【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、皮膚のメラニン生成細胞の増殖を促進させることにより、白髪防止剤やタンニング剤として用いることが可能な、特定の植物抽出物を有効成分とする外用剤に関する発明に関する発明である。
【０００２】
【従来の技術】
白髪の発生には、毛髪へのメラニン色素の供給を司る毛包内メラニン合成細胞のメラニン産生能力の変化、メラニン供給能力の変化、さらに、毛の生え変わり時における、毛包内メラニン合成細胞の毛乳頭への移動、再配置の維持や促進などが関与していると考えられているが、その詳細については不明な点が多く、根本的な白髪改善法は、未だ存在しないのが現状である。社会の高齢化に伴い、生活改善薬が注目される中、生理的老化現象の一つとしてあげられる白髪に関しても、その発生機序の解明、根本的な改善法の確立が望まれている。このような要望に対し、現在まで、白髪防止剤として、多種多様な化合物（または物質）の使用が提案されている。
【０００３】
例えば、メラニン合成細胞のサイクリックＡＭＰ（ｃＡＭＰ）産生能の向上を図るもの（特開平４−１２４１２２号公報（特許文献１）参照）、メラニン合成細胞のメラニン生成の活性化を図るもの（例えば、特開平５−７８２２２号（特許文献２）、特開平７−２８５８７４号（特許文献３）、特開平７−３１６０２６号（特許文献４）公報等参照）、その他、育毛効果と白髪防止効果の両効果があるとされるもの（特開平７−１１２９１８号（特許文献５）、特開平７−１２６１２９号（特許文献６）公報等参照）が挙げられる。これらの刊行物の白髪防止剤は、動植物からの抽出物を有効成分とするものがほとんどであり、これらの白髪防止剤により、一定の白髪の防止ができる旨が記載されている。
【０００４】
また、メラニン合成細胞の増殖能力を上昇させることにより、白髪を防止するとするものも提案されているが（例えば、特開平２００１−４８７５４号（特許文献７）、特開平６−３０５９４０号（特許文献８）、特開平５−２１３７２０号（特許文献９）、特開平５−２１３７２０号（特許文献１０）公報等）、これらは、多くがタンパク性因子である、公知のメラニン合成細胞増殖因子を用いた白髪防止剤に関するものであり、これらの因子の安定性、皮膚透過性、費用の点から、実用化に多くの困難を伴うものである。
【特許文献１】
特開平４−１２４１２２号公報
【特許文献２】
特開平５−７８２２２号公報
【特許文献３】
特開平７−２８５８７４号公報
【特許文献４】
特開平７−３１６０２６号公報
【特許文献５】
特開平７−１１２９１８号公報
【特許文献６】
特開平７−１２６１２９号公報
【特許文献７】
特開平２００１−４８７５４号公報
【特許文献８】
特開平６−３０５９４０号公報
【特許文献９】
特開平５−２１３７２０号公報
【特許文献１０】
特開平５−２１３７２０号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
白髪の発生機序の複雑さを考慮し、また、天然産物の多様性に着目すると、天然産物由来の多種多様な成分中に、白髪改善効果のより強い成分が見出される余地があると考えられる。また、従来の抗白髪薬剤の効果は、メラニン合成細胞におけるメラニン合成の促進、メラニン合成細胞の増殖促進、メラニン合成細胞におけるｃＡＭＰの誘起、メラニン合成細胞の遊走活性の向上、のいずれかの単独の作用機序に依っているか、または、作用メカニズムが不明確のままに、漠然と使用しているか、であり、いずれにしても、十分な白髪の防止効果を期待し得ないものであった。
【０００６】
したがって、本発明の主要な目的は、まず、白髪防止メカニズムのうち、メラニン合成細胞の増殖促進効果に、特に着目して、従来、白髪防止用に使用されていない天然産物由来成分のうちから、優れたメラニン合成細胞増殖効果を示すことにより、実使用レベルで、優れた白髪防止効果を示す白髪防止剤を提供することにある。また、メラニン合成細胞増殖効果を示す成分と、他の白髪防止メカニズムを発揮し得る成分とを組み合わせることにより、抗白髪効果を相乗的に高めることが可能な白髪防止剤を提供することも、主要な課題とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、白髪の発生機序およびその各段階における各種化合物または物質の作用効果について基礎研究を行うとともに、実使用における有効性について検討を重ねてきた。その結果、セイヨウキズタ由来物、フキタンポポ由来物、オノニス由来物、および、ビャクジュツ由来物が、メラニン合成細胞の増殖促進作用および白髪防止（または白髪の黒化）作用を示すことを見出し、本発明を完成した。
【０００８】
すなわち、本発明は、セイヨウキズタ由来物、フキタンポポ由来物、オノニス由来物、および、ビャクジュツ由来物からなる群から選ばれる１種又は２種以上の成分を有効成分とする、白髪防止剤（以下、本白髪防止剤ともいう）を提供する発明である（本発明において「白髪防止」の語は、「白髪の黒化作用」の概念も包含することとする）。
【０００９】
また、本発明は、上記の成分を有効成分とする、白髪防止効果等を発揮し得る、メラニン合成細胞増殖促進剤（以下、本細胞増殖促進剤ともいう）を提供する発明である。
【００１０】
さらに、本発明は、上記の本白髪防止剤または本細胞増殖促進剤の有効成分と、これらの有効成分とは異なる機序で白髪を防止し得る成分とを、組み合わせて有効成分として用いることにより、相乗的に抗白髪効果等を発揮し得る剤を提供することを課題とする発明である（このような態様の剤の、上述した本白髪防止剤の有効成分以外の組合せにかかわる有効成分を、相乗的有効成分ともいう）。
【００１１】
なお、上記の各態様の剤をまとめて、「本剤」ということもある。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
Ａ．本剤の有効成分について
上述したように、本剤のメラニン合成細胞増側促進剤としての有効成分は、セイヨウキズタ由来物、フキタンポポ由来物、オノニス由来物、および、ビャクジュツ由来物（以下、これらの有効成分を、基本的有効成分ともいう）である。
【００１３】
セイヨウキズタは、ウコギ科（Ａｒａｌｉａｃｅａｅ）のＨｅｄｅｒａ ｈｅｌｉｘ Ｌｉｎｎｅで、別名アイビー、常春ツタとも呼ばれる。薬効として去痰、鎮咳、皮膚および粘膜刺激作用、保湿、収斂作用、血管収縮、洗浄作用が知られる。本剤の有効成分であるセイヨウキズタ由来物としては、まず、セイヨウキズタ抽出物が挙げられる。セイヨウキズタ抽出物としては、セイヨウキズタの葉、茎を、水、エタノール、プロピレングリコール、１，３−ブチレングリコール又はこれらの混液で抽出したものが好適であり、この態様の市販品を入手して用いることも可能である。
【００１４】
フキタンポポは、キク科（Ｃｏｍｐｏｓｉｔａｅ）のＴｕｓｓｉｌａｇｏ ｖｕｌｇａｒｉｓで、保湿性、収斂、皮膚柔軟化の作用、カタル性炎症、乾いたから咳、口腔・咽喉の急逝慢性の刺激症状に対する作用等が知られている。本剤の有効成分であるフキタンポポ由来物としては、まず、フキタンポポ抽出物が挙げられる。フキタンポポ抽出物としては、フキタンポポの花又は花および葉を、水、プロピレングリコール、エタノール、１％尿素含有エタノール、１，３−ブチレングリコール又はこれらの混液で抽出したものが好適であり、この態様の市販品を入手して用いることも可能である。
【００１５】
オノニスは、マメ科（Ｆａｂａｃｅａｅ）のＯｎｏｎｉｓ ｓｐｉｎｏｓａ Ｌｉｎｎｅの根で、保湿性、利尿作用が知られている。本剤の有効成分としては、まず、オノニス抽出物が挙げられる。オノニス抽出物としては、オノニスを、水、エタノール、１％尿素含有エタノール、１％尿素含有１，３−ブチレングリコール又はこれらの混液で抽出したものが好適であり、この態様の市販品を入手して用いることも可能である。
【００１６】
ビャクジュツは、キク科（Ｃｏｍｐｏｓｉｔａｅ）のＡｔｒａｃｔｙｌｏｄｅｓ ｍａｃｒｏｃｅｐｈａｌｅ で、別名オオバナオケラと呼ばれる。古くから知られる生薬であり、薬効として体内の余分な水を取り去る作用があり、利尿、胃内停水、めまいなどに用いる。本剤の有効成分であるビャクジュツ抽出物は、ビャクジュツを水、エタノール、プロピレングリコール、１，３−ブチレングリコール又はこれらの混液で抽出したものが好適であり、この態様の市販品を入手して用いることも可能である。
【００１７】
本剤の有効成分となり得る、上記の各成分は、それぞれを単独で、本剤において用いることも可能であるが、２種以上の成分を組み合わせて用いることも可能である。
【００１８】
Ｂ．本剤の相乗的有効成分について
（１）メラニン合成細胞のメラニン合成活性を向上させる成分
本剤においては、上述した基本的有効成分とメラニン合成細胞のメラニン合成活性を向上させる成分（以下、合成促進成分ともいう）とを組み合わせて、本剤の有効成分とすることにより、抗白髪効果等を相乗的に向上させることができる。
【００１９】
合成促進成分としては、例えば、αＭＳＨ（メラノサイト刺激ホルモン）、ブクリョウ由来物、アズキ由来物、ホップ由来物、オノニス由来物、アンソッコウ抽出物、クロレラ抽出物、シナノキ抽出物、ニンジン由来物等を挙げることができる。これらの合成促進成分は、いずれも、少なくともメラニン合成細胞におけるｃＡＭＰの誘起を行うことにより、メラニン合成細胞のメラニン合成活性を向上させ得る成分である。
【００２０】
