JP2004160572A - 保持機構を備えた微小アクチュエータ及びその製造方法 - Google Patents

保持機構を備えた微小アクチュエータ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電源を切っても稼動部を稼動した位置に保持する機構を備えた微小アクチュエータを提供する。
【解決手段】ソース端子2、ドレイン端子3及びチャネル4を有するトランジスタ1の表面上に設置された絶縁膜5,7を備えた少なくともひとつの帯電体6と、この帯電体6から所定の距離をおいた位置1に配置され、トランジスタ1と絶縁された稼動部8とを備え、この稼動部8が、位置1から帯電体6に接触又は近接する位置2に移動し、チャネル4に電流を流し、ドレイン3と稼動部6に電圧を印加して、チャネル4からのトンネル電流によって帯電体6を帯電させ、この帯電によって帯電体6と稼動部8の間に発生する静電引力によって、稼動部8が位置2に保持する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は、半導体基板上に設けられ、微小な機械的運動を行なうアクチュエータであって、変動等の問題がなく稼動部を所定の位置に保持することが可能な微小アクチュエータ、及び、その製造方法に関する。
【従来の技術】
【0003】
半導体微細加工技術を用いて、半導体基板上に、静電力、電磁力、熱応力等によって、微小な動きを実現するアクチュエータを設ける試みが、様々な方法で行われている。また、一部では、このアクチュエータを用いた加速度センサや光スイッチ等が実用化されている。
【0004】
代表的なアクチュエータの例としては、コムドライブアクチュエータ(USパテント5025346)が挙げられる。このコムドライブアクチュエータは、櫛場状に電極を配置し、対向する櫛場の片方を固定電極、もう一方を稼動電極としており、稼動電極はバネにより支えられている。この櫛場電極に電圧を印加すると、静電引力によって稼動櫛場電極がバネとの釣り合いの位置まで移動する機構になっている。このコムドライブアクチュエータを光スイッチに適用した例が、報告されている。
【0005】
また、櫛場状ではないが、同じ静電力を利用した光スイッチの例も発表されている。バネによって支えられた上側電極と、下側固定電極間に電圧を印加することで静電力を発生させ、上側電極を上下運動させる。この上側電極側に稼動部を備え、この上下運動によって、稼動部を、光ビームを反射する位置としない位置に動かして、光の光路を入れ替える光スイッチが発表されている。
【0006】
また、スクラッチドライブアクチュエータと呼ばれる静電力アクチュエータも、報告されている。このスクラッチドライブアクチュエータは、シリコンウエハ上に絶縁層として窒化シリコン膜を形成し、その上にブッシングと称する突起が付いたプレートが配置されている。このプレートとシリコンウエハの間に電圧を印加すると、プレートが静電引力でシリコンウエハ側に引き寄せられ、このプレートに付けられたブッシングが斜めに窒化シリコン膜に付着する。電圧を取り除くと、プレートが窒化シリコン膜から剥がされるが、このときブッシングが窒化シリコン膜を引っかくようにして、その摩擦力でプレート自体が前進する。すなわち、絶縁膜を引っかき(スクラッチ)ながら動くのでスクラッチアクチュエータと呼ばれている。
【0007】
これらの他にも、熱応力を利用したものや、圧電素子膜等を利用したアクチュエータ等の様々な形態が報告されている。
また、電磁力アクチュエータとしては、例えば稼動部にコイルを形成して、これに電流を流すことで磁場を発生させ、外部に置いた永久磁石との電磁力によって稼動部を動かすタイプのものが報告されている。
【0008】
【特許文献1】
USパテント 5025346
【非特許文献1】
Journal of Lightwave Technology,vol.17, No.1, January, p.2−6
【非特許文献2】
Journal of Microelectromechanical Systems, Vol.2, No.3 September 1993 p106−119
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上述の従来型の微小アクチュエータは、以下の問題点を有する。
第1番目の問題点は、振動等によって稼動部を定位置に固定することが困難な問題である。
【0010】
