JP2004161728A - ナキテルピオシン誘導体及びこれを有効成分とする抗癌剤 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なナキテルピオシン誘導体及びこれを有効成分とする医薬に関する。
【0002】
【従来の技術】
カイメン類は約6000種が知られている後生動物の一門であり、これまでに例えばイソカイメン目のクロイソカイメン(Halichondoria okadai)から得られたオカダ酸(J.Am.Chem.Soc.,1981,103,2469.)やハリコンドリン類(J.Am.Chem.Soc.,1985,107,4796.他)をはじめ種々の生物活性を有する物質が報告されている。本発明で用いたカイメン(Terpios sp.)については含有成分の検討が行われた例はないが、サンゴを覆う灰黒色生物についての報告(Tetrahedron Lett.,1995,849.;Chem.Lett.2002,38.)がある。しかし、式(1)で表される化合物を得たとの報告はない。他の種類のカイメンから式(1)で表される化合物を得たとの報告もない。
類似の構造を有する化合物としてユリ科の植物であるバイケイソウ(Veratrum alubum)から得られた血圧降下作用を有するステロイド性アルカロイドのベラトラミン(Veratramine)を挙げることができる(J.Am.Chem.Soc.,1952,74,3842.)。しかし、両者はステロイド部分の骨格は類似しているが、ベラトラミンが窒素原子を含むアルカロイドであるのに対し、ナキテルピオシン誘導体は窒素原子を含有せず、かつ高度に官能基化されてステロイド骨格の一部が切断されている等、全体としては全く異なる構造である。
【0003】
ところで、従来より、抗癌剤を用いる化学療法は外科的療法や放射線療法とともに癌の治療法として重要な位置を占め、種々の抗癌剤が提供されている。抗癌剤の中には、アドリアマイシン、マイトマイシン、ブレオマイシン、ビンクリスチン等の天然物に由来する抗癌剤が数多く知られている。しかしながら、これまでの抗癌剤は必ずしも満足の行かない治療成績の点や重篤な副作用の点で問題が残っているばかりか多剤耐性の問題などもあるため、更により優れた抗癌剤の出現が求められている。これまでにない新規な構造を有する化合物は新たな作用機構を示し、より有効で、より副作用の少ない薬剤となる可能性が高い。またその作用機構により、抗癌剤以外の医薬としての効果も期待できる。
【0004】
なお、これまでに式(1)で表される化合物と同様に芳香環とハロゲン化された置換基を有する生物活性物質としては例えばマイトタン(mitotane)が報告されており、ある種の癌に有効な治療成績を示している(J.Cancer Res.Clin.Oncol.,2001,127,143.)。しかしながらその構造は式(1)で表される化合物とは全く異なるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、新規なナキテルピオシン誘導体を提供すると共に、これを有効成分とする抗癌剤及び医薬を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討を重ね本発明に想到したものであり、沖縄県今帰仁沿岸で採集したカイメンから分離した上記式(1)で表されるナキテルピオシン誘導体が、腫瘍細胞の1種であるP388に対して増殖阻害活性を有することを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は一般式(1)
【0008】
【化3】
【0009】
〔式中、R1、R2、R3は独立に水素原子または低級アルキル基、アルケニル基を表す。R4、R5は独立に水素原子または水酸基の保護基を表す。X1、X2、X3は独立に水素原子またはハロゲン原子を表す。〕で表されるナキテルピオシン誘導体に関する(請求項1)。
【0010】
また、請求項1に記載の発明において、式(2)
【0011】
【化4】
【0012】
で表されるナキテルピオシン誘導体に関する(請求項2)。
【0013】
また、請求項1〜請求項2に記載の発明において、カイメン類のTerpios sp.及びその共生生物から抽出・分離精製されたナキテルピオシン誘導体に関する(請求項3)。
【0014】
また、請求項1〜請求項3に記載のナキテルピオシン誘導体を有効成分とする医薬に関する(請求項4)。また、請求項4に記載の発明において、抗癌活性を有する医薬に関する(請求項5)。
