【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、板状体、液晶ディスプレイ用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板または磁気ディスク用ガラス基板、特に液晶ディスプレイ用ガラス基板の片側を吸着保持して研磨するための吸着パッドに関する。
【０００２】
【従来の技術】
液晶ディスプレイ用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、磁気ディスク用ガラス基板等、板状体の製造直後の表面は完全な平滑面ではなく、多少のうねりやマイクロコルゲーション、凹凸、キズ等を有している。よって、通常、これらの基板は、片面研磨または両面研磨される。
【０００３】
片面研磨におけるガラス基板の保持方法には、テンプレート式およびノンプレート式がある。
【０００４】
テンプレート式は、片面研磨装置において、定盤に吸着されたスエード状のパッドにガラス基板を密着させ、ガラス基板を保持するための開口穴を有する硬質の樹脂枠内にガラス基板を保持する方法である。保持した状態のガラス基板に研磨布を摺接して研磨する際に、樹脂枠によってガラス基板がずれることを防止でき、スエード状のパッドに密着させたガラスの保持力が小さいため、研磨後のガラス基板の剥離が容易であり、剥離時のわれ等の不具合が生じにくいという長所を有する。しかしながら、樹脂枠を用いたことに起因するガラスエッヂ部の研磨異常および欠け等が発生し易いという短所を有する。
【０００５】
ノンテンプレート式は、片面研磨装置において、加圧定盤に貼着された微小空泡を有する多孔質軟質樹脂からなる吸着パッドを吸水させて、その平滑な吸着面に加圧ローラ等の押圧手段でガラス基板を押しつけることで、吸着させて保持する方法である。吸着パッドにガラス基板を保持させることが容易であり、保持した状態のガラス基板に研磨布を摺接して研磨した後に、樹脂枠を用いたことに起因するガラスエッヂ部の研磨異常および欠け等の発生の懸念がないという長所を有する。しかしながら、研磨後に吸着パッドに吸着保持されたガラス基板を剥離する際に、ガラス基板が薄く反るために剥離動作が速すぎるとガラス基板が破損し易いという短所を有している。
【０００６】
近年、例えば、液晶テレビ、パーソナルコンピュータ用液晶ディスプレイの画面サイズは大きくなってきており、液晶パネルはフロート法等で製造後に研磨され、液晶パネルとするためのフォトリソ工程等を経た１枚の薄い大板ガラスから、パネルサイズに切断して多面取りされた後、製造される。このため、研磨工程において、研磨される液晶用ガラス基板は大型化してきている。
【０００７】
ガラス基板の大型化に従い、樹脂枠を用いず、多孔質軟質樹脂からなる吸着パッドにガラス基板を吸着させて保持するノンテンプレート式のガラス基板の保持方法が、片面研磨において主流となってきているが、研磨後にガラス基板を吸着パッドから剥がす際、ガラス基板サイズが大きいほど、薄いほど割れ易く、剥離に時間がかかるようになってきている。
【０００８】
このことの対策として、例えば、特開２０００−８４８４４号公報（特許文献１）には、上側の可撓自在な定盤でガラス基板の全面を保持し、定盤を可撓手段で撓ませてガラス基板を下側の研磨テーブル上の吸着パッドから剥離させていき、定盤を退避手段で研磨テーブルから退避移動させることで、ガラス基板を研磨テーブルから自動で剥離するガラス基板の吸着パッドからの剥離方法およびその装置が開示されている。
【０００９】
また、特開２０００−９４３１９号公報（特許文献２）には、ガラス基板の一方側を吸着パッドによって保持した後、ガラス板の他方側と吸着パッドとの境界部に向けて圧縮エアを噴出し、ガラス板を浮上させ、そして、浮上したガラス板と吸着パッドとの隙間に水滴を供給して吸着パッドの吸着力を無くすことで、ガラス板を吸着パッドから自動で剥離するガラス基板の吸着パッドからの剥離方法およびその装置が開示されている。
【００１０】
本発明は、吸着パッドのガラス基板に対する吸着力に着目し、吸着パッドのガラス基板に対する吸着力を調整することで、研磨後に剥離する際のガラス基板の剥離性を改善することを目的とする。
【００１１】
【特許文献１】
特開２０００−８４８４４号公報
【特許文献２】
特開２０００−９４３１９号公報
【００１２】
【発明が解決しようとする課題】
