JP2004157362A - 定着装置 - Google Patents
定着装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004157362A JP2004157362A JP2002323498A JP2002323498A JP2004157362A JP 2004157362 A JP2004157362 A JP 2004157362A JP 2002323498 A JP2002323498 A JP 2002323498A JP 2002323498 A JP2002323498 A JP 2002323498A JP 2004157362 A JP2004157362 A JP 2004157362A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recording medium
- fixing
- guide surface
- roller
- rib
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Fixing For Electrophotography (AREA)
Abstract
【課題】紙ジャムが起こりにくい定着装置を提供する。
【解決手段】回転駆動される定着部材61と、定着部材61に圧接されて回転する加圧部材62と、定着部材、加圧部材のうちの少なくとも一方の部材に対して設けられ、定着部材と加圧部材との圧接部Nを通過してきたシート状の記録媒体Pを表面61a剥離させかつ案内する剥離部材70とを有し、剥離部材の案内面に、記録媒体の移動方向に伸びるリブ74が設けられている。リブ74は、圧接部Nの出口と、その後段に位置する排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線よりも前記一方の部材側に位置しており、剥離部材70の先端と、排紙ローラ対14のニップの入り口とを結んだ線よりも前記一方の部材側に位置している。
【選択図】 図20
【解決手段】回転駆動される定着部材61と、定着部材61に圧接されて回転する加圧部材62と、定着部材、加圧部材のうちの少なくとも一方の部材に対して設けられ、定着部材と加圧部材との圧接部Nを通過してきたシート状の記録媒体Pを表面61a剥離させかつ案内する剥離部材70とを有し、剥離部材の案内面に、記録媒体の移動方向に伸びるリブ74が設けられている。リブ74は、圧接部Nの出口と、その後段に位置する排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線よりも前記一方の部材側に位置しており、剥離部材70の先端と、排紙ローラ対14のニップの入り口とを結んだ線よりも前記一方の部材側に位置している。
【選択図】 図20
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真技術を用いて画像を形成するプリンター、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置に用いられる定着装置に関する。特に、その剥離部材の改良技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子写真技術を用いた画像形成装置は、外周面に感光層を有する感光体と、この感光体の外周面を一様に帯電させる帯電手段と、この帯電手段により一様に帯電させられた外周面を選択的に露光して静電潜像を形成する露光手段と、この露光手段により形成された静電潜像に現像剤であるトナーを付与して可視像(トナー像)とする現像手段と、この現像手段により現像されたトナー像を転写対象である用紙等のシート状記録媒体に転写させる転写手段と、この転写手段によりトナー像が転写された記録媒体上にそのトナー像を定着させる定着装置とを有している。
定着装置は、回転駆動される定着部材(例えば熱源を有する定着ローラや定着ベルト)と、この定着部材に圧接されて回転する加圧部材(例えば加圧ローラ)とを有しており、これら定着部材と加圧部材との圧接部に記録媒体を通しながら加熱することでトナーを記録媒体上に溶融定着させるようになっている。
また、トナー像が形成された記録媒体の面は、トナーによる接着作用で定着部材(記録媒体の両面に画像を形成する場合には加圧部材にも)に貼り付きやすいことから、定着部材、加圧部材のうちの少なくとも一方の部材に対して、前記圧接部を通過してきたシート状の記録媒体をその表面から剥離させかつ案内する剥離部材を備えている。
【0003】
従来の定着装置としては、回転駆動される定着ローラ1と、この定着ローラ1に圧接されて回転する加圧ローラ6と、定着ローラ1に対して設けられ、定着ローラと加圧ローラ6との圧接部Nを通過してきたシート状の記録媒体Pを定着ローラ1の表面から剥離させかつ案内する剥離シート7と、この剥離シート7を支持している支持プレート12とを有しているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
剥離シート7の案内面の先端7aは定着ローラ1の表面に接触しており、支持プレート12の案内面は、剥離シート7の案内面7bより記録媒体Pの移動方向下流側において案内面7bに対して屈曲している(例えば、特許文献1参照)。
なお、剥離シート7は、耐熱性樹脂または金属からなる基材8とその表面に設けられたフッ素樹脂層9とで構成されており、支持プレート12は金属で構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−184300号公報(第0018、0022〜0024段落、図1〜2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような定着装置においては、記録媒体が定着部材と加圧部材との圧接部を通過し、後段にある排紙ローラ等に向けて前記案内面で案内される際、記録媒体の先端が排紙ローラ等に衝突することがある。このため、前記圧接部と排紙ローラ等との間で記録媒体が一時的に大きく湾曲することがあり、そのトナー付着面が前記案内面に圧着されて貼り付き、紙ジャム(記録媒体の詰まり)を起こしてしまうことがあった。
【0006】
この発明の目的は、以上のような問題を解決し、紙ジャムが起こりにくい定着装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本願発明の定着装置は、回転駆動される定着部材と、この定着部材に圧接されて回転する加圧部材と、これら定着部材、加圧部材のうちの少なくとも一方の部材に対して設けられ、定着部材と加圧部材との圧接部を通過してきたシート状の記録媒体を前記少なくとも一方の部材の表面から剥離させかつ案内する剥離部材とを有する装置であって、
前記剥離部材の案内面に、前記記録媒体の移動方向に伸びるリブが設けられていることを特徴とする。
望ましくは、前記リブは、前記圧接部の出口と、その後段に位置する排紙ローラ対のニップの入り口とを結んだ線よりも前記一方の部材側に設け、さらに望ましくは、剥離部材の先端と、前記排紙ローラ対のニップの入り口とを結んだ線よりも前記一方の部材側に設ける。
また、望ましくは、前記案内面は屈曲面で構成し、前記リブは、前記案内面の先端と後端とを結んだ線よりも前記一方の部材側に設ける。
【0008】
【作用効果】
本願発明の定着装置は、回転駆動される定着部材と、この定着部材に圧接されて回転する加圧部材と、これら定着部材、加圧部材のうちの少なくとも一方の部材に対して設けられ、定着部材と加圧部材との圧接部を通過してきたシート状の記録媒体を前記少なくとも一方の部材の表面から剥離させかつ案内する剥離部材とを有する装置であって、
前記剥離部材の案内面に、前記記録媒体の移動方向に伸びるリブが設けられているので、この定着装置によれば、次のような作用効果が得られる。
すなわち、定着部材と加圧部材との圧接部を通過したシート状の記録媒体は、先ず、その先端から前記剥離部材の先端縁ですくわれるようにして定着部材または加圧部材の表面から剥離され、剥離部材の案内面で案内されて、後段の排紙ローラ等へと向かうこととなる。
この際、前述したように、記録媒体の先端が排紙ローラ等に衝突することにより、前記圧接部と排紙ローラ等との間で記録媒体が一時的に大きく湾曲してそのトナー付着面が上記案内面に向かうことがあるが、この発明の構成によれば、案内面に、記録媒体の移動方向に伸びるリブが設けられているので、案内面に対する記録媒体のトナー付着面の圧着が抑制されることとなる。
したがって、この発明によれば、記録媒体のトナー付着面が上記案内面に対して貼り付きにくくなり、結果として、紙ジャムが生じにくくなる。
【0009】
また、前記リブを、前記圧接部の出口と、その後段に位置する排紙ローラ対のニップの入り口とを結んだ線よりも前記一方の部材側に設けることによって、記録媒体が排紙ローラ対で搬送される状態となった際に、トナー面がリブに擦られてしまうということがなくなり、トナー像の乱れを防止することができる。
さらに前記リブを、剥離部材の先端と、前記排紙ローラ対のニップの入り口とを結んだ線よりも前記一方の部材側に設けることによって、記録媒体の先端が剥離部材の先端で剥離されて排紙ローラ対に向かう際に、トナー面がリブに擦られにくくなり、トナー像の乱れを防止することができる。
また、前記案内面を屈曲面で構成し、前記リブを、前記案内面の先端と後端とを結んだ線よりも前記一方の部材側に設けることによって、記録媒体が案内面後端で案内される状態となった後に、トナー面がリブに擦られにくくなり、トナー像の乱れを防止することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
<第1の実施の形態>
図1は本発明に係る定着装置の第1の実施の形態を用いた画像形成装置の一例の内部構造を示す概略側面図である。
この画像形成装置は、A3サイズの用紙(記録媒体の一例)の両面にフルカラー画像を形成することのできるカラー画像形成装置であり、ケース10と、このケース10内に収容された、像担持体ユニット20と、露光手段としての露光ユニット30と、現像手段としての現像器40と、中間転写体ユニット50と、定着装置である定着ユニット60とを備えている。
ケース10には装置本体の図示しないフレームが設けられており、このフレームに各ユニット等が取り付けられている。
【0011】
