JP2004161792A - 近赤外線遮蔽性樹脂組成物及び近赤外線遮蔽性積層物 - Google Patents

近赤外線遮蔽性樹脂組成物及び近赤外線遮蔽性積層物 Download PDF

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Tomohito Yuasa
智仁 湯浅
Minoru Tosaka
実 登坂
Kyosuke Suzuki
恭介 鈴木
Toshishige Uehara
寿茂 上原
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Abstract

【課題】近赤外線遮蔽能の低下又は消失がなく、ディスプレイ等、特にプラズマディスプレイから放出される熱線、特に近赤外領域の赤外線を効率よく遮蔽し、安価に製造できる近赤外線遮蔽性樹脂組成物及びこの組成物を用いて得られる近赤外線遮蔽性積層物を提供する。
【解決手段】(A)平均粒径が0.01μm〜100μmの範囲にあり、800nm〜1200nmの波長領域に極大吸収波長を持つ近赤外線吸収色素を含有する樹脂微粒子が分散されている近赤外線遮蔽性樹脂組成物。
【選択図】 なし。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、近赤外線遮蔽性フィルム、シート又は積層物の作製材料、近赤外線遮蔽性塗料、近赤外線遮蔽性接着剤等に有用な近赤外線遮蔽性樹脂組成物及びこの組成物を用いて得られる近赤外線遮蔽性積層物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プラズマディスプレイ等のディスプレイの普及に伴い、それらから発生発射される近赤外線及び電磁波が他の機器の誤作動をまねくことが憂慮されている。その影響を防止するため、近赤外線を遮断することが要求され、それらのディスプレイ等に適用されるフィルター又はフィルムが種々提案されている。
近赤外線光をカットするフィルター又はフィルムが、樹脂に近赤外線吸収色素を混連し加熱成形する方法、近赤外線吸収色素の存在下に樹脂モノマーをキャスト重合する方法、近赤外線吸収色素を含む塗料を透明樹脂版、透明樹脂フィルム、透明ガラス版に塗布する方法、近赤外線吸収色素を含む接着剤に含有させて合わせ樹脂板、合わせ樹脂フィルム、合わせガラス等を作製する方法により製造することが提案されている(特許文献1参照)。また、プラズマディスプレイ用の反射防止フィルムの透明支持体に赤外線吸収染料とバインダーを含む赤外線吸収層を積層することが知られている(特許文献2参照)。
【0003】
上記の方法のように、従来近赤外線吸収色素は、樹脂又は接着剤に混合してフィルム化されて用いられるのが一般的であるが、経時的に色彩変化が現れ、また、近赤外線遮蔽能が低下又は消失するという問題があった。
【0004】
【特許文献1】特開平10−78509号公報(特許請求の範囲、第7〜9頁)
【特許文献2】特開平10−180947号公報(第4頁、第27頁、第29頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる従来技術の問題点に鑑み、経時的な色彩変化がなく、近赤外線遮蔽能の低下又は消失がなく、ディスプレイ等、特にプラズマディスプレイから放出される熱線、特に近赤外領域の赤外線を効率よく遮蔽し、安価に製造できる近赤外線遮蔽性樹脂組成物及びこの組成物を用いて得られる近赤外線遮蔽性積層物を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、次のものに関する。
1. (A)平均粒径が0.01μm〜100μmの範囲にあり、800nm〜1200nmの波長領域に極大吸収波長を持つ近赤外線吸収色素を含有する樹脂微粒子が分散されている近赤外線遮蔽性樹脂組成物。
2. 近赤外線遮蔽樹脂組成物に含まれる近赤外線吸収色素を含有する微粒子の平均粒径が10nm〜400nmの範囲にある項1記載の近赤外線遮蔽性樹脂組成物。
3. (a)近赤外線吸収色素を含有する樹脂微粒子、(b)ラジカル重合開始剤及び(c)ラジカルにより重合する官能基を有する化合物を含有する硬化性樹脂組成物である請求項1又は2のいずれかに記載の近赤外線遮蔽性樹脂組成物。
4. 近赤外線吸収色素を含有する樹脂微粒子の樹脂が、ラジカルにより重合する官能基を有する化合物に不溶のものである項3記載の近赤外線遮蔽性樹脂組成物。
5. 近赤外線吸収色素が800〜1200nmの波長領域に極大吸収波長を持つアミニウム化合物、ジイモニウム化合物、ニッケルジチオール化合物及びフタロシアニン化合物の中から選ばれる1種または2種以上の近赤外線吸収色素である項1〜4のいずれかに記載の近赤外線遮蔽性樹脂組成物。
6. ラジカル重合開始剤が光重合開始剤である項1〜5のいずれかに記載の近赤外線遮蔽性樹脂組成物。
7. 基材に項1〜6のうちいずれかに記載の近赤外線遮蔽性樹脂組成物又はその硬化物からなる層を積層してなる近赤外線遮蔽性積層物。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明おける樹脂微粒子は、粒子の外界に直接接触しない近赤外線吸収色素が樹脂によって担持又は包摂されているものである。
近赤外線吸収色素は、樹脂と相溶していても、樹脂中に分散していてもよい。
粒子の外界に直接接触するように粒子の表面に存在する近赤外線吸収色素が存在しても差し支えない。
【0008】
本発明で使用する近赤外線吸収色素を含有する樹脂微粒子の平均粒径は、0.01〜100μmの範囲にあることが好ましい。電磁波シールドフイルムはディスプレイ前面に装着されるため、高い透明性が要求される。添加する粒子の粒径が大きいと、樹脂と粒子の屈折率の相違により、散乱光が多くなるため、フイルムの透明性が低下する。
樹脂微粒子の粒径が可視光の波長よりも小さいサイズになると、上記散乱光が著しく低下し、高い透明性が得られるため、微粒子の平均粒径は0.01μm〜0.4μmの範囲にあることがさらに好ましい。
特に、粒径が0.4μm以上の粒子の割合が少ない方が好ましく、全体の5%以下であることが好ましい。
【0009】
本発明で用いる樹脂微粒子の作製には、様々な方法を用いることができるが、次のような製造方法がある。
(1)樹脂と近赤外線吸収色素を、ニーダー、ルーダー、3本ロールなどの混練機を用いて180℃〜300℃の範囲の温度で、溶融・混練した後、ペレタイザー等でペレット化し、このペレットをプラスチック粉砕機等で粉砕する方法。
(2)近赤外線吸収色素と樹脂とを揮発性のある有機溶剤に溶解して得られる溶液をスプレーで噴霧し、有機溶剤を蒸発除去して近赤外線吸収色素を含有した樹脂微粒子を得る方法。噴霧乾燥は、通常のスプレードライヤーを用いて行われる。霧化方法には、回転ディスク方式や2流体ノズル、加圧式高圧ノズル等の一般的な方法が用いられる。霧化時のミストの大きさは、用いるスプレードライヤーの大きさ、霧化方法、処理量に合わせて任意に設定できる。乾燥温度は、熱風入り口温度、排気温度とも、粒子のブロッキングが生じない範囲の温度であれば、一般に用いられる温度でよい。温度が低いと粒子中に残溶剤を含む可能性が高く、温度が高いと粒子が軟化し、粒子同士が付着してしまうことがある。
【0010】
本発明で用いる近赤外線吸収色素を含有する樹脂微粒子であって、粒径の小さなものは、効率よく量産するため、先ず、近赤外線吸収色素を含有する樹脂からなる平均粒径1〜50μmの一次粒子を作製し、ついで、この一次粒子を加工して粒径を、より粒径の小さな二次粒子、例えば、平均粒径0.01〜0.4μmの微粒子を作製する方法が好ましい。
一次粒子を作製は、上記の方法により行うことができる。
【0011】
二次粒子の作製方法としては、どのような方式を用いてもよいが、次のような方法がある。
(イ)一次粒子を水もしくは有機溶剤、界面活性剤及び分散安定剤を加えて攪拌して一次懸濁液を作製し、得られた懸濁液をナノマイザーに流す方法。二次粒子の粒度分布を狭くするために、ナノマイザーに数回〜数百回パスさせることが好ましい。ナノマイザーとは、液体試料中に分散された一次懸濁液を、プランジャーで加圧して、流速100m/s以上の流速でポンプ中を流し、図に示すような100μm程度の溝が直交して存在する2枚の円盤の溝の中を加速された懸濁液が通過し、液流同士を衝突させて微細化する装置である。
得られた二次粒子は、懸濁液を乾燥して粉末状にしてから使用されるのが好ましい。しかし、懸濁液の分散媒が比較的揮発性の有機溶剤である場合には、懸濁液をそのまま使用することができる。この場合、有機溶剤は、近赤外線遮蔽性樹脂組成物を作製後適当な時期に除去される。
【0012】