αＭＳＨ（メラノサイト刺激ホルモン）は、脳下垂体中葉で生成されるペプチドホルモンであり、そのアミノ酸配列は公知〔生化学辞典第３版（東京化学同人）第１４１３頁等〕であり、常法により製造したものを、本発明において用いることも、市販品を用いることも可能である。
【００２１】
ブクリョウは、サルノコシカケ科（Ｐｏｌｙｐｏｒａｃｅａｅ）のＰｏｒｉａ ｃｏｃｏｓ Ｗｏｌｆで、別名マツホドと呼ばれ、薬効として、鎮静、利尿作用等が知られている。本剤の有効成分であるブクリョウ由来物としては、まず、ブクリョウ抽出物が挙げられる。ブクリョウ抽出物としては、ブクリョウの菌核を、水、エタノール、１，３−ブチレングリコール又はこれらの混液で抽出したものが好適であり、この態様の市販品を入手して用いることも可能である。また、ブクリョウ由来物として、ブクリョウ末を用いることも可能である。ブクリョウ末は、ブクリョウを粉末化したものであり、この市販品を入手して用いることも可能である。
【００２２】
アズキは、マメ科（Ｌｅｇｕｍｉｎｏｓａｅ） のＰｈａｓｅｏｌｕｓ ａｎｇｕｌａｒｉｓ Ｗ． Ｆ． Ｗｉｇｈｔ で、薬効として、消炎、利尿作用等が知られている。本剤の有効成分であるアズキ由来物としては、通常、アズキ種子を粉末化したものが用いられ、この態様の市販品を入手して用いることも可能である。また、アズキ由来物として、アズキの種子を、水、エタノール、１，３−ブチレングリコール又はこれらの混液で抽出して得られる、アズキの抽出物を調製して用いることも可能である。
【００２３】
ホップは、クワ科（Ｍｏｒａｃｅａｅ）のＨｕｍｕｌｕｓ ｌｕｐｕｌｕｓ Ｌ．で、別名、セイヨウカラハナソウを呼ばれ、薬効として、鎮静、利尿作用等が知られており、ビールの香味料として使われている。本剤の有効成分であるホップ由来物としては、まず、ホップ抽出物が挙げられる。ホップ抽出物としては、ホップの雌花穂から、水、エタノール、プロピレングリコール、１，３−ブチレングリコール又はこれらの混液で抽出したものが好適であり、この態様の市販品を入手して用いることも可能である。また、ホップ由来物として、ホップ末を用いることも可能である。ホップ末は、ホップの雌花穂を粉末化したものが好適であり、この態様の市販品を入手して用いることも可能である。
【００２４】
ヨクイニンは、イネ科（Ｇｒａｍｉｎｅａｅ） のハトムギＣｏｉｘ ｌａｃｈｒｙｍａ−ｊｏｂｉ Ｌ． ｖａｒ． ｍａ−ｙｕｅｎ Ｓｔａｐｆの種皮をのぞいた種子で、薬効として、解熱鎮痛消炎作用等が知られている。本剤の有効成分としては、まず、ヨクイニン抽出物が挙げられる。ヨクイニン抽出物としては、ヨクイニンを、水、エタノール、プロピレングリコール、１，３−ブチレングリコール又はこれらの混液で抽出したものが好適であり、この態様の市販品を入手して用いることも可能である。また、ヨクイニン由来物として、ヨクイニン末を用いることも可能である。ヨクイニン末は、ヨクイニンを粉末としたものであり、ヨクイニン末の市販品を入手して用いることも可能である。
【００２５】
アンソッコウは、エゴノキ科（Ｓｔｙｒａｃａｃｅａｅ ）のＳｔｙｒａｘ ｂｅｎｚｏｉｎ Ｄｒｙａｎｄｅｒ 又は、その他同属植物の樹皮から得た樹脂を指し、去痰、薫香、防腐効果があることが知られている。本剤の有効成分であるアンソッコウ抽出物は、好適には、アンソッコウをプロピレングリコールで抽出して得られるものが好適であり、この態様の市販品を入手して用いることも可能である。
【００２６】
クロレラは、クロレラ科（Ｃｈｌｏｒｅｌｌａｃｅａｅ） のＣｈｌｏｒｅｌｌａ ｖｕｌｇａｒｉｓ Ｃｈｉｃｋで、ビタミン類等栄養豊富なため健康食品としても利用されている。本剤の有効成分であるクロレラ抽出物は、クロレラを水で抽出して得られるものが好適であり、この態様の市販品を入手して用いることも可能である。
【００２７】
シナノキは、シナノキ科（Ｔｉｌｉａｃｅａｅ） のＴｉｌｉａ ｃｏｒｄａｔａ Ｍｉｌｌｅｒで、別名、フエボダイジュと呼ばれる。シナノキからは、良質な蜜が取れ、樹皮の繊維から布が取れることが知られている。本剤の有効成分であるシナノキ抽出物は、シナノキの花又は葉から、水、エタノール、グリセリン、プロピレングリコール、１，３−ブチレングリコール又はこれらの混液で抽出して得られるものであり、特に、シナノキの花を、水で抽出して得られる抽出物を用いるのか好適である。これらの態様のシナノキ抽出物は、市販品を入手して用いることも可能である。
【００２８】
ニンジンは、ウコギ科（Ａｒａｌｉａｃｅａｅ）のオタネニンジンＰａｎａｘ ｇｉｎｓｅｎｇ Ｃ． Ａ． Ｍｅｙｅｒ （Ｐａｎａｘ ｓｃｈｉｎｓｅｎｇ Ｎｅｅｓ）で、保健強壮薬、健胃薬としても用いられている。ニンジン抽出物としては、オタネニンジンの根又は根を蒸して乾燥したものを、水、エタノール、プロピレングリコール、１，３−ブチレングリコール又はこれらの混液、又は無水エタノールで抽出して得られるものが好適であり、この態様の市販品を入手して用いることも可能である。また、ニンジン由来物として、ニンジン末を用いることも可能である。ニンジン末は、オタネニンジンの根を粉末としたものであり、ニンジン末の市販品を入手して用いることも可能である。
【００２９】
上記の合成促進成分は、それぞれを単独で、または、２種以上を組み合わせて、基本的有効成分と共に、本剤の有効成分とすることにより、相乗的に、白髪防止効果を発揮することができる。
【００３０】
（２）メラニン合成細胞の遊走能力を向上させる成分
本剤においては、上述した基本的有効成分とメラニン合成細胞の遊走能力を向上させ得る成分（以下、遊走促進成分ともいう）とを組み合わせて、本剤の有効成分とすることにより、抗白髪効果等を相乗的に向上させることができる。
【００３１】
遊走促進成分は、メラニン合成細胞の遊走能力を向上させて、ヘアサイクルにおける毛髪の抜け変わり時の、毛乳頭周辺へのメラノサイトの再配置を促し、あるいは、毛髪の抜け替わり時の、メラノサイトの脱落を抑制し、本来であれば白髪化する可能性のある毛髪を、正常な髪色のまま保つことにより、白髪を防止することができる。このような遊走促進成分としては、例えば、ＳＣＦ（幹細胞増殖因子）、または、サンショウ抽出物等を挙げることができる。
【００３２】
ＳＣＦ（幹細胞増殖因子）は、別名、ｋｉｔ リガンド 、または、肥満細胞増殖因子［ｍａｓｔ ｃｅｌｌ ｇｒｏｗｔｈ ｆａｃｔｏｒ（ＭＧＦ）］ともいい、２４８個のアミノ酸からなる、分子量約３００００の膜結合型糖タンパク質であり〔「分子細胞生物学辞典」（東京化学同人）第１９９頁〕、生体内で多様な生理活性を示し、特にメラニン合成細胞に対しては、その遊走活性の促進、増殖促進、分化および生存に関与することが知られている（Ｔ． Ｋｕｎｉｓａｄａ ｅｔ ａｌ．， Ｊ． Ｅｘｐ． Ｍｅｄ．， Ｖｏｌ．１８７，Ｎｏ．１０， （１９９８） １５６５−１５７３頁）。その遺伝子構造、アミノ酸配列は公知であり、常法により製造したものを本発明に用いることも、市販品を用いることも可能である。
【００３３】
サンショウは、ミカン科のサンショウ属（Ｚａｎｔｈｏｘｙｌｕｍ Ｌ．）に属する、Ｚ．ｐｉｐｅｒｉｔｕｍ ＤＣ． であり、果実と若葉が日本古来の香辛料として知られている。サンショウ抽出物は、サンショウまたはその他の同属植物の果実若しくは葉から、エタノール等の溶媒により抽出して得られるものであることが好適であり、この態様のサンショウ抽出物の市販品を、本発明において用いることもできる。サンショウ抽出物には、メラニン合成細胞の遊走促進活性が認められている（太田直美、出田立郎他： サンショウの抗白髪作用． 第４５回ＳＣＣＪ研究討論会講演要旨集， 日本化粧品技術者会（１９９９） ４−６頁）。
【００３４】
上記の遊走促進成分は、それぞれを単独で、または、２種以上を組み合わせて、基本的有効成分と共に、本剤の有効成分とすることにより、相乗的に、白髪防止効果を発揮することができる。
【００３５】
さらに、上記の遊走促進成分と、前述した合成促進成分の２種類の相乗成分を、基本的成分と共に、本剤の有効成分とすることにより、さらに相乗的に、白髪防止効果を発揮することができる。
【００３６】
Ｃ．具体的な本剤の態様について
本剤における上記の有効成分の配合量は、本剤の具体的用途、配合する成分の種類や組み合わせ等に応じて、本剤が、所望する効果を発揮するべく設定することが可能であり、一概に限定することは必ずしも適切ではない。一般的に、基本的成分の配合量は、乾燥物換算で、剤に対して、０．００１〜１０．０質量％であり、より好ましくは、同０．００５〜５．０質量％、特に好ましくは、同０．００５〜２．０質量％である。この配合量が、乾燥物換算で、剤に対して０．００１質量％未満の場合は、白髪防止等の本剤の目的を十分に達成することが困難な傾向が強くなり、同１０．０質量％を超えると、製剤上好ましくないことが多く、本剤の皮膚の単位面積当りの通常の使用量を考慮すると、配合量の増加に見合った、白髪防止効果等の向上が認められなくなる傾向が強くなる。
【００３７】
また、相乗成分の配合量は、基本的成分の種類や組合せ、さらには、配合量に応じて適宜選択すべきものであり、特に限定されるべきものではない。一般的に、相乗成分の配合量は、基本的成分の配合量に対して、０．００１〜１０００倍（乾燥物換算の質量比）であることが好適である。基本的成分との配合量の質量比が、上記の範囲外になると、一方の範疇の成分の効果のみが顕在化して、他方の範疇の成分との組み合わせによる相乗効果を得ることが困難になる傾向がある。
【００３８】
