JP2004158990A - 画像処理方法 - Google Patents

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JP2004158990A
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Hitoshi Oonoda
仁 大野田
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Abstract

【課題】記録後の色彩や濃度が変動するプリンタにおいても、記録した後に所定時間をおいた画像では目的の色彩や濃度を安定して得る。
【解決手段】実測した濃度特性P(L)に対して変動特性情報を加味した推定濃度特性Pc(L)を求め、推定濃度特性Pc(L)を目標の濃度特性に調整するためのL値の信号値変換を行う。
【選択図】 図9

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタが出力する画像の色調を安定させるキャリブレーション機能を実現するための画像処理システム、プリンタおよび画像処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
多くの記録装置(以下、プリンタとも言う)では、装置の個体差や環境の変化、長期的な経時変化などの要因によって、出力する画像の濃度や色調が不安定になりやすい。このような現象の対策として、キャリブレーション機能が挙げられる。
【0003】
一般的なキャリブレーションの方法としては、プリンタから所定のチャートを出力し、これを分光測色計や濃度計、スキャナなどを用いて測色し、本来出力すべき目標の色や濃度との差分を算出する。そして、次回記録する際には、この差分を補正する方向に、画像の信号値変換を行い、結果として出力する画像を目標の色や濃度に近づける。このようなキャリブレーション機能を必要に応じて適時行うことにより、プリンタから出力される画像は、その濃度や色調において均一性、安定性を確保することが可能となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、プリンタによっては記録直後から数時間あるいは数日間の間に出力した色が変化するものがある。例えば、染料系のインクを用いたインクジェットプリンタでは、記録媒体にインクを記録してからインクが十分に浸透し、さらに乾燥して安定するまでの間に濃度や色調が大きく変化するものがある。
【0005】
一方、キャリブレーションは画像を記録する直前に必要になることが多いので、所定のチャートを出力してから短時間のうちに測色を行い、キャリブレーション用のデータを生成することが望ましい。しかし、上記のインクジェットプリンタのように、出力直後からしばらくの間濃度や色が変動して不安定な状態であると、測色したデータを用いて補正をかけたとしても、出力された画像のインクが完全に定着した後では、目的の濃度や色調が得られていないという問題があった。
【0006】
本発明は、上記の問題点を解消するためになされたものであり、その目的とするところは、記録後の色彩や濃度が変動するプリンタにおいても、記録した後に所定時間をおいた画像では目的の色彩や濃度が安定して得られるような画像処理システム、プリンタおよび画像処理方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明における第1の形態は、入力画像信号に従って画像を出力する画像処理システムにおいて、前記入力画像信号に対応して出力する画像の目標となる出力色を目標出力色情報として保持する手段と、前記入力画像信号に対応して出力する画像の放置による出力色の変動量を経時変化特性情報として保持する手段と、テストチャートを出力させるテストチャート出力手段と、当該出力されたテストチャートを測色して得られた測色結果と前記経時変化特性情報から、前記テストチャートの放置後の出力色を推定出力色として求める手段と、前記入力画像信号に対する前記推定出力色と前記目標出力情報との関係から、前記入力画像信号に対する出力色が前記目標となる出力色となるように前記入力画像信号を変換する信号値変換手段とを具えたことを特徴とする。
ここで、上記第1の形態において、前記信号値変換手段は、前記入力画像信号の各カラーコンポーネントを独立して変換する1次元のルックアップテーブルで構成されていることが好ましい。
【0008】
また、上記第1の形態において、前記画像処理システムは複数の色をそれぞれ記録することによってカラー画像を出力する画像処理システムであって、前記各カラーコンポーネントが前記複数の色それぞれに対応していることが好ましい。また、上記第1の形態において、前記測色は、出力された前記テストチャートの濃度の測定であることが好ましい。
【0009】
また、上記第1の形態において、前記経時変化特性情報は、前記入力画像信号と該入力画像信号に対応して出力する画像の放置による出力色の変動量との、より少ない数の組み合わせから、補間演算によって算出されることが好ましい。
【0010】
また、本発明における第2の形態は、入力画像信号に従って画像を出力する画像処理システムにおいて、前記入力画像信号に対応して出力する画像の第1の目標となる出力色を目標出力色情報として保持する手段と、テストチャートを出力させるテストチャート出力手段と、当該出力されたテストチャートを測色して得られた出力色と前記目標出力情報との関係から、前記入力画像信号に対する出力色が前記第1の目標となる出力色となるように前記入力画像信号を変換する信号値変換手段とを具え、前記目標出力色情報は、前記入力画像信号に対応して出力する画像の第2の目標となる出力色に対し、放置による出力色の変動量を差し引いた出力色であることを特徴とする。
【0011】
ここで、上記第2の形態において、前記信号値変換手段は、前記入力画像信号の各カラーコンポーネントを独立して変換する1次元のルックアップテーブルで構成されていることが好ましい。
【0012】
また、上記第2の形態において、前記画像処理システムは複数の色をそれぞれ記録することによってカラー画像を出力する画像処理システムであって、前記各カラーコンポーネントが前記複数の色それぞれに対応していることが好ましい。また、上記第2の形態において、前記測色は、出力された前記テストチャートの濃度の測定であることが好ましい。
【0013】
また、本発明における第3の形態は、入力画像信号に従って記録することにより画像を出力する画像処理システムにおいて、前記入力画像信号に対応して出力する画像の目標となる出力色を目標出力色情報として保持する手段と、前記入力画像信号に対応して出力する画像の放置時間による出力色の変動量を経時変化特性情報として保持する手段と、テストチャートを出力させるテストチャート出力手段と、前記テストチャートを前記出力手段によって記録した時点から測色した時点までの放置時間を計測する計測手段と、該計測手段で得られた放置時間と、前記測色手段で得られた測色結果と、前記経時変化特性情報から、前記テストチャートを標準的な時間放置した後の出力色を推定出力色として求める手段と、前記入力画像信号に対する前記推定出力色と前記目標出力情報との関係から、前記入力画像信号に対する出力色が前記目標となる出力色となるように前記入力画像信号を変換する信号値変換手段とを具えたことを特徴とする。
【0014】
ここで、上記第3の形態において、前記信号値変換手段は、前記入力画像信号の各カラーコンポーネントを独立して変換する1次元のルックアップテーブルで構成されていることが好ましい。
【0015】
また、上記第3の形態において、前記画像処理システムは複数の色をそれぞれ記録することによってカラー画像を出力する画像処理システムであって、前記各カラーコンポーネントが前記複数の色それぞれに対応していることが好ましい。
【0016】
また、上記第3の形態において、前記測色は、出力された前記テストチャートの濃度の測定であることが好ましい。
【0017】
また、上記第3の形態において、前記経時変化特性情報は、前記入力画像信号と該入力画像信号に対応して出力する画像の放置による出力色の変動量との、より少ない数の組み合わせから、補間演算によって算出されることが好ましい。
