JP2004157063A - ガスセンサ素子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒータと酸素ポンプセル、センサセル、モニタセルとの絶縁抵抗を大きくし、リーク電流の影響を受けずに、正確に特定ガス成分濃度を検出する。また、製造効率を向上しコストを低減する。
【解決手段】ピンホール11を介してNOxを含む排ガスが導入される内部空間7内の酸素濃度を、固体電解質体51と一対の電極2a、2bからなる酸素ポンプセル2で調整し、固体電解質体52と一対の電極4a、4bからなるセンサセル4を流れる電流値から排ガス中のNOx濃度を検出する。これらセル2、4のリード部2c、2d、4c、4dと、外部へ電気信号を出し入れするためにのセンサ素子表面に設けられた端子部P1、P2とを、センサ素子表面に形成した導線L1、L2を介して接続することで、これらセル2、4を所定の活性温度まで加熱するヒータ9との間の絶縁を確保する。また、スルーホールに起因する断線や亀裂を防止する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用内燃機関の排気系等に使用され、被測定ガス中の窒素酸化物(NOx)濃度等の検出に利用されるガスセンサ素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用内燃機関から排出される排ガス等を原因とする大気汚染は、現代社会において大きな問題となっており、排ガス中の有害物質に対する浄化基準法規が年々厳しくなっている。排ガス中の有害成分を低減する手段としては、例えば、エンジンの燃焼制御により有害成分の発生を抑制するシステムや、触媒コンバータを用いて有害成分を浄化するシステムがあり、排気ガス中の有害成分である窒素酸化物(NOx)濃度を検出し、検出結果をこれらシステムにフィードバックすれば、より効率よく排ガス浄化を行うことができると考えられる。このような背景から、排気ガス中のNOx濃度を精度よく検出可能なガスセンサ素子が求められており、これまでに種々の構成のものが提案されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特許第2885336号明細書
【0004】
ところで、従来よく知られたガスセンサ素子として、酸素イオン導電性の固体電解質を用いた積層型のガスセンサ素子が挙げられる。これを図7、8に示すと、ガスセンサ素子は、固体電解質体51と固体電解質体52の間に形成される内部空間7を有し、この内部空間7に多孔質保護層12、ピンホール11を通じて被測定ガスである排ガスが導入されるようになっている。内部空間7は、第1内部空間7aと第2内部空間7bとに区画されており、第1内部空間7a側に、固体電解質体51とその上下面の電極2a、2bからなる酸素ポンプセル2が配置されている。酸素ポンプセル2に電圧を印加することで、第1内部空間7a内にある酸素を外部にポンピングあるいは第1内部空間7a内へ外部から酸素をポンピングすることができる。
【0005】
一方、第2内部空間7b側には、固体電解質体52の上下面の電極3a、3bからなるモニタセル3が配置されている。酸素ポンプセル2は、このモニタセル3により検出される第2内部空間7b内の酸素濃度が一定となるようにフィードバック制御され、内部空間7内を所定の低酸素濃度に調整する。第2内部空間7b側には、また、固体電解質体52の上下面の電極4a、4bからなるセンサセル4が配置されており、NOxが分解することにより生成される酸素イオンを測定するように構成されている。
【0006】
上述したごとく、第2内部空間7b内の酸素濃度は一定に制御されており、従って、センサセル4を移動する酸素イオンの量、すなわちセンサセル4における酸素イオン電流の大きさがNOx濃度に対応する。これにより、排ガス中の酸素濃度の増減にかかわらず、正確なNOxを濃度を測定することができる。なお、図中、61、62、63、64はスペーサ、81、82は基準ガス空間、9はヒータである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記構成のガスセンサ素子において、NOx濃度を検出するセンサセル4の電流値はμAオーダーの微小な値となる。このため、状況により印加電圧・電流値が大きく変化するヒータ9と他のセル2、3、4との絶縁抵抗を充分大きくしなければ、検出誤差を生じるおそれがある。しかしながら、上記従来のガスセンサ素子では、図8に示すように、外部へ電気信号を出し入れするためにセンサ素子表面に設けられた端子部Pと、各セル2、3、4との接続にスルーホールSHが用いられており、この構成では、ヒータ9と酸素ポンプセル2、センサセル4、モニタセル3との絶縁が充分でないことが判明した。