このように、上記の成分を本剤の有効成分として配合して用いることにより、ターゲット部位において、メラニン合成細胞の増殖を促進させ、さらに、これと共に、メラニン合成細胞のメラニンの生成を促進させ、および／または、メラニン合成細胞の遊走活性を促進し、白髪を防止し、さらには、タンニング効果を発揮させることができる。
【００３９】
この意味において、本剤は、白髪を防止又は白髪を黒化させる機能に着目した、「白髪防止剤」としての態様を有する。また、ターゲット部位におけるメラニン合成細胞の増殖を促進して、メラニン生成により惹起される現象を促進することができる、「メラニン合成細胞増殖促進剤」としての態様を有する。さらに、特に、かかるメラニンの生成の促進という作用に着目した、「メラニン生成促進剤」としての態様を有する。上述したように、「メラニン生成促進剤」の代表的な作用としては、毛髪における白髪防止作用であり、さらには、皮膚におけるタンニング（黒化）作用を挙げることもできる。
【００４０】
本剤は、上記の有効成分と共に、本剤の具体的な用途や剤形に応じた一般成分を用いて構成され得る。
かかる一般成分は、毛髪用剤や皮膚用剤において、一般的に用いられ得る成分を挙げることが可能であり、本発明の所期の効果を妨げるものでない限り、特に、限定されるものではない。
【００４１】
具体的には、希釈剤、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、高級アルコール、油分、保湿剤、増粘剤、溶剤、使用性向上剤、防腐剤、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、紫外線防止剤、粉末、その他の活性物質、色剤、香料等を目的とする剤形に応じて適宜使用して、本剤を製剤化することができる。これらの一般成分は、必ずしも単一の機能によって分類できるものではないが、以下、通常分類されている例に従って、例示列挙を行う。
【００４２】
希釈剤としては、水、エタノール、イソプロピルアルコール、グリコール類等が挙げられる。アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル硫酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、オレフィンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩および脂肪酸塩等が挙げられる。非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸部分エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体および脂肪酸ジエタノールアミド等が挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、例えば第３級脂肪属アミン塩、アルキルトリメチルアンモニウムハライド、ジアルキルジメチルアンモニウムハライドおよびアルキルジメチルベンジルアンモニウムハライド等が挙げられ、両性界面活性剤としては、例えばアミドベタイン型、イミダゾリニウムベタイン型およびスルホベタイン型等の界面活性剤が挙げられる。
【００４３】
高級アルコールとしては、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等が挙げられる。油分としては、例えば、高級脂肪酸、固形パラフィン、流動パラフィン、シリコーン油、高分子シリコーンおよびその誘導体、スクワラン、ワセリン、ならびにエステル油等が挙げられる。保湿剤としては、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、１，３−ブチレングリコール、ジプロピレングリコールおよびソルビトール等が挙げられる。増粘剤としては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カラギーナン、カルボキシメチルセルロースおよびカチオン化セルロース等が挙げられる。粉末としては、例えばシリカ、ナイロンパウダーおよびポリエチレンパウダー等の樹脂粉末等が挙げられる。
【００４４】
本剤を、白髪防止剤に代表される頭皮頭髪用剤として用いる場合には、本発明の所期の効果を損なわない限り、養毛成分として一般的に用いられている成分を配合して、白髪防止効果と養毛効果を同時に発揮し得る、頭皮頭髪用剤とすることが可能である。
【００４５】
このような養毛成分としては、それ自体発毛効果等を有することが示唆されている活性成分や助剤が包含される。例えば、センブリエキス等の植物抽出エキス、ビタミンＢ６ 、ビタミンＥおよびその誘導体、ビオチン等のビタミン類、パントテン酸およびその誘導体、グリチルリチン酸およびその誘導体、ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸エステル類、セリン、メチオニン等のアミノ酸類、セファランチン、塩化カプロニウム、ミノキシジル、ニコランジル、アセチルコリン誘導体、サイクロスポリン類、およびエストラジオール等の女性ホルモン剤等、ならびにこれらの混合物が挙げられる。さらに、例えばヒノキチオール、ヘキサクロロフェン、ベンザルコニウムクロリド、セチルピリジニウムクロリド、ウンデシレン酸、トリクロロカルバニリドおよびビチオノール等の抗菌剤、メントール等の清涼剤、サリチル酸、亜鉛およびその誘導体、乳酸およびそのアルキルエステル等の活性物質、クエン酸等の有機酸類、アルギニン等のアミノ酸類も、本白髪防止剤等の本発明に係わる頭皮頭髪用剤に添加することができる。
【００４６】
本剤の形態は、液剤、乳液、軟膏などの皮膚または頭皮・頭髪に適用できる性状のものであればいずれもよく、一般的に、エモリエントローション、エモリエントクリーム、モイスチャージェル、化粧水、ヘアトニック、ヘアリキッド、スカルプトリートメント、ヘアクリーム、エアゾールムース、エアゾールスプレー、ヘアジェル、スプレームース等と称されている製品形態を選択することができる。本剤を、頭皮頭髪用剤とする場合の代表的な形態は、白髪防止用剤であり、皮膚用剤とする場合の代表的な形態は、タンニング剤である。
【００４７】
このようにして調製される本剤における、白髪防止剤等の頭皮頭髪用剤として用いる場合を例にとると、上記の有効成分の用量は、成人の場合、１日１回当たり０．００１〜１００ｍｇ、好ましくは０．１〜８０ｍｇ程度とすることが一般的である。
【００４８】
【実施例】次に、実施例をあげて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。また、配合量は、特に断わらない限り、配合対象に対する質量％で表示する。
【００４９】
本剤の有効成分等の調製
本剤の有効成分等の調製は常法に従い、下記の要領で行った。
▲１▼セイヨウキズタ抽出液：茎１０ｋｇを細切りし、これに５０％１，３−ブチレングリコール５０Ｌを加え、室温にて７〜１０日間浸漬したのちろ過し、ろ液を７〜１０日おいて生じた澱や沈殿物をろ過して除去すると同時に５０％１，３−ブチレングリコールを追加して５０Ｌの抽出液を得る。
【００５０】
▲２▼フキタンポポ抽出液：花の乾燥物１０ｋｇを細切りし、これに５０％１，３−ブチレングリコール５０Ｌを加え、室温にて７〜１０日間浸漬したのちろ過し、ろ液を７〜１０日おいて生じた澱や沈殿物をろ過して除去すると同時に５０％１，３−ブチレングリコールを追加して５０Ｌの抽出液を得る。
【００５１】
▲３▼オノニス抽出液：根１０ｋｇを細切りし、これに５０％エタノール５０Ｌを加え、室温にて７〜１０日間浸漬したのちろ過し、ろ液を７〜１０日おいて生じた澱や沈殿物をろ過して除去すると同時に５０％エタノールを追加して５０Ｌの抽出液を得る。
【００５２】
▲４▼ビャクジュツ抽出液：茎、葉１０ｋｇを細切りし、これに５０％エタノール５０Ｌを加え、室温にて７〜１０日間浸漬したのちろ過し、ろ液を７〜１０日おいて生じた澱や沈殿物をろ過して除去すると同時に５０％エタノールを追加して５０Ｌの抽出液を得る。
【００５３】
▲５▼アンソッコウ抽出液：アンソッコウ（樹脂）１０ｋｇを細切りし、これに１００％プロピレングリコール５０Ｌを加え、室温にて７〜１０日間浸漬したのちろ過し、ろ液を７〜１０日おいて生じた澱や沈殿物をろ過して除去すると同時に１００％プロピレングリコールを追加して５０Ｌの抽出液を得る。
【００５４】
▲６▼ホップ抽出液：雌花穂１０ｋｇに５０％エタノール１００Ｌを加え、ゆるやかに加温抽出したのちろ過し、ろ液を７〜１０日おいて生じた澱や沈殿物をろ過して除去すると同時に５０％エタノールを追加して５０Ｌの抽出液を得る。
【００５５】
効果確認試験
上記に従って得られる抽出物の乾燥物を、それぞれ、７０％エタノールに、２．０％溶解し、この溶液を希釈して濃度を調整し、得られた希釈液を使用して、次の効果確認試験を行った。
【００５６】
（１）細胞培養法によるメラニン合成細胞増殖促進効果確認試験
ヒト包皮由来のメラニン合成細胞培養細胞を使用した。このメラニン合成細胞培養細胞を、メラニン合成細胞用増殖培地Ｍ１５４ｓ（Ｃａｓｃａｄｅ 社製） 中で、ＣＯ２インキュベーター（９５％空気、５％二酸化炭素）内で、３７℃の条件下で培養した。培養３ 日後に、試験試料溶液をＭ１５４ｓ 中のｂＦＧＦ 濃度を１／１０に低下させた培地中終濃度（抽出乾燥物換算濃度）で、１０−４〜１０−７ ％になるように添加し、コントロールとして薬剤無添加なものも用意し、さらに４日間培養を続け、以下の方法で細胞数を測定し、コントロールに対する細胞数の増加率を測定した。