【0018】
また、上記第3の形態において、前記計測手段は、前記テストチャートを前記出力手段によって記録した記録時刻を前記テストチャートに記録し、前記記録時刻と前記測色手段によって測色した時刻との差を算出することにより前記放置時間を計測することが好ましい。
【0019】
また、上記第3の形態において、前記測色手段によって前記テストチャートを測色する際に、該テストチャートに記録された前記記録時刻を光学的に読み取り、該記録時刻と前記測色手段によって測色した時刻との差を算出して前記放置時間を計測することが好ましい。
【0020】
また、本発明における第4の形態は、入力画像信号に従って画像を出力するプリンタにおいて、前記入力画像信号に対応して出力する画像の目標となる出力色を目標出力色情報として保持する手段と、前記入力画像信号に対応して出力する画像の放置による出力色の変動量を経時変化特性情報として保持する手段と、テストチャートを出力するテストチャート出力手段と、当該出力されたテストチャートを測色して得られた測色結果と前記経時変化特性情報から、前記テストチャートの放置後の出力色を推定出力色として求める手段と、前記入力画像信号に対する前記推定出力色と前記目標出力情報の関係から、前記入力画像信号に対する出力色が前記目標となる出力色となるように前記入力画像信号を変換する信号値変換手段とを具えたことを特徴とする。
【0021】
また、本発明における第5の形態は、入力画像信号に従って画像を出力するプリンタにおいて、前記入力画像信号に対応して出力する画像の第1の目標となる出力色を目標出力色情報として保持する手段と、テストチャートを出力するテストチャート出力手段と、当該出力されたテストチャートを測色して得られた出力色と前記目標出力情報との関係から、前記入力画像信号に対する出力色が前記第1の目標となる出力色となるように前記入力画像信号を変換する信号値変換手段とを具え、前記目標出力色情報は、前記入力画像信号に対応して出力する画像の第2の目標となる出力色に対し、放置による出力色の変動量を差し引いた出力色であることを特徴とする。
【0022】
また、本発明における第6の形態は、入力画像信号に従って画像を出力するプリンタにおいて、前記入力画像信号に対応して出力する画像の目標となる出力色を目標出力色情報として保持する手段と、前記入力画像信号に対応して出力する画像の放置時間による出力色の変動量を経時変化特性情報として保持する手段と、テストチャートを出力するテストチャート出力手段と、当該出力されたテストチャートを測色する測色手段と、前記テストチャートを前記出力手段によって記録した時点から測色した時点までの放置時間を計測する計測手段と、該計測手段で得られた放置時間と、前記測色手段で得られた測色結果と、前記経時変化特性情報から、前記テストチャートを標準的な時間放置した後の出力色を推定出力色として求める手段と、前記入力画像信号に対する前記推定出力色と前記目標出力情報との関係から、前記入力画像信号に対する出力色が前記目標となる出力色となるように前記入力画像信号を変換する信号値変換手段とを具えたことを特徴とする。
【0023】
また、本発明における第7の形態は、入力画像信号に従って画像を出力するために用いられる画像処理方法において、前記入力画像信号に対応して出力する画像の目標となる出力色を目標出力色情報として保持する工程と、前記入力画像信号に対応して出力する画像の放置による出力色の変動量を経時変化特性情報として保持する工程と、テストチャートを出力させるテストチャート出力工程と、当該出力されたテストチャートを測色して得られた測色結果と前記経時変化特性情報から、前記テストチャートの放置後の出力色を推定出力色として求める工程と、前記入力画像信号に対する前記推定出力色と前記目標出力情報との関係から、前記入力画像信号に対する出力色が前記目標となる出力色となるように前記入力画像信号を変換する信号値変換工程とを具えたことを特徴とする。
【0024】
また、本発明における第8の形態は、入力画像信号に従って画像を出力するために用いられる画像処理方法において、前記入力画像信号に対応して出力する画像の第1の目標となる出力色を目標出力色情報として保持する工程と、テストチャートを出力させるテストチャート出力工程と、当該出力されたテストチャートを測色して得られた出力色と前記目標出力情報との関係から、前記入力画像信号に対する出力色が前記第1の目標となる出力色となるように前記入力画像信号を変換する信号値変換工程とを具え、前記目標出力色情報は、前記入力画像信号に対応して出力する画像の第2の目標となる出力色に対し、放置による出力色の変動量を差し引いた出力色であることを特徴とする。
【0025】
また、本発明における第9の形態は、入力画像信号に従って画像を出力するために用いられる画像処理方法において、前記入力画像信号に対応して出力する画像の目標となる出力色を目標出力色情報として保持する工程と、前記入力画像信号に対応して出力する画像の放置時間による出力色の変動量を経時変化特性情報として保持する工程と、テストチャートを出力させるテストチャート出力工程と、前記テストチャートを前記出力工程によって記録した時点から測色した時点までの放置時間を計測する計測工程と、該計測工程で得られた放置時間と、前記測色工程で得られた測色結果と、前記経時変化特性情報から、前記テストチャートを標準的な時間放置した後の出力色を推定出力色として求める工程と、前記入力画像信号に対する前記推定出力色と前記目標出力情報との関係から、前記入力画像信号に対する出力色が前記目標となる出力色となるように前記入力画像信号を変換する信号値変換工程とを有することを特徴とする。
【0026】
また、本発明における第10の形態は、コンピュータまたはプリンタに上記いずれかの画像処理方法を実行させるための制御プログラム、または該制御プログラムを格納した記憶媒体に存する。
【0027】
以上の構成によれば、実測した濃度特性に対して経時変化特性情報を加味した推定濃度特性を求め、推定濃度特性を目標の濃度特性に調整するための入力信号値変換を行うことができるので、記録後の色彩や濃度が変動するプリンタにおいても、記録した後に所定時間をおいた画像では、目的の色彩や濃度が安定して得ることが可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像処理システムおよび画像処理方法について図面を参照して説明する。
【0029】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の画像処理システムを示したブロック図である。
【0030】
図1において、100はホスト装置としてのパーソナルコンピュータ、200はプリンタである。パーソナルコンピュータ100は、ハードウェア的には、一般にCPU、RAM、ROM、ハードディスク、バス、各種入出力インターフェイスなどによって構成されているが、ここではソフトウェア的な処理ブロックとしての構成を示している。110はユーザが所望し使用しているアプリケーション、120はプリンタ200をパーソナルコンピュータ100から制御するためのプリンタドライバ、130は各種処理で必要となる情報を格納するハードディスク、140はキャリブレーションデータ生成ソフトウェア、および151は外部からデータを受け取ることが可能なデータ入力手段である。
【0031】
通常、ユーザがアプリケーション110で作成した画像データ111を記録する場合、プリンタドライバ120が、画像データ111を、プリンタ200が記録可能な画像信号に変換して出力する。プリンタドライバ120での各処理は、色変換処理部121とキャリブレーション処理部122とに分けられ、色変換処理部121では、入力画像の色特性(たとえばモニタ特性)と、プリンタが出力する画像の色特性(ハーフトーニング処理やプリントエンジン、インク、記録媒体に依存して決まる)との間のカラーマッチング処理が施され、さらにC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)およびK(ブラック)の様なプリンタが記録するインクの色に応じた色空間に画像データを変換する。キャリブレーション処理部122では、上記色変換処理が行われた画像信号に対してキャリブレーション処理を行い、処理された画像信号はインターフェースを介してプリンタ200へ転送される。
