JP2004161318A - コンテナ - Google Patents
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Abstract
【課題】既存の輸送手段をそのまま利用することで2つの輸送系統の相互利用を早急に実現可能とする。
【解決手段】輸送物を収容する本体部1が箱形に形成されている。本体部1の上部の4隅に設けられ輸送手段への固縛のために使用される溝形の第1係止構造2と、本体部1の下部の4隅に底面よりも突出して設けられ輸送手段への固縛のために使用される溝形の第2係止構造3と、本体部1の底面15に第2係止構造3よりも短い突出長で突出して設けられ輸送手段への固縛のために使用されるアンカ形の第3係止構造4とを備えている。第1係止構造2,第2係止構造3は、段積み積層の際の上下の連結にも使用される。
【選択図】 図1
【解決手段】輸送物を収容する本体部1が箱形に形成されている。本体部1の上部の4隅に設けられ輸送手段への固縛のために使用される溝形の第1係止構造2と、本体部1の下部の4隅に底面よりも突出して設けられ輸送手段への固縛のために使用される溝形の第2係止構造3と、本体部1の底面15に第2係止構造3よりも短い突出長で突出して設けられ輸送手段への固縛のために使用されるアンカ形の第3係止構造4とを備えている。第1係止構造2,第2係止構造3は、段積み積層の際の上下の連結にも使用される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、輸送元(荷主)から輸送先(荷受主)まで輸送物を包括的に収容して輸送する箱形の容器であるコンテナに係る技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】最近、コンテナの輸送手段である船舶,鉄道,トラック(シャシ)について、二酸化炭素の排出に伴う環境汚染の対策等として、長距離の輸送に船舶,鉄道を選択し、短距離(または、船舶,鉄道での輸送が不可能な地域)の輸送にトラックを選択することが推奨されている。また、大量,高速の物流の安全対策として、輸送手段に対するコンテナの固縛(ラッシング)を確実にすることが要請され、種々の法規制,行政指導がなされている。
【0003】
一般に、船舶で輸送されるコンテナ(海上コンテナ)には、固縛に対応するために、船体に固定されるスライドロック,ラッシングロッド,ラッシングワイア等が係止する溝形の係止構造が備えられている。この溝形の係止構造は、吊持式の荷役作業機による吊持ちと、コンテナの段積み積層の際の上下の連結とにも使用される。また、鉄道で輸送されるコンテナ(鉄道コンテナ)には、固縛に対応するために、台車の受座に係止するアンカ形の係止構造が備えられている。
【0004】
従って、図5に示すように、海上コンテナAを輸送するトラックBと鉄道コンテナCを輸送するトラックDとが係止構造に対応してそれぞれ専用化されている。輸送元Eから輸送先Fまで船舶Gによって海上輸送される海上コンテナAが輸送元Eと埠頭との間及び埠頭と輸送先Fとの間で専用のトラックBによって路上輸送される場合と、輸送元Eから輸送先Fまで鉄道Hによって鉄道輸送される鉄道コンテナCが輸送元Eと埠頭との間及び埠頭と輸送先Fとの間で専用のトラックDによって路上輸送される輸送系統が存在している。即ち、2つの輸送系統が別個に独立して存在している。
【0005】
このため、物流効率、自然災害対策及び環境対策から、2つの輸送系統の相互利用(積換え)を可能にする社会的要請が生じてきている。
【0006】
従来、2つの輸送系統を相互利用する技術としては、例えば、特開2002ー167162号公報に記載のものが知られている。
この従来の技術には、送電用架線を回避して船舶G,鉄道Hの間でコンテナを積換える荷役作業の技術が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この従来の技術では、海上コンテナAの係止構造と鉄道コンテナCの係止構造とが相違しているという根本的な課題が解決されていないため、海上コンテナA,鉄道コンテナCの規格を統一して、さらにこの規格に対応した新規格の専用のトラックを用意しなければならず、2つの輸送系統の相互利用を実現することはできないという問題点がある。
【0008】
本発明は、このような問題点を考慮してなされたもので、既存の輸送手段をそのまま利用することで2つの輸送系統の相互利用を実現可能とするコンテナを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するため、本発明に係るコンテナは、次のような手段を採用する。
【0010】