【００５７】
・ヘキスト３３３４２による測定
ウェル中の培地を除去し、ＰＢＳ１００μｌ で１回洗浄したのち氷冷メタノール１００μｌを加え５分放置して細胞を固定し、各ウェルに１００μｌ のヘキスト３３３４２（５μｇ／ｍｌ）を含むＰＢＳを加えた。マイクロプレートリーダーで波長３５５ｎｍの光により励起した際の波長４５０ｎｍの蛍光強度を測定し、抽出物を添加していない試料（コントロール）と比較して判定した。その結果も、第１表に示した。また、既に抗白髪効果を持つ薬剤として公知であるパラアミノ安息香酸およびｃＡＭＰ誘起活性を持つ生薬であるもののうち、メラニン合成細胞増殖促進活性を持つアンソッコウ、ホップを比較例としておいた。その結果を第１表に示した。また、既に抗白髪効果を持つ薬剤として公知であるパラアミノ安息香酸およびｃＡＭＰ 誘起活性を持つ生薬であるもののうち、メラニン合成細胞増殖促進活性を持つアンソッコウ、ホップを比較例としておいた。
【００５８】
ウェル中の培地を除去し、ＰＢＳ１００μｌ で１回洗浄したのち氷冷メタノール１００ μｌ を加え、５分放置して細胞を固定し、各ウェルに１００ μｌ のヘキスト３３３４２（５ μｇ／ｍｌ）を含むＰＢＳを加えた。マイクロプレートリーダーで波長３５５ｎｍ の光により励起した際の波長４５０ｎｍ の蛍光強度を測定し、抽出物を添加していない試料（コントロール）と比較して判定した。その結果も、第１表に示した。また、既に抗白髪効果を持つ薬剤として公知であるパラアミノ安息香酸およびｃＡＭＰ 誘起活性を持つ生薬であるもののうち、メラニン合成細胞増殖促進活性を持つアンソッコウ、ホップを比較例としておいた。
【００５９】
【表１】
【００６０】
このメラニン合成細胞増殖促進効果確認試験により、本剤の有効成分が、メラニン合成細胞の増殖を促進する効果を有し、これらの有効成分を配合した本剤が、メラニン合成細胞増殖促進剤として、白髪防止効果、さらには、タンニング効果等を発揮し得ることが明らかとなった。
【００６１】
（３）累積塗布によるヒトによる白髪防止効果試験
試験方法
被験者として、各試料ごとに白髪のある４０〜６０歳の男女２０名に１日２回（朝、夜）連続４カ月間、本発明品と比較例のそれぞれをハーフヘッド法で左右頭皮に別々に使用、塗布部位の状態を試験前後で比較し、白髪防止、改善効果を調べた。
【００６２】
本発明の有効成分を配合したローションを毎日塗布しながら白髪の発生を防止する割合を塗布開始前及び塗布開始後４カ月における頭頂部の毛髪１，０００本あたりの白髪の本数をかぞえた。
【００６３】
＜判定基準＞
＋＋（著効）：塗布開始前の白髪の本数に対して塗布後の本数が、８０％未満の試験者が５０％以上
＋（有効）：塗布開始前の白髪の本数に対して塗布後の本数が、９０％未満の試験者が５０％以上
±（やや有効）：塗布開始前の白髪の本数に対して塗布後の本数が、１００％未満の試験者が５０％以上
−（無効）：塗布開始前の白髪の本数に対して塗布後の本数が、１００％未満の試験者が５０％未満
その結果を第２表に示した。
【００６４】
本試験では、次の配合組成により各種白髪防止ローションを調製し、その累積塗布による、白髪防止効果について調べた。
＜累積塗布試験用白髪防止ローション＞
【００６５】
＜製法＞９５％エタノールに各植物抽出物▲１▼〜▲７▼（無添加含む）、ＰＯＥ６０モル硬化ヒマシ油エーテル、香料を加えて均一に溶解した。これに、あらかじめ混合しておいた水層部（精製水、グリセリン）を加え溶解した。
【００６６】
この累積塗布試験により、本剤において、優れた白髪防止効果が、実使用において認められることが明らかとなった。
【００６７】
本剤の処方例
以下、本剤の処方例を挙げる。これらの処方例のうち、頭皮頭髪用剤である、処方例１〜１４について、上記の累積塗布試験を行ったところ、全ての例において、「有効」以上の白髪防止効果が認められた。なお、各処方例において用いられている本剤の有効成分は、全て、上記の要領で得られた植物抽出物▲１▼〜▲７▼である。
【００６８】
〔処方例１〕 ヘアートニック
＜調製法＞（３）に、（１）（２）（４）を添加し、攪拌溶解した後、（５）を加えて、ヘアートニックを得た。
【００６９】
〔処方例２〕 ヘアートニック
＜調製法＞（３）に、（１）（２）（４）を添加し、攪拌溶解した後、（５）を加えて、ヘアートニックを得た。
【００７０】
〔処方例３〕 ヘアートニック
＜調製法＞（３）に、（１）（２）（４）を添加し、攪拌溶解した後、（５）を加えて、ヘアートニックを得た。
【００７１】
〔処方例４〕 ヘアートニック
＊）サンショウの果皮の７０％エタノール抽出液
＜調製法＞（３）に、（１）（２）（３）（５）を添加し、攪拌溶解した後、（６）を加えて、ヘアートニックを得た。
【００７２】
〔処方例５〕 ヘアートニック
＜調製法＞（３）に、（１）（２）（３）（５）を添加し、攪拌溶解した後、（６）を加えて、ヘアートニックを得た。
【００７３】
〔処方例６〕 ヘアートニック
＜調製法＞（３）に、（１）（２）（３）（５）を添加し、攪拌溶解した後、（６）を加えて、ヘアートニックを得た。
【００７４】
〔処方例７〕 ヘアートニック
＜調製法＞（３）に、（１）（２）（３）（４）（６）を添加し、攪拌溶解した後、（７）を加えて、ヘアートニックを得た。
【００７５】
〔処方例８〕 ヘアーリキッド
＜調製法＞エタノールに、（１）（２）（３）（４）および（７）を均一に攪拌溶解しアルコール相とした。（１０）に、（５）（８）および（９）を加えて均一溶解した水相を、上記アルコール相に添加して、ヘアーリキッドを得た。
【００７６】
〔処方例９〕 養毛料
＊＊）コリアンダーの果実乾燥物の５０％エタノール抽出液
＜調製法＞水相およびアルコール相を、それぞれ均一溶解後、水相をアルコール相に添加し、均一に混合して養毛料を得た。
【００７７】
〔処方例１０〕 ヘアーリキッド
＜調製法＞エタノールに、（１）（２）（３）および（６）を均一に攪拌溶解しアルコール相とした。（９）に、（４）（７）および（８）を加えて均一溶解した水相を、上記アルコール相に添加して、ヘアーリキッドを得た。
【００７８】
〔処方例１１〕 スカルプトリートメント
【００７９】
〔処方例１２〕 ヘアークリーム
＜調製法＞Ａ相を、加熱溶解、混合し、これに、Ｂ相の熱溶解混合物を添加し、ホモミキサーで乳化し、ヘアークリームを得た。
【００８０】
〔処方例１３〕 ヘアジェル
＜調製法＞（１）（２）および（５）を、（３）と（１０）に分散し、水相とした。他の成分を、エタノールに溶解し、攪拌しながら上記水相に添加し、ヘアジェルを得た。
【００８１】
〔処方例１４〕 ヘアジェル
＜調製法＞（１）（２）および（５）を、（３）と（１０）に分散し、水相とした。他の成分を、エタノールに溶解し、攪拌しながら上記水相に添加し、ヘアジェルを得た。
【００８２】
〔処方例１５〕 ウォーターグリース
＜調製法＞（１）（３）および（９）を、（２）と（１０）に分散し、水相とした。他の成分をエタノールに溶解し、攪拌しながら上記水相に添加し、ウォーターグリースを得た。
【００８３】
〔処方例１６〕 ウォーターグリース
＜調製法＞（１）（３）および（９）を、（２）と（１０）に分散し、水相とした。他の成分をエタノールに溶解し、攪拌しながら上記水相に添加し、ウォーターグリースを得た。
【００８４】
〔処方例１７〕 ヘアスプレー
＜調製法＞（１）（２）（３）を、ホモミキサーで均一に乳化した。これを他の成分の溶液に添加して原液を調製した。缶に原液を充填し、バルブ装着後、ガスを充填して、ヘアスプレーを得た。
【００８５】
〔処方例１８〕 ヘアスプレー
＜調製法＞（１）（２）（３）を、ホモミキサーで均一に乳化した。これを他の成分の溶液に添加して原液を調製した。缶に原液を充填し、バルブ装着後、ガスを充填して、ヘアスプレーを得た。
【００８６】
〔処方例１９〕 タンニング用化粧水
＜調製法＞水相およびアルコール相を、それぞれ均一溶解後、アルコール相を水相に添加均一に混合して、化粧水を得た。
【００８７】
〔処方例２０〕 タンニング用化粧水
＜調製法＞常法に従って、化粧水を得た。
【００８８】
〔処方例２１〕 タンニング用エモリエントローション
＜調製法＞常法に従って、エモリエントローションを得た。
【００８９】
〔処方例２２〕 タンニング用エモリエントローション
＜調製法＞常法に従って、エモリエントローションを得た。
【００９０】
〔処方例２３〕 タンニング用モイスチャージェル
＜調製法＞常法に従って、モイスチャージェルを得た。
【００９１】
【発明の効果】
本発明により、優れた白髪防止効果を発揮し得る白髪防止剤、かかる白髪防止剤やタンニング剤としても用いられ得る、メラニン合成細胞増殖促進剤及びメラニン生成促進剤が提供される。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an invention relating to an external preparation containing a specific plant extract as an active ingredient, which can be used as a graying inhibitor or a tanning agent by promoting the growth of skin melanocytes.
