JP2004158828A - 成膜方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】成膜温度を上昇させることなく従来よりもコンタクト抵抗の低いチタンシリサイド膜を形成することができる成膜方法を提供すること。
【解決手段】Siウエハ1上にチタンシリサイド膜4を成膜するにあたり、Siウエハ1を高周波を用いたプラズマにより処理する工程と、プラズマによる処理が施されたSi含有部分上にTi含有原料ガスを供給し、プラズマを生成してTi膜を成膜し、その際のTi膜とSi含有部分のSiとの反応によりチタンシリサイド膜4を形成する工程とを具備し、Siウエハ1のプラズマによる処理は、Siウエハ1に絶対値が200V以上のDCバイアス電圧(Vdc)を印加しつつ行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、被処理体、例えばSi基板の表面や金属シリサイド層等のSi含有部分に対してプラズマ処理により金属シリサイド膜を形成する成膜方法に関する。
半導体デバイスの製造においては、最近の高密度化および高集積化の要請に対応して、回路構成を多層配線構造にする傾向にあり、このため、下層の半導体デバイスと上層の配線層との接続部であるコンタクトホールや、上下の配線層同士の接続部であるビアホールなどの層間の電気的接続のための埋め込み技術が重要になっている。
このようなコンタクトホールやビアホールの埋め込みには、一般的にAl(アルミニウム)やW(タングステン)、あるいはこれらを主体とする合金が用いられるが、このような金属や合金と下層のSi基板やpoly−Si層とのコンタクトを形成するために、これらの埋め込みに先立ってコンタクトホールやビアホールの内側にTi膜を成膜し、さらにバリア層としてTiN膜を成膜することが行われている。
これらの膜の成膜には、デバイスの微細化および高集積化が進んでも電気抵抗が増加せず良質な膜を形成することができ、しかもステップカバレッジを良好にすることができる化学的蒸着(CVD)が用いられている。そして、TiClを原料としてCVDによりTi膜を成膜することにより下地のSiと反応させてコンタクトホールの底のSi拡散層上に自己整合的にTiSiを選択成長させ、良好なオーミック抵抗を得ている(例えば特許文献1)。
CVD−Ti膜を成膜する場合には、原料ガスとして上述したようにTiClガスが一般的に用いられ、還元ガスとしてHガス等が用いられるが、このTiClガスの結合エネルギーはかなり高く、熱エネルギー単独では1200℃程度の高温でなければ分解しないので、プラズマエネルギーを併用するプラズマCVDによって、通常、プロセス温度650℃程度で成膜を行っている。
一方、このようなメタル成膜においては、良好なコンタクト抵抗を得るために、成膜処理に先立って、下地の上に形成された自然酸化膜を除去する処理が施される。このような自然酸化膜の除去は一般的に希フッ酸により行われてきたが、自然酸化膜を除去する装置として特許文献2に示すような水素ガスとアルゴンガスを用いて誘導結合プラズマを形成するものが提案されている。
しかしながら、デバイスの微細化が一層進むにつれ、例えばSi拡散層の深さも浅くなり、従来のTi−CVD法によるTiSi膜では要求されるコンタクト抵抗を得ることが困難となってきている。
コンタクト抵抗を下げるためには、抵抗の低いC54結晶構造のTiSiを多く形成してTiSi膜自体の抵抗を低下させることが有効であるが、従来のTi−CVD法ではプロセス温度を高温にする必要があり、C54結晶構造のTiSiの存在量が多いTiSi膜を形成することは困難であった。
また、上述のように、従来のプラズマCVD法でTi膜を成膜すると、粒径が不均一なTiSi結晶が形成される傾向がある。特に、TiSi膜の成膜に先立ってアルゴンプラズマで自然酸化膜除去を行う場合には、Si拡散層表面がダメージを受けて不均一にアモルファス化しており、その状態でプラズマCVDでTi膜を成膜すると、形成されるTiSi結晶が一層不均一になってしまう。そして、このような不均一な状態のTiSi結晶は比較的疎に存在するため、比抵抗が高いとともにTiSi膜と下地との接触が不均一となる。したがって、コンタクト抵抗が増加してしまう。
一方、上述のように、デバイスの微細化に伴ってSi拡散層の深さが浅くなると、コンタクトホール底のTiSi膜も薄くなり、さらにSi拡散層とTiSi膜との界面のモホロジーの良好なものが要求されるようになってきている。しかしながら、従来のTi−CVD法では、TiSi結晶の粒径が大きく不均一であるため、十分な界面モホロジーを得ることが困難である。
特開平5−67585号公報(請求項1、図1およびその説明)。 特開平4−336426号公報(図2およびその説明部分)。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、被処理体のSi含有部分上にチタンシリサイド膜のような金属シリサイド膜を成膜する場合に、成膜温度を上昇させることなく従来よりも低抵抗の金属シリサイド膜を形成することができる成膜方法を提供することを目的とする。また、結晶粒径が均一な金属シリサイド膜、特にチタンシリサイド膜を形成することができる成膜方法を提供することを目的とする。さらに、結晶粒を微細かつ均一にして界面モホロジーが良好な金属シリサイド膜、特にチタンシリサイド膜を形成することができる成膜方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点では、被処理体のSi含有部分上に金属シリサイド膜を成膜する成膜方法であって、前記Si含有部分を高周波を用いたプラズマにより処理する工程と、前記プラズマによる処理が施されたSi含有部分上に成膜しようとする金属シリサイド中の金属を含有する金属含有原料ガスを供給し、プラズマを生成して当該金属からなる金属膜を成膜し、その際の金属膜とSi含有部分のSiとの反応により金属シリサイド膜を形成する工程とを具備し、前記Si含有部分のプラズマによる処理は、被処理体に絶対値が200V以上のDCバイアス電圧(Vdc)を印加しつつ行うことを特徴とする成膜方法を提供する。
このように、成膜に先立って行われるSi含有層の高周波を用いたプラズマによる処理において、被処理体に絶対値が200V以上と高いDCバイアス電圧(Vdc)を印加することにより、被処理体表面には従来の自然酸化膜除去の場合よりも強くプラズマ中のイオンが作用する。このため、成膜下地のSi含有層が全体的にアモルファス化して反応性の高い状態(Siの場合にはSi単結晶よりも未結合Siの多い表面状態)を形成することができ、抵抗が低い結晶構造の金属シリサイド結晶、例えば金属がチタンである場合にはC54結晶構造のチタンシリサイドを従来よりも低い処理温度でより多く存在させることができる。したがって、成膜温度を上昇させることなく従来よりも薄膜で低抵抗の金属シリサイド膜を形成することができ、その結果、コンタクト抵抗を低くすることができる。さらに、従来よりも被処理体温度を低くして成膜を行っても、従来と同様の結晶性の金属シリサイド膜を得ることができる。