即ち、請求項1では、輸送物を収容する本体部が箱形に形成されたコンテナにおいて、本体部の上部の4隅に設けられ輸送手段への固縛のために使用される溝形の第1係止構造と、本体部の下部の4隅に底面よりも突出して設けられ輸送手段への固縛のために使用される溝形の第2係止構造と、本体部の底面に第2係止構造よりも短い突出長で突出して設けられ輸送手段への固縛のために使用されるアンカ形の第3係止構造とを備え、第1係止構造,第2係止構造は段積み積層の際の上下の連結にも使用されるものであることを特徴とする。
【0011】
この手段では、溝形,アンカ形の双方の係止構造を備え、係止構造の本体部の底面からの突出長を調整することで、既存の輸送手段をそのまま利用することを可能にする。
【0012】
また、請求項2では、請求項1のコンテナにおいて、本体部は上枠,下枠,柱枠に上面,底面,側面となるパネルを張設することで箱形に形成され、第1係止構造はブロック形のコーナキャスティングに形成されて本体部の上枠に一体的に取付けられ、第2係止構造はブロック形のコーナキャスティングに形成されて本体部の下枠の下側に取付けられていることを特徴とする。
【0013】
この手段では、第1係止構造,第2係止構造がブロック形のコーナキャスティングとして剛性構造を構成する。
【0014】
また、請求項3では、請求項2のコンテナにおいて、本体部の柱枠は断面コ字形の一部に屈曲部が設けられていることを特徴とする。
【0015】
この手段では、屈曲部が各種の応力を吸収する。
【0016】
また、請求項4では、請求項2または3のコンテナにおいて、本体部の側面の少なくとも一部は扉に形成され、扉の開閉機構は扉の閉鎖時に本体部の上枠,下枠,柱枠の外端面よりも内側に位置されるように配置されていることを特徴とする。
【0017】
この手段では、扉の開閉機構の突出が避けられる。
【0018】
また、請求項5では、請求項4のコンテナにおいて、扉の開閉機構の一部である本体部の上枠,下枠の間に延びるロッキングロッドに沿って長桟形のプロテクタを配設したことを特徴とする。
【0019】
この手段では、ロッキングロッドと周囲との接触,衝突がプロテクタで防止される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るコンテナの実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。
【0021】
この実施の形態では、本体部1が上枠11,下枠12,柱枠13に上面14,底面15,側面16となるパネルを張設することで箱形に形成され、下枠12(底面15)の4隅に取付けられた脚17で自立,段積み積層することが可能なものが示されている。
【0022】
本体部1の上枠11には、主に船舶Gからなる輸送手段への固縛のために使用される溝形の第1係止構造2が取付けられている。第1係止構造2は、前述のように吊持式の荷役作業機による吊持ちや段積み積層の際の上下の連結にも使用されるもので、コーナキャスティングとして形成されて上枠11の4隅に一体的に取付けられている。コーナキャスティングとして形成された第1係止構造2は、本体部1の剛性構造を構成して強度を強化する。
【0023】
本体部1の下枠12には、主に船舶Gからなる輸送手段への固縛のために使用される溝形の第2係止構造3が取付けられている。第2係止構造3は、前述のように吊持式の荷役作業機による吊持ちや段積み積層の際の上下の連結にも使用されるもので、コーナキャスティングとして形成されて下枠12の4隅の下側に突出して脚17と一体的に取付けられている。コーナキャスティングとして形成された第2係止構造3は、本体部1の剛性構造を構成して強度を強化する。
【0024】
本体部1の柱枠13には、補強構造が備えられている。補強構造は、図3に詳細に示されるように、抱き合わせに組み付けられて中空の柱体を構成するコ字形の外枠板13a,内枠板13bについて、内枠板13bに中空の内側へ折曲がる屈曲部13cを設けることで構成されている。屈曲部13cは、柱枠13に係る各種の応力に対する緩衝機能を備えて応力を吸収するため、本体部1の耐捻れ強度が高くなる。従って、船舶Gでの輸送で段積み積層された場合に、船舶Gの揺れ(ローリング,ピッチ)に耐えて段積み積層を保持することができる。なお、屈曲部13cは、柱枠13の中空の幅a,bが隅部側で大きくなるように配置されている。従って、段積み積層の耐荷重強度を高めるために外枠板13a,内枠板13bの厚さc,dを厚くしても、本体部1の内部の輸送物の収容空間が狭くなるのを避けることができる。
【0025】
