JP2004160667A - プレカット木材の製造装置及び製造方法 - Google Patents

プレカット木材の製造装置及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】種々の高精度加工を低コストで効率的に行うことができるとともに、限られたスペースでまとまった工程を一括して行うことができるプレカット木材の製造装置及び製造方法を提供する。
【解決手段】本発明のプレカット木材の製造装置は、木材を搬送するコンベヤー台と、搬送された木材を支持するクランプ装置と、木材を加工する手段と、各木材の加工データに基づいて前記クランプ装置及び前記木材加工手段に指令を出す制御装置とを有し、前記コンベヤー台には突出自在な複数の木材位置決め用ストッパーが配置されており、前記加工データに基づいて所定のストッパーを突出させることにより木材を停止させ、前記クランプ装置は前記加工データに基づいて木材の所定の位置を把持するとともに木材を中空に支持し、前記クランプ装置及び/又は前記木材加工手段の変位により加工位置調整を行うことを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は木造建築用のプレカット木材を自動的に製造する装置及び製造方法に関し、特に種々のサイズ及び形状の木材に対して高精度加工を自在にかつ効率的に行うことができるプレカット木材の製造装置及びそれを含む製造ライン、並びに製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
木造建築は、土台、柱、梁等種々の形状の木材を使用し、かつ強度及び耐久性の観点から各木材を接合するのに仕口を加工している。仕口には種々の形状があるので、その加工には非常に手間が掛かるのが実情である。
【0003】
近年、建築日数を短縮するために木材の仕口加工を工場等で行う、いわゆるプレカット木材が使用されるようになってきた。このような事情から種々のプレカット木材の製造装置や搬送装置が提案されてきた(例えば、特許文献1〜10)。しかし、通常プレカット木材の製造には仕口の形状ごとに専用の加工装置を用いるので、多種の加工装置を要し、加工コストがかさむという問題があった。特に注文建築のように1棟ごとに異なる木造建築の場合、それに要する少数のプレカット木材の製造に多種の加工装置を用いるのは非現実的であった。また木造建築1棟用のプレカット木材の場合、別々の加工装置で製造したものを建築現場で使用し易いように組合せて梱包しなければならず、その手間は大変であった。
【0004】
ところが、人手不足、建築コスト削減及び工期短縮の要請から、注文建築のように1棟ごとに異なる木造建築に使用するプレカット木材を製造する場合でも、工程を自動化してプレカット木材の製造を能率良くしたいという要求が益々高まってきた。そこで、本発明者は先に複数の加工工具及び木材把持部材を交換自在に支持するアーム式ロボットを用いたプレカット木材の製造装置を提案した(特許文献11参照)。さらに加工すべき木材の固定及び位置決めを精確かつ効率的に行うためにコンベヤー台に複数の木材位置決め用ストッパーを設けたプレカット木材の製造装置を提案した(特許文献12参照)。
【0005】
最近では建築に求められる精確性が益々高まってきた。一方、所定の基準に合わせて製造された木材であっても保管により曲がり、ねじれ等の歪みが発生する。このため、従来のように木材の両端、中間の加工部位ごとに固定位置を変えて加工すると、木材の歪みにより加工部位ごとに基準線が変わるため加工された木材を組立てたときに誤差が大きくなり、木材の歪みの程度によっては要求される建築精度を満たすことができないという問題が生じた。また、建築コストを低減するため、プレカット木材に対する製造コストの低減が一層求められている。このため、木材加工の効率を高め、限られたスペースで多様な加工を一括して行う技術や一本の木材を複数の手段により同時に加工する技術が求められている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−347503号公報
【特許文献2】
特開平11−300703号公報
【特許文献3】
特開平9−225901号公報
【特許文献4】
特開平9−314510号公報
【特許文献5】
特開平5−154805号公報
【特許文献6】
特開平7−60673号公報
【特許文献7】
特開平7−60682号公報
【特許文献8】
特開平7−32285号公報
【特許文献9】
特開平6−55505号公報
【特許文献10】
特開平6−126584号公報
【特許文献11】
特開平6−285808号公報
【特許文献12】
特開平10−230503号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は、種々の高精度加工を低コストで効率的に行うことができるとともに、限られたスペースでまとまった工程を一括して行うことができるプレカット木材の製造装置及び製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、木材の加工作業領域に近接して複数のロボットを配置し、クランプ装置により木材を中空に支持し、支持した木材及びロボットを3次元で変位させることにより効率的な加工位置調整が行えること、その際、クランプ装置のグリップ又は3次元センサーにより木材の基準線を作成し、その基準線に基づいて加工することにより誤差の少ない高精度加工ができること、さらに通信協調により複数のロボットを同時に用いることにより省スペースで生産性の高い作業が行えることを発見し、本発明に想到した。