[0002]
[Prior art]
In the development of gray hair, changes in the melanin-producing ability of melanin-synthesizing cells in the hair follicle, which control the supply of melanin to the hair, changes in melanin-supplying ability, and in the time of hair regrowth, It is thought that the transfer to the nipple and the maintenance and promotion of relocation are involved.However, there are many unclear points about the details, and there is no fundamental gray hair improvement method yet. is there. With the aging of society, attention has been paid to life-improving drugs, and for gray hair, which is one of the physiological aging phenomena, it is desired to elucidate the mechanism of its occurrence and establish a fundamental improvement method. In response to such a demand, the use of a wide variety of compounds (or substances) has been proposed as a graying inhibitor.
[0003]
For example, a melanin-synthesizing cell is intended to improve the ability to produce cyclic AMP (cAMP) (see JP-A-4-124122 (Patent Document 1)), and a melanin-synthesizing cell is intended to activate melanin production (for example, JP-A-5-78222 (Patent Document 2), JP-A-7-285874 (Patent Document 3), JP-A-7-316026 (Patent Document 4), etc. Those which are considered to be effective (see JP-A-7-112918 (Patent Document 5), JP-A-7-126129 (Patent Document 6) and the like). Most of these publications contain an extract from animals and plants as an active ingredient, and it is described that these whitening agents can prevent a certain degree of white hair.
[0004]
Further, there has been proposed a technique for preventing gray hair by increasing the proliferation ability of melanin synthesizing cells (for example, JP-A-2001-48754 (Patent Document 7), and JP-A-6-305940 (Patent Document 1). 8), JP-A-5-213720 (Patent Document 9), JP-A-5-213720 (Patent Document 10) and the like), which use known melanin-synthesizing cell growth factors, which are mostly proteinaceous factors. It has many difficulties in practical use in terms of stability of these factors, skin permeability and cost.
[Patent Document 1]
JP-A-4-124122
[Patent Document 2]
JP-A-5-78222
[Patent Document 3]
JP-A-7-285874
[Patent Document 4]
JP-A-7-316026
[Patent Document 5]
JP-A-7-112918
[Patent Document 6]
JP-A-7-126129
[Patent Document 7]
JP-A-2001-48754
[Patent Document 8]
JP-A-6-305940
[Patent Document 9]
JP-A-5-213720
[Patent Document 10]
JP-A-5-213720
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Considering the complexity of the mechanism of gray hair development and focusing on the diversity of natural products, it is thought that among the various components derived from natural products, there is room for finding a component with a stronger gray hair improving effect . In addition, the effect of the conventional anti-grey-haired drug is one of promotion of melanin synthesis in melanocytes, promotion of melanocyte proliferation, induction of cAMP in melanocytes, and improvement of migration activity of melanocytes. Either it depends on the mechanism of action, or it is used vaguely with the mechanism of action unclear, and in any case, a sufficient preventive effect of gray hair could not be expected.
[0006]
Therefore, the main object of the present invention, first, among the mechanisms for preventing gray hair, paying particular attention to the effect of promoting the growth of melanin-synthesizing cells, from among natural product-derived components that have not been conventionally used for preventing gray hair, It is an object of the present invention to provide a whitening agent which exhibits an excellent melanin-synthesizing cell proliferating effect, and thus exhibits an excellent whitening preventing effect at a practical use level. Further, by combining a component exhibiting a melanin-synthesizing cell proliferation effect and a component capable of exhibiting another white hair preventing mechanism, it is also important to provide a white hair preventing agent capable of synergistically enhancing the anti-grey hair effect. Issues.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have carried out basic research on the mechanism of gray hair development and the effects of various compounds or substances at each stage thereof, and have repeatedly studied the effectiveness in actual use. As a result, it has been found that a product derived from A. edulis, a plant derived from coltsfoot, a product derived from Ononis, and a product derived from sandalwood exhibit a melanin-synthesizing cell growth-promoting effect and a gray-hair preventing (or blackening of gray hair) effect, and the present invention completed.
[0008]
That is, the present invention relates to a whitening inhibitor (hereinafter, referred to as an active ingredient) comprising one or two or more components selected from the group consisting of a substance derived from Azollida spp., A substance derived from coltsfoot, a substance derived from Ononis, and a substance derived from sandalwood. The present invention is also an invention which provides the present "white hair preventing agent" (the term "preventing white hair" in the present invention includes the concept of "blackening action of white hair").
[0009]
Further, the present invention is an invention which provides a melanin-synthesizing cell growth promoter (hereinafter, also referred to as the present cell growth promoter), which has the above-mentioned components as an active ingredient and can exhibit a gray hair prevention effect and the like.
[0010]
Further, the present invention provides an active ingredient of the above-mentioned gray hair preventing agent or the present cell growth promoting agent, and a component capable of preventing gray hair by a different mechanism from these active ingredients, and using the active ingredient in combination. It is an object of the present invention to provide an agent capable of synergistically exhibiting an anti-grey-hair effect (the active ingredient of such an agent in a combination other than the active ingredient of the above-mentioned anti-grey-hair agent) , Also referred to as synergistic active ingredients).
[0011]
The agents of the above embodiments may be collectively referred to as “the agent”.
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described.
A. About the active ingredient of this drug
As described above, the active ingredients of the present agent as a melanin-synthesizing cell side-enhancing agent include those derived from A. radiscus, a plant derived from coltsfoot, a product derived from Ononis, and a product derived from sandalwood (hereinafter referred to as basic Active ingredient).
[0013]
The edible ivy is Hedera helix Linne of the family Araliaceae, and is also known as ivy or evergreen ivy. The effects are expectorant, antitussive, irritating to the skin and mucous membranes, moisturizing, astringent, vasoconstrictive, and cleansing. As an active ingredient of the present agent, firstly, an extract of S. auricularis is mentioned. As an extract of L. lacustrine, those obtained by extracting the leaves and stems of L. officinalis with water, ethanol, propylene glycol, 1,3-butylene glycol or a mixture thereof are suitable. It is also possible to use.
[0014]
Coltsfoot is a Tussilago vulgaris of the Compositae family, and is known to have moisturizing properties, astringency, skin softening, catarrhal inflammation, dry cough, and effects on chronic oral and throat sudden irritation. As the coltsfoot-derived material that is the active ingredient of the present agent, first, coltsfoot extract is mentioned. As the coltsfoot extract, those obtained by extracting flowers or flowers and leaves of coltsfoot with water, propylene glycol, ethanol, ethanol containing 1% urea, 1,3-butylene glycol or a mixture thereof are preferable. It is also possible to obtain and use a commercial product.
[0015]
Ononis is a root of Ononis spinosa Linne of the Fabaceae family, and is known to have a moisturizing property and a diuretic effect. First, as an active ingredient of the present agent, an ononis extract is exemplified. As the ononis extract, ononis extracted with water, ethanol, ethanol containing 1% urea, 1,3-butylene glycol containing 1% urea, or a mixture thereof is suitable. A commercially available product of this embodiment is obtained. It is also possible to use.