上記第1の観点において、前記Si含有部分としてはSi基板、poly−Si、金属シリサイドを挙げることができ、単結晶Si基板(Siウエハ)に形成されたコンタクト拡散層を典型例として挙げることができる。Si基板にはB,P,As等をドープしたものも含む。また、前記Si含有部分のプラズマによる処理は、誘導結合プラズマを用いて行うことができる。他に、平行平板型プラズマ、またはマイクロ波プラズマを用いて行うこともできる。さらに、前記金属シリサイド膜を形成する工程は、金属含有原料ガスの供給とプラズマおよび還元ガスを供給することによる金属含有原料ガスの還元とを複数回繰り返すものであってもよい。これにより、より低温で成膜することができる。さらにまた、前記金属としては、上述したTiの他に、Ni、Co、Pt、Mo、Ta、Hf、Zrを挙げることができる。これら金属は、通常、高温で抵抗の低い金属シリサイドの結晶構造を形成し得るものである。
本発明の第2の観点では、被処理体のSi含有部分上に金属シリサイド膜を成膜する成膜方法であって、前記Si含有部分上の自然酸化膜を除去する工程と、前記被処理体の自然酸化膜が除去されたSi含有部分上に金属シリサイド膜を形成する工程とを具備し、前記金属シリサイド膜を形成する工程は、最初にプラズマを生成せずに、成膜しようとする金属シリサイド中の金属を含有する金属含有原料ガスを所定時間供給して金属−シリコン結合を生じさせ、次いで金属含有原料ガスを供給しつつプラズマを生成して当該金属からなる金属膜を成膜し、その際の金属膜とSi含有部分との反応により金属シリサイド膜を形成することを特徴とする成膜方法を提供する。
また、本発明の第3の観点では、被処理体のSi含有部分上にチタンシリサイド膜を成膜する成膜方法であって、前記Si含有部分上の自然酸化膜を除去する工程と、前記被処理体の自然酸化膜が除去されたSi含有部分上にチタンシリサイド膜を形成する工程とを具備し、前記チタンシリサイド膜を形成する工程は、最初にプラズマを生成せずに、Ti含有原料ガスを所定時間供給してTi−Si結合を生じさせ、次いでTi含有原料ガスを供給しつつプラズマを生成してTi膜を成膜し、その際のTi膜とSi含有部分との反応によりチタンシリサイド膜を形成することを特徴とする成膜方法を提供する。
本発明者らの検討結果によれば、従来、粒径が不均一なTiSi結晶が形成されるのは、Ti含有原料ガス供給とプラズマ形成とを同時に行っていたため、被処理体表面に十分なTi含有原料ガスが供給される前にプラズマが形成され、コンタクト底面であるSi含有層表面上のTi−Si結合が少ない状態でTiSiが結晶成長を開始するためであることが判明した。具体的には、Ti−Si結合が少ない状態ではその存在が不均一であり、活性なSi表面と反応性の高いTiClxの反応が急激に生じ、コンタクトホールの底面上においてTi−Si結合の数に依存して不均一な結晶が形成されてしまう。つまり、相対的にTi−Si結合が多いコンタクトホール部分では比較的緻密な結晶粒径の揃ったTiSi結晶が形成され、相対的にTi−Si結合が少ないコンタクトホール部分では比較的疎な大きなTiSi結晶が形成される。また、Ti−Si反応系はTiSiの反応初期の影響を受けてTiSiの結晶性(配向性)が変化することが知られている。以上のように、従来は、TiSi結晶の粒径、結晶性(配向性)が被処理体の面内でばらつき、TiSi膜自体の比抵抗が高くなるとともに、TiSi膜と下地との接触が不均一となり、コンタクト抵抗の増大につながっていた。このような問題は、他の金属のシリサイドを形成する場合にも存在する問題である。
そこで、第2の観点では、金属シリサイド膜の形成に際し、最初にプラズマを生成せずに金属含有原料ガスを所定時間供給する。また、第3の観点は、第2の観点をチタンシリサイド膜の形成に適用したものであり、最初にプラズマを生成せずにTi含有原料ガスを所定時間供給してTi−Si結合を生じさせる。これにより、金属シリサイドが結晶成長を開始する前に金属とシリコンとの結合がSi含有部分の上に均一に生じる。チタンシリサイドの場合には、TiSi結晶が成長を開始する前に十分なTi−Si結合がSi含有部分上に生じる。したがって、Ti−Si結合のような金属−シリコン結合が、その後のプラズマ生成により均一な結晶成長を生じ、結晶粒、結晶性(配向性)も均一になる。このため、金属シリサイド(チタンシリサイド)自体が低抵抗となるとともに、金属シリサイド(チタンシリサイド)と下地との接触が均一となり、コンタクト抵抗を低くすることができる。
上記第1の観点においても、前記金属シリサイド膜を形成する工程は、最初にプラズマを生成せずに金属含有原料ガスを所定時間供給して金属−シリコン結合を生じさせ、次いでプラズマを生成することが好ましい。これにより、成膜温度を上昇させることなく従来よりも薄膜で低抵抗の金属シリサイド膜が得られるという効果に加え、結晶粒径が均一な金属シリサイド膜を得ることができるという効果が付加される。
上記第3の観点において、最初にプラズマを生成せずにTi含有原料ガスを供給する時間は、2秒以上、さらには5秒以上であることが好ましい。前記Si含有部分としてはSi基板、poly−Siまたは金属シリサイドを挙げることができ、単結晶Si(Siウエハ)に形成されたコンタクト拡散層を典型例として挙げることができる。単結晶シリコンはB,P,As等をドープしたものも含む。
また、前記自然酸化膜を除去する工程は、高周波を用いたプラズマにより行うことができ、上記第3の観点の構成は特にこのような場合に有効である。この場合に、高周波を用いたプラズマによる自然酸化膜の除去は、誘導結合プラズマを用いて行うか、リモートプラズマを用いて行うことが好ましい。また、高周波を用いたプラズマにより自然酸化膜を除去する際には、被処理体に絶対値が200V以上の自己バイアス電圧(Vdc)を印加しつつ行うことが好ましい。
前記チタンシリサイド膜を形成する工程において、プラズマを生成している際には、Ti含有原料ガスを流したままの状態とすることができる。また、前記チタンシリサイド膜を形成する工程において、最初にプラズマを生成せずにTi含有原料ガスを所定時間供給してTi−Si結合を生じさせ、その後、プラズマを生成した際には、Ti含有原料ガスを停止し還元ガスを流してプラズマおよび還元ガスでTi含有原料ガスを還元し、引き続きTi含有原料ガスの供給とプラズマおよび還元ガスを供給することによるTi含有原料ガスの還元とを複数回繰り返すようにしてもよい。
本発明の第4の観点では、被処理体のSi含有部分上に金属シリサイド膜を成膜する成膜方法であって、プラズマを生成せずに前記被処理体のSi含有部分上に成膜しようとする金属シリサイド中の金属を含有する金属含有原料ガスを所定時間供給して金属−シリコン結合を生じさせる第1工程と、次いで金属含有原料ガスを供給しながらプラズマを生成して当該金属からなる金属膜を成膜し、その際の金属膜とSi含有部分との反応により金属シリサイド膜を形成する第2工程とを具備し、前記第2工程は、最初に金属含有原料ガスを低流量で供給し、次いで高流量で供給することを特徴とする成膜方法を提供する。