【0009】
すなわち、本発明のプレカット木材の製造装置は、木材を搬送するコンベヤー台と、搬送された木材を支持するクランプ装置と、木材を加工する手段と、各木材の加工データに基づいて前記クランプ装置及び前記木材加工手段に指令を出す制御装置とを有し、前記コンベヤー台には突出自在な複数の木材位置決め用ストッパーが配置されており、前記加工データに基づいて所定のストッパーを突出させることにより木材を停止させ、前記クランプ装置は前記加工データに基づいて木材の所定の位置を把持するとともに木材を中空に支持し、前記クランプ装置及び/又は前記木材加工手段の変位により加工位置調整を行うことを特徴とする。
【0010】
クランプ装置のグリップにより木材の軸線方向に垂直な断面の中心をむすぶ基準線を作成し、この基準線に基づいて加工位置調整を行うことにより、木材の歪みの影響を受けない高精度加工が可能である。具体的にはクランプ装置のグリップで木材の2箇所以上を把持するとともに、グリップの把持部材の間隔、角度等の情報により木材の軸線方向に垂直な断面の中心を測定し、各グリップにより得られた中心をむすぶ基準線を作成する方式とすることができる。基準線はクランプ装置のグリップによって求める場合に限られず、3次元センサーで求めることも可能である。
【0011】
本発明の好ましい実施例では、クランプ装置はシャフトと、シャフトに取り付けられたアームと、アームに取り付けられたグリップとを有し、クランプ装置はコンベヤー台に平行に移動自在であるとともに、シャフト及びアームは伸縮自在であり、グリップは回転自在である。これによりクランプ装置は木材を支持した状態でコンベヤー台に平行に移動することによる加工位置調整、クランプ装置のシャフト及びアームの伸縮による加工位置調整を行うことができる。また、クランプ装置のグリップにより木材の加工面を回転させて加工位置調整を行うこともできる。
【0012】
木材加工手段は少なくとも1つの加工工具を交換自在に支持するアームを有するロボットであり、アームは伸縮自在であるとともに3次元的に駆動自在である。コンベヤー台は搬入用コンベヤー台と搬出用コンベヤー台とを有し、搬入用コンベヤー台により搬入された木材をクランプ装置により支持し、木材加工手段により加工した後、搬出用コンベヤー台に移し、搬出する。また、被加工木材の投入と加工されたプレカット木材の排出を一括して行うように、投入用コンベヤーと排出用コンベヤーが前記コンベヤー台に交差して設けられている。
【0013】
作業効率をさらに高めるため、複数の木材加工手段を備え、制御装置により複数の木材加工手段を通信協調させて木材を加工する構成とすることができる。また、ロボットの効率を高めるため、複数の加工ラインとそれぞれの加工ラインに近接して設けられた複数の木材加工手段を備え、制御装置により、各加工ラインの複数の木材加工手段及び/又は異なる加工ラインの複数の木材加工手段を通信協調させて複数の加工ラインの木材を同時に加工する構成とすることもできる。本発明の製造装置によれば、柱や梁等の主要な構造材だけでなく、間柱、窓台、まぐさ、筋交、垂木、鼻隠し下地等の羽柄材の加工も一括して行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
[1] 第一実施例
図1は本発明の第一実施例による製造装置の構成を示す概略図であり、図2は図1に示す製造装置によりプレカット木材を製造している状態を示す概略部分斜視図である。図1に示すように第一実施例のプレカット木材の製造装置は、木材の搬入及び搬出を行う一対のコンベヤー台2a,2bと、搬入された木材を支持するクランプ装置3と、支持された木材を加工する木材加工手段1と、各木材の加工データに基づいてクランプ装置3及び木材加工手段1に指令を出す制御装置6と、コンベヤー台2に接続され、被加工木材の投入と加工されたプレカット木材の排出を行うコンベヤー(チェーンコンベヤー)10とを有する。コンベヤー台2には突出自在な複数の木材位置決め用ストッパーが配置されており、加工データに基づいて所定のストッパーを突出させることにより木材を停止させる。コンベヤー台2に平行してLMガイド(リニアモーションガイド)5が敷設され、LMガイド5上にクランプ装置3が設置されている。クランプ装置3は複数(この例では5台)設置されており、コンベヤー台2に配置されたストッパーにより停止した木材の位置に合わせてLMガイド5上を移動し、木材の所定の位置を把持し、所定の高さに支持できるようになっている。クランプ装置3により支持された木材に加工を施すため、木材加工手段1として複数のロボットが設置されている(この例では6台)。
【0015】
[A] 製造装置の構造
(1) コンベヤー台
図1及び図2に示すようにコンベヤー台2は搬入用と搬出用の一対のコンベヤー台2a,2bにより構成され、クランプ装置3に近い方に搬入用コンベヤー台2aが配置されている。一対のコンベヤー台2は平行して直線に設置されている。コンベヤー台2には複数の木材搬送用ローラ21が設けられており、ローラ21の回転により木材を搬入又は搬出する。搬入用コンベヤー台2aのローラの間には複数の位置決め用ストッパー22が設けられている。図3に示すようにストッパー22は上下自在なロッド24aを有するシリンダー24と、シリンダーロッド24aの上端に固定された板状のストッパー部材25とからなる。ストッパー22の突出部材として、図3に示す平板状部材25の代わりに、図4に示すようなL字状の板状部材25を用いてもよい。
【0016】
