JP2004158495A - 発光ダイオードおよび照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】波長300〜420nmに対して高い反射率を示す反射面を備えて発光効率の向上を図った発光ダイオードおよびこれを用いた照明装置を提供する。
【解決手段】発光ダイオードは、光導出窓1cを有する気密容器1と、Ag、NiおよびCrのグループから選択された一種または複数種を含む金属を主体とする反射性めっき膜2aが表面に形成されてなり気密容器1の内部に配設された反射手段2と、反射手段2内に装着された紫外線発光ダイオードチップ3と、気密容器1の内部に封入されたHeガスとを具備している。「紫外線」とは、主波長が波長300〜420nmの範囲内にあることをいう。
好適には、気密容器1はメタルシール形で、光導出窓は紫外線透過性である。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線発光ダイオードチップを備えた発光ダイオードおよびこれを用いた照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】発光ダイオードチップの周囲に反射板を配設して所望方向へ集光することは既知である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−345482号公報(第3−5頁、第1−13図)
特許文献1には、フラットタイプSMD構造のLEDランプ(第1−8図)と砲弾形(又は丸型)LEDランプ(第9−13図)が記載されている。
【0004】
前者は、SMDパッケージ24の凹部の表面が反射板として機能している。SMDパッケージ24の凹部内には、樹脂28を完全に充填させているが、SMDパッケージ24の凹部とフィルム29により閉ざされた空間(キャビティ)に、N2、Arなどの不活性ガスを充填してもよいし、真空またはこれに近い状態にしてもよいと記載されている。
【0005】
後者は、2本のリード43が互いに電気的に分離され、かつ、2本のリードにより凹部が形成されている。
【0006】
なお、特許文献1には、SMDパッケージ24および2本のリード43の材料について記載されていないが、一般にSMDパッケージは合成樹脂で形成されており、また2本のリードとしては表面にAuめっき膜を形成したCuなどの導電体が用いられている。
【0007】
また、特許文献1に記載されたLEDチップ25は、SiC基板またはGaN基板上に形成されたGaN系青色のLEDチップである。さらに、特許文献1に記載された発光装置は、白色光を得るために、YAG蛍光体を混入したフィルム29を備えている。そして、LEDチップ25から出力された青色光がフィルム29を経由してSMDパッケージ24の外部へ放出される際に、YAG蛍光体から黄色光が出力され、青色光と黄色光が混合して白色光が出力される旨記載されている。
【0008】
特許文献1に見られるように、補色関係にある青色光と黄色光の2色の加法混色により白色光を作り出す場合、当該白色光の色温度および演色性の点で十分に満足することができないことから、紫外線発光形の発光ダイオードチップと3波長発光形の蛍光体を用いて白色光を作り出す発光ダイオードが開発されている。
【0009】
白色発光形の発光ダイオードは、高い演色性が得られることから、白熱電球や蛍光ランプによる一般照明の分野においても代替し得る可能性がある。しかし、紫外線発光形の発光ダイオードチップから発生した紫外線をそのまま外部へ取り出すように構成した発光ダイオードも紫外線を得る手段として有用である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの発光ダイオードの用途を一層拡大するためには、発光効率の向上、コスト低減など克服されるべき幾つかの課題がある。
【0011】