【0032】
ハードディスク130には、目標出力色情報131、経時変化特性情報132およびキャリブレーションデータ133が格納されている。キャリブレーションデータ133は、1次元のルックアップテーブル形態になっており、上述したキャリブレーション処理部122では、色変換処理部121から入力されてくる画像信号の値に対し、このルックアップテーブルを参照することによって信号値変換を行っている。キャリブレーションデータ133は、キャリブレーションデータ生成部141で適時生成され上書きされるが、このキャリブレーションデータ生成を行う際には、目標出力色情報131及び経時変化特性情報132が利用されている。
【0033】
プリンタ200は本実施形態ではインクジェットプリントエンジン203を中心に構成されるプリント装置本体である。プリンタ200はインターフェイスによりパーソナルコンピュータ100と接続され、パーソナルコンピュータ100からの指示、あるいはプリンタ200の本体に備えた操作部材等からの指示で動作を行っている。
【0034】
本実施形態で適用するようなインクジェットプリンタでは、インクジェット記録ヘッドよりインクを例えば滴として吐出して、記録媒体にドットを形成することによって記録を行っている。よって、形成されるドットの有無やドットの数で画像の濃度を表現する。これに対し、パーソナルコンピュータ100から入力されてくる画像信号は、濃度情報を含む多値の信号である。従って、ハーフトーニング処理部202では、多値の信号をドットの有無で表現可能な、例えば2値のような低レベルの信号値に変換(量子化)する。ハーフトーニングの処理方法は、誤差拡散法やディザ法等、いくつもの方法が知られており、どの方法を採用してもよいが、キャリブレーションデータを生成する為にパッチデータを出力する際と、生成したデータを用いて実際の画像を記録する際には、同一のハーフトーニング処理法が採用されることが望ましい。
【0035】
ハーフトーニング処理部202で量子化された画像データは、インクジェットプリントエンジンにて記録媒体に記録され、出力結果303を得る。本実施形態で適用したインクジェットプリンタ200は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)およびブラック(K)の4色のインクを吐出する4つの記録ヘッドで画像を記録するものとする。
【0036】
キャリブレーションデータを生成する際には、インクジェットプリンタに予め記憶されているパッチデータ201を、実際に画像を記録するのと同様の処理で出力する。すなわち、パッチデータ201に対しハーフトーニング処理を行い、4つのインクジェット記録ヘッドを用いて記録媒体に記録する。得られたパッチ出力結果301は、濃度計302によって濃度を測定され、その後データ入力手段151を経て、パーソナルコンピュータ100に転送される。
【0037】
ここで、データ入力手段151は、キーボードやフロッピー(登録商標)ディスクドライブ、光磁気ディスクドライブ、CD−ROMドライブ、ネットワークカード、シリアルポート、パラレルポート、USBおよびIEEE1394など、本発明の運用方法に基づきデータを入力することが可能なデバイスであれはどのようなものでもかまわない。キーボードを用いる場合には、測定した濃度データをユーザがキーボードから入力することになる。フロッピー(登録商標)ディスクやMO、CD−ROMなどの記憶メディアを用いる場合には、取得した濃度データを一旦いずれかの外部記憶メディアに保存しておき、その後、データ入力手段151を経由してパーソナルコンピュータ100に入力することになる。更に、ネットワークカードや、パラレルポート、シリアルポートなどを用い、濃度計302と直接パーソナルコンピュータ100を接続する形態を採っても良い。こうすることにより、測定結果は直接パーソナルコンピュータ100に転送されるので、人為的なミスを低減することが出来、より好ましいシステム構成となる。
【0038】
パーソナルコンピュータ100に入力されたデータは、キャリブレーションデータ生成ソフト140に従い、キャリブレーションデータ生成処理部141でキャリブレーションデータを生成する。
【0039】
以下に、本実施形態におけるキャリブレーションデータの生成方法を詳細に説明する。
【0040】
図2は本実施形態におけるキャリブレーションのパッチデータ201を示したものである。
【0041】
図2において、各行のC、M、YおよびKはプリンタで使用するインクの色、すなわちカラーコンポーネントであるシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックをそれぞれ表している。また、10から100の値は、各カラーコンポーネントの出力レベル(インクジェットプリントエンジン203に対する入力レベル)を表している。C、M、YおよびKの部分の代わりに、たとえばR(レッド)、G(グリーン)、およびB(ブルー)などの2次色とすることもできるが、キャリブレーションという機能の特性上、インクジェットプリンタで使用するインクの1次色に対応させる方が、より制御が容易で好ましい結果が得られることが多い。
【0042】
図3は、シアンに対する目標出力色情報の例を示したものである。目標出力色情報とは、図2のパッチデータを、プリンタによって出力した際に、各パッチデータが最終的にどのような出力濃度(色)で表現されるべきかを、出力レベルに対する濃度(色)を表現する数値で記述した情報である。そして、キャリブレーションとは、この目標出力色情報に合わせる為の信号値変換を行うことが最終的な目標となる。図3において、横軸は出力レベル(インクジェットプリントエンジン203への入力レベル)で、縦軸はインクジェットプリントエンジン203より出力される理想の濃度を示している。この例では、出力レベルと、それによって出力される理想の濃度の関係は線形と定義しており、多くの場合こうした特性が望まれる。しかし、プリンタの用途や、画像処理フロー中でのキャリブレーション処理の場所によっては、これとは異なる特性が望まれる場合もあり、このような場合には、目標出力色情報は用途に応じた任意の特性を設定しておけばよい。ここでは、目標出力色を表す関数をR(L)と定義する。Lは出力レベルの値でありR(L)はLに対応する濃度値を表す。そして、このような関数R(L)が、C、M、YおよびKの4色分、目標出力色情報131としてハードディスク130に格納されている。なお、図では、出力レベルLを0から100の範囲で表しているが、他の範囲(たとえば0〜255、0.01〜1.0など)であっても無論かまわない。
【0043】
図4は、出力した画像濃度の経時変化の様子を示した例である。
図4において、横軸はパッチを記録してからの経過時間を示し、縦軸は経過時間に対する出力濃度を示している。ここでは、25、50、75および100の4段階の出力レベルでシアンを記録したパッチの濃度を、一定時間おきに測定した結果を示しており、いずれの出力レベルも、記録直後の濃度が最も高く、その後次第に低下し、18時間を過ぎたころに安定している。ここでは、この時間と出力レベルおよび濃度の関係を関数O(L,T)として表している。Lは出力レベル、Tは時間を表している。また、キャリブレーション用のパッチを出力した時点からパッチを測定するまでの標準的な時間をTp、一般的に画像を出力してから観察するまでの時間を標準観察時間Toとして、あらかじめ設定しておくと、TpからToまでの間における濃度の変化量V(L)は、
V(L) = O(L,To) − O(L,Tp)
となり、たとえばV(25)においては、図に矢印で示した変化量となる。
【0044】