近赤外線吸収色素を含有する微粒子の作製方法として、上記の他に、次の方法を採用することもできる。乳化重合等で近赤外線吸収色素を含有しない樹脂微粒子を作製する工程、得られた樹脂微粒子、近赤外線吸収色素及び近赤外線吸収色素は溶解するが樹脂微粒子は溶解することなく膨潤させる溶剤を混合し、樹脂微粒子を溶剤に浸せきさせ近赤外線吸収色素を樹脂粒子に含浸させる工程、近赤外線吸収色素を含浸させた樹脂粒子を乾燥する工程を順次行う方法を採用することもできる。樹枝微粒子は前記した方法により作製してもよい。この場合用いられる樹脂としては架橋型のポリスチレンや架橋型のポリメチルメタクリレートなどが好適に用いられる。
【0013】
乳化重合で得られた微粒子を膨潤させる溶剤は、特に制限はないが、乾燥工程もしくは脱溶剤工程があるので、揮発性の高い有機溶剤を用いることが好ましい。微粒子の膨潤は、選択される溶剤の種類、浸漬時間、乳化重合で用いられるモノマの種類、多官能性モノマの種類、添加量等で決まる。膨潤の程度が少ないと、近赤外線吸収色素の含浸量が少なくなるため、十分な近赤外線遮蔽性を発現させるためには、添加量が多くなる。また、膨潤の程度が大きいと粒子サイズが大きくなる傾向にある。
上記の溶剤としては、トルエン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、ジオキサン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル等がある。
【0014】
本発明で用いられる近赤外線吸収色素を含有する微粒子の作製方法として、マイクロエマルジョン法を用いることもできる。すなわち、疎水性溶剤に近赤外線吸収色素及び樹脂を溶解させた溶液を、界面活性剤及び分散剤を溶解した水に添加し、激しく撹拌して分散させた後噴霧乾燥して微粒子を得る方法がある。
【0015】
本発明で用いられる近赤外線吸収色素としては、800〜1200nmの波長領域に極大吸収波長を持つ色素が使用されるが、アミニウム化合物、ジイモニウム化合物、ニッケルジチオール錯体化合物、フタロシアニン系化合物等から適宜選択して使用される。
【0016】
アミニウム化合物及びジイモニウム化合物としてはそれぞれ式(1)及び式(2)で表される化合物がある。
【0017】
【化1】
Figure 2004161792
【0018】
【化2】
Figure 2004161792
【0019】
式(1)、式(2)において、R1 〜R16は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、環式アルキル基、アルケニル基、アラルキル基または置換アラルキル基を示しており、それらは直鎖状でもあるいは分岐鎖状のいずれでもよい。また、それぞれ同じであっても異なっていても良い。また、Xは陰イオンを示す。
【0020】
式(1)、式(2)におけるR1 〜R16において、アルキル基、置換アルキル基、環式アルキル基、アルケニル基、アラルキル基または置換アラルキル基としては、つぎのものがある。
(1)アルキル基
メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、t−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基(炭素数1〜10のものが好ましい。)
(2)置換アルキル基
2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキシブチル基、2−アセトキシエチル基、カルボキメチル基、2−カルボキシエチル基、3−カルボキシプロピル基、2−スルホエチル基、3−スルホプロピル基、4−スルホブチル基、3−スルフェイトプロピル基、4−スルフェイトブチル基、N−(メチルスルホニル)− カルバミルメチル基、3−(アセチルスルファミル)プロピル基、4−(アセチルスルファミル)ブチル基、シアノメチル基、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、2−シアノプロピル基、4−シアノブチル基、3−シアノブチル基、2−シアノブチル基、5−シアノペンチル基、4−シアノペンチル基、3−シアノペンチル基、2−シアノペンチル基、6−シアノヘキシル基、5−シアノヘキシル基、4−シアノヘキシル基、3−シアノヘキシル基、2−シアノヘキシル基等、
(3)環式アルキル基
シクロヘキシル基
(4)アルケニル基
ビニル基、アリル基、プロペニル基等が、アラルキル基としては、例えばベンジル基、フェネチル基、α−ナフチルメチル基、β−ナフチルメチル基、
(5)置換アラルキル基
カルボキシベンジル基、スルホベンジル基、ヒドロキシベンジル基等がそれぞれあげられる。これらのRにおいて、炭素数が3〜6のアルキル基やシアノ基が置換されたアルキル基がより好適に用いられる。
【0021】
式(1)、式(2)において、Xは1価の陰イオンまたは2価の陰イオンである。アミニウム化合物の場合には1価の陰イオン、ジイモニウム化合物の場合には1価の陰イオンないし2価の陰イオンを用いることができる。
1価の陰イオンとしては、有機酸1価アニオン、無機1価アニオン等があげられる。
有機酸1価アニオンとしては、酢酸イオン、乳酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、プロピオン酸イオン、安息香酸イオン、シュウ酸イオン、コハク酸イオン、ステアリン酸イオン等の有機カルボン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン、ナフタレンモノスルホン酸イオン、クロロベンゼンスルホン酸イオン、ニトロベンゼンスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、エタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン等の有機スルホン酸イオン、テトラフェニルホウ酸イオン、ブチルトリフェニルホウ酸イオン等の有機ホウ酸イオン等があげられ、好ましくは、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン等のハロゲノアルキルスルホン酸イオンもしくはアルキルアリールスルホン酸イオンが挙げられる。
無機1価アニオンとしては、例えばフッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等のハロゲンイオン、チオシアン酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、過塩素酸イオン、過ヨウ素酸イオン、硝酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、モリブデン酸イオン、タングステン酸イオン、チタン酸イオン、バナジン酸イオン、リン酸イオン、ホウ酸イオン等があげられ、好ましいものとしては、過塩素酸イオン、ヨウ素イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン等があげられる。
【0022】
Xのうち2価の陰イオンとしては、ナフタレン−1、5−ジスルホン酸、R酸、G酸、H酸、ベンゾイルH酸、p−クロルベンゾイルH酸、p−トルエンスルホニルH酸、クロルH酸、クロルアセチルH酸、メタニルγ酸、6−スルホナフチル−γ酸、C酸、ε酸、p−トルエンスルホニルR酸、ナフタリン−1,6−ジスルホン酸、1−ナフトール−4,8−ジスルホン酸、等のナフタレンジスルホン酸誘導体、カルボニルJ酸、4,4’−ジアミノスチルベン−2,2’ージスルホン酸、ジJ酸、ナフタル酸、ナフタリン−2,3−ジカルボン酸、ジフェン酸、スチルベン−4,4’−ジカルボン酸、6−スルホ−2−オキシ−3−ナフトエ酸、アントラキノン−1,8−ジスルホン酸、1,6−ジアミノアントラキノン−2,7−ジスルホン酸、2−(4−スルホフェニル)−6−アミノベンゾトリアゾール−5−スルホン酸、6−(3−メチル−5−ピラゾロニル)−ナフタレン−1,3−ジスルホン酸、1−ナフトール−6−(4−アミノ−3−スルホ)アニリノ−3−スルホン酸等の2価の有機酸のイオンが挙げられる。
これらの陰イオンのうち、好ましいものとしては、例えば過塩素酸イオン、ヨウ素イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン等が挙げられる。
【0023】
本発明に用いられるニッケルジチオール錯体化合物は式(3)で表される化合物がある。
【0024】
【化3】
Figure 2004161792
【0025】