【0008】
そして、このため、ヒータ9の電流が酸素ポンプセル2、センサセル4、モニタセル3にリークし、このリーク電流の影響により、検出精度が悪化することがあった。さらにスルーホールSHを介しての接続は、素子焼成時に断線を生じたり、素子にスルーホールSHを基点とした亀裂が走ることがあり、製造効率が悪化し、コスト増につながるおそれがあった。
【0009】
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みなされたもので、ヒータと酸素ポンプセル、センサセル、モニタセルとの絶縁抵抗を大きくし、リーク電流の影響を受けずに、正確に特定ガス成分濃度を検出することができるとともに、製造効率の向上、コスト低減を実現できるガスセンサ素子を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1において、ガスセンサ素子は、所定の拡散抵抗の下に被測定ガスが導入される内部空間と、
酸素イオン導電性の固体電解質体の表面に、一方の電極が上記内部空間に面するように設けられた一対の電極を有し、これら一対の電極への通電により上記内部空間に酸素を導入または排出して上記内部空間内の酸素濃度を調整する酸素ポンプセルと、
酸素イオン導電性の固体電解質体の表面に、一方の電極が上記内部空間に面するように設けられた一対の電極を有し、被測定ガス中の特定ガス成分濃度を検出するセンサセルと、
上記酸素ポンプセルおよび上記センサセルを所定の活性温度まで加熱するヒータとを有する積層構造となっている。
さらに、外部へ電気信号を出し入れするためにセンサ素子表面に設けられた端子部と、上記酸素ポンプセルおよび上記センサセルのうち少なくとも一方のリード部とは、センサ素子表面を介して接続されている。
【0011】
上記構成によれば、上記酸素ポンプセルおよび上記センサセルのうち少なくとも一方のリード部を、センサ素子表面に設けられた端子部とセンサ素子表面を介して接続しており、スルーホールが介在しないので、上記ヒータとこれらセルとの絶縁性が向上する。さらに、素子焼成時に断線を生じたり、素子にスルーホールを基点とした亀裂が生じるおそれが小さくなるので、製造効率が向上し、コスト低減ができる。
【0012】
請求項2の構成では、酸素イオン導電性の固体電解質体の表面に、一方の電極が上記内部空間に面するように設けられた一対の電極を有し、上記内部空間の酸素濃度を検出するモニタセルを設け、外部へ電気信号を出し入れするためにセンサ素子表面に設けられた端子部と、上記モニタセルのリード部とを、センサ素子表面を介して接続する。
【0013】
上記構成においても、同様に、上記モニタセルのリード部をセンサ素子表面の端子部とセンサ素子表面を介して接続することで、絶縁性が向上し、素子焼成時に断線や亀裂が生じるのを防止する効果が得られ、製造効率の向上、コスト低減が期待できる。
【0014】
請求項3の構成では、上記モニタセルの信号により、上記酸素ポンプセルの印加電圧を制御する。
【0015】
上記モニタセルの信号により、上記内部空間の酸素濃度を検出し、検出される酸素濃度が所定の一定値となるように上記酸素ポンプセルの印加電圧を制御する。これにより、上記内部空間の酸素濃度を一定に制御することができる。
【0016】
請求項4の構成では、被測定ガス中の特定ガス成分濃度を上記センサセルに流れる電流値により検出する。
【0017】
上記センサセルの上記一方の電極を上記特定ガス成分に感度を有するものとし、上記モニタセルと上記酸素ポンプセルを用いて上記内部空間内の酸素濃度を一定に制御すれば、上記センサセルの一対の電極に流れる電流は、被測定ガス中の特定ガス成分濃度に応じて増減する。よって、この電流値を測定することにより、特定ガス成分濃度の精度よい検出が可能になる。
【0018】
請求項5の構成では、上記内部空間内の酸素濃度を上記モニタセルに流れる電流値により検出する。
【0019】
上記モニタセルの一対の電極間に所定の電圧を印加すると、上記内部空間内の酸素が還元されて酸素イオンとなり、ポンピング作用により酸素濃度に応じた酸素イオン電流が流れる。よって、この時流れる電流値から上記内部空間内の酸素濃度を検出することができる。
【0020】
請求項6の構成では、上記内部空間内の酸素濃度を上記モニタセルに発生する起電力により検出する。
【0021】
あるいは、上記モニタセルの一対の電極間には、両電極が面する空間の酸素濃度差に応じた起電力が生じるので、これを検出することによっても上記内部空間内の酸素濃度が検出できる。
【0022】