インクや記録媒体の特性によっては、濃度の変化量が出力レベルLによらずほぼ一定とみなせる場合もあり、このような場合にはV(L)はLに因らない定数としても良い。本実施形態においては、この濃度の変化量V(L)の情報を、カラーコンポーネント(C,M,Y,K)毎に求めたものが、図1のハードディスク130に経時変化特性情報132として格納されている。尚、この特性は、記録媒体の種類とインクの組み合わせにより異なることがあるので、様々な組み合わせに応じて複数の経時変化特性情報が予め取得されているのが好ましい。また、図4では、標準観察時間Toは濃度が十分安定する時間に設定しており、多くの場合こうした設定が望まれるが、出力結果を参照するのが出力後数時間以内に限定されるような特別な利用形態も考えられるので、このような場合には、Toを出力結果が最も頻繁に参照される時間に設定して経時変化情報を求めておくとよい。
【0045】
図5は、本実施形態におけるキャリブレーションの一連の処理を示したフローチャートである。
【0046】
プリント開始命令が実行されると、ステップ101において、キャリブレーションデータ生成の必要があるかどうかが、まずチェックされる。キャリブレーションデータ生成の実施を判断する基準としては、
−システムが新規稼動の場合
−プリンタの部品交換直後の場合
−前回のキャリブレーションから所定の枚数以上をプリントした場合
−保持しているキャリブレーションデータが作成されてから所定の時間以上経過している場合
−ユーザから指示があった場合
などがあり、プリンタの運用形態やプリントエンジンの特性などに応じて頻度やタイミングの最適化が図られている。ステップ101においてキャリブレーションデータ生成の必要があると判断された場合、ステップ102に移行する。すでに利用可能なキャリブレーションデータが存在する場合は、新たなキャリブレーションデータ生成の必要はないと判断され、ステップ108に移行する。
【0047】
ステップ102は、目標出力色情報131を外部から取得する構成になっている場合に必要なステップで、このような場合には目標出力色情報131を取得した後、ハードディスク130の内部にこの情報を保持する。目標出力色情報131が事前にハードディスク130内部に保持されている場合には、ステップ102は必要ない。事前に保持されている場合とは、パーソナルコンピュータ100にプリンタドライバ120をインストールするタイミングや、システムの工場出荷時などのタイミングで、ハードディスク130にあらかじめ目標出力色情報131として記憶させておく場合を示し、キャリブレーションをより簡潔な構成で迅速に行うためには、後者の方が望ましい。
【0048】
ステップ103は、経時変化特性情報を外部から取得する構成になっている場合に必要なステップで、このような場合には経時変化特性情報132を取得した後、ハードディスク130の内部にこの情報を保持する。経時変化特性情報132が事前にハードディスク130内部に保持されている場合には、ステップ103は必要ない。事前に保持されている場合とは、目標出力色情報と同様にパーソナルコンピュータ100にプリンタドライバ120をインストールするタイミングや、システムの工場出荷時などのタイミングで、ハードディスク130にあらかじめ経時変化特性情報132として記憶させておく場合を示し、キャリブレーションをより簡潔な構成で迅速に行うためには、やはり後者の方が望ましい。
【0049】
ステップ104では、パーソナルコンピュータ100からの指示や、プリンタ200の操作部材を用いてユーザが操作することにより、インクジェットプリントエンジン203によりパッチデータ201の出力が行われる。本実施形態では、所定のキャリブレーション用紙にパッチ出力結果301が得られるものとする。
【0050】
ステップ105では、パッチ出力結果301の各パッチの測色を行う。本実施形態においては、濃度計302を用いて各パッチの濃度を測定する。
【0051】
図6は、図2で説明した各出力レベルに対して、実際にインクジェットプリントエンジン203から出力されたパッチ出力結果301の、シアンにおける各パッチの実測濃度を示した例である。
【0052】
図6において、横軸は出力レベルで、縦軸はインクジェットプリントエンジン203より出力された実測の濃度を示している。ここでは、得られた出力結果の濃度特性をP(L)とする。図3で説明した理想の濃度特性R(L)に対し、実際の値や直線性にずれが生じているのが分かる。ステップ105ではこのような濃度データをM(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)についても測定する。
【0053】
ステップ106では、ステップ105で測定したデータを、データ入力手段151を介してパーソナルコンピュータ100に入力する。
【0054】
ステップ107では、キャリブレーションデータ生成ソフト140内部のキャリブレーションデータ生成部141が動作し、データ入力手段151を経由して入力されたパッチの測色結果、ハードディスク130に格納されている目標出力色情報131、および経時変化特性情報132とを基にキャリブレーションデータを生成し、キャリブレーションデータ133としてハードディスク130に保存する。
【0055】
ステップ107で行われるキャリブレーションデータの生成方法を、一つのカラーコンポーネントを例に、以下詳細に説明する。
【0056】
図7は、1色の画像データに対するキャリブレーションデータ生成処理のフローである。
図7において、ステップ701からステップ704では、パッチの測色結果に対する経時変化特性の補正が行われる。
まず、ステップ701ではパラメータLの値を10に設定する。
ステップ702では、得られた実測濃度P(L)に対し、経時変化による濃度変動量V(L)を加算して、標準観察時間Toにおける推定濃度Pc(L)を算出する。ここで、経時変化後の濃度情報として、図4の例のように出力レベルが25,50,75,100に対するデータしか保持していない場合には、公知の補間演算手法を用いて任意のL値に対する濃度変動量V(L)を求めればよい。
【0057】
図8は、上記濃度変動量V(L)を求める手法の一例を説明する図である。
図8において、横軸は出力レベル、縦軸は濃度変動量−V(L)を示している。経時変化特性情報として、白丸で示したV(25)、V(50)、V(75)、V(100)の情報しかない場合、A点〜H点におけるそれぞれの濃度変動量を求めるには、近傍の2点V(L)値から
V(L)=((V(b)−V(a))L+bV(a)−aV(b))/(b−a)
のような線形補間の式などにより求めればよい。ここで、a、bは経時変化特性が得られている出力レベル値(25,50,75,100のいずれか)である。たとえば、A点とB点はV(25)とV(50)との値から線形補間により外挿すればよく、C点とD点はV(25)とV(50)との値から、E点とF点はV(59)とV(75)との値から、G点とH点はV(75)とV(100)との値からそれぞれ内挿すればよい。補間方法としては線形補間だけでなく、2次曲線補間、ベジェ曲線補間など、公知の方法を用いてよい。もちろん、必要となる全てのL値に対する濃度変動量を経時変化特性情報にあらかじめ保持してある場合には補間演算の必要はない。
【0058】
以上の方法で求めたV(L)と実測された濃度P(L)を用い、推定濃度Pc(L)は、
Pc(L)=P(L)+V(L)
として求められる。
【0059】
ステップ703ではパラメータLを所定量(ここでは10)だけ加算する。
【0060】
ステップ704では、Lが100を超えたかどうかを調べ、超えていなければステップ702に戻り、次のL値に対する推定濃度Pc(L)を算出する。Lが100を超えていた場合、必要な範囲に対する経時変化後の推定濃度Pc(L)の算出が全て終了となり、次のステップに移る。
【0061】
以上、701から704のステップにより、パッチ測色結果に対する経時変化特性の補正が完了する。
【0062】
図9は、本実施形態で実測した濃度結果P(L)と、標準観察時間経過した際に予想される濃度結果Pc(L)とを比較して示した例である。このように標準観察時間で濃度が下がる場合には、出力後間もない高濃度の状態で測定されたP(L)に基づいてキャリブレーションデータを作成してしまうと、標準観察時間経過後の実画像は、目標出力色よりも低い濃度となってしまう。これに対して、経時変化補正したPc(L)に基づいて、キャリブレーションデータを作成した場合には、予め濃度の低下を見込んで補正するため、標準観察時間において出力結果が目標出力色に近づくことになり、好ましい結果が得られるのである。