また、本発明の第5の観点では、被処理体のSi含有部分上にチタンシリサイド膜を成膜する成膜方法であって、プラズマを生成せずに前記被処理体のSi含有部分上にTi含有原料ガスを所定時間供給してTi−Si結合を生じさせる第1工程と、次いでTi含有原料ガスを供給しながらプラズマを生成してTi膜を成膜し、その際のTi膜とSi含有部分との反応によりチタンシリサイド膜を形成する第2工程とを具備し、前記第2工程は、最初にTi含有原料ガスを低流量で供給し、次いで高流量で供給することを特徴とする成膜方法を提供する。
プラズマを生成して金属膜を成膜する際に、最初から金属含有原料ガスを高流量で供給すると、金属シリサイドとSi含有部分との界面のモホロジーが悪化してしまうおそれがある。例えば金属がTiである場合には、最初からTi含有原料ガスを高流量で供給すると、Siとの反応が急激に進み、粒径の大きなTiSi結晶が形成され、TiSi層とSi含有部分との界面のモホロジーが悪化してしまうおそれがある。また、成膜パラメータのばらつきやSi含有部分のプラズマ入射分布によっても、粒径の大きなTiSi結晶が形成されるおそれがある。
そこで、第4の観点では、最初にプラズマ生成をせずにTi金属含有原料ガスを所定時間供給して金属とシリコンとの結合を生じさせ、その後、プラズマを生成する際には、最初に金属含有原料ガスを低流量で供給し、次いで高流量で供給する。また、第5の観点は、第4の観点をチタンシリサイド膜の形成に適用したものであり、最初にプラズマ生成をせずにTi含有原料ガスを所定時間供給してTi−Si結合を生じさせ、TiSi結晶が成長を開始する前に十分なTi−Si結合がSi含有部分上に生じさせることに加え、その後、プラズマを生成してTi膜を成膜する際には、最初に低流量のTi含有原料ガスを供給してSiとの反応を緩やかに進行させる。これにより、粒径の小さい均一な金属シリサイドの結晶が形成される。チタンシリサイドの場合には、粒径の小さい均一なTiSi結晶が形成される。したがって、その後の高流量ガスの供給により成膜速度を上昇させた際にも均一な結晶成長を生じさせることができ、その結果、微細かつ均一な結晶粒を有する金属シリサイド(チタンシリサイド)膜を形成することができるので、界面モホロジーを良好にすることができる。
また、上記第3の観点においても、プラズマを生成してTi膜を成膜する際には、最初にTi含有原料ガスを低流量で供給し、次いで高流量で供給することが好ましい。これにより、結晶粒径が均一であるという効果に加え、結晶粒径をより小さくして界面モホロジーの良好なチタンシリサイド膜が得られるという効果が付加される。
また、上記第3および第5の観点のいずれにおいても、プラズマを生成してTi膜を成膜する際に、Ti含有原料ガスを最初に低流量で、次いで高流量で供給する場合には、前記低流量を0.0005〜0.012L/minの範囲、前記高流量を0.0046〜0.020L/minの範囲に設定することが好ましい。
前記Ti膜の成膜は、TiClガス、Hガス、およびArガスを供給して行うことができ、また、チタンシリサイド膜を形成する工程は、被処理体を載置するステージの温度を350〜700℃の範囲として行うことが好ましい。
上記第2の観点および第4の観点において、前記金属としては、上述したTiの他に、Ni、Co、Pt、Mo、Ta、HfまたはZrを挙げることができる。
本発明によれば、成膜に先立って行われるSi含有部分の高周波を用いたプラズマによる処理において、被処理体に絶対値が200V以上と高いDCバイアス電圧(Vdc)を印加することにより、成膜温度を上昇させることなく従来よりも薄膜で低抵抗の金属シリサイド膜を形成することができる。
また、チタンシリサイド膜のような金属シリサイドの形成に際し、最初にプラズマを生成せずに金属含有原料ガスを所定時間供給して金属―シリコン結合を生じさせるので、結晶が均一な金属シリサイド膜を形成することができる。
さらに、最初にプラズマを生成せずに金属含有原料ガスを所定時間供給して金属−シリコン結合を生じさせることに加え、最初に低流量の金属含有原料ガスを供給しながらプラズマ生成して粒径の小さい均一な金属シリサイド結晶を形成させるので、界面モホロジーの良好な金属シリサイド膜を形成することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。ここでは、金属含有原料ガスとしてTi含有原料ガスを用いて、Siウエハにチタンシリサイド膜を形成する場合を例に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る成膜方法を説明するための工程図である。
第1の実施形態においては、まず、図1の(a)に示すように、Siウエハ1上に層間絶縁膜2を形成し、エッチングによりSiウエハ1の表面に達するコンタクトホール3を形成する。次に、図1の(b)に示すように、Siウエハ1に絶対値が200V以上のDCバイアス電圧を印加しつつ、高周波を用いたプラズマによりSiウエハ1の表面を処理する。引き続き、図1の(c)に示すように、Siウエハ1にTiCl等のTi含有原料ガスを供給し、プラズマを生成してTi膜を成膜し、Ti膜とSiウエハ1のSiとの反応によりTiSi膜4を形成する。その後、必要に応じて、図1の(d)に示すように、次のTiN膜の成膜に前処理として、NHを用いてTiSi膜4の表面に窒化処理を施す。
次に、本実施形態の主要プロセスである図1(b)のプラズマによる処理を行う装置と、図1(c)のTiSi膜の成膜処理を行う装置について説明する。
図2は、上記図1(b)の処理を行うプラズマ処理装置の概略構成を示す断面図である。この装置は誘導結合プラズマ(ICP)方式であり、基本的に自然酸化膜を除去するためのものであるが、第1の実施形態では自然酸化膜の除去のみならず、Siウエハ1にRFバイアスを印加してSiウエハ1の面にイオンを引き込んでイオンによる処理を行う。
この高周波を用いてプラズマ処理を行うプラズマ処理装置10は、略円筒状のチャンバー11と、チャンバー11の上方にチャンバー11に連続して設けられた略円筒状のベルジャー12とを有している。チャンバー11内には被処理体であるSiウエハ1を水平に支持するための例えばAlN等のセラミックスからなるサセプタ13が円筒状の支持部材14に支持された状態で配置されている。サセプタ13の外縁部にはSiウエハ1をクランプするクランプリング15が設けられている。また、サセプタ13内にはSiウエハ1を加熱するためのヒーター16が埋設されており、このヒーター16はヒーター電源25から給電されることにより被処理体であるSiウエハ1を所定の温度に加熱する。
ベルジャー12は、例えば石英、セラミックス材料等の電気絶縁材料で形成されており、その周囲にはアンテナ部材としてのコイル17が巻回されている。コイル17には高周波電源18が接続されている。高周波電源18は300kHz〜60MHz、好ましくは450kHzの周波数を有している。そして、高周波電源18からコイル17に高周波電力を供給することにより、ベルジャー12内に誘導電磁界が形成されるようになっている。