例えば、上述のコムドライブアクチュエータでは、対向する櫛場間に電圧を印加すると、その電圧による静電力とバネとの釣り合い位置まで動くが、この位置は、電圧を一定に保っていても、ある振動が加わると変動してしまう。この変動量は、バネの強さと稼動部の質量で決定される共振周波数から計算される。バネが弱いと共振周波数が小さくなり、わずかな振動が加わった場合でも、数μm〜数十μmの変動が発生する。微小アクチュエータは数十μmの移動量を達成するように設計される場合が多く、設計の移動量に対し、振動による変動が数十パーセントにも及ぶことになり、実用上大きな問題となる。
【0011】
一方、バネを強くすると共振周波数が高くなり、振動による変動量は小さくなるが、この場合、所定の移動量を達成するには、大きな電力を要することになる。具体的には、静電力の場合では、印加電圧を数百ボルトにしなければならない場合も出てくる。微小な空間に高電圧を印加すると、放電によりアクチュエータが破壊される危険性が高くなる。
【0012】
例えば、空気の場合、放電開始電圧は300ボルト程度とされており、放電の危険性の無い状態で、強いバネに対応する移動量を確保することは困難である。従って、コムドライブアクチュエータにおいて、いずれの方法を採っても、変動をなくすことは非常に困難である。
【0013】
この振動による変動は、静電力に限らず、電磁力等の他の駆動力を用いても同様な問題が発生する。すなわち、駆動力とバネとの釣り合いで位置を保持するタイプのアクチュエータの場合には、避けられない問題である。
【0014】
また、上述のスクラッチドライブアクチュエータの場合には、この振動の問題は避けられるが、その名の通り、絶縁膜を引っかくので、何度も動かすと絶縁膜が磨耗して壊れる問題が発生するという、別の大きな問題を有する。
【0015】
第2番目の問題点は、稼動部を所定の移動量に移動させた後、その位置に停止させておくためには、電圧や電流を加え続けなければならないことである。従って、電源を切ると、その位置に停止させておくことはできず、元の位置へ戻ってしまうという問題が発生する。
【0016】
そこで、微小アクチュエータを所定の量だけ移動後に、その位置で停止させるために、例えば、機械的に押さえ込む方法が考えられる。しかし、この場合、機械的に押さえ込む更なるアクチュエータが必要となり、このアクチュエータも電源を切れば押さえ込む機能は失われるので、稼動部は元の位置へ戻ってしまう。従って、いずれにしても、電源に依存しない固定機構としては機能しない。
【0017】
また、静電力により稼動部を固定部に静電吸着させることも考えられるが、この方法も、電源が切られれば静電吸着できなくなり、電源に依存しない固定機構にはならない。
【0018】
従って、いずれの方法によっても、電源を切ると、稼働部をその位置を保持することはできず、元の位置に戻ってしまう問題を有する。従って、位置を保持するために常に電源を入れておく必要があり、多数の微小アクチュエータを使用する場合には、多くの電力を消費する問題が発生する。例えば、DWDM通信システムにおいて、各波長ごとにひとつの微小アクチュエータを用いたとすると、100以上の微小アクチュエータが必要となり、位置を保持するために消費する電力は莫大なものになる。
【0019】
また、もし停電等によって電源が落ちた場合、微小アクチュエータはその位置を保持できなくなり、安全性の面を考えても大きな問題となる。また、それを防ぐためには、バックアップ電源等を備えることが必要ともなり、コスト的にも問題となる。
【0020】
従って、この発明の目的は、上述した従来の問題点を解決して、稼動部が所定の位置に変動等なく固定され、更に、電源を切っても、その位置に保持される微小アクチュエータを提供することにある。
【課題を解決する手段】
本発明者は、上述した従来の問題点を解決すべく、鋭意研究を重ねた。その結果、以下に示すような保持機構を備える微小アクチュエータ、及び、その製造方法を知見した。
【0021】
本発明の保持機構を備える微小アクチュエータでは、トランジスタの上に、半導体微細加工によって、トンネル電流が流れる程度の厚さの絶縁膜を介してポリシリコン等からなる帯電体を固定する。この帯電体のトランジスタ側の半体側の面も、トンネル電流は流さないが静電容量を小さくしない程度の厚さの絶縁膜で覆う。更に、この帯電体から離れた位置に、稼働部を配置する。
【0022】
