに含まれる負極性パルスの計数値から正極性パルスの計数値を減算するパルス補正手段を具備することによって、ノイズの影響を除去して中性子を検出する中性子測定装置が知られている(特許文献1参照)。
【0007】
原子炉の中性子束を測定する中性子検出器から出力されるパルス信号をパルス数計測法によって計測する中性子測定装置において、波高弁別レベルを予め定め、パルス信号をその波高弁別レベルに基づいて弁別し、波高弁別後のパルス数を計測するパルス数計測手段と、波高弁別レベルの値を可変とし、その時の波高弁別レベルと各波高弁別レベルに対応したパルス数計測器との関連を示すパルス波高弁別特性を測定するパルス波高弁別特性測定手段を備え、パルス数計測値とパルス波高弁別特性データを並行して表示することを特徴とする中性子測定装置が知られている(特許文献2参照)。
【0008】
【特許文献1】特開2001−183465号公報
【特許文献2】特開2000−111654号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、宇宙環境あるいは高高度の上空における自然放射線を弁別する性能が高い放射線弁別装置を提供することである。
【0010】
本発明の他の目的は、宇宙環境あるいは高高度の上空における自然放射線のうちで中性子線を弁別する性能が高い放射線弁別装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
以下に、[発明の実施の形態]で使用される番号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明の実施の形態]との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0012】
本発明における放射線弁別装置(1)は、入射した放射線のエネルギーを電圧波形(8)に変換して出力する放射線計測装置(2)から出力される電圧波形(8)を入力し、所定の時間毎に電圧波形(8)の高さを抽出したデータ(9)を保存し、該データ(9)を出力するための出力手段を備えたデータ取得部(3)と、該データ(9)を用いて放射線の種類を弁別する弁別部(5、6、7)とを具備している。放射線計測装置(2)は、ホスイッチ型の放射線計測装置である。
【0013】
ホスイッチ型放射線計測装置(2)は放射線を検出するためにシンチレータ(31、32)を用いており、取り扱いが容易である。シンチレータ(31、32)を用いた放射線計測装置(2)は、宇宙環境あるいは高高度の上空における自然放射線程度の放射線量においては、1つ1つの入射放射線を区別して計測するのに好適に用いられる。複数のシンチレータ(31、32)を用いたホスイッチ型放射線計測装置(2)は、入射する放射線の種類を区別するのに好適に用いられる。こうしたホスイッチ型放射線計測装置(2)からの出力を分析する放射線弁別装置(1)は、γ線、中性子線、陽子線に例示される宇宙環境あるいは高高度の上空における自然放射線を弁別するために好適に用いられる。
【0014】
データ取得部(3)には、該データ(9)を用いて電圧波形(8)のエンベロープ時間幅(26)を読み取り、該エンベロープ時間幅(26)を用いて放射線の種類の弁別を行い結果を出力する第1弁別部(5)が接続されている。
【0015】
第1弁別部(5)は、該エンベロープ時間幅(26)が40ナノ秒以下であるとき放射線をγ線として弁別したことを出力し、160ナノ秒以上かつ200ナノ秒以下であるとき放射線を陽子線として弁別したことを出力し、40ナノ秒よりも大きくかつ160ナノ秒よりも小さいとき放射線を中性子線として弁別したことを出力する。
【0016】
本発明における放射線弁別装置(1)は、放射線の種類ごとの標準的な電圧波形(8)を標準波形(10)として予め記録した標準波形記憶部(4)と、データ取得部(3)から入力するデータ(9)と標準波形(10)とを比較することで放射線の種類を弁別し結果を出力する第2弁別部(6)を具備している。
【0017】
γ線の標準波形(10)は、立ち上がり時間から40ナノ秒以上経過したところにおける高さが実質的に0である。
【0018】
第2弁別部(6)は、データ(9)の立ち上がり時刻から40ナノ秒以上経過したところでデータ(9)に示される高さが予め設定された最小値よりも大きいとき、放射線を陽子または中性子として弁別したことを出力する。