請求項7の構成では、上記センサセルに流れる電流値と上記モニタセルに流れる電流値の差により、被測定ガス中の特定ガス成分濃度を検出する。
【0023】
上記酸素モニタセルの上記一方の電極を上記特定ガス成分に感度を有さないものとし、上記センサセルの上記一方の電極を上記特定ガス成分に感度を有するものとすれば、これらセルに流れる電流値の差は、上記特定ガス成分に依存して変化する。よって、この電流値の差から上記特定ガス成分濃度を検出することができる。
【0024】
請求項8の構成では、上記外部へ電気信号を出し入れするためにセンサ素子表面に設けられた端子部と、上記酸素ポンプセル、上記センサセルおよび上記モニタセルのうち少なくとも一方のリード部との接続個所には、センサ素子表面との間に絶縁層を形成する。
【0025】
上記端子部と各セルのリード部とを接続する導線等と、センサ素子表面との間に絶縁層を形成することで、絶縁性をより向上させることができる。
【0026】
請求項9は、ガスセンサ素子を製造する方法の発明で、所定の拡散抵抗の下に被測定ガスが導入される内部空間と、
酸素イオン導電性の固体電解質体の表面に、一方の電極が上記内部空間に面するように設けられた一対の電極を有し、これら一対の電極への通電により上記内部空間に酸素を導入または排出して上記内部空間内の酸素濃度を調整する酸素ポンプセルと、
酸素イオン導電性の固体電解質体の表面に、一方の電極が上記内部空間に面するように設けられた一対の電極を有し、被測定ガス中の特定ガス成分濃度を検出するセンサセルと、
酸素イオン導電性の固体電解質体の表面に、一方の電極が上記内部空間に面するように設けられた一対の電極を有し、上記内部空間の酸素濃度を検出するモニタセルと、
上記酸素ポンプセル、上記センサセルおよび上記モニタセルを所定の活性温度まで加熱するヒータとを有する積層構造のガスセンサ素子を製造するにあたり、外部へ電気信号を出し入れするためにセンサ素子表面に設けられた端子部と、上記酸素ポンプセル、上記センサセルおよび上記モニタセルのうち少なくとも一つのリード部とを、素子焼成後に、センサ素子表面を介して接続する。
【0027】
上記方法によれば、上記酸素ポンプセル、上記センサセルおよび上記モニタセルのうち少なくとも一つのリード部を、センサ素子表面に設けられた端子部とセンサ素子表面を介して接続し、スルーホールが介在しないので、上記ヒータとこれらセルとの絶縁性が向上する。さらに、この接続を素子焼成後に行うので、従来のように素子焼成時に断線を生じたり、素子にスルーホールを基点とした亀裂が生じることがなく、製造効率の向上、コスト低減効果が得られる。
【0028】
請求項10の製造方法では、上記外部へ電気信号を出し入れするためにセンサ素子表面に設けられた端子部と、上記酸素ポンプセル、上記センサセルおよび上記モニタセルのうち少なくとも一つのリード部とを接続するに際し、素子焼成後に該接続箇所に対応するセンサ素子表面に絶縁層を形成する。
【0029】
素子焼成後に、上記端子部と各セルの接続箇所に上記絶縁層を形成し、その後導線等により上記端子部と各セルを接続することで、絶縁性をより向上させることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図面により説明する。図2は本発明のガスセンサ素子1の先端部の模式的な断面図、図1は本発明のガスセンサ素子1の先端部の模式的な分解展開図である。図2には、上半部に素子の軸方向断面図を、下半部にそのA−A線断面図を示している。本発明のガスセンサ素子1は、被測定ガス存在空間に配設されて被測定ガス中の特定ガス成分、ここでは、排ガス中の窒素酸化物(NOx)濃度を検出するために用いられる。測定する際には素子全体を図略の筒状ケースに収容して、被測定ガス存在空間となる内燃機関の排気管壁に固定し、図示する先端部をカバー体で保護した状態で排気管内に挿通配置する。ガスセンサ素子1の後端部はカバー体で保護されて基準酸素濃度ガスとなる大気中に配置される。
【0031】
図1、図2において、ガスセンサ素子2は、酸素ポンプセル2を構成するためのシート状の固体電解質体51と、酸素モニタセル3、センサセル4を構成するための固体電解質体52と、内部空間7を形成するためのスペーサ61と、基準ガス空間81、82を形成するためのシート状のスペーサ62、63、64と、これらを加熱するためのヒータ9とを有し、ヒータ9の上方に、スペーサ62、固体電解質体51、スペーサ61、固体電解質体52、スペーサ63、64をこの順に積層して構成される。
【0032】
