JP2004155669A - ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】反応器に、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、4級化剤及び水を連続して供給すると共に、上記反応器中の反応液を連続して抜き出すジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩の製造方法において、前記4級化剤をエゼクターにより供給するジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩の製造方法。
【選択図】なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、生産性が高く、安定な製造条件で製造でき、且つ製品間の品質のばらつきが少ない高純度のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩(以下「DAM」という)は、カチオン性ポリマーの原料等であり、高分子凝集剤、紙力増強剤、帯電防止剤及び土壌改良剤等の製造原料として種々の用途に使用されている。
一般にDAMは、溶媒として水を使用し、該溶媒の存在下で原料を供給し、反応熱を除去しながら反応させることによって、DAMの水溶液の形態で製造される。又、従来、DAMはバッチ式により製造されていた(例えば、特許文献1及び同2等)。
【0003】
しかしながら、バッチ式でDAMを製造する方法は、1つの反応器で製造を行うため、新たにDAMを製造する毎に原料を仕込み、反応を完了させた後に製品を抜き出さなければならず、しかも、製造条件を安定させるための時間等を長時間要する必要あることから、生産性の問題があった。又、バッチ式であるため、反応液に対する原料濃度や反応熱等の製造条件の安定化が困難で、得られる製品の品質が不安定となり易い。更に、水又は水を含む反応溶媒系では、原料のアクリレートが反応液中に残存していると、アクリレートが加水分解してアクリル酸が生じ易い。アクリル酸がDAM製品中に不純分として存在していると、重合して得られる高分子を凝集剤として使用する場合に、性能低下を引き起こすことがある。
従って、DAMの製造において、生産性に優れ、かつアクリル酸等の不純物の少ない、高純度のDAMを製造することができる方法が求められていた。
【0004】
本発明者は、前記課題を解決する、生産性が高く、且つ製品間の品質のばらつきが少ない高純度のDAMの製造方法として、DAM水溶液を反応溶媒として含む反応器に、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、4級化剤及び水を連続して供給すると共に、上記反応器中の反応液を連続して抜き出す製造方法見出した(特許文献3)。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−217649号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開平8−268985号公報(特許請求の範囲)
【特許文献3】
特願2002−155861明細書(特許請求の範囲)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らが提案した前記製造方法は、前記課題を解決し得る優れた方法であるが、4級化剤として低沸点のものを使用した場合、4級化剤を気体で供給するときは、4級化剤の供給圧力を反応器内の圧力より大きくする必要がある。このため、4級化剤の供給を加圧して行う必要があり、又4級化剤の供給配管に反応液が逆流して配管を閉塞させることがあった。又、液体状の4級化剤を直接反応器に供給する場合は、反応液中の4級化剤の分散が不十分となってしまうため、反応性が低下することがあった。
本発明者らは、供給管に逆流させることなく4級化剤を安定に供給することができるうえ、反応液中への4級化剤の溶解性に優れ、さらに高生産性で高純度のDAMを製造することができる方法を見出すため、鋭意検討を行ったのである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するため種々の検討を行った結果、4級化剤の供給をエゼクターにより行えば、4級化剤の供給配管に反応液が逆流することもないうえ、さらに反応液への4級化剤の吹き込みが十分となり、4級化剤の反応液中への溶解性が向上し、反応性に優れたものとなることを見出し、本発明を完成したのである。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