【0015】
【発明の実施の形態】
上記一般式(1)中のアルキル基は炭素数1から6の直鎖状もしくは分枝状のものが好ましく、その具体例としてメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基を挙げることができる。アルケニル基としては、とくに炭素数1から6の直鎖状もしくは分枝状のものが好ましく、エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、sec−ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等を挙げることができる。水酸基の保護基としては、アセチル基、プロピオニル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等のアシル基;メトキシカルボニル基、t-ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;ベンジルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基;ベンジル基、ナフチルメチル基等のアリールメチル基;トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ベンジルジメチルシリル基、t-ブチルジフェニルシリル基等のシリル基;アセトニド基;ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基等の低級アルコキシメチル基などを例示することができる。ハロゲン原子とはフッ素原子、塩素原子、臭素原子あるいはヨウ素原子をいう。
【0016】
すなわち、本発明の上記一般式(1)で表されるナキテルピオシン誘導体の2個の塩素原子および1個の臭素原子が独立して、水素原子又はフッ素原子、塩素原子、臭素原子あるいはヨウ素原子のハロゲン原子に置換された化合物も同種のナキテルピオシン誘導体として例示することができる。また、上記一般式(1)で表されるナキテルピオシン誘導体の水素原子、メチル基、又は水酸基が簡単な置換基に置換された化合物、さらにこれらの組み合わせによる置換基を有する化合物も同種のナキテルピオシン誘導体として例示することができる。更に、各種立体異性体についても同種のナキテルピオシン誘導体として例示することができる。ここでいう簡単な置換基とは、保護基を有していてもよい水酸基あるいはアミノ基、低級アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基をいう。
【0017】
本発明の上記式(1)で表されるナキテルピオシン誘導体は沖縄県近海で採集した海洋生物、例えばカイメン(Terpios hoshinota)をその共生生物とともに有機溶媒で抽出後、分離精製することにより得ることができる。
【0018】
抽出に用いる溶媒としては、メタノール、エタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム、ベンゼン、ヘキサン等が挙げられる。また分離精製は公知の方法を用いることができ、クロマトグラフィはカラムクロマトグラフィ、薄層クロマトグラフィ及び高速液体クロマトグラフィ等を単独あるいは組み合わせて用いることができ、またカラムクロマトグラフィとしてはシリカゲルの他、セファデックスLH20、逆相系のRP−18、RP−4等を用いることができ、薄層クロマトグラフィ及び高速液体クロマトグラフィとしては、シリカゲルの他、RP−18等が用いられる。
【0019】
本発明の上記式(1)で表されるナキテルピオシン誘導体は腫瘍細胞に対する増殖阻害活性に優れると共に、種々の薬理活性が期待される。
【0020】
本発明の上記式(1)で表されるナキテルピオシン誘導体を医薬として用いる場合の用法は、経口投与あるいは非経口的投与でもよい。経口投与の場合、散剤、顆粒剤、カプセル剤、錠剤などの固形製剤あるいはシロップ剤、エリキシル剤などの液状製剤とすることができる。また、非経口投与の場合は注射剤、粘膜投与剤(バッカル、トローチ、座薬等)、外用剤(軟膏、貼付剤等)などとすることができる。