そこで、本発明者は、紫外線発光形の発光ダイオードチップを用いた発光ダイオードにおける発光効率の向上について調査したところ、従来の発光ダイオードにおいては、砲弾形(丸形)やメタルシール形の場合、発光ダイオードチップやボンディングワイヤの接続の信頼性を高めるために、反射面を含めてリードの表面にAuめっきを形成して使用している。Auめっき膜からなる反射面は、赤色光や赤外線に対して高い反射率を示すが、紫外線発光形の発光ダイオードチップが放射する波長300〜420nmに対する反射率が40%程度であり、これが発光ダイオードの発光効率を低下させていることが分かった。
【0012】
一方、フラットタイプSMD構造の場合、SMDパッケージを合成樹脂成形により形成するので、反射面も合成樹脂の生地色によって形成される関係で、高い反射率が得にくいともに、紫外線が反射面に吸収されやすいという問題がある。
【0013】
本発明は、波長300〜420nmに対して高い反射率を示す反射面を備えて発光効率の向上を図った発光ダイオードおよびこれを用いた照明装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を達成するための手段】請求項1の発明の発光ダイオードは、光導出窓を有する気密容器と;Ag、NiおよびCrのグループから選択された一種または複数種を含む金属を主体とする反射性めっき膜が表面に形成されてなり気密容器の内部に配設された反射手段と;反射手段内に装着された紫外線発光ダイオードチップと;気密容器の内部に封入されたHeガスと;を具備していることを特徴としている。
【0015】
本発明および以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味は次による。
【0016】
<気密容器について> 気密容器は、光導出窓を有し、かつ、内部に空室が形成されている。光導出窓は、気密容器の一部を構成し、光を空室から気密容器の外部へ導出する機能を担う。空室は、後述する紫外線発光ダイオードチップおよび反射手段を外部と気密に隔絶された状態で収納するために機能する。
【0017】
気密容器は、上記の機能を有していれば、基本的にはどのような材料で形成されていてもよい。すなわち、気密容器は、金属、セラミックスなどの無機質材料や合成樹脂などの有機質材料などのいずれで形成されていてもよい。しかし、長期間にわたり優れた気密性および耐久性を維持するためには、無機質材料が適している。さらに、相対的に優れた熱拡散性を有する気密容器を得るためには、金属材料が適している。したがって、金属材料を主体とする気密容器は、気密性、耐久性および熱拡散性に優れている。一方、セラミックスを主体とする気密容器においても、窒化アルミニウムなど熱伝導性の良好なセラミックスを用いることにより、熱拡散性を良好にすることができる。
【0018】
光導出窓は、紫外線発光ダイオードチップから発生した紫外線を外部へ導出して利用する場合には、当該紫外線透過性の透光性材料を用いて構成する。
【0019】
気密容器の封着手段としては、使用する構成材料に応じて既知の各種手段を適宜選択して用いることができる。例えば、金属材料からなる気密容器の場合、シーム溶接、レーザー溶接、金属蝋付けおよびフリットガラスなどを用いることができる。セラミックスからなる気密容器の場合、フリットガラスシールおよび金属蝋付けなどを用いることができる。また、光導出窓と気密容器との間の封着に対しても上述した各種手段を適宜選択して用いることができる。
【0020】
<反射手段について> 反射手段は、後述する紫外線発光ダイオードチップから放射される紫外線を反射する手段であり、気密容器の内部の空室内に配設される。反射手段により反射された紫外線は、直接または可視光などに波長変換されてから光導出窓から外部へ導出される。
【0021】
また、反射手段は、Ag、NiおよびCrのグループから選択された一種または複数種を含む金属を主体とする反射性めっき膜が反射形状体の表面に形成されることによって構成されている。なお、反射形状体は、反射手段の基体であり、反射性被膜を担持する。上記の金属を主体とする反射性めっき膜は、紫外線発光ダイオードチップから放射される紫外線に対して高い反射率を示す。さらに、上記反射性めっき膜は、好適には光沢膜として形成されていて、鏡面反射率の高い鏡面反射面を構成している。このような反射性めっき膜として好適な鏡面反射面は、例えば光沢剤を混合しためっき液を用いためっきにより比較的容易に得ることができる。