【0019】
標準波形(10)の立ち上がり時刻から40ナノ秒以上経過したところにおける中性子線の標準波形(10)は時刻Tの減少関数f1(T)で表され、標準波形(10)の立ち上がり時刻から40ナノ秒以上経過したところにおける陽子線の標準波形は時刻Tの減少関数f2(T)で表され、第2弁別部(6)は、データ(9)を立ち上がり時刻を起点とした時刻Tに関する関数E(T)として表したとき、データの立ち上がり時刻から予め40ナノ秒より大きく設定された規定時間tを経過した時刻において、式
Δtn(1)=|f1(t)−E(t)|、および
Δtp(1)=|f2(t)−E(t)|
によって定義されるΔtn(1)とΔtp(1)とを比較して、Δtn(1)<Δtp(1)であるときデータ(9)は中性子を示していると判定し、Δtp(1)<Δtn(1)であるとき放射線を陽子として弁別したことを出力する。
【0020】
更に第2弁別部(6)は、Mを整数として
Δtn(M)=|f1(M・t)−E(M・t)|、および
Δtp(M)=|f2(M・t)−E(M・t)|
によって定義されるΔtn(M)とΔtp(M)とを比較して、2以上かつ予め決められた値よりも小さい全ての整数Mに対してΔtn(M)<Δtp(M)が成り立つとき放射線を中性子として弁別したことを出力し、2以上かつ予め決められた値よりも小さい全ての整数Mに対してΔtp(M)<Δtn(M)が成り立つとき放射線を陽子として弁別したことを出力する。
【0021】
更に第2弁別部(6)は、2以上かつ予め決められた値よりも小さい全ての整数Mに対してΔtn(M)とΔtp(M)とを比較し、Δtn(M)<Δtp(M)が成立する場合の方が多いとき放射線を中性子として弁別したことを出力し、Δtp(M)<Δtn(M)が成立する場合の方が多いとき放射線を陽子として弁別したことを出力する。
【0022】
本発明における放射線弁別装置(1)が接続されている放射線計測装置(2)は、複数のシンチレータ(31、32)を使用している。
【0023】
放射線計測装置(2)において中性子線が入射したときに複数のシンチレータ(31、32)のうちのN種類のシンチレータ(32)が発光する。中性子線が入射したときにそのN種類のシンチレータ(32)のうちのi番目として番号づけられたシンチレータが発光する光の強度の、放射線計測装置(2)が備える全てのシンチレータ(31、32)が中性子線の入射において発光する光の強度に対する比はRiであり、i番目のシンチレータの中性子線に対する減衰の特性時間はTiである。
【0024】
放射線計測装置(2)において陽子線が入射したときに複数のシンチレータ(31、32)のうちのN´種類のシンチレータ(31、32)が発光する。陽子線が入射したときにN´種類のシンチレータ(31、32)のうちのi番目として番号づけられたシンチレータが発光する光の強度の、放射線計測装置(2)が備える全てのシンチレータ(31、32)が陽子線の入射において発光する光の強度に対する比はR´iであり、i番目のシンチレータの中性子線に対する減衰の特性時間はT´iであるとき、関数f1(T)と関数f2(T)とは、式
【数3】
【数4】
で表される。
【0025】
放射線計測装置(2)は、液体シンチレータNE213(32)とプラスチックシンチレータNE115(31)とを用いたホスイッチ型の放射線計測装置(2)である。液体シンチレータNE213(32)における中性子線の発光の減衰の特性時間をT1、陽子線の発光の減衰の特性時間をT2、プラスチックシンチレータNE115(31)における陽子線の発光の減衰の特性時間をT3としたとき、関数f1(T)とf2(T)とは、
f1(T)=K1exp(−T/T1)、および
f2(T)=0.69×K2exp(−T/T2)+0.31×K2exp(−T/T3)
で表される。
【0026】
本発明における放射線弁別装置(1)は更に、第1弁別部(5)の出力と第2弁別部(6)の出力とを用いて放射線の種類を判定する判定部(7)を具備している。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明による放射線弁別装置の実施の形態について説明する。図5を参照して、本発明における放射線弁別装置1はホスイッチ型放射線計測装置2に接続して使用される。ホスイッチ型放射線計測装置2は、プラスチックシンチレータ31と液体シンチレータ32とを備えている。プラスチックシンチレータ31としてはNE115が、液体シンチレータ32としてはNE213が好適に用いられる。
