JP2004158347A - 端子固定状態検査装置及び方法 - Google Patents

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Kunihiko Watanabe
邦彦 渡邉
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Abstract

【課題】コネクタハウジングへの端子の固定状態を的確に検査することができる端子固定状態検査装置及び方法を提供する。
【解決手段】撮像カメラ51がコネクタ1のランス成形用開口部を介してキャビティ内のランスの状態を撮像し、その画像に基づいて、情報処理部59がランスと端子との係合状態の良否を判断する。撮像カメラ51のレンズ部61は、物体側及び像側にテレセントリックとなっている。これに伴い、レンズ部61とコネクタ1との間に空間分割体53を設け、それらの間の空間に塵埃等が侵入して画像が劣化するのを防止する。空間分割体53内には、清浄空気を供給して外界に対して正圧とする。空間分割体53の前端部に連結したコネクタ装着部55に、コネクタ1をロックするロック機構105、ロックを解除するロック解除機構107、コネクタ1の着脱を検知する検知スイッチ111を設けている。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コネクタハウジングのキャビティ内に挿入された端子を、キャビティ内面に設けられたランスを係合させることにより固定するコネクタについての端子固定状態検査装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図12は本発明に係る端子固定状態検査装置が適用されるコネクタの斜視図であり、図13はそのコネクタにおけるコネクタハウジングのキャビティ内の構成及び端子の構成を示す一部破断分解斜視図である。このコネクタ1は、図12及び図13に示すように、端子固定構造として、背面側からコネクタハウジング3のキャビティ5内に挿入された端子7を、キャビティ5内面に設けられたランス9を端子7のランス係合孔11に係合させることにより固定する構造を有しているとともに、ランス9の前端部13の少なくと一部がキャビティ5の前面側開口15を介してコネクタ1の前方側から視認可能となっている。このコネクタ1では、多数のキャビティ5がマトリクス状に設けられている。
【0003】
ここで、キャビティ5の前面側開口15は、仕切部17によって、相手側端子が挿入される端子挿入用開口部19と、ランス9を成形するためのランス成形用開口部21とに分割されており、そのランス成形用開口部21を介してランス9の前端面(前端部)13の少なくとも一部が外部から視認可能となっている。なお、ランス9の前端面13とは、図14に示すように、ランス9の先端部におけるコネクタ1の前方側に向いた端面全体をいう。
【0004】
端子7は、雌形の圧着端子であり、電線23に圧着固定されている。端子7の先端側には、相手側端子である雄端子が挿入されて嵌合接続される筒形の嵌合部25が設けられており、ランス係合孔11は、嵌合部25の側壁部に設けられている。
【0005】
ランス9は、図13及び図14に示すように、その先端部がキャビティ5の前面側開口15を向くようにキャビティ5内の内壁面から略L字形に突設されており、前記先端部に図13及び図14における上方から押圧力が与えられると、矢印A方向に弾性的に撓み変形するようになっている。ランス9の先端部には、端子7のランス係合孔11に嵌合して係合する係合凸部27が設けられている。係合凸部27における端子7の挿入方向B上流側の側面27aは、スロープ形状となっている。
【0006】
端子7を背面側からキャビティ5内に挿入すると、端子7がランス9の係合凸部27のスロープ状の側面27aに摺接し、端子7によってランス9が矢印A方向に撓み変形されつつ端子7が進入してゆき、図14に示すように、端子7がキャビティ5内における所定位置に到達するのに伴って、ランス9の復元力により係合凸部27が端子7のランス係合孔11に嵌まり込んで係合し、これによって端子7が前記所定位置に抜け止め固定される。この固定状態では、端子7のいずれかの部分の前方側端面(例えば、嵌合部25の前端部)と、キャビティ5の内周面に設けられる当接部とが当接し、それによって端子7の挿入方向Bへのそれ以上の移動が止められているとともに、ランス9の係合部27により端子7の挿入方向Bと反対方向への移動も止められている。
【0007】
このように、ランス9が端子7のランス係合孔11に適正に係合した場合には、端子7の固定も適正に行われるのであるが、図15に示すように、ランス9とランス係合孔11との係合が不適正である場合には、端子7の固定も不適正なものとなる。この係合不良の要因としては、種々の要因があるが、例えば、図16及び図17に示すようなランス9の成形不良がある。図16の例ではランス9にバリ29が生じており、図17の例ではランス9の矢印Pで示す部分に変形が生じている。
【0008】
このようなコネクタ1における端子7の固定状態の検査についての第1の従来技術としては、キャビティ5内に挿入された各端子7を検査治具により押圧して固定状態を検査するものがある。この第1の従来技術に係る検査治具では、図18に示すように、個別に進退移動可能に設けられるとともに、コイルバネ31により個別に付勢された複数の端子押圧部33がキャビティ5の配置に対応して設けられている。そして、その端子押圧部33により、各端子7をコネクタ1の前面側から押圧し、各端子7が後方側に移動するか否かを確認することにより、端子7の固定状態の良否を検査するようになっている。
【0009】
また、第2の従来技術としては、特許文献1記載のものがある。この第2の従来技術では、カメラによりコネクタ1の前面側を斜め方向から撮像し、その画像に基づき、キャビティ5の前面側開口15に対応する画像部分中に占める端子7の画像の面積の比率を求め、その面積の比率に基づいて、端子7の挿入状態の良否を検査するようになっている。この方法は、端子7が適正位置まで挿入されている状態に比して、端子7の挿入が不十分で端子7が適正位置よりも手前側で止まっている場合には、コネクタ7の前面を斜めから見た場合における前面側開口15内における端子7の見える面積の割合が減少することを利用したものである。
【0010】
【特許文献1】
特開平7−114968号
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の第1の従来技術に係る端子7を検査治具により押圧して端子7の固定状態を検査する方法では、ランス9が端子7と適正に係合しているか否かの確認がなされないため、ランス9と端子7とが適正に係合していなくとも、押圧検査により端子7が後退移動しなかった場合には良品として判定されてしまい、検査の信頼性が低下する。例えば、ランス9と端子7とが係合していなくとも、▲1▼端子7とキャビティ5の内面との摩擦力がたまたま大きくて端子7を押圧しても動かない場合や、▲2▼端子7のランス係合孔11の変形やランス9の成形不良によるバリや変形等により、ランス9と端子7との係合状態が不完全であるが、端子7を押圧しても動かない場合や、▲3▼端子7に接続した電線23が突っ張って、端子7を押圧しても動かない場合などがある。
【0012】
また、前述の第2の従来技術においても、ランス9が端子7と適正に係合しているか否かの確認がなされないため、ランス9と端子7とが適正に係合していなくとも、端子7が適正位置まで挿入されていさえすれば良品として判定されてしまう。
【0013】
そこで、本発明は、コネクタハウジングへの端子の固定状態を的確に検査することができる端子固定状態検査装置及び方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための技術的手段は、端子固定構造として、背面側からコネクタハウジングの複数のキャビティ内にそれぞれ挿入された端子を、前記キャビティ内面に設けられたランスを前記端子のランス係合孔に係合させることにより固定する構造を有し、前記ランスの前端部の少なくと一部が前記キャビティの前面側開口を介して視認可能となっているコネクタについての端子固定状態検査装置であって、前記前面側開口を介して前記キャビティ内の前記ランスの状態を撮像する撮像手段と、前記撮像手段によって撮像された画像に基づいて、前記ランスと前記端子の前記ランス係合孔との係合状態の良否を判断する判断手段と、を備える。