これらの製剤は有効成分であるナキテルピオシン誘導体に薬学的に認容される担体を常法に従って(例えば日本薬局方第13改正製剤総則記載の方法ないし適当な改良を加えた方法)を用いることができ、経口投与剤や粘膜投与剤にあっては、例えば澱粉、乳糖、結晶セルロース、乳酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、無水ケイ酸、D−マンニトール等の賦形剤、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン等の結合剤、カルボキシメチルセルロ−ス、カルボキシメチルセルロースカルシウム等の崩壊剤、ステアリン酸マグネシム、タルク等の滑沢剤、ヒドロキシエチルセルロ−ス等のコ−ティング剤、矯味剤などの担体を用いることができる。また注射剤では、例えば水性注射剤を構成し得る注射用蒸留水、生理食塩水、プロピレングリコ−ル等の溶解剤ないし溶解補助剤、ポリソルベ−ト80などの懸濁剤、有機酸またはその金属塩等のpH調整剤、安定剤などの担体を用いることができる。外用剤にあっては、アルコ−ル、脂肪酸エステル類等の水性ないし油性の溶解剤ないし溶解補助剤、界面活性剤等の乳化剤、安定剤などの担体を用いることができる。
【0021】
本発明のナキテルピオシン誘導体の投与量は、成人を治療する場合、1〜1000mgであり、これを1日2〜3回に分けて投与することが好ましい。この投与量は、患者の年齢、体重および症状によって適宜増減することができる。
【0022】
また、本発明の上記式(1)で表されるナキテルピオシン誘導体は、公知の方法を用いて化学修飾を行いやすいので、抗癌剤あるいは医薬等としてより優れた性質を有する誘導体に変換して用いることもできる。
【0023】
【実施例】
次いで、本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明は既述の発明の実施の形態及び以下の実施例に限定されるものではない。
【0024】
実施例1(ナキテルピオシン誘導体(2)の分離精製)
沖縄県今帰仁沿岸で採集したカイメン(Terpios hoshinota)と、このカイメンに覆われている死んだサンゴの合わせて30kgをアセトン60Lに浸漬し室温で30日間静置後、濾過し、濾液を加熱減圧下有機溶媒を留去した。水性残渣(1.4L)を2回に分けて酢酸エチル(0.7L)で3回抽出し、合わせて溶媒を留去濃縮して粗抽出物32.84gを得た。
尚、本発明で用いたカイメン(Terpios hoshinota)はサンゴを被覆して成長しており、このカイメンに覆われたサンゴは死んでいる。本実施例ではカイメンとサンゴを分離することなく抽出処理したが、カイメンのみとカイメンをきれいに取り除いた死んだサンゴとを別個に少量で処理した場合にはナキテルピオシン誘導体(2)はカイメン抽出物にのみ存在し、死んだサンゴの抽出物にはナキテルピオシン誘導体(2)は含まれていなかった。
【0025】
上記粗抽出物をヘキサン400mLと90%メタノール400mLに分配し、90%メタノール層をヘキサン400mLで更に2回洗浄した後、加熱減圧下有機溶媒を留去して90%メタノール可溶画分を15.43g得た。
【0026】
内径42mmのガラスカラムにベンゼンで懸濁させたシリカゲル200gを充填(高さ620mm)し、少量のベンゼンに溶解した上記90%メタノール可溶画分をこれに吸着させた。このカラムに順次ベンゼン、クロロホルム、クロロホルム/メタノール=40/1、クロロホルム/メタノール=20/1、クロロホルム/メタノール=10/1、クロロホルム/メタノール=5/1、クロロホルム/メタノール=2/1、及びメタノールを各1000mL流した。クロロホルム/メタノール=40/1及びクロロホルム/メタノール=20/1による溶出画分を集めて濃縮し褐色油状物5.51gを得た。
【0027】
内径47mmのガラスカラムにメタノールに懸濁させたコスモシル(Cosmosil)75C18−OPNを100g充填(高さ200mm)し、60%メタノール−水に置換したところへ、上記褐色油状物を少量の60%メタノール−水に溶かして吸着させた。このカラムに順次60%メタノール−水、80%メタノール−水、メタノール、90%クロロホルム−メタノールを各200mL流した。80%メタノール−水による溶出画分を濃縮し黄色油状物533.5mgを得た。
【0028】
上記黄色油状物をメタノール溶液(1.5mL)とし、高速液体クロマトグラフィー(カラム:Develosil ODS−HG−5、20mm×250mm;溶媒:60%メタノール−水を120分、その後メタノール;流速:5.0mL/min.;検出:UV215nm)に3回に分けて注入して保持時間95分から110分までに溶出した画分を分取、濃縮して、黄色油状物を33.8mg得た。