尚、本明細書においては、アクリレート又はメタクリレートを(メタ)アクリレートと表す。
【0008】
【発明の実施の形態】
1.使用原料
本発明のDAMの製造方法では、原料としてジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、4級化剤及び水を使用する。
【0009】
ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート(以下「Da」という)としては、具体的には、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0010】
4級化剤としては、Daのアミノ基を4級化できるものであれば、種々の化合物が使用できる。Daとしては、液状のものでも気体状のものでもよいが、反応後の反応液から容易に未反応の4級化剤を除去でき、反応液中の分散性に優れる点で、気体状又は低沸点の4級化剤(以下「低沸点4級剤」という)が好ましく、具体的には沸点が25℃以下、好ましくは20℃以下、更に好ましくは10℃以下の4級化剤が好ましい。4級化剤としては、具体的に、メチルクロライド及びエチルクロライド等のアルキルハライド、並びにベンジルクロライド等のアリールアルキルハライド等が挙げられる。これらの中でも、アルキルハライドが好ましく、アルキル基の炭素数が1〜5のアルキルハライドがより好ましく、特にメチルクロライドが好ましい。
4級化剤の反応器への供給形態としては、種々の態様が採用できる。例えば、気体、液体又は気液混合物等として供給することが挙げられる。
【0011】
本発明で使用される上記水としては、金属等を含まない可能な限り高純度のものを使用することが好ましい。具体的には、例えば、蒸留水及びイオン交換水等が挙げられる。
【0012】
2.DAMの製造方法
本発明は、反応器に、Da、4級化剤及び水を連続して供給すると共に、反応器中の反応液を連続して抜き出すDAMの製造方法において、4級化剤をエゼクターにより供給することを特徴とするものである。
以下、本発明の製造方法の各構成要件について、詳細に説明する。
【0013】
2−1 .反応器
本発明で使用する反応器の大きさ、材質及び構造は、各原料を反応させてDAMを製造することができる限り特に限定はない。
反応器としては、その内面がガラス等でコーティング及び/又はライニングされたものが、得られるDAM水溶液中への金属分の溶出を避けることができ、高純度のDAM水溶液を得ることができるため好ましい。又、4級化剤として、低沸点4級化剤を使用する場合は、密閉可能な装置や加圧可能な装置を反応器として使用することが好ましい。このような反応器としては、例えば、オートクレーブ等が挙げられる。
【0014】
本発明では、エゼクターを使用して4級化剤を供給するため、反応器はエゼクターを設置されたものである必要がある。エゼクターの典型的な例を図1に示す。図1の1に示すエゼクターにおいて、2はノズル部であり、3は吸引部である。
エゼクターは、アスピレーターとも称され、図1に示すとおり、液4をノズル部2に供給することで、エゼクター内が減圧となり、この推進力により吸引部3から液体、気体又は気液混合物5をエゼクター内部に供給することができる。
本発明においては、循環ポンプで反応器内の反応液4をノズル部2に供給し、この推進力により吸引部3から4級化剤5を反応液中に供給する。
図2に、エゼクターを取り付けた反応器の例を示す。反応器におけるエゼクターの吸引部3の位置としては、反応器外に設置することもでき〔図2の(a)〕、又は反応器内の気相部内に設置することもでき〔図2の(b)〕、これらを組み合わせることもできる。エゼクターの吸引部の気相部内に設置する場合、4級化剤を反応器の気相部に供給しても良い〔図2の(b)〕。
図2は、エゼクターのノズル部が反応液中にある例を示しているが、反応液面の上部に有するものであっても良い。エゼクターのノズル部は、反応液中にある様設置することが好ましい。
【0015】
本発明において、反応器内の気液混合は、エゼクターのみでも十分であるが、必要に応じて、4枚後退翼及びディスクタービン等の攪拌翼と併用することもできる。
【0016】
2−2 .原料供給
本発明では、各原料を連続的に反応器内に供給する。本発明では、各原料の一定量を連続的に反応器内に供給するため、反応熱量が大きくなるのを抑制できる。従って、従来のようなバッチ式の反応においては、各原料を全量供給して反応を行わせる必要があるため、反応熱量が大きくなってしまい過大な除熱が必要となるが、連続供給によればこの様な問題はない。