内部空間7は、ガスセンサ素子1の先端部が配置される被測定ガス存在空間より被測定ガスが導入される室であり、図1に示すように、固体電解質体51、52間に位置するスペーサ61に設けた抜き穴61a、61bにて形成される。これら抜き穴61aと抜き穴61bは絞り部61cによって連結されており、内部空間7は、この絞り部61cを境として、ガスセンサ素子1の先端側(図2および図1の左側)から順に、抜き穴61aからなる第1内部空間7aと、抜き穴61bからなる第2内部空間7bが区画形成されている。
【0033】
第1内部空間7aは、固体電解質体52の先端部を貫通するピンホール11を介して、被測定ガス存在空間と連通している。このピンホール11は拡散抵抗手段として機能するもので、ピンホール11の大きさは、これを通過して第1内部空間7aおよび第2内部空間7bに導入される被測定ガスの拡散速度が所定の速度となるように、適宜設定される。
【0034】
また、固体電解質体52には、被測定ガス存在空間側から、ピンホール11を被覆するように多孔質アルミナ等よりなる多孔質保護層12が形成してあり、内部空間7内に位置する電極の被毒や、ピンホール11の目詰まりを防止している。
【0035】
基準ガス空間81、82は、一定の酸素濃度をもつ基準酸素濃度ガスとしての大気が導入される室である。基準ガス空間81は、固体電解質体51の下方に積層したスペーサ62に設けた抜き穴62a(図1)にて、基準ガス空間82は、固体電解質体52の上方に積層したスペーサ63に設けた抜き穴63aにて形成される。この抜き穴62a、63aは、ガスセンサ素子1の長手方向に延びる溝状の通路部62b、63bを介してそれぞれ大気が存在する外部空間に連通し、該通路部62b、63bを通して基準ガス空間81、82に大気が導入される。
【0036】
なお、内部空間7、基準ガス空間81、82を構成するスペーサ61、62、63、64はアルミナ等の絶縁材料よりなる。また、酸素ポンプセル2、酸素モニタセル3、センサセル4を構成するための固体電解質体51、52は、ジルコニアやセリア等の酸素イオン導電性を有する固体状の電解質からなる。
【0037】
図2のように、酸素ポンプセル2は、固体電解質体51と、固体電解質体51を挟むように対向配置された一対の電極2a、2bとからなり、内部空間7内に酸素を導入または内部空間7から酸素を排出して内部空間7内の酸素濃度を調整する。一対の電極2a、2bのうち、一方の電極2aは、内部空間7のガス流れの上流側に位置する第1内部空間7aに面するように、固体電解質体51の上面に接して設けられ、他方の電極2bは、基準ガス空間81に面するように固体電解質体51の下面に接して設けられている。
【0038】
センサセル4は、固体電解質体52と、固体電解質体52を挟むように対向配置された一対の電極4a、4bとからなり、被測定ガス中の特定ガス成分濃度、例えば、NOx濃度を検出する。一対の電極4a、4bのうち、一方の電極4aは、内部空間7のガス流れの下流側に位置する第2内部空間7bに面するように、固体電解質体52の下面に接して設けられ、他方の電極4bは、基準ガス空間82に面するように固体電解質体52の上面に接して設けられている。
【0039】
酸素モニタセル3は、固体電解質体52と、固体電解質体52を挟むように対向配置された一対の電極3a、3bとからなり、内部空間7内の酸素濃度を検出する。一対の電極3a、3bのうち、一方の電極3aは、第2内部空間7bに面するように、固体電解質体52の下面に接して設けられ、他方の電極3bは、基準ガス空間82に面するように固体電解質体52の上面に接して設けられている。また、酸素モニタセル3の電極3a、3bとセンサセル4の電極4a、4bが、被測定ガスの導入方向に対しほぼ同等位置にあると、第2内部空間7bに面する電極3a、電極4a近傍の酸素濃度がほぼ等しくなるため、好ましい。
【0040】
ここで、酸素ポンプセル2および酸素モニタセル3の一方の電極2a、3aには、被測定ガス中のNOxの分解を抑制するために、NOxの分解活性の低い電極を用いるとよい。具体的には、主金属成分として白金(Pt)と金(Au)を含有する多孔質サーメット電極が好適に用いられる。この際、金属成分中のAuの含有量は、通常、1〜10重量%程度とすることが望ましい。なお、多孔質サーメット電極は、金属合金粉末とジルコニア、アルミナ等のセラミックスをペースト化し、焼成して得られる。
【0041】
また、センサセル4の一方の電極4aには、被測定ガス中のNOxを分解するために、NOxの分解活性の高い電極を用いるとよい。具体的には、主金属成分として白金(Pt)とロジウム(Rh)を含有する多孔質サーメット電極が好適に用いられる。この際、金属成分中のRhの含有量は、10〜50重量%程度とすることが好ましい。酸素ポンプセル2、酸素モニタセル3およびセンサセル4の他方の電極2b、3b、4bには、例えば、Pt多孔質サーメット電極が好適に用いられる。
【0042】