【0015】
好ましくは、前記キャビティの前記前面側開口は、仕切部によって、相手側端子が挿入される端子挿入用開口部と、前記ランスを成形するためのランス成形用開口部とに分割されており、前記ランスは、前記ランス係合孔に適切に係合した状態と、前記ランス係合孔に係合せず、前記端子によって前記端子から離反する方向に撓み変形された状態とでは、前記ランス成形用開口部を介して視認されるその前端部の割合が異なっており、前記判定手段は、前記画像における前記ランス成形用開口部を介して撮像されている前記ランスの前記前端部の割合に基づいて、前記ランスと前記端子の前記ランス係合孔との係合状態の良否を判断するのがよい。
【0016】
また、好ましくは、前記撮像手段は、前記コネクタの前記前面側における前記キャビティが形成される領域全体を一度に撮像可能な口径を有し、物体側及び像側のうちの少なくとも物体側にテレセントリックな撮像レンズ系と、前記撮像レンズ系によって結像された前記コネクタの前記前面側の画像を撮像する撮像素子を有する撮像部と、を備えるのがよい。
【0017】
さらに、好ましくは、前記撮像レンズ系は、物体側及び像側の両方にテレセントリックであるのがよい。
【0018】
また、好ましくは、前記撮像手段は、前記撮像レンズ系を収容したレンズケースをさらに備え、前記端子固定状態検査装置は、前記レンズケースに連結され、前記撮像レンズ系から前記コネクタの前面までの光学経路に沿った空間を外界から分割する空間分割体をさらに備え、前記空間分割体は、前記光学経路に沿って延びる略筒形状を有し、その撮像レンズ系側端部が、その内部への異物侵入を防止可能な態様で前記レンズケースに連結された筒体と、前記筒体のコネクタ側開口部に装着され、前記筒体内への異物侵入を防止可能な態様で前記コネクタ側開口部を閉鎖する透明板と、を備えるのがよい。
【0019】
さらに、好ましくは、前記空間分割体の前記筒体が略L字形に屈曲されており、前記空間分割体は、前記筒体内に配置され、前記透明板を介して前記筒体内に入射した前記コネクタの前面側からの光を前記筒体の屈曲形状に沿って前記撮像レンズ系側に反射させる反射手段をさらに備えるのがよい。
【0020】
また、好ましくは、前記空間分割体は、この端子固定状態検査装置が設置される検査図板に設けられる貫通孔を介して、そのコネクタ側端部が前記検査図板の上面側に突出するように配置されるのがよい。
【0021】
さらに、好ましくは、前記筒体に設けられた内外に貫通する貫通孔に連通された第1の送気管と、前記第1の送気管を介して前記空間分割体の内部空洞内に清浄空気を送気する第1の送気手段と、をさらに備えるのがよい。
【0022】
また、好ましくは、前記空間分割体のコネクタ側端部に連結されるコネクタ装着部をさらに備え、前記コネクタ装着部は、略筒形状を有し、前記筒体のコネクタ側端部に連結され、そのコネクタ挿入側開口部から挿入された前記コネクタに外嵌して位置決め保持する保持部材と、前記保持部材に設けられ、前記保持部材に挿入された前記コネクタの前面と前記透明板との間の隙間空間内に、外部から供給される清浄空気を吹き出す空気吹出し部と、前記保持部材における前記隙間空間を挟んで前記空気吹出し部と対向する位置に設けられ、前記空気吹出し部から吹き出された前記清浄空気を前記隙間空間外に排気する排気部と、を備え、前記端子固定状態検査装置は、前記空気吹出し部に前記清浄空気を送気するための第2の送気管と、前記第2の送気管を介して前記空気吹出し部に前記清浄空気を送気する第2の送気手段と、をさらに備えるのがよい。
【0023】
さらに、好ましくは、前記空気吹出し部は、前記透明板及び前記コネクタの前面に、前記透明板及び前記前面の外側におけるその斜め前方から前記清浄空気を吹き付ける複数の吹出し孔を備えるのがよい。
【0024】
また、好ましくは、前記空間分割体のコネクタ側端部に連結されるコネクタ装着部をさらに備え、前記コネクタ装着部は、略筒形状を有し、前記筒体のコネクタ側端部に連結され、そのコネクタ挿入側開口部から挿入された前記コネクタに外嵌して位置決め保持する保持部材と、前記保持部材に設けられ、前記保持部材内の所定位置に前記コネクタが挿入されるのに伴って、前記コネクタに設けられる所定の係合部に係合して前記コネクタを前記所定位置に抜け止め固定するロック爪を有するロック機構と、所定の押圧操作力により前記ロック爪を駆動して前記ロック爪と前記係合部との係合を解除するロック爪駆動部材を有するロック解除機構と、を備えるのがよい。
【0025】
さらに、好ましくは、前記コネクタ装着部は、前記保持部材に設けられ、前記保持部材内の所定位置に挿入された前記コネクタの一部を挿入方向と反対方向に弾性的に押圧する押圧部材をさらに備えるのがよい。
【0026】
また、好ましくは、前記コネクタ装着部は、前記保持部材に設けられ、前記コネクタの前記保持部材への着脱を検知する検知手段をさらに備え、前記判断手段は、前記検知手段が前記コネクタの前記保持部材に対する装着を検知するのに応答して、前記撮像手段の前記画像に基づく前記係合状態の良否判断を開始するのがよい。
【0027】
さらに、好ましくは、検査結果を記録する記録手段をさらに備え、前記判断手段は、前記検知手段が前記コネクタの前記保持部材からの離脱を検知するのに応答して、その離脱されたコネクタについての検査結果を前記記録手段に記録するのがよい。
【0028】
また、前記目的を達成するための技術的手段は、端子固定構造として、背面側からコネクタハウジングのキャビティ内に挿入された端子を、前記キャビティ内面に設けられたランスを前記端子のランス係合孔に係合させることにより固定する構造を有し、前記ランスの前端部の少なくと一部が前記キャビティの前面側開口を介して視認可能となっているコネクタについての端子固定状態検査方法であって、前記前面側開口を介して前記キャビティ内の前記ランスの状態を撮像手段によって撮像し、前記撮像手段によって撮像された画像に基づいて、前記ランスと前記端子の前記ランス係合孔との係合状態の良否を判断する。
【0029】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る端子固定状態検査装置の要部構成を示す図である。この端子固定状態検査装置は、前述の図12に示すコネクタ1における端子7の固定状態の検査を行うための装置であり、図1に示すように、コネクタ1を撮像する撮像カメラ(撮像手段)41と、その撮像カメラ41をXY方向に駆動する駆動機構43と、検査結果等を出力する出力部45と、検査結果等を記録する記録部47と、情報処理部(判断手段)49とを備えている。そして、この端子固定状態検査装置では、撮像カメラ41により、コネクタ1の前面側からランス成形用開口部21を介して各キャビティ5内のランス9の状態を撮像し、その撮像画像に基づいて、情報処理部49がランス9と端子7のランス係合孔11との係合状態の良否を検査するようになっている。
【0030】
撮像カメラ41は、その正面方向に向けて末広がりの撮像視野角Cを有しており、情報処理部49の制御によりコネクタ1を前面側から撮像し、画像信号を情報処理部49に出力する。
【0031】
駆動機構43は、情報処理部49の制御により撮像カメラ41をコネクタ1の前面と平行なXY方向に駆動する。撮像カメラ41によるコネクタ1の撮像において、その視野角C内の中心(正面)方向では、図1の部分視野角D1で示すようにランス成形用開口部21を介してランス9を撮像可能であるが、視野角C内の中心方向から外方にはずれた方向では、例えば部分視野角D2で示すように、キャビティ5の側壁や端子7等が障害となり、ランス成形用開口部21を介してランス9を撮像できない。そこで、本実施形態では、駆動機構43により、撮像カメラ41をキャビティ5の配列ピッチに対応して、XY方向に移動させて、すべてのキャビティ5内のランス9の撮像を可能としている。