像担持体ユニット20は、外周面に感光層を有する感光体(像担持体)21と、この感光体21の外周面を一様に帯電させる帯電手段(スコロトロン帯電器)22とを有しており、この帯電手段22により一様に帯電させられた感光体21の外周面を露光ユニット30からのレーザー光Lで選択的に露光して静電潜像を形成し、この静電潜像に現像器40で現像剤であるトナーを付与して可視像(トナー像)とし、このトナー像を中間転写体ユニット50の中間転写ベルト51に一次転写部T1で一次転写し、さらに、二次転写部T2で、転写対象である用紙に二次転写させるようになっている。
像担持体ユニット20には、一次転写後に感光体21の表面に残留しているトナーを除去するクリーニング手段(クリーニングブレード)23と、このクリーニング手段23で除去された廃トナーを収容する廃トナー収容部24が設けられている。
【0012】
ケース10内には、上記二次転写部T2により片面に画像が形成された用紙をケース10上面の用紙排出部(排紙トレイ部)15に向けて搬送する搬送路16と、この搬送路16により用紙排出部15に向けて搬送された用紙をスイッチバックさせて他面にも画像を形成すべく前記二次転写部T2に向けて返送する返送路17とが設けられている。
ケース10の下部には、複数枚の用紙を積層保持する給紙トレイ18と、その用紙を一枚ずつ上記二次転写部T2に向けて給送する給紙ローラ19とが設けられている。
【0013】
現像器40はロータリ現像器であり、回転体本体41に対して、それぞれトナーが収容された複数の現像器カートリッジが着脱可能に装着されている。この実施の形態では、イエロー用の現像器カートリッジ42Yと、マゼンタ用の現像器カートリッジ42Mと、シアン用の現像器カートリッジ42Cと、ブラック用の現像器カートリッジ42Kとが設けられていて(図ではイエロー用の現像器カートリッジ42Yのみを直接描いてある)、回転体本体41が矢印方向に90度ピッチで回転することによって、感光体21に現像ローラ43を選択的に当接させ、感光体21の表面を選択的に現像することが可能となっている。
【0014】
露光ユニット30は、板ガラス等で構成された露光窓31から上記レーザー光Lを感光体21に向けて照射するようになっている。
【0015】
中間転写体ユニット50は、図示しないユニットフレームと、このフレームで回転可能に支持された駆動ローラ54,従動ローラ55,一次転写ローラ56、一次転写部T1でのベルト51の状態を安定させるためのガイドローラ57,およびテンションローラ58と、これらローラに掛け回されて張架された前記中間転写ベルト51とを備えており、ベルト51が図示矢印方向に循環駆動される。感光体21と一次転写ローラ56との間において前記一次転写部T1が形成されており、駆動ローラ54と本体側に設けられた二次転写ローラ10bとの圧接部において前記二次転写部T2が形成される。
二次転写ローラ10bは、前記駆動ローラ54に対して(したがって中間転写ベルト51に対して)接離可能であり、接触した際に二次転写部T2が形成される。
したがって、カラー画像を形成する際には、二次転写ローラ10bが中間転写ベルト51から離間している状態で中間転写ベルト51上において複数色のトナー像が重ね合わされてカラー画像が形成され、その後、二次転写ローラ10bが中間転写ベルト51に当接し、その当接部(二次転写部T2)に用紙が供給されることによって用紙上にカラー画像(トナー像)が転写されることとなる。
トナー像が転写された用紙は、定着ユニット(定着装置)60を通ることでトナー像が溶融定着され、排紙ローラ対14で搬送されて上記排紙トレイ部15に向けて排出される。
【0016】
図2はこの実施の形態の要部を示す図で、定着装置60の部分拡大概略側面図である。
図1および図2に示すように、この実施の形態の定着装置60は、図示しない駆動機構により回転駆動される定着部材としての定着ローラ61と、この定着ローラ61に圧接されて回転する加圧部材としての加圧ローラ62と、これら定着ローラ61、加圧ローラ62に対して設けられ、定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nを通過してきたシート状の記録媒体P(図17参照)を定着ローラ61または加圧ローラ62の表面から剥離させかつ案内する剥離部材としての定着ローラ用剥離部材70と、加圧ローラ用剥離部材80とを有している。
この実施の形態では、上述したように記録媒体Pの両面にトナー画像を形成するようになっているため、定着ローラ61の内部だけでなく加圧ローラ62の内部にも熱源が設けられている。このため、加圧ローラ62に対しても剥離部材(80)が設けられているが、記録媒体Pの片面にのみトナー像を形成する場合には、熱源が設けられている側の部材にのみ剥離部材を設ける。
なお、この定着装置60は、ローラ61,ローラ62にオイルを塗布しないオイルレスの定着器で構成してある。
【0017】
図3は主として定着ローラ用剥離部材70を示す図で、(a)は正面図、(b)は底面図である。また、図4は断面図で、(a)は図3におけるa−a拡大断面図、(b)は図3におけるb−b拡大断面図、(c)は図3におけるc−c拡大断面図である。
定着ローラ用剥離部材70は、図2〜図4に示すように、その先端縁71aが定着ローラ61の表面61aに近接している第1案内面71と、この第1案内面71より記録媒体Pの移動方向下流側において当該第1案内面71に一体的に連なりかつ当該第1案内面71に対して屈曲している第2案内面72と、さらに、この第2案内面72より記録媒体Pの移動方向下流側において第2案内面72に一体的に連なりかつ第2案内面72に対して屈曲している第3案内面73とを有しており、前記第2案内面72に、記録媒体Pの移動方向に伸びるリブ74が設けられている。
【0018】
定着ローラ用剥離部材70は、一枚の金属板を折り曲げ加工することにより構成されており、これによって、上記第1〜第3案内面71〜73が形成されている。定着ローラ用剥離部材70のこれら案内面には、トナーに対する剥離性に優れたフッ素樹脂等をコーティングしてある。
この実施の形態の定着ローラ61は、緩やかな逆クラウン形状(軸線方向において中央部の径が両端部の径に比べて僅かに小さくなっている形状)をしているので、その形状に沿わせるべく、先端縁71aは湾曲状となっている。
【0019】
75は定着ローラ用剥離部材70の支持部材であり、定着ローラ用剥離部材70の裏面側に固着されている。この支持部材75の表面側には、その長手方向(定着ローラ61の軸線方向)に沿って前記のリブ74が複数形成されている。
一方、定着ローラ用剥離部材70の第2案内面72には、上記リブ74の位置に対応させた位置に穴72aが設けられており、これらの穴72aから前記リブ74を突出させるようにして定着ローラ用剥離部材70の裏面側と支持部材75の表面側とを接合させて固着することによって、第2案内面72上にリブ74を設けてある。
定着ローラ用剥離部材70と支持部材75との固着は、例えばスポット溶接、および/または、断熱性を有する接着剤(例えば上記コーティング材としてのフッ素樹脂)76(図4参照)で行う。
なお、支持部材75の両端は定着装置60の図示しないフレームに取り付けられている。
【0020】
図2から明らかなように、リブ74は、定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nの出口と、排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線(仮想線L1参照)よりも定着ローラ61側に位置している。
また、リブ74は、定着ローラ用剥離部材70の先端71aと、排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線L4(図25参照)よりも定着ローラ61側に位置しており、さらにまた、案内面の先端71aと後端70b(図25参照)とを結んだ線L5(図25参照)よりも定着ローラ61側に位置している。
【0021】
図5は主として加圧ローラ用剥離部材80を示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図である。また、図6は断面図で、(d)は図5におけるd−d拡大断面図、(e)は図5におけるe−e拡大断面図である。
加圧ローラ用剥離部材80は、図2および図5,図6に示すように、その先端縁81aが加圧ローラ62の表面62aに近接している第1案内面81と、この第1案内面81より記録媒体Pの移動方向下流側において当該第1案内面81に一体的に連なりかつ当該第1案内面81に対して屈曲している第2案内面82ととを有しており、この第2案内面82に、記録媒体Pの移動方向に伸びるリブ84、84’が設けられている。
【0022】
定着ローラ用剥離部材70同様、加圧ローラ用剥離部材80は、一枚の金属板を折り曲げ加工することにより構成されており、これによって、上記第1、第2案内面81、82が形成されている。加圧ローラ用剥離部材80のこれら案内面には、トナーに対する剥離性に優れたフッ素樹脂等をコーティングしてある。
85は加圧ローラ用剥離部材80の支持部材であり、加圧ローラ用剥離部材80の裏面側に固着されている。この支持部材85の表面側には、その長手方向(加圧ローラ62の軸線方向)に沿って前記のリブ84、84’が複数形成されている。
一方、加圧ローラ用剥離部材80の第2案内面82には、上記リブ84、84’の位置に対応させた位置に穴82a、82a’が設けられており、これらの穴82a、82a’から前記リブ84、84’をそれぞれ突出させるようにして加圧ローラ用剥離部材80の裏面側と支持部材85の表面側とを接合させて固着することによって、第2案内面82上にリブ84、84’を設けてある。
加圧ローラ用剥離部材80と支持部材85との固着は、例えばスポット溶接、および/または、断熱性を有する接着剤(例えば上記コーティング材としてのフッ素樹脂)86(図6参照)で行う。
図2から明らかなように、リブ84、84’は、定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nの出口と、排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線(仮想線L1参照)よりも加圧ローラ62側に位置している。
また、図5(b)から明らかなように、リブ84、84’は千鳥状に設けられている。
なお、支持部材85の両端は定着装置60の図示しないフレームに取り付けられている。
【0023】
以上のような定着装置によれば、次のような作用効果が得られる。
説明をわかりやすくするために、先ず、リブが設けられていない場合について説明し、次いで、上記実施の形態の作用効果について説明する。
【0024】
図7は、定着ローラ用剥離部材70、加圧ローラ用剥離部材80にリブが設けられていない定着装置の要部を示す図である。