式(3)において、R17、R18、R19及びR20は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヒドロキシ基、トリフルオロメチル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ニトロ基、シアノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基を表す。一つの芳香環に複数の置換基を有していてもよく、それらが互いに異なる置換基でも構わない。
【0026】
R17、R18、R19及びR20において、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基としてはつぎのものがある。
(イ)ハロゲン原子
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子、
(ロ)アルキル基
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等、
(ハ)シクロアルキル基
シクロペンチル基、シクロヘキシル基等、
(ニ)アリール基
フェニル基、p−ニトロフェニル基等、
(ホ)アルキルチオ基
メチルチオ基、エチルチオ基、ブチルチオ基等、
(ヘ)アリールチオ基
フェニルチオ基、トリルチオ基等、
(ト)アルコキシ基
メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、iso−ペンチルオキシ基等、
(チ)アリールオキシ基
フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、ナフトキシ基等
(ホ)アルキルアミノ基
メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、iso−プロピルアミノ基、ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、ノニルアミノ基、ベンジルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジ−iso−プロピルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、ジ−iso−ブチルアミノ基、ジ−n−ペンチルアミノ基、ジ−iso−ペンチルアミノ基、ジ−n−ヘキシルアミノ基、ジ−n−ヘプチルアミノ基、ジ−n−オクチルアミノ基、ジ−(2−エチルヘキシル)アミノ基、ジベンジルアミノ基等
(ニ)アリールアミノ基
ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基等、
【0027】
本発明に用いられるフタロシアニン化合物は式(4)で表される化合物がある。
【0028】
【化4】
Figure 2004161792
【0029】
式(4)において、R21からR24は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換又は未置換のアルキル基、置換又は未置換のアルコキシ基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のアリールオキシ基、置換又は未置換のアルキルチオ基、あるいは置換又は未置換のアリールチオ基を表している。一つの芳香環に複数の置換基を有していてもよく、それらが互いに異なる置換基でも構わない。また、Mは2価の金属原子、3価又は4価の置換金属原子、またはオキシ金属を表す。
【0030】
R21からR24の例としては、ハロゲン原子、置換又は未置換のアルキル基、置換又は未置換のアルコキシ基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換のアリールオキシ基、置換又は未置換のアルキルチオ基、あるいは置換又は未置換のアリールチオ基としては、次のものがある。
【0031】
(イ)ハロゲン原子
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子
(ロ)置換又は未置換のアルキル基
メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、neo−ペンチル基、1,2−ジメチル−プロピル基、n−ヘキシル基、cyclo−ヘキシル基、1,3−ジメチル− ブチル基、1−iso−プロピルプロピル基、1,2−ジメチルブチル基、 n−ヘプチル基、1,4−ジメチルペンチル基、2−メチル1−iso−プロピルプロピル基、1−エチル−3− メチルブチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、3−メチル−1−iso− プロピルブチル基、2−メチル−1−iso−プロピル基、1−t−ブチル−2− メチルプロピル基、n−ノニル基等の炭素数1〜20の直鎖又は分岐のアルキル基、
メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、プロポキシエチル基、ブトキシエチル基、γ−メトキシプロピル基、γ−エトキシプロピル基、メトキシエトキシエチル基、エトキシエトキシエチル基、ジメトキシメチル基、ジエトキシメチル基、ジメトキシエチル基、ジエトキシエチル基等のアルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシアルコキシアルキル基、クロロメチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、1,1,1,3,3,3,− ヘキサフルオロ−2−プロピル基等のハロゲン化アルキル基、アルキルアミノアルキル基、ジアルキルアミノアルキル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アルキルアミノカルボニルアルキル基、アルコキシスルホニルアルキル基等、
(ハ)置換または未置換のアルコキシ基の例
メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、iso−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、iso−ブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、n−ペンチルオキシ基、iso−ペンチルオキシ基、neo−ペンチルオキシ基、1,2−ジメチル−プロピルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、cyclo−ヘキシルオキシ基、1,3−ジメチル− ブチルオキシ基、1−iso−プロピルプロピルオキシ基、1,2−ジメチルブチルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、1,4−ジメチルペンチルオキシ基、2−メチル−1−iso− プロピルプロピルオキシ基、1−エチル−3− メチルブチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、3−メチル−1−iso− プロピルブチルオキシ基、2−メチル−1−iso− プロピルオキシ基、1−t−ブチル−2− メチルプロピルオキシ基、n−ノニルオキシ基等の炭素数1〜20の直鎖又は分岐のアルコキシ基、
メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基、プロポキシエトキシ基、ブトキシエトキシ基、γ−メトキシプロピルオキシ基、γ−エトキシプロピルオキシ基、メトキシエトキシエトキシ基、エトキシエトキシエトキシ基、ジメトキシメトキシ基、ジエトキシメトキシ基、ジメトキシエトキシ基、ジエトキシエトキシ基等のアルコキシアルコキシ基、メトキシエトキシエトキシ基、エトキシエトキシエトキシ基、ブチルオキシエトキシエトキシ基等のアルコキシアルコキシアルコキシ基、アルコキシアルコキシアルコキシアルコキシ基、クロロメトキシ基、2,2,2−トリクロロエトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2,2−トリクロロエトキシ基、1,1,1,3,3,3,− ヘキサフルオロ−2− プロピルオキシ基等のハロゲン化アルコキシ基、ジメチルアミノエトキシ基、ジエチルアミノエトキシ基などのアルキルアミノアルコキシ基、ジアルキルアミノアルコキシ基等、
(ニ)置換又は未置換のアリール基
フェニル基、クロロフェニル基、ジクロロフェニル基、ブロモフェニル基、フッ素化フェニル基、ヨウ素化フェニル基等のハロゲン化フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、エチルフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、ピリジル基などが挙げられる。置換又は未置換のアリールオキシ基の例としては、フェノキシ基、ナフトキシ基、アルキルフェノキシ基等、