図1に示すように、酸素ポンプセル2、酸素モニタセル3、センサセル4の電極には、これら各電極2a、2b、3a、3b、4a、4bから電気信号を取り出すためのリード部2c、2d、3c、3d、4c、4dが一体に形成されている。ここで、固体電解質体51、52の上下表面には、電極形成部以外の部位、特にリード部2c、2d、3c、3d、4c、4dの形成部位において、これらリード部2c、2d、3c、3d、4c、4dの間に、アルミナ等の絶縁層(図示を略す)を形成しておくことが好ましい。
【0043】
ヒータ9は、アルミナ等の絶縁材料からなるヒータシート13の上面に、通電により発熱するヒータ電極14をパターニング形成し、このヒータ電極14の上面(スペーサ62側の面)に、絶縁のためのアルミナ層15を形成してなる。ヒータ電極14には、通常、Ptとアルミナ等のセラミックスとのサーメット電極が用いられる。このヒータ9は、ヒータ電極14を外部からの給電により発熱させ、上記各セル2、3、4を活性化温度まで加熱するものである。
【0044】
ヒータ電極14は、図1に示すように、ヒータシート13に形成されたスルーホールSHを通して、センサ基部の端子部P1まで接続されている。この端子部P1はヒータ9裏面に設けられる。
【0045】
一方、図1、図4(a)に示すように、酸素ポンプセル2の電極2a、2bは、上記リード部2c、2dと、固体電解質体51、スペーサ62、アルミナ層15およびヒータシート13の基端側表面に形成された導線L1を介して、センサ基部の端子部P1まで接続されている。また、酸素モニタセル3の電極3a、3bは、リード部3c、3dと、固体電解質体52の基端側表面に形成された導線L2を介して、さらに、センサセル4の電極4a、4bは、リード部4c、4dを介して、センサ基部の端子P2まで接続されている。この端子部P2は固体電解質体52の上部表面に設けられ、スペーサ63、64の軸方向長を図のように短く形成することにより、素子表面に露出している。
【0046】
そして、これら端子部P1、P2には、図示を略すコネクタを介して圧着やろう付け等によりリード線が接続され、外部回路と各セル2、3、4およびヒータ9との信号のやり取りが可能となっている。なお、導線L1、L2の形成部位においても、これら導線L1、L2と素子表面との間に、アルミナ等の絶縁層(図示を略す)を形成しておくことが好ましい。
【0047】
上記構成のガスセンサ素子1は、例えば、次のようにして製造することができる。まず、固体電解質体51、52用のジルコニア等からなる生シートと、スペーサ61、62、63、64、ヒータシート13およびアルミナ層15となるアルミナ生シートを作製する。これら生シートは、ドクターブレード法や押出成形法等により、シート形状に成形することができる。次いで、固体電解質体51、52用の生シートと、ヒータシート13用の生シートの所定位置に、電極2a、2b、3a、3b、4a、4b、ヒータ電極14、リード部2c、2d、3c、3d、4c、4d、端子部P1、P2を、スクリーン印刷等により形成する。
【0048】
そして、各シートを上記図1の順序で積層し、焼成することにより一体化することができる。導線L1、L2は、積層体を焼成して一体化した後に、Pt等を主成分とする導体ペーストを塗布することにより、形成される。従って、各セル2、3、4の電極2a、2b、3a、3b、4a、4bと、端子部P1、P2を、確実に接続することができ、スルーホールSHを用いた際に起こり得る焼成時の断線や亀裂の発生がない。また、導線L1、L2は、素子温度が最も低い部分に形成することができるので、各セル間の絶縁抵抗を大きくすることができる効果がある。さらに、導線L1、L2と素子表面との間に、アルミナ等の絶縁層を形成すると絶縁抵抗を大きくできるため、より効果的である。
【0049】
なお、導線L1、L2の形成位置は、上述した図4(a)のように、ガスセンサ素子1の基端側端面(図中、右端の端面)に形成することもできるが、図3(b)のように、ガスセンサ素子1の基端側側面(図中、右端の側面)に形成することもできる。このように、導線L1、L2の形成位置は、特に限定されず、素子表面であれば同様の効果が得られる。
【0050】
次に、上記構成のガスセンサ素子1の動作原理を説明する。図2において、被測定ガスである排ガスは、多孔質保護層12、ピンホール11を通過して第1内部空間7aに導入される。導入されるガス量は、多孔質保護層12、ピンホール11の拡散抵抗により決定される。さらに、導入されたガスは、絞り部61cを介して第1内部空間7aと連通する第2内部空間7bに導入される。
【0051】