【0029】
上記黄色油状物を少量の45%メタノール溶液とし、高速液体クロマトグラフィー(カラム:Develosil 300C4−HG−5、20mm×250mm;溶媒:45%メタノール−水を180分、その後メタノール;流速:5.0mL/min.;検出:UV215nm)に注入して保持時間135分に溶出したピーク相当画分を分取、濃縮して、無色油状物を0.6mg得た。
【0030】
上記無色油状物を少量の40%メタノール溶液とし、高速液体クロマトグラフィー(カラム:Develosil 300C4−HG−5、4.6mm×250mm;溶媒:40%メタノール−水を80分、その後メタノール;流速:1.0mL/min.;検出:UV215nm)に注入して保持時間45分に溶出したピーク相当画分を分取、濃縮して、ナキテルピオシン誘導体(2)0.35mgを無色油状物として得た。
【0031】
分子式 :C27H31BrCl2O7
1H−NMR(800MHz、CD3OD):δ1.13(3H、d、J=7.3Hz、27−H)、1.52(3H、s、19−H)、1.71(1H、ddd、J=12.8、8.2、8.4Hz、24a−H)、2.05(1H、dd、J=12.3、1.0Hz、1a−H)、2.28(1H、m、24b−H)、2.28(1H、m、7a−H)、2.60(1H、dd、J=12.3、7.8Hz、1b−H)、2.69(1H、m、25−H)、2.69(1H、d、J=9.3Hz、9−H)、2.70(3H、s、18−H)、2.74(1H、ddd、J=13.4、2.7、1.4Hz、7b−H)、3.11(1H、d、J=11.2Hz、3b−H)、3.58(1H、m、8−H)、3.89(1H、dd、J=10.3、3.8Hz、20−H)、3.92(1H、ddd、J=8.2、8.0、3.7Hz、23−H)、4.09(1H、d、J=11.2Hz、3a−H)、4.23(1H、dd、J=7.8、1.0Hz、2−H)、4.39(1H、dd、J=8.0、3.8Hz、22−H)、4.70(1H、dd、J=2.7、1.4Hz、6−H)、5.28(1H、s、4−H)、6.32(1H、d、J=10.3Hz、21−H)、7.33(1H、d、J=8.2Hz、15−H)、7.89(1H、d、J=8.2Hz、16−H).13C−NMR(200MHz、CD3OD):δ12.4(18−C)、14.3(19−C)、14.8(27−C)、31.1(24−C)、33.3(25−C)、34.9(7−C)、35.1(8−C)、41.7(1−C)、44.8(10−C)、51.5(20−C)、51.8(6−C)、63.5(9−C)、63.7(3−C)、71.2(22−C)、75.1(2−C)、75.2(21−C)、78.7(23−C)、83.4(5−C)、91.1(4−C)、120.5(15−C)、134.1(16−C)、134.9(17−C)、135.7(13−C)、138.6(12−C)、152.3(14−C)、180.6(26−C)、204.6(11−C).ESIMS(m/z): 641.0490(_+1.7mmu)[M+Na]+.
【0032】
試験例1(腫瘍細胞増殖阻害活性試験)
マウスリンパ性白血病細胞(P388)を2−ヒドロキシエチルジスルフィド5μM、硫酸カナマイシン100μg/mLを添加した10%牛胎児血清含有のRPMI−1640培地に加え、培養細胞を1×104個/mLに調整し、前記ナキテルピオシン誘導体(2)を所定の濃度になるように添加し、CO2培養器(CO2 5%、湿度100%、37℃)で4日間培養した。MTT比色法により生存細胞数を計測して、対照群に対する増殖阻害率から50%細胞増殖阻害濃度(IC50)を求めたところ、前記ナキテルピオシン誘導体(2)のIC50は、0.05μg/mLであった。
【0033】
実施例2(ナキテルピオシン誘導体(1a)への変換)
上記ナキテルピオシン誘導体(2)0.1mgを5mL容ナシ型フラスコにとり、ピリジン2滴を加えて溶解し、無水酢酸1滴を添加した。1時間静置後溶媒を加熱減圧留去して下記ナキテルピオシン誘導体(1a)
【0034】
【化5】
【0035】
を得た。
【0036】
分子式 :C31H35BrCl2O9
1H−NMR(800MHz、CD3OD):δ5.77(1H、dd、J=8.0、3.8Hz、22−H)、6.20(1H、s、4−H).