(ホ)置換又は未置換のアルキルチオ基
メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、iso−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、iso−ペンチルチオ基、neo−ペンチルチオ基、1,2−ジメチル−プロピルチオ基、n−ヘキシルチオ基、cyclo−ヘキシルチオ基、1,3−ジメチル− ブチルチオ基、1−iso−プロピルプロピルチオ基、1,2−ジメチルブチルチオ基、n−ヘプチルチオ基、1,4−ジメチルペンチルチオ基、2−メチル1−iso−プロピルプロピルチオ基、1−エチル−3− メチルブチルチオ基、n−オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、3−メチル−1−iso− プロピルブチルチオ基、2−メチル−1−iso− プロピルチオ基、1−t−ブチル−2− メチルプロピルチオ基、n−ノニルチオ基等の炭素数1〜20の直鎖又は分岐のアルキルチオ基、
メトキシメチルチオ基、メトキシエチルチオ基、エトキシエチルチオ基、プロポキシエチルチオ基、ブトキシエチルチオ基、γ−メトキシプロピルチオ基、γ−エトキシプロピルチオ基、メトキシエトキシエチルチオ基、エトキシエトキシエチルチオ基、ジメトキシメチルチオ基、ジエトキシメチルチオ基、ジメトキシエチルチオ基、ジエトキシエチルチオ基等のアルコキシアルキルチオ基、アルコキシアルコキシアルキルチオ基、アルコキシアルコキシアルコキシアルキルチオ基、クロロメチルチオ基、2,2,2−トリクロロエチルチオ基、トリフルオロメチルチオ基、2,2,2−トリクロロエチルチオ基、1,1,1,3,3,3,− ヘキサフルオロ−2− プロピルチオ基等のハロゲン化アルキルチオ基、ジメチルアミノエチルシチオ基、ジエチルアミノエチルチオ基等のアルキルアミノアルキルチオ基、ジアルキルアミノアルキルチオ基等、
(ヘ)置換又は未置換のアルキルチオ基
メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、iso−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、iso−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、iso−ペンチルチオ基、neo−ペンチルチオ基、1,2−ジメチル−プロピルチオ基、n−ヘキシルチオ基、cyclo−ヘキシルチオ基、1,3−ジメチル− ブチルチオ基、1−iso−プロピルプロピルチオ基、1,2−ジメチルブチルチオ基、n−ヘプチルチオ基、1,4−ジメチルペンチルチオ基、2−メチル1−iso−プロピルプロピルチオ基、1−エチル−3− メチルブチルチオ基、n−オクチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、3−メチル−1−iso− プロピルブチルチオ基、2−メチル−1−iso− プロピルチオ基、1−t−ブチル−2− メチルプロピルチオ基、n−ノニルチオ基等の炭素数1〜20の直鎖又は分岐のアルキルチオ基、
メトキシメチルチオ基、メトキシエチルチオ基、エトキシエチルチオ基、プロポキシエチルチオ基、ブトキシエチルチオ基、γ−メトキシプロピルチオ基、γ−エトキシプロピルチオ基、メトキシエトキシエチルチオ基、エトキシエトキシエチルチオ基、ジメトキシメチルチオ基、ジエトキシメチルチオ基、ジメトキシエチルチオ基、ジエトキシエチルチオ基等のアルコキシアルキルチオ基、アルコキシアルコキシアルキルチオ基、アルコキシアルコキシアルコキシアルキルチオ基、クロロメチルチオ基、2,2,2−トリクロロエチルチオ基、トリフルオロメチルチオ基、2,2,2−トリクロロエチルチオ基、1,1,1,3,3,3,− ヘキサフルオロ−2− プロピルチオ基等のハロゲン化アルキルチオ基、ジメチルアミノエチルシチオ基、ジエチルアミノエチルチオ基等のアルキルアミノアルキルチオ基、ジアルキルアミノアルキルチオ基等、
(ト)置換又は未置換のアリールチオ基の例
フェニルチオ基、ナフチルチオ基、アルキルフェニルチオ基等、
【0032】
また、Mとしては、次のものがある。
(イ)2価の金属
Cu(II)、Zn(II)、Co(II)、Ni(II)、Ru(II)、Rh(II)、Pd(II)、Pt(II)、Mn(II)、Mg(II)、Ti(II)、Be(II)、Ca(II)、Ba(II)、1d(II)、Hg(II)、Pb(II)、Sn(II)等。
(ロ)1置換の3価金属の例
Al−Cl、Al−Br、Al−F、Al−I、Ga−Cl、Ga−F、Ga−I、Ga−Br、In−Cl、In−Br、In−I、In−F、Tl−Cl、Tl−Br、Tl−I、Tl−F、Al−C、Al−C(CH)、In−C、In−C(CH)、In−C、Mn(OH)、Mn(OC)、Mn〔OSi(CH〕、Fe−Cl、Ru−Cl等、
(ハ)2置換の4価金属
CrC、SiCl、SiBr、SiF、SiI、ZrCl、GeCl、GeBr、GeI、GeF、SnCl、SnBr、SnF、TiCl、TiBr、TiF、Si(OH)、Ge(OH)、Zr(OH)、Mn(OH)、Sn(OH)、TiR、CrR、SiR、SnR、GeR〔Rはアルキル基、フェニル基、ナフチル基またはそれらから誘導される基を表す〕、Si(OR’)、Sn(OR’)、Ge(OR’)、Ti(OR’)、Cr(OR’)〔R’はアルキル基、フェニル基、ナフチル基、トリアルキルシリル基、ジアルキルアルコキシシリル基またはそれらから誘導される基を表す〕、Sn(SR”)、Ge(SR”)(R”はアルキル基、フェニル基、ナフチル基またはそれらから誘導される基を表す)など、
(ニ)オキシ金属の例
VO、MnO、TiOなど、
【0033】
本発明における近赤外線吸収色素としては、アミニウム化合物、ジイモニウム化合物は、IRG−022、IRG−040(これらは日本化薬株式会社製商品名である)、ニッケルジチオール錯体化合物は、SIR−128、SIR−130、SIR−132、SIR−159、SIR−152、SIR−162(これらは三井化学株式会社製商品名である)、フタロシアニン系化合物は、IR−10,IR−12(以上、日本触媒株式会社商品名)などの市販品を利用することができる。
これらの赤外線吸収色素のうち、ジイモニウム化合物が、最も効果的に赤外線を吸収する。
【0034】
樹脂微粒子中の近赤外線吸収色素の配合割合としては、樹脂に対して近赤外線吸収色素1〜40重量%であることが好ましく、さらに5〜20重量%であることが好ましい。
近赤線吸収剤の含有量が小さいと、所望の吸収特性を発現させるために必要な粒子の添加量が増え、樹脂粘度の上昇、皮膜特性、光学特性の低下をまねく。逆に、粒子中における近赤外線吸収剤の含有量が大きくなると、樹脂中に粒子を均一に分散させた場合、透過率の低下をまねくことがある。
【0035】
本発明で使用する樹脂微粒子を形成するための樹脂は、上記の近赤外線吸収色素を劣化させないものであればよいが、近赤外線吸収色素劣化の原因となる官能基が少ないことから、熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。
樹脂微粒子に用いられる樹脂は、近赤外線吸収色素を樹脂内に包括することにより、近赤外線遮蔽性樹脂組成物中で近赤外線吸収色素の劣化を防ぐ役目をする。従って、これらの樹脂は、近赤外線遮蔽性樹脂組成物中で難溶性又は不溶性のものが好ましく使用される。
【0036】
このような熱可塑性樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、アセタール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリイソブチレン樹脂、変性オレフィン樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、エチレン−塩化ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、エチレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸エステル共重合体、スチレンアクリル共重合体、ABS樹脂、AS樹脂などが用いられる。
【0037】
前記した樹脂微粒子の樹脂は、次のモノマーを原料とする重合体又は共重合体を用いることもできる。なお、以下において、(メタ)アクリロイル基は、アクリロイル基又はメタアクリロイル基の意味で用いる。