本発明において、4級化剤は、エゼクターの吸引部を通して反応器内に供給する必要がある。Da及び水は常法に従い供給すれば良い。
各原料の供給順序は特に限定はない。例えば、本発明の4級化剤として低沸点4級化剤を使用する場合は、エゼクターを通して反応器内に上記低沸点4級化剤を供給して反応器内の圧力を一定に保ち、その後、Da及び水を連続供給する。
更に、本発明の4級化剤として低沸点4級化剤を使用する場合は、反応器として密閉された反応器を用いた上で、反応中の反応器の内部の圧力を0.10〜1MPaG、好ましくは0.10〜0.80MPaG、更に好ましくは0.10〜0.60MPaGに維持することが好ましい。これにより、反応液中の4級化剤の溶解量を多くすることができるので好ましい。
【0017】
本発明においてはDAM水溶液中に、Da、4級化剤及び水を連続して供給することが好ましい。
無溶媒で原料を反応させた場合、得られるDAMは結晶状のもの、しかも、吸湿性を有するため、反応器の内壁に付着して除熱が困難となる上、DAMが結晶状であるため無酸素状態となり、DAMが重合してしまうという問題がある。又、この問題を解決するために、水を溶媒とする方法もあるが、この場合、原料のジメチルアミノアルキル(メタ)アクリレートが加水分解してしまい、生成物の純度が低下するという問題がある。これに対し、本発明では、上記反応溶媒を用いることにより、高純度のDAMを効率的に生産することができるので好ましい。
【0018】
上記DAM水溶液中に含まれているDAMの種類については特に限定がないが、通常は、得られるDAMと同じDAMが好ましい。又、上記DAM水溶液の濃度については特に限定はなく、必要に応じて種々の範囲とすることができる。通常、上記DAM水溶液の濃度は40〜90質量%、好ましくは50〜90質量%、更に好ましくは60〜85質量%である。
本発明において、反応溶媒としての上記DAM水溶液と各原料とを反応器内に仕込む順序は、各原料の反応が進む限り特に限定はない。具体的には、上記DAM水溶液を予め反応器に仕込んでおいて、それから各原料を連続供給する方法、及び上記原料を供給すると同時、あるいは上記原料を供給している最中に反応器内に仕込む方法等が挙げられる。
本発明においては、反応器に予めDAM水溶液を仕込んでおくことが好ましい。反応器に予めDAM水溶液を仕込むことなく、Daと水を供給した場合、Daが加水分解することにより(メタ)アクリル酸を生成して反応初期における反応液中のDAMの純度が低下する場合があり、この問題を解消することができる。
【0019】
上記各原料の供給速度としては、各原料の特性、反応器の大きさ及び単位時間当りの生産量等に応じて適宜設定すれば良い。
例えば、Daの供給速度としては、反応器中の反応液の体積に対して0.07〜1.2体積%/分が好ましく、より好ましくは0.1〜0.6体積%/分である。
4級化剤の供給速度としては、反応器中の反応液の体積に対して0.028〜0.45体積%/分が好ましく、より好ましくは0.045〜0.25体積%/分である。尚、この場合、4級化剤が気体であるときは、液体に換算した場合の体積を意味する。
水の供給速度としては、反応器中の反応液の体積に対して0.020〜0.35体積%/分が好ましく、より好ましくは0.030〜0.17体積%/分である。
各原料の供給速度を上記範囲とすることにより、適切な原料割合で反応が進行するため、高生産性で高純度のDAMを製造できるため好ましい。又、Da、4級化剤及び水は、反応液中に供給しても、反応器中における反応液の上部の空間に供給しても良いが、反応液中に供給することが好ましい。更に、Daに対する4級化剤の割合としては、ほぼ等モルとなる割合が好ましい。
【0020】
又、本発明では、各原料を連続的に反応器内に供給する段階、反応の段階で、反応器内を一定温度に保持することが好ましい。この場合の温度としては、30〜60℃が好ましく、より好ましくは40〜60℃である。
【0021】
2−3 .反応液の抜き出し
本発明では、各原料を供給すると共に、反応器中の反応液を連続して抜き出す。ここで「反応液」とは、反応器中で、各原料が反応することにより生成したDAMを含む液である。そして、反応液を抜き出す時期については特に限定はなく、各原料の供給開始と同時に抜き出してもよく、各原料の供給開始から少し時間をおいて抜き出しを行ってもよい。
抜き出された反応液の一部は、循環ポンプを通じてエゼクターのノズル部に供給する。