ここで、トンネル電流とは、高いエネルギを得た電子(Hot Electron)が、所定の薄い膜厚を有する絶縁膜を透過するトンネル効果によって流れる電流のことである。
【0023】
稼働部を静電引力等の方法で帯電体(実際には覆っている絶縁層)に接触又は近接する位置まで動かす。次に、トランジスタのチャネル部分からのトンネル電流によって、この帯電体に電荷を蓄積させる。仮に、電源を切っても、この電荷は蓄積されたままなので、この電荷によって帯電体と稼動部の間で発生した静電引力によって、稼動部の位置は保持され続ける。
また、本発明の微小アクチュエータは、静電引力等とバネ等との力の釣り合いで、位置を保持する機構ではないので、振動等による位置の変動等の問題も発生しない。
【0024】
この発明の保持機構を備えた微小アクチュエータの第1の態様は、表層部に、ソース端子と、ドレイン端子と、チャネルと、を備えたトランジスタと、
前記チャネルを含む前記トランジスタの表面に絶縁膜1を介して固定され、前記絶縁膜1に接する面の反対側の面に、前記絶縁層1と異なる膜厚を有する絶縁膜2を備えた少なくともひとつの帯電体と
前記帯電体から所定の距離をおいた位置1に配置され、前記トランジスタと絶縁された稼動部と、
を備え、
前記稼動部が、前記位置1から前記絶縁膜2に接触する位置2に移動し、
前記チャネルに電流を流し、前記ドレインと前記稼動部に電圧を印加して、前記チャネルからのトンネル電流によって前記帯電体を帯電させ、
該帯電によって前記帯電体と前記稼動部の間に発生する静電引力によって、前記稼動部が前記位置2に保持される保持機構を備えた微小アクチュエータである。
【0025】
この発明の保持機構を備えた微小アクチュエータの第2の態様は、前記トランジスタが、NPN型トランジスタである保持機構を備えた微小アクチュエータである。
【0026】
この発明の保持機構を備えた微小アクチュエータの第3の態様は、前記トランジスタと前記稼動部との間に発生する静電引力によって、前記稼動部が前記位置2へ移動する保持機構を備えた微小アクチュエータである。
【0027】
この発明の保持機構を備えた微小アクチュエータの第4の態様は、前記帯電体に帯電させる電荷の量を制御して、前記稼動部の移動量を制御する保持機構を備えた微小アクチュエータである。
【0028】
この発明の保持機構を備えた微小アクチュエータの第5の態様は、前記稼動部が、前記帯電体と前記稼動部の間の静電引力が除去されたときに、前記稼動部を前記位置2から前記位置1へ戻すバネを備えた保持機構を備えた微小アクチュエータである。
【0029】
この発明の保持機構を備えた微小アクチュエータの第6の態様は、前記絶縁膜1の膜厚が10から100nmであり、前記絶縁膜2の厚さが0.1から1μmである保持機構を備えた微小アクチュエータである。
【0030】
この発明の保持機構を備えた微小アクチュエータの第7の態様は、前記帯電体の上に更に制御用誘電体が設けられた保持機構を備えた微小アクチュエータである。
【0031】
この発明の保持機構を備えた微小アクチュエータの製造方法の第1の態様は、シリコン基板に、トランジスタとなるパターンを設けるフォトレジストを行った後、イオン打ち込みによってトランジスタを製造する工程1と、
前記トランジスタに、所定のエリアを開口とするフォトレジストを行った後、CVD法によってSiO膜を生成し、絶縁膜1を設ける工程2と、
前記トランジスタに、前記絶縁膜1よりも小さいエリアを開口とするフォトレジストを行った後、CVD法によってポリシリコン膜を生成し、帯電体を設ける工程3と、
前記トランジスタに、前記絶縁膜1と同じエリアを開口とするフォトレジストを行った後、CVD法によってSiO膜を生成し、絶縁膜2を設ける工程4と、SOI板に、板とバネのパターンを設けるフォトレジストを行った後、前記SOI板の絶縁層に達するまでエッチングを行って、前記板と前記バネを形成する工程5と、
前記SOI板の反対側から、前記絶縁層に達するまでエッチングを行い、次に前記絶縁層を溶解して柱部分を形成し、構造物を製造する工程6と、
工程1から4によって製造された前記トランジスタと、工程5と6によって製造された前記構造物を融着させる工程7と、
を備える保持機構を備えた微小アクチュエータの製造方法である。
【発明の実施の形態】
【0032】
本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、本発明の保持機構を備える微小アクチュエータの全般を説明する。
【0033】