(a)分子中に(メタ)アクリロイル基を1個有するモノマとしては、メチルメタクリレ−ト、エチルメタクリレ−ト、オクチルメタクリレ−ト等の脂肪族アルコ−ルのメタクリル酸エステル、メチルアクリレ−ト、エチルアクリレ−ト、ブチルアクリレ−ト、オクチルアクリレ−ト等の脂肪族アルコ−ルのアクリル酸エステル、シクロヘキシルアクリレ−ト、シクロヘキシルメチルアクリレ−ト等の脂環式アルコ−ルのアクリル酸エステル、シクロヘキシルメタクリレ−ト、シクロヘキシルメチルメタクリレ−ト等の脂環式アルコ−ルのメタクリル酸エステル、フェニルアクリレ−ト、4−プロモフェニルアクリレ−ト、ベンジルアクリレ−ト、ベンジルメタクリレ−ト等の芳香族基を含むアクリル酸エステル、フェニルメタクリレ−ト、4−クロルフェニルメタクリレ−ト、ベンジルメタクリレ−ト等の芳香族基を含むメタクリル酸エステル、2−ヒドロキシエチルアクリレ−ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト等のアクリル酸又はメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステル等がある。
【0038】
分子中に(メタ)アクリロイル基を2個以上有するモノマとしては、エチレングリコ−ルジアクリレ−ト、プロピレングリコ−ルジアクリレ−ト、ジエチレングリコ−ルジアクリレ−ト、1,3−ジアクリロキシ−2−プロパノ−ルポリエチレングリコ−ルジアクリレ−ト等のアクリル酸ジエステル、エチレングリコ−ルジメタクリレ−ト、プロピレングリコ−ルジメタクリレ−ト、ジエチレングリコ−ルジメタクリレ−ト、ポリエチレングリコ−ルジメタクリレ−ト、1,3−ジメタクリロキシ−2−プロパノ−ル等のメタクリル酸ジエステル、グリセリントリアクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリアクリレ−ト等のアクリル酸トリエステル、グリセリントリメタクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリメタクリレ−ト等のメタクリル酸トリエステル等がある。
【0039】
分子中に1つのビニル基を有するモノマとしては、スチレンモノマー、メチルスチレン、エチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、ヘプチルスチレン、オクチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、ジエチルスチレン、トリエチルスチレンなどのアルキルスチレンモノマー、フロロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ヨードスチレン、ジブロモスチレンなどのハロゲン化スチレンモノマー、ニトロスチレンモノマー、アセチルスチレンモノマー、メトキシスチレンモノマー、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾール、酢酸ビニル、アクリロニトリル、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニリデンなどのハロゲン化ビニル又はビニリデン等がある。
【0040】
分子中に2つ以上のビニル基を有するモノマとしては、ジビニルベンゼン、ブタジエン、クロロプレンなどの共役ジエンモノマー、イソプレンアジピン酸ジビニル、ジビニルスルホン、トリエチレングリコールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル等が挙げられる。
【0041】
これらのモノマーは、通常の方法により、塊状重合又は溶液重合によりポリマーとされる。
【0042】
これらのモノマーは、前記したように乳化重合させることもできる。この乳化重合に用いる水溶性重合開始剤としては、任意のものが選択できるが例示すると、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2,2’−アゾビスイソブチルアミド二水和物等が挙げられる。水溶性重合開始剤の使用量は、全モノマーに対して0.001〜0.5モル%が好ましい。
【0043】
また、前記の懸濁液に用いる分散安定剤又は乳化重合に用いる分散剤は、系を安定化させるために適宜使用される。分散安定剤又は分散剤としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ヒドロキシアルキルアクリレートポリマー、ヒドロキシアルキルメタクリレートポリマー、ポリアクリル酸又はその塩、ポリメタクリル酸又はその塩、エチレン−アクリル酸共重合体又はその塩、エチレン−メタクリル酸共重合体又はその塩、エチレン−マレイン酸共重合体又はその塩、スチレン−アクリル酸共重合体又はその塩、スチレン−メタクリル酸共重合体又はその)、ポリエチレンイミン、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンオキシド、メチロール化ポリアミド、水溶性メラミン樹脂、水溶性フェノール樹脂、水溶性尿素樹脂、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルローズ、メチルセルローズ、ヒドロキシアルキルセルローズ、カルボキシメチルデンプン、カチオン化デンプン、デキストリン、アルギン酸又はその塩、カラギーナン、ジェランガム、ローカストビーンガム、アラビアガム、トラガントガム、グルコマンナン、ザレップマンナン、グアーガム、植物粘液質等の単独または2種以上の混合物が用いられる。
分散剤は、使用するモノマーの全量又は分散させる樹脂の全量に対して、0.01〜20重量%使用することが好ましい。
【0044】
さらに、前記の懸濁液又は乳化重合に用いる界面活性剤としては、重合反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されず、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性イオン界面活性剤または非イオン界面活性剤のいずれでも使用できる。例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、高級アルコール硫酸エステルナトリウム塩、高級α−オレフィンスルホン化物ナトリウム塩、高級脂肪酸塩、高級アルキルフェノールアルキレンオキシドスルホン酸ナトリウム、高級アルキルアミン塩、高級アルキルトリメチルアンモニウム塩、高級アルキルピリジニウム塩、高級アシルアミノメチルピリジニウム塩、高級アシロキシメチルピリジニウム塩、N,N−ジポリオキシエチレン−N−高級アルキルアミン塩、高級アルキルポリエチレンポリアミン塩、トリメチル高級アルキルアニリンサルフェート、トリメチル高級アルキルベンジルアンモニウム塩、高級アルコールエチレンオキシド付加物、高級アルキルフェノールエチレンオキシド付加物、高級脂肪酸エチレンオキシド付加物、高級アルキルアミンエチレンオキシド付加物、高級脂肪酸アミドエチレンオキシド付加物、グリセリン高級脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール高級脂肪酸エステル、ソルビトールやソルビタンの高級脂肪酸エステル(またはこれらのエチレンオキシド付加物)、ショ糖高級脂肪酸エステル、ポリオールの高級アルキルエーテル、アルカノールアミンの高級脂肪酸アミド、アミノ酸型両性活性剤、ベタイン型両性活性剤等の単独または2種以上の混合物が挙げられる。
界面活性剤は、使用するモノマーの全量又は分散させる樹脂の全量に対して、0.01〜20重量%使用することが好ましい。
【0045】
また、本発明における樹脂微粒子は、それ自身又はポリマ若しくは低分子量化合物と近赤外線吸収色素の混合物を外殻ポリマーで包摂したものであってもよい。
上記低分子量化合物とは分子量300以下の液体をさしており、一般に溶剤として用いられているものを使用することができる。低分子量化合物は外殻ポリマ−を溶解しないものであり、近赤外線吸収剤を溶解するものが好ましい。低分子量化合物としては、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、2−ペンタノン、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン等のケトン溶剤、石油エーテル、ヘキサン、シクロヘキサン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、トリメチルベンゼン、アニソール等の炭化水素系溶剤、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル、酢酸ヘキシル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸ペンチル、炭酸ジエチル、炭酸プロピレン等のエステル系溶剤、ジメチルスルホキシド等その他の溶剤を使用することができる。水との溶解度が高い溶剤はあまり好ましくない。