このような定着装置において、図8に示すように、片面Paにトナー像(図示せず)が形成された記録媒体Pが供給され、記録媒体Pの先端Pcが定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nを通過し、定着ローラ用剥離部材70の先端縁71aに達すると、記録媒体Pは、図9にも示すように、その先端Pcが定着ローラ用剥離部材70の先端縁71aですくわれるようにして定着ローラ61の表面61aから剥離されてゆく。通常、記録媒体Pの先端部分はトナー像が形成されない非画像領域(トナーが無い領域)となっており定着ローラ61の表面61aから離れ気味になっているので(図8参照)、記録媒体Pの剥離作用は良好に得られる。
【0025】
その後、記録媒体Pの先端Pcは、定着ローラ用剥離部材70の第1案内面71で案内され、さらに、図10に示すように第2案内面72で案内され、さらに、図11に示すように、第3案内面73で案内されて排紙ローラ対14へと向かうこととなるが、この際、図12に示すように、記録媒体Pの先端Pcが排紙ローラ対14に衝突することがある。このときの衝突位置が排紙ローラ対14のニップN1から離れた位置であると、記録媒体Pの先端Pcが排紙ローラ対14のニップN1に入り込むまでの間に定着ローラ61と加圧ローラ62とによって記録媒体Pが送り出され続けることから、図13にも示すように、定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nと、排紙ローラ対14との間で記録媒体Pが一時的に大きく湾曲することがあり、そのトナー付着面Paが図13に示すように前記案内面(主として図示のように第2案内面72)に圧着されて貼り付き、紙ジャム(記録媒体Pの詰まり)を起こしてしまうことがあった。例えば、図14に示すように、記録媒体Pの中間部Pdが定着ローラ61の表面61aと定着ローラ用剥離部材70の先端縁71aとの間に入り込んで定着ローラ61の表面61aに巻き付いてしまったり、あるいは図15に示すように、記録媒体Pの中間部Pdが畳み込まれた状態になる等して、紙ジャムを引き起こすことがあった。
同様に、記録媒体Pの裏面Pb(図12参照)にもトナー像を形成する場合(両面印字の場合)には、そのトナー像形成面である裏面Pbが加圧ローラ用剥離部材80の案内面に圧着されて貼り付き、紙ジャム(記録媒体Pの詰まり)を起こしてしまうことがあった。
特に、オイルレスの定着装置において、剥離部材70や80が金属製であると、これが定着ローラ61および/または加圧ローラ62からの熱によって高温になるため、上記トナー付着面Paの貼り付きが生じやすい。
【0026】
これに対し、この実施の形態の定着装置60は、回転駆動される定着部材61と、この定着部材61に圧接されて回転する加圧部材62と、これら定着部材61、加圧部材62に対して設けられ、定着部材61と加圧部材62との圧接部Nを通過してきたシート状の記録媒体Pを定着部材61、加圧部材62の表面から剥離させかつ案内する剥離部材70,80を有し、剥離部材70,80の案内面が、その先端縁71a、81aが前記部材61,62の表面61a、62aに近接している第1案内面71,81と、この第1案内面71,81より記録媒体Pの移動方向下流側において当該第1案内面71,81に一体的に連なりかつ当該第1案内面71,81に対して屈曲している第2案内面72,82とを有しており、この第2案内面72,82に、記録媒体Pの移動方向に伸びるリブ74,84が設けられているので、この定着装置によれば、次のような作用効果が得られる。
【0027】
定着ローラ用剥離部材70の作用効果と加圧ローラ用剥離部材80の作用効果とは基本的に同じであるので、主として定着ローラ用剥離部材70の作用効果について図16〜図22を参照して説明する。
図16に示すように、片面Paにトナー像(図示せず)が形成された記録媒体Pが供給され、記録媒体Pの先端Pcが定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nを通過し、定着ローラ用剥離部材70の先端縁71aに達すると、記録媒体Pは、図17にも示すように、その先端Pcが定着ローラ用剥離部材70の先端縁71aですくわれるようにして定着ローラ61の表面61aから剥離されてゆく。通常、記録媒体Pの先端部分はトナー像が形成されない非画像領域(トナーが無い領域)となっており定着ローラ61の表面61aから離れ気味になっているので(図16参照)、記録媒体Pの剥離作用は良好に得られる。
【0028】
その後、記録媒体Pの先端Pcは、定着ローラ用剥離部材70の第1案内面71で案内され、さらに、図18に示すように第2案内面72およびリブ74の案内面(傾斜状案内面)74aで案内され、さらに、図19に示すように、第3案内面73で案内されて排紙ローラ対14へと向かうこととなる。
そしてこの際、前述したように、図20に示すように、記録媒体Pの先端Pcが排紙ローラ対14に衝突することがある。このときの衝突位置が排紙ローラ対14のニップN1から離れた位置であると、記録媒体Pの先端Pcが排紙ローラ対14のニップN1に入り込むまでの間に定着ローラ61と加圧ローラ62とによって記録媒体Pが送り出され続けることから、定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nと、排紙ローラ対14との間で記録媒体Pが一時的に大きく湾曲することがあり、そのトナー付着面Paが前記案内面(主として図示のように第2案内面72)に向かうことがある。
【0029】
しかしながら、この実施の形態では、第2案内面72に、記録媒体Pの移動方向に伸びるリブ74が設けられているので、図20に示すように、記録媒体Pがリブ74に当接することによって、第2案内面72に対する記録媒体Pのトナー付着面Paの圧着が防止され、また、リブ74による記録媒体Pの湾曲抑制作用によって、トナー付着面Paは第1案内面71、第3案内面73に対しても圧着されにくくなる。
したがって、記録媒体Pのトナー付着面Paが定着ローラ用剥離部材70の案内面に対して貼り付きにくくなり、結果として、紙ジャムが生じにくくなる。
したがってその後、図21に示すように、記録媒体Pの先端Pcが排紙ローラ対14のニップN1に入り込み、図22に示すように、記録媒体Pが排紙ローラ対14で排紙トレイ部15に向けて搬送される。
【0030】
同様に、記録媒体Pの裏面Pb(図20参照)にもトナー像を形成する場合(両面印字の場合)には、そのトナー像形成面である裏面Pbが加圧ローラ用剥離部材80の第2案内面82に設けられているリブ84,84’の作用によって、第2案内面82に対する記録媒体Pのトナー付着面Pbの圧着が防止され、また、リブ84,84’による記録媒体Pの湾曲抑制作用によって、トナー付着面Pbは第1案内面81に対しても圧着されにくくなる。
したがって、記録媒体Pのトナー付着面Pbが加圧ローラ用剥離部材80の案内面に対しても貼り付きにくくなり、結果として、紙ジャムが生じにくくなる。特に、オイルレスの定着装置において、剥離部材70や80が金属製であり、したがって、これらが定着部材61および/または加圧部材62からの熱によって高温になったとしても、上記トナー付着面Pa、Pbの貼り付きが生じにくくなる。
【0031】
しかも、前記リブ74(84,84’)は第1案内面71(81)に対してではなく第2案内面72(82)に設けられているので、次のような作用効果が得られる。
仮に、リブ74(84,84’)を第1案内面71(81)に設けたとすると、このリブ74(84,84’)が記録媒体Pの移動に対して大きな抵抗となりやすい(記録媒体Pの先端Pcが第1案内面71(81)で案内されている状態では、定着部材61(あるいは加圧部材62)の表面から剥離された記録媒体Pの自由長L2(図17参照)が短いため記録媒体Pにおける当該自由長L2部分の腰が強くリブ74(84,84’)が大きな抵抗となりやすい)ため、リブ高さを低くする等の工夫が必要となるが、リブ高さを低くすると、記録媒体トナー付着面Paの案内面71,72,72(81,82)に対する圧着を確実には防止できなくなる。
これに対し、この実施の形態によれば、リブ74(84,84’)を第2案内面72(82)に設けてあるので、リブ74(84,84’)が記録媒体Pの移動に対して大きな抵抗となりにくく(記録媒体Pの先端Pcが第1案内面より下流側の第2案内面で案内されている状態では、定着部材の表面から剥離された記録媒体Pの自由長L3(図18参照)が長くなっているため記録媒体Pにおける当該自由長L3部分の腰が弱くなり、リブが大きな抵抗となりにくい)ため、リブ高さを高くして、記録媒体トナー付着面Paの案内面に対する圧着を確実に防止することが可能となる。
【0032】
さらに、定着ローラ用剥離部材70のリブ74は、定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nの出口と、排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線(図2の仮想線L1参照)よりも定着ローラ61側に位置しており、リブ84、84’は、上記の線L1よりも加圧ローラ62側に位置しているので、図22に示すように、記録媒体Pが排紙ローラ対14で排紙トレイ部15に向けて搬送される状態となった際に、トナー面がリブ74,84,84’に擦られてしまうということもない。
また、リブ74が、剥離部材70の先端71aと、排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線L4よりも定着ローラ61側に設けられているので、記録媒体Pの先端Pcが剥離部材70の先端71aで剥離されて排紙ローラ対14に向かう際に、トナー面Paがリブ74に擦られにくくなり、トナー像の乱れが生じにくくなる。
さらに、案内面71〜73を屈曲面で構成し、リブ74を、案内面の先端71aと後端70bとを結んだ線L5よりも定着ローラ61側に設けてあるので、記録媒体Pが案内面後端70bで案内される状態(図19に示す状態から記録媒体Pの先端Pcが案内面後端70bを通過した状態)となった後に、トナー面Paがリブ74に擦られにくくなり、トナー像の乱れが生じにくくなる。
【0033】
しかも、リブ74(84,84’)は、支持部材75(85)における剥離部材70(80)の支持面側に設けたリブを、剥離部材70(80)に設けた穴72a(82a、82a’)から突出させることにより設けてあるので、次のような作用効果が得られる。