【0022】
さらに、反射手段は、紫外線発光ダイオードチップの周囲を包囲するように配設されるが、所望により気密容器の内面のほぼ全体にわたって配設することができる。
【0023】
さらにまた、反射手段は、以下に示す幾つかの構造によって配設することができる。
1.比較的小さな隙間を介して絶縁関係に離間対向し、かつ、気密に配置された一対のリードを成形して形成された凹部の内面に反射性被膜を形成することで反射手段を構成する。なお、この構造の場合、一対のリードをメタルベースとして機能させて、メタルベースを気密容器の一部として構成することができる。
2.一方のリードを兼ねるメタルベースに凹所を形成し、その凹所の内面に反射性被膜を形成することで反射手段を構成する。
3.気密容器の空室内に気密容器とは別体の例えば椀形の反射手段を配設し、反射手段の内部に紫外線発光ダイオードチップを装着する。
【0024】
反射手段の反射形状体の内面に形成される反射性めっき膜は、リード機能を担う金属部材の表面にAuめっき膜を介して形成することができる。しかし、Auめっき膜を形成しないで、反射性めっき膜を金属部材の表面に直接形成することによって製造プロセスを簡単にすることができる。
【0025】
<紫外線発光ダイオードチップについて> 紫外線発光ダイオードチップは、付勢されて作動したときに紫外線を放射する。本発明において、「紫外線」とは、波長300〜420nmの放射を意味する。
【0026】
また、紫外線発光ダイオードチップは、構成材料が限定されないが、例えばGaN系、SiC系およびZnSe系などにより得られたものを用いることができる。
【0027】
さらに、発光ダイオードチップは、反射手段内に適当な手段により装着される。装着する面は、発光側のアノードおよびカソードのある側であってもよいし、その反対側の面であってもよい。前者の場合、反射手段を兼ねた一方のリードにアノードを、他方のリードにカソードを、それぞれ導電的に接着するのがよい。後者の場合、紫外線発光ダイオードチップの背面を反射手段の内面例えば底面に接着すればよい。この場合の反射手段は、一方のリードを兼ねるメタルベースなどの金属体であってもよいし、気密容器のセラミックス体であってもよい。紫外線発光ダイオードチップを装着するには、銀ペーストのような接着手段を用いることができる。
【0028】
紫外線発光ダイオードチップを装着する際に、装着の信頼性を高めるために、リードの装着部にAuめっき膜を形成することができる。この場合、予めAuめっき膜を形成してから反射性めっき膜をAuめっき膜の上に重ねて形成してもよいし、装着予定部の反射性めっき膜を除去してからその除去部分にAuめっき膜を形成してもよい。
【0029】
<Heガスについて> Heガスは、希ガスで不活性であり、気密容器内に封入されて酸化性ガスの気密容器内への進入を阻止するとともに、その優れた熱伝導性のために紫外線発光ダイオードチップの放熱を促進する。Heガスの封入圧は、大気圧に対して高低および同等のいずれであってもよい。Heガスの気密容器内に封入は、例えばHeガス雰囲気中で気密容器を封着することにより行うことができる。
【0030】
また、所望によりHeガスに加えてNガスなど他のガスを混合することもできる。
【0031】
<本発明のその他の構成について> 本発明の必須構成要件ではないが、以下の構成を付加することができる。
1.ボンディングワイヤ 紫外線発光ダイオードチップのアノードおよびカソードが反射手段に対する非装着面側に位置するように配設される場合には、アノードおよびカソードとそれぞれのリードとの間をボンディングワイヤにより接続することができる。なお、ボンディングワイヤとしては、Auの細線が好適であるが、これに限定されない。
2.外部リード部材 紫外線発光ダイオードチップのアノードおよびカソードを外部へ導出するために、一対のリードを介して気密容器の外部に外部リード部材を気密に突出させることができる。この場合、気密容器の内部にあるリードを気密容器の外部まで気密に延長させて外部リード部材とすることができる。しかし、外部リード部材をリードと別体にすることもできる。