本体部1の底面15には、主に鉄道Hからなる輸送手段への固縛のために使用されるアンカ形の第3係止構造4が取付けられている。第3係止構造4は、底面15のほぼ中央部に位置して第2係止構造3よりも短い突出長で突出し、ブラケット等で下枠12にも支持されている。また、本体部1の底面15には、荷役作業機であるフォークリフトの爪を挿入可能にしたガイド筒5が取付けられている。ガイド筒5は、第3係止構造4の両側に位置して下枠12にも掛渡し支持されている。
【0026】
本体部1の側面16には、1つの面に観音開きの扉6が形成されている。扉6は、図3に詳細に示されるように、断面が箱形の枠61に平板形の内パネル62と波板形の外パネル63とを張設して戸板が形成され、柱枠13との間にガスケット64を介して柱枠13にヒンジ65で回動可能に支持されている。扉6には、開閉機構7が装備されている。開閉機構7は、本体部1の上枠11,下枠12の間に延びて扉6の閉鎖をロックするロッキングロッド71と、ロッキングロッド71に取付けられてロッキングロッド71,扉6の開閉を操作する操作ハンドル72とからなる。扉6,開閉機構7については、扉6を本体部1の上枠11,下枠12,柱枠13の外端面よりも少しの幅e内側に位置させることで開閉機構7の装備スペースを確保し、本体部1の上枠11,下枠12,柱枠13の外端面からの突出を防止している。従って、限定された積載空間である船舶Gでの輸送の際に、扉6,開閉機構7が周囲に無用に衝突して損傷するのを防止することができる。さらに、開閉機構7が周囲に無用に衝突して損傷するのを防止するために、扉6にロッキングロッド71に沿った長桟形のプロテクタ8を配設して取付けてある。
【0027】
この実施の形態によると、第1係止構造2,第2係止構造3,第3係止構造4を備えたことにより、輸送手段である船舶G,鉄道H,トラックB,Dの全てについて積載して確実に固縛することが可能となる。なお、第2係止構造3,第3係止構造4の突出長が調整されているため、第2係止構造3,第3係止構造4についての固縛が干渉することはない。
【0028】
この結果、図4に示すように、2つの輸送系統の相互利用が直ちに実現可能になって、物流効率、自然災害対策及び環境対策に有効性を発揮する。なお、トラックB,Dについては、僅かな改造で共通化することができる。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るコンテナは、溝形,アンカ形の双方の係止構造を備え、係止構造の本体部の底面からの突出長を調整することで、既存の輸送手段をそのまま利用することを可能にするため、2つの輸送系統の相互利用を早急に実現可能とすることができる効果がある。
【0030】
また、大型貨物の中、長距離輸送は、トラックから、鉄道輸送及び海上輸送への積み換えることができ、貨物の積み換え無しにスムーズに鉄道輸送及び海上輸送の互換化可能にすることができる。さらに、海上輸送及び鉄道輸送のそれぞれの利点を生かした効率的な中、長距離の大量輸送を実現することができる。かつ、輸送スピードをアップすることができる。
【0031】
また、既存の海上用輸送機器(専用トラック,専用シャシ)及び鉄道用輸送機器(専用トラック,専用シャシ)のどちらの運用でも可能であり、汎用性が高く、周辺機器のコストが軽減できるから、輸送コストを削減することができる。
【0032】
さらに、請求項2として、第1係止構造,第2係止構造がブロック形のコーナキャスティングとして剛性構造を構成するため、本体部の強度が強化される効果がある。
【0033】
さらに、請求項3として、本体部の柱枠の屈曲部が各種の応力を吸収するため、本体部の耐捻れ強度が高くなる効果がある。
【0034】
さらに、請求項4として、扉の開閉機構の突出が避けられるため、扉の無用の損傷が防止される効果がある。
【0035】
さらに、請求項5として、扉の開閉機構の一部であるロッキングロッドと周囲との接触,衝突がプロテクタで防止されるため、ロッキングロッドの無用の損傷が防止される効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンテナの実施の形態を示す正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1のX−X線拡大断面図である。
【図4】本発明に係るコンテナの実施の形態を使用した物流系統図である。
【図5】従来の物流系統図である。
【符号の説明】
1 本体部
11 上枠
12 下枠
13 柱枠
13c 屈曲部
15 底面
2 第1係止構造
3 第2係止構造
4 第3係止構造
6 扉
7 開閉機構
8 プロテクタ
B,D トラック(輸送手段)
G 船舶(輸送手段)
H 鉄道(輸送手段)