近赤外線吸収色素と混合されるポリマ、外殻ポリマーとしては、特に制限はなく、前記した樹脂成分の中から適宜選択して使用される。
【0046】
本発明に係る近赤外線遮蔽樹脂組成物は、上記の微粒子以外に、適当な樹脂成分を含有する。樹脂成分としては、非反応性のポリマーでもよく、反応性のモノマー、オリゴマー、ポリマー等の反応性化合物でもよい。反応性化合物を使用するときにはさらに、重合開始剤を含有していてもよい。
非反応性のポリマーとしては、前記した熱可塑性樹脂を用いることができる。
【0047】
反応性のモノマーのうちラジカル重合可能な単官能モノマとして、アクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、デシルアクリレート、ステアリルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、メトキシエチルアクリレート、エトキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、エトキシポリエチレングリコールアクリレート、ブトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリプロピレングリコールアクリレート、エトキシポリプロピレングリコールアクリレート、ブトキシポリプロピレングリコールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシポリアルキレングリコールアクリレート、アルキルフェノキシポリアルキレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリオキシポリアルキレングリコールアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシアルキルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、グリシジルアクリレート、グリセリンモノアクリレート等のアクリル酸エステル、上記の化合物で「アクリレート」を「メタクリレート」と読み替えて特定されるメタクリル酸エステル化合物、アクリロイルモルホリン、メタクリロイルモルホリン、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等がある。
【0048】
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ネオペンチルグリコール等の多価アルコールのアクリル酸ジエステル、アクリル酸トリエステル、メタクリル酸ジエステル又はメタクリル酸トリエステル、イソシアヌル酸のアクリル酸トリエステル又はメタクリル酸トリエステル等がある。
【0049】
一般式(a)
【0050】
【化5】
Figure 2004161792
(ただし、式中、Rはエチレン基又はプロピレン基を示し、m及びnはそれぞれ独立に、1〜20の整数を示す)で示されるビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物のジアクリレート、一般式(b)
【0051】
【化6】
Figure 2004161792
(ただし、式中、m及びnはそれぞれ独立に、1〜10の整数を示す)で示されるビスフェノールAのエピクロルヒドリン変性物とアクリル酸の付加エステル化物、ビスフェノールAジメタクリレート、一般式(c)
【0052】
【化7】
Figure 2004161792
(ただし、式中、Rはエチレン基又はプロピレン基を示し、m及びnはそれぞれ独立に、1〜20の整数を示す)で示されるリン酸のアルキレンオキシド付加物のジアクリレート、一般式(d)
【0053】
【化8】
Figure 2004161792
(ただし、式中、m及びnはそれぞれ独立に、1〜10の整数を示す)で示されるフタル酸のエピクロリン変性物とアクリル酸の付加エステル化物、一般式(e)
【0054】
【化9】
Figure 2004161792
(ただし、式中、m及びnはそれぞれ独立に、1〜20の整数を示す)で示される1,6−ヘキサンジオールのエピクロリン変性物とアクリル酸の付加エステル化物(アクイリル基を一分子中に2個有するもの)、一般式(f)
【0055】
【化10】
Figure 2004161792
(ただし、式中、Rはエチレン基又はプロピレン基を示し、3個のmはそれぞれ独立に、1〜20の整数を示す)で示されるリン酸のアルキンオキシド付加物のトリアクリレート、一般式(g)
【0056】
【化11】
Figure 2004161792
(ただし、式中、Rはエチレン基又はプロピレン基を示し、m、m′及びm″はそれぞれ独立に、1〜20の整数を示す)で示されるトリメチロールプロパンのアルキレンオキシド付加物のトリアクリレート、トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、などが挙げられる。これらのモノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
さらに、一般式(a)で表される以下の化合物でアクリロリル基をメタクリロイル基に変更した化合物を例示することができる。
【0057】
さらに、単官能(メタ)アクリレート及びビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム、ビニルベンゼン、スチレン等のビニルモノマから1種もしくは数種類のモノマ合計100重量部に対して、水酸基、カルボキシル基、グリシジルエーテル基を有する単官能(メタ)アクリレート0.1〜10重量部を共重合させた重量平均分子量10万〜100万の共重合体に、イソシアネートエチルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸等をポリマ中の官能基と反応させてポリマ分子鎖中にアクリロイル基又はクリロイル基を導入した共重合体を用いてもよい。
【0058】
上記の樹脂成分は、透明性、皮膜強度、密着性、樹脂粘度を考慮して適宜選択される。ポリマ、オリゴマの使用量が多いと樹脂粘度が高くなり、モノマの使用量が多いと活性エネルギー線を照射して得られた硬化物が脆弱になる傾向にある。樹脂成分自体の粘度は、塗工性の観点から、数百〜数千mPa・sの範囲にあることが好ましい。
【0059】
樹脂成分が前記した反応性化合物であるとき、重合開始剤が使用される。重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、ターシャリブチルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド等の有機過酸化物、アゾイソブチロニトリル等のアゾ系化合物等の熱重合開始剤を使用することができる。熱重合開始剤の使用量は、反応性の樹脂成分全量に対して0.01〜10重量%の範囲で使用することが好ましい。
【0060】
特に、反応性化合物としてエネルギー線硬化型化合物を使用する場合は、光重合開始剤が併用される。光重合開始剤としては、例えばベンゾキノン、フェナンスレンキノン、ナフトキノン、ジイソプロピルフェナンスレンキノン、ベンゾイソブチルエーテル、ベンゾイン、フロインブチルエーテル、ミヒラーケトン、ミヒラーチオケトン、フルオレノン、トリニトロフルオレノン、βーベンゾイルアミノナフタレン等の芳香族ケトン、キノン化合物、エーテル化合物、ニトロ化合物が挙げられる。光重合開始剤は、活性エネルギー線硬化型化合物100重量部に対して1〜20重量部の範囲で添加される。
【0061】
光重合開始剤を使用するときは増感剤を併用することが好ましい。増感剤としては、例えばトリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N−メチルモルホリン等が挙げられる。増感剤は、エネルギー線硬化型化合物100重量部に対して通常0〜10重量部の範囲で添加される。
【0062】
本発明における近赤外線遮蔽樹脂組成物において、前記した樹脂微粒子は、前記の樹脂成分100重量部に対して0.1〜100重量部の範囲が好ましい。微粒子の添加量が少なすぎる場合、塗工した樹脂中で微粒子が存在しない個所が多数現れるため、十分な近赤外線遮蔽性を得ることが困難であると共に、色むらが発生する可能性が高い。また、微粒子の添加量が多すぎると樹脂の粘度が上昇し、塗工することが困難となる。樹脂微粒子の添加量は、前記の樹脂成分100重量部に対して5〜40重量部の範囲にあることがさらに好ましい。