【0032】
出力部45は、画像及び音響の少なくともいずれか一方が出力可能なものであり、本実施形態では画像出力を行う表示装置が用いられる。
【0033】
記録部47は、情報処理部49の制御により所定の記録媒体に検査結果を記録する。
【0034】
情報処理部49は、駆動機構43を制御して撮像カメラ41をXY方向に駆動しつつ、撮像カメラ41にコネクタ1の各キャビティ5内に設けられたランス9の状態をランス形成用開口部21を介して撮像させ、その撮像画像に基づいて各ランス9と端子7との係合状態の良否を検査する。そして、情報処理部49は、検査結果を出力部45を介して画像等により出力するとともに記録部47に記録する。
【0035】
次に、図2及び図3を参照して、情報処理部49による画像を用いた端子7の固定状態の良否判定の原理について説明する。図2及び図3は、コネクタ1の前面側から見たキャビティ5内の状況を示す図であり、図2はランス9と端子7との係合が適正である場合の状況を示し、図3はランス9と端子7との係合が不適正である場合の状況を示している。
【0036】
前述の図15に示すように、ランス9と端子7とが適正に係合していない状態では、ランス9の係合凸部27がランス係合孔11内に全く嵌まり込んでいないか、あるいは完全には嵌まり込んでいないため、前述の図14に示すランス9と端子7とが適正に係合した状態に比して、ランス9の先端部の矢印A方向への撓み量が大きくなっている。このため、図2及び図3に示すキャビティ5内の状況を比較すると、ランス9の先端部の矢印A方向への撓み量の差により、ランス成形用開口部21を介して正面から見えるランス9の前端面13の部分(図2及び図3でハッチングを付して示す部分)13aの割合が、図2と図3とでは相違している。すなわち、ランス9が適正に係合した図2の状態に比して、ランス9の係合が不適正な図3の状態の方が、ランス9の撓み量が大きく、ランス成形用開口部21を介して見えるランス9の前端面13の部分13aの割合が大きくなっている。
【0037】
そこで、本実施形態では、この点に着目し、撮像カメラ41によって撮像された画像中における各キャビティ5のランス成形用開口部21を介して撮像されているランス9の前端面13の部分13aの割合に基づいて、情報処理部49が、ランス9と端子7のランス係合孔11との係合状態の良否を判断するようになっている。より具体的には、例えば、撮像画像中に撮像されているランス9の前端面13の部分13aの割合が、所定の基準レベルを下回っているか否かで係合状態の良否が判断される。
【0038】
以上のように、本実施形態によれば、撮像カメラ41がキャビティ5のランス成形用開口部21を介してキャビティ5内のランス9の状態を撮像し、その画像に基づいて、情報処理部49がランス9と端子7との係合状態の良否を判断するため、ランス9と端子7との係合状態の良否を直接的に判定することができ、コネクタハウジング3への端子7の固定状態を的確に検査することができる。
【0039】
また、撮像カメラ41が撮像した画像におけるランス成形用開口部21を介して撮像されているランス9の前端面13の部分13aの割合に基づいて、ランス9と端子7との係合状態の良否を判断するため、ランス9と端子7との係合状態の良否を容易にかつ正確に情報処理部49に判断させることができる。
【0040】
<第2実施形態>
図4は、本発明の第2実施形態に係る端子固定状態検査装置の構成を示す断面図である。本実施形態に係る端子固定状態検査装置は、図4に示すように、コネクタ1を撮像する撮像カメラ51と、空間分割体53と、コネクタ装着部55と、空気供給系57と、情報処理部59と、出力部45と、記録部47とを備えている。この端子固定状態検査装置においても、前述の第1実施形態に係る端子固定状態検査装置と同様に、撮像カメラ51により、コネクタ1の前面側からランス成形用開口部21を介して各キャビティ5内のランス9の状態を撮像し、その撮像画像に基づいて、情報処理部59がランス9と端子7のランス係合孔11との係合状態の良否を検査するようになっている。なお、出力部45及び記録部47については、前述の第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0041】
撮像カメラ51は、レンズ部61と、撮像部63とを備えている。レンズ部61は、図4及び図5に示すように、物体側及び像側の両方にテレセントリックな撮像レンズ系65と、その撮像レンズ系65を収容するレンズケース67と、照明光源69とを備えている。撮像レンズ系65は、コネクタ1の前面側におけるキャビティ5が形成される領域全体(ここでは、コネクタ1の前面全体)を一度に撮像可能な口径を有し、コネクタ1の前面側から平行状態で入射した光線を、像倍率を調節して撮像部63に平行状態で入射させる。照明光源69は、撮像対象のコネクタ1を照明するためのものであり、例えばバルブ等により構成され、レンズケース67の側面からレンズケース67内に挿入されて配置されている。照明光源69から照射された照明光は、撮像レンズ系65を介してコネクタ1の前面側に照射される。
【0042】
撮像部63は、CCD等の撮像素子71と、その撮像素子71を収容するケース73とを備えて構成されており、撮像レンズ系65を介して入射するコネクタ1の前面側からの光を撮像素子71で受光してコネクタ1の撮像を行う。このような撮像部63は、情報処理部59の制御によりコネクタ1の撮像を行い、画像信号を情報処理部59に出力する。
【0043】
空間分割体53は、コネクタ1から撮像レンズ系65までの撮像用の光の光学経路に沿って延びる(ここでは直線的に延びる)略筒形状を有する筒体75と、その筒体75のコネクタ側開口部77に装着されるガラス板(透明板)79とを備えている。この空間分割体53は、コネクタ1を撮像カメラ51の正面側における撮像カメラ51のフォーカスレンジに対応する距離の位置に配置した際に、レンズ部61とコネクタ1との間の撮像のための光学経路に沿った空間をその空間の外部と分割し、その光学経路に沿った空間内に塵埃や湿気等の異物が侵入して撮像の障害となるのを防止するためのものである。
【0044】
このため、筒体75の撮像レンズ系側端部が、その内部への異物侵入を防止可能な態様でレンズケース67に外嵌されて連結されている。本実施形態では、筒体75の撮像レンズ系側端部の内周面にO溝81を形成し、そのO溝81内にOリング83を嵌め込み、そのOリング83により、筒体75とレンズケース67との間を密閉している。
【0045】
また、ガラス板79は、筒体75内への異物侵入を防止可能な態様で筒体75のコネクタ側開口部77を閉鎖するように装着されている。本実施形態では、筒体75のコネクタ側開口部77の外周部におけるガラス板77との当接部に、O溝85を設け、そのO溝85に嵌め込んだOリング87により、筒体75とガラス板79との間を密閉している。
【0046】
さらに、筒体75には、その内外に連通する貫通孔89が設けられ、その貫通孔89には、バルブ91が介装された接続管93が接続されている。その接続管93には、空気供給系57の送気管95が接続されている。
【0047】
空気供給系57は、送気管95と、送気用のポンプ97と、空気清浄用のフィルタ99と、圧力スイッチ101とを備えている。ポンプ97及びフィルタ99が、本発明に係る送気手段に相当している。なお、本実施形態では、フィルタ99をポンプ97の二次側に設けたが、ポンプ97の一次側に設けてもよい。
【0048】
ポンプ97から吐出された空気は、フィルタ99によって清浄化されて送気管95内に送り出され、送気管95、接続管93及び貫通孔89を介して空間分割体53の内部空洞内に供給される。バルブ91は、接続管93を開閉するためのものであり、清浄空気の供給状態を供給、停止したり、送気管95を接続管93から取り外した際等に接続管93を遮断して空間分割体53内に異物が侵入するのを防止する。圧力スイッチ101は、送気管95内等の圧力が一定レベル以上になると、電磁バルブ200を作動させて送気管95内の空気を外部に開放して送気管95内等の圧力を低下させる。なお、この圧力スイッチ101及び電磁バルブ200の代わりに、送気管95内の圧力が一定レベル以上になると自発的に作動して送気管95の空気を外部に放出する安全バルブを設けてもよい。