ガラス基板の大型化に従い、樹脂枠を用いず、多孔質軟質樹脂からなる吸着パッドにガラス基板を吸着させて保持するノンテンプレート式のガラス基板の保持方法が、片面研磨において主流となってきているが、研磨後にガラス基板を吸着パッドから剥がす際、ガラス基板のサイズが大きいほど、薄いほど割れ易くなり剥離に時間がかかるという問題があった。
【００１３】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の問題を解決するために発明されたものであり、研磨後の大型ガラス基板、薄板ガラス基板の吸着パッドからの剥離を容易とし、即ち、剥離時の反りによるガラス基板の割れを防止すると共に、ガラス基板の剥離に用する時間を短くすることを目的とする。
【００１４】
通常、吸着パッドは、多孔質ウレタン樹脂からなり、内部に多数の空隙を有し、空隙のサイズが、吸着面に近づくほど細かくなる緻密な構造であり、吸着面は微小空隙を有するが平滑に仕上げられている。特に、吸着面の表面層は、空隙のサイズが細かく緻密となっている。
【００１５】
本発明者らが、ガラス基板を吸着パッドに吸着した保持した状態で、連続的にガラス基板を研磨しつつ、その吸着面を観察したところ、ガラス基板が吸着保持された後、研磨される際に研磨布に押圧されることで、研磨枚数が多くなるほど吸着面の微小空隙が塞がれて、水分をはじき易くなっていくことが判った。
【００１６】
このため、吸着パッドに水分を吸収させるために、吸着パッドにガラス基板を吸着する前に行っている調湿工程で吸着パッドの吸着面より吸収される水分量が少なくなり吸着力が強くなりすぎるとともに、研磨終了後にガラス基板を片側より吸着パッドから剥がして全体を剥離する際に、ガラスと吸着パッドの間に空気が入り辛くなり、ガラスが反る際に無理な力がかかり破損が生じる。
【００１７】
尚、前記調湿工程における吸着パッドへの水分の吸収は、吸着パッドを加圧ローラで押圧しつつスプレーにて水を噴射し、バックパッドに水を吸収させている。
【００１８】
調湿工程で吸着パッドの吸着面より吸収される水分量が少なくなることによる前述の問題を解決する手段を本発明者らが鋭意検討したところ、吸着パッドに吸着面側より多数の細孔をあけて、調湿工程で吸着パッドに水分が吸収されやすくすることが効果的であることがわかった。但し、吸着パッド中の水分量が多すぎると、ガラス基板に対する吸着力が弱くなり、研磨作業中に吸着パッドに吸着されたガラス基板がずれるという問題を生じる。
【００１９】
即ち、本発明は、ガラス基板を吸着保持して研磨するための吸水性を有する多孔質軟質樹脂からなる吸着パッドであって、吸着面側より径０．１ｍｍ以上、１ｍｍ以下の細孔を、１ｍｍ以上、１５０ｍｍ以下の間隔であけることによって、吸着パッドの板状体に対する吸着力を調整することで、研磨後の板状体の剥離性を改善したことを特徴とするガラス基板を吸着保持して研磨するための吸着パッドである。
【００２０】
【発明の実施の形態】
前記水分量は、吸着パッドの吸着面から多数あける細孔の大きさとその間隔を調整することで制御できる。尚、細孔の形状は円形があけ易いが、別の形であってもかまわない。吸着パッドに吸収される水分量を少なくするには、細孔の径を小さくし、細孔の間隔を広くすれば良い。反対に、吸着パッドに吸収される水分量を多くするためには、細孔の径を大きくし細孔の間隔を狭くすればよい。尚、本発明でいうところの細孔の径とは、細孔の最大径と最小径とを足して２で割った平均径をいう。
【００２１】
細孔の径と間隔の組み合わせは種々考えられ、吸着パッドに吸着されるガラス基板の大きさ、厚み等を考慮して、それと見合うような吸着力となるように選定すればよい。
【００２２】
しかしながら、細孔の径が０．１ｍｍより小さいと、調湿工程で吸収される水分量にさして変化を与えず、吸着力の調整が困難となる。一方、細孔の径が１ｍｍより大きいと、調湿後の吸着パッド中の水分量が多くなり、ガラス基板に対する吸着力が弱くなり研磨作業中に吸着パッドに吸着されたガラス基板がずれるという問題を生じる。
【００２３】
一方、細孔の間隔が１ｍｍより小さいと、調湿後の吸着パッド中の水分量が多くなり、ガラス基板に対する吸着力が弱くなる。細孔の間隔が１５０ｍｍより大きいと、吸着パッドに吸着される水分量が、細孔の周囲は多く、細孔間は少なくなり、吸着力に分布が生じて、研磨後のガラス基板を剥離する際にスムーズに剥離し難い。
【００２４】
よって、本発明において吸着パッドにあける細孔の好適な径は、０．１ｍｍ以上、１ｍｍ以下であり、好適な間隔は１ｍｍ以上、１５０