【0063】
本発明に係る近赤外線遮蔽性樹脂組成物は、塗料又は接着剤として、さらに適宜顔料又は染料を等を含有させて使用しても良いが、適当な基材に積層して近赤外線遮蔽積層物(フィルム、シート又は板)として使用されるのが好ましい。
この基材としては、ガラス、プラスチック板、プラスチックフィルム等が使用される。基材としては、透明性基材が好ましく使用される。
プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、EVAなどのポリオレフィン類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂などのプラスチックからなるフィルムで全可視光透過率が70%以上で厚さが1mm以下のものが好ましい。
これらは単層で使うこともできるが、2層以上を組み合わせた多層フィルムとして使用してもよい。前記プラスチックフィルムのうち透明性、耐熱性、取り扱いやすさ、価格の点からポリエチレンテレフタレートフィルムまたはポリカーボネートフィルムが好ましい。プラスチックフィルム厚さは、5〜500μmが好ましい。5μm未満だと取り扱い性が悪くなり、500μmを超えると可視光の透過率が低下してくる。10〜200μmとすることがより好ましい。
【0064】
前記近赤外線遮蔽樹脂組成物からなる層の形成方法としては、上記基材の積層面に塗布する方法、別にフィルム化した近赤外線遮蔽樹脂組成物を接着剤を使用し又は使用しないで基材に積層し接着する方法等がある。
【0065】
本発明における近赤外線遮蔽樹脂組成物からなる層(近赤外線遮蔽層)の厚さは、微粒子中に含まれる近赤外線吸収剤の添加量、微粒子の使用量等を勘案して、所望の近赤外線遮蔽性を得るように適宜決定されるが、多くの場合、近赤外線遮蔽層の厚さは、1〜20μmであることが好ましい。近赤外線遮蔽層の厚さが導電性金属の導電層より薄い場合には、樹脂表面が幾何学図形の凹凸を拾い、光の散乱が起こり透明性を著しく損なうため、近赤外線遮蔽層の厚さは幾何学図形の導電層より厚いことが好ましい。
【0066】
また、本発明における近赤外線遮蔽樹脂組成物からなる層は、電磁波シールド、反射防止、色補正、ネオン光遮断、緩衝(クッション)等の他の機能を有する層と適当な順序で積層し、多層積層物を形成していてもよい。また、本発明における近赤外線遮蔽樹脂組成物からなる層にこれらの機能を付与しても良い。このように機能を併用することにより製造工程を増やすことなく近赤外線遮蔽性その他の機能を有する積層物を製造することができる。
【0067】
本発明における近赤外線遮蔽樹脂組成物からなる層は、電磁波シールド層の上に形成されても良く、基材の電磁波シールド層とは反対面に積層しても良い。好ましくは、電磁波シールド層の上に形成される。近赤外線遮蔽樹脂組成物からなる層により、基材上に形成された電磁波シールド層を被覆する層として積層することは、電磁波シールド層(例えば、導電性の幾何学図形)を保護したり、導電性金属の粗化面形状が転写された接着フイルムの凹凸(透明性が損なわれている)を埋めて透明にすることができるため、特に、好ましい。
【0068】
前記の電磁波シールド層について説明する。
電磁波シールド層は、好ましくは、基材の上に形成される。この基材としては前記したものを使用することができる。
電磁波シールド層自体は、導電性金属、導電性インキ等により幾何学図形に形成される。 幾何学図形としては、正三角形、二等辺三角形、直角三角形などの三角形、正方形、長方形、ひし形、平行四辺形、台形などの四角形、(正)六角形、(正)八角形、(正)十二角形、(正)二十角形などの(正)n角形(nは正の整数)、円、だ円、星型などを組み合わせた模様であり、これらの単位の単独の繰り返し、あるいは2種類以上組み合わせで使うことも可能である。電磁波シールド性の観点からは三角形が最も有効であり、可視光透過性の点からは同一のライン幅なら(正)n角形のn数が大きいほど開口率が上がる。可視光透過性の点から幾何学図形の開口率は50%以上が必要とされる。開口率は、60%以上がさらに好ましい。開口率は、電磁波シールド積層物の有効面積に対する有効面積から導電性金属で描かれた幾何学図形の導電性金属の面積を引いた面積の比の百分率である。ディスプレイ画面の面積を電磁波シールド積層物の有効面積とした場合、その画面が見える割合となる。
【0069】
このような幾何学図形のライン幅は40μm以下、ライン間隔は100μm以上、ライン厚さは40μm以下の範囲とするのが好ましい。また幾何学図形の非視認性の観点からライン幅は25μm以下、可視光透過率の点からライン間隔は120μm以上、ライン厚さ18μm以下がさらに好ましい。ライン幅は、40μm以下、好ましくは25μm以下が好ましく、あまりに小さく細くなると表面抵抗が大きくなりすぎてシールド効果に劣るので1μm以上が好ましい。ライン厚さは40μm以下が好ましく、あまりに厚さが薄いと表面抵抗が大きくなりすぎてシールド効果に劣るので0.5μm以上が好ましく、さらに1μm以上がさらに好ましい。ライン間隔は、大きいほど開口率は向上し、可視光透過率は向上する。ライン間隔が大きくなり過ぎると、電磁波シールド性が低下するため、ライン幅は1000μm(1mm)以下とするのが好ましい。なお、ライン間隔は、幾何学図形等の組合せで複雑となる場合、繰り返し単位を基準として、その面積を正方形の面積に換算してその一辺の長さをライン間隔とする。
【0070】
本発明の導電性金属として、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、銀、ステンレス、タングステン、クロム、チタンなどの金属、あるいはそれらの金属の2種以上を組み合わせた合金を使用することができる。導電性や回路加工の容易さ、価格の点から銅、アルミニウムまたはニッケルが好ましい。
金属から成る幾何学図形の厚さは、0.5〜40μmであることが好ましい。
厚さが40μmを超えると、細かいライン幅の形成が困難であったり、視野角が狭くなる。また厚さが0.5μm未満では、表面抵抗が大きくなり、電磁波シールド効果が劣る傾向にある。
【0071】
導電性金属を用いて幾何学図形を形成する方法としては、まず、透明基材に金属層を積層する。積層方法としては、金属箔と透明基材を接着剤を使用して又は使用せずに貼り合わせる方法、透明基材上にめっきする方法、蒸着する方法等がある。
この金属層にマイクロリソグラフ法を適用して幾何学図形を形成する方法が回路加工の精度および回路加工の効率の点から好ましい。マイクロリソグラフ法では、金属層上へのレジスト膜の形成、エッチングによるレジストパターンの形成(ネガ型パターン)、金属層のエッチング、レジスト膜の剥離の工程が順次行われる。レジストパターンは、スクリーン印刷法、凹版オフセット印刷により、エッチング工程を経ないで作製することもできる。
このマイクロリソグラフ法には、フォトリソグラフ法、X線リソグラフ法、電子線リソグラフ法、イオンビームリソグラフ法などがある。これらの中でも、その簡便性、量産性の点からフォトリソグラフ法が最も効率がよい。なかでも、ケミカルエッチング法を使用したフォトリソグラフ法は、その簡便性、経済性、回路加工精度などの点から最も好ましい。
【0072】
導電性金属を用いて幾何学図形を形成する別の方法としては、透明基材上に、レジストパターンを形成する工程(ネガ型パターン)、レジスト膜を除去した部分に、無電解めっきや電気めっきによるめっき又は導電性インキを埋め込む工程、レジスト膜を除去する工程からなる方法がある。
【0073】
導電性インキ(導電性ペーストを含む)により幾何学図形を形成する方法には、基材上に、オフセット印刷、凹版オフセット印刷、スクリーン印刷等を施す方法がある。
【0074】
【作用】
本発明では、近赤外線吸収色素が樹脂粒子内に存在するため、近赤外線遮蔽性樹脂組成物中の樹脂官能基、ラジカル重合開始剤等に直接接触することがないため、近赤外線吸収色素の劣化が無く、特に、活性エネルギー線照射によるラジカル重合開始剤の活性化(ラジカルの発生)、反応性化合物の活性化に伴う近赤外線吸収色素の劣化が無い。
【0075】
前記樹脂微粒子の作製方法として、下記実施例の欄で具体的に示すもののほか、次に示すような例がある。
(微粒子作製例その1)