[0016]
Juniperus is an Atractylodes macrocephale of the Asteraceae family (Compositee), and is also known as Obananaokera. It is a crude drug that has been known for a long time. It has the effect of removing excess water from the body as a medicinal effect, and is used for diuresis, gastric water retention, dizziness, etc. As for the extract of sandalwood which is an active ingredient of the present agent, it is preferable to extract sandalwood with water, ethanol, propylene glycol, 1,3-butylene glycol or a mixture thereof, and obtain and use a commercial product of this embodiment It is also possible.
[0017]
Each of the above-mentioned components that can be an active ingredient of the present agent can be used alone in the present agent, but it is also possible to use two or more types in combination.
[0018]
B. Synergistic active ingredients of this drug
(1) A component that improves the melanin synthesis activity of melanin synthesis cells
In the present agent, an anti-grey-hair effect is obtained by combining the above-mentioned basic active ingredient and a component for improving the melanin synthesizing activity of melanin-synthesizing cells (hereinafter, also referred to as a synthesis promoting component) as an active ingredient of the present agent. Etc. can be synergistically improved.
[0019]
Examples of the synthesis-promoting component include αMSH (melanocyte stimulating hormone), bukuroku-derived product, adzuki-derived product, hop-derived product, ononis-derived product, ansokkoko extract, chlorella extract, linden extract, carrot-derived product, and the like. Can be. All of these synthesis promoting components are components capable of improving the melanin synthesis activity of melanin synthesizing cells by inducing cAMP in at least melanin synthesizing cells.
[0020]
αMSH (melanocyte stimulating hormone) is a peptide hormone produced in the middle lobe of the pituitary gland, and its amino acid sequence is known [Biochemical Dictionary 3rd Edition (Tokyo Kagaku Dojin) p. These can be used in the present invention, or a commercially available product can be used.
[0021]
Bakuryo is a Poria cocos Wolf of Polyporaceae, also known as matsuhod, and its sedative and diuretic effects are known as its medicinal effects. As an active ingredient of this agent, an extract of boukunyou is first mentioned. As the bukuro extract, those obtained by extracting the sclerotium of bukuro in water, ethanol, 1,3-butylene glycol or a mixture thereof are suitable, and it is also possible to obtain and use a commercial product of this embodiment. . It is also possible to use powdered liquorice as a product derived from liquorice. Bukuro powder is powder of bukuro, and this commercial product can be obtained and used.
[0022]
Adzuki bean is Phaseolus angularis W. of the leguminous family (Leguminosae). F. In Wight, antiphlogistics, diuretic effects, and the like are known as pharmaceutical effects. As the adzuki-derived product that is the active ingredient of the present agent, powdered adzuki bean seed is usually used, and a commercial product of this embodiment can be obtained and used. As an adzuki bean-derived product, an adzuki bean extract obtained by extracting an adzuki bean seed with water, ethanol, 1,3-butylene glycol or a mixture thereof can be used.
[0023]
Hops are from Humulus lupulus L. of the mulberry family (Moraceae). It is also known as S. aureus and is known for its medicinal properties, such as sedation and diuresis, and is used as a flavoring agent in beer. The hop-derived material, which is the active ingredient of the present agent, is firstly a hop extract. The hop extract is preferably extracted from hop ears with water, ethanol, propylene glycol, 1,3-butylene glycol or a mixture thereof, and a commercially available product of this embodiment may be obtained and used. It is possible. It is also possible to use hop powder as a hop-derived product. The hop powder is preferably obtained by powdering hop female ears, and a commercial product of this embodiment can be obtained and used.
[0024]
Yokuinin is obtained from Coix lachryma-jobi L. of Gramineae. var. It is a seed excluding the seed coat of ma-yuen Stapf, and is known to have an antipyretic analgesic and anti-inflammatory effect as a medicinal effect. First, as an active ingredient of the present agent, a yoquinin extract is exemplified. As the yoquinin extract, a product obtained by extracting yoquinin with water, ethanol, propylene glycol, 1,3-butylene glycol or a mixture thereof is suitable, and a commercial product of this embodiment can be obtained and used. . In addition, it is also possible to use yokunin powder as a product derived from yokunin. The Yokuinin powder is a powder of Yokuinin, and it is also possible to obtain and use a commercial product of Yokuinin powder.
[0025]
Ansokkou refers to a resin obtained from Styrax benzoin Dryander of Styracaceae or a bark of another congener plant, and is known to have expectorant, incense, and preservative effects. Preferably, the extract of Anso ginkgo as an active ingredient of the present agent is obtained by extracting Anso ginkgo with propylene glycol, and a commercially available product of this embodiment can be obtained and used.
[0026]
Chlorella is a Chlorella vulgaris Chick of the Chlorellaceae family, and is used as a health food because it is rich in vitamins and other nutrients. As the chlorella extract as an active ingredient of the present agent, a chlorella extract obtained by extracting chlorella with water is suitable, and a commercial product of this embodiment can be obtained and used.
[0027]
Linden is the Tilia corddata Miller of the linden family (Tiliaceae) and is also called Huebodaiju. It is known that high quality honey can be obtained from linden and cloth can be obtained from bark fiber. The linden extract, which is an active ingredient of the present agent, is obtained by extracting from linden flowers or leaves with water, ethanol, glycerin, propylene glycol, 1,3-butylene glycol or a mixture thereof, and in particular, It is preferable to use an extract obtained by extracting linden flowers with water. As for the linden extract of these embodiments, a commercial product can be obtained and used.
[0028]
Carrots are from Panax ginseng C. cruzi of the family Araliaceae. A. Meyer (Panax schinseng Nees) is also used as a health tonic and stomachic. The carrot extract is preferably obtained by extracting the roots of Panax ginseng or those obtained by steaming and drying the roots with water, ethanol, propylene glycol, 1,3-butylene glycol or a mixture thereof, or anhydrous ethanol. Yes, it is also possible to obtain and use a commercial product of this embodiment. In addition, carrot powder can be used as a carrot-derived product. The carrot powder is obtained by powdering the roots of Panax ginseng, and a commercially available carrot powder can be used.
[0029]
The above-mentioned synthesis-promoting components can be used alone or in combination of two or more to form a synergistic anti-grey-hair effect by forming the active ingredient of the present agent together with the basic active ingredient. .
[0030]
(2) a component that improves the migration ability of melanin-synthesizing cells
In the present agent, the above-mentioned basic active ingredient is combined with a component capable of improving the migration ability of melanin synthesizing cells (hereinafter, also referred to as a migration promoting component) to form an active ingredient of the present agent, thereby achieving an anti-grey-hair effect. Etc. can be synergistically improved.
[0031]
The migration-promoting component improves the migration ability of melanocytes and promotes the relocation of melanocytes around the nipple at the time of hair loss during the hair cycle, or the shedding of melanocytes at the time of hair replacement. Can be prevented, and by keeping the hair that would otherwise be grayed in a normal hair color, gray hair can be prevented. Examples of such a migration-promoting component include SCF (stem cell growth factor) or salmon extract.
[0032]
SCF (stem cell growth factor), also called kit ligand or mast cell growth factor (MGF), is a membrane-bound glycoprotein composed of 248 amino acids and having a molecular weight of about 30,000 [ "Dictionary of Molecular and Cellular Biology" (Tokyo Kagaku Dojin, p. 199), showing various biological activities in vivo, especially for melanin-synthesizing cells, involved in promotion of migration activity, promotion of proliferation, differentiation and survival. (T. Kunisada et al., J. Exp. Med., Vol. 187, No. 10, (1998) 1565-1573). Its gene structure and amino acid sequence are known, and those produced by a conventional method can be used in the present invention, or commercially available products can be used.
[0033]
Salamander is a member of the citrus family Zanthoxylum L. piperitum DC. Fruits and young leaves are known as spices since ancient times in Japan. The salamander extract is preferably obtained by extracting a salmon or other congener plant fruit or leaf with a solvent such as ethanol, and a commercially available salmon extract of this embodiment is It can also be used in the present invention. The activity of promoting the migration of melanin-synthesizing cells has been observed in the extract of Sansha (Naomi Ota, Tatero Ida, et al .: Anti-grey-hair effect of Sansha. The 45th SCCJ Research Seminar Abstracts, Japanese cosmetics technician) Association (1999) pp. 4-6).
[0034]
The above-mentioned migration-promoting components can be used alone or in combination of two or more to form a synergistic anti-grey-hair effect when used as an active ingredient of the present agent together with a basic active ingredient. .
[0035]
Furthermore, by using the above two types of synergistic components of the migration promoting component and the above-mentioned synthesis promoting component together with the basic components as the active ingredients of the present agent, it is possible to further synergistically exhibit a gray hair preventing effect. it can.
[0036]
C. Specific aspects of this drug
The compounding amount of the active ingredient in the present agent can be set in accordance with the specific use of the present agent, the type and combination of the components to be incorporated, and the present agent can be set to exhibit desired effects, It is not always appropriate to limit them all. Generally, the compounding amount of the basic component is 0.001 to 10.0% by mass, more preferably 0.005 to 5.0% by mass, and especially preferably 0.001 to 10.0% by mass, based on the dry agent. Preferably, it is 0.005 to 2.0% by mass. If the amount is less than 0.001% by mass relative to the composition in terms of dry matter, it tends to be difficult to sufficiently achieve the purpose of the composition such as prevention of gray hair. When the amount is more than 10% by mass, it is often unfavorable in terms of formulation, and taking into account the usual use amount of this agent per unit area of skin, improvement in the effect of preventing gray hair, etc. corresponding to the increase in the amount of compounding tends not to be observed. Becomes stronger.