ガス供給機構20は、プラズマ処理用のガスをチャンバー11内に導入するためのものであり、所定のガスのガス供給源、ならびに各ガス供給源からの配管、開閉バルブ、および流量制御のためのマスフローコントローラ(いずれも図示せず)を有している。チャンバー11の側壁にはガス導入ノズル27が設けられており、上記ガス供給機構20から延びる配管21がこのガス導入ノズル27に接続されており、所定のガスがガス導入ノズル27を介してチャンバー11内に導入される。なお、各配管のバルブおよびマスフローコントローラは図示しないコントローラにより制御される。
プラズマ処理用のガスとしては、Ar、Ne、Heが例示され、それぞれ単体で用いることができる。また、Ar、Ne、HeのいずれかとHとの併用、およびAr、Ne、HeのいずれかとNFとの併用であってもよい。これらの中では、Ar単独、Ar+Hが好ましい。
チャンバー11の底壁には、排気管28が接続されており、この排気管28には真空ポンプを含む排気装置29が接続されている。そして排気装置29を作動させることによりチャンバー11およびベルジャー12内を所定の真空度まで減圧することができる。
また、チャンバー11の側壁にはゲートバルブ30が設けられており、このゲートバルブ30を開にした状態でウエハWが隣接するロードロック室(図示せず)との間で搬送されるようになっている。
さらに、サセプタ13内には、例えば、タングステンやモリブデン線等をメッシュ状に編み込んでなる電極32が埋設され、この電極32には高周波電源31が接続されており、負のDCバイアスを印加することが可能となっている。
このように構成される装置において上述のプラズマ処理を行うに際しては、ゲートバルブ30を開にして、チャンバー11内にウエハWを装入し、サセプタ13にSiウエハWを載置しクランプリング15によりクランプする。その後、ゲートバルブ30を閉じ、排気装置29によりチャンバー11およびベルジャー12内を排気して所定の減圧状態にし、引き続き、ガス供給機構20からガス導入ノズル27を介してチャンバー11内に所定のガス、例えばArガス、またはArガスおよびHガスを導入しつつ、高周波電源18からコイル17に高周波電力を供給してベルジャー12内に誘導電磁界を形成することにより、プラズマが生成される。一方、サセプタ13には、高周波電源31から高周波電力が供給され、Siウエハ1には負のバイアス電圧すなわちDCバイアス電圧(Vdc)が印加された状態となる。このVdcが印加されることによりSiウエハ1にはプラズマ中のイオンが引き込まれる。本実施形態では、この際のVdcの絶対値が200V以上になるように高周波電源18,31のパワーが調整される。例えば、高周波電源18に500W、高周波電源31に800Wを印加することによりVdc=−530Vとすることができる。ちなみに、通常の酸化膜除去の際のVdcは−100〜−180V程度である。本実施形態では通常の自然酸化膜除去の場合よりも高いVdcが印加されるようにする。このようにVdcを高くすることにより、Siウエハ1の表面には従来の自然酸化膜除去の場合よりも強くプラズマ中のイオンが作用する。このため、成膜下地としてのSiウエハ1の表面が全体的にアモルファス化して反応性の高い状態となり、後述するようにその後にTiSi膜を形成した際に、コンタクト抵抗をより低くすることができる結晶構造C54のTiSiを多く形成することができる。Vdcの絶対値は250Vが好ましく300V以上が一層好ましい。
この際の処理条件は、例えば圧力が0.01〜13.3Pa、好ましくは0.04〜2.7Pa、ウエハ温度が室温〜500℃、ガス流量がArおよびHとも:0.001〜0.02L/min、ICP用の高周波電源18の周波数が450kHz、パワーが200〜1500W、バイアス用の高周波電源31の周波数が13.56MHz、パワーが100〜1000Wである。
次に、引き続き行われる図1(c)のTiSi膜を形成する処理を行うTi成膜装置について説明する。
図3はTi成膜装置の概略構成を示す断面図である。この成膜装置40は、気密に構成された略円筒状のチャンバー41を有しており、その中には被処理体であるSiウエハ1を水平に支持するためのサセプタ42が円筒状の支持部材43により支持された状態で配置されている。このサセプタ42は、例えばAlN等のセラミックスで構成されている。サセプタ42の外縁部にはSiウエハWをガイドするためのガイドリング44が設けられている。このガイドリング44はプラズマのフォーカシング効果も奏する。また、サセプタ42にはモリブデンやタングステン線等からなる抵抗加熱型のヒーター45が埋め込まれており、このヒーター45はヒーター電源46から給電されることにより被処理体であるSiウエハ1を所定の温度に加熱する。なお、サセプタ42に対するSiウエハ1の受け渡しは、その中に突没自在に設けられた3本のリフトピンでSiウエハ1を持ち上げた状態で行われる。
チャンバー41の天壁41aには、絶縁部材49を介してシャワーヘッド50が設けられている。このシャワーヘッド50は、上段ブロック体50a、中段ブロック体50b、下段ブロック体50cで構成されている。そして、下段ブロック体50cにはガスを吐出する吐出孔57と58とが交互に形成されている。上段ブロック体50aの上面には、第1のガス導入口51と、第2のガス導入口52とが形成されている。上段ブロック体50aの中では、第1のガス導入口51から多数のガス通路53が分岐している。中段ブロック体50bにはガス通路55が形成されており、上記ガス通路53がこれらガス通路55に連通している。さらにこのガス通路55が下段ブロック体50cの吐出孔57に連通している。また、上段ブロック体50aの中では、第2のガス導入口52から多数のガス通路54が分岐している。中段ブロック体50bにはガス通路56が形成されており、上記ガス通路54がこれらガス通路56に連通している。さらにこのガス通路56が下段ブロック体50cの吐出孔58に連通している。そして、上記第1および第2のガス導入口51,52は、ガス供給機構60のガスラインに接続されている。
ガス供給機構60は、クリーニングガスであるClFガスを供給するClFガス供給源61、Ti含有ガスであるTiClガスを供給するTiClガス供給源62、プラズマガスであるArガスを供給するArガス供給源63、還元ガスであるHガスを供給するHガス供給源64、NHガスを供給するNHガス供給源71を有している。そして、ClFガス供給源61にはガスライン65が、TiClガス供給源62にはガスライン66が、Arガス供給源63にはガスライン67が、Hガス供給源64にはガスライン68が、NHガス供給源71にはガスライン79がそれぞれ接続されている。また、各ラインにはバルブ69、バルブ77およびマスフローコントローラ70が設けられ、TiClガス供給源62から延びるガスライン66には、排気装置76と繋がるガスライン80がバルブ78を介して接続されている。前記第1のガス導入口51にはTiClガス供給源62から延びるガスライン66が接続されており、このガスライン66にはClFガス供給源61から延びるガスライン65およびArガス供給源63から延びるガスライン67が接続されている。また、前記第2のガス導入口52にはHガス供給源64から延びるガスライン68およびNHガス供給源71から延びるガスライン79が接続されている。したがって、プロセス時には、TiClガス供給源62からのTiClガスがArガスにキャリアされてガスライン66を介してシャワーヘッド50の第1のガス導入口51からシャワーヘッド50内に至り、ガス通路53,55を経て吐出孔57からチャンバー41内へ吐出される一方、Hガス供給源64からのHガスがガスライン68を介してシャワーヘッド50の第2のガス導入口52からシャワーヘッド50内に至り、ガス通路54,56を経て吐出孔58からチャンバー41内へ吐出される。すなわち、シャワーヘッド50は、TiClガスとHガスとが全く独立してチャンバー41内に供給されるポストミックスタイプとなっており、これらは吐出後に混合され反応が生じる。なお、各ガスラインのバルブやマスフローコントローラは図示しないコントローラにより制御される。