【0028】
図1を参照して、放射線弁別装置1は、ホスイッチ型放射線計測装置2から出力される電圧波形8を入力しディジタル化しサンプリングし波形データ9として出力する放射線波形データ取得部3と、ホスイッチ型放射線弁別装置1から出力される電圧波形8の放射線の種類ごとの標準波形10を予め記憶している標準波形記憶部4と、標準波形記憶部4から出力される標準波形10を用いて放射線波形データ取得部3から入力する波形データ9が示す放射線の種類を各々が異なる方法を用いて弁別する第1弁別部5と第2弁別部6と、第1弁別部の弁別結果と第2弁別部の弁別結果とを入力し両方の弁別結果を用いて放射線の種類を判定する判定部7とを具備している。標準波形記憶部4と、第1弁別部5と、第2波形部6と、判定部7はパーソナルコンピュータによって構成される。
【0029】
標準波形記憶部4は、放射線の種類ごとに標準波形10を備えている。図2は、γ線の標準波形22と、中性子線の標準波形23と、陽子線の標準波形24と、各々の標準波形10の立ち上がりの時刻を起点として予め40ナノ秒以上に設定された規定時間tを経過した後の時刻T>tにおける各々の標準波形10の関数形を示している。
【0030】
γ線の標準波形22と、中性子線の標準波形23と、陽子線の標準波形24とは、放射線計測器2が備えているシンチレータ31、32、光電子増倍管34の特性に対応して設定される。標準波形10を表す関数形としては、指数関数、べき関数、サイン曲線の一部分が例示される。
【0031】
指数関数で表される標準波形10としては、放射線の種類ごとに決まり各々減衰の特性時間が異なる複数の指数関数を重み付けして足した関数が好適に例示される。
【0032】
中性子線を例として、放射線計測装置2が備えている複数のシンチレータ31、32に中性子線が入射したときにそれら複数のシンチレータ31、32のうちのN種類が発光し、中性子線が入射したときにそれらN種類のシンチレータ32のうちのi番目として番号づけられたシンチレータが発光する光の強度の、複数のシンチレータ32のすべてが発光する光の強度に対する比をRiとして、該i番目のシンチレータの中性子線に対する減衰の特性時間をTiとする。更に、陽子線を例として、放射線計測装置が備えている複数のシンチレータ31、32に陽子線が入射したときにそれら複数のシンチレータ31、32のうちのN種類が発光し、陽子線が入射したときにそれらN種類のシンチレータ31、32のうちのi番目として番号づけられたシンチレータが発光する光の強度の、複数のシンチレータ31、32のすべてが発光する光の強度に対する比をR´iとして、該i番目のシンチレータの陽子線に対する減衰の特性時間をT´iとする。そのとき、標準波形は、式
【数5】
【数6】
で表される。K1には中性子線の波形データ9のピーク値が代入される。K2には陽子線の波形データ9のピーク値が代入される。
【0033】
図2に、放射線計測装置2がプラスチックシンチレータ31と液体シンチレータ32との2種類のシンチレータを用いており、プラスチックシンチレータ31がNE115であり、液体シンチレータ32がNE213である場合におけるγ線の標準波形22と、中性子線の標準波形23と、陽子線の標準波形24とを示している。
【0034】
図2(a)はγ線の標準波形22を示している。時刻Tにおける波形は、式
Fγ=0
で例示される。
【0035】
図2(b)は中性子線の標準波形23を示している。T1を液体シンチレータ32の中性子線に対する減衰の特性時間として、時刻Tにおける波形は、式
Fn(T)=K1exp(−T/T1)
で例示される。
【0036】
図2(c)は陽子線の標準波形24を示している。T2を液体シンチレータ32の陽子線に対する減衰の特性時間とし、T3をプラスチックシンチレータ31の陽子線に対する減衰の特性時間として、時刻Tにおける波形は、式
Fp(T)=0.69×K2exp(−T/T2)+0.31×K3exp(−T/T3)
で例示される。陽子線の標準波形24を表す関数Fpの第1項の係数0.69と第2項の係数0.31とは、液体シンチレータNE213とプラスチックシンチレータNE115における陽子線の発光の比が69パーセント対31パーセントであることによっている。