[0037]
The amount of the synergistic component is to be appropriately selected according to the type and combination of the basic components and the amount of the component, and is not particularly limited. Generally, the amount of the synergistic component is preferably 0.001 to 1000 times (mass ratio in terms of dry matter) the amount of the basic component. When the mass ratio of the compounding amount with the basic component is out of the above range, only the effect of the component in one category becomes apparent, and it is difficult to obtain a synergistic effect by a combination with the component in the other category. Tend.
[0038]
As described above, by using the above components as an active ingredient of the present agent in combination, the proliferation of melanin-synthesizing cells is promoted at the target site, and further, together with this, the production of melanin of the melanin-synthesizing cells is promoted, And / or it can promote the migration activity of melanin synthesizing cells, prevent gray hair, and exert a tanning effect.
[0039]
In this sense, the present agent has an aspect as a “white hair inhibitor”, focusing on the function of preventing or blackening white hair. In addition, the present invention has an aspect as a "melanin synthesizing cell growth promoter", which can promote the growth of melanin synthesizing cells at a target site to promote a phenomenon caused by melanin production. Furthermore, the present invention has a mode as a “melanin production promoter”, focusing on the action of promoting the production of melanin. As described above, a typical action of the “melanin production promoter” is an action of preventing gray hair on hair, and further, a tanning (blackening) action on skin.
[0040]
The present agent can be constituted by using general components according to the specific use and dosage form of the present agent together with the above-mentioned active ingredients.
Such general components include, but are not particularly limited to, components that can be generally used in hair preparations and skin preparations, as long as they do not interfere with the intended effects of the present invention. .
[0041]
Specifically, diluents, anionic surfactants, nonionic surfactants, cationic surfactants, amphoteric surfactants, higher alcohols, oils, humectants, thickeners, solvents, usability improvers Formulation of this drug using preservatives, antioxidants, sequestering agents, UV inhibitors, powders, other active substances, coloring agents, fragrances, etc. as appropriate for the intended dosage form Can be. These general components are not necessarily classified according to a single function, but will be listed below in accordance with normally classified examples.
[0042]
Examples of the diluent include water, ethanol, isopropyl alcohol, and glycols. Examples of the anionic surfactant include an alkylbenzene sulfonate, a polyoxyalkylene alkyl sulfate, an alkyl sulfate, an olefin sulfonate, an alkyl phosphate, a polyoxyalkylene alkyl ether phosphate, and a dialkyl sulfosuccinic acid. Salts and fatty acid salts. Examples of the nonionic surfactant include polyoxyethylene alkyl ether, polyoxyethylene fatty acid ester, polyhydric alcohol fatty acid partial ester, polyoxyethylene polyhydric alcohol fatty acid partial ester, polyglycerin fatty acid ester, and polyoxyethylene cured castor. Examples include oil derivatives and fatty acid diethanolamides. Examples of the cationic surfactant include tertiary aliphatic amine salts, alkyltrimethylammonium halide, dialkyldimethylammonium halide, and alkyldimethylbenzylammonium halide. Examples of the amphoteric surfactant include amidobetaine type and imidazo. Examples include surfactants such as a rhinium betaine type and a sulfobetaine type.
[0043]
Examples of the higher alcohol include cetyl alcohol, stearyl alcohol, and behenyl alcohol. Examples of the oil component include higher fatty acids, solid paraffin, liquid paraffin, silicone oil, high molecular silicone and derivatives thereof, squalane, petrolatum, and ester oil. Examples of the humectant include glycerin, propylene glycol, 1,3-butylene glycol, dipropylene glycol and sorbitol. Examples of the thickener include methyl cellulose, hydroxyethyl cellulose, carrageenan, carboxymethyl cellulose, and cationized cellulose. Examples of the powder include resin powders such as silica, nylon powder and polyethylene powder.
[0044]
When this agent is used as an agent for scalp hair represented by a whitening agent, as long as the intended effect of the present invention is not impaired, a component generally used as a hair restoration component is blended. It can be used as an agent for scalp hair, which can simultaneously exhibit a gray hair preventing effect and a hair-growing effect.
[0045]
Such hair-growing components include active ingredients and auxiliaries that have been suggested to have a hair-growth effect or the like. For example, plant extract such as assembly extract, vitamin B6, vitamin E and its derivatives, vitamins such as biotin, pantothenic acid and its derivatives, glycyrrhizic acid and its derivatives, nicotinic acid esters such as benzyl nicotinate, serine, methionine And hormonal agents such as cepharanthin, capronium chloride, minoxidil, nicorandil, acetylcholine derivatives, cyclosporins, and estradiol, and mixtures thereof. Furthermore, for example, antibacterial agents such as hinokitiol, hexachlorophen, benzalkonium chloride, cetylpyridinium chloride, undecylenic acid, trichlorocarbanilide and bithionol, cooling agents such as menthol, salicylic acid, zinc and its derivatives, lactic acid and its alkyl esters, etc. The active substance, organic acids such as citric acid, and amino acids such as arginine can also be added to the scalp and hair preparations of the present invention such as the present whitening inhibitor.
[0046]
The form of the present preparation may be any form that can be applied to the skin or the scalp / hair such as a liquid, an emulsion, an ointment, etc. Generally, emollient lotion, emollient cream, moisture gel, lotion, hair tonic, Product forms called hair liquid, scalp treatment, hair cream, aerosol mousse, aerosol spray, hair gel, spray mousse and the like can be selected. When this agent is used as an agent for scalp hair, a typical form is an agent for preventing gray hair, and when used as an agent for skin, a typical form is a tanning agent.
[0047]
In the thus prepared preparation of the present invention, taking as an example a case where the composition is used as a scalp hair agent such as a whitening inhibitor, the dose of the above-mentioned active ingredient is 0.001 to once per day for adults. Generally, it is generally 100 mg, preferably about 0.1 to 80 mg.
[0048]
EXAMPLES Next, the present invention will be described more specifically with reference to examples, but the present invention is not limited thereto. Unless otherwise specified, the compounding amount is represented by mass% based on the compounding object.
[0049]
Preparation of active ingredients, etc. of this drug
Preparation of the active ingredient and the like of this drug was carried out according to a conventional method in the following manner.
{Circle around (1)} Extract of Klebsiella edulis: 10 kg of stems were cut into small pieces, 50 L of 50% 1,3-butylene glycol was added thereto, immersed at room temperature for 7 to 10 days, filtered, and the filtrate was left for 7 to 10 days. The resulting precipitates and precipitates are removed by filtration, and at the same time, 50% 1,3-butylene glycol is added to obtain a 50 L extract.
[0050]
(2) Coltsfoot extract: 10 kg of dried flower is cut into small pieces, 50 L of 50% 1,3-butylene glycol is added thereto, immersed at room temperature for 7 to 10 days, filtered, and the filtrate is filtered for 7 to 10 days. At the same time, 50% 1,3-butylene glycol is added to obtain a 50 L extract.
[0051]
{Circle around (3)} Ononis extract: 10 kg of roots are finely chopped, 50 L of 50% ethanol is added thereto, and the mixture is immersed at room temperature for 7 to 10 days, followed by filtration. Is removed by filtration, and at the same time, 50% ethanol is added to obtain a 50 L extract.
[0052]
(4) Sandalwood extract: 10 kg of stems and leaves are finely chopped, 50 L of 50% ethanol is added thereto, and the mixture is immersed at room temperature for 7 to 10 days, and then filtered. The precipitate is removed by filtration, and at the same time, 50% ethanol is added to obtain a 50 L extract.
[0053]
{Circle around (5)} Ansokko extract: 10 kg of Ansokko (resin) was finely chopped, 50 L of 100% propylene glycol was added thereto, and the resultant was immersed at room temperature for 7 to 10 days, followed by filtration. The precipitates and precipitates are removed by filtration, and at the same time, 100% propylene glycol is added to obtain a 50 L extract.
[0054]
{Circle around (6)} Hop extract: 10 kg of female spikes are added with 100 L of 50% ethanol, gently heated and extracted, filtered, and the filtrate is left for 7 to 10 days to remove formed precipitates and precipitates. Add 50% ethanol to obtain 50 L of extract.
[0055]
Effect confirmation test
Each of the dried extracts obtained as described above was dissolved 2.0% in 70% ethanol, the solution was diluted to adjust the concentration, and the following effects were confirmed using the obtained diluted solution. The test was performed.
[0056]
(1) Melanin-synthesizing cell proliferation promoting effect test by cell culture method
Cultured melanin-synthesizing cells derived from human foreskin were used. This melanocyte-synthesized cell culture cell was cultured in a melanocyte-synthesizing cell growth medium M154s (manufactured by Cascade) in CO 22The cells were cultured at 37 ° C. in an incubator (95% air, 5% carbon dioxide). After 3 days of culture, the test sample solution was added to the final concentration (concentration in terms of dry extract) in a medium in which the bFGF concentration in M154s was reduced to 1/10.-4-10-7 %, And a drug-free control was prepared as a control. The culture was further continued for 4 days, the number of cells was measured by the following method, and the rate of increase in the number of cells relative to the control was measured.