【0063】
ステップ705からステップ709では、経時変化後の推定濃度Pc(L)に基づいて、キャリブレーションデータL’(L)を算出する。
【0064】
ステップ705ではパラメータLの値を0に設定する。
【0065】
ステップ706では、出力レベルLの時に目標とする出力濃度を目標出力色情報R(L)より求め、変数Dtに保存する。ここでは、L=70を例にすると、図3に示す様にDt=R(70)として求められる。
【0066】
ステップ707では、推定濃度Pc(L)の逆関数として、ステップ706で得られた濃度Dtから出力レベルL’を求める。再びL=70を例にすると、図9の関数Pc(L)において、ステップ706で求めた濃度Dt=R(70)を実現する出力レベルは、L’(70)=Pc−1(Dt)=Pc−1(R(70))として求められる。このL’(L)が本実施形態におけるキャリブレーションデータとなる。尚、本実施形態ではパッチデータから実測されるPc(L)は、L=10、20…100と、Lが10刻みの値しか得られていないが、図8を用いて説明した補間方法を適用することにより、L=1,2、…100と、1刻みの値に対してPc(L)およびL’(L)を求めることが可能である。
【0067】
ステップ708では、Lの値を1だけ加算する。
【0068】
ステップ709では、Lが100を超えていなければ、ステップ706に戻り新しいL値に対応するキャリブレーションデータL’(L)を求める。Lが100を超えていれば、データが作成できたものとしてステップ710に移る。
【0069】
ステップ710では、作成したキャリブレーションデータL’(L)をキャリブレーションデータ保持部133に記録し、一つの色(コンポーネント)に対するキャリブレーションデータの生成が終了する。
【0070】
キャリブレーションデータ生成部141では、図7のフローに示した処理を全てのカラーコンポーネントに対して行うことによりキャリブレーションデータが完成する。
【0071】
以上で、キャリブレーションデータを生成する処理が完了し、図5のステップ108に移行する。
【0072】
ステップ108では、通常のプリント処理を受け付ける状態となる。画像データ111は、アプリケーション110からプリンタドライバ120に対して送信され、ドライバ内部の色変換処理部121で所定の色変換が行われる。その後、キャリブレーション処理部122に画像データが渡され、各色に対してキャリブレーションによる補正が施される。すなわち、キャリブレーションデータ保持部133で保持しているキャリブレーションデータL’(L)により、入力値LはL’(L)に変換(キャリブレート)される。
【0073】
キャリブレートしたデータは、プリンタ200に送信された後、ハーフトーニング処理部202においてプリントエンジンに入力可能な2値などのデータに量子化され、さらにインクジェットプリントエンジン部203において記録媒体に対してのインクの吐出が行われ、プリント終了となる。
【0074】
ここで改めて本実施形態の効果を従来のキャリブレーションと比較しながら説明する。例えば、出力レベルL=70の場合、図3によれば、Dt=R(70)の実測濃度値が目標の濃度値となる。従来のキャリブレーションであれば、図9を参照するに、実測されたP(L)を基準に補正を行うので、P(L)がDtを満足する出力レベル(ここではαで示した)に信号値Lを変換する。得られた画像は、画像出力直後はP(α)=Dtとなり目標の濃度を達成しているが、標準観察時間経過後にはPc(α)となり、Dtよりも低い濃度に変化してしまう。これに対し本実施形態によれば、予めPc(L)を基準にDtを満足するレベルL’(70)に出力値を変換するので、画像出力直後の濃度は高めであるが、標準観察時間経過後の出力濃度はDtとなり、目標に近い結果が得られるのである。
【0075】
以上説明したように本実施形態によれば、経時変化特性情報として濃度変動量V(L)を保持し、実測した濃度P(L)に対し濃度変動量V(L)を見込んで補正を行っているので、標準観察時間において出力結果が目標出力色に近づくことになり、好ましい結果が得られるのである。
【0076】
本実施形態では、目標出力色情報131と経時変化特性情報132とを個別に格納しているので、どちらか一方のみ書き換えたり、情報を増やすことが比較的簡単に出来る。たとえば、目標となる色は変わらないが、経時変化特性はプリンタが設置されている場所や環境によって異なる場合などには、目標出力色情報はそのままに経時変化特性情報のみ適時書き換えられる構成にしておいてもよい。
【0077】
尚、上記説明ではホストとしてのパーソナルコンピュータ100と、プリンタとしてのインクジェットプリンタ200を、それぞれ独立した形で説明してきたが、本実施形態は上記構成に限定されるものではない。ここに示した個々の機能が存在すれば、ハードウェアの構成がどのような状態であっても、画像制御システムとして本実施形態は有効である。例えばパッチデータ201がパーソナルコンピュータ100内に保持されていてもよいし、また、ハーフトーニング処理もパーソナルコンピュータ100で行い、ハーフトーニング処理された結果をプリンタに送出する構成をとってもよい。逆に、キャリブレーション処理部122や色変換処理部121部など全ての処理をプリンタで行う形態であってもよい。無論、濃度計302においても、プリンタに内蔵することで自動的にパッチの測色を行えば、ユーザの操作を減らしより好ましい構成となる。
【0078】
(第2の実施形態)
以下に、本発明第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、図1で説明した様に、目標出力色情報131と経時変化特性情報132を、それぞれ独立に保持していた。これに対して本実施形態では、経時変化特性に基づく補正をあらかじめ目標出力色情報に取り込むことにより、より簡略化した方法でキャリブレーションを行うものである。
【0079】
図10は、本実施形態における目標出力情報を説明するための図である。
図10において、R(L)は第1実施形態と同様の目標出力色を示している。これに対しRc(L)は、標準観察時間後の目標出力色R(L)に対し、濃度変動が起こる以前の濃度を想定したものである。すなわち、Rc(L)=R(L)+V(L)となる。このように、図1の131で示した目標出力色情報に、予め経時変化特性情報を含んだ形で保持しておくことにより、第1実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。
【0080】
以下、本実施形態のキャリブレーション処理における一連の流れを再び図5を用いて説明する。
【0081】
プリント開始命令が実行されると、第1実施形態と同様に、ステップ101においてキャリブレーションデータ生成の必要があるかどうかをチェックする。そして、キャリブレーションデータ生成の必要があると判断された場合、ステップ102に移行し、すでに利用可能なキャリブレーションデータが存在する場合はステップ108に移行する。
【0082】
ステップ102は、第1実施形態と同様、目標出力色情報を外部から取得する構成になっている場合に必要なステップで、このような場合には目標出力色情報を取得した後、ハードディスク130の内部にこの情報を保持する。目標出力色情報131が事前にハードディスク130内部に保持されている場合には、ステップ102は必要ない。
【0083】
本実施形態では、経時変化特性の情報は目標出力色方法に含まれているので、ステップ103はスキップする。
【0084】
ステップ104からステップ106は第1実施形態と同様の処理を行う。すなわち、インクジェットプリンタに内蔵されたパッチデータ201をインクジェットプリントエンジン203によって記録し、得られたパッチ出力結果301に対し濃度計302で濃度を実測し、その結果をキャリブレーションデータ生成部141に転送する。