【0037】
以上の構成を備えた放射線弁別装置は、次のように動作する。
【0038】
ホスイッチ型放射線計測装置2から出力された電圧波形8は、放射線波形データ取得部3に入力される。放射線波形データ取得部3は、放射線が検出された時刻から200ナノ秒が経過するまでの間、電圧波形8をA/D変換し、10ナノ秒ごとにサンプリングを行い、波形データ9を作る。
【0039】
図3は、波形データ9をプロット化したグラフを示している。図3(a)はγ線の場合、図3(b)は中性子線の場合、図3(c)は陽子線の場合の波形データ9をプロットした図の例である。
【0040】
このように電圧波形8がディジタル化されることで、電圧波形8が持っている情報量の多くを利用して、計算機上で自在にデータ処理がなされる。
【0041】
波形データ9は、第1弁別部5と第2弁別部6とに転送される。
【0042】
放射線データ取得部3から波形データ9を入力した第1弁別部5は、波形データ9のエンベロープ時間幅26を検出する。図4を参照して、波形データ25が与えられた場合、エンベロープ時間幅26は、波形の立ち上がりから波高が実質的にゼロになるまでの時間幅である。
【0043】
第1弁別部5は、検出されたエンベロープ時間幅26によって放射線の種類の弁別を行う。弁別するための基準となるエンベロープ時間幅は、第1弁別部5が記憶しているか、あるいは標準波形記憶部4が記憶している標準波形10を用いて計算され第1弁別部5に転送される。
【0044】
このように異なった処理を行う2つの弁別部に波形データ9が並行して送られることで、信頼性の高い弁別が短時間で行われる。
【0045】
第1弁別部5における放射線の弁別は以下のように行われる。
【0046】
第1に、放射線がγ線である場合、ホスイッチ型放射線計測装置2が備えているプラスチックシンチレータ31は発光せず、液体シンチレータ32が発光する。光電子増倍管34は、液体シンチレータ32が発した光を光電面に受け、発光の強度に相関した大きさの電流を陽極から出力する。光電面に光が達してから陽極電流がピークに達するまでには3ナノ秒〜4ナノ秒の上昇時間がかかる。光電面に光が届かなくなってから陽極電流がゼロに戻るまでには8ナノ秒〜11ナノ秒の下降時間がかかる。
【0047】
γ線は発光時間が短いため、γ線の発光波形の時間幅に応じた電圧波形8の時間幅は上昇時間と下降時間とに埋もれてしまい、エンベロープ時間幅を考える場合には無視される。
【0048】
γ線の発光減衰時間は15ナノ秒〜20ナノ秒程度である。γ線のエンベロープ時間幅26は、上昇時間と下降時間と発光減衰時間とを合計して、35ナノ秒程度である。放射線波形データ取得部3から入力する波形データ9は10ナノ秒ごとにサンプリングされたデータであることを考慮して、第1弁別部はエンベロープ時間幅が40ナノ秒以下の波形データ9はγ線を示していると弁別するように設定される。
【0049】
第2に、第1弁別部はエンベロープ時間幅が160ナノ秒以上の波形データ9は陽子線を示していると弁別するように設定される。
【0050】
第3に、第1弁別部はエンベロープ時間幅が40ナノ秒より大きく160ナノ秒より小さい波形データ9は中性子線を示していると弁別するように設定される。
【0051】
第2弁別部6は、標準波形記憶部4から標準波形10を入力する。標準波形10は、放射線が検出されてから予め40ナノ秒よりも大きく設定された規定時間t秒より後における放射線の種類ごとの標準的な波形を波形の立ち上がりのときを起点とする時間Tの関数として表している。
【0052】
液体シンチレータ32における中性子線の発光の減衰の特性時間をT1、陽子線の発光の減衰の特性時間をT2、プラスチックシンチレータ31における陽子線の発光の減衰の特性時間をT3とすると、γ線の標準波形22は、
Fγ=0、
中性子線の標準波形23は、
Fn=K1exp(−T/T1)
陽子線の標準波形24は、
Fp=0.69×K2exp(−T/T2)+0.31×K2exp(−T/T3)
が用いられる。
【0053】
第2弁別部6は、放射線波形データ取得部3から波形データ9を入力する。波形データ9を波形の立ち上がり時刻を起点とする時間Tの関数E(T)で表すと、第2弁別部6は、立ち上がり時刻から規定時間tを経過した後において、式