【0032】
<本発明の作用について> 本発明においては、反射手段がAg、NiおよびCrのグループから選択された一種または複数種を含む金属を主体とする反射性めっき被膜を備えているので、紫外線発光ダイオードチップから放射される波長300〜420nm、好適には300〜400nm、より一層好適には350〜380nmの紫外線に対する反射率がAuより高くなり、その結果紫外線の発光効率が向上した発光ダイオードを得ることができる。特にNi−Cr合金のときにはAl箔に近い高い紫外線反射率を示す。また、Ni−Sn−Co合金のときにはNi−Cr合金に次いで高い紫外線反射率を示す。
【0033】
Ag、NiおよびCrのグループから選択された一種または複数種を含む金属は、Agが温度300Kにおいて、427〔W/(m・℃)〕、Niが温度300Kにおいて、90.5〔W/(m・℃)〕、Crが温度300Kにおいて、427〔W/(m・℃)〕であり、Agを除いて、Auの熱伝導率(温度300Kにおいて、90.3〔W/(m・℃)〕)に比較して小さい。しかし、上記反射性めっき膜を備えていることにより、紫外線発光ダイオードチップからの発生熱の熱拡散性が必ずしも良好ではないにしても、気密容器の内部にHeガスが封入されていて、Heの熱伝導率(温度473Kにおいて、2.39E−1〔J/(m・s・K)〕)は、Nの熱伝導率(温度473Kにおいて、3.81E−2〔J/(m・s・K)〕)に比較して頗る大きいため、Heガスを介して上記発生熱が直接拡散されやすくなる。発光ダイオードチップの発生熱が良好に熱拡散されないと、発光ダイオードチップが劣化するため、寿命が短くなるという問題があるが、本発明においては、上記のように気密容器内に封入されたHeガスによる熱拡散が良好であるから、長期間にわたり良好な寿命特性を示す。
【0034】
したがって、本発明によれば、紫外線発光効率が高いとともに、優れた寿命特性を有する発光ダイオードを得ることができる。
【0035】
請求項2の発明の発光ダイオードは、請求項1記載の発光ダイオードにおいて、気密容器は、紫外線透過性の光導出窓を有するメタルキャップおよびメタルキャップの開口端に封着されたメタルベースを備えたメタルシール形であり;反射手段は、気密容器のメタルベースに形成された凹所および凹所の内側面および発光ダイオードチップの周囲の底面にわたって一体に形成された反射性めっき膜により構成されている;ことを特徴としている。
【0036】
本請求項は、請求項1の発明のうち特に好適な構成を具備した発明を規定している。
【0037】
すなわち、気密容器は、メタルキャップおよびメタルベースを封着して形成されている。メタルキャップは、紫外線透過性の光導出窓を有している。なお、「紫外線透過性」とは、少なくとも紫外線発光ダイオードチップから放射される紫外線の波長域を実質的に透過する程度の透過性を有していればよい。メタルベースは、メタルキャップの開口端に封着されることによって、気密容器の内部に空室が形成される。また、メタルキャップには、凹所が形成される。なお、メタルキャップは、紫外線発光ダイオードチップに接続する一対のリードの一方または両方を兼ねることができる。しかし、これは必須ではない。なお、両方のリードを兼ねる場合、メタルベースを絶縁体例えばセラミックスやガラスなどにより小間隔で離間された一対の導電体金属により形成する。
【0038】
また、メタルキャップおよびメタルベースは、その構成材量が限定されないが、熱膨張率および封着性の点でコバール(Fe−Ni−Cr合金)を用いて形成するのが好適である。
【0039】
さらに、光導出窓には、ガラスなどを用いることができ、この場合メタルキャップにガラス溶着によって直接またはフリットガラスを介して気密に封着することができる。
【0040】
反射手段は、メタルベースに形成した凹所が形状形成体となり、その内面の周側面および底面の少なくとも紫外線発光ダイオードチップの周囲にわたりAg、NiおよびCrのグループから選択された一種または複数種を含む金属を主体とする反射性めっき膜を一体に形成することによって形成されている。
【0041】