仮に、リブ74(84,84’)を上記剥離部材70(80)に直接設けたとすると、このリブ74(84,84’)を設けることにより、剥離部材70(80)の先端縁71a(81a)の精度に悪影響が生じやすい。例えば、剥離部材を金属板で構成し、この金属板をプレス加工することで剥離部材に直接リブを形成した場合には、そのプレス加工による歪みの影響が剥離部材の先端縁71a(81a)に及び、先端縁71a(81a)の精度が低下しやすい。また、例えば、リブ付きの剥離部材を合成樹脂で射出成形等で一体成型した場合には、そのリブ部周辺における樹脂の歪みの影響が剥離部材の先端縁71a(81a)に及び、先端縁の精度が低下しやすい。
剥離部材の先端縁71a(81a)は、定着部材61等の表面に接触しあるいは近接は位置されて記録媒体Pを定着部材61等の表面から剥離する部位であるから、この先端縁71a(81a)の精度が低下すると、記録部材Pの剥離が円滑になされなくなったり、先端縁71a(81a)が定着部材等の表面61a(62a)に接触(あるいは過度に接触)して当該表面61a(62a)を摩耗させたりするという不具合が生じる。
これに対し、この実施の形態によれば、前記リブ74(84,84’)は、支持部材75(85)における剥離部材70(80)の支持面側に設けたリブを、剥離部材70(80)に設けた穴72a(82a、82a’)から突出させることにより設けてあるので、剥離部材70(80)には穴72a(82a、82a’)を設けるだけでよいことになる。
したがって、上述したように剥離部材に直接リブを形成することによる先端縁精度の低下を防止することができ、剥離部材の先端縁の精度を確保することが容易になる。
したがって、上記リブ74(84,84’)を設けているにもかかわらず、記録部材Pの剥離を円滑に行うことが可能となり、また、先端縁71a(81a)が定着部材等の表面に過度に接触することによる当該表面の摩耗も防止することができる。
【0034】
<第2の実施の形態>
図23は本発明に係る定着装置の第2の実施の形態の要部を示す部分拡大概略側面図である。同図において、前述した第1の実施の形態と同一部分ないし相当する部分には同一の符号を付してある。
この実施の形態が上述した第1の実施の形態と異なる点は、定着ローラ用剥離部材70を、屈曲していない平板で構成し、その案内面71にリブ74を設けた点にあり、その他の点に変わりはない。
この実施の形態によっても、記録媒体Pの案内面71に対する貼り付きをリブ74で防止し、紙ジャムの発生を防止することができる。
また、リブ74は、定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nの出口と、排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線L1よりも定着ローラ61側に位置しているので、記録媒体Pが排紙ローラ対14で排紙トレイ部15に向けて搬送される状態となった際に、トナー面がリブ74に擦られてしまうということがなくなる。
また、リブ74は、剥離部材70の先端71aと、排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線L4よりも定着ローラ61側に設けられているので、記録媒体Pの先端Pcが剥離部材70の先端71aで剥離されて排紙ローラ対14に向かう際に、トナー面Paがリブ74に擦られにくくなり、トナー像の乱れが生じにくくなる。
【0035】
<第3の実施の形態>
図24は本発明に係る定着装置の第3の実施の形態の要部を示す部分拡大概略側面図である。同図において、前述した第1の実施の形態と同一部分ないし相当する部分には同一の符号を付してある。
この実施の形態が上述した第1の実施の形態と異なる点は、定着ローラ用剥離部材70を、屈曲した第1案内面71,第2案内面72を有し、第3案内面73を有していない屈曲板で構成し、その第1案内面71,第2案内面72にそれぞれリブ74’、74を設けた点にあり、その他の点に変わりはない。
この実施の形態によっても、記録媒体Pの案内面71、72に対する貼り付きをリブ74’、74で防止し、紙ジャムの発生を防止することができる。
また、リブ74’、74は、定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nの出口と、排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線L1よりも定着ローラ61側に位置しているので、記録媒体Pが排紙ローラ対14で排紙トレイ部15に向けて搬送される状態となった際に、トナー面がリブ74’、74に擦られてしまうということがなくなる。
また、リブ74’、74は、剥離部材70の先端71aと、排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線L4よりも定着ローラ61側に設けられているので、記録媒体Pの先端Pcが剥離部材70の先端71aで剥離されて排紙ローラ対14に向かう際に、トナー面Paがリブ74’、74に擦られにくくなり、トナー像の乱れが生じにくくなる。
さらに、案内面71、72を屈曲面で構成し、リブ74’、74を、案内面の先端71aと後端70bとを結んだ線L5よりも定着ローラ61側に設けてあるので、記録媒体Pが案内面後端70bで案内される状態となった後に、トナー面Paがリブ74’、74に擦られにくくなり、トナー像の乱れが生じにくくなる。
【0036】
<第4の実施の形態>
図25は本発明に係る定着装置の第4の実施の形態の要部を示す部分拡大概略側面図である。同図において、前述した第1の実施の形態と同一部分ないし相当する部分には同一の符号を付してある。
この実施の形態が上述した第1の実施の形態と異なる点は、第2案内面72のリブ74に加えて、第1案内面71,第3案内面73にもそれぞれリブ74’、74’’を設けた点にあり、その他の点に変わりはない。
この実施の形態によっても、記録媒体Pの案内面71〜73に対する貼り付きをリブ74’、74、74’’でより確実に防止し、紙ジャムの発生をより確実に防止することができる。
また、リブ74’、74、74’’は、定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nの出口と、排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線L1よりも定着ローラ61側に位置しているので、記録媒体Pが排紙ローラ対14で排紙トレイ部15に向けて搬送される状態となった際に、トナー面がリブ74’、74、74’’に擦られてしまうということがなくなる。
また、リブ74’、74、74’’は、剥離部材70の先端71aと、排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線L4よりも定着ローラ61側に設けられているので、記録媒体Pの先端Pcが剥離部材70の先端71aで剥離されて排紙ローラ対14に向かう際に、トナー面Paがリブ74’、74、74’’に擦られにくくなり、トナー像の乱れが生じにくくなる。
さらに、案内面71〜73を屈曲面で構成し、リブ74’、74、74’’を、案内面の先端71aと後端70bとを結んだ線L5よりも定着ローラ61側に設けてあるので、記録媒体Pが案内面後端70bで案内される状態となった後に、トナー面Paがリブ74’、74、74’’に擦られにくくなり、トナー像の乱れが生じにくくなる。
【0037】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
例えば、定着部材61がベルトである場合にも、この発明は適用可能である。
【0038】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る定着装置の第1の実施の形態を用いた画像形成装置の一例の内部構造を示す概略側面図。
【図2】同上実施の形態の要部を示す部分拡大概略側面図。
【図3】主として定着ローラ用剥離部材を示す図で、(a)は正面図、(b)は底面図。
【図4】(a)は図3におけるa−a拡大断面図、(b)は同じくb−b拡大断面図、(c)は同じくc−c拡大断面図。
【図5】主として加圧ローラ用剥離部材を示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図。
【図6】(d)は図5におけるd−d拡大断面図、(e)は同じくe−e拡大断面図。
【図7】比較例を示す部分拡大概略側面図。
【図8】比較例の作動説明図。
【図9】比較例の作動説明図。
【図10】比較例の作動説明図。
【図11】比較例の作動説明図。
【図12】比較例の作動説明図。
【図13】比較例の作動説明図。
【図14】比較例の作動説明図。
【図15】比較例の作動説明図。
【図16】本発明実施の形態の作用説明図。
【図17】本発明実施の形態の作用説明図。
【図18】本発明実施の形態の作用説明図。
【図19】本発明実施の形態の作用説明図。
【図20】本発明実施の形態の作用説明図。
【図21】本発明実施の形態の作用説明図。
【図22】本発明実施の形態の作用説明図。
【図23】第2の実施の形態の要部を示す部分拡大概略側面図。
【図24】第3の実施の形態の要部を示す部分拡大概略側面図。
【図25】第4の実施の形態の要部を示す部分拡大概略側面図。
【符号の説明】
60 定着装置、61 定着ローラ(定着部材)、61a 表面、62 加圧ローラ(加圧部材)、62a 表面、N 圧接部、P シート状の記録媒体、70,80 剥離部材、71,72,73,81,82 案内面、71a、81a先端縁、71 第1案内面、72 第2案内面、74,84,84’ リブ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真技術を用いて画像を形成するプリンター、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置に用いられる定着装置に関する。特に、その剥離部材の改良技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子写真技術を用いた画像形成装置は、外周面に感光層を有する感光体と、この感光体の外周面を一様に帯電させる帯電手段と、この帯電手段により一様に帯電させられた外周面を選択的に露光して静電潜像を形成する露光手段と、この露光手段により形成された静電潜像に現像剤であるトナーを付与して可視像(トナー像)とする現像手段と、この現像手段により現像されたトナー像を転写対象である用紙等のシート状記録媒体に転写させる転写手段と、この転写手段によりトナー像が転写された記録媒体上にそのトナー像を定着させる定着装置とを有している。
定着装置は、回転駆動される定着部材(例えば熱源を有する定着ローラや定着ベルト)と、この定着部材に圧接されて回転する加圧部材(例えば加圧ローラ)とを有しており、これら定着部材と加圧部材との圧接部に記録媒体を通しながら加熱することでトナーを記録媒体上に溶融定着させるようになっている。