図3(a)に示すように木材位置決め用ストッパー22の板状部材25は通常コンベヤー台2bのローラ21の上端を結ぶ面(包絡面)21aより下に位置するが、制御装置6の指示によりエアシリンダー24のロッド24aが上昇すると、図2(b) に示すように板状部材25は包絡面21aより上方に突出し、木材Wを停止させる。
【0017】
ストッパー22の間隔は被加工木材Wのサイズ及び種類に応じて設定できるが、通常の木造建築用プレカット木材の場合、20〜50cm程度に設定することができる。制御装置6の指示によりどのストッパー22を突出させるかは、被加工木材Wの長さ及び加工位置に応じて定める。
【0018】
(2) クランプ装置
図5に可動式クランプ装置3と一対のコンベヤー台2の一例を示す。コンベヤー台に平行してLMガイド5が敷設されており、LMガイド5上にクランプ装置3が設置されている。クランプ装置3はLMガイド5上を自在に移動できるとともに、所定の位置に精確に停止して位置調整を行うことができる。クランプ装置3はシャフト31と、シャフト31に取り付けられたアーム32と、アーム32に取り付けられたグリップ33とを有する。シャフト31及びアーム32は油圧又は気圧により駆動され、シャフト31は上下に伸縮自在であり、アーム32は水平方向に伸縮自在である。この例では、シャフト31はテレスコープ形のシャフトになっており、内蔵されたシャフトを順次出すことによりストロークを大きくすることができる。グリップ33は木材Wを把持できるとともに回転自在である。このため、把持した木材Wの角度を変えることにより位置調整を行うことができる。図5に示す例ではグリップは木材Wを上から把持する構造になっており、クランプ装置のシャフト31とアーム32の伸縮によりグリップ33を搬入用コンベヤー台2上の木材Wまで移動し、上から木材Wを把持した後、木材Wを持ち上げて所定の高さに支持する。図6にクランプ装置の別の例を示す。この例ではグリップは木材Wを下から把持する構造になっており、シャフト31を下げるとともに、グリップ33で木材Wを下から掬い上げ、所定の高さに支持する。
【0019】
グリップ33の形状は木材Wを把持・固定することができれば特に限定されない。例えば、一対の把持部材35の両方が回動し、木材Wを両側から挟むことにより把持する構造としてもよいし、一対の把持部材35の一方が固定されていて、他方の把持部材31が回動することにより木材Wを引き寄せ、2つの把持部材31の間に挟むことにより把持する構造としてもよい。
【0020】
クランプ装置3は、グリップ33で木材Wを把持するだけでなく、グリップ33により木材Wの軸線方向に垂直な断面の中心を測定し、得られた中心に基づいて基準線を作成する機能を備えることもできる。具体的には、クランプ装置3により木材Wを2点以上で支持し、クランプ装置3の各グリップ31で木材Wを把持したときの把持部材35の間隔、把持部材35の角度等の情報に基づいて木材Wの軸線方向に垂直な断面の中心を測定し、得られた各中心をむすぶ基準線を作成する方式とすることができる。基準線を作成するための演算機能はクランプ装置3に備えてもよいし、クランプ装置3で測定したデータを例えば制御装置6に送信し、制御装置6で送信されたデータに基づいて基準線を作成してもよい。
【0021】
図6に示すクランプ装置を用いる場合、図7に示すようにコンベヤー台2のローラ21とローラ21の間にクランプ装置のグリップ33を差し込む隙間を設けた構造とすることができる。制御装置6の指令により予めコンベヤー台2の所定の隙間にグリップ33を差し込んでおき、木材Wがコンベヤー台2上を搬送されストッパー22に当接して停止した後、グリップ33を持ち上げて木材Wを下から把持し、そのまま所定の高さまで持ち上げて支持することができる。
【0022】
図8に示すように、クランプ装置を支持するため必要に応じてLMガイドの両側に支持板39を設けた構造としてもよい。支持板39は床に固定されており、クランプ装置の両側から油圧シリンダ37により固定部材38を突出させ、支持板39を押圧することによりクランプ装置を所定の位置に固定することができる。
【0023】
(3) 木材加工手段
木材加工手段は図2に示すようなアーム式ロボット1であるのが好ましい。アーム式ロボット1は加工作業領域に近接して配置されており、加工作業領域内で3次元的に自在に動くことができるアームを有する。アーム式ロボット1は特に限定されず、特許文献11に記載されている構造でも、図2に示すような構造でもよい。図2に示すロボット1はアーム11とアーム11の先端部に取り付けられたモータ装置12と、モータ装置12に取り付けられたアダプター装置13に着脱自在に取り付けられる加工工具14とを有する。ロボット1のアーム11先端に取り付ける加工工具14は、丸鋸、カッター、ルーター、ドリル等、いかなるものでもよい。
【0024】
ロボット1のアーム11は回転自在であるとともに、角度の変更により伸縮自在であり、3次元的に自由に動くことができる。アーム11の移動可能範囲は図1中の破線15で示している。図1に示すように、ロボット1のアーム11の移動可能範囲15内に、複数の加工工具14を配置した加工工具台16が備えられており、アダプター装置13により加工工具14を適宜付け替えることができる。
【0025】
(4) 3次元センサー
3次元センサーは公知のものであってよい。本発明で用いる3次元センサーは光センサー、超音波センサー等の計測手段のほかに必要に応じて演算手段、画像形成手段、画像処理手段等を具備してもよく、制御装置6の演算要素を含めて構成されてもよい。すなわち、計測手段で得られたデータを制御装置6に送信し、制御装置6で演算処理する方式であってもよい。また、3次元センサーはクランプ装置と一体化されていてもよいし、クランプ装置と別に備えられていてもよい。例えばクランプ装置3で木材Wを支持した後、別に備えられた3次元センサーにより、レーザー等で木材Wを走査することにより木材Wの基準線を作成する方式とすることができる。