酸素ポンプセル2の一対の電極2a、2bに、基準ガス空間81側の電極2bが+極となるように電圧を印加すると、第1内部空間7a側の電極2a上で被測定ガス中の酸素が還元されて酸素イオンとなり、ポンピング作用により電極2b側へ排出される。逆に、第1内部空間7a側の電極2aが+極となるように電圧を印加すると、基準ガス空間81側の電極2b上で酸素が還元されて酸素イオンとなり、ポンピング作用により電極2a側へ導入される。この酸素ポンプ作用により、内部空間7の酸素濃度を制御することができる。
【0052】
一方、酸素モニタセル3の一対の電極3a、3bに、基準ガス空間82側の電極3bが+極となるように所定の電圧(例えば、0.40V)を印加すると、第2内部空間7b側の電極3a上で被測定ガス中の酸素が還元されて酸素イオンとなり、ポンピング作用により電極3b側へ排出される。ここで電極3aは、特定ガス成分であるNOxの分解に不活性なPt−Auサーメット電極であるため、電極3a、3b間に流れる酸素イオン電流は、多孔質保護層12、ピンホール11、第1内部空間7a等を通過して、第2内部空間7b内の電極3aに到達する酸素量に依存し、NOx量には依存しない。従って、電極3a、3b間を流れる電流値が所定の一定値(例えば、0.2μA)になるように、酸素ポンプセル2の電極2a、2b間の印加電圧を制御すれば、第2内部空間7bの酸素濃度を一定に制御できる。
【0053】
センサセル4の一対の電極4a、4bには、基準ガス空間82側の電極4bが+極となるように所定の電圧(例えば、0.40V)を印加する。ここで電極4aは、特定ガス成分であるNOxの分解に活性なPt−Rhサーメット電極であるため、第2内部空間7b側の電極4a上で被測定ガス中の酸素およびNOxが還元されて酸素イオンとなり、ポンピング作用により電極4b側へ排出される。この時、上述したように本実施の形態では、酸素モニタセル3の一対の電極3a、3b間の電流値が所定の一定値(例えば、0.2μA)となるように、酸素ポンプセル2を制御しているので、被測定ガス中にNOxが存在しなければ、センサセル4の電極4a、4b間の電流値も一定値(例えば、0.2μA)に制御される。一方、被測定ガス中にNOxが存在すると、NOx濃度に応じて電流値が増加するため、これにより被測定ガス中のNOx濃度が検出可能となる。
【0054】
図3(a)、(b)は、他の動作原理を示した図であり、これを第2の実施の形態として以下に説明する。ガスセンサ素子1の構成は上記第1の実施の形態と同じである。上記第1の実施の形態では、酸素モニタセル3の電極3a、3b間の電流値が一定になるように酸素ポンプセル2の電極2a、2b間の印加電圧を制御したが、本実施の形態では、予め求められた酸素ポンプセル印加電圧と酸素ポンプセル電流の関係から、酸素ポンプセル電流が限界電流となるように、酸素濃度に応じた電圧を酸素ポンプセルに印加することにより、第1内部空間7a内の酸素濃度を所定の低酸素濃度に制御する。
【0055】ただし、この方法で内部空間7内の酸素濃度を制御すると、上記第1の実施の形態のような酸素モニタセル3の検出値に基づいた制御に比べて、第2内部空間7b内の酸素濃度が変動しやすく、従って、センサセル4の電極4a、4b間に流れる電流をそのままセンサ信号とすると、NOxの検出精度が悪化する。そこで、本実施の形態では、電流差検出回路を設けて、酸素モニタセル3の電極3a、3b間に流れる電流とセンサセル4の電極4a、4b間に流れる電流との差をセンサ信号とする。これにより、第2内部空間7b内における酸素濃度変動の影響をなくし、被測定ガス中の酸素濃度に依存しないセンサ出力を得ることができるので、精度よくNOx濃度を検出できる。
【0056】
前述の各実施の形態では、第2内部空間7bの酸素濃度を酸素モニタセル3に流れる電流値により検出したが、酸素モニタセル3に発生する起電力により検出することも可能である。これを第3の実施の形態として、図5、図6に基づいて説明する。本実施の形態では、酸素モニタセル3、センサセル4を有する基本工程は上記第1の実施の形態と同様であるが、その配置が異なっており、さらに、第2の酸素ポンプセル20を設置している。また、基準ガス空間82を設けず、基準ガス空間81のみとしている。
【0057】
図5、6において、酸素ポンプセル2は固体電解質体52の上下面に設けた電極2a、2bを有し、第1内部空間7aに面する一方の電極2aは、固体電解質体52の下面に、他方の電極2bは、固体電解質体52の上面に被測定ガス存在空間に面して設けられる。酸素モニタセル3は、一方の電極3aが固体電解質体51の上面に、第1内部空間7aに面するように設けられ、他方の電極3bは、固体電解質体51の下面に、基準ガス空間81に面して設けられる。センサセル4は、第2内部空間7bに面する一方の電極4aが、固体電解質体51の上面に、他方の電極4bは、固体電解質体51の下面に基準ガス空間81に面して設けられる。なお、電極4bは、酸素モニタセル3の電極3bと共通電極としてある。