上述したように従来の微小アクチュエータにおいては、コムドライブアクチュエータに代表されるような、静電力等とバネとの力の釣り合いで稼働部を移動し、保持させるタイプや、スクラッチドライブアクチュエータのような微小アクチュエータがある。前者の場合には、共振による稼動部の位置の変動が発生する恐れがあり、後者の場合には、何度も稼動部の移動を繰り返すと、絶縁膜が磨耗して壊れる問題が発生する。
【0034】
更に、従来の微小アクチュエータの共通する問題として、電源を切ると、稼働部を所定の位置に保持していた力が消失し、稼働部は、その位置に保持することはできず、元の位置に戻ってしまう問題がある。よって、同一の位置に稼動部を保持するためには、電源を入れ続ける必要があり、多数の微小アクチュエータを使用する場合には、大きな電力が消費される問題が発生する。
【0035】
従って、現在、コンピュータやデジタルカメラ等における記憶媒体としてのフラッシュメモリのように、電源が切られてもその状態の保持が可能な機能が、微小アクチュエータにも備われば、光通信システムやその他様々な分野において、技術的、経済的な大きなメリットを享受することができる。
【0036】
本発明の保持機構を備える微小アクチュエータは、上述の2つの問題を解決し、多くの適用用途が考えられる発明である。
具体的には、本発明は、トランジスタと帯電体と稼働部を主要部材とするアクチエータである。トランジスタは、シリコン基板の表層にソース端子、ドレイン端子、及びチャネルを備える。例えば、NPN型トランジスタが代表例である。ここで、チャネルとは、ソース端子とドレイン端子の間の電流流路である。
【0037】
帯電体は、チャネルからのトンネル電流が流れる程度の数十nm程度の膜厚の絶縁薄膜を介して、チャネル部分を含むトランジスタの表面に固定される。この帯電体のトランジスタの反対面は、トンネル電流が流れないためには充分な厚さではあるが、静電容量を小さくしない程度の、代表的には0.1μm〜1μmの厚さの絶縁薄膜で覆われる。この絶縁膜に覆われた帯電体は、複数設けることも可能である。
【0038】
更に、この固定電極上に固定された帯電体から、ある距離を隔てて、稼働部が設置されている。稼働部は、帯電体から離れた位置の位置と、帯電体(実施は表面の絶縁膜)と接触又は近接した位置との間を移動する。
【0039】
ここで、稼働部を静電引力等の何らかの方法によって、稼働部を帯電体(実施は表面の絶縁膜)と接触又は近接した位置へ移動させる。例えば、トランジスタと稼働部の間に発生する静電引力によって、移動させることがひとつの方法である。
【0040】
次に、トンネル電流によって上記のチャネルからの帯電体に、電荷を蓄積させると、帯電体は、静電引力によって稼働部を吸着し、接触した位置に保持する。従って、従来技術のようなバネ力との釣り合いで位置を保持するわけではないので、稼働部の位置の変動等は生じず、その位置が保たれる。また、絶縁膜を傷付ける等の問題も発生しない。
【0041】
また、帯電体にトンネル電流で蓄電された電荷は、半永久的に消去されないため、電源が切られても静電引力は維持されるので、稼動部を吸着した帯電体は、帯電体の電荷消去を行なわない限り安定して吸着を保持することができる。
【0042】
また、この稼動部を違った位置へ動かしたい場合には、帯電体の電荷をいったん消去する。次に、静電引力等の何らかの方法で、稼動部を別の位置に動かし、その後、上述と同様の方法によって位置の保持が可能である。つまり、トンネル電流によって、稼働部が接触した帯電体に電荷を蓄積させ、その電荷による静電引力によって、位置を保持することができる。
【0043】
ここで、図1に本発明の保持機構を備えた微小アクチュエータの実施例1を示す。この実施例では、稼動部の板が静電引力で上下に動き、初期位置の位置1と静電引力に引き付けられた位置2の間を移動する機構を有する。
【0044】
図1(a)のトランジスタ1を形成するシリコン基板は、ボロンを添加(ドープ)したP型シリコンである。このシリコン基板の上側の表層部に、リンをドープしてNPN型のトランジスタ領域を形成し、トランジスタ1となる。図1で左側のN層はソース端子2であり、右側のN層がドレイン端子3である。ソース端子2とドレイン端子3の間で電流流路となるチャネル4の幅は約0.2μmとなっている。
【0045】