【0026】
(5) 制御装置
本発明の装置に使用する制御装置6は、コンピューター、ライン制御盤、ロボット制御盤等、いかなる制御装置でも良いが、ロボット1、コンベヤー台2、クランプ装置3等を通信協調させることができるものが好ましい。制御装置6は、各木材ごとの加工情報(加工順序、サイズ、仕口の形状、加工手順等)を基に、ロボット1、コンベヤー台2、クランプ装置3、ストッパー22等の動きを制御する。制御装置6用の加工情報は手入力したものに限らず、CADソフトによって制作された設計情報やCAMソフトによって制作された工程設計情報及び作業設計情報を変換したものでもよい。
【0027】
第一実施例では、制御装置6は加工情報に基づき制御装置6の通信ボードからロボット1、コンベヤー台2及びクランプ装置3に指令する。具体的には、コンベヤー台2に対しストッパー22の作動位置等を指令し、クランプ装置3に対し木材Wの支持位置、支点の数、クランプ装置3の停止位置、木材Wの把持位置、それぞれの加工における木材Wの調整位置等を指令する。加工ロボット1に対しては、使用するロボットの数、組み合わせ、加工の種類、加工手順等を指令する。また、制御装置6は個々の加工において、クランプ装置3に支持された木材Wの位置及び角度とロボット1のアームに取り付けられた工具の位置及び角度が対応するようにロボット1及びクランプ装置3を通信協調させるとともに、複数のロボット1を用いて同時加工ができるようにロボット1同士を通信協調させる。さらに、制御装置6は上記のように3次元センサーからのデータに基づき基準線を算出し、得られた基準線に基づいて個々の木材Wの歪みの許容幅等を判断し、必要に応じて入力情報を変換し、修正された加工情報をロボット1、クランプ装置3等に送信する。
【0028】
(6) チェーンコンベヤー
図1に本発明の製造装置に用いるチェーンコンベヤーの一例を示す。チェーンコンベヤー10はコンベヤー台2と交差して設置されている。チェーンコンベヤー10は搬入用コンベヤー台に投入するための投入用コンベヤー10aと、加工作業領域から搬出された加工木材を排出する排出用コンベヤー10bと、コンベヤー台と交差するクロスコンベヤー10cとからなる。交差部分のクロスコンベヤー10cはコンベヤー台2と交差し、コンベヤー台2のローラ21とローラ21の間に配置され、上下に移動できるようになっている。まず、投入用コンベヤー10aより木材Wを搬入用コンベヤー台2aまで搬送し、ストッパー(図示せず)で木材Wを搬入用コンベヤー台2a上に停止させる。次にクロスコンベヤー10cを下降させることによりコンベヤー台と交差する方向の動きを停止させ、搬入用コンベヤー台2aによる搬送に切り替えることができる。一方、加工作業領域から搬出用コンベヤー台2bにより搬出されたプレカット木材は、チェーンコンベヤーと交差する位置に到達するとストッパー(図示せず)により停止し、クロスコンベヤー10cを上昇させることによりチェーンコンベヤーがコンベヤー台2bのローラ21の上方にせり上がり、プレカット木材を排出用コンベヤー10bに移すことができる。この例のように投入用及び排出用のチェーンコンベヤー10を一箇所に配置し、チェーンコンベヤー10に搬入用及び搬出用のコンベヤー台2を交差させて接続する構成とすることにより、狭い作業スペースでも効率的に木材加工することができる。
【0029】
(7) その他
本発明のプレカット木材の製造装置は、上記構成要素以外にも種々の目的に応じた専用機等を備えることができる。例えば、インクジェットプリンタ、ラベル貼付機等を設けることができ、これらを用いて組立て情報(構造図、手順、金物種類等)、取り付け情報(開口部、サッシ、配線、配管等)、品質管理情報(納まり基準、精度基準等)等の情報をプレカット木材に付加することができる。加工作業領域に複数の加工ラインを配備したり、ライン上にプレカット木材の形状検査用の機器を配備してもよい。また、チェーンコンベヤー10に鼻切りノコを設け、木材投入時に木材の寸法を揃えるようにしてもよい。
【0030】
[B] 装置の作動
本発明の製造装置は、上述のようにクランプ装置3とアーム式ロボット1の協調により精密で精確な動作ができるため、継手、仕口等の複雑形状の加工、金物工法による構造金物等の取り付け及び金物対応加工、丸太、多角形材、矩形材以外の加工材形状での加工等の精密で複雑な多種類加工が可能である。また、横架材、柱材等の統合加工、羽柄材加工、金物工法等の金物取り付け等を一括して行うことができる。そのため、1棟ごとのまとまった単位で加工することもできるし、搬送する梱包単位で加工することもできる。このような特徴から、本発明の製造装置によりプレカット木材を製造する場合、建築現場での組立て順序に従って被加工材を製造装置に投入するのが効率的である。例えば、2階建て家屋を建造する場合、被加工材の投入順序は土台、1階柱材、2階横架材(胴差し、梁、桁等)、2階柱材、2階横架材(桁、梁等)の順序で投入する。このように組立て順序に従って加工及び梱包することにより、建築現場での組立て作業の能率を向上させることが可能になる。
【0031】