尚、他のプロトンについてはナキテルピオシン誘導体(2,実施例1)とほとんど同様であった。
【0037】
【発明の効果】
本発明は上記で詳述したように構成されるため以下の効果を奏する。本発明のナキテルピオシン誘導体は、P388細胞増殖阻害活性を有し抗癌剤として有用でる。医薬としても有用である。また、化学修飾が容易で誘導体を合成しやすいので更に優れた活性を有する抗癌剤を含む医薬の開発が期待できる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なナキテルピオシン誘導体及びこれを有効成分とする医薬に関する。
【0002】
【従来の技術】
カイメン類は約6000種が知られている後生動物の一門であり、これまでに例えばイソカイメン目のクロイソカイメン(Halichondoria okadai)から得られたオカダ酸(J.Am.Chem.Soc.,1981,103,2469.)やハリコンドリン類(J.Am.Chem.Soc.,1985,107,4796.他)をはじめ種々の生物活性を有する物質が報告されている。本発明で用いたカイメン(Terpios sp.)については含有成分の検討が行われた例はないが、サンゴを覆う灰黒色生物についての報告(Tetrahedron Lett.,1995,849.;Chem.Lett.2002,38.)がある。しかし、式(1)で表される化合物を得たとの報告はない。他の種類のカイメンから式(1)で表される化合物を得たとの報告もない。
類似の構造を有する化合物としてユリ科の植物であるバイケイソウ(Veratrum alubum)から得られた血圧降下作用を有するステロイド性アルカロイドのベラトラミン(Veratramine)を挙げることができる(J.Am.Chem.Soc.,1952,74,3842.)。しかし、両者はステロイド部分の骨格は類似しているが、ベラトラミンが窒素原子を含むアルカロイドであるのに対し、ナキテルピオシン誘導体は窒素原子を含有せず、かつ高度に官能基化されてステロイド骨格の一部が切断されている等、全体としては全く異なる構造である。
【0003】
ところで、従来より、抗癌剤を用いる化学療法は外科的療法や放射線療法とともに癌の治療法として重要な位置を占め、種々の抗癌剤が提供されている。抗癌剤の中には、アドリアマイシン、マイトマイシン、ブレオマイシン、ビンクリスチン等の天然物に由来する抗癌剤が数多く知られている。しかしながら、これまでの抗癌剤は必ずしも満足の行かない治療成績の点や重篤な副作用の点で問題が残っているばかりか多剤耐性の問題などもあるため、更により優れた抗癌剤の出現が求められている。これまでにない新規な構造を有する化合物は新たな作用機構を示し、より有効で、より副作用の少ない薬剤となる可能性が高い。またその作用機構により、抗癌剤以外の医薬としての効果も期待できる。
【0004】
なお、これまでに式(1)で表される化合物と同様に芳香環とハロゲン化された置換基を有する生物活性物質としては例えばマイトタン(mitotane)が報告されており、ある種の癌に有効な治療成績を示している(J.Cancer Res.Clin.Oncol.,2001,127,143.)。しかしながらその構造は式(1)で表される化合物とは全く異なるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、新規なナキテルピオシン誘導体を提供すると共に、これを有効成分とする抗癌剤及び医薬を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討を重ね本発明に想到したものであり、沖縄県今帰仁沿岸で採集したカイメンから分離した上記式(1)で表されるナキテルピオシン誘導体が、腫瘍細胞の1種であるP388に対して増殖阻害活性を有することを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は一般式(1)
【0008】
【化3】
【0009】
〔式中、R1、R2、R3は独立に水素原子または低級アルキル基、アルケニル基を表す。R4、R5は独立に水素原子または水酸基の保護基を表す。X1、X2、X3は独立に水素原子またはハロゲン原子を表す。〕で表されるナキテルピオシン誘導体に関する(請求項1)。
【0010】
また、請求項1に記載の発明において、式(2)
【0011】
【化4】
【0012】
で表されるナキテルピオシン誘導体に関する(請求項2)。
【0013】
また、請求項1〜請求項2に記載の発明において、カイメン類のTerpios sp.及びその共生生物から抽出・分離精製されたナキテルピオシン誘導体に関する(請求項3)。
【0014】