【0058】
第2の酸素ポンプセル20は、固体電解質体52とその表面に設けた一対の電極20a、2bからなる。一方の電極20aは、第2内部空間7bに面するように、固体電解質体52の下面に設けられ、他方の電極2bは、酸素ポンプセル2と共通電極としてある。第2の酸素ポンプセル20は、酸素ポンプセル2で排出されずに第2内部空間7bに導入される被測定ガス中の残留酸素を、被測定ガス存在空間に排出する機能を有する。
【0059】
この構成においても、図6、7(a)に示すように、各セル2、3、4、20やスペーサ61、62、アルミナ層15およびヒータシート13を構成する生シートを上記図4の順序で積層し、焼成して一体化した後、導体ペーストを塗布することにより、導線L1、L2を形成する。酸素ポンプセル2と第2の酸素ポンプセル20およびセンサセル4の電極4aは、導線L2により、端子部P2に接続され、酸素モニタセル3の電極3aおよび酸素モニタセル3とセンサセル4の共通電極3b(4b)は、導線L1により、端子部P1に接続される。これにより、各セル2、3、4、20の電極と、端子部P1、P2を確実に接続することができ、スルーホールSHを用いた際に起こり得る焼成時の断線や亀裂の発生がない。また、導線L1、L2は、素子温度が最も低い部分に形成することができるので、各セル間の絶縁抵抗を大きくすることができる。さらに、導線L1、L2と素子表面との間に、アルミナ等の絶縁層を形成すると絶縁抵抗を大きくできるため、より効果的である。
【0060】
また、導線L1、L2は、図7(a)のように、ガスセンサ素子1の基端側端面(図中、右端の端面)に形成しても、図7(b)のように、ガスセンサ素子1の基端側側面(図中、右端の側面)に形成することもよく、素子表面であれば同様の効果が得られる。
【0061】
この場合の作動を図5に基づいて説明する。上記構成において、酸素モニタセル3の電極3aは第1内部空間7aに面し、電極3bは大気が導入される基準ガス空間81に面している。これら電極3a、3b間には、両電極の接する第1内部空間7aと基準ガス空間81の酸素濃度の違いにより、ネルンストの式に基づいた起電力が発生する。基準ガス空間81の酸素濃度は一定であるので、電極3a、3b間に発生する起電力は、第1内部空間7aの酸素濃度を反映することになる。従って、電極3a、3b間に発生する起電力が所定の一定値(例えば、0.20V)となるように、酸素ポンプセル2の電極2a、2b間の印加電圧を制御すれば、第2内部空間7bへ流れ込む酸素濃度を一定に制御できる。さらに、本実施の形態では、固体電解質体52と電極20a、2bにより第2の酸素ポンプセル20が形成してあり、酸素ポンプセル2で排出できずに第2内部空間7bに流入した酸素を外部に排気する。これにより、第2内部空間7b内の酸素濃度はほぼ0となり、センサセル4により、高精度なNOx濃度測定が可能になる。
【0062】
以上のように、本発明によれば、被測定ガス中のNOx濃度を高精度で測定できる。しかも、各セル2、3、4と端子部Pとを、素子表面に設けた導線L1、L2を介して接続しており、接続にスルーホールSHを用いていないので、ヒータ9とこれらセル2、3、4との絶縁が確保できる。よって、ヒータ9からのリーク電流の影響を受けずに、正確な特定ガス成分濃度の検出が可能になる。また、スルーホールSHを介しての接続は、素子焼成時に断線を生じたり、素子にスルーホールSHを基点とした亀裂が走ることがあるが、このような不具合が生じないので、製造効率が向上し、コスト低減が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるガスセンサ素子の分解展開図である。
【図2】第1の実施の形態におけるガスセンサ素子の模式的断面図である。
【図3】(a)は本発明の第2の実施の形態におけるガスセンサ素子の模式的断面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図4】(a)は、第1の実施の形態における端子部と各セルの接続方法を説明するためのガスセンサ素子の模式的斜視図、(b)は端子部と各セルの接続方法の他の例を説明するためのガスセンサ素子の模式的斜視図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態におけるガスセンサ素子の模式的断面図である。
【図6】第3の実施の形態におけるガスセンサ素子の分解展開図である。