第一実施例のプレカット木材の製造装置の作動を図1を参照して説明する。まず、各被加工木材Wの加工情報データ(被加工木材の種類、加工順序、サイズ、仕口の形状、加工手順、排出コンベヤーへの堆積順序等)を制御装置6に入力する。次に作業者は木材投入クロスチェーンコンベヤー10に被加工木材Wを投入し、被加工木材Wを搬入用コンベヤー台まで搬送する。被加工木材Wが搬入用コンベヤー台上に達するとストッパー(図示せず)により被加工木材Wを停止させるとともに、制御装置の指令によりチェーンコンベヤーを下降させてコンベヤー台2に交差する搬送を停止させ、搬入用コンベヤー台2aによる搬送に切り替え、木材Wを加工作業領域に搬送する。加工作業領域に到達したら、制御装置6の指令によりストッパー22のいずれか1つを突出させ、被加工木材Wをストッパーに当接させる。これにより木材Wを加工作業領域の所定の位置に停止させて木材Wの位置決めを行う。
【0032】
制御装置6からクランプ装置3に木材Wの停止位置を指令する。この指令に基づいてクランプ装置3はLMガイド5上を移動し、所定の位置に停止する。次にクランプ装置3は、制御装置6の指令により加工位置を避けて被加工木材Wを把持し、木材Wを持ち上げて木材Wを中空に支持する。その際、木材Wをコンベヤー台から90 cm以上の高さに支持するのが好ましい。木材Wを90 cm以上の高さに支持することにより、ロボットのアームを木材Wの下から差し入れて加工することが可能になる。クランプ装置3は1本の木材Wに対し2台以上用い(2箇所以上の支点で支持し)、使用しないクランプ装置3は制御装置6の指令により加工作業領域の回避位置に移動する。クランプ装置3は木材Wを支持した状態で必要に応じてLMガイド上をロボットの加工作業領域まで移動することができる。
【0033】
クランプ装置3は、木材Wを支持するとともにグリップ33により把持した木材Wの軸線方向に垂直な断面の中心を測定する。測定したデータを制御装置6に送信し、制御装置6の演算要素により各断面の中心をむすぶ線(基準線)を算出する。ここで、木材の軸線方向に垂直な断面の中心をむすぶ線とは、測定された各断面の中心を実際にむすぶ線に限られず、測定された中心を基に作成された近似曲線等を含むことを意味する。また、本発明で用いる基準線は測定した全ての中心をむすぶ線に限られず、例えば両端部の中心を直線でむすぶ線であってもよく、目的に応じて複数の基準線を使い分けることもできる。さらに、基準線はグリップ33で挟んだ間に限られず、外挿することにより、木材W全体に対して適用することができる。制御装置6は、得られた基準線に基づいて入力情報を変換し、加工情報を修正する。制御装置6はクランプ装置3及びロボット1に修正された加工情報を送り、クランプ装置3及びロボット1はこの情報に基づいて加工位置の微調整を行う。なお、基準線はこの例に限られず上記の3次元センサーで求めてもよい。
【0034】
本発明では上記の基準線に基づいて加工するため、木材Wの歪みによる誤差を低減することが可能になる。例えば、図9に示すように水平方向に湾曲している横架材に対し、その湾曲している方向にほぞ穴42を形成する場合、従来の加工法では木材Wの表面を基準に決められた深さ(L)のほぞ穴42を加工するため、湾曲分がそのまま誤差となる。これに対し、木材Wの両端部の断面の中心を直線でむすぶ線を基準線41とし、基準線41からの距離(L)により加工位置(ほぞ穴の深さL)を算出してほぞ穴42を加工する場合には、湾曲分が消去されるため組立て時に誤差が発生しない。
【0035】
3点以上の中心を基に基準線を作成する場合には、個々の木材の歪みの程度と方向を把握することができる。これにより使用目的に合った木材Wの加工面を選択することが可能になる。例えば、梁材は上からの荷重が掛かるため、梁材が湾曲している場合には湾曲している凸面を上に向けて梁材を組むことが望ましい。3点以上の中心を基に基準線を作成することにより湾曲した凸面が上になるように梁材の加工面を選択することができる。
【0036】
木材Wの歪みに対し一定の許容幅を設定することも可能である。測定した木材の歪みが設定した許容幅を超えている場合には、制御装置6で基準線に基づいて加工情報を修正することにより歪みの影響を消去することができる。基準線による加工方法はこれらの例に限られず、例えば木材の種類、使用目的等の情報を予め制御装置に入力しておき、これらの入力情報により基準線に基づく加工位置調整、木材の表面を基準にする加工位置調整等を使い分けることもできる。
【0037】
クランプ装置は基準線を作成した後、木材Wを持ち替えることにより支持位置を変えてもよい。例えば、初めに木材Wの両端部を支持し、基準線を作成した後、木材Wの端部を加工するときに加工部位に近い支持位置を変えて加工を容易にすることができる。また、加工作業の途中でクランプ装置の数を増減してもよい。例えば、初めに4台のクランプ装置で木材Wを支持し、加工作業の途中で加工部位に近いクランプ装置を外すこともできるし、初めに2台のクランプ装置で木材Wを支持し、加工作業の途中でクランプ装置を追加して木材Wの支持を補強することもできる。
【0038】
複数のロボット1を制御装置6の指令により互いに通信協調させることにより、1本の木材Wに対し複数のロボット1により同時に異なる加工を施すことができ、加工効率がさらに向上する。また、本発明では木材Wを中空に支持するため加工位置の調整を3次元で容易に行うことができる。クランプ装置3はロボット1の位置に合わせてアーム32やシャフト31を伸縮させることにより加工位置を微調整することができ、またグリップを回転させて加工面を変えたり、加工面の角度を変えたりすることができる。ロボット1はアームを3次元で駆動させることにより加工位置を調整することができる。制御装置6によりクランプ装置3とロボット1を協調させることにより、位置調整を精確に行うことができ、これにより精密で複雑な加工が可能になる。
【0039】