紫外線発光ダイオードチップは、メタルベースの凹所即ち反射手段の底面に装着される。メタルベースの凹所の紫外線発光ダイオードチップを装着される位置には、紫外線発光ダイオードチップ装着の信頼性を高めるために、Auのめっき膜を形成することができる。
【0042】
そうして、本発明においては、気密容器がメタルシール形であるために、長期間にわたり耐久性に優れるとともに、紫外線透過性の光導出窓を備えているため、紫外線発光ダイオードチップから放射される紫外線を外部へ導出して種々の紫外線応用に利用することができ、したがって本発明の発光ダイオードは、紫外線応用装置に用いるのに好適である。
【0043】
請求項3の発明の発光ダイオードは、請求項1または2記載の発光ダイオードにおいて、紫外線発光ダイオードチップは、発光の主波長が300〜420nmの範囲内にあることを特徴としている。
【0044】
本発明は、紫外線発光ダイオードチップから放射する紫外線の主波長が含まれる波長範囲を規定している。なお、発光の主波長は、好適には300〜400nm、より一層好適には350〜380nmの放射を意味する。波長300〜400nmが好適で、さらに波長350〜380nmがより一層好適であるとは、発光ダイオードチップの得やすさおよび演色性の良好な白色光を得やすいからである。
【0045】
そうして、本発明においては、演色性の良好な可視光を発生させやすい発光ダイオードが得られる。
【0046】
請求項4の発明の照明装置は、照明装置本体と;照明装置本体に配設された請求項1ないし3のいずれか一記載の発光ダイオードと;発光ダイオードを付勢する点灯回路と;を具備していることを特徴としている。
【0047】
本発明において、「照明装置」とは、発光ダイオードから発生する放射を何らかの目的で利用する全ての装置を含む広い概念であり、例えば各種紫外線応用装置、各種照明器具、前照灯、尾灯、表示灯、標識灯、装飾灯、広告灯、信号灯、各種計器パネル、携帯電話、携帯端末器および各種OA機器などである。
【0048】
また、「照明装置本体」とは、照明装置から発光ダイオードおよび発光ダイオードの点灯回路を除いた残余の部分をいう。
【0049】
さらに、「点灯回路」とは、発光ダイオードを付勢するための回路手段をいい、複数の発光ダイオードを直列または直並列接続して同時にまたは適数を適宜切り換え可能に点灯するように構成することができる。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0051】
図1および図2は、本発明の発光ダイオードにおける第1の実施の形態を示し、図1は断面図、図2は平面図である。各図において、1は気密容器、2は反射手段、3は紫外線発光ダイオードチップ、4はボンディングワイヤ、5、6は外部リード、7はフリットガラスである。
【0052】
気密容器1は、メタルシール形で、メタルキャップ1a、メタルベース1bおよび光導出窓1cを備えて構成され、内部に空室1dが形成されている。メタルキャップ1aは、コバールからなり、円筒状をなしている。メタルベース1bは、コバールからなり、円盤状をなしているとともに、上面に凹所1b1が、また上下に貫通する通孔1b2が、それぞれ形成されている。凹所1b1は、傾斜した周側面および底面を有している。通孔1b2は、凹所1b1の脇に位置している。メタルキャップ1aの図1において下部の開口端とメタルベース1bとは、互いに嵌合し、かつ、レーザー溶接により気密に溶接されている。
【0053】
また、気密容器1の光導出窓1cは、紫外線透過性ガラスからなり、メタルキャップ1aの上部開口部にガラス溶着により気密に封着されている。
【0054】
さらに、気密容器1の空室1d内には、Heガスが封入されている。
【0055】
反射手段2は、メタルベース1bの凹所1b1および凹所1b1の内面およびメタルベースの上面に一体に形成された反射性めっき膜2aにより構成されている。なお、メタルベース1bの上面の後述するボンディングワイヤ4を接続する部分とメタルベースの上面に露出した外部リード6の端面および後述するフリットガラス7の部分ならびに凹所1b1の中央部には反射性めっき被膜2aを形成しないか、形成後に除去する。そして、メタルベース1bの上面のボンディングワイヤ4を接続する部分、外部リード6、7および凹所1b1の中央部には、図示を省略しているが、Auめっき膜を形成してある。