【0049】
このように、接続管93及び貫通孔89を介して、空気供給系57によって清浄空気が空間分割体53の内部空洞内に供給されると、その内部空洞内が外界に対して正圧となり、仮に筒体75とレンズケース67との間に隙間があっても、内部空洞外へと流れ出す空気流が形成されて、その隙間より異物が内部空洞内に侵入するのを防止できる。
【0050】
コネクタ装着部55は、図4及び図6に示すように、保持部材103と、ロック機構105と、ロック解除機構107と、押圧部材109と、検知スイッチ(検知手段)111とを備えている。
【0051】
保持部材103は、略筒形状(本実施形態では、略矩形筒状の形状)を有し、筒体75のコネクタ側端部に連結固定される。そして、この保持部材103は、そのコネクタ挿入側開口部から挿入されたコネクタ1に外嵌して位置決め保持する。
【0052】
ロック機構105は、ロック爪113と、付勢バネ(本実施形態では、圧縮コイルバネ)115とを備えている。ロック爪113は、その軸部117を中心に回転可能な状態で保持部材103の内側に取り付けられている。付勢バネ115は、爪部119が設けられるロック爪113の一端側を矢印E方向に付勢している。爪部材113の爪部119側の部分の矢印E方向への回転は、一定の限度を超えて回転しないように、保持部材103に設けられる止め部121によって止められている。付勢バネ115は、保持部材103に設けられた貫通孔を介して保持部材103の側面から保持部材103内に挿入されており、止め具(ねじ込み式の止め具等)123によって抜け止めされている。
【0053】
ロック解除機構107は、ロック爪駆動部材125と、付勢バネ(本実施形態では、圧縮コイルバネ)127とを備えている。ロック爪駆動部材125は、操作部125aと軸部125bとを備えている。このロック爪駆動部材125は、その軸部125bが、保持部材103に設けられた貫通孔を介して保持部材103の側面から保持部材103内に挿入された状態で、保持部材103内に進退移動可能に保持部材103に取り付けられている。付勢バネ127は、ロック爪駆動部材125の軸部125bに外挿された状態で、保持部材103の貫通孔内に収容保持されており、軸部125bに設けられた当接部125cを押圧して、ロック爪駆動部材125を保持部材103の外方に突出する方向に付勢する。なお、ロック爪駆動部材125の保持部材103の外方に突出する方向への移動は、一定の限度を超えて移動しないように、当接部125c等が保持部材103の貫通孔内の止め部に当接して止まられている。
【0054】
このようなロック爪駆動部材125は、その軸部125bの先端部がロック爪113の他端部(爪部119が設けられる部分と反対側の端部)129と当接可能な位置に設けられている。そして、ロック爪駆動部材125の操作部125aが矢印F方向(ロック爪駆動部材125が保持部材103内に入り込む方向)に押圧操作されると、付勢バネ127が圧縮されてロック爪駆動部材125が矢印F方向に移動される伴って、付勢バネ115が圧縮されつつロック爪113が軸部125bによって矢印E方向と反対方向に回転される。
【0055】
ロック爪駆動部材125への押圧操作が解除されると、付勢バネ127の復元力によりロック爪駆動部材125が矢印F方向と反対方向に移動されて復帰されるとともに、付勢バネ115の復元力によりロック爪113が矢印E方向に回転して復帰される。
【0056】
このようなロック機構105によるコネクタ1のロックは、以下のようにして行われる。コネクタ1の保持部材103内への挿入に伴って、コネクタ1の係合部131とロック爪113の爪部119とが摺接し、爪部119が係合部131により外方に押しやられるようにして、付勢バネ115が圧縮されつつロック爪113が矢印E方向と反対方向に回転されて、係合部131が爪部119の内方を通過する。そして、コネクタ1が保持部材103内の所定位置(挿入完了位置)に到るのに伴って、付勢バネ115の復元力によりロック爪113が矢印E方向に回転し、爪部119がその爪部119の内方を通過した直後の係合部131と係合し、コネクタ1がロックされる(図4に示す状態)。
【0057】
このロック状態の解除は、ロック爪駆動部材125の操作部125aを押圧操作することにより行われる。すなわち、前述したように、操作部125aが矢印F方向に押圧操作されると、付勢バネ127が圧縮されてロック爪駆動部材125が矢印F方向に移動される伴って、付勢バネ115が圧縮されつつロック爪113が軸部125bによって矢印E方向と反対方向に回転され、ロック爪113と係合部131との係合が解除され、コネクタ1が離脱可能な状態となる。ロック爪駆動部材125への押圧操作が解除されると、付勢バネ127の復元力によりロック爪駆動部材125が矢印F方向と反対方向に移動されて復帰されるとともに、付勢バネ115の復元力によりロック爪113が矢印E方向に回転れて復帰される。
【0058】
押圧部材109は、弾力性に優れた材料(例えば、ゴム)により形成された帯状の部材であり、保持部材103のコネクタ挿入側開口部の外周部におけるコネクタ1の後端部のフランジ部133と当接可能な位置に配設されている。そして、押圧部材109は、保持部材103内の所定位置に挿入されたコネクタ1のフランジ部133と当接し、コネクタ1を挿入方向Bと反対方向に押圧する。このため、コネクタ1が保持部材103内の所定位置に挿入されてロック爪113が係合部131に係合している状態において、押圧部材109によりコネクタ1に挿入方向Bと反対方向に押圧力が定常的に与えられており、その押圧力によりロック爪113と係合部131との係合状態が安定するようになっている。
【0059】
検知スイッチ111は、コネクタ1の保持部材103に対する着脱を検知するためのものであり、保持部材103に設置される。より具体的には、保持部材103のコネクタ挿入側端部における内周部には、スイッチ設置用の凹部135が設けられており、検知スイッチ111はその凹部135内に嵌め込まれている。検知スイッチ111は、その作動片111aがコネクタ1の装着に伴ってコネクタ1に当接して内方に押し込まれることにより、コネクタ1の装着を検知するようになっている。このため、保持部材103には、凹部135内から保持部材103のコネクタ挿入側開口部の外周部に連通する貫通孔が設けられており、作動片111aがその貫通孔に挿通されて、保持部材103のコネクタ挿入側開口部の外周部に突出している。
【0060】
コネクタ1が保持部材103に装着されると、コネクタ1のフランジ部133が検知スイッチ111の作動片111aに当接して作動片111aを押し込み、これによってコネクタ1の装着が検知される。コネクタ1が保持部材103から離脱されると、離脱に伴って作動片111aが突出する方向に自律的に復帰し、これによってコネクタ1の離脱が検知される。
【0061】
この検知スイッチ111のコネクタ1の着脱状況を示す検知結果は、電気信号として情報処理部59に与えられる。検知スイッチ111の信号線111bは、保持部材103に設けられた貫通孔を介して保持部材103外に引き出される。
【0062】
このように構成される端子固定状態検査装置の撮像カメラ51、空間分割体53及びコネクタ装着部55は、ボルト141等により検査図板143上に固定される。
【0063】