【発明の属する技術分野】本発明は、輸送元(荷主)から輸送先(荷受主)まで輸送物を包括的に収容して輸送する箱形の容器であるコンテナに係る技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】最近、コンテナの輸送手段である船舶,鉄道,トラック(シャシ)について、二酸化炭素の排出に伴う環境汚染の対策等として、長距離の輸送に船舶,鉄道を選択し、短距離(または、船舶,鉄道での輸送が不可能な地域)の輸送にトラックを選択することが推奨されている。また、大量,高速の物流の安全対策として、輸送手段に対するコンテナの固縛(ラッシング)を確実にすることが要請され、種々の法規制,行政指導がなされている。
【0003】
一般に、船舶で輸送されるコンテナ(海上コンテナ)には、固縛に対応するために、船体に固定されるスライドロック,ラッシングロッド,ラッシングワイア等が係止する溝形の係止構造が備えられている。この溝形の係止構造は、吊持式の荷役作業機による吊持ちと、コンテナの段積み積層の際の上下の連結とにも使用される。また、鉄道で輸送されるコンテナ(鉄道コンテナ)には、固縛に対応するために、台車の受座に係止するアンカ形の係止構造が備えられている。
【0004】
従って、図5に示すように、海上コンテナAを輸送するトラックBと鉄道コンテナCを輸送するトラックDとが係止構造に対応してそれぞれ専用化されている。輸送元Eから輸送先Fまで船舶Gによって海上輸送される海上コンテナAが輸送元Eと埠頭との間及び埠頭と輸送先Fとの間で専用のトラックBによって路上輸送される場合と、輸送元Eから輸送先Fまで鉄道Hによって鉄道輸送される鉄道コンテナCが輸送元Eと埠頭との間及び埠頭と輸送先Fとの間で専用のトラックDによって路上輸送される輸送系統が存在している。即ち、2つの輸送系統が別個に独立して存在している。
【0005】
このため、物流効率、自然災害対策及び環境対策から、2つの輸送系統の相互利用(積換え)を可能にする社会的要請が生じてきている。
【0006】
従来、2つの輸送系統を相互利用する技術としては、例えば、特開2002ー167162号公報に記載のものが知られている。
この従来の技術には、送電用架線を回避して船舶G,鉄道Hの間でコンテナを積換える荷役作業の技術が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この従来の技術では、海上コンテナAの係止構造と鉄道コンテナCの係止構造とが相違しているという根本的な課題が解決されていないため、海上コンテナA,鉄道コンテナCの規格を統一して、さらにこの規格に対応した新規格の専用のトラックを用意しなければならず、2つの輸送系統の相互利用を実現することはできないという問題点がある。
【0008】
本発明は、このような問題点を考慮してなされたもので、既存の輸送手段をそのまま利用することで2つの輸送系統の相互利用を実現可能とするコンテナを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するため、本発明に係るコンテナは、次のような手段を採用する。
【0010】
即ち、請求項1では、輸送物を収容する本体部が箱形に形成されたコンテナにおいて、本体部の上部の4隅に設けられ輸送手段への固縛のために使用される溝形の第1係止構造と、本体部の下部の4隅に底面よりも突出して設けられ輸送手段への固縛のために使用される溝形の第2係止構造と、本体部の底面に第2係止構造よりも短い突出長で突出して設けられ輸送手段への固縛のために使用されるアンカ形の第3係止構造とを備え、第1係止構造,第2係止構造は段積み積層の際の上下の連結にも使用されるものであることを特徴とする。
【0011】
この手段では、溝形,アンカ形の双方の係止構造を備え、係止構造の本体部の底面からの突出長を調整することで、既存の輸送手段をそのまま利用することを可能にする。
【0012】
また、請求項2では、請求項1のコンテナにおいて、本体部は上枠,下枠,柱枠に上面,底面,側面となるパネルを張設することで箱形に形成され、第1係止構造はブロック形のコーナキャスティングに形成されて本体部の上枠に一体的に取付けられ、第2係止構造はブロック形のコーナキャスティングに形成されて本体部の下枠の下側に取付けられていることを特徴とする。
【0013】
この手段では、第1係止構造,第2係止構造がブロック形のコーナキャスティングとして剛性構造を構成する。
【0014】
また、請求項3では、請求項2のコンテナにおいて、本体部の柱枠は断面コ字形の一部に屈曲部が設けられていることを特徴とする。
【0015】
この手段では、屈曲部が各種の応力を吸収する。
【0016】
また、請求項4では、請求項2または3のコンテナにおいて、本体部の側面の少なくとも一部は扉に形成され、扉の開閉機構は扉の閉鎖時に本体部の上枠,下枠,柱枠の外端面よりも内側に位置されるように配置されていることを特徴とする。
【0017】