図1(a)のトランジスタ1の上面の中央部分(ソース2とチャネル4とドレイン3の上面)に、膜厚が約70nmのSiOの絶縁膜5を設ける。そのSiOの絶縁膜5の上に、帯電体6として厚さが約0.3μmのポリシリコンを設ける。この帯電体6の平面的な大きさは、450μm角の大きさである。次にその帯電体6の上に、膜厚が約0.5μmのSiOの絶縁膜7を設ける。
【0046】
更にトランジスタ1の上には、板9とバネ10からなる稼動部8と、2本の柱部分11を主要部材とする構造物13が設置される。この2本の柱部分11は、帯電体6の両脇の位置に設置される。
また、稼動部8は、絶縁層12を介して柱部分11に設置されており、トランジスタ1とは、絶縁されている。
【0047】
次に、この保持機構を備えた微小アクチュエータの動作を説明する。
まず、トランジスタ1の下部のシリコン基板部分とソース2を接地する。板9とバネ10からなる稼動部8と、ドレイン3に高電圧を印加する。ここで、上述したように、稼動部8は、トランジスタ1とは電気的に絶縁されている。
【0048】
上記の電圧の印加によって、ソース2からドレイン3へ向かってチャネル4の領域を電子が高速で走る。ドレイン3の近傍で十分に高いエネルギーを得た電子(Hot Electron)は、シリコン結晶格子によって散乱し、絶縁膜5の界面でトンネル効果によって、帯電体6の中へ注入される。この電流をトンネル電流と呼ぶ。
【0049】
更に、トランジスタ1と上方の板9との間には、静電引力が働くので、板9は下方へ移動し、帯電体6の上側の絶縁膜7に接触した状態で固定される。(図2(b)参照。)
ここで電圧の印加を止めても、帯電体6に蓄積された電荷のために、板9と帯電体6の間に静電引力が働き、板9は絶縁膜7に接触した状態のまま固定されたままとなる。板9が上に戻ることはない。
【0050】
これによって、位置情報の書込みが完了したこととなる。つまり、電源を切っても、その位置情報が維持され、ちょうど電子機器に利用されるフラッシュメモリの記憶保持機能と同様の機能を得ることができる。
【0051】
次に、この書込みを消去する方法を示す。上述の状態から、ドレイン3を接地させ、稼動部8も接地させる。トランジスタ1の下部のシリコン基板は、接地したままとする。ここで、ソース2に高電圧を印加すると、帯電体6に蓄積されていた電子が、トンネル効果によってドレイン3に引っ張り出され、帯電体6は中性に戻る。従って、帯電体6と板9の間には静電引力は生じなくなるので、板9はバネ10の力で、元の上方の位置へ戻る。すなわち、位置情報の消去が行われたことになる。
【0052】
この実施例では、板を上下の2つの位置に移動させ、電源を切ってもその位置を保持するメモリ機能が実現されているが、他の方向でも構わない。また、複数の帯電体を有して、複数のポジションがとれる機構を有することも可能である。このような保持機能を供える微小アクチュエータは、従来実現されていなかった。
【0053】
次に本発明の保持機構を備える微小アクチュエータの製造方法を説明する。図2を用いて、実施例1に示す微小アクチュエータの製造方法の実施例を示す。
【0054】
シリコン基板31の上に、NPNトランジスタとなるパターンをフォトレジストしてリンのイオン打ち込みを行なう。この工程で、NPN型トランジスタが製造される。(図2(a)と(b)を参照。)
ここで、フォトレジストとは、照射部と未照射部の現像液に対する溶解性の差異を利用して、高分子樹脂によってパターン形成を行なうことである。この高分子樹脂で覆われた部分には、リンは打ち込まれない。
【0055】
続いて、フォトレジストによって、絶縁膜32を生成する所定のエリアのみを開口とし、シリコン基板1ごと熱酸化によって、上記のエリアにSiO膜の酸化膜を生成し、絶縁膜32を設ける。本実施例では、絶縁膜32の厚みは、70nmである。(図2(c)参照。)
【0056】
続いて、フォトレジストによって、絶縁膜32のエリアよりも小さいエリアの開口を作り、この開口部に低圧CVD(LPCVD)法によって、厚さ約0.3μmのポリシリコンの膜を生成し、帯電体33を設ける。(図2(d)参照。)
【0057】
続いて、フォトレジストによって、絶縁膜32と同じエリアに開口を作り、CVD法によって、厚さ約0.5μmのSiO膜を生成し、絶縁膜34を設ける。(図2(e)参照。)
以上によって、トランジスタに絶縁膜を有する帯電体が固定された、固定部が製造される。
【0058】
次に、別のシリコン基板として、活性層厚さが2μmと25μmの2層SOI(Silicon−On−Insulator)板(図2(f)参照。)を利用して稼働部を製造する。ここで、SOI板とは、絶縁基板上に単結晶シリコンの薄膜を成長させて形成されたシリコン基板である。