ポリカーボネートのトルエン溶液(5重量%程度)に、近赤外線吸収色素をポリカーボネート固形分に対して5重量%程度添加する。得られる溶液をスプレードライヤーを用い、チャンバー入り口温度100℃、チャンバー出口温度50℃、アトマイザー回転数30,000rpm程度に設定し噴霧乾燥を行う。得られる樹脂粒子は、50μm程度の比較的大きな粒子径のものが得られる。得られる一次懸濁液をさらにナノマイザーで粉砕して平均粒径が0.3μm程度の樹脂微粒子とする。
【0076】
(微粒子作製例その2)
ジビニルベンゼン250g、ラウリルスルホン酸ナトリウム7.5g、過硫酸アンモニウム0.5g及び蒸留水50gを混合撹拌し、室温から70℃に昇温させて3時間重合を行う。こうして得られる架橋ポリスチレン粒子を減圧下80℃で水を揮発させて乾燥し、得られる粒子を洗浄してトルエン中に再分散させる。
これに近赤外線吸収色素を粒子固形分100部に対して5重量%程度、メチルエチルケトンに溶解させて添加し、撹拌する。得られる懸濁液を遠心分離したのち、上澄み液を除去し、メチルエチルケトンで洗浄して平均粒径が0.1μm程度の近赤外線吸収色素含有プラスチック粒子を得る。
【0077】
(微粒子作製例その3)
ポリエステル樹脂のトルエン5%溶液に、近赤外線吸収色素をポリエステル樹脂固形分に対して3重量%程度となるように溶解する。得られる溶液を、0.1%のドデシルスルホン酸ナトリウムの水溶液を攪拌しながら、これに、上記で得られる溶液を滴下する。得られる粒子を凍結乾燥し、平均粒径0.4μm程度の近赤外線吸収色素含有プラスチック微粒子を得る。
【0078】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
(微粒子作製例1)
ポリエステル樹脂(GK−880、東洋紡績株式会社製)100部に対して近赤外線吸収色素(IRG−022、日本化薬株式会社製)を10部添加し、小型混練押出し機(CS−194AV、カスタクサイエンティフィックインスツルメント製)でヘッダとローラの温度各180℃、押出し速度5g/minで混練して押出し、ペレタイザー(SCF−100、株式会社神戸製鋼所製)でペレット化した。得られたペレットを粉砕機(Wonder Brender)で一次粉砕して平均粒径が90μmの粒子を得た。
【0079】
(微粒子作製例2)
微粒子作製例1で得られた平均粒径90μmの一次粒子20g、メタノール80g、ラウリル硫酸ナトリウム0.1g及びポリビニルアルコール0.3gの混合液をT・KホモミキサMARK II2.5型を用いて16000rpmで20分間攪拌し一次懸濁液を得た。得られた一次懸濁液をナノマイザー(YSNM−1500AR、吉田機械興業株式会社製)で500回パスさせて、粉砕して平均粒径が0.2μmの近赤外線吸収色素含有樹脂微粒子を得た。平均粒径の測定はレーザ回折式粒度分布測定装置(SALD−2100、株式会社島津製作所製)で測定した。以下において、粒径はこれと同様にして測定した。
【0080】
(微粒子作製例3)
ナノマイザーパス回数を1000回とした以外は粒子作製例1と同様にして近赤外線吸収色素含有樹脂微粒子を得た。平均粒径は、1μmであった。
【0081】
(微粒子作製例4)
ナノマイザーパス回数を100回とした以外は粒子作製例1と同様にして近赤外線吸収色素含有樹脂微粒子を得た。平均粒径は、8μmであった。
【0082】
(電磁波シールドフイルム作製例1)
PETフイルムA−4100(東洋紡績株式会社製、厚さ125μm)にポリエステルポリウレタン樹脂(バイロンUR−1400、東洋紡績株式会社製)を乾燥塗布厚が20μmとなるように塗布し、次いで電解銅箔(三井金属鉱山株式会社製、商品名SQ−VLP厚さ12μm)を130℃、30MPa、30分の条件で貼りあわせた。前記銅箔付PETフイルムを用い、フォトリソグラフ工程で、ライン幅12μm、ラインピッチ250μmのメッシュを形成し、電磁波シールドフイルム1を得た。
【0083】
(実施例1)
500cmの三つ口フラスコにトルエン140g、メタクリル酸メチル(MMA)50g、アクリル酸エチル(EA)5g、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)5g、AIBN250mgを加え、窒素でバブリングさせながら100℃で3時間、還流中で攪拌をした。得られたポリマ溶液にイソシアネートエチルメタクリレート(カレンズMOI、昭和電工株式会社製)を5g添加し、60℃で1時間攪拌して、側鎖にアクリロイル基を有するポリマ溶液を得た。このとき合成されたポリマーの重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより標準ポリスチレンの検量線を用いて測定)は70万であった。
得られたポリマ溶液100g(固形分31.7重量%)にイソボルニルアクリレート(M−156、東亞合成株式会社製)25g、トリプロピレングリコールジアクリレート(M−220, 東亞合成株式会社製)25g、前記一般式(g)に相当するトリメチロールプロパンPO変性トリアクリレート(M−310)20gを混合し、液温70℃でチッソガスでバブリングしながら攪拌して、脱溶剤した。さらにこの樹脂100gに微粒子作製例2で得た微粒子を20g添加し、小型攪拌脱法装置MX−201(THINKY(株)製)で20分間処理して分散させた。得られた微粒子を含有する樹脂組成物に、光開始剤イルガキュア184(チバガイギ株式会社製)を1.5g、光増感剤ダロキュア1173(チバガイギ株式会社製)を1.5g添加して紫外線硬化性を有する近赤外線遮蔽性樹脂組成物を得た。この近赤外線遮蔽性樹脂組成物を電磁波シールドフイルム1に塗布厚が30μmとなるように塗布して、さらに離型PET、S−32(帝人デュポン(株)製)の離型処理面側を樹脂にラミネートした。次いで、UV照射装置MX−2534(ウシオ(株)製)を用いて離型PET面側から500mJ/cm2照射した。離型PETを剥離して近赤外線遮蔽性を有する電磁波シールドフイルム1を得た。
【0084】
(実施例2)
微粒子作製例3で得た近赤外線吸収色素含有樹脂微粒子を用いたこと以外は、実施例1と同様にして近赤外線遮蔽性樹脂組成物を得、さらに、近赤外線遮蔽性を有する電磁波シールドフイルム2を得た。
【0085】
(実施例3)
微粒子作製例4で得た近赤外線吸収色素含有樹脂微粒子を用いたこと以外は、実施例1と同様にして近赤外線遮蔽性樹脂組成物を得、さらに、近赤外線遮蔽性を有する電磁波シールドフイルム3を得た。
【0086】
(実施例4)
微粒子作製例1で得られた平均粒径90μmの粒子をそのまま近赤外線吸収色素含有樹脂微粒子として用いたこと以外は、実施例1と同様にして近赤外線遮蔽性樹脂組成物を得、さらに、近赤外線遮蔽性を有する電磁波シールドフイルム4を得た。
【0087】
(比較例1)
実施例1で作製したUV硬化型樹脂組成物に、ジイモニウム塩(IRG−022、日本化薬株式会社製)を樹脂100部に対し1部溶解させた樹脂を用いた以外は、実施例1と同様にして近赤外線遮蔽性樹脂組成物を得、さらに、近赤外線遮蔽性を有する電磁波シールドフイルムを得た。
【0088】
【表1】
Figure 2004161792
【0089】
【発明の効果】
本発明に係る近赤外線遮蔽性樹脂物は、近赤外線遮蔽能に優れ、その劣化が無く、塗料、接着剤、フィルム材料その他に有用である。

Claims (7)

  1. (A)平均粒径が0.01μm〜100μmの範囲にあり、800nm〜1200nmの波長領域に極大吸収波長を持つ近赤外線吸収色素を含有する樹脂微粒子が分散されている近赤外線遮蔽性樹脂組成物。
  2. 近赤外線遮蔽樹脂組成物に含まれる近赤外線吸収色素を含有する微粒子の平均粒径が10nm〜400nmの範囲にある請求項1記載の近赤外線遮蔽性樹脂組成物。
  3. (a)近赤外線吸収色素を含有する樹脂微粒子、(b)ラジカル重合開始剤及び(c)ラジカルにより重合する官能基を有する化合物を含有する硬化性樹脂組成物である請求項1又は2のいずれかに記載の近赤外線遮蔽性樹脂組成物。
  4. 近赤外線吸収色素を含有する樹脂微粒子の樹脂が、ラジカルにより重合する官能基を有する化合物に不溶のものである請求項3記載の近赤外線遮蔽性樹脂組成物。
  5. 近赤外線吸収色素が800〜1200nmの波長領域に極大吸収波長を持つアミニウム化合物、ジイモニウム化合物、ニッケルジチオール化合物及びフタロシアニン化合物の中から選ばれる1種または2種以上の近赤外線吸収色素である請求項1〜4のいずれかに記載の近赤外線遮蔽性樹脂組成物。
  6. ラジカル重合開始剤が光重合開始剤である請求項1〜5のいずれかに記載の近赤外線遮蔽性樹脂組成物。
  7. 基材に請求項1〜6のうちいずれかに記載の近赤外線遮蔽性樹脂組成物又はその硬化物からなる層を積層してなる近赤外線遮蔽性積層物。
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