情報処理部59は、検知スイッチ111を介してコネクタ1のコネクタ装着部55への装着を検知すると、撮像カメラ51の撮像部63にコネクタ1の各キャビティ5内に設けられたランス9の状態をランス形成用開口部21を介して撮像させ、その撮像画像に基づいて各ランス9と端子7との係合状態の良否を検査する。そして、情報処理部49は、検査結果を出力部45を介して画像等により出力する一方、検知スイッチ111を介してコネクタ1のコネクタ装着部55からの離脱を検知すると、その離脱されたコネクタ1についての検査結果を記録部47に記録する。撮像画像に基づくランス9と端子7との係合状態の検査原理は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0064】
このような構成により、コネクタ1をコネクタ装着部55に装着すると、それが検知されて、撮像カメラ51によりコネクタ1の前面側が一度に撮像され、その撮像画像に基づいて各キャビティ5内のランス9と端子7との係合状態の良否が自動的に判定され、その判定結果が出力部45を介して出力される。そして、コネクタ1がコネクタ装着部55から離脱されると、それが検知されて、その離脱されたコネクタ1についての検査結果が記録部47に自動的に記録される。
【0065】
以上のように、本実施形態によれば、前述の第1実施形態とほぼ同様な効果が得られるとともに、テレセントリックな光学系を採用したレンズ部61により、コネクタ1の前面側におけるキャビティ5が形成される領域全体について正面画像を得ることができるため、第1実施形態のように撮像カメラ51をコネクタ1の前面と平行な方向に移動させなくとも、すべてのキャビティ5について、実質的に正面方向から、しかも一度にキャビティ5内のランス9の状態を撮像することができる。このため、撮像カメラ51を移動させるための構成を省略して装置構成の簡略化が図れるとともに、検査時間の短縮が図れる。
【0066】
また、撮像カメラ51とコネクタ1との間の距離が変化しても、撮像されるランス9等の画像のサイズが一定であるため、画像サイズの調節のための作業(撮像カメラ51とコネクタ1との距離の調節作業等)や処理が不要であり、画像に基づく判定処理を容易に行うことができる。例えば、図7に示すように、物体側にのみテレセントリックな撮像レンズ系145を採用した場合には、撮像レンズ系145の絞り部と撮像素子71との間の距離Gに依存して、撮像素子71によって撮像されるランス9等の画像サイズが変化する。
【0067】
さらに、撮像レンズ系65として物体側及び像側の両方にテレセントリックな撮像レンズ系65が用いられるため、撮像レンズ系65とコネクタ1との間の距離だけでなく、撮像部63の撮像素子71と撮像レンズ系65との距離が変化しても、撮像されるランス9等の画像のサイズが一定であるため、使用する撮像カメラ51の画像サイズの調節のための作業や処理が不要であり、画像に基づく判定処理を容易に行うことができる。
【0068】
また、レンズ部61からコネクタ1の前面までの光学経路に沿った空間を空間分割体53により密閉した構成であるため、光学経路に沿った空間内に塵埃や湿気等の異物が侵入して、その異物の影響によりコネクタ1の画像が劣化するのを防止することができる。このため、撮像レンズ系65から撮像対象物までの光学経路上の異物にもピントが合いやすく、撮像対象物の画像が劣化しやすいというテレセントリックレンズの欠点を補いつつ、良好なコネクタ1の画像を得ることができ、高い信頼性で端子7の固定状態の検査を行うことができる。
【0069】
さらに、空間分割体53の内部空洞内に清浄空気を送気するため、空間分割体53内を外界に対して正圧とすることができ、それによって、仮に空間分割体53とレンズ部のレンズケース67との連結部等に隙間がある場合であっても、その隙間を介して塵埃等の異物が空間分割体53内に侵入するのを防止できる。
【0070】
また、コネクタ1をコネクタ装着部55の保持部材103に挿入するのに伴ってロック機構105のロック爪113がコネクタ1の係合部131に係合して、コネクタ1がコネクタ装着部55にロックされ、ロック解除機構107のロック爪駆動部材125への押圧操作を行うと、ロック爪駆動部材125によってロック爪113が駆動されてロック爪113とコネクタ1の係合部131との係合が解除されてロックが解除されるため、コネクタ1のロック及びロック解除を容易かつ迅速に行うことができる。
【0071】
さらに、コネクタ1が保持部材103内の所定位置に挿入されてロック爪113がコネクタ1の係合部131に係合している状態において、保持部材101に設けられた押圧部材109によりコネクタ1に挿入方向Bと反対方向に押圧力が定常的に与えられており、その押圧力にりロック爪113とコネクタ1の係合部131との係合状態を安定させることができる。
【0072】
また、端子固定状態検査装置の端子の固定状態の検査動作が、コネクタ1のコネクタ装着部55への装着に伴って自動的に開始されるため、作業者がわざわざ装置に検査動作の開始を指示する必要がなく作業性がよい。
【0073】
さらに、端子固定状態検査装置によるコネクタ1の端子7の固定状態の検査結果の記録部47への記録が、コネクタ1のコネクタ装着部55からの離脱に伴って自動的に行われるため、作業者がわざわざ装置に検査動作の記録を指示する必要がなく作業性がよい。
【0074】
<第3実施形態>
図8は本発明の第3実施形態に係る端子固定状態検査装置の構成を示す断面図であり、図9は図8の検査装置が検査図板に配設された状態を示す図である。本実施形態に係る端子固定状態検査装置が前述の第2実施形態に係る端子固定状態検査装置と実質的に異なる点は、空間分割体53を略L字形に屈曲させた点及びそれに関連する点と、コネクタ装着部55の保持部材103に空気吹出し部171を設けた点及びそれに関連する点のみであり、互いに対応する部分には同一の参照符号を付して説明を省略する。
【0075】
本実施形態に係る検査装置では、図8に示すように、空間分割体53が略L字形に屈曲されている。空間分割体53の筒体75内における屈曲部の内周部に反射鏡(反射手段)151が配設されている。そして、その反射鏡151が、ガラス板79を介して筒体75内に入射したコネクタ1の前面側からの光を筒体75の屈曲形状に沿ってレンズ部61側に反射させるようになっている。
【0076】
このような空間分割体53は、図8及び図9に示すように、空間分割体53のコネクタ側端部が検査図板143に設けた貫通孔153等を介して検査図板143の上面に突出するように配置されている。すなわち、コネクタ装着部55及び空間分割体53のコネクタ側端部が、検査図板143の上面側に位置し、それ以降の部分である空間分割体53の中間部分及びカメラ側端部、及び撮像カメラ51が、貫通孔153等を介して検査図板143背面側に突出している。
【0077】
本実施形態では、検査図板143の背面側に突出した空間分割体53の部分及び撮像カメラ51を支持するため、複数(ここでは、2個)のステー155が設けられている。これに伴って、レンズ部61には、ボルト157等によって連結された断面略半円形の2個の分割体159aからなる固定具159が締付け固定されている。各分割体159aには、貫通孔が設けられたステー固定用の突出部161が設けられている。その突出部161へのステー155の固定は、例えば、L字形に屈曲されてネジ溝が切られたステー155の一端部をその突出部161の貫通孔に挿通し、その一端部にナット163を螺合させることなどにより行われる。
【0078】
ステー155の検査図板143側への固定は、例えば、図9に示すように、L字形に屈曲されたステー155の他端部を、検査部材143の背面にボルト165等により固定された固定具167と図板143との間に挟み込んで行われる。
【0079】
ステー155の両端部の固定具159及び検査図板143への取付角度が調節可能であるとともに、固定具159のレンズ部61に対する固定位置がレンズ部61の軸方向に調節可能であるため、これらを調節することにより、ステー155の検査図板143側の固定位置を空間分割体53等から近接、離反する方向に移動させることができる。
【0080】
また、固定具159のレンズ部61の周方向に対する取付角度位置も調節可能であるため、これを調節することにより、ステー155の検査図板143側の固定位置を空間分割体53等の回りに移動させることができる。
【0081】