複数のロボット1を通信協調させる場合、1本の木材Wを複数のロボット1で加工することもできるし、羽柄材のように短い木材では加工ラインに複数の木材Wを並べ、これらを複数のロボット1で加工することもできる。例えば、第1の木材を搬入用コンベヤー台2aで搬入し、木材投入側から遠い位置で停止させ、クランプ装置3で支持する。次に第2の木材を搬入用コンベヤー台2aで搬入し、木材投入側から近い位置で停止させ、クランプ装置3で支持する。クランプ装置3により並べて支持された2本の木材Wを複数のロボット1を通信協調させて加工する。この場合、図1に示すようにロボット1a〜1fを自由に組み合わせて2本の木材Wを加工することができる。例えば、第1の木材Wをロボット1b、1c、1fで加工し、第2の木材Wをロボット1a、1d、1eで加工してもよいし、ロボット1b、1eを両方の木材Wの加工に用い、加工手順により各木材Wを2台又は4台のロボットで加工してもよい。
【0040】
加工が終るとクランプ装置3は第1の木材及び第2の木材をそれぞれ搬出用コンベヤー台2b上に移し、コンベヤー台2bで搬送する。加工ラインに木材Wがなくなると搬入用コンベヤー台2aで次の木材Wを搬入し、上記と同様の手順で加工作業を行う。
【0041】
図1及び図10を参照して本発明の製造装置による木材加工の具体例を説明する。図1に示すように配置された6台のロボット(1a〜1f)を同時に用いて、木材Wに図10に示す加工を施す。まず、木材Wを搬入用コンベヤー台2aにより搬送し、制御装置6の指令により所定の位置のストッパーに当接させて停止させ、位置決めを行う。次に制御装置6の指令により2台のクランプ装置3がLMガイド5上を木材Wの停止位置に移動する。その際、制御装置6の指令により使用しないクランプ装置3を加工作業領域の回避位置に移動する。クランプ装置3のシャフトを下げ、グリップ33により加工位置を避けて木材Wを把持し、木材Wをコンベヤー台2aから90cmの高さに支持する。このとき2台のクランプ装置3の各グリップ33により木材Wの中心を測定し、データを制御装置6に送信し木材Wの基準線を作成する。
【0042】
次に、制御装置6から送信された加工情報に基づいて、まずロボット1a、1b及び1cが協調して木材Wの加工する。すなわち、ロボット1cが蟻継ぎおす材加工M及びツールチェンジしてたる木欠き加工Rを行い、その間にロボット1bがたる木欠き加工P、ロボット1aが鎌継ぎおす材加工J及びツールチェンジしてたる木欠き加工Nを行う。次に制御装置から送信する加工情報に基づいてロボット1d、1e及び1fが協調して木材Wを加工する。すなわち、ロボット1fが大入れ蟻掛け加工L、ツールチェンジしてほぞ穴加工S及びほぞ穴裏加工Sを行い、その間にロボット1eがほぞ穴加工Q及びほぞ穴裏加工Q、ロボット1dが大入れ蟻掛け加工K、ツールチェンジしてほぞ穴加工O及びほぞ穴裏加工Oを行う。
【0043】
上記のようにクランプ装置3を一箇所に固定してロボット1a〜1fにより加工する場合に限られず、クランプ装置3がロボット1b,1c,1fとロボット1a,1d,1fの各作業領域間を移動して加工してもよい。
【0044】
全ての加工が終了するとクランプ装置3は加工されたプレカット木材を搬出用コンベヤー台2b上に移す。搬出用コンベヤー台2bで搬送する途中でプレカット木材は形状検査のセンサー(図示せず)の前を通過する。センサーによりプレカット木材を検品し、不合格品を搬出用コンベヤー台2bから排除する。検査に合格した木材を搬出用コンベヤー台2bによりチェーンコンベヤー10との交差部分まで搬送し、ストッパーに当接させて停止させる。次にクロスコンベヤー10cを上昇させて木材を排出用コンベヤー10bへ移動し、排出用コンベヤー10bで排出する。排出された木材をセットロボット51により挟み上げ、運送サイズに合わせた所定のパレット上に移動する。
【0045】
[2] 第二実施例
図11に示す第二実施例のプレカット木材の製造装置は、2列の加工ラインが設けられ、各ラインに一対のコンベヤー台2と、クランプ装置3と、ロボット1とが配置されている。2つのラインのクランプ装置3は互いに背中合わせに配置されており、ロボット1は対面するように配置されている。複数の加工ラインを備えたプレカット木材の製造装置はこの例に限られず、各構成要素が任意の位置に配置されていてもよい。例えば、加工ラインと加工ラインの間にロボット1とクランプ装置3が配置されていてもよいし、加工ラインと加工ラインの間にロボット1が配置され、加工ラインの外側にクランプ装置が配置されていてもよい。製造装置の各構成要素及び基本的な作動は上記第一実施例と同様であるので説明を省略する。
【0046】
第二実施例では、加工ラインを2列にしているため作業効率をより向上させることが可能である。例えば、加工部位が少ない加工材(柱材等)の場合、2列の加工ラインを同時に稼動させる方がロボットを遊ばせることなく生産性を向上させることができる。また、2列の加工ラインに搬入された複数の木材Wを各加工ラインに配置されたロボット1a〜1fを任意に組み合わせて同時に加工することが可能である。図11に示すように対面するロボット1のアーム11の移動可能範囲15は、互いに相手の加工ラインまで及んでいるため、ロボット1はいずれのラインの木材Wを加工することも可能である。従って、各加工ラインに配置されたロボット1a〜1cとロボット1d〜1fによりそれぞれのラインの木材Wを加工する場合に限られず、対面するロボット1同士が協調して一方のラインの木材を加工することも可能であり、両方のラインのロボット1が相互に両方のラインの木材Wを加工することも可能である。このため、制御装置6はコンピュータにより、加工順序、加工の種類、加工部位の数等から最も効率的なロボット1の組み合わせ、作業手順等の加工情報を算出し、ロボット1及びクランプ装置3に送信する。ロボット1及びクランプ装置3は制御装置6から送信された加工情報に基づいて加工位置調整を行い、6台のロボット1a〜1fが適宜協調して2列の加工ラインの木材Wを加工する。