このSOI板の2μmの活性層上に、フォトレジストによって、除去する部分を開口として、板35とバネ36のパターンを描く。次に、ICP(Inductively Coupled Plasma)エッチング装置によって、フォトレジストの開口部は、SOI板の絶縁層に達するまで、垂直にエッチングされる。(図2(g)参照。)
【0059】
続いて、SOI板の裏側(25μm活性層側)から、板35とバネ36の位置に相当し、それよりも若干大きめエリアを、IPCエッチング装置で絶縁層に達するまで、垂直にエッチングして、柱部分37を設ける。(図2(h)参照。)
【0060】
続いて、絶縁層39のうち不要部分を、溶剤で溶かすと、板35がバネ36で支えられ中空に浮いた構造物38が得られる。(図2(i)参照。)
【0061】
上記で得られた構造物38と、図2(e)で示されるトランジスタ(固定部)を融着させることによって、本発明の保持機構を備える微小アクチュエータが製造される。(図2(j)参照。)
【0062】
以上のような製造方法によって、製造コストも多くかけずに、安定して、本発明の保持機構を備える微小アクチュエータを製造することが可能である。
【0063】
次に、本発明の実施例2を図3に示す。
この実施例2では、実施例1に示した誘電体の上に、更に制御用誘電体が設けられている。
【0064】
また、実施例1では、稼動部分が上下に動き、位置1と位置2の間を移動したが、この実施例では、回転ヒンジで支えられた稼動部を備え、その稼動部が固定電極との間に発生した静電引力によって回転する。つまり、初期位置である位置1と、位置1から所定の角度を回転した位置2の間を稼動部は回転移動する機構を有する。
ただし、実施例1のように、稼動部が上下運動を行なうタイプにすることも、もちろん可能である。
【0065】
図3(a)と(b)に、固定電極側の構造を示す。図3(b)は、図3(a)に示す矢視Aにおける断面図を示す。トランジスタ1を形成するシリコン基板は、実施例1と同様に、ボロンを添加(ドープ)したP型シリコンである。このシリコン基板に上側の表層部に、リンをドープしてNPN型のトランジスタ領域を形成し、トランジスタ1となる。図3(b)で左側のN層はソース端子2であり、右側のN層がドレイン端子3である。
【0066】
トランジスタ1の上面には、実施例1と同様に、膜厚が約70nmの絶縁膜5と、膜厚が約0.5μmの絶縁膜7に覆われた厚みが約0.3μmのポリシリコンからなる誘電体6が、図3(a)に示される領域に設けられる。本実施例では、十分な静電引力が得られるように、実施例1よりも更に大きな面積が取られている。
【0067】
絶縁膜7の上面でNPN型トランジスタを覆う位置に、ポリシリコンからなる制御用誘電体40が設けられている。図3の実施例の場合、ポリシリコンの寸法は、厚み約5μmで幅約5μmである。
【0068】
更に、図3(c)に示すように、この固定電極の上に、SOI板から作製される構造物13が陽極接合される。この構造物13には、回転ヒンジ41で支えられた稼動部42が設けられている。この回転ヒンジ41と稼動部42は、実施例1と同様に、SOI板の絶縁層によって、構造物13の下部及び固定電極とは絶縁されている。
【0069】
ここで、この実施例2の動作を説明する。まず、トランジスタ1の下部のシリコン基板部分とソース2を接地する。また、回転ヒンジ41と稼動部42も接地する。次に、ドレイン3と制御誘電体40に高電圧を印可する。
【0070】
この電圧印可によって、ソース2からドレイン3に向かってチャンネル領域5を電子が高速で走る。ドレイン3の近傍で十分高いエネルギを得た電子(hot−electron)は、シリコン結晶格子により散乱され、絶縁膜6の界面で、トンネル効果により誘電体6中に注入される。
この注入された電荷により帯電した誘電体6と稼動部42間に静電引力が働き、図3(d)に示すように、稼動部42は回転ヒンジ41を回転軸として回転し、位置2に至る。この回転角度は、誘電体6に注入される電荷の量で制御することが可能である。注入される電荷の量は、印可する電圧の大きさ及び時間をコントロールすることによって、制御可能である。
【0071】
ここで電圧の印可を止めても、帯電体6に蓄積された電荷は、絶縁膜5,7に覆われているため逃げることはないので、半永久的に稼動部42との静電引力を保ち続ける。