このように、ステー155の検査図板143側の固定位置が、空間分割体53等から近接、離反する方向に、あるいは空間分割体53等の回りに回転移動させることができるため、検査図板143の背面側における他の設置物と干渉しないように、ステー155及びその検査図板143側の固定位置を調節することができる。
【0082】
ここで、検査図板143は、図9に示すように、作業員の作業姿勢を考慮して傾斜して据え付けられているため、空間分割体53及び撮像カメラ51が検査図板143の背面側に突出しても、その突出量は検査図板143の作業場床への投影面内に収まる程度であり、作業場床の占有面積が増加することはない。
【0083】
また、コネクタ1の画像が空間分割体53内の反射鏡151で反射されて左右反転するが、情報処理部59等による画像処理で画像の左右反転処理を行うことにより、問題を解消できる。
【0084】
次に、コネクタ装着部55の変更点について説明する。本実施形態に係るコネクタ装着部55では、図8及び図10に示すように、保持部材103に空気吹出し部171及び排気部173が設けられている。空気吹出し部171は、保持部材103の空間分割体側開口部の内周部に設けられ、保持部材103に挿入されたコネクタ1の前面と空間分割体53のガラス板79との間の隙間空間175内に、外部から供給される清浄空気を吹き出す。排気部173は、保持部材103の空間分割体側開口部における保持部材103の側壁部に設けられた内外に開口する開口部によって構成されており、隙間空間175を挟んで空気吹出し部171と対向する位置に設けられ、空気吹出し部171から吹き出された清浄空気を隙間空間175外に排気する。
【0085】
空気吹出し部171には、図8及び図11に示すように、保持部材103の空間分割体側開口部の縁部に沿って設けられた複数の吹出し孔177,179が2列で設けられている。その2列の吹出し孔177,179のうちの空間分割体53側の列の各吹出し孔177は、その中心軸が空間分割体53のガラス板79と斜めに交わるように設けられ、コネクタ1側の列の各吹出し孔179は、その中心軸が保持部材103内に挿入されたコネクタ1の前面に斜めに交わるように設けられている。このため、各列の吹出し孔177,177から吹き出された清浄空気は、図11に示すように、ガラス板79及びコネクタ1の前面に、ガラス板79及び前記前面の外側におけるその斜め前方から吹き付けられるようになっている。これによって、ガラス板79の外面及びコネクタ1の前面に付着した塵埃等の異物を清浄空気により効果的に吹き飛ばして除去できるようになっている。
【0086】
また、空気吹出し部171の他の構成要素として、マニホールド状の送気路181が保持部材103に設けられている。送気路181は、保持部材103の外周面に開口する吸気口と各吹出し部177,179との間をつなげるように保持部材103に設けられている。
【0087】
送気路181の吸気口には、図10に示すように、バルブ183が介装された接続管185が接続されている。その接続管185には、例えば、前述の空気供給系57の送気管95から分岐された送気管187が接続され、空気供給系57から供給される清浄空気が、送気管187、接続管185及び送気路181を介して各吹出し孔177,179に供給されるようになっている。なお、バルブ183の役割は前述のバルブ91と同様である。また、本実施形態では、空気吹出し部171及び空間分割体53内への清浄空気の供給を共通の空気供給系57により行うようにしたが、空気吹出し部171と空間分割体53とについて個別に空気供給系57を設けるようにしてもよい。
【0088】
本実施形態に係る端子固定状態検査装置の他の構成部分及び検査処理については、前述の第2実施形態に係る検査装置と同様であるため、説明を省略する。
【0089】
以上のように、本実施形態によれば、前述の第2実施形態とほぼ同様な効果が得られるとともに、空間分割体53が略L字形に屈曲されているため、端子固定状態検査装置の空間分割体53及び撮像カメラ51を検査図板143に配設する際に、コネクタ装着部55及び空間分割体53のコネクタ側端部のみを検査図板143上に突出させて、空間分割体53の中間部及びカメラ側端部、及び撮像カメラ51を検査図板143の背面側に位置させることができる。このため、コネクタ装着部55から撮像カメラ51の撮像部63までの構成を検査図板141上に直線的に配設する構成に比して、検査図板143上における端子固定状態検査装置の構成部品が占める面積を抑制することができ、これによって検査図板143の小型化が図れる。検査図板143の小型化により、検査作業スペースの削減及び検査作業員の作業動線の短縮が図れる。
【0090】
また、コネクタ装着部55に装着されたコネクタ1の前面と空間分割体53のガラス板79との間の隙間空間175内に、空気吹出し部171から清浄空気を吹き出すとともに、その吹き出された清浄空気を、隙間空間175を挟んで空気吹出し部171と対向配置された排気部173から外部に排気する構成であるため、隙間空間175内に清浄空気の流れを形成することができ、その清浄空気の流れによって、コネクタ1の前面及びガラス板79の外面に塵埃等の異物が付着するのを防止することができるとともに、それらに付着した異物を除去することができる。その結果、コネクタ1の前面側の良好な画像を得ることができ、高い信頼性で端子の固定状態の検査を行うことができる。
【0091】
さらに、空気吹出し部171に設けられる2列の複数の吹出し孔177,179によって、ガラス板79及びコネクタ1の前面に、ガラス板79及びコネクタ1の前面の外側におけるその斜め前方から清浄空気が吹き付けられるため、ガラス板79及びコネクタ1の前面に付着した塵埃等の異物を清浄空気により効果的に吹き飛ばして除去することができる。
【0092】
【発明の効果】
請求項1及び15に記載の発明によれば、撮像手段がキャビティの前面側開口を介してキャビティ内のランスの状態を撮像し、その画像に基づいて、判断手段がランスと端子との係合状態の良否を判断するため、ランスと端子との係合状態の良否を直接的に判定することができ、コネクタハウジングへの端子の固定状態を的確に検査することができる。
【0093】
請求項2及び16に記載の発明によれば、撮像手段が撮像した画像におけるランス成形用開口部を介して撮像されているランスの前端部の割合に基づいて、ランスと端子との係合状態の良否を判断するため、ランスと端子との係合状態の良否を容易にかつ正確に判断することができる。
【0094】
請求項3及び17に記載の発明によれば、コネクタの前面側におけるキャビティが形成される領域全体について正面画像を得ることができるため、撮像手段をコネクタの前面と平行な方向に移動させなくとも、すべてのキャビティについて実質的に正面方向から、しかも一度にキャビティ内のランスの状態を撮像することができる。このため、撮像手段を移動させるための構成を省略して装置構成の簡略化が図れるとともに、検査時間の短縮が図れる。
【0095】
また、撮像手段とコネクタとの間の距離が変化しても、撮像されるランス等の画像のサイズが一定であるため、画像サイズの調節のための作業(撮像手段とコネクタとの距離の調節作業等)や処理が不要であり、画像に基づく判定処理を容易に行うことができる。
【0096】
請求項4及び18に記載の発明によれば、撮像レンズ系として物体側及び像側の両方にテレセントリックな撮像レンズ系が用いられるため、撮像レンズ系とコネクタとの間の距離だけでなく、撮像素子と撮像レンズ系との距離が変化しても、撮像されるランス等の画像のサイズが一定であるため、使用する撮像手段の画像サイズの調節のための作業や処理が不要であり、画像に基づく判定処理を容易に行うことができる。
【0097】
請求項5に記載の発明によれば、撮像レンズ系からコネクタの前面近傍までの光学経路に沿った空間を空間分割体により密閉した構成であるため、光学経路に沿った空間内に塵埃や湿気等の異物が侵入して、その異物の影響によりコネクタの画像が劣化するのを防止することができる。このため、撮像レンズ系から撮像対象物までの光学経路上の異物にもピントが合いやすく、撮像対象物の画像が劣化しやすいというテレセントリックレンズの欠点を補いつつ、良好なコネクタの画像を得ることができ、高い信頼性で端子の固定状態の検査を行うことができる。