【0047】
第二実施例では、2列の加工ラインにそれぞれ1本ずつ木材Wを搬入して加工してもよいし、2列の加工ラインにそれぞれ複数の木材Wを搬入し、各ラインの複数の木材Wを同時に加工してもよい。各ラインにおける複数の木材Wの加工手順は第一実施例の場合と同じであるので説明を省略する。
【0048】
[3] 第三実施例
図12に示す第二実施例のプレカット木材の製造装置は、投入用チェーンコンベア10aと排出用チェーンコンベア10bが加工作業領域の両側に備えられており、加工作業領域への木材搬送用として1台のコンベヤー台2を使用する。投入用チェーンコンベア10aに投入された木材をコンベヤー台2で加工作業領域に搬送し、加工作業領域で加工した木材をコンベヤー台2で排出用チェーンコンベア10bに搬送する。この例では木材の流れが一方向であり、1台のコンベヤー台2で作業を行うことができるため、製造装置の構成を簡素化することができる。加工作業領域の製造装置の各構成要素及び基本的な作動は上記第一実施例と同様であるので説明を省略する。
【0049】
【発明の効果】
上記の通り、本発明のプレカット木材の製造装置は、木材をクランプ装置により中空に支持し、支持した木材を3次元で変位させて加工位置調整を行うので、限られたスペースで効率的に種々の高精度加工することができる。また木材の基準線を作成し、この基準線に基づいて加工するので木材の歪みの影響を受けず組み立て精度の高い加工を施すことができる。さらに、木材の加工作業領域に近接して複数のロボットを配置し、通信協調により複数のロボットを同時に用いることにより、さらに効率的な作業を行うことができ、コストを低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例によるプレカット木材の製造装置を含むライン全体を概略的に示す平面図である。
【図2】本発明の第一実施例によるプレカット木材の製造装置により加工している状態を示す概略斜視図である。
【図3】本発明のプレカット木材の製造装置に用いるストッパーの一例を概略的に示す部分断面側面図であり、(a) はストッパーが後退した状態を示し、(b) はストッパーが上昇した状態を示す。
【図4】本発明のプレカット木材の製造装置に用いるストッパーのもう1つの例を概略的に示す部分断面側面図である。
【図5】本発明のプレカット木材の製造装置に用いるクランプ装置及びコンベヤー台の一例を示す概略図である。
【図6】本発明のプレカット木材の製造装置に用いるクランプ装置及びコンベヤー台の別の例を示す概略図である。
【図7】本発明のプレカット木材の製造装置に用いるコンベヤー台のローラの間にクランプ装置のグリップを配置した状態を概略的に示す部分側面図である。
【図8】本発明のプレカット木材の製造装置に用いるクランプ装置を支持板に固定した状態を示す部分断面正面図である。
【図9】被加工木材から求めた基準線に基づいて加工した例を示す概略断面図である。
【図10】本発明のプレカット木材の製造装置による木材加工の具体例を示す概略図である。
【図11】本発明の第二実施例によるプレカット木材の製造装置を含むライン全体を概略的に示す平面図である。
【図12】本発明の第三実施例によるプレカット木材の製造装置を含むライン全体を概略的に示す平面図である。
【符号の説明】
1・・・木材加工手段(ロボット)
2・・・コンベヤー台
搬入用コンベヤー台2a
搬出用コンベヤー台2b
3・・・クランプ装置
31・・・シャフト
32・・・アーム
33・・・グリップ
6・・・制御装置
10・・・チェーンコンベヤー
11・・・ロボットのアーム
22・・・ストッパー

Claims (20)

  1. 木材を搬送するコンベヤー台と、搬送された木材を支持するクランプ装置と、木材を加工する手段と、各木材の加工データに基づいて前記クランプ装置及び前記木材加工手段に指令を出す制御装置とを有し、前記コンベヤー台には突出自在な複数の木材位置決め用ストッパーが配置されており、前記加工データに基づいて所定のストッパーを突出させることにより木材を停止させ、前記クランプ装置は前記加工データに基づいて木材の所定の位置を把持するとともに木材を中空に支持し、前記クランプ装置及び/又は前記木材加工手段の変位により加工位置調整を行うことを特徴とするプレカット木材の製造装置。
  2. 請求項1に記載のプレカット木材の製造装置において、前記クランプ装置はシャフトと、前記シャフトに取り付けられたアームと、前記アームに取り付けられたグリップとを有し、前記クランプ装置は前記コンベヤー台に平行に移動自在であるとともに、前記シャフト及び前記アームは伸縮自在であり、前記グリップは回転自在であることを特徴とするプレカット木材の製造装置。
  3. 請求項1又は2に記載のプレカット木材の製造装置において、前記クランプ装置のグリップで木材の2箇所以上を把持するとともに、それぞれの前記グリップにより木材の軸線方向に垂直な断面の中心を測定し、得られた各中心をむすぶ基準線を作成し、前記基準線に基づいて加工位置調整を行うことを特徴とするプレカット木材の製造装置。