また、請求項1〜請求項3に記載のナキテルピオシン誘導体を有効成分とする医薬に関する(請求項4)。また、請求項4に記載の発明において、抗癌活性を有する医薬に関する(請求項5)。
【0015】
【発明の実施の形態】
上記一般式(1)中のアルキル基は炭素数1から6の直鎖状もしくは分枝状のものが好ましく、その具体例としてメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基を挙げることができる。アルケニル基としては、とくに炭素数1から6の直鎖状もしくは分枝状のものが好ましく、エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、sec−ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等を挙げることができる。水酸基の保護基としては、アセチル基、プロピオニル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等のアシル基;メトキシカルボニル基、t-ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;ベンジルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基;ベンジル基、ナフチルメチル基等のアリールメチル基;トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ベンジルジメチルシリル基、t-ブチルジフェニルシリル基等のシリル基;アセトニド基;ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基等の低級アルコキシメチル基などを例示することができる。ハロゲン原子とはフッ素原子、塩素原子、臭素原子あるいはヨウ素原子をいう。
【0016】
すなわち、本発明の上記一般式(1)で表されるナキテルピオシン誘導体の2個の塩素原子および1個の臭素原子が独立して、水素原子又はフッ素原子、塩素原子、臭素原子あるいはヨウ素原子のハロゲン原子に置換された化合物も同種のナキテルピオシン誘導体として例示することができる。また、上記一般式(1)で表されるナキテルピオシン誘導体の水素原子、メチル基、又は水酸基が簡単な置換基に置換された化合物、さらにこれらの組み合わせによる置換基を有する化合物も同種のナキテルピオシン誘導体として例示することができる。更に、各種立体異性体についても同種のナキテルピオシン誘導体として例示することができる。ここでいう簡単な置換基とは、保護基を有していてもよい水酸基あるいはアミノ基、低級アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基をいう。
【0017】
本発明の上記式(1)で表されるナキテルピオシン誘導体は沖縄県近海で採集した海洋生物、例えばカイメン(Terpios hoshinota)をその共生生物とともに有機溶媒で抽出後、分離精製することにより得ることができる。
【0018】
抽出に用いる溶媒としては、メタノール、エタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム、ベンゼン、ヘキサン等が挙げられる。また分離精製は公知の方法を用いることができ、クロマトグラフィはカラムクロマトグラフィ、薄層クロマトグラフィ及び高速液体クロマトグラフィ等を単独あるいは組み合わせて用いることができ、またカラムクロマトグラフィとしてはシリカゲルの他、セファデックスLH20、逆相系のRP−18、RP−4等を用いることができ、薄層クロマトグラフィ及び高速液体クロマトグラフィとしては、シリカゲルの他、RP−18等が用いられる。
【0019】
本発明の上記式(1)で表されるナキテルピオシン誘導体は腫瘍細胞に対する増殖阻害活性に優れると共に、種々の薬理活性が期待される。
【0020】
本発明の上記式(1)で表されるナキテルピオシン誘導体を医薬として用いる場合の用法は、経口投与あるいは非経口的投与でもよい。経口投与の場合、散剤、顆粒剤、カプセル剤、錠剤などの固形製剤あるいはシロップ剤、エリキシル剤などの液状製剤とすることができる。また、非経口投与の場合は注射剤、粘膜投与剤(バッカル、トローチ、座薬等)、外用剤(軟膏、貼付剤等)などとすることができる。