Δtn(M)=|f1(M・t)−E(M・t)|、および
Δtp(M)=|f2(M・t)−E(M・t)|
で定義されるΔtn(M)とΔtp(M)とを、2以上かつ予め決められた値よりも小さい全ての整数Mについて計算する。以下、Mが3の場合を例とする。
【0054】
第2弁別部は、不等式
Δtn(1)<Δtp(1)、
Δtn(2)<Δtp(2)、および
Δtn(3)<Δtp(3)
が成立するか否かを判定する。
【0055】
第2弁別部6が、上記3つの不等式がすべて成立するときに放射線を中性子線として弁別したことを判定部7に出力するという弁別方法は、中性子線の標準波形23と複数の時刻において値が近い波形データ9を中性子線として弁別することになり、中性子線である確度が高い波形データだけを抽出できて好ましい。このような弁別方法は、中性子線が少なくともどの程度の線量あるのかを見積もるときに好適に用いられる。
【0056】
第2弁別部6が、上記3つの不等式のうちの少なくとも2つが成立するときに放射線を中性子線として弁別したことを判定部7に出力するという判別方法は、波形データ9が陽子線の標準波形24と比較すると相対的に中性子線の標準波形23に近い波形データ9を抽出することになり、中性子線を数え漏らすことが少なくなり好ましい。このような判別方法は、人体や装置に対する影響の観点から中性子線の放射線量の上限が決められている場合に好適に用いられる。
【0057】
第2弁別部は、不等式
Δtp(1)<Δtn(1)、
Δtp(2)<Δtn(2)、および
Δtp(3)<Δtn(3)
が成立するか否かを判定する。
【0058】
第2弁別部6が、上記3つの不等式がすべて成立するときに放射線を陽子線として弁別したことを判定部7に出力するという弁別方法は、陽子線の標準波形24と複数の時刻において値が近い波形データ9を陽子線として弁別することになり、陽子線である確度が高い波形データだけを抽出できて好ましい。このような弁別方法は、陽子線が少なくともどの程度の線量あるのかを見積もるときに好適に用いられる。
【0059】
第2弁別部6が、上記3つの不等式のうちの少なくとも2つが成立するときに放射線を陽子線として弁別したことを判定部7に出力するという判別方法は、波形データ9が中性子線の標準波形23と比較すると相対的に陽子線の標準波形24に近い波形データ9を抽出することになり、陽子線を数え漏らすことが少なくなり好ましい。このような判別方法は、人体や装置に対する影響の観点から陽子線の放射線量の上限が決められている場合に好適に用いられる。
【0060】
このように複数の時刻において波形データ9と標準波形10とを比較して弁別することで、放射線の種類が精度よく弁別される。整数Mが多いと、弁別の精度が高くなり好ましい。M=1、すなわち1つの時点だけを比較して弁別することは、計算が速くなり好ましい。Mの値は、放射線量と計算機の構成とを考慮して決められる。
【0061】
判定部7は、第1弁別部5の弁別結果と第2弁別部6の弁別結果とを入力し、双方の弁別結果を用いて放射線の種類について判定する。
【0062】
第1弁別部5と第2弁別部6とは同一の波形データ9を異なった弁別方法で弁別する。このように独立した2種類の弁別方法を用いた判定を行う判定部7を備えた放射線弁別装置1は、放射線の種類を弁別する精度が高い。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、宇宙環境あるいは高高度の上空における自然放射線を弁別する性能が高い放射線弁別装置が提供される。
【0064】
更に本発明によれば、宇宙環境あるいは高高度の上空における自然放射線のうちで中性子線を弁別する性能が高い放射線弁別装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、放射線弁別装置の構成を示す。
【図2】図2は、標準波形を示す。
【図3】図3は、波形データを示す。
【図4】図4は、エンベロープ時間幅を説明する図である。
【図5】図5は、ホスイッチ型放射線計測装置の構成を示す。
【符号の説明】
1…放射線弁別装置
2…ホスイッチ型放射線計測装置
3…放射線波形データ取得部
4…標準波形記憶部
5…第1弁別部
6…第2弁別部
7…判定部
8…電圧波形
9…波形データ
10…標準波形