[0057]
.Measurement using Hoechst 33342
After removing the medium from the wells and washing once with 100 μl of PBS, 100 μl of ice-cold methanol was added, and the cells were left to stand for 5 minutes to fix the cells. 100 μl of Hoechst 33342 (5 μg / ml) was added to each well. The fluorescence intensity at a wavelength of 450 nm when excited by light of a wavelength of 355 nm using a microplate reader was measured, and the result was compared with a sample (control) to which no extract was added to make a judgment. The results are also shown in Table 1. In addition, among the crude drugs having para-aminobenzoic acid and cAMP-inducing activity, which are already known as agents having an anti-grey-hair effect, ansago and hop having melanin-synthesizing cell growth-promoting activity were used as comparative examples. The results are shown in Table 1. Among the crude drugs having paraaminobenzoic acid and cAMP-inducing activity, which are already known as drugs having an anti-grey-hair effect, anthracnose and hop having melanin-synthesizing cell growth-promoting activity were used as comparative examples.
[0058]
The medium in the wells was removed, washed once with 100 μl of PBS, added with 100 μl of ice-cold methanol, allowed to stand for 5 minutes to fix the cells, and PBS containing 100 μl of Hoechst 33342 (5 μg / ml) was added to each well. Was added. The fluorescence intensity at a wavelength of 450 nm when excited with light of a wavelength of 355 nm using a microplate reader was measured and compared with a sample (control) to which no extract was added. The results are also shown in Table 1. Among the crude drugs having paraaminobenzoic acid and cAMP-inducing activity, which are already known as drugs having an anti-grey-hair effect, anthracnose and hop having melanin-synthesizing cell growth-promoting activity were used as comparative examples.
[0059]
[Table 1]
[0060]
According to this melanin synthesizing cell growth promoting effect confirmation test, the active ingredient of this agent has an effect of promoting the growth of melanin synthesizing cells, and this agent containing these active ingredients is It has been clarified that a gray hair preventing effect, a tanning effect and the like can be exhibited.
[0061]
(3) Human gray hair prevention effect test by cumulative application
Test method
Twenty men and women of 40 to 60 years old with gray hair for each sample twice a day (morning, night) for 4 consecutive months for each sample, each of the product of the present invention and the comparative example were separately applied to the left and right scalp by the half head method And the state of the application site were compared before and after the test, and the effect of preventing and improving white hair was examined.
[0062]
While applying the lotion containing the active ingredient of the present invention every day, the ratio of preventing the occurrence of gray hair was counted before the application was started and the number of white hairs per 1,000 hairs at the top of the head 4 months after the start of the application.
[0063]
<Judgment criteria>
++ (Remarkable effect): 50% or more of testers whose number after application is less than 80% with respect to the number of white hair before application is started
+ (Effective): 50% or more of testers whose number after application is less than 90% of the number of gray hairs before application is started
± (Slightly effective): 50% or more of testers whose number after application is less than 100% of the number of white hair before application is started
-(Invalid): less than 50% of testers have less than 100% of the number of gray hairs before application compared to the number of white hairs before application.
The results are shown in Table 2.
[0064]
In this test, various whitening prevention lotions were prepared according to the following composition, and the effect of cumulative application of whitening prevention was examined.
<Lotion to prevent gray hair for cumulative application test>
[0065]
<Production method> Each of plant extracts (1) to (7) (including no addition), POE 60 mol hardened castor oil ether, and flavor were added to 95% ethanol and uniformly dissolved. The aqueous layer (purified water, glycerin), which had been mixed in advance, was added and dissolved.
[0066]
From this cumulative application test, it was clarified that the present agent exhibited an excellent white hair preventing effect in actual use.
[0067]
Prescription example of this drug
Hereinafter, examples of the formulation of the present agent are given. Of the prescription examples, the above-mentioned cumulative application test was performed on prescription examples 1 to 14, which are agents for scalp hair, and as a result, in all the examples, a "preventive" or more effective effect on gray hair was observed. The active ingredients of the present agent used in each of the formulation examples are all the plant extracts (1) to (7) obtained as described above.
[0068]
[Prescription Example 1] Hair Tonic
<Preparation method> (1), (2) and (4) were added to (3), and the mixture was stirred and dissolved, and then (5) was added to obtain a hair tonic.
[0069]
[Prescription Example 2] Hair Tonic
<Preparation method> (1), (2) and (4) were added to (3), and the mixture was stirred and dissolved, and then (5) was added to obtain a hair tonic.
[0070]
[Prescription Example 3] Hair Tonic
<Preparation method> (1), (2) and (4) were added to (3), and the mixture was stirred and dissolved, and then (5) was added to obtain a hair tonic.
[0071]
[Formulation Example 4] Hair Tonic
*) 70% ethanol extract of salmon peel
<Preparation method> To (3), (1), (2), (3) and (5) were added and dissolved by stirring, and then (6) was added to obtain a hair tonic.
[0072]
[Prescription Example 5] Hair Tonic
<Preparation method> To (3), (1), (2), (3) and (5) were added and dissolved by stirring, and then (6) was added to obtain a hair tonic.
[0073]
[Formulation Example 6] Hair Tonic
<Preparation method> To (3), (1), (2), (3) and (5) were added and dissolved by stirring, and then (6) was added to obtain a hair tonic.
[0074]
[Prescription Example 7] Hair Tonic
<Preparation method> (1), (2), (3), (4), and (6) were added to (3), and the mixture was stirred and dissolved, and then (7) was added to obtain a hair tonic.
[0075]
[Prescription Example 8] Hair Liquid
<Preparation method> (1), (2), (3), (4) and (7) were uniformly dissolved in ethanol to prepare an alcohol phase. The aqueous phase obtained by adding (5), (8) and (9) to (10) and uniformly dissolving was added to the alcohol phase to obtain a hair liquid.
[0076]
[Formulation Example 9] Hair restoration
**) 50% ethanol extract of dried coriander fruit
<Preparation method> After the aqueous phase and the alcohol phase were each uniformly dissolved, the aqueous phase was added to the alcohol phase and mixed uniformly to obtain a hair restoration.
[0077]
[Prescription Example 10] Hair Liquid
<Preparation Method> (1), (2), (3) and (6) were uniformly stirred and dissolved in ethanol to obtain an alcohol phase. The aqueous phase obtained by adding (4), (7) and (8) to (9) and uniformly dissolving was added to the alcohol phase to obtain a hair liquid.
[0078]
[Formulation Example 11] Scalp treatment
[0079]
[Formulation Example 12] Hair cream
<Preparation method> The phase A was heated and dissolved and mixed, and the hot melt mixture of the phase B was added thereto and emulsified with a homomixer to obtain a hair cream.
[0080]
[Prescription Example 13] Hair gel
<Preparation method> (1) (2) and (5) were dispersed in (3) and (10) to obtain an aqueous phase. Other components were dissolved in ethanol and added to the aqueous phase with stirring to obtain a hair gel.
[0081]
[Formulation Example 14] Hair gel
<Preparation method> (1) (2) and (5) were dispersed in (3) and (10) to obtain an aqueous phase. Other components were dissolved in ethanol and added to the aqueous phase with stirring to obtain a hair gel.
[0082]
[Formulation Example 15] Water grease
<Preparation method> (1) (3) and (9) were dispersed in (2) and (10) to obtain an aqueous phase. Other components were dissolved in ethanol and added to the above aqueous phase with stirring to obtain a water grease.
[0083]
[Formulation Example 16] Water grease
<Preparation method> (1) (3) and (9) were dispersed in (2) and (10) to obtain an aqueous phase. Other components were dissolved in ethanol and added to the above aqueous phase with stirring to obtain a water grease.
[0084]
[Formulation Example 17] Hair spray
<Preparation method> (1), (2) and (3) were uniformly emulsified with a homomixer. This was added to the solution of other components to prepare a stock solution. The can was filled with the stock solution, the valve was fitted, and then the gas was filled to obtain a hair spray.
[0085]
[Formulation Example 18] Hair spray
<Preparation method> (1), (2) and (3) were uniformly emulsified with a homomixer. This was added to the solution of other components to prepare a stock solution. The can was filled with the stock solution, the valve was fitted, and then the gas was filled to obtain a hair spray.
[0086]
[Formulation Example 19] Lotion for tanning
<Preparation method> After the aqueous phase and the alcohol phase were each uniformly dissolved, the alcohol phase was added to the aqueous phase and uniformly mixed to obtain a lotion.
[0087]
[Formulation Example 20] Lotion for tanning
<Preparation method> Lotion was obtained according to a conventional method.
[0088]
[Formulation Example 21] Emollient lotion for tanning
<Preparation method> An emollient lotion was obtained according to a conventional method.
[0089]
[Formulation Example 22] Emollient lotion for tanning
<Preparation method> An emollient lotion was obtained according to a conventional method.
[0090]
[Prescription Example 23] Moisture gel for tanning
<Preparation method> A moisture gel was obtained according to a conventional method.
[0091]
【The invention's effect】
According to the present invention, there are provided a whitening agent capable of exhibiting an excellent whitening preventing effect, and a melanin synthesis cell growth promoter and a melanin production promoter which can be used as such a whitening inhibitor and a tanning agent.