また、トナー像が形成された記録媒体の面は、トナーによる接着作用で定着部材(記録媒体の両面に画像を形成する場合には加圧部材にも)に貼り付きやすいことから、定着部材、加圧部材のうちの少なくとも一方の部材に対して、前記圧接部を通過してきたシート状の記録媒体をその表面から剥離させかつ案内する剥離部材を備えている。
【0003】
従来の定着装置としては、回転駆動される定着ローラ1と、この定着ローラ1に圧接されて回転する加圧ローラ6と、定着ローラ1に対して設けられ、定着ローラと加圧ローラ6との圧接部Nを通過してきたシート状の記録媒体Pを定着ローラ1の表面から剥離させかつ案内する剥離シート7と、この剥離シート7を支持している支持プレート12とを有しているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
剥離シート7の案内面の先端7aは定着ローラ1の表面に接触しており、支持プレート12の案内面は、剥離シート7の案内面7bより記録媒体Pの移動方向下流側において案内面7bに対して屈曲している(例えば、特許文献1参照)。
なお、剥離シート7は、耐熱性樹脂または金属からなる基材8とその表面に設けられたフッ素樹脂層9とで構成されており、支持プレート12は金属で構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−184300号公報(第0018、0022〜0024段落、図1〜2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような定着装置においては、記録媒体が定着部材と加圧部材との圧接部を通過し、後段にある排紙ローラ等に向けて前記案内面で案内される際、記録媒体の先端が排紙ローラ等に衝突することがある。このため、前記圧接部と排紙ローラ等との間で記録媒体が一時的に大きく湾曲することがあり、そのトナー付着面が前記案内面に圧着されて貼り付き、紙ジャム(記録媒体の詰まり)を起こしてしまうことがあった。
【0006】
この発明の目的は、以上のような問題を解決し、紙ジャムが起こりにくい定着装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本願発明の定着装置は、回転駆動される定着部材と、この定着部材に圧接されて回転する加圧部材と、これら定着部材、加圧部材のうちの少なくとも一方の部材に対して設けられ、定着部材と加圧部材との圧接部を通過してきたシート状の記録媒体を前記少なくとも一方の部材の表面から剥離させかつ案内する剥離部材とを有する装置であって、
前記剥離部材の案内面に、前記記録媒体の移動方向に伸びるリブが設けられていることを特徴とする。
望ましくは、前記リブは、前記圧接部の出口と、その後段に位置する排紙ローラ対のニップの入り口とを結んだ線よりも前記一方の部材側に設け、さらに望ましくは、剥離部材の先端と、前記排紙ローラ対のニップの入り口とを結んだ線よりも前記一方の部材側に設ける。
また、望ましくは、前記案内面は屈曲面で構成し、前記リブは、前記案内面の先端と後端とを結んだ線よりも前記一方の部材側に設ける。
【0008】
【作用効果】
本願発明の定着装置は、回転駆動される定着部材と、この定着部材に圧接されて回転する加圧部材と、これら定着部材、加圧部材のうちの少なくとも一方の部材に対して設けられ、定着部材と加圧部材との圧接部を通過してきたシート状の記録媒体を前記少なくとも一方の部材の表面から剥離させかつ案内する剥離部材とを有する装置であって、
前記剥離部材の案内面に、前記記録媒体の移動方向に伸びるリブが設けられているので、この定着装置によれば、次のような作用効果が得られる。
すなわち、定着部材と加圧部材との圧接部を通過したシート状の記録媒体は、先ず、その先端から前記剥離部材の先端縁ですくわれるようにして定着部材または加圧部材の表面から剥離され、剥離部材の案内面で案内されて、後段の排紙ローラ等へと向かうこととなる。
この際、前述したように、記録媒体の先端が排紙ローラ等に衝突することにより、前記圧接部と排紙ローラ等との間で記録媒体が一時的に大きく湾曲してそのトナー付着面が上記案内面に向かうことがあるが、この発明の構成によれば、案内面に、記録媒体の移動方向に伸びるリブが設けられているので、案内面に対する記録媒体のトナー付着面の圧着が抑制されることとなる。
したがって、この発明によれば、記録媒体のトナー付着面が上記案内面に対して貼り付きにくくなり、結果として、紙ジャムが生じにくくなる。
【0009】
また、前記リブを、前記圧接部の出口と、その後段に位置する排紙ローラ対のニップの入り口とを結んだ線よりも前記一方の部材側に設けることによって、記録媒体が排紙ローラ対で搬送される状態となった際に、トナー面がリブに擦られてしまうということがなくなり、トナー像の乱れを防止することができる。
さらに前記リブを、剥離部材の先端と、前記排紙ローラ対のニップの入り口とを結んだ線よりも前記一方の部材側に設けることによって、記録媒体の先端が剥離部材の先端で剥離されて排紙ローラ対に向かう際に、トナー面がリブに擦られにくくなり、トナー像の乱れを防止することができる。
また、前記案内面を屈曲面で構成し、前記リブを、前記案内面の先端と後端とを結んだ線よりも前記一方の部材側に設けることによって、記録媒体が案内面後端で案内される状態となった後に、トナー面がリブに擦られにくくなり、トナー像の乱れを防止することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
<第1の実施の形態>
図1は本発明に係る定着装置の第1の実施の形態を用いた画像形成装置の一例の内部構造を示す概略側面図である。
この画像形成装置は、A3サイズの用紙(記録媒体の一例)の両面にフルカラー画像を形成することのできるカラー画像形成装置であり、ケース10と、このケース10内に収容された、像担持体ユニット20と、露光手段としての露光ユニット30と、現像手段としての現像器40と、中間転写体ユニット50と、定着装置である定着ユニット60とを備えている。
ケース10には装置本体の図示しないフレームが設けられており、このフレームに各ユニット等が取り付けられている。
【0011】
像担持体ユニット20は、外周面に感光層を有する感光体(像担持体)21と、この感光体21の外周面を一様に帯電させる帯電手段(スコロトロン帯電器)22とを有しており、この帯電手段22により一様に帯電させられた感光体21の外周面を露光ユニット30からのレーザー光Lで選択的に露光して静電潜像を形成し、この静電潜像に現像器40で現像剤であるトナーを付与して可視像(トナー像)とし、このトナー像を中間転写体ユニット50の中間転写ベルト51に一次転写部T1で一次転写し、さらに、二次転写部T2で、転写対象である用紙に二次転写させるようになっている。
像担持体ユニット20には、一次転写後に感光体21の表面に残留しているトナーを除去するクリーニング手段(クリーニングブレード)23と、このクリーニング手段23で除去された廃トナーを収容する廃トナー収容部24が設けられている。
【0012】
ケース10内には、上記二次転写部T2により片面に画像が形成された用紙をケース10上面の用紙排出部(排紙トレイ部)15に向けて搬送する搬送路16と、この搬送路16により用紙排出部15に向けて搬送された用紙をスイッチバックさせて他面にも画像を形成すべく前記二次転写部T2に向けて返送する返送路17とが設けられている。
ケース10の下部には、複数枚の用紙を積層保持する給紙トレイ18と、その用紙を一枚ずつ上記二次転写部T2に向けて給送する給紙ローラ19とが設けられている。
【0013】
現像器40はロータリ現像器であり、回転体本体41に対して、それぞれトナーが収容された複数の現像器カートリッジが着脱可能に装着されている。この実施の形態では、イエロー用の現像器カートリッジ42Yと、マゼンタ用の現像器カートリッジ42Mと、シアン用の現像器カートリッジ42Cと、ブラック用の現像器カートリッジ42Kとが設けられていて(図ではイエロー用の現像器カートリッジ42Yのみを直接描いてある)、回転体本体41が矢印方向に90度ピッチで回転することによって、感光体21に現像ローラ43を選択的に当接させ、感光体21の表面を選択的に現像することが可能となっている。
【0014】
露光ユニット30は、板ガラス等で構成された露光窓31から上記レーザー光Lを感光体21に向けて照射するようになっている。
【0015】
中間転写体ユニット50は、図示しないユニットフレームと、このフレームで回転可能に支持された駆動ローラ54,従動ローラ55,一次転写ローラ56、一次転写部T1でのベルト51の状態を安定させるためのガイドローラ57,およびテンションローラ58と、これらローラに掛け回されて張架された前記中間転写ベルト51とを備えており、ベルト51が図示矢印方向に循環駆動される。感光体21と一次転写ローラ56との間において前記一次転写部T1が形成されており、駆動ローラ54と本体側に設けられた二次転写ローラ10bとの圧接部において前記二次転写部T2が形成される。
二次転写ローラ10bは、前記駆動ローラ54に対して(したがって中間転写ベルト51に対して)接離可能であり、接触した際に二次転写部T2が形成される。
したがって、カラー画像を形成する際には、二次転写ローラ10bが中間転写ベルト51から離間している状態で中間転写ベルト51上において複数色のトナー像が重ね合わされてカラー画像が形成され、その後、二次転写ローラ10bが中間転写ベルト51に当接し、その当接部(二次転写部T2)に用紙が供給されることによって用紙上にカラー画像(トナー像)が転写されることとなる。
トナー像が転写された用紙は、定着ユニット(定着装置)60を通ることでトナー像が溶融定着され、排紙ローラ対14で搬送されて上記排紙トレイ部15に向けて排出される。
【0016】
図2はこの実施の形態の要部を示す図で、定着装置60の部分拡大概略側面図である。
図1および図2に示すように、この実施の形態の定着装置60は、図示しない駆動機構により回転駆動される定着部材としての定着ローラ61と、この定着ローラ61に圧接されて回転する加圧部材としての加圧ローラ62と、これら定着ローラ61、加圧ローラ62に対して設けられ、定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nを通過してきたシート状の記録媒体P(図17参照)を定着ローラ61または加圧ローラ62の表面から剥離させかつ案内する剥離部材としての定着ローラ用剥離部材70と、加圧ローラ用剥離部材80とを有している。