【0085】
ステップ107でも、第1実施形態と同様に、キャリブレーションデータの生成を行うが、詳細な処理フローは第1実施形態と異なる。
【0086】
図11は、本実施形態における1色の画像データに対するキャリブレーションデータ生成処理のフローを示している。
【0087】
図11において、ステップ1101ではパラメータLの値を0に設定する。
【0088】
ステップ1102では、出力レベルLの時に目標とする出力濃度を目標出力色情報Rc(L)に基づき算出し、変数Dt’に保存する。ここで、L=70を例にすると、図10に示す様にDt’=Rc(70)として求められる。
【0089】
ステップ1103では、パッチを実測した濃度P(L)の逆関数として、ステップ1102で得られた濃度Dt’から出力レベルL’を求める。再びL=70を例にすると、図9の関数P(L)において、ステップ1102で求めた濃度Dt’=Rc(70)を実現する出力レベルは、L’(70)=P−1(Dt’)=P−1(Rc(70))として求められる。このL’(L)が本実施形態におけるキャリブレーションデータとなり、結果としては第1実施形態と同じ値になる。
【0090】
ステップ1104では、Lの値を1だけ加算する。
【0091】
ステップ1105では、Lが100を超えていなければ、ステップ1102に戻り次のL値に対応するキャリブレーションデータL’(L)を求める。Lが100を超えていれば、データが作成できたものとしてステップ1106に移る。
【0092】
ステップ1106では、作成したキャリブレーションデータL’(L)をハードディスク130に記録し、一つの色に対するキャリブレーションデータの生成が終了する。
【0093】
キャリブレーションデータ生成部141では、図11のフローで説明した処理を全てのカラーコンポーネントに対して行うことによりキャリブレーションデータが完成する。
【0094】
図6のステップ108では、第1実施形態と同様の処理が行われ、経時変化による影響を補正した好ましい出力結果が得られる。
【0095】
以上説明した様に本実施形態によれば、真の目標出力色R(L)に対し、経時変化による濃度(色)の変化を上乗せした値に目標出力色Rc(L)を設定しておくことにより、標準観察時間だけ経過した出力画像が、真の目標出力色に近く、好ましい状態となるのである。更に本実施形態においては、経時変化特性情報を含まない従来のキャリブレーション構成で実現することが出来るので、第1実施形態に比べ、処理ブロックや処理フローがより簡略化される。
【0096】
尚、本実施形態においても第1実施形態と同様に、図1で説明した個々の機能が存在すれば、ハード構成がどのような状態であっても、画像制御システムとして本実施形態は有効である。
【0097】
(第3の実施形態)
以下に、本発明第3の実施形態を説明する。上述した2つの実施形態では、標準観察時間Toおよびパッチ測定時間Tpを、標準的な観点から判断された定数として扱ってきた。これに対し本実施形態では、標準観察時間Toはそのまま定数として扱うが、パッチ測定時間Tpは、実際に測定することにより取得する構成とした。
【0098】
図12は、本実施形態の画像処理システムを示したブロック図である。
図12において、500はプリンタである。本実施形態のプリンタ500は、画像処理システムとしての機能をほとんど具備しており、ハードウェア的には、CPU、RAM、ROM、ハードディスク、バス、各種入出力インターフェイスおよびプリントエンジンなどによって構成されているが、ここではソフトウェア的な処理ブロックとしての構成を示している。501は外部から画像データ601を入力するための外部入力手段である。この外部入力手段501は、PCカードドライブ、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、光磁気ディスクドライブ、CD−ROMドライブ、ネットワークカード、シリアルポート、パラレルポート、USB、IEEEE1394など、出力データを受け取ることが可能なデバイスであれはどのようなものであってもよい。502は色変換処理部、503はキャリブレーション処理部、504はハーフトーニング処理部および505はインクジェットプリントエンジンである。502から505の各処理部では、上述した実施形態と同様の処理を行い、出力結果603を得ることが可能である。
【0099】
記憶手段530には、目標出力色情報531、経時変化特性情報532、キャリブレーションデータ533およびパッチデータ534が格納されている。目標出力色情報531、およびキャリブレーションデータ533については上述した第1実施形態と同様の内容が記憶されており、パッチデータ534についても、上述した実施形態と同様の構成となっている。
【0100】
経時変化特性情報532については、本実施形態特有の状態で情報が格納されている。第1および第2実施形態では、図4で説明した各出力レベルLに対する濃度変化量V(L)を経時変化特性情報として格納してあったが、本実施形態では、図4で示した時間に対する濃度変化の関数O(L,T)そのものが経時変化特性情報として格納してある。こうすることによって、実際に濃度を測定する時間Tpが前後したとしても、Tpを置きかえることで濃度変化量V(L)に誤差を生じさせないようにすることができるのである。
【0101】
また、本実施形態においては、画像処理システムとしてのプリンタ500を出荷する際に、目標出力色情報531、経時変化特性情報532およびパッチデータ534を予め記憶手段530に記憶させておく構成としている。
【0102】
キャリブレーション処理部503では、色変換処理部502から入力されてくる画像信号に対し、キャリブレーションデータ533を参照することによって信号値変換を行っている。キャリブレーションデータ533は、キャリブレーションデータ生成部506で適時生成され上書きされるが、このキャリブレーションデータ生成を行う際には、目標出力色情報531及び経時変化情報532が利用されている。
【0103】
キャリブレーションデータを生成する際には、パッチデータ534を実際に画像を記録するのと同様の処理で出力する。すなわち、パッチデータ534に対し、ハーフトーニング処理を行い、4つのインクジェット記録ヘッドを用いて記録媒体に記録する。得られたパッチ出力結果602は、プリンタ本体に内蔵された光学スキャナ510によって濃度(色)を測定され、そのキャリブレーションデータ生成部506に転送される。
【0104】
本実施形態では、キャリブレーションデータ生成部506でキャリブレーションデータを生成する際、目標出力色情報531と経時変化特性情報532のほかに、タイマー508から得られる時間、すなわちパッチ602が出力されてから光学スキャナ510で読み取りが行われるまでの時間を情報として利用している。タイマー508およびパッチ出力時刻保持手段507は、プリンタ500に内蔵され、上述した様に、パッチ602が出力されてから光学スキャナ510で読み取りが行われるまでの時間を測定する為に利用されている。パッチ出力時刻保持手段507は、RAMやフラッシュROMなどの書き込み可能な記憶手段で構成される。
【0105】
図13は、本実施形態におけるキャリブレーションの一連の処理を示したフローチャートである。
【0106】
プリント開始命令が実行されると、ステップ1201においてキャリブレーションデータ生成の必要があるかどうかをチェックする。キャリブレーションデータ生成の必要があると判断された場合、ステップ1204に移行し、すでに利用可能なキャリブレーションデータが存在する場合はステップ1209に移行する。
【0107】
ステップ1204では、パッチの出力が行われる。パッチデータ534がハーフトーニング処理部504に送られ、ハーフトーニング処理が施される。その後、ハーフトーニング処理されたデータはインクジェットプリントエンジン505に送られ、所定のキャリブレーション用紙にパッチ出力結果602が得られる。
【0108】