すなわち、帯電体6に注入した電荷量を制御することで、任意の回転角度で稼動部42の位置情報を書き込み保持することができる。
【0072】
次に、この位置情報を消去する方法を示す。上述の状態から、ドレイン3をオープンにして、制御誘電体40とトランジスタ1の下部のシリコン基板部分を接地する。ここで、ソース2に高電圧を印可すると、誘電体6中の電子がトンネル効果で、ドレイン3へ引っ張り出され、誘電体6は中性に戻る。
誘電体6と稼動部42の間の静電引力はなくなるので、回転ヒンジ41のバネ力によって、稼動部42は、もとの位置1へ戻る。すなわち、位置情報の消去が行われる。
【0073】
ここで、実施例2の保持機構を備える微小アクチュエータの製造方法を、簡単に説明する。
固定電極側の、NPN型トランジスタ構造を有するトランジスタ1の上に絶縁膜5と絶縁膜7に覆われたポリシリコンからなる誘電体6を設ける方法は、実施例1と同様である。
更に、この絶縁膜7の上に、フォトレジストによって、このNPN型トランジスタ部分を覆う所定の位置に開口部を設ける。そして、CVD法によって、この開口部に、ポリシリコンを蒸着させ、制御誘電体40を設ける。
【0074】
次に、稼動部側の構造物13、回転ヒンジ41、稼動部42の製造方法を示す。基本的には、実施例1と同様であり、活性層厚さが25μmと2μmの2層SOI板を用いる。
このSOI板の2μmの活性層上に、フォトレジストによって、除去する部分を開口として、回転ヒンジ41と稼動部42のパターンを描く。次に、ICPエッチング装置によって、フォトレジストの開口部は、SOI板の絶縁層に達するまで、垂直にエッチングされる。
【0075】
続いて、SOI板の裏側(25μm活性層側)から、回転ヒンジ41と稼動部42位置に相当し、それよりも若干大きめなエリアを、IPCエッチング装置で絶縁層に達するまで、垂直にエッチングして、柱部分37を設ける。続いて、SOI板の絶縁層のうち不要部分を、溶剤で溶かすと、稼動部42が回転ヒンジ41で支えられ中空に浮いた構造物13が得られる。
【0076】
以上のように、実施例2においても実施例1と同様に、製造コストも多くかけずに、安定して、本発明の保持機構を備える微小アクチュエータを製造することが可能である。
【0077】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、更に様々な実施態様が考えられる。
【発明の効果】
【0078】
従来の微小アクチュエータは、その稼働部を一定位置に保持する場合に、バネによる共振等の問題から位置の変動を起こす問題や、絶縁層を損傷する問題が発生していた。しかし、本発明の保持機構を備えた微小アクチュエータにおいては、稼働部を、変動なく一定の位置に保持することが可能であり、また、絶縁層を損傷する等の問題も発生しない。
【0079】
更に、従来の微小アクチュエータは、電源を遮断すると、稼働部の位置を保持することはできないので、位置情報を保持する機能は有していなかった。しかし、本発明の保持機構を備えた微小アクチュエータにおいては、電源を遮断しても、稼動部の位置はそのまま保持されるため、微小アクチュエータにおいて、初めて、位置情報の保持が可能となった。
また、印可する電圧等をコントロールすることによって、帯電体に帯電させる電荷の量を制御し、稼働部の移動量を制御し、稼動部を任意の位置に保持することが可能である。
【0080】
更に、従来の微小なアクチュエータを使用する場合においては、稼動部の位置を保持するために、電源を入れたままで使用しなければならない。仮に一台の微小アクチュエータの消費電力が小さくとも、例えばDWDM通信システムの各波長に微小アクチュエータを使用すれば、100以上必要となり、全体としては、稼動部の位置を保持するだけで、大きな電力消費となる。
しかし、本発明では、稼動部の位置を保持するためには、電力は全く消費せず、
つまり、消費電力は、保持情報の書き換えのときのみに発生し、保持時には消費電力は発生しないので、システムの運転コストは大幅に下がる。従って、経済的に大変大きなメリットがある。
【0081】
更に、従来の微小なアクチュエータの場合には、稼動部を保持している電源が、停電等で切れた場合には、保持情報を維持できなくなる危険性がある。また、それを防ぐために、バックアップ電源等の余計なコストも必要となる。
しかし、本発明では、停電等にようる電源遮断が発生しても、位置情報の保持には全く影響を及ぼさないので、安全性の高いシステムを構築することが可能となる。
【0082】