【0056】
また、反射性めっき膜2aは、Ag、NiおよびCrのグループから選択した一種または複数種を含む金属を主体として構成されている。そして、電気めっきにより反射性めっき膜2aを形成している。
【0057】
紫外線発光ダイオードチップ3は、GaN系のものをアノードおよびカソードを上にし、背面をメタルベース1bの凹所1b1の底面中央にAgペーストによって装着している。
【0058】
ボンディングワイヤ4は、その一対が用いられ、そのいずれもAuの細線からなり、一端が紫外線発光ダイオードチップ3のアノードおよびカソードに、他端が外部リード6の端面およびメタルベース1bの上面のAuめっき膜を形成した箇所に接続している。
【0059】
外部リード5、6は、Auめっき膜を外面に形成したCu線材からなる。一方の外部リード5は、上端がメタルベース1bの底面の適所に溶接されて下方へ突出している。他方の外部リード6は、メタルベース1bに上下に貫通した通孔1b2内を気密に、かつ、メタルベース1bと絶縁状態で挿通され、上端がメタルベース1bの内面に露出している。
【0060】
フリットガラス7は、外部リード6とメタルベース1bの通孔1b2との間の隙間に充填されて外部リード6をメタルベース1bに対して絶縁状態にするとともに、メタルベース1bを気密に貫通させている。
【0061】
図3は、アルミニウム箔を標準としたときのAu、Ni−Cr合金、Ni−Sn−Co合金およびNiからなる光沢めっき膜の分光反射率特性を示すグラフである。図において、横軸は波長(nm)を、縦軸は反射率(%)を、それぞれ示す。図中、曲線AはNi−Cr合金、曲線BはNi−Sn−Co合金、曲線CはNi、曲線DはAu、曲線Sはアルミニウム箔標準である。
【0062】
図から理解できるように、波長300〜420nmの範囲における反射率は、高い方からNi−Cr合金、Ni−Sn−Co合金、NiおよびAuの順になっている。しかも、Ni−Cr合金、Ni−Sn−Co合金およびNiの反射率は、Auのそれに比較して明らかに大きい。特に前2者の合金の反射率が顕著に高く、紫外線発光ダイオードチップから放射される紫外線に対して優れた反射特性を有していることが分かる。
【0063】
以下、本発明のその他の実施の形態を図4ないし図6を参照して説明する。なお、各図において、図1および図2と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0064】
図4は、本発明の発光ダイオードにおける第2の実施の形態を示す断面図である。図において、8は蛍光体層である。
【0065】
蛍光体層8は、Sm、Eu付活硫酸化ランタン(赤色発光)、Eu付活アルミン酸塩(緑色発光)およびEu付活リン酸塩(青色発光)の混合蛍光体を主体として構成され、光導出窓1cの内面に配設されている。なお、蛍光体層8は、蛍光体、結着剤、バインダーおよび溶剤からなる蛍光体スラリーを塗布乾燥、焼成して形成する。
【0066】
光導出窓1cは、可視光を透過するが紫外線に対しては殆ど透過しない硬質ガラスにより形成されている。
【0067】
そうして、本実施の形態においては、蛍光体層8を配設していることにより、紫外線発光ダイオードチップ3から放射される紫外線が反射手段2により反射されて蛍光体層8を照射する。これにより、蛍光体層8の蛍光体が励起されて白色光を発生し、光導出窓1cを通過して外部へ導出される。
【0068】
図5は、本発明の照明装置の一実施の形態を示す断面図である。図において、11は照明装置本体、12は複数の発光ダイオードである。
【0069】
照明装置本体11は、配線基板11aおよび拡散透孔パネル11bを備えて構成されている。
【0070】
すなわち、配線基板11aは、後述する発光ダイオード12を実装している。
【0071】
拡散透孔パネル11bは、配線基板の前面側を包囲するように配設されている。
【0072】
発光ダイオード12は、図4または図5および図6に示す構成のものが用いられる。そして、配線基板11aに整列して実装され、図示を省略している点灯回路から付勢されて作動する。