ステップ1205では、ステップ1204でパッチを出力した時刻をタイマー508から取得し、パッチ出力時刻保持手段507にそのタイマー値を保持しておく。このパッチ出力時刻は、時刻情報追加手段509を用いてパッチ出力結果602の用紙に、パッチと同時に記録することで保持する形態を取っても良い。時刻を記録する形式は、後に読み取ることが可能であれば、文字としてプリントしても、バーコードなどに符号化したパターンでプリントしても、あるいは両方の形態でプリントしてもよい。文字としてプリントした場合、パッチ出力結果がいつ出力されたものかをユーザが確認することができるという利点がある。また、バーコードなどで符号化した場合、後に時刻情報をスキャナなどで読み取る場合に読み取りが容易であるという利点がある。また、パッチを出力した時点でタイマー508をリセットするようにしておけば、リセット時の値がパッチ出力時刻となるので特別に出力時刻を保持する必要はなく、装置の簡略化が可能となる。
【0109】
ステップ1206では、ステップ1204で出力された各パッチの濃度(色)を測定し、測定結果をキャリブレーションデータ生成部506に送る。本実施形態においては、光学スキャナ510を用いて各パッチの濃度を測定する。
【0110】
本実施形態でもシアンのパッチにおいて、図3で示した理想の濃度特性R(L)に対して、図6で示すような出力結果P(L)が得られたとする。ステップ1206ではこのような濃度データをM(マゼンタ)、Y(イエロー)およびK(ブラック)についても測定する。
【0111】
パッチ出力結果602を光学スキャナ510にセットする方法は、ユーザが手動で行っても良いが、本実施形態のように、パッチの出力と読み取りが同一のプリンタ本体で出来るのであれば、機械的な手段により自動的にセットする方法がユーザの手間が省略できるのでより好ましい構成となる。
【0112】
ステップ1207では、パッチ出力から測色までの経過時間Tpを取得する。ステップ1205において、パッチ出力時刻をパッチ出力時刻保持手段507に保持した場合には、パッチ出力時刻保持手段507からパッチ出力時刻を取得する。パッチ出力時刻をパッチ出力結果602に記録した場合には、光学スキャナ510によって、時刻情報が記録された画像を読み取り、公知の画像認識技術によってパッチ出力時刻を取得する。この際、得られたパッチ出力時刻が、所定のより古いものである場合、キャリブレーションの基準としては不適当であるため、再度パッチ出力を行うようにユーザに促すなどするとよい。また、パッチ出力時にタイマーをリセットした場合には、リセット値がパッチ出力時刻となる。一方、パッチ測色時刻は、ステップ1206でのパッチ測色時にタイマー508から取得する。キャリブレーションデータ生成部506では、こうして得られたパッチ出力時刻と測色時刻の差分から時間Tpを取得する。
【0113】
ステップ1208では、キャリブレーションデータ生成部506を動作し、ステップ1206で得たパッチの測色結果、ステップ1207で得たパッチ出力から測色までの時間Tp、目標出力色情報531および経時変化特性情報532を用いてキャリブレーションデータを生成し、記憶手段530に記録する。
【0114】
図14は、1色の画像データに対するキャリブレーションデータ生成処理のフローである。
図14において、ステップ1401からステップ1405は、パッチの測色結果に対する経時変化特性の補正が行われる。
まず、ステップ1401ではパラメータLの値を5に設定する。
【0115】
ステップ1402では、出力レベルLのパッチの色(濃度)が、測色した時点Tpから標準観察時間Toまでにどれだけ変動するかを計算する。本実施形態では、経時変化特性情報532として図4に示すO(L、T)情報を保持しているので、ここで、求めるべき濃度の変化量V(L)は、
V(L)=O(L,To)−O(L,Tp)
となる。図4で示した様に、経時変化特性の情報が L=25、50、75、100といった離散的な値しか持たない場合には、任意のL値に対し、上述した第1の実施形態と同様の補間演算を行って濃度変化量V(L)を求めればよい。
【0116】
以上より、本実施形態では出力レベルLのパッチの色(濃度)がどれだけ変動するかをより正確に計算することができる。特に図4のように、パッチ出力直後の濃度変動が大きい場合には、パッチ出力から測色までの時間Tpの僅かなばらつきが濃度変動量に影響することが多く、Tpを正確に取得して計算を行う本実施形態が有効となる。
【0117】
ステップ1403では、得られた実測濃度P(L)に対し、ステップ1402で得られた濃度変動量V(L)を加算して、標準観察時間における推定濃度Pc(L)を算出する。

【0118】
ステップ1404では、パラメータLを所定量(ここでは5)を加算する。
【0119】
ステップ1405では、Lが100を超えたかどうかを調べ、超えていなければステップ1402に戻り、次のL値に対する推定濃度Pc(L)を算出する。Lが100を超えていた場合、必要な範囲に対する経時変化後の推定濃度Pc(L)の算出が全て終了となり、次のステップに移る。
【0120】
ステップ1406からステップ1410では、経時変化後の推定濃度Pc(L)に基づき、キャリブレーションデータL’(L)を算出する。ここでの各処理およびステップ1411は、第1実施形態で図7を参照して説明したステップ705からステップ709および710と同様である。
【0121】
キャリブレーションデータ生成部506では、図14のフローに示した処理を全てのカラーコンポーネントに対して行うことによりキャリブレーションデータが完成し、図12のステップ1209に移行する。
【0122】
ステップ1209では、通常のプリント処理を受け付ける状態となる。画像データ601は、外部入力手段501からプリンタ500に対して入力され、色変換処理部502で所定の色変換が行われる。その後、キャリブレーション処理部503に画像データが渡され、各色に対してキャリブレーションによる補正が施される。すなわち、キャリブレーションデータ保持部533で保持しているキャリブレーションデータL’(L)により、入力値LはL’(L)に変換(キャリブレーション)される。
【0123】
キャリブレーションしたデータは、ハーフトーニング処理部504においてプリントエンジン用に2値などのデータに量子化され、さらにインクジェットプリントエンジン部505において記録媒体に対してのインクの吐出が行われ、プリント終了となる。
【0124】
以上説明したように本実施形態によれば、経時変化特性情報として濃度変動量V(L)を保持し、実測した濃度P(L)に対し濃度変動量V(L)を見込んで補正を行っているので、標準観察時間において出力結果が目標出力色に近づくことになり、好ましい結果が得られるのである。
【0125】
更に本実施形態では、パッチを出力してから測定するまでの時間Tpを実測して、標準観察時間までの濃度変化量をより正確に取得した上でPc(L)を算出しているので、パッチ出力直後の不安定な状態でパッチの測色を行ったとしても、出力される画像の濃度や色調にばらつきが無く良好な画像を安定して得ることが可能となる。
【0126】
更に、このようなTpを各色あるいは各パッチで独立して管理すことにより、より良好な補正が可能になる。パッチデータとして記録されるパッチは、その数が多いほど補正に使われるデータの数が増えるので、補正の信頼性が増す。しかし一方で、全パッチを記録したり測色したりするのに必要な時間も増え、最初に記録・測色したパッチと最後に記録・測色するパッチとで濃度変化量が無視できない程大きくなってしまう恐れがある。このような場合、Tpが各色あるいは各パッチで管理されていれば、パッチ毎に経時変化情報を取得してPc(L)を設定出来るので、記録や測色に関わる時間に捕らわれることがない。そして、このような構成は、パッチが出力されてから、より迅速に、より正確にキャリブレーションデータを生成する場合に、特に有効な方法と言える。
【0127】
(その他)