この手段では、扉の開閉機構の突出が避けられる。
【0018】
また、請求項5では、請求項4のコンテナにおいて、扉の開閉機構の一部である本体部の上枠,下枠の間に延びるロッキングロッドに沿って長桟形のプロテクタを配設したことを特徴とする。
【0019】
この手段では、ロッキングロッドと周囲との接触,衝突がプロテクタで防止される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るコンテナの実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。
【0021】
この実施の形態では、本体部1が上枠11,下枠12,柱枠13に上面14,底面15,側面16となるパネルを張設することで箱形に形成され、下枠12(底面15)の4隅に取付けられた脚17で自立,段積み積層することが可能なものが示されている。
【0022】
本体部1の上枠11には、主に船舶Gからなる輸送手段への固縛のために使用される溝形の第1係止構造2が取付けられている。第1係止構造2は、前述のように吊持式の荷役作業機による吊持ちや段積み積層の際の上下の連結にも使用されるもので、コーナキャスティングとして形成されて上枠11の4隅に一体的に取付けられている。コーナキャスティングとして形成された第1係止構造2は、本体部1の剛性構造を構成して強度を強化する。
【0023】
本体部1の下枠12には、主に船舶Gからなる輸送手段への固縛のために使用される溝形の第2係止構造3が取付けられている。第2係止構造3は、前述のように吊持式の荷役作業機による吊持ちや段積み積層の際の上下の連結にも使用されるもので、コーナキャスティングとして形成されて下枠12の4隅の下側に突出して脚17と一体的に取付けられている。コーナキャスティングとして形成された第2係止構造3は、本体部1の剛性構造を構成して強度を強化する。
【0024】
本体部1の柱枠13には、補強構造が備えられている。補強構造は、図3に詳細に示されるように、抱き合わせに組み付けられて中空の柱体を構成するコ字形の外枠板13a,内枠板13bについて、内枠板13bに中空の内側へ折曲がる屈曲部13cを設けることで構成されている。屈曲部13cは、柱枠13に係る各種の応力に対する緩衝機能を備えて応力を吸収するため、本体部1の耐捻れ強度が高くなる。従って、船舶Gでの輸送で段積み積層された場合に、船舶Gの揺れ(ローリング,ピッチ)に耐えて段積み積層を保持することができる。なお、屈曲部13cは、柱枠13の中空の幅a,bが隅部側で大きくなるように配置されている。従って、段積み積層の耐荷重強度を高めるために外枠板13a,内枠板13bの厚さc,dを厚くしても、本体部1の内部の輸送物の収容空間が狭くなるのを避けることができる。
【0025】
本体部1の底面15には、主に鉄道Hからなる輸送手段への固縛のために使用されるアンカ形の第3係止構造4が取付けられている。第3係止構造4は、底面15のほぼ中央部に位置して第2係止構造3よりも短い突出長で突出し、ブラケット等で下枠12にも支持されている。また、本体部1の底面15には、荷役作業機であるフォークリフトの爪を挿入可能にしたガイド筒5が取付けられている。ガイド筒5は、第3係止構造4の両側に位置して下枠12にも掛渡し支持されている。
【0026】
本体部1の側面16には、1つの面に観音開きの扉6が形成されている。扉6は、図3に詳細に示されるように、断面が箱形の枠61に平板形の内パネル62と波板形の外パネル63とを張設して戸板が形成され、柱枠13との間にガスケット64を介して柱枠13にヒンジ65で回動可能に支持されている。扉6には、開閉機構7が装備されている。開閉機構7は、本体部1の上枠11,下枠12の間に延びて扉6の閉鎖をロックするロッキングロッド71と、ロッキングロッド71に取付けられてロッキングロッド71,扉6の開閉を操作する操作ハンドル72とからなる。扉6,開閉機構7については、扉6を本体部1の上枠11,下枠12,柱枠13の外端面よりも少しの幅e内側に位置させることで開閉機構7の装備スペースを確保し、本体部1の上枠11,下枠12,柱枠13の外端面からの突出を防止している。従って、限定された積載空間である船舶Gでの輸送の際に、扉6,開閉機構7が周囲に無用に衝突して損傷するのを防止することができる。さらに、開閉機構7が周囲に無用に衝突して損傷するのを防止するために、扉6にロッキングロッド71に沿った長桟形のプロテクタ8を配設して取付けてある。
【0027】
この実施の形態によると、第1係止構造2,第2係止構造3,第3係止構造4を備えたことにより、輸送手段である船舶G,鉄道H,トラックB,Dの全てについて積載して確実に固縛することが可能となる。なお、第2係止構造3,第3係止構造4の突出長が調整されているため、第2係止構造3,第3係止構造4についての固縛が干渉することはない。