これらの製剤は有効成分であるナキテルピオシン誘導体に薬学的に認容される担体を常法に従って(例えば日本薬局方第13改正製剤総則記載の方法ないし適当な改良を加えた方法)を用いることができ、経口投与剤や粘膜投与剤にあっては、例えば澱粉、乳糖、結晶セルロース、乳酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、無水ケイ酸、D−マンニトール等の賦形剤、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン等の結合剤、カルボキシメチルセルロ−ス、カルボキシメチルセルロースカルシウム等の崩壊剤、ステアリン酸マグネシム、タルク等の滑沢剤、ヒドロキシエチルセルロ−ス等のコ−ティング剤、矯味剤などの担体を用いることができる。また注射剤では、例えば水性注射剤を構成し得る注射用蒸留水、生理食塩水、プロピレングリコ−ル等の溶解剤ないし溶解補助剤、ポリソルベ−ト80などの懸濁剤、有機酸またはその金属塩等のpH調整剤、安定剤などの担体を用いることができる。外用剤にあっては、アルコ−ル、脂肪酸エステル類等の水性ないし油性の溶解剤ないし溶解補助剤、界面活性剤等の乳化剤、安定剤などの担体を用いることができる。
【0021】
本発明のナキテルピオシン誘導体の投与量は、成人を治療する場合、1〜1000mgであり、これを1日2〜3回に分けて投与することが好ましい。この投与量は、患者の年齢、体重および症状によって適宜増減することができる。
【0022】
また、本発明の上記式(1)で表されるナキテルピオシン誘導体は、公知の方法を用いて化学修飾を行いやすいので、抗癌剤あるいは医薬等としてより優れた性質を有する誘導体に変換して用いることもできる。
【0023】
【実施例】
次いで、本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明は既述の発明の実施の形態及び以下の実施例に限定されるものではない。
【0024】
実施例1(ナキテルピオシン誘導体(2)の分離精製)
沖縄県今帰仁沿岸で採集したカイメン(Terpios hoshinota)と、このカイメンに覆われている死んだサンゴの合わせて30kgをアセトン60Lに浸漬し室温で30日間静置後、濾過し、濾液を加熱減圧下有機溶媒を留去した。水性残渣(1.4L)を2回に分けて酢酸エチル(0.7L)で3回抽出し、合わせて溶媒を留去濃縮して粗抽出物32.84gを得た。
尚、本発明で用いたカイメン(Terpios hoshinota)はサンゴを被覆して成長しており、このカイメンに覆われたサンゴは死んでいる。本実施例ではカイメンとサンゴを分離することなく抽出処理したが、カイメンのみとカイメンをきれいに取り除いた死んだサンゴとを別個に少量で処理した場合にはナキテルピオシン誘導体(2)はカイメン抽出物にのみ存在し、死んだサンゴの抽出物にはナキテルピオシン誘導体(2)は含まれていなかった。
【0025】
上記粗抽出物をヘキサン400mLと90%メタノール400mLに分配し、90%メタノール層をヘキサン400mLで更に2回洗浄した後、加熱減圧下有機溶媒を留去して90%メタノール可溶画分を15.43g得た。
【0026】
内径42mmのガラスカラムにベンゼンで懸濁させたシリカゲル200gを充填(高さ620mm)し、少量のベンゼンに溶解した上記90%メタノール可溶画分をこれに吸着させた。このカラムに順次ベンゼン、クロロホルム、クロロホルム/メタノール=40/1、クロロホルム/メタノール=20/1、クロロホルム/メタノール=10/1、クロロホルム/メタノール=5/1、クロロホルム/メタノール=2/1、及びメタノールを各1000mL流した。クロロホルム/メタノール=40/1及びクロロホルム/メタノール=20/1による溶出画分を集めて濃縮し褐色油状物5.51gを得た。
【0027】
内径47mmのガラスカラムにメタノールに懸濁させたコスモシル(Cosmosil)75C18−OPNを100g充填(高さ200mm)し、60%メタノール−水に置換したところへ、上記褐色油状物を少量の60%メタノール−水に溶かして吸着させた。このカラムに順次60%メタノール−水、80%メタノール−水、メタノール、90%クロロホルム−メタノールを各200mL流した。80%メタノール−水による溶出画分を濃縮し黄色油状物533.5mgを得た。
【0028】
上記黄色油状物をメタノール溶液(1.5mL)とし、高速液体クロマトグラフィー(カラム:Develosil ODS−HG−5、20mm×250mm;溶媒:60%メタノール−水を120分、その後メタノール;流速:5.0mL/min.;検出:UV215nm)に3回に分けて注入して保持時間95分から110分までに溶出した画分を分取、濃縮して、黄色油状物を33.8mg得た。
【0029】