シャワーヘッド50には、整合器72を介して高周波電源73が接続されており、この高周波電源73からシャワーヘッド50に高周波電力が供給されることにより、シャワーヘッド50を介してチャンバー41内に供給されたガスがプラズマ化され、これにより成膜反応が進行される。高周波電力が供給される電極として機能するシャワーヘッド50の対向電極として、サセプタ42の上部に、例えば、モリブデン線等をメッシュ状に編み込んでなる電極74が埋設されている。この電極74には整合器81を介して高周波電源82が接続されており、バイアス電圧を得るための高周波電圧が印加されるようになっている。
チャンバー41の底壁41bには、排気管75が接続されており、この排気管75には真空ポンプを含む排気装置76が接続されている。そしてこの排気装置76を作動させることによりチャンバー41内を所定の真空度まで減圧することが可能となっている。
次に、Ti膜成膜装置におけるTi膜形成プロセスについて説明する。
まず、ヒーター45によりチャンバー41内を500〜700℃に加熱しながら排気装置76によりチャンバー41内を排気して所定の真空状態とし、ArガスおよびHガスを所定の流量比で、例えばArガスを0.1〜5L/min、Hガスを0.5〜10L/minでチャンバー41内に導入しつつ、高周波電源73からシャワーヘッド50に高周波電力を供給してチャンバー41内にプラズマを生成させ、さらに所定流量のTiClガスを、例えば0.001〜0.05L/minで供給してチャンバー41内にTi膜のプリコート処理を行う。その後、TiClガスを停止して、NHガスを例えば0.1〜3L/minでチャンバー41内に導入して、プラズマを生成してプリコートTi膜を窒化して安定化させる。
次いで、図示しないゲートバルブを開いて、図示しないロードロック室からチャンバー41内にSiウエハ1を装入し、サセプタ42上にSiウエハ1を載置し、排気装置76によりチャンバー41内を排気しつつ、ヒーター45によりウエハWを加熱し、Hガスを0.5〜10.0L/min、好ましくは0.5〜5.0L/min、Arガスを0.1〜5.0L/min、好ましくは0.3〜2.0L/minの流量でチャンバー41内に導入する。次に、ArガスとHガスを維持したまま、チャンバー41内を40〜1333Pa、好ましくは133.3〜666.5Paにする。これらの流量を維持したまま、TiClガスを0.001〜0.05L/min、好ましくは0.001〜0.02L/minの流量でチャンバー41内に導入してプリフローを行った後、ヒーター45によるSiウエハ1の加熱温度(サセプタ温度)を500〜700℃程度、好ましくは600℃程度に維持して、高周波電源73からシャワーヘッド50に300kHz〜60MHz、好ましくは400〜450kHzの周波数で、200〜1000W、好ましくは200〜500Wの高周波電力を供給し、チャンバー41内にプラズマを生成し、プラズマ化したガス中でTi膜を成膜する。
このようにしてTi膜が堆積されると同時に、このTi膜は下地のSiウエハ1からSiを吸い上げてTiとSiとの反応によりTiSi膜が形成される。この場合に、上述したようにSiウエハ1の表面には絶対値が200Vと従来の自然酸化膜除去の場合よりも極めて高いVdcが印加されているので、Siウエハ1の表面では、自然酸化膜が除去されるのみならず、Siウエハ1の面にプラズマ中のイオンがより強く作用し、成膜下地のSiウエハ1の表面が全体的にアモルファス化し、Si単結晶よりも未結合Si(結合が切れた部分)が多く、反応性が高い状態が形成されている。これにより、抵抗が低いC54結晶構造のチタンシリサイドを従来よりも低いウエハ温度で多く存在させることが可能になる。したがって、成膜温度を上昇させることなく従来よりも薄膜で低抵抗のチタンシリサイド膜を形成することができ、その結果、コンタクト抵抗を低くすることができる。
また、下地のSiウエハ1の表面がこのように反応性の高い状態となっているので、従来のTiSi膜と同じ膜を形成するための温度を50〜100℃程度低くすることができる。
Ti膜の成膜は、上記のようにTiClガスの供給とHガスの供給とプラズマ生成とを同時的に行ってもよいが、最初にTiClガスを短時間供給してTi膜の吸着反応(TiとSiとの反応)を生じさせた後、TiClガスとHガスとArガスとプラズマ生成でTi膜を成膜する工程、HガスとArガスの導入+プラズマ生成を行う工程を複数回繰り返すプロセス、例えばALD(Atomic Layered Deposition)プロセスで行うこともできる。これにより成膜温度をさらに低下させることができ、500℃以下、例えば350℃程度でも成膜可能となる。また、Ti膜の成膜において、プラズマ生成に先立ってTiClガスを所定時間供給してSiウエハ上にTi−Si結合を生じさせ、次いでプラズマを生成するようにしてもよい。これによりチタンシリサイド膜の抵抗を一層低下させることができる。
その後、必要に応じてTiSi膜4の表面の窒化処理を行うが、この場合には、サセプタ42の温度を350〜700℃程度、好ましくは600℃にして、図3の装置のチャンバー41内へNHガス供給源71からNHガスを例えば0.1〜3L/minの流量で、ArガスおよびHガスとともに流し、高周波の印加によりプラズマを生成して処理を行うことができる。窒化処理時のチャンバー41内圧力、温度、プラズマ生成条件、Arガス流量、およびHガス流量等は、Ti成膜時と同じである。
このようにして所定枚数の成膜後、チャンバー41内にClFガス供給源61からClFガスを供給し、チャンバー内のクリーニングを行う。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態においては、図4の(a)に示すように上記図1の(a)と同様の処理を行い、次いで、図4の(b)に示すように、高周波を用いたプラズマによりSiウエハ1の表面の自然酸化膜を除去する。引き続き、図4の(c)に示すように、Siウエハ1にTiClガス等のTi含有原料ガスを供給し、プラズマを生成してTi膜を成膜し、Ti膜とSiウエハ1のSiとの反応によりTiSi膜4を形成する。この処理は図1の(c)と基本的には同様であるが、ここでは、最初にHガス,Arガスを供給し、その後、プラズマを生成せずにTiClガス等のTi含有原料ガスを所定時間供給してTi−Si結合を生じさせ、次いでプラズマを生成する。その後、必要に応じて図4の(d)に示すように、図1の(d)と同様の処理を行い、TiSi膜4の表面にプラズマ窒化処理を施す。