  4. 請求項1又は2に記載のプレカット木材の製造装置において、3次元センサーにより木材の軸線方向に垂直な断面の中心をむすぶ基準線を作成し、前記基準線に基づいて加工位置調整を行うことを特徴とするプレカット木材の製造装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のプレカット木材の製造装置において、前記木材加工手段は少なくとも1つの加工工具を交換自在に支持するアームを有するロボットであり、前記アームは伸縮自在であるとともに3次元的に駆動自在であることを特徴とするプレカット木材の製造装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のプレカット木材の製造装置において、前記クランプ装置の移動と、前記クランプ装置の前記シャフト及び前記アームの伸縮により加工位置調整を行うことを特徴とするプレカット木材の製造装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のプレカット木材の製造装置において、前記クランプ装置の前記グリップにより木材の加工面を回転させ、もって加工位置調整を行うことを特徴とするプレカット木材の製造装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のプレカット木材の製造装置において、前記クランプ装置は前記グリップにより前記コンベヤー台上の木材を上から把持し、前記木材を前記コンベヤー台から所定の高さに持ち上げて支持することを特徴とするプレカット木材の製造装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のプレカット木材の製造装置において、前記クランプ装置は前記グリップにより前記コンベヤー台上の木材を下から把持し、前記木材を前記コンベヤー台から所定の高さに持ち上げて支持することを特徴とするプレカット木材の製造装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のプレカット木材の製造装置において、複数の前記木材加工手段を備え、前記制御装置により複数の前記木材加工手段を通信協調させて木材を加工することを特徴とするプレカット木材の製造装置。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のプレカット木材の製造装置において、複数の加工ラインとそれぞれの加工ラインに近接して設けられた複数の木材加工手段を備え、前記制御装置により、各加工ラインの複数の前記木材加工手段及び/又は異なる加工ラインの複数の前記木材加工手段を通信協調させて前記複数の加工ラインの木材を同時に加工することを特徴とするプレカット木材の製造装置。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載のプレカット木材の製造装置において、前記コンベヤー台は搬入用コンベヤー台と搬出用コンベヤー台とを有し、前記搬入用コンベヤー台により搬入された木材を前記クランプ装置により支持し、前記木材加工手段により加工した後、前記搬出用コンベヤー台に移し、搬出することを特徴とするプレカット木材の製造装置。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載のプレカット木材の製造装置において、被加工木材の投入と加工されたプレカット木材の排出を一括して行うように、投入用コンベヤーと排出用コンベヤーが前記コンベヤー台に交差して設けられていることを特徴とするプレカット木材の製造装置。
  14. プレカット木材を製造する方法において、木材をコンベヤー台に配置されたストッパーに当接させ、停止させることにより位置決めを行い、クランプ装置により木材の所定の位置を把持するとともに木材を中空に支持し、前記クランプ装置及び/又は木材加工手段を変位させて加工位置調整を行うことを特徴とするプレカット木材の製造方法。
  15. 請求項14に記載のプレカット木材の製造方法において、前記クランプ装置のグリップで木材の2箇所以上を把持するとともに、それぞれの前記グリップにより木材の軸線方向に垂直な断面の中心を測定し、得られた各中心をむすぶ基準線を作成し、前記基準線に基づいて加工位置調整を行うことを特徴とするプレカット木材の製造方法。
  16. 請求項14に記載のプレカット木材の製造方法において、3次元センサーにより木材の軸線方向に垂直な断面の中心をむすぶ基準線を作成し、前記基準線に基づいて加工位置調整を行うことを特徴とするプレカット木材の製造方法。
  17. 請求項14〜16のいずれかに記載のプレカット木材の製造方法において、前記クランプ装置の移動と、前記クランプ装置のシャフト及びアームの伸縮により加工位置調整を行うことを特徴とするプレカット木材の製造方法。
  18. 請求項14〜17のいずれかに記載のプレカット木材の製造方法において、前記クランプ装置の前記グリップにより木材の加工面を回転させ、もって加工位置調整を行うことを特徴とするプレカット木材の製造方法。
  19. 請求項14〜18のいずれかに記載のプレカット木材の製造方法において、制御装置により複数の前記木材加工手段を通信協調させて木材を加工することを特徴とするプレカット木材の製造方法。
  20. 請求項14〜19のいずれかに記載のプレカット木材の製造方法において、複数の加工ラインとそれぞれの加工ラインに近接して設けられた複数の木材加工手段を備え、前記制御装置により、各加工ラインの複数の前記木材加工手段及び/又は異なる加工ラインの複数の前記木材加工手段を通信協調させて前記複数の加工ラインの木材を同時に加工することを特徴とするプレカット木材の製造方法。
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