【図7】(a)は、第3の実施の形態における端子部と各セルの接続方法を説明するためのガスセンサ素子の模式的斜視図、(b)は端子部と各セルの接続方法の他の例を説明するためのガスセンサ素子の模式的斜視図である。
【図8】従来のガスセンサ素子の模式的断面図である。
【図9】従来のガスセンサ素子の分解展開図である。
【符号の説明】
1 ガスセンサ素子
11 ピンホール
12 多孔質保護層
2 酸素ポンプセル
2a、2b 一対の電極
3 酸素モニタセル(モニタセル)
4 センサセル
4a、4b 一対の電極
51、52 固体電解質体
61、62、63、64 スペーサ
7 内部空間
7a 第1内部空間
7b 第2内部空間
81、82 基準ガス空間
9 ヒータ
L1、L2 導線
P1、P2 端子部

Claims (10)

  1. 所定の拡散抵抗の下に被測定ガスが導入される内部空間と、酸素イオン導電性の固体電解質体の表面に、一方の電極が上記内部空間に面するように設けられた一対の電極を有し、これら一対の電極への通電により上記内部空間に酸素を導入または排出して上記内部空間内の酸素濃度を調整する酸素ポンプセルと、
    酸素イオン導電性の固体電解質体の表面に、一方の電極が上記内部空間に面するように設けられた一対の電極を有し、被測定ガス中の特定ガス成分濃度を検出するセンサセルと、
    上記酸素ポンプセルおよび上記センサセルを所定の活性温度まで加熱するヒータとを有する積層構造のガスセンサ素子であって、
    外部へ電気信号を出し入れするためにセンサ素子表面に設けられた端子部と、上記酸素ポンプセルおよび上記センサセルのうち少なくとも一方のリード部とを、センサ素子表面を介して接続したことを特徴とするガスセンサ素子。
  2. 酸素イオン導電性の固体電解質体の表面に、一方の電極が上記内部空間に面するように設けられた一対の電極を有し、上記内部空間の酸素濃度を検出するモニタセルを設け、
    外部へ電気信号を出し入れするためにセンサ素子表面に設けられた端子部と、上記モニタセルのリード部とを、センサ素子表面を介して接続したことを特徴とする請求項1記載のガスセンサ素子。
  3. 上記モニタセルの信号により、上記酸素ポンプセルの印加電圧を制御する請求項2記載のガスセンサ素子。
  4. 被測定ガス中の特定ガス成分濃度を上記センサセルに流れる電流値により検出する請求項1ないし3のいずれか記載のガスセンサ素子。
  5. 上記内部空間内の酸素濃度を上記モニタセルに流れる電流値により検出する請求項2記載のガスセンサ素子。
  6. 上記内部空間内の酸素濃度を上記モニタセルに発生する起電力により検出する請求項2記載のガスセンサ素子。
  7. 上記センサセルに流れる電流値と上記モニタセルに流れる電流値の差により、被測定ガス中の特定ガス成分濃度を検出する請求項5記載のガスセンサ素子。
  8. 上記外部へ電気信号を出し入れするためにセンサ素子表面に設けられた端子部と、上記酸素ポンプセル、上記センサセルおよび上記モニタセルのうち少なくとも一つのリード部との接続個所には、センサ素子表面との間に絶縁層を形成する請求項1または2記載のガスセンサ素子。
  9. 所定の拡散抵抗の下に被測定ガスが導入される内部空間と、
    酸素イオン導電性の固体電解質体の表面に、一方の電極が上記内部空間に面するように設けられた一対の電極を有し、これら一対の電極への通電により上記内部空間に酸素を導入または排出して上記内部空間内の酸素濃度を調整する酸素ポンプセルと、
    酸素イオン導電性の固体電解質体の表面に、一方の電極が上記内部空間に面するように設けられた一対の電極を有し、被測定ガス中の特定ガス成分濃度を検出するセンサセルと、
    酸素イオン導電性の固体電解質体の表面に、一方の電極が上記内部空間に面するように設けられた一対の電極を有し、上記内部空間の酸素濃度を検出するモニタセルと、
    上記酸素ポンプセル、上記センサセルおよび上記モニタセルを所定の活性温度まで加熱するヒータとを有する積層構造のガスセンサ素子を製造する方法において、
    外部へ電気信号を出し入れするためにセンサ素子表面に設けられた端子部と、上記酸素ポンプセル、上記センサセルおよび上記モニタセルのうち少なくとも一つのリード部とを、素子焼成後に、センサ素子表面を介して接続したことを特徴とするガスセンサ素子の製造方法。
  10. 上記外部へ電気信号を出し入れするためにのセンサ素子表面に設けられた端子部と、上記酸素ポンプセル、上記センサセルおよび上記モニタセルのうち少なくとも一方のリード部とを接続するに際し、素子焼成後に該接続箇所に対応するセンサ素子表面に絶縁層を形成する請求項9記載のガスセンサ素子の製造方法。
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