尚、以上の実施形態においては、出力するパッチデータとして、プリンタのインク色であるC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)およびK(ブラック)の各色を配列させたものを用い、測色時には各色に対する濃度を測定する構成で説明して来たが、本発明はこれに限定されるものではない。まず、本発明で用いるパッチは基本のインク色でなくともよい。記録に用いられるインクがC、M、YおよびKであってもパッチデータにこれ以外の色、例えばR(レッド)、G(グリーン)およびB(ブルー)のような2次色やそれ以外の色が適用されても良い。また、パッチを測色する際のパラメータは濃度に限られるものではない。例えば、色彩を定義するL空間の座標値であっても本発明は有効である。この場合、目標出力色情報や経時変化特性情報もそれぞれL空間の座標を用い、3次元でキャリブレーションデータを操作すればよい。実際、記録後の放置により変化するのは濃度のみでなく、色調も変化する場合がある。このような状況では、上記のように色相を含めた3次元の色空間で目標出力色や経時変化特性が管理されていれば、標準観察時間経過後の画像においてより良好な結果が期待できる。
【0128】
更に、以上の実施形態ではプリンタとしてインクジェットプリント方式を適用して来たが、本発明はこれに限定されるものではない。熱転写記録方式,電子写真方式や銀塩方式のようなインクジェット記録方式以外の記録方式によるカラーのプリンタにおいても、またモノクロームのプリンタにおいても、本発明は有効である。
【0129】
また、画像データ供給源としてのホスト装置の形態はいかなるものであってもよく、上述のようなコンピュータのほか、例えばイメージスキャナやデジタルカメラなどであってもよい。
【0130】
また、上述のような画像処理を行うための制御プログラムについても、必ずしもプリンタに予め組み込まれるものでなくてもよく、ホスト装置側のプリンタドライバより適宜供給されるものでもよい。さらに、上述したような画像処理の機能を実現するためのソフトウェアまたはプリンタドライバのプログラムコードを、プリンタを含む様々なデバイスが接続された機械またはシステム内のコンピュータに供給し、機械またはシステムのコンピュータに格納されたプログラムコードによってデバイスを作動させるようにしたものも、本発明の範囲に含まれる。
【0131】
この場合、プログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、および通信や記憶媒体などによりプログラムコードをコンピュータに供給する手段も、本発明の範囲に含まれる。
【0132】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスクやCD−ROMのほか、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−R、DVD、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0133】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって本実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0134】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって本実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0135】
さらに加えて、画像処理システムの形態としては、パーソナルユースのものであるかあるいは業務ないし産業用のものであるかを問わず、コンピュータ,スキャナ,デジタルカメラ等の画像データ供給装置と、画像出力端末としてのプリンタとを有するもののほか、例えばスキャナとプリント装置とが一体となった複写機、データ送受信装置とプリント装置とが一体となったファクシミリ装置、プリンタを一体に有するワードプロセッサや電子タイプライタ、プリンタ一体化したデジタルカメラなどの形態であってもよい。
【0136】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、実測した濃度特性に対して変動特性情報を加味した推定濃度特性を求め、推定濃度特性を目標の濃度特性に調整するための入力信号値変換を行うことができるので、記録後の色彩や濃度が変動するプリンタにおいても、記録した後に所定時間をおいた画像では、目的の色彩や濃度が安定して得られることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1および第2の実施形態におけるシステム構成を説明するための図である。
【図2】本実施形態で説明したキャリブレーションに用いるパッチ出力の例である。
【図3】目標出力色情報を説明するための図である。
【図4】本発明の実施形態における経時変化特性を説明するための図である。
【図5】本発明第1および第2の実施形態における処理を説明するフローチャートである。
【図6】パッチ測色結果の一例を示す図である。
【図7】本発明第1の実施形態におけるキャリブレーションデータ作成の処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明第1および第2の実施形態における補間演算を説明するための図である。
【図9】本発明第1および第3の実施形態における測色結果の経時変化補正を説明するための図である。
【図10】本発明第2の実施形態における目標出力色の経時変化補正を説明するための図である。
【図11】本発明第2の実施形態におけるキャリブレーションデータ作成の処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明第3の実施形態におけるシステム構成を説明するための図である。
【図13】本発明第3の実施形態における処理を説明するフローチャートである。
【図14】本発明第3の実施形態におけるキャリブレーションデータ作成の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100 パーソナルコンピュータ
110 アプリケーション
111 画像データ
120 プリンタドライバ
121 色変換処理部
122 キャリブレーション処理部
130 ハードディスク
131 目標出力色情報
132 経時変化特性情報
133 キャリブレーションデータ保持部
140 キャリブレーションデータ生成ソフト
141 キャリブレーションデータ生成部
151 データ入力手段
200 プリンタ
201 パッチデータ
202 ハーフトーニング処理部
203 インクジェットプリントエンジン
301 パッチ出力結果
302 濃度計
303 出力結果
500 プリンタ
501 外部入力手段
502 色変換処理部
503 キャリブレーション処理部
504 ハーフトーニング処理部
505 インクジェットプリントエンジン
506 キャリブレーションデータ生成部
507 パッチ出力時刻保持手段
508 タイマー
509 時刻情報追加手段
510 光学スキャナ
530 記憶手段
531 目標出力色情報
532 経時変化特性情報
533 キャリブレーションデータ保持部
534 パッチデータ
601 画像データ
602 パッチ出力結果
603 出力結果

Claims (1)

  1. 入力画像信号に従って画像を出力するために用いられる画像処理方法において、
    前記入力画像信号に対応して出力する画像の目標となる出力色を目標出力色情報として保持する工程と、
    前記入力画像信号に対応して出力する画像の放置による出力色の変動量を経時変化特性情報として保持する工程と、
    テストチャートを出力させるテストチャート出力工程と、
    当該出力されたテストチャートを測色して得られた測色結果と前記経時変化特性情報から、前記テストチャートの放置後の出力色を推定出力色として求める工程と、
    前記入力画像信号に対する前記推定出力色と前記目標出力情報との関係から、前記入力画像信号に対する出力色が前記目標となる出力色となるように前記入力画像信号を変換する信号値変換工程と
    を具えたことを特徴とする画像処理方法。
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