本実施形態では、図4(b)の自然酸化膜を除去する処理は、第1の実施形態の図1(b)を実施する装置と同様の装置を用いて行うことができる。この実施形態では自然酸化膜を除去するだけでよいので、SiウエハのVdcの絶対値を100〜180V程度にし、他の条件は上記条件と同様にして処理を行うことができる。ただし、この実施形態においてもVdcの絶対値が200V以上として処理を行うことが有効である。
次の図4(c)に示すTiSi膜の成膜処理は、上述の図3に示す装置によって基本的に同様の成膜条件により処理が行われるが、本実施形態では、プラズマ形成せずにTiClを供給し、その後にプラズマを形成して処理を行う。具体的には、サセプタ42上にSiウエハ1を載置した後、ヒーター45によりウエハWを加熱しながら排気装置76によりチャンバー41内を排気してチャンバー41内を上記所定圧力にし、図5にタイミングを示すように、HガスおよびArガスを上記所定流量でチャンバー41内に導入してプリフローを行った後、これらの流量を維持したままTiClガスを上記所定の流量でT秒間流してSiウエハ1上にTi−Si結合を生じさせ、その後、高周波電源73から上記所定の高周波電力を供給し、チャンバー41内にプラズマを生成して、成膜処理を継続する。このプラズマ生成の前のTiClガスの供給時間Tは2秒間以上、好ましくは2〜30秒間、例えば10秒間に設定される。
従来は、Ti含有原料ガスであるTiClガス供給とプラズマ形成とを同時に行っていたため、Siウエハ1の表面に十分なTiClガスが供給される前にプラズマが形成され、コンタクト底面であるSiウエハ1の表面上のTi−Si結合が少ない状態でTiSiが急な結晶成長を開始し、コンタクトホールの底面上においてTi−Si結合の数に依存し異状成長して不均一な結晶が形成されていた。例えば直径が0.2μmのSiコンタクト面に比較的大きな50nm程度であると数個のTiSi結晶が形成され、比較的小さな20nm程度であると10〜20個のTiSi結晶が形成される。従来はこれに起因してコンタクト抵抗の増大が生じていたが、本実施形態のように、最初にプラズマを生成せずにTi含有原料ガスであるTiClガスを所定時間供給してSiウエハ1の表面全体に徐々にTi−Si結合を生じさせることにより、TiSiが結晶成長を開始する前に十分なTi−Si結合が生じる。したがって、所定時間後のプラズマ生成により均一なTiSi結晶の成長を生じ、結晶粒、結晶性(配向性)も均一になる。このため、チタンシリサイド自体が低抵抗となるとともに、チタンシリサイドとSiウエハ1との接触が均一となり、コンタクト抵抗を低くすることができる。
なお、本実施形態においても、第1の実施形態と同様、Ti膜成膜において、TiClガスの供給と還元ガスであるHガスの供給+プラズマ生成とを交互的に行うことができる。この場合には、最初のTiClの供給がプリフローに相当する。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態においては、上記図4(a)および図4(b)と同様にして、Siウエハ1上にコンタクトホールを形成後、高周波を用いたプラズマによりSiウエハの表面の酸化膜を除去する。引き続き、上記図4(c)と同様に、TiSi膜を形成する。このTiSi膜の形成工程は、図4(c)と基本的には同様であるが、ここでは、最初にプラズマを生成せずにTi含有原料ガスであるTiClガスを所定時間供給してTi−Si結合を生じさせた後、プラズマを生成してTi膜の成膜を行う際に、Ti含有原料ガスであるTiClガスを、最初に低流量で供給し、次いで高流量で供給する。その後、必要に応じて図4(d)と同様に、TiSi膜の表面に窒化処理を施す。
本実施形態のTiSi膜の形成工程においては、図6のタイミングチャートに示すように、まず、HガスおよびArガスを所定流量でチャンバー41内に導入してプリフローを行った後、これらの流量を維持したままTiClガスを所定流量(低流量F1)でT1秒間流してSiウエハ1上にTi−Si結合を生じさせる。そして、引き続きTiClガスを上記低流量F1で流した状態で、高周波電源73から上記所定の高周波電力を供給し、チャンバー41内にプラズマを生成して成膜処理を開始する。この低流量F1でのTiClガスの供給をT2秒間維持することにより、Siとの反応を緩やかに進行させる。次いで、TiClガスの流量を高流量F2に上げ、成膜速度を上げて成膜する。TiClガス流量は、チャンバーの容積に応じて0.0005〜0.02L/minの範囲で適宜設定される。300mmφウエハ対応のTi成膜装置チャンバ−においては、例えば、低流量F1は0.001〜0.012L/minに、高流量F2は0.012〜0.020L/minに設定され、200mmφウエハ対応のチャンバーにおいては、例えば、低流量F1は0.0005〜0.0046L/minに、高流量F2は0.0046〜0.010L/minに設定される。また、プラズマ生成に先立つTiClの供給時間T1は、例えば1〜30秒間に、低流量F1でのTiClの供給時間T2は、例えば5〜60秒、好ましくは5〜30秒に設定される。
プラズマを生成してTi膜を成膜する際に、最初からTi含有原料ガスを成膜用の高流量で供給すると、Siとの反応が急激に進み、図7(a)に示すように、粒径の大きなTiSi結晶が形成され、TiSi膜とSiウエハ1との界面のモホロジーが悪化してしまうおそれがあるが、本実施形態の構成のように、最初に低流量のガスを供給してSiとの反応を緩やかに進行させることにより、図7(b)に示すように、粒径の小さい均一なTiSi結晶を形成することが可能になる。したがって、その後の高流量ガスの供給により成膜速度を上昇させた際にも均一な結晶成長を生じさせることができ、その結果、微細かつ均一な結晶粒を有するチタンシリサイド膜を形成することができるので、界面モホロジーを良好にすることができる。
なお、第1の実施形態のように、Siウエハに絶対値200V以上のVdcを印加してTiSi成膜処理を行った場合には、粒径の大きなTiSi結晶が形成されやすく、界面モホロジーが悪化しやすいから、本実施形態のプラズマ生成に先立ってTiClを所定時間供給し、その後、最初に低流量でTiClを供給しながらプラズマを生成してTi膜を成膜して界面モホロジーを改善する方法は、特にこのようなる場合に有効である。
次に、本発明の効果を確認した実験結果について説明する。
(1)第1の実施形態の実験
ここでは、まず、図2の装置を用いてSiウエハ表面に高周波を用いたプラズマ処理を施した。この際の条件は高周波電源18のパワーを500W、バイアス用の高周波電源31のパワーを800Wとして、Vdcが−530Vになるようにして行った。その後、図3の装置を用いて、サセプタ温度640℃、ウエハ温度620℃で31秒間処理を行い、厚さ43nmのTiSi膜を成膜した。
その際のX線回折プロファイルを図8に示す。図8に示すように、実施形態1に従って形成したTiSi膜はこれらに示すように、結晶構造C54のTiSiのピーク強度が強く、C54が70%程度形成していることが確認された。