反応液の抜き出し速度は、目的に応じて適宜設定すれば良い。反応液の抜き出し速度としては、反応器中の反応液の体積に対して0.1〜1.6体積%/分が好ましく、より好ましくは0.15〜0.80体積%/分である。これにより、適切な原料割合で反応が進行するため、高生産性で高純度のDAMを製造できる。
【0022】
本発明では、反応器から連続的に抜き出された反応液を、密閉された1個以上の仕上槽に供給し、次いで、該仕上槽内の反応液の圧力を大気圧とすることが好ましい。ここで仕上槽とは、反応器及び/又は後述の熟成槽と連結された槽であって、反応液の圧力を低下させて大気圧とし、必要に応じてさらに曝気することにより、反応液中に存在する4級化剤等の反応後の未反応物、特に4級化剤として低沸点4級化剤を用いた場合の未反応4級化剤を除去することを目的とする槽を意味する。
例えば、低沸点4級化剤としてメチルクロライドを用いた場合、反応器内の反応液中には、未反応のメチルクロライドが溶存している。反応液中の未反応のメチルクロライドは、加水分解して塩化水素となってしまい、最終製品の品質上好ましくない。そのため、未反応のメチルクロライドを除去する必要があるが、直ちに反応液の圧力を大気圧に戻すと、メチルクロライドが一気に揮散し、この際に反応液中の溶存酸素も同伴して揮散し、反応液は低酸素状態となってしまうため、反応液中のDAMが重合する場合がある。
一方、仕上槽を用いると、抜き出した反応液の圧力を段階的に低下させることができ、前記問題を解決できる。
反応液の仕上槽への供給は、連続的でも間欠的でもよいが、連続的に供給すると、DAMを安定に製造できるため好ましい。
【0023】
仕上槽の数としては、少なくとも1個あればよいが、反応後の未反応物、特に4級化剤として低沸点4級化剤を用いた場合の未反応4級化剤の除去という点からは、槽の数は多い方が好ましい。仕上槽の数は、通常は1個以上、好ましくは2個以上、更に好ましくは3個以上である。又、仕上槽の大きさ、材質及び構造は、使用原料及びDAMの生産量等、目的に応じて適宜選択すればよい。具体的には、上記反応器で例示したものと同様のものが使用できる。
【0024】
又、仕上槽の内部の圧力について特に限定はないが、好ましくは、反応器内の圧力以下の圧力であり、より好ましくは大気圧〜0.7MPaG、更に好ましくは大気圧である。かかる範囲とすることにより、反応液中のDAMの重合を防ぐことができるので好ましい。
又、本発明では、仕上槽に移送した反応液に、少なくとも酸素を含有する気体を吹き込むことができる。これにより、仕上槽中の反応液に酸素を供給して、DAMの重合を防止すると共に、反応後の未反応物、特に4級化剤として低沸点4級化剤を用いた場合の未反応4級化剤を除去することができるので好ましい。上記気体としては、少なくとも酸素を含んでいれば特にその種類について限定はなく、通常は空気が用いられる。
【0025】
本発明では、反応器から連続的に抜き出された反応液を、更に密閉された1個以上の熟成槽に供給することが好ましい。熟成槽とは、反応器及び/又は仕上槽と連結された槽であって、反応器から抜き出した反応液の反応率より高い反応率とする操作をするための槽をいう。
具体的には、例えば、熟成槽内の圧力を反応器内の圧力より低い圧力に維持し、さらに熟成槽内の温度を反応器内の温度以下の温度にすることにより、反応を熟成(反応器から抜き出した反応液の反応率より高い反応率とすること)させることができる。
従来の1槽によるバッチ式の場合で反応液の抜き出しを行うと、反応条件等によって反応が十分に進まなかった場合に、未反応の各原料が反応液中に残存し、得られるDAMの純度が低下するおそれがある。又、各原料のうち、特に、Daが残存していると、加水分解によってアクリル酸モノマーが生じ、これが製品中に不純分として存在すると、重合して得られる高分子を凝集剤として用いる場合の性能低下の要因ともなり得る。
これに対し、本発明で熟成槽を用いると、反応器における反応条件等によって反応が十分に進まなかった場合であっても、熟成槽で反応を十分に進行させることができ、未反応の各原料が製品中に残存することを抑制することができるので好ましい。
尚、反応液の熟成槽への供給は、連続的でも間欠的でもよいが、連続的に供給すると、DAMを安定に製造できるので好ましい。
【0026】
熟成槽内の圧力及び温度については特に限定はない。熟成槽内の圧力は、通常は反応器内の圧力より低い圧力であり、好ましくは0.01〜0.8MPaG、より好ましくは0.01〜0.6MPaGである。又、熟成槽内の温度は、通常は反応器内の温度以下の温度とすればよく、好ましくは20〜60℃である。更に、熟成槽内の圧力は一定圧力に保持することが好ましく、熟成槽内の温度も一定に維持することが好ましい。