この実施の形態では、上述したように記録媒体Pの両面にトナー画像を形成するようになっているため、定着ローラ61の内部だけでなく加圧ローラ62の内部にも熱源が設けられている。このため、加圧ローラ62に対しても剥離部材(80)が設けられているが、記録媒体Pの片面にのみトナー像を形成する場合には、熱源が設けられている側の部材にのみ剥離部材を設ける。
なお、この定着装置60は、ローラ61,ローラ62にオイルを塗布しないオイルレスの定着器で構成してある。
【0017】
図3は主として定着ローラ用剥離部材70を示す図で、(a)は正面図、(b)は底面図である。また、図4は断面図で、(a)は図3におけるa−a拡大断面図、(b)は図3におけるb−b拡大断面図、(c)は図3におけるc−c拡大断面図である。
定着ローラ用剥離部材70は、図2〜図4に示すように、その先端縁71aが定着ローラ61の表面61aに近接している第1案内面71と、この第1案内面71より記録媒体Pの移動方向下流側において当該第1案内面71に一体的に連なりかつ当該第1案内面71に対して屈曲している第2案内面72と、さらに、この第2案内面72より記録媒体Pの移動方向下流側において第2案内面72に一体的に連なりかつ第2案内面72に対して屈曲している第3案内面73とを有しており、前記第2案内面72に、記録媒体Pの移動方向に伸びるリブ74が設けられている。
【0018】
定着ローラ用剥離部材70は、一枚の金属板を折り曲げ加工することにより構成されており、これによって、上記第1〜第3案内面71〜73が形成されている。定着ローラ用剥離部材70のこれら案内面には、トナーに対する剥離性に優れたフッ素樹脂等をコーティングしてある。
この実施の形態の定着ローラ61は、緩やかな逆クラウン形状(軸線方向において中央部の径が両端部の径に比べて僅かに小さくなっている形状)をしているので、その形状に沿わせるべく、先端縁71aは湾曲状となっている。
【0019】
75は定着ローラ用剥離部材70の支持部材であり、定着ローラ用剥離部材70の裏面側に固着されている。この支持部材75の表面側には、その長手方向(定着ローラ61の軸線方向)に沿って前記のリブ74が複数形成されている。
一方、定着ローラ用剥離部材70の第2案内面72には、上記リブ74の位置に対応させた位置に穴72aが設けられており、これらの穴72aから前記リブ74を突出させるようにして定着ローラ用剥離部材70の裏面側と支持部材75の表面側とを接合させて固着することによって、第2案内面72上にリブ74を設けてある。
定着ローラ用剥離部材70と支持部材75との固着は、例えばスポット溶接、および/または、断熱性を有する接着剤(例えば上記コーティング材としてのフッ素樹脂)76(図4参照)で行う。
なお、支持部材75の両端は定着装置60の図示しないフレームに取り付けられている。
【0020】
図2から明らかなように、リブ74は、定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nの出口と、排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線(仮想線L1参照)よりも定着ローラ61側に位置している。
また、リブ74は、定着ローラ用剥離部材70の先端71aと、排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線L4(図25参照)よりも定着ローラ61側に位置しており、さらにまた、案内面の先端71aと後端70b(図25参照)とを結んだ線L5(図25参照)よりも定着ローラ61側に位置している。
【0021】
図5は主として加圧ローラ用剥離部材80を示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図である。また、図6は断面図で、(d)は図5におけるd−d拡大断面図、(e)は図5におけるe−e拡大断面図である。
加圧ローラ用剥離部材80は、図2および図5,図6に示すように、その先端縁81aが加圧ローラ62の表面62aに近接している第1案内面81と、この第1案内面81より記録媒体Pの移動方向下流側において当該第1案内面81に一体的に連なりかつ当該第1案内面81に対して屈曲している第2案内面82ととを有しており、この第2案内面82に、記録媒体Pの移動方向に伸びるリブ84、84’が設けられている。
【0022】
定着ローラ用剥離部材70同様、加圧ローラ用剥離部材80は、一枚の金属板を折り曲げ加工することにより構成されており、これによって、上記第1、第2案内面81、82が形成されている。加圧ローラ用剥離部材80のこれら案内面には、トナーに対する剥離性に優れたフッ素樹脂等をコーティングしてある。
85は加圧ローラ用剥離部材80の支持部材であり、加圧ローラ用剥離部材80の裏面側に固着されている。この支持部材85の表面側には、その長手方向(加圧ローラ62の軸線方向)に沿って前記のリブ84、84’が複数形成されている。
一方、加圧ローラ用剥離部材80の第2案内面82には、上記リブ84、84’の位置に対応させた位置に穴82a、82a’が設けられており、これらの穴82a、82a’から前記リブ84、84’をそれぞれ突出させるようにして加圧ローラ用剥離部材80の裏面側と支持部材85の表面側とを接合させて固着することによって、第2案内面82上にリブ84、84’を設けてある。
加圧ローラ用剥離部材80と支持部材85との固着は、例えばスポット溶接、および/または、断熱性を有する接着剤(例えば上記コーティング材としてのフッ素樹脂)86(図6参照)で行う。
図2から明らかなように、リブ84、84’は、定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nの出口と、排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線(仮想線L1参照)よりも加圧ローラ62側に位置している。
また、図5(b)から明らかなように、リブ84、84’は千鳥状に設けられている。
なお、支持部材85の両端は定着装置60の図示しないフレームに取り付けられている。
【0023】
以上のような定着装置によれば、次のような作用効果が得られる。
説明をわかりやすくするために、先ず、リブが設けられていない場合について説明し、次いで、上記実施の形態の作用効果について説明する。
【0024】
図7は、定着ローラ用剥離部材70、加圧ローラ用剥離部材80にリブが設けられていない定着装置の要部を示す図である。
このような定着装置において、図8に示すように、片面Paにトナー像(図示せず)が形成された記録媒体Pが供給され、記録媒体Pの先端Pcが定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nを通過し、定着ローラ用剥離部材70の先端縁71aに達すると、記録媒体Pは、図9にも示すように、その先端Pcが定着ローラ用剥離部材70の先端縁71aですくわれるようにして定着ローラ61の表面61aから剥離されてゆく。通常、記録媒体Pの先端部分はトナー像が形成されない非画像領域(トナーが無い領域)となっており定着ローラ61の表面61aから離れ気味になっているので(図8参照)、記録媒体Pの剥離作用は良好に得られる。
【0025】
その後、記録媒体Pの先端Pcは、定着ローラ用剥離部材70の第1案内面71で案内され、さらに、図10に示すように第2案内面72で案内され、さらに、図11に示すように、第3案内面73で案内されて排紙ローラ対14へと向かうこととなるが、この際、図12に示すように、記録媒体Pの先端Pcが排紙ローラ対14に衝突することがある。このときの衝突位置が排紙ローラ対14のニップN1から離れた位置であると、記録媒体Pの先端Pcが排紙ローラ対14のニップN1に入り込むまでの間に定着ローラ61と加圧ローラ62とによって記録媒体Pが送り出され続けることから、図13にも示すように、定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nと、排紙ローラ対14との間で記録媒体Pが一時的に大きく湾曲することがあり、そのトナー付着面Paが図13に示すように前記案内面(主として図示のように第2案内面72)に圧着されて貼り付き、紙ジャム(記録媒体Pの詰まり)を起こしてしまうことがあった。例えば、図14に示すように、記録媒体Pの中間部Pdが定着ローラ61の表面61aと定着ローラ用剥離部材70の先端縁71aとの間に入り込んで定着ローラ61の表面61aに巻き付いてしまったり、あるいは図15に示すように、記録媒体Pの中間部Pdが畳み込まれた状態になる等して、紙ジャムを引き起こすことがあった。
同様に、記録媒体Pの裏面Pb(図12参照)にもトナー像を形成する場合(両面印字の場合)には、そのトナー像形成面である裏面Pbが加圧ローラ用剥離部材80の案内面に圧着されて貼り付き、紙ジャム(記録媒体Pの詰まり)を起こしてしまうことがあった。
特に、オイルレスの定着装置において、剥離部材70や80が金属製であると、これが定着ローラ61および/または加圧ローラ62からの熱によって高温になるため、上記トナー付着面Paの貼り付きが生じやすい。
【0026】
これに対し、この実施の形態の定着装置60は、回転駆動される定着部材61と、この定着部材61に圧接されて回転する加圧部材62と、これら定着部材61、加圧部材62に対して設けられ、定着部材61と加圧部材62との圧接部Nを通過してきたシート状の記録媒体Pを定着部材61、加圧部材62の表面から剥離させかつ案内する剥離部材70,80を有し、剥離部材70,80の案内面が、その先端縁71a、81aが前記部材61,62の表面61a、62aに近接している第1案内面71,81と、この第1案内面71,81より記録媒体Pの移動方向下流側において当該第1案内面71,81に一体的に連なりかつ当該第1案内面71,81に対して屈曲している第2案内面72,82とを有しており、この第2案内面72,82に、記録媒体Pの移動方向に伸びるリブ74,84が設けられているので、この定着装置によれば、次のような作用効果が得られる。
【0027】
定着ローラ用剥離部材70の作用効果と加圧ローラ用剥離部材80の作用効果とは基本的に同じであるので、主として定着ローラ用剥離部材70の作用効果について図16〜図22を参照して説明する。
図16に示すように、片面Paにトナー像(図示せず)が形成された記録媒体Pが供給され、記録媒体Pの先端Pcが定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nを通過し、定着ローラ用剥離部材70の先端縁71aに達すると、記録媒体Pは、図17にも示すように、その先端Pcが定着ローラ用剥離部材70の先端縁71aですくわれるようにして定着ローラ61の表面61aから剥離されてゆく。通常、記録媒体Pの先端部分はトナー像が形成されない非画像領域(トナーが無い領域)となっており定着ローラ61の表面61aから離れ気味になっているので(図16参照)、記録媒体Pの剥離作用は良好に得られる。