【0098】
請求項6及び7に記載の発明によれば、空間分割体が略L字形に屈曲されているため、端子固定状態検査装置の空間分割体及び撮像手段を検査図板に配設する際に、空間分割体のコネクタ側端部のみを検査図板に設けた貫通孔等を介して検査図板上に突出させて、空間分割体の撮像手段側端部及び撮像手段を検査図板の背面側に位置させることができる。このため、空間分割体から撮像手段までの構成を検査図板上に直線的に配設する構成に比して、検査図板上における端子固定状態検査装置の構成部品が占める面積を抑制することができ、これによって検査図板の小型化が図れる。検査図板の小型化により、検査作業スペースの削減及び検査作業員の作業動線の短縮が図れる。
【0099】
なお、検査図板は作業員の作業姿勢を考慮して傾斜して据え付けられているため、空間分割体及び撮像手段が検査図板の背面側に突出しても、その突出量は検査図板の作業場床への投影面内に収まる程度であり、作業場床の占有面積が増加することはない。また、コネクタの画像が空間分割体内の反射手段で反射されて左右反転するが、判断手段等による画像処理で画像の左右反転処理を行うことにより、問題を解消できる。
【0100】
請求項8に記載の発明によれば、空間分割体の内部空洞内に清浄空気を送気するため、空間分割体内を外界に対して正圧とすることができ、それによって、仮に空間分割体とレンズケースとの連結部等に隙間がある場合であっても、その隙間を介して塵埃等の異物が空間分割体内に侵入するのを防止できる。
【0101】
請求項9に記載の発明によれば、コネクタの前面と空間分割体の透明板との間の隙間空間内に、空気吹出し部から清浄空気を吹き出すとともに、その吹き出された清浄空気を、隙間空間を挟んで空気吹出し部と対向配置された排気部から外部に排気する構成であるため、隙間空間内に清浄空気の流れを形成することができ、その清浄空気の流れによって、コネクタの前面及び透明板の外面に塵埃等の異物が付着するのを防止することができるとともに、それらに付着した異物を除去することができる。その結果、コネクタの前面側の良好な画像を得ることができ、高い信頼性で端子の固定状態の検査を行うことができる。
【0102】
請求項10に記載の発明によれば、空気吹出し部の複数の吹出し孔によって、透明板及びコネクタの前面に、透明板及びコネクタの前面の外側におけるその斜め前方から清浄空気が吹き付けられるため、透明板及びコネクタの前面に付着した塵埃等の異物を清浄空気により効果的に吹き飛ばして除去することができる。
【0103】
請求項11に記載の発明によれば、コネクタをコネクタ装着部の保持部材に挿入するのに伴ってロック機構のロック爪がコネクタの係合部に係合して、コネクタがコネクタ装着部にロックされ、ロック解除機構のロック爪駆動部材への押圧操作を行うと、ロック爪駆動部材によってロック爪が駆動されてロック爪とコネクタの係合部との係合が解除されてロックが解除されるため、コネクタのロック及びロック解除を容易かつ迅速に行うことができる。
【0104】
請求項12に記載の発明によれば、コネクタが保持部材内の所定位置に挿入されてロック機構のロック爪がコネクタの係合部に係合している状態において、保持部材に設けられた押圧部材によりコネクタに挿入方向と反対方向に押圧力が定常的に与えられており、その押圧力によりロック爪とコネクタの係合部との係合状態を安定させることができる。
【0105】
請求項13に記載の発明によれば、端子固定状態検査装置の端子の固定状態の検査動作が、コネクタのコネクタ装着部への装着に伴って自動的に開始されるため、作業者がわざわざ装置に検査動作の開始を指示する必要がなく作業性がよい。
【0106】
請求項14に記載の発明によれば、端子固定状態検査装置によるコネクタの端子の固定状態の検査結果の記録手段への記録が、コネクタのコネクタ装着部からの離脱に伴って自動的に行われるため、作業者がわざわざ装置に検査動作の記録を指示する必要がなく作業性がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る端子固定状態検査装置の要部構成を示す図である。
【図2】コネクタの前面側から見たキャビティ内の状況を示す図である。
【図3】コネクタの前面側から見たキャビティ内の状況を示す図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る端子固定状態検査装置の構成を示す断面図である。
【図5】図4の検査装置の光学系の説明図である。
【図6】コネクタ装着部の正面図である。
【図7】物体側にテレセントリックな撮像レンズ系を用いた場合の説明図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る端子固定状態検査装置の構成を示す断面図である。
【図9】図8の検査装置が検査図板に配設された状態を示す図である。
【図10】図8のH−H断面図である。
【図11】図10のJ−J断面図である。
【図12】本発明に係る端子固定状態検査装置が適用されるコネクタの斜視図である。
【図13】キャビティ内の構成及び端子の構成を示す一部破断分解斜視図である。
【図14】端子がキャビティに適正に挿入固定された状態を示す断面図である。
【図15】ランスが端子のランス係合孔に適正に係合していない状態を示す断面図である。
【図16】成形不良によりバリが生じたランスの要部の側面図である。
【図17】成形不良により変形が生じたランスの要部の斜視図である。
【図18】第1の従来技術により検査が行われる際の様子を示す図である。
【符号の説明】
1 コネクタ
3 ハウジング
5 キャビティ
7 端子
9 ランス
11 ランス係合孔
15 前面側開口
19 端子挿入用開口部
21 ランス成形用開口部
41 撮像カメラ
43 駆動機構
45 出力部
47 記録部
49 情報処理部
51 撮像カメラ
53 空間分割体
55 コネクタ装着部
59 情報処理部
61 レンズ部
63 撮像部
65 撮像レンズ系
67 レンズケース
69 照明光源
71 撮像素子
75 筒体
79 ガラス板
97 ポンプ
99 フィルタ
103 保持部材
105 ロック機構
107 ロック解除機構
109 押圧部材
111 検知スイッチ
113 ロック爪
125 ロック爪駆動部材
131 係合部
143 検査図板
151 反射鏡
171 空気吹出し部
173 排気部
175 隙間空間
177,179 吹出し孔

Claims (18)

  1. 端子固定構造として、背面側からコネクタハウジングの複数のキャビティ内にそれぞれ挿入された端子を、前記キャビティ内面に設けられたランスを前記端子のランス係合孔に係合させることにより固定する構造を有し、前記ランスの前端部の少なくと一部が前記キャビティの前面側開口を介して視認可能となっているコネクタについての端子固定状態検査装置であって、
    前記前面側開口を介して前記キャビティ内の前記ランスの状態を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段によって撮像された画像に基づいて、前記ランスと前記端子の前記ランス係合孔との係合状態の良否を判断する判断手段と、
    を備える端子固定状態検査装置。
  2. 請求項1に記載の端子固定状態検査装置において、
    前記キャビティの前記前面側開口は、仕切部によって、相手側端子が挿入される端子挿入用開口部と、前記ランスを成形するためのランス成形用開口部とに分割されており、
    前記ランスは、前記ランス係合孔に適切に係合した状態と、前記ランス係合孔に係合せず、前記端子によって前記端子から離反する方向に撓み変形された状態とでは、前記ランス成形用開口部を介して視認されるその前端部の割合が異なっており、
    前記判定手段は、前記画像における前記ランス成形用開口部を介して撮像されている前記ランスの前記前端部の割合に基づいて、前記ランスと前記端子の前記ランス係合孔との係合状態の良否を判断する端子固定状態検査装置。