【0027】
又、本発明では、熟成槽に反応液を供給し、上記反応液を熟成した後、更に仕上槽に反応液を供給することが好ましい。これにより、熟成槽の効果に加えて、仕上槽の効果、即ち、反応液中のDAMの重合を防止すると共に、反応後の未反応物、特に4級化剤として低沸点4級化剤を用いた場合の未反応4級化剤を除去することができるので好ましい。この場合、反応器、熟成槽及び仕上槽内の圧力を段階的に低下させることが好ましい。これにより、反応液中に溶存する4級化剤が一気に揮散し、その際に反応液中の溶存酸素も同伴して揮散して反応液が低酸素状態となることに起因するDAMの重合を防止することができる。この場合の上記各槽内の圧力としては、反応器、熟成槽及び仕上槽内の好ましい圧力の範囲とすればよい。
【0028】
本発明において、熟成槽の数は、少なくとも1個あればよいが、生産性の向上という点からは、槽の数は多い方が好ましい。熟成槽の数は、通常は1個以上、好ましくは2個以上、更に好ましくは3個以上である。又、熟成槽の大きさ、材質及び構造は、使用原料及びDAMの生産量等、目的に応じて適宜選択すればよい。具体的には、反応器で例示したものと同様のものが使用できる。
【0029】
本発明における滞留時間(〔反応液体積〕/〔反応液抜き出し速度(体積/分)〕、は、反応条件、仕上槽や熟成槽の数等によって種々の範囲とすることができる。通常、仕上槽を有する2槽連続プロセスの場合、上記滞留時間は通常4時間以上、好ましくは4.5時間以上、更に好ましくは5時間以上である。又、熟成槽と仕上槽とを有する3槽連続プロセスの場合、上記滞留時間は通常1時間以上、好ましくは1.5時間以上、更に好ましくは2時間以上、より好ましくは2〜15時間である。上記滞留時間をかかる範囲に設定すると、上記原料に由来するアクリル酸残留量を低くすることができるので好ましい。又、本発明により得られるDAM中の上記原料に由来するアクリル酸残留量は、通常1500ppm以下、好ましくは1000ppm以下、更に好ましくは800ppm以下、より好ましくは600ppm以下である。
【0030】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。
尚、以下において「体積%/分」とは、特に断りのない限り、反応器中の反応液の体積に対する値をいう。
【0031】
○実施例1
図3に示す反応装置を使用して、DAMの1種であるジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド付加物(以下「DAC」という)の製造を行った。
反応槽6として、内部に攪拌機を備えた外部ジャケット付1リットルのガラス製オートクレーブを使用した。反応槽6としては、さらにエゼクター1及び循環ポンプ7を備えたものを使用した。
DACの82質量%水溶液571ml(645g)を反応槽6に仕込み、密閉して50℃に加温した。
次いで、上記反応槽6の攪拌機14によってDAC水溶液を攪拌しながら、循環ポンプ7を起動し、DAC水溶液をエゼクター1のノズル部に供給し、循環を開始した。反応槽6の内部の圧力が0.5MPaGになるように、エゼクター1の吸引部3を経由して密閉した反応槽6に供給管12から塩化メチル(以下、MCと略する)を供給した。MCは供給速度が0.312体積%/分(液体換算値、1.64g/分)となるように連続供給し、又、反応槽6の内部の圧力が0.5MPaGを保持するように、反応によって消費された分だけ供給した。
その後、供給速度0.828体積%/分(4.46g/分)でジメチルアミノエチルアクリレート(以下「DA」という)を供給管10を通じて反応槽6へ連続供給し、並行して、供給速度0.238体積%/分(1.36g/分)で供給管11を通じて水を反応槽6へ連続供給した。この間、反応槽1の反応温度を50℃に保持した。
【0032】
上記各原料の供給開始と同時に、反応槽中の反応液を連続して抜き出し、圧力を大気圧にすると同時に、空気を反応液中に吹き込み、反応液中に溶存する過剰なMCを除去した。この時の抜き出しの速度は1.11体積%/分(7.16g/分である。
DAの供給開始から10時間後に、初期仕込量571ml(645g)が2回分以上入れ替わった後、反応液をサンプリングして、DAC製品濃度及びアクリル酸含有量を分析し、DACの生産量を求めた。その結果を以下の表1に示す。
この製品の水溶液は、目標とした製品濃度範囲の80.5wt%であり、アクリル酸含有値が510ppmと低い、高純度の製品を得ることができた。
【0033】