【0028】
その後、記録媒体Pの先端Pcは、定着ローラ用剥離部材70の第1案内面71で案内され、さらに、図18に示すように第2案内面72およびリブ74の案内面(傾斜状案内面)74aで案内され、さらに、図19に示すように、第3案内面73で案内されて排紙ローラ対14へと向かうこととなる。
そしてこの際、前述したように、図20に示すように、記録媒体Pの先端Pcが排紙ローラ対14に衝突することがある。このときの衝突位置が排紙ローラ対14のニップN1から離れた位置であると、記録媒体Pの先端Pcが排紙ローラ対14のニップN1に入り込むまでの間に定着ローラ61と加圧ローラ62とによって記録媒体Pが送り出され続けることから、定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nと、排紙ローラ対14との間で記録媒体Pが一時的に大きく湾曲することがあり、そのトナー付着面Paが前記案内面(主として図示のように第2案内面72)に向かうことがある。
【0029】
しかしながら、この実施の形態では、第2案内面72に、記録媒体Pの移動方向に伸びるリブ74が設けられているので、図20に示すように、記録媒体Pがリブ74に当接することによって、第2案内面72に対する記録媒体Pのトナー付着面Paの圧着が防止され、また、リブ74による記録媒体Pの湾曲抑制作用によって、トナー付着面Paは第1案内面71、第3案内面73に対しても圧着されにくくなる。
したがって、記録媒体Pのトナー付着面Paが定着ローラ用剥離部材70の案内面に対して貼り付きにくくなり、結果として、紙ジャムが生じにくくなる。
したがってその後、図21に示すように、記録媒体Pの先端Pcが排紙ローラ対14のニップN1に入り込み、図22に示すように、記録媒体Pが排紙ローラ対14で排紙トレイ部15に向けて搬送される。
【0030】
同様に、記録媒体Pの裏面Pb(図20参照)にもトナー像を形成する場合(両面印字の場合)には、そのトナー像形成面である裏面Pbが加圧ローラ用剥離部材80の第2案内面82に設けられているリブ84,84’の作用によって、第2案内面82に対する記録媒体Pのトナー付着面Pbの圧着が防止され、また、リブ84,84’による記録媒体Pの湾曲抑制作用によって、トナー付着面Pbは第1案内面81に対しても圧着されにくくなる。
したがって、記録媒体Pのトナー付着面Pbが加圧ローラ用剥離部材80の案内面に対しても貼り付きにくくなり、結果として、紙ジャムが生じにくくなる。特に、オイルレスの定着装置において、剥離部材70や80が金属製であり、したがって、これらが定着部材61および/または加圧部材62からの熱によって高温になったとしても、上記トナー付着面Pa、Pbの貼り付きが生じにくくなる。
【0031】
しかも、前記リブ74(84,84’)は第1案内面71(81)に対してではなく第2案内面72(82)に設けられているので、次のような作用効果が得られる。
仮に、リブ74(84,84’)を第1案内面71(81)に設けたとすると、このリブ74(84,84’)が記録媒体Pの移動に対して大きな抵抗となりやすい(記録媒体Pの先端Pcが第1案内面71(81)で案内されている状態では、定着部材61(あるいは加圧部材62)の表面から剥離された記録媒体Pの自由長L2(図17参照)が短いため記録媒体Pにおける当該自由長L2部分の腰が強くリブ74(84,84’)が大きな抵抗となりやすい)ため、リブ高さを低くする等の工夫が必要となるが、リブ高さを低くすると、記録媒体トナー付着面Paの案内面71,72,72(81,82)に対する圧着を確実には防止できなくなる。
これに対し、この実施の形態によれば、リブ74(84,84’)を第2案内面72(82)に設けてあるので、リブ74(84,84’)が記録媒体Pの移動に対して大きな抵抗となりにくく(記録媒体Pの先端Pcが第1案内面より下流側の第2案内面で案内されている状態では、定着部材の表面から剥離された記録媒体Pの自由長L3(図18参照)が長くなっているため記録媒体Pにおける当該自由長L3部分の腰が弱くなり、リブが大きな抵抗となりにくい)ため、リブ高さを高くして、記録媒体トナー付着面Paの案内面に対する圧着を確実に防止することが可能となる。
【0032】
さらに、定着ローラ用剥離部材70のリブ74は、定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nの出口と、排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線(図2の仮想線L1参照)よりも定着ローラ61側に位置しており、リブ84、84’は、上記の線L1よりも加圧ローラ62側に位置しているので、図22に示すように、記録媒体Pが排紙ローラ対14で排紙トレイ部15に向けて搬送される状態となった際に、トナー面がリブ74,84,84’に擦られてしまうということもない。
また、リブ74が、剥離部材70の先端71aと、排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線L4よりも定着ローラ61側に設けられているので、記録媒体Pの先端Pcが剥離部材70の先端71aで剥離されて排紙ローラ対14に向かう際に、トナー面Paがリブ74に擦られにくくなり、トナー像の乱れが生じにくくなる。
さらに、案内面71〜73を屈曲面で構成し、リブ74を、案内面の先端71aと後端70bとを結んだ線L5よりも定着ローラ61側に設けてあるので、記録媒体Pが案内面後端70bで案内される状態(図19に示す状態から記録媒体Pの先端Pcが案内面後端70bを通過した状態)となった後に、トナー面Paがリブ74に擦られにくくなり、トナー像の乱れが生じにくくなる。
【0033】
しかも、リブ74(84,84’)は、支持部材75(85)における剥離部材70(80)の支持面側に設けたリブを、剥離部材70(80)に設けた穴72a(82a、82a’)から突出させることにより設けてあるので、次のような作用効果が得られる。
仮に、リブ74(84,84’)を上記剥離部材70(80)に直接設けたとすると、このリブ74(84,84’)を設けることにより、剥離部材70(80)の先端縁71a(81a)の精度に悪影響が生じやすい。例えば、剥離部材を金属板で構成し、この金属板をプレス加工することで剥離部材に直接リブを形成した場合には、そのプレス加工による歪みの影響が剥離部材の先端縁71a(81a)に及び、先端縁71a(81a)の精度が低下しやすい。また、例えば、リブ付きの剥離部材を合成樹脂で射出成形等で一体成型した場合には、そのリブ部周辺における樹脂の歪みの影響が剥離部材の先端縁71a(81a)に及び、先端縁の精度が低下しやすい。
剥離部材の先端縁71a(81a)は、定着部材61等の表面に接触しあるいは近接は位置されて記録媒体Pを定着部材61等の表面から剥離する部位であるから、この先端縁71a(81a)の精度が低下すると、記録部材Pの剥離が円滑になされなくなったり、先端縁71a(81a)が定着部材等の表面61a(62a)に接触(あるいは過度に接触)して当該表面61a(62a)を摩耗させたりするという不具合が生じる。
これに対し、この実施の形態によれば、前記リブ74(84,84’)は、支持部材75(85)における剥離部材70(80)の支持面側に設けたリブを、剥離部材70(80)に設けた穴72a(82a、82a’)から突出させることにより設けてあるので、剥離部材70(80)には穴72a(82a、82a’)を設けるだけでよいことになる。
したがって、上述したように剥離部材に直接リブを形成することによる先端縁精度の低下を防止することができ、剥離部材の先端縁の精度を確保することが容易になる。
したがって、上記リブ74(84,84’)を設けているにもかかわらず、記録部材Pの剥離を円滑に行うことが可能となり、また、先端縁71a(81a)が定着部材等の表面に過度に接触することによる当該表面の摩耗も防止することができる。
【0034】
<第2の実施の形態>
図23は本発明に係る定着装置の第2の実施の形態の要部を示す部分拡大概略側面図である。同図において、前述した第1の実施の形態と同一部分ないし相当する部分には同一の符号を付してある。
この実施の形態が上述した第1の実施の形態と異なる点は、定着ローラ用剥離部材70を、屈曲していない平板で構成し、その案内面71にリブ74を設けた点にあり、その他の点に変わりはない。
この実施の形態によっても、記録媒体Pの案内面71に対する貼り付きをリブ74で防止し、紙ジャムの発生を防止することができる。
また、リブ74は、定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nの出口と、排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線L1よりも定着ローラ61側に位置しているので、記録媒体Pが排紙ローラ対14で排紙トレイ部15に向けて搬送される状態となった際に、トナー面がリブ74に擦られてしまうということがなくなる。
また、リブ74は、剥離部材70の先端71aと、排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線L4よりも定着ローラ61側に設けられているので、記録媒体Pの先端Pcが剥離部材70の先端71aで剥離されて排紙ローラ対14に向かう際に、トナー面Paがリブ74に擦られにくくなり、トナー像の乱れが生じにくくなる。
【0035】
<第3の実施の形態>
図24は本発明に係る定着装置の第3の実施の形態の要部を示す部分拡大概略側面図である。同図において、前述した第1の実施の形態と同一部分ないし相当する部分には同一の符号を付してある。
この実施の形態が上述した第1の実施の形態と異なる点は、定着ローラ用剥離部材70を、屈曲した第1案内面71,第2案内面72を有し、第3案内面73を有していない屈曲板で構成し、その第1案内面71,第2案内面72にそれぞれリブ74’、74を設けた点にあり、その他の点に変わりはない。
この実施の形態によっても、記録媒体Pの案内面71、72に対する貼り付きをリブ74’、74で防止し、紙ジャムの発生を防止することができる。