【0028】
この結果、図4に示すように、2つの輸送系統の相互利用が直ちに実現可能になって、物流効率、自然災害対策及び環境対策に有効性を発揮する。なお、トラックB,Dについては、僅かな改造で共通化することができる。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るコンテナは、溝形,アンカ形の双方の係止構造を備え、係止構造の本体部の底面からの突出長を調整することで、既存の輸送手段をそのまま利用することを可能にするため、2つの輸送系統の相互利用を早急に実現可能とすることができる効果がある。
【0030】
また、大型貨物の中、長距離輸送は、トラックから、鉄道輸送及び海上輸送への積み換えることができ、貨物の積み換え無しにスムーズに鉄道輸送及び海上輸送の互換化可能にすることができる。さらに、海上輸送及び鉄道輸送のそれぞれの利点を生かした効率的な中、長距離の大量輸送を実現することができる。かつ、輸送スピードをアップすることができる。
【0031】
また、既存の海上用輸送機器(専用トラック,専用シャシ)及び鉄道用輸送機器(専用トラック,専用シャシ)のどちらの運用でも可能であり、汎用性が高く、周辺機器のコストが軽減できるから、輸送コストを削減することができる。
【0032】
さらに、請求項2として、第1係止構造,第2係止構造がブロック形のコーナキャスティングとして剛性構造を構成するため、本体部の強度が強化される効果がある。
【0033】
さらに、請求項3として、本体部の柱枠の屈曲部が各種の応力を吸収するため、本体部の耐捻れ強度が高くなる効果がある。
【0034】
さらに、請求項4として、扉の開閉機構の突出が避けられるため、扉の無用の損傷が防止される効果がある。
【0035】
さらに、請求項5として、扉の開閉機構の一部であるロッキングロッドと周囲との接触,衝突がプロテクタで防止されるため、ロッキングロッドの無用の損傷が防止される効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンテナの実施の形態を示す正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1のX−X線拡大断面図である。
【図4】本発明に係るコンテナの実施の形態を使用した物流系統図である。
【図5】従来の物流系統図である。
【符号の説明】
1 本体部
11 上枠
12 下枠
13 柱枠
13c 屈曲部
15 底面
2 第1係止構造
3 第2係止構造
4 第3係止構造
6 扉
7 開閉機構
8 プロテクタ
B,D トラック(輸送手段)
G 船舶(輸送手段)
H 鉄道(輸送手段)
Claims (5)
- 輸送物を収容する本体部が箱形に形成されたコンテナにおいて、本体部の上部の4隅に設けられ輸送手段への固縛のために使用される溝形の第1係止構造と、本体部の下部の4隅に底面よりも突出して設けられ輸送手段への固縛のために使用される溝形の第2係止構造と、本体部の底面に第2係止構造よりも短い突出長で突出して設けられ輸送手段への固縛のために使用されるアンカ形の第3係止構造とを備え、第1係止構造,第2係止構造は段積み積層の際の上下の連結にも使用されるものであることを特徴とするコンテナ。
- 請求項1のコンテナにおいて、本体部は上枠,下枠,柱枠に上面,底面,側面となるパネルを張設することで箱形に形成され、第1係止構造はブロック形のコーナキャスティングに形成されて本体部の上枠に一体的に取付けられ、第2係止構造はブロック形のコーナキャスティングに形成されて本体部の下枠の下側に取付けられていることを特徴とするコンテナ。
- 請求項2のコンテナにおいて、本体部の柱枠は断面コ字形の一部に屈曲部が設けられていることを特徴とするコンテナ。
- 請求項2または3のコンテナにおいて、本体部の側面の少なくとも一部は扉に形成され、扉の開閉機構は扉の閉鎖時に本体部の上枠,下枠,柱枠の外端面よりも内側に位置されるように配置されていることを特徴とするコンテナ。
- 請求項4のコンテナにおいて、扉の開閉機構の一部である本体部の上枠,下枠の間に延びるロッキングロッドに沿って長桟形のプロテクタを配設したことを特徴とするコンテナ。
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-
2002
- 2002-11-12 JP JP2002328673A patent/JP2004161318A/ja not_active Withdrawn
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