○比較例1(エゼクター供給なし連続プロセス)
実施例1において、エゼクター設備及び循環ポンプがない装置を使用し、MCを通常の供給管から導入すること以外は、同一の装置及び条件で実験した。
その結果、製品濃度範囲の81.2wt%であったが、アクリル酸含有量が2945ppmと不純物の多い製品となってしまった。
【0034】
○比較例2(バッチ式プロセス)
Daの382gを撹拌機を備えた外部ジャケット付1Lのガラスオートクレーブに仕込み、密閉して50℃に加温した。
次に、撹拌下、MCを密閉した1Lのガラスオートクレーブに圧力が0.5MPaGになるように加圧した。
MCは供給速度0.86g/分となるように3時間連続供給し、当該オートクレーブの圧力が0.5MPaGを保持するように、反応により消費された分だけ供給した。
MCを供給開始30分後、供給速度0.71g/分で水の3時間連続供給を開始した。この間、第1槽の反応温度を50℃に保持した。
MCを供給開始3時間後、すぐに、当該オートクレーブ内に残ったMCを排気口から排出した。
その後、空気を3時間吹き込み、反応液中に溶存する過剰なMCを除去し、製品を得た。
得られた製品を分析したところ、この製品の水溶液は、目標とした製品濃度範囲の80.1wt%であったが、アクリル酸含有量が3140ppmと不純物の多い製品となってしまった。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、4級化剤をエゼクターを使用して供給することにより、特に以下の効果を発揮するものである。
1)エゼクターを使用すれば、反応器内の圧力以下の供給圧力でも4級化剤を供給できるので、過剰に吹き込まれた4級化剤が、反応器の気相部に放出され、反応器圧力が高くなっても、反応器への4級化剤の供給量が変動することはなく、製品品質が安定する。
2)エゼクターに反応液を循環ポンプで循環させ、常に4級化剤を吹き込む状態にするのが容易であるため、4級化剤の供給配管に反応液が逆流することなく、配管が閉塞しない。
3)反応液中に、4級化剤を常時吹き込むことができるので、4級化剤の溶解速度を高くすることができ、生産性が向上する。
4)連続反応で実施し、さらにエゼクターにより4級化剤を吹き込むため、高純度のDAMを高い生産性で製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、エゼクターの一例を示す概略図である。
【図2】図2は、エゼクターを設置した反応装置の一例を示す概略図である。
【図3】図3は、実施例で使用した反応装置の概略図である。
【符号の説明】
1:エゼクター、2:ノズル部、3:吸引部、6;反応槽、7:ポンプ、8:反応液移送管、10:Da供給管、11:水供給管、12:4級化剤供給管、13:反応液抜き出し、14:攪拌機
Claims (4)
- 反応器に、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、4級化剤及び水を連続して供給すると共に、上記反応器中の反応液を連続して抜き出すジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩の製造方法において、前記4級化剤をエゼクターにより供給することを特徴とするジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩の製造方法。
- ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩水溶液を反応器に仕込んだ後、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、4級化剤及び水を連続して供給する請求項1記載のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩の製造方法。
- 反応中の上記反応液の温度を30〜60℃に維持する請求項1又は2記載のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩の製造方法。
- 上記反応器が密閉された反応器であり、4級化剤として沸点が25℃以下の4級化剤を使用し、反応中の上記反応器の内部の圧力を0.10〜1MPaGに維持する請求項1〜請求項3のいずれかに記載のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート4級塩の製造方法。
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