25…波形データ
26…エンベロープ時間幅
31…プラスチックシンチレータ
32…液体シンチレータ
33…ライトガイド
34…光電子増倍管
Claims (20)
- 入射した放射線のエネルギーを電圧波形に変換して出力する放射線計測装置から出力される前記電圧波形を入力し、所定の時間毎に前記電圧波形の高さを抽出したデータを保存し、前記データを出力するための出力手段を備えたデータ取得部と、
前記データを用いて前記放射線の種類を弁別する弁別部とを具備する、
放射線弁別装置。 - 請求項1において、
前記放射線計測装置はホスイッチ型の放射線計測装置である、
放射線弁別装置。 - 請求項1または2において、
更に、前記データ取得部に接続され、前記データを用いて前記電圧波形のエンベロープ時間幅を読み取り、前記エンベロープ時間幅を用いて前記放射線の種類の弁別を行い結果を出力する第1弁別部を具備する、
放射線弁別装置。 - 請求項3において、
第1弁別部は、前記エンベロープ時間幅が40ナノ秒以下であるとき、前記放射線をγ線として弁別したことを出力する、
放射線弁別装置。 - 請求項3または4において、
第1弁別部は、前記エンベロープ時間幅が160ナノ秒以上かつ200ナノ秒以下であるとき、前記放射線を陽子線として弁別したことを出力する、
放射線弁別装置。 - 請求項3から5までのうちのいずれか一項において、
第1弁別部は、前記エンベロープ時間幅が40ナノ秒よりも大きくかつ160ナノ秒よりも小さいとき、前記放射線を中性子線として弁別したことを出力する、
放射線弁別装置。 - 請求項1または2において、
更に、放射線の種類ごとの標準的な前記電圧波形を標準波形として予め記録した標準波形記憶部と、
前記データと前記標準波形とを比較することで前記放射線の種類を弁別し結果を出力する第2弁別部とを具備する、
放射線弁別装置。 - 請求項7において、
γ線の前記標準波形は、前記標準波形の立ち上がり時間から40ナノ秒以上経過したところにおける高さが実質的に0である、
放射線弁別装置。 - 請求項7または8において、
前記第2弁別部は、前記データの立ち上がり時間から40ナノ秒以上経過したところで前記データに示される高さが予め設定された最小値よりも大きいとき、前記放射線を陽子または中性子として弁別したこと出力する、
放射線弁別装置。 - 請求項7から9のうちのいずれか一項において、
前記標準波形の立ち上がり時間から40ナノ秒以上経過したところにおける中性子線の前記標準波形は時刻Tの減少関数f1(T)で表され、
前記標準波形の立ち上がり時間から40ナノ秒以上経過したところにおける陽子線の前記標準波形は時刻Tの減少関数f2(T)で表され、
前記第2弁別部は、前記データを立ち上がり時刻を起点とした時刻Tに関する関数E(T)として表したとき、前記放射線が検出されてから予め40ナノ秒より大きく設定された規定時間tを経過した時刻において、式
Δtn(1)=|f1(t)−E(t)|、および
Δtp(1)=|f2(t)−E(t)|
によって定義されるΔtn(1)とΔtp(1)とを比較して、Δtn(1)<Δtp(1)であるとき前記データは中性子として弁別したことを出力し、Δtp(1)<Δtn(1)であるとき前記放射線を陽子として弁別したことを出力する、
放射線弁別装置。 - 請求項7から9のうちのいずれか一項において、
前記標準波形の立ち上がり時間から40ナノ秒以上経過したところにおける中性子線の前記標準波形は時刻Tの減少関数f1(T)で表され、
前記標準波形の立ち上がり時間から40ナノ秒以上経過したことろにおける陽子線の前記標準波形は時刻Tの減少関数f2(T)で表され、
前記第2弁別部は、前記データを立ち上がり時刻を起点とした時刻Tに関する関数E(T)として表したとき、前記放射線が検出されてから予め40ナノ秒より大きく設定された規定時間tを経過した時刻において、Mを整数として
Δtn(M)=|f1(M・t)−E(M・t)|、および
Δtp(M)=|f2(M・t)−E(M・t)|
によって定義されるΔtn(M)とΔtp(M)とを比較して、2以上かつ予め決められた値よりも小さい全ての整数Mに対してΔtn(M)<Δtp(M)が成り立つとき前記放射線を中性子として弁別したことを出力し、2以上かつ予め決められた値よりも小さい全ての整数Mに対してΔtp(M)<Δtn(M)が成り立つとき前記放射線を陽子として弁別したことを出力する、