【0073】
そうして、照明装置は、複数の発光ダイオード12が点灯回路により付勢されて作動すると、白色光を発生する。発生した白色光は、拡散透孔パネル11bを通過して適度に拡散されて外部を照明する。
【0074】
【発明の効果】請求項1ないし3の各発明によれば、光導出窓を有する気密容器と、Ag、NiおよびCrのグループから選択された一種または複数種を含む金属を主体とする反射性めっき膜が表面に形成されてなり気密容器の内部に配設された反射手段と、反射手段内に装着された紫外線発光ダイオードチップと、気密容器の内部に封入されたHeガスとを具備していることにより、波長300〜420nmの放射に対する反射率がAuより高くなる一方、Heの熱伝導率が大きいため、Heガスを介して紫外線発光ダイオードチップの発生熱が直接拡散されやすくなるので、紫外線発光効率が高くて、しかも、優れた寿命特性を有する発光ダイオードを提供することができる。
【0075】
請求項2の発明によれば、加えて気密容器が紫外線透過性の光導出窓を有するメタルキャップおよびメタルキャップの開口端に封着されたメタルベースを備えたメタルシール形であり、反射手段は、気密容器のメタルベースに一体に形成されていることにより、紫外線発光ダイオードチップから放射される紫外線を外部へ導出して利用することできるとともに、耐久性の優れた発光ダイオードを提供することができる。
【0076】
請求項3の発明によれば、加えて紫外線発光ダイオードチップは、発光の主波長が300〜420nmの範囲内にあることにより、演色性の良好な可視光を発生させやすい発光ダイオードを提供することができる。
【0077】
請求項4の発明によれば、照明装置本体と、照明装置本体に配設された請求項1ないし3のいずれか一記載の発光ダイオードと、発光ダイオードを付勢する点灯回路とを具備していることにより、請求項1ないし3の効果を有する照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発光ダイオードにおける第1の実施の形態を示す断面図
【図2】同じく平面図
【図3】アルミニウム箔を標準としたときのAu、Ni−Cr合金、Ni−Sn−Co合金およびNiからなる光沢めっき膜の分光反射率特性を示すグラフ
【図4】本発明の発光ダイオードにおける第2の実施の形態を示す断面図
【図5】本発明の照明装置の一実施の形態を示す断面図
【符号の説明】
1…気密容器、1a…メタルキャップ、1b…メタルベース、1c…凹所器、1d…空室、2…反射手段、2a…反射性めっき膜、3…紫外線発光ダイオードチップ、4…ボンディングワイヤ、5…外部リード、6…外部リード、7…フリットガラス

Claims (4)

  1. 光導出窓を有する気密容器と;
    Ag、NiおよびCrのグループから選択された一種または複数種を含む金属を主体とする反射性めっき膜が表面に形成されてなり気密容器の内部に配設された反射手段と;
    反射手段内に装着された紫外線発光ダイオードチップと;
    気密容器の内部に封入されたHeガスと;
    を具備していることを特徴とする発光ダイオード。
  2. 気密容器は、紫外線透過性の光導出窓を有するメタルキャップおよびメタルキャップの開口端に封着されたメタルベースを備えたメタルシール形であり;
    反射手段は、気密容器のメタルベースに形成された凹所および凹所の内側面および発光ダイオードチップの周囲の底面にわたって一体に形成された反射性被膜により構成されている;
    ことを特徴とする請求項1記載の発光ダイオード。
  3. 紫外線発光ダイオードチップは、発光の主波長が300〜420nmの範囲内にあることを特徴とする請求項1または2記載の発光ダイオード。
  4. 照明装置本体と;
    照明装置本体に配設された請求項1ないし3のいずれか一記載の発光ダイオードと;
    発光ダイオードを付勢する点灯回路と;
    を具備していることを特徴とする照明装置。
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