また、そのサンプルのホール部分の断面のSEM写真を図9に示す。なお、図9はフッ酸でエッチングしており、TiSi膜がエッチングにより抜けている。図9に示すように、TiSi膜の存在していた部分が薄く均一であり、結晶粒径が揃っていることが推測される。
(2)第2の実施形態の実験
ここでは、図2の装置を用いて自然酸化膜を除去した後、図3の装置によるTiSi膜の成膜において、プラズマ生成に先立って10秒間TiClを供給した。サセプタ温度640℃、ウエハ温度620℃で20秒間処理を行い、厚さ27nmのTiSi膜を成膜した。
その際のX線回折プロファイルを図10に示す。図10に示すように、結晶構造C54のTiSiのピークが見られC54が生成されているのが確認された。
また、そのサンプルのホール部分の断面のSEM写真を図11に示す。なお、図11はフッ酸でエッチングしており、TiSi膜がエッチングにより抜けている。図11に示すように、この場合にもTiSi膜の存在していた部分が薄く均一であり、結晶粒径が揃っていることが推測される。
(3)従来サンプル
図12は、第1の実施形態に従って製造したサンプルの別の部分のX線回折プロファイル(A)と、Vdcを通常の自然酸化膜除去の条件でプラズマ処理を行った後に成膜したサンプルのX線回折プロファイル(B)およびこのようなプラズマ処理を行わずに成膜したサンプルのX線回折プロファイル(C)とを比較して示すものである。図12に示すように、(A)はC54のピークが高いのに対し、プラズマ処理を通常の条件で行った(B)の場合には、結晶構造C54のTiSiのピークがほとんど見られず、ほぼC49の結晶構造となっており、(C)のプラズマ処理を行わなかった場合にはC49のピークも低く、結晶性が悪くなっていることが確認された。
また、本発明の処理を行わない従来のサンプルのホール部分の断面のSEM写真を図13に示す。なお、図13はフッ酸でエッチングしており、TiSi膜がエッチングにより抜けている。図13に示すように、TiSi膜の存在していた部分が厚く不均一に抜けており、結晶粒径が不均一であることが推測される。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく本発明の思想の範囲内で種々変更可能である。例えば、上記実施形態ではTiSi膜の形成に先立って行われる高周波を用いたプラズマでの処理をICPプラズマにより行ったが、これに限定されずに平行平板型プラズマ(容量結合プラズマ)で行ってもよし、チャンバー内に直接マイクロ波を導入するマイクロ波プラズマで行ってもよい。ただし、ICPプラズマのほうが不必要なダメージを被処理体に与える懸念が小さく好ましい。また、第2の実施形態のように自然酸化膜の除去の場合には、基板へのダメージの小さいリモートプラズマを好適に用いることができる。さらに、TiSi膜の下地としてSiウエハを用いた例について示したが、これに限らずpoly−Siであってもよいし、Siに限らず金属シリサイドであってもよい。さらにまた、原料ガスとしてTiClガスを用いた場合を例にとって説明したが、これに限定されず、Ti含有原料ガスならばどのようなものでもよく、例えば有機チタンとしてTDMAT(ジメチルアミノチタニウム)、TDEAT(ジエチルアミノチタン)等を用いることもできる。さらにまた、Ti含有原料ガスを用いてチタンシリサイド膜を形成する場合を例にとって説明したが、これに限定されず、例えば、Ni、Co、Pt、Mo、Ta、Hf、Zr等の金属含有原料ガスを用いてこれら金属のシリサイド膜を形成する場合にも同様な効果を得ることができる。
また、上記第3の実施形態においては、自然酸化膜を除去後に、プラズマを生成せずにTi含有原料ガスを所定時間供給し、その後Ti含有原料ガスを最初は低流量で、次いで高流量で供給しながらプラズマを生成してTiSi膜を形成したが、このようなTiSi膜の形成方法を、自然酸化膜除去を実施しない場合に適用することもできる。この場合にはTiSi膜の結晶粒径を小さくすることができるという効果を維持することができ、結果として、界面モホロジーを良好にすることができる。
本発明の第1の実施形態に係る成膜方法の各工程を説明するための断面図。 高周波を用いたプラズマによりSiウエハの表面を処理する装置の概略構成を示す断面図。 Ti成膜装置の概略構成を示す断面図。 本発明の第2の実施形態に係る成膜方法の各工程を説明するための断面図。 本発明の第2の実施形態におけるTiSi膜形成工程におけるガス供給およびプラズマ生成のタイミングを示すチャート。 本発明の第3の実施形態におけるTiSi膜形成工程におけるガス供給およびプラズマ生成のタイミングを示すチャート。 (a)は、プラズマを生成してTi膜を成膜する際に、最初から高流量でガスを供給した場合のTiSi結晶の断面を模式的に示す図であり、(b)は、本発明の第3の実施形態により形成したTiSi結晶の断面を模式的に示す図。 本発明の第1の実施形態により製造したTiSi膜のX線回折プロファイルを示す図。 本発明の第1の実施形態により製造したTiSi膜の断面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真。 本発明の第2の実施形態により製造したTiSi膜のX線回折プロファイルを示す図。 本発明の第2の実施形態により製造したTiSi膜の断面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真。 本発明の第1の実施形態により製造したTiSi膜のX線回折プロファイルと、Vdcを通常の値である−200Vにしてプラズマ処理を行った後に成膜したTiSi膜のX線回折プロファイルおよびこのようなプラズマ処理を行わずに成膜したTiSi膜のX線回折プロファイルとを比較して示す図。 従来方法で製造したTiSi膜の断面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真。
符号の説明
1 Siウエハ
2 層間絶縁層
3 コンタクトホール
4 TiSi
10 プラズマ処理装置
11 チャンバー
12 ベルジャー
13 サセプタ
17 コイル
18 プラズマ形成用の高周波電源
20 ガス供給機構
31 バイアス印加用の高周波電源
40 Ti成膜装置
41 チャンバー
42 サセプタ
50 シャワーヘッド
60 ガス供給機構
62 TiClガス源
73 高周波電源

Claims (25)

  1. 被処理体のSi含有部分上に金属シリサイド膜を成膜する成膜方法であって、
    前記Si含有部分を高周波を用いたプラズマにより処理する工程と、
    前記プラズマによる処理が施されたSi含有部分上に成膜しようとする金属シリサイド中の金属を含有する金属含有原料ガスを供給し、プラズマを生成して当該金属からなる金属膜を成膜し、その際の金属膜とSi含有部分のSiとの反応により金属シリサイド膜を形成する工程と
    を具備し、
    前記Si含有部分のプラズマによる処理は、被処理体に絶対値が200V以上のDCバイアス電圧(Vdc)を印加しつつ行うことを特徴とする成膜方法。
  2. 前記Si含有部分は、Si基板、poly−Siまたは金属シリサイドからなることを特徴とする請求項1に記載の成膜方法。