  3. 請求項1又は2に記載の端子固定状態検査装置において、
    前記撮像手段は、
    前記コネクタの前記前面側における前記キャビティが形成される領域全体を一度に撮像可能な口径を有し、物体側及び像側のうちの少なくとも物体側にテレセントリックな撮像レンズ系と、
    前記撮像レンズ系によって結像された前記コネクタの前記前面側の画像を撮像する撮像素子を有する撮像部と、
    を備える端子固定状態検査装置。
  4. 請求項3に記載の端子固定状態検査装置において、
    前記撮像レンズ系は、物体側及び像側の両方にテレセントリックである端子固定状態検査装置。
  5. 請求項3又は4に記載の端子固定状態検査装置において、
    前記撮像手段は、
    前記撮像レンズ系を収容したレンズケースをさらに備え、
    前記端子固定状態検査装置は、
    前記レンズケースに連結され、前記撮像レンズ系から前記コネクタの前面までの光学経路に沿った空間を外界から分割する空間分割体をさらに備え、
    前記空間分割体は、
    前記光学経路に沿って延びる略筒形状を有し、その撮像レンズ系側端部が、その内部への異物侵入を防止可能な態様で前記レンズケースに連結された筒体と、
    前記筒体のコネクタ側開口部に装着され、前記筒体内への異物侵入を防止可能な態様で前記コネクタ側開口部を閉鎖する透明板と、
    を備える端子固定状態検査装置。
  6. 請求項5に記載の端子固定状態検査装置において、
    前記空間分割体の前記筒体が略L字形に屈曲されており、
    前記空間分割体は、
    前記筒体内に配置され、前記透明板を介して前記筒体内に入射した前記コネクタの前面側からの光を前記筒体の屈曲形状に沿って前記撮像レンズ系側に反射させる反射手段をさらに備える端子固定状態検査装置。
  7. 請求項6に記載の端子固定状態検査装置において、
    前記空間分割体は、
    この端子固定状態検査装置が設置される検査図板に設けられる貫通孔を介して、そのコネクタ側端部が前記検査図板の上面側に突出するように配置される端子固定状態検査装置。
  8. 請求項5ないし7のいずれかに記載の端子固定状態検査装置において、
    前記筒体に設けられた内外に貫通する貫通孔に連通された第1の送気管と、
    前記第1の送気管を介して前記空間分割体の内部空洞内に清浄空気を送気する第1の送気手段と、
    をさらに備える端子固定状態検査装置。
  9. 請求項5ないし8のいずれかに記載の端子固定状態検査装置において、
    前記空間分割体のコネクタ側端部に連結されるコネクタ装着部をさらに備え、
    前記コネクタ装着部は、
    略筒形状を有し、前記筒体のコネクタ側端部に連結され、そのコネクタ挿入側開口部から挿入された前記コネクタに外嵌して位置決め保持する保持部材と、
    前記保持部材に設けられ、前記保持部材に挿入された前記コネクタの前面と前記透明板との間の隙間空間内に、外部から供給される清浄空気を吹き出す空気吹出し部と、
    前記保持部材における前記隙間空間を挟んで前記空気吹出し部と対向する位置に設けられ、前記空気吹出し部から吹き出された前記清浄空気を前記隙間空間外に排気する排気部と、
    を備え、
    前記端子固定状態検査装置は、
    前記空気吹出し部に前記清浄空気を送気するための第2の送気管と、
    前記第2の送気管を介して前記空気吹出し部に前記清浄空気を送気する第2の送気手段と、
    をさらに備える端子固定状態検査装置。
  10. 請求項9に記載の端子固定状態検査装置において、
    前記空気吹出し部は、
    前記透明板及び前記コネクタの前面に、前記透明板及び前記前面の外側におけるその斜め前方から前記清浄空気を吹き付ける複数の吹出し孔を備える端子固定状態検査装置。
  11. 請求項5ないし8のいずれかに記載の端子固定状態検査装置において、
    前記空間分割体のコネクタ側端部に連結されるコネクタ装着部をさらに備え、
    前記コネクタ装着部は、
    略筒形状を有し、前記筒体のコネクタ側端部に連結され、そのコネクタ挿入側開口部から挿入された前記コネクタに外嵌して位置決め保持する保持部材と、
    前記保持部材に設けられ、前記保持部材内の所定位置に前記コネクタが挿入されるのに伴って、前記コネクタに設けられる所定の係合部に係合して前記コネクタを前記所定位置に抜け止め固定するロック爪を有するロック機構と、
    所定の押圧操作力により前記ロック爪を駆動して前記ロック爪と前記係合部との係合を解除するロック爪駆動部材を有するロック解除機構と、
    を備える端子固定状態検査装置。
  12. 請求項11に記載の端子固定状態検査装置において、
    前記コネクタ装着部は、
    前記保持部材に設けられ、前記保持部材内の所定位置に挿入された前記コネクタの一部を挿入方向と反対方向に弾性的に押圧する押圧部材をさらに備える端子固定状態検査装置。
  13. 請求項9ないし12のいずれかに記載の端子固定状態検査装置において、
    前記コネクタ装着部は、
    前記保持部材に設けられ、前記コネクタの前記保持部材への着脱を検知する検知手段をさらに備え、
    前記判断手段は、
    前記検知手段が前記コネクタの前記保持部材に対する装着を検知するのに応答して、前記撮像手段の前記画像に基づく前記係合状態の良否判断を開始する端子固定状態検査装置。
  14. 請求項13に記載の端子固定状態検査装置において、
    検査結果を記録する記録手段をさらに備え、
    前記判断手段は、
    前記検知手段が前記コネクタの前記保持部材からの離脱を検知するのに応答して、その離脱されたコネクタについての検査結果を前記記録手段に記録する端子固定状態検査装置。
  15. 端子固定構造として、背面側からコネクタハウジングのキャビティ内に挿入された端子を、前記キャビティ内面に設けられたランスを前記端子のランス係合孔に係合させることにより固定する構造を有し、前記ランスの前端部の少なくと一部が前記キャビティの前面側開口を介して視認可能となっているコネクタについての端子固定状態検査方法であって、
    前記前面側開口を介して前記キャビティ内の前記ランスの状態を撮像手段によって撮像し、
    前記撮像手段によって撮像された画像に基づいて、前記ランスと前記端子の前記ランス係合孔との係合状態の良否を判断する端子固定状態検査方法。
  16. 請求項15に記載の端子固定状態検査方法において、
    前記キャビティの前記前面側開口は、仕切部によって、接続相手が挿入される端子挿入用開口部と、前記ランスを成形するのランス成形用開口部とに分割されており、
    前記ランスは、前記ランス係合孔に適切に係合した状態と、前記ランス係合孔に係合せず、前記端子によって前記端子から離反する方向に撓み変形された状態とでは、前記ランス成形用開口部を介して視認されるその前端部の割合が異なっており、
    前記画像における前記ランス成形用開口部を介して撮像されている前記ランスの前記前端部の割合に基づいて、前記ランスと前記端子の前記ランス係合孔との係合状態の良否を判断する端子固定状態検査方法。
  17. 請求項15又は16に記載の端子固定状態検査方法において、
    前記撮像手段は、
    前記コネクタの前記前面側における前記キャビティが形成される領域全体を一度に撮像可能な口径を有し、物体側及び像側のうちの少なくとも物体側にテレセントリックな撮像レンズ系と、
    前記撮像レンズ系によって結像された前記コネクタの前記前面側の画像を撮像する撮像素子を有する撮像部と、
    を備える端子固定状態検査方法。
  18. 請求項17に記載の端子固定状態検査方法において、
    前記撮像レンズ系は、物体側及び像側の両方にテレセントリックである端子固定状態検査方法。
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