更に、本発明の製造方法によれば、低い製造コストで、安定して、保持機構を備える微小アクチュエータを製造することができるので、上記のDWDM通信システム等、幅広く適用されることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の保持機構を備えた微小アクチュエータの実施例1の構造と動作を示す図。
【図2】本発明の保持機構を備えた微小アクチュエータの製造方法を示す図。
【図3】本発明の保持機構を備えた微小アクチュエータの実施例2の構造と動作を示す図。
【符号の説明】
1 トランジスタ
2 ソース端子
3 ドレイン端子
4 チャネル
5 絶縁膜
6 帯電体
7 絶縁膜
8 稼動部
9 板
10 バネ
11 柱部分
12 絶縁層
13 構造物
21 トランジスタ
22 帯電体
23 トランジスタ
24 帯電体
25 板
26 バネ
27 稼動部
28 構造物
31 シリコン基板
32 絶縁膜
33 帯電体
34 絶縁膜
35 板
36 バネ
37 柱部分
38 構造物
39 絶縁層
40 制御用帯電体
41 回転ヒンジ
42 稼動部

Claims (8)

  1. 表層部に、ソース端子と、ドレイン端子と、チャネルと、を備えたトランジスタと、
    前記チャネルを含む前記トランジスタの表面に絶縁膜1を介して固定され、前記絶縁膜1に接する面の反対側の面に、前記絶縁層1と異なる膜厚を有する絶縁膜2を備えた少なくともひとつの帯電体と
    前記帯電体から所定の距離をおいた位置1に配置され、前記トランジスタと絶縁された稼動部と、
    を備え、
    前記稼動部が、前記位置1から前記絶縁膜2に接触又は近接する位置2に移動し、
    前記チャネルに電流を流し、前記ドレインと前記稼動部に電圧を印加して、前記チャネルからのトンネル電流によって前記帯電体を帯電させ、
    該帯電によって前記帯電体と前記稼動部の間に発生する静電引力によって、前記稼動部が前記位置2に保持される保持機構を備えた微小アクチュエータ。
  2. 前記トランジスタが、NPN型トランジスタである請求項1に記載の保持機構を備えた微小アクチュエータ。
  3. 前記トランジスタと前記稼動部との間に発生する静電引力によって、前記稼動部が前記位置1から前記位置2へ移動する請求項1または2に記載の保持機構を備えた微小アクチュエータ。
  4. 前記帯電体に帯電させる電荷の量を制御して、前記稼動部のの移動量を制御する請求項3に記載の保持機構を備えた微小アクチュエータ。
  5. 前記稼動部が、前記帯電体と前記稼動部の間の静電引力が除去されたときに、前記稼動部を前記位置2から前記位置1へ戻すバネを備えた請求項1から4のいずれか1項に記載の保持機構を備えた微小アクチュエータ。
  6. 前記絶縁膜1の膜厚が10から100nmであり、前記絶縁膜2の厚さが0.1から1μmである請求項1から5の何れか1項に記載の保持機構を備えた微小アクチュエータ。
  7. 前記帯電体の上に更に制御用誘電体が設けられた請求項1から6の何れか1項に記載の保持機構を備えた微小アクチュエータ。
  8. シリコン基板に、トランジスタとなるパターンを設けるフォトレジストを行った後、イオン打ち込みによってトランジスタを製造する工程1と、
    前記トランジスタに、所定のエリアを開口とするフォトレジストを行った後、CVD法よってSiO膜を生成し、絶縁膜1を設ける工程2と、
    前記トランジスタに、前記絶縁膜1よりも小さいエリアを開口とするフォトレジストを行った後、CVD法によってポリシリコン膜を生成し、帯電体を設ける工程3と、
    前記トランジスタに、前記絶縁膜1と同じエリアを開口とするフォトレジストを行った後、CVD法によってSiO膜を生成し、絶縁膜2を設ける工程4と、
    SOI板に、板とバネのパターンを設けるフォトレジストを行った後、前記SOI板の絶縁層に達するまでエッチングを行って、前記板と前記バネを形成する工程5と、
    前記SOI板の反対側から、前記絶縁層に達するまでエッチングを行い、次に前記絶縁層を溶解して柱部分を形成し、構造物を製造する工程6と、
    工程1から4によって製造された前記トランジスタと、工程5と6によって製造された前記構造物を融着させる工程7と、
    を備える保持機構を備える微小アクチュエータの製造方法。
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