放射線弁別装置。 - 請求項11において、
前記第2弁別部は、2以上かつ予め決められた値よりも小さい全ての整数Mに対してΔtn(M)とΔtp(M)とを比較し、Δtn(M)<Δtp(M)が成立する場合の方が多いとき前記放射線を中性子として弁別したことを出力し、Δtp(M)<Δtn(M)が成立する場合の方が多いとき前記放射線を陽子として弁別したことを出力する、
放射線弁別装置。 - 請求項10から12のうちのいずれか一項において、
前記放射線計測装置は複数のシンチレータを使用しており、
前記放射線計測装置において中性子線が入射したときに前記複数のシンチレータのうちのN種類のシンチレータが発光し、前記中性子線が入射したときに前記N種類のシンチレータのうちのi番目として番号づけられたシンチレータが発光する光の強度の、前記放射線計測装置が備える全てのシンチレータが前記中性子線の入射において発光する光の強度に対する比はRiであり、前記i番目のシンチレータの中性子線に対する減衰の特性時間はTiであり、
前記放射線計測装置において陽子線が入射したときに前記複数のシンチレータのうちのN´種類のシンチレータが発光し、前記陽子線が入射したときに前記N´種類のシンチレータのうちのi番目として番号づけられたシンチレータが発光する光の強度の、前記放射線計測装置が備える全てのシンチレータが前記陽子線の入射において発光する光の強度に対する比はR´iであり、前記i番目のシンチレータの中性子線に対する減衰の特性時間はT´iであるとき、前記関数f1(T)と前記関数f2(T)とは、次式
放射線弁別装置。 - 請求項10から12のうちのいずれか一項において、
前記放射線計測装置は液体シンチレータNE213とプラスチックシンチレータNE115とを用いたホスイッチ型の放射線計測装置であり、
前記液体シンチレータNE213における中性子線の発光の減衰の特性時間をT1、前記液体シンチレータNE213における陽子線の発光の減衰の特性時間をT2、前記プラスチックシンチレータNE115における陽子線の発光の減衰の特性時間をT3としたとき、前記関数f1(T)と前記関数f2(T)とは、f1(T)=K1exp(−T/T1)、および
f2(T)=0.69×K2exp(−T/T2)+0.31×K2exp(−T/T3)
で表される、
放射線弁別装置。 - 請求項7から14のうちのいずれか一項において、
更に、前記データ取得部に接続され、前記データを用いて前記電圧波形のエンベロープ時間幅を読み取り、前記エンベロープ時間幅を用いて前記放射線の種類の弁別を行い結果を出力する第1弁別部を具備する、
放射線弁別装置。 - 請求項15において、
第1弁別部は、前記エンベロープ時間幅が40ナノ秒以下であるとき、前記放射線をγ線として弁別したことを出力する、
放射線弁別装置。 - 請求項15または16において、
第1弁別部は、前記エンベロープ時間幅が160ナノ秒以上かつ200ナノ秒以下であるとき、前記放射線を陽子線として弁別したことを出力する、
放射線弁別装置。 - 請求項15から17までのうちのいずれか一項において、
第1弁別部は、前記エンベロープ時間幅が40ナノ秒よりも大きくかつ200ナノ秒よりも小さいとき、前記放射線を中性子線として弁別したことを出力する、
放射線弁別装置。 - 請求項15から18までのうちのいずれか一項において、
更に、前記第1弁別部の出力と前記第2弁別部の出力とを用いて、前記放射線の種類を判定する判定部を具備する、
放射線弁別装置。 - 入射した放射線のエネルギーを電圧波形に変換して出力する放射線計測装置から出力される前記電圧波形を入力して所定の時間毎に前記電圧波形の高さ波形データとして抽出するステップと、
前記波形データを用いて前記電圧波形のエンベロープ時間幅を読み取るステップと、
前記エンベロープ時間幅を用いて前記放射線の種類の弁別を行い第1弁別結果として出力するステップと、
前記波形データと予め記録された放射線の種類ごとの標準的な電圧波形とのずれに基づいて前記放射線の種類の弁別を行い第2弁別結果として出力するステップと、
前記第1弁別結果と前記第2弁別結果とを用いて前記放射線の種類を判定するステップとを具備する、
放射線弁別方法。
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