  3. 前記Si含有部分のプラズマによる処理は、誘導結合プラズマを用いて行われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の成膜方法。
  4. 前記Si含有部分のプラズマによる処理は、平行平板型プラズマ、またはマイクロ波プラズマで行われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の成膜方法。
  5. 前記金属シリサイド膜を形成する工程は、金属含有原料ガスの供給とプラズマおよび還元ガスを供給することによる金属含有原料ガスの還元とを複数回繰り返すことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の成膜方法。
  6. 前記金属シリサイド膜を形成する工程は、最初にプラズマを生成せずに金属含有原料ガスを所定時間供給して金属−シリコン結合を生じさせ、次いでプラズマを生成することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の成膜方法。
  7. 前記金属は、Ti、Ni、Co、Pt、Mo、Ta、HfおよびZrから選択されたものであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれ1項に記載の成膜方法。
  8. 被処理体のSi含有部分上に金属シリサイド膜を成膜する成膜方法であって、
    前記Si含有部分上の自然酸化膜を除去する工程と、
    前記被処理体の自然酸化膜が除去されたSi含有部分上に金属シリサイド膜を形成する工程と
    を具備し、
    前記金属シリサイド膜を形成する工程は、最初にプラズマを生成せずに、成膜しようとする金属シリサイド中の金属を含有する金属含有原料ガスを所定時間供給して金属−シリコン結合を生じさせ、次いで金属含有原料ガスを供給しつつプラズマを生成して当該金属からなる金属膜を成膜し、その際の金属膜とSi含有部分との反応により金属シリサイド膜を形成することを特徴とする成膜方法。
  9. 被処理体のSi含有部分上にチタンシリサイド膜を成膜する成膜方法であって、
    前記Si含有部分上の自然酸化膜を除去する工程と、
    前記被処理体の自然酸化膜が除去されたSi含有部分上にチタンシリサイド膜を形成する工程と
    を具備し、
    前記チタンシリサイド膜を形成する工程は、最初にプラズマを生成せずに、Ti含有原料ガスを所定時間供給してTi−Si結合を生じさせ、次いでTi含有原料ガスを供給しつつプラズマを生成してTi膜を成膜し、その際のTi膜とSi含有部分との反応によりチタンシリサイド膜を形成することを特徴とする成膜方法。
  10. 前記チタンシリサイド膜を形成する工程において、最初にプラズマを生成せずにTi含有原料ガスを供給する時間は、2秒以上であることを特徴とする請求項9に記載の成膜方法。
  11. 前記Si含有部分は、Si基板、poly−Siまたは金属シリサイドからなることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の成膜方法。
  12. 前記チタンシリサイド膜を形成する工程において、プラズマを生成している際には、Ti含有原料ガスを流したままの状態とされることを特徴とする請求項9から請求項11のいずれか1項に記載の成膜方法。
  13. 前記チタンシリサイド膜を形成する工程において、最初にプラズマを生成せずにTi含有原料ガスを所定時間供給してTi−Si結合を生じさせ、その後、プラズマを生成した際には、Ti含有原料ガスを停止し還元ガスを流してプラズマおよび還元ガスでTi含有原料ガスを還元し、引き続きTi含有原料ガスの供給とプラズマおよび還元ガスを供給することによるTi含有原料ガスの還元とを複数回繰り返すことを特徴とする請求項9から請求項11のいずれか1項に記載の成膜方法。
  14. 前記チタンシリサイド膜を形成する工程において、プラズマを生成してTi膜を成膜する際には、最初にTi含有原料ガスを低流量で供給し、次いで高流量で供給することを特徴とする請求項9から請求項12のいずれか1項に記載の成膜方法。
  15. 前記低流量は0.0005〜0.012L/minの範囲、前記高流量は0.0046〜0.020L/minの範囲であることを特徴とする請求項14に記載の成膜方法。
  16. 前記自然酸化膜を除去する工程は、高周波を用いたプラズマにより行われることを特徴とする請求項9から請求項15のいずれか1項に記載の成膜方法。
  17. 前記自然酸化膜を除去する工程は、誘導結合プラズマを用いて行われることを特徴とする請求項16に記載の成膜方法。
  18. 前記自然酸化膜を除去する工程は、リモートプラズマを用いて行われることを特徴とする請求項16に記載の成膜方法。
  19. 前記自然酸化膜を除去する工程は、被処理体に絶対値が200V以上のDCバイアス電圧(Vdc)を印加しつつ行うことを特徴とする請求項16から請求項18のいずれか1項に記載の成膜方法。
  20. 被処理体のSi含有部分上に金属シリサイド膜を成膜する成膜方法であって、
    プラズマを生成せずに前記被処理体のSi含有部分上に成膜しようとする金属シリサイド中の金属を含有する金属含有原料ガスを所定時間供給して金属−シリコン結合を生じさせる第1工程と、
    次いで金属含有原料ガスを供給しながらプラズマを生成して当該金属からなる金属膜を成膜し、その際の金属膜とSi含有部分との反応により金属シリサイド膜を形成する第2工程と
    を具備し、
    前記第2工程は、最初に金属含有原料ガスを低流量で供給し、次いで高流量で供給することを特徴とする成膜方法。
  21. 被処理体のSi含有部分上にチタンシリサイド膜を成膜する成膜方法であって、
    プラズマを生成せずに前記被処理体のSi含有部分上にTi含有原料ガスを所定時間供給してTi−Si結合を生じさせる第1工程と、
    次いでTi含有原料ガスを供給しながらプラズマを生成してTi膜を成膜し、その際のTi膜とSi含有部分との反応によりチタンシリサイド膜を形成する第2工程と
    を具備し、
    前記第2工程は、最初にTi含有原料ガスを低流量で供給し、次いで高流量で供給することを特徴とする成膜方法。
  22. 前記低流量は0.0005〜0.012L/minの範囲、前記高流量は0.0046〜0.020L/minの範囲であることを特徴とする請求項21に記載の成膜方法。
  23. 前記Ti膜の成膜は、TiClガス、Hガス、およびArガスを供給して行うことを特徴とする請求項9から請求項22のいずれか1項に記載の成膜方法。
  24. 前記チタンシリサイド膜を形成する工程は、被処理体を載置する載置台の温度を350〜700℃の範囲として行うことを特徴とする請求項9から請求項23のいずれか1項に記載の成膜方法。
  25. 前記金属は、Ti、Ni、Co、Pt、Mo、Ta、HfおよびZrから選択されたものであることを特徴とする請求項8または請求項20に記載の成膜方法。
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