また、リブ74’、74は、定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nの出口と、排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線L1よりも定着ローラ61側に位置しているので、記録媒体Pが排紙ローラ対14で排紙トレイ部15に向けて搬送される状態となった際に、トナー面がリブ74’、74に擦られてしまうということがなくなる。
また、リブ74’、74は、剥離部材70の先端71aと、排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線L4よりも定着ローラ61側に設けられているので、記録媒体Pの先端Pcが剥離部材70の先端71aで剥離されて排紙ローラ対14に向かう際に、トナー面Paがリブ74’、74に擦られにくくなり、トナー像の乱れが生じにくくなる。
さらに、案内面71、72を屈曲面で構成し、リブ74’、74を、案内面の先端71aと後端70bとを結んだ線L5よりも定着ローラ61側に設けてあるので、記録媒体Pが案内面後端70bで案内される状態となった後に、トナー面Paがリブ74’、74に擦られにくくなり、トナー像の乱れが生じにくくなる。
【0036】
<第4の実施の形態>
図25は本発明に係る定着装置の第4の実施の形態の要部を示す部分拡大概略側面図である。同図において、前述した第1の実施の形態と同一部分ないし相当する部分には同一の符号を付してある。
この実施の形態が上述した第1の実施の形態と異なる点は、第2案内面72のリブ74に加えて、第1案内面71,第3案内面73にもそれぞれリブ74’、74’’を設けた点にあり、その他の点に変わりはない。
この実施の形態によっても、記録媒体Pの案内面71〜73に対する貼り付きをリブ74’、74、74’’でより確実に防止し、紙ジャムの発生をより確実に防止することができる。
また、リブ74’、74、74’’は、定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nの出口と、排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線L1よりも定着ローラ61側に位置しているので、記録媒体Pが排紙ローラ対14で排紙トレイ部15に向けて搬送される状態となった際に、トナー面がリブ74’、74、74’’に擦られてしまうということがなくなる。
また、リブ74’、74、74’’は、剥離部材70の先端71aと、排紙ローラ対14のニップN1の入り口とを結んだ線L4よりも定着ローラ61側に設けられているので、記録媒体Pの先端Pcが剥離部材70の先端71aで剥離されて排紙ローラ対14に向かう際に、トナー面Paがリブ74’、74、74’’に擦られにくくなり、トナー像の乱れが生じにくくなる。
さらに、案内面71〜73を屈曲面で構成し、リブ74’、74、74’’を、案内面の先端71aと後端70bとを結んだ線L5よりも定着ローラ61側に設けてあるので、記録媒体Pが案内面後端70bで案内される状態となった後に、トナー面Paがリブ74’、74、74’’に擦られにくくなり、トナー像の乱れが生じにくくなる。
【0037】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
例えば、定着部材61がベルトである場合にも、この発明は適用可能である。
【0038】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る定着装置の第1の実施の形態を用いた画像形成装置の一例の内部構造を示す概略側面図。
【図2】同上実施の形態の要部を示す部分拡大概略側面図。
【図3】主として定着ローラ用剥離部材を示す図で、(a)は正面図、(b)は底面図。
【図4】(a)は図3におけるa−a拡大断面図、(b)は同じくb−b拡大断面図、(c)は同じくc−c拡大断面図。
【図5】主として加圧ローラ用剥離部材を示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図。
【図6】(d)は図5におけるd−d拡大断面図、(e)は同じくe−e拡大断面図。
【図7】比較例を示す部分拡大概略側面図。
【図8】比較例の作動説明図。
【図9】比較例の作動説明図。
【図10】比較例の作動説明図。
【図11】比較例の作動説明図。
【図12】比較例の作動説明図。
【図13】比較例の作動説明図。
【図14】比較例の作動説明図。
【図15】比較例の作動説明図。
【図16】本発明実施の形態の作用説明図。
【図17】本発明実施の形態の作用説明図。
【図18】本発明実施の形態の作用説明図。
【図19】本発明実施の形態の作用説明図。
【図20】本発明実施の形態の作用説明図。
【図21】本発明実施の形態の作用説明図。
【図22】本発明実施の形態の作用説明図。
【図23】第2の実施の形態の要部を示す部分拡大概略側面図。
【図24】第3の実施の形態の要部を示す部分拡大概略側面図。
【図25】第4の実施の形態の要部を示す部分拡大概略側面図。
【符号の説明】
60 定着装置、61 定着ローラ(定着部材)、61a 表面、62 加圧ローラ(加圧部材)、62a 表面、N 圧接部、P シート状の記録媒体、70,80 剥離部材、71,72,73,81,82 案内面、71a、81a先端縁、71 第1案内面、72 第2案内面、74,84,84’ リブ。
Claims (4)
- 回転駆動される定着部材と、この定着部材に圧接されて回転する加圧部材と、これら定着部材、加圧部材のうちの少なくとも一方の部材に対して設けられ、定着部材と加圧部材との圧接部を通過してきたシート状の記録媒体を前記少なくとも一方の部材の表面から剥離させかつ案内する剥離部材とを有する装置であって、
前記剥離部材の案内面に、前記記録媒体の移動方向に伸びるリブが設けられていることを特徴とする定着装置。 - 前記リブは、前記圧接部の出口と、その後段に位置する排紙ローラ対のニップの入り口とを結んだ線よりも前記一方の部材側に位置していることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
- 前記リブは、前記剥離部材の先端と、前記排紙ローラ対のニップの入り口とを結んだ線よりも前記一方の部材側に位置していることを特徴とする請求項2記載の定着装置。
- 前記案内面は屈曲面で構成され、前記リブは、前記案内面の先端と後端とを結んだ線よりも前記一方の部材側に位置していることを特徴とする請求項1、2,または3記載の定着装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002323498A JP2004157362A (ja) | 2002-11-07 | 2002-11-07 | 定着装置 |
US10/703,083 US7149463B2 (en) | 2002-11-07 | 2003-11-07 | Fixing device |
US11/463,248 US7187896B2 (en) | 2002-11-07 | 2006-08-08 | Fixing device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002323498A JP2004157362A (ja) | 2002-11-07 | 2002-11-07 | 定着装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004157362A true JP2004157362A (ja) | 2004-06-03 |
Family
ID=32803351
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002323498A Pending JP2004157362A (ja) | 2002-11-07 | 2002-11-07 | 定着装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004157362A (ja) |
-
2002
- 2002-11-07 JP JP2002323498A patent/JP2004157362A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7187896B2 (en) | Fixing device | |
JP2010085895A (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
KR100477681B1 (ko) | 화상형성장치 | |
US7142802B2 (en) | Fixing unit used with an image forming apparatus and an image forming apparatus having the same | |
JP3991807B2 (ja) | クリーニング装置 | |
JP4420600B2 (ja) | 定着装置 | |
JP4516198B2 (ja) | 電子写真画像形成装置 | |
JP4238974B2 (ja) | 定着装置 | |
JP4412892B2 (ja) | 定着装置 | |
JP2004157362A (ja) | 定着装置 | |
JP2008164739A (ja) | クリーニング装置及び画像形成装置 | |
JP2004205750A (ja) | 定着装置 | |
JP2004170832A (ja) | 定着装置 | |
JP5332319B2 (ja) | 熱定着装置及び画像形成装置 | |
JP4532990B2 (ja) | 電子写真装置 | |
JP2005292390A (ja) | 定着装置及び該定着装置を備えた画像形成装置 | |
JP2004184454A (ja) | 定着装置 | |
JP3972184B2 (ja) | 定着装置 | |
JP3952024B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2023164162A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2004205749A (ja) | 定着装置 | |
JP2007033557A (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
JP2004170848A (ja) | 定着装置及び画像形成装置 | |
JP2005115025A (ja) | 定着装置および画像形成装置 | |
US20070134032A1 (en) | Fusing apparatus having heated stripper fingers |