上記黄色油状物を少量の45%メタノール溶液とし、高速液体クロマトグラフィー(カラム:Develosil 300C4−HG−5、20mm×250mm;溶媒:45%メタノール−水を180分、その後メタノール;流速:5.0mL/min.;検出:UV215nm)に注入して保持時間135分に溶出したピーク相当画分を分取、濃縮して、無色油状物を0.6mg得た。
【0030】
上記無色油状物を少量の40%メタノール溶液とし、高速液体クロマトグラフィー(カラム:Develosil 300C4−HG−5、4.6mm×250mm;溶媒:40%メタノール−水を80分、その後メタノール;流速:1.0mL/min.;検出:UV215nm)に注入して保持時間45分に溶出したピーク相当画分を分取、濃縮して、ナキテルピオシン誘導体(2)0.35mgを無色油状物として得た。
【0031】
分子式 :C27H31BrCl2O7
1H−NMR(800MHz、CD3OD):δ1.13(3H、d、J=7.3Hz、27−H)、1.52(3H、s、19−H)、1.71(1H、ddd、J=12.8、8.2、8.4Hz、24a−H)、2.05(1H、dd、J=12.3、1.0Hz、1a−H)、2.28(1H、m、24b−H)、2.28(1H、m、7a−H)、2.60(1H、dd、J=12.3、7.8Hz、1b−H)、2.69(1H、m、25−H)、2.69(1H、d、J=9.3Hz、9−H)、2.70(3H、s、18−H)、2.74(1H、ddd、J=13.4、2.7、1.4Hz、7b−H)、3.11(1H、d、J=11.2Hz、3b−H)、3.58(1H、m、8−H)、3.89(1H、dd、J=10.3、3.8Hz、20−H)、3.92(1H、ddd、J=8.2、8.0、3.7Hz、23−H)、4.09(1H、d、J=11.2Hz、3a−H)、4.23(1H、dd、J=7.8、1.0Hz、2−H)、4.39(1H、dd、J=8.0、3.8Hz、22−H)、4.70(1H、dd、J=2.7、1.4Hz、6−H)、5.28(1H、s、4−H)、6.32(1H、d、J=10.3Hz、21−H)、7.33(1H、d、J=8.2Hz、15−H)、7.89(1H、d、J=8.2Hz、16−H).13C−NMR(200MHz、CD3OD):δ12.4(18−C)、14.3(19−C)、14.8(27−C)、31.1(24−C)、33.3(25−C)、34.9(7−C)、35.1(8−C)、41.7(1−C)、44.8(10−C)、51.5(20−C)、51.8(6−C)、63.5(9−C)、63.7(3−C)、71.2(22−C)、75.1(2−C)、75.2(21−C)、78.7(23−C)、83.4(5−C)、91.1(4−C)、120.5(15−C)、134.1(16−C)、134.9(17−C)、135.7(13−C)、138.6(12−C)、152.3(14−C)、180.6(26−C)、204.6(11−C).ESIMS(m/z): 641.0490(_+1.7mmu)[M+Na]+.
【0032】
試験例1(腫瘍細胞増殖阻害活性試験)
マウスリンパ性白血病細胞(P388)を2−ヒドロキシエチルジスルフィド5μM、硫酸カナマイシン100μg/mLを添加した10%牛胎児血清含有のRPMI−1640培地に加え、培養細胞を1×104個/mLに調整し、前記ナキテルピオシン誘導体(2)を所定の濃度になるように添加し、CO2培養器(CO2 5%、湿度100%、37℃)で4日間培養した。MTT比色法により生存細胞数を計測して、対照群に対する増殖阻害率から50%細胞増殖阻害濃度(IC50)を求めたところ、前記ナキテルピオシン誘導体(2)のIC50は、0.05μg/mLであった。
【0033】
実施例2(ナキテルピオシン誘導体(1a)への変換)
上記ナキテルピオシン誘導体(2)0.1mgを5mL容ナシ型フラスコにとり、ピリジン2滴を加えて溶解し、無水酢酸1滴を添加した。1時間静置後溶媒を加熱減圧留去して下記ナキテルピオシン誘導体(1a)
【0034】
【化5】
【0035】
を得た。
【0036】
分子式 :C31H35BrCl2O9
1H−NMR(800MHz、CD3OD):δ5.77(1H、dd、J=8.0、3.8Hz、22−H)、6.20(1H、s、4−H).
尚、他のプロトンについてはナキテルピオシン誘導体(2,実施例1)とほとんど同様であった。
【0037】
【発明の効果】
本発明は上記で詳述したように構成されるため以下の効果を奏する。本発明のナキテルピオシン誘導体は、P388細胞増殖阻害活性を有し抗癌剤として有用でる。医薬としても有用である。また、化学修飾が容易で誘導体を合成しやすいので更に優れた活性を有する抗癌剤を含む医薬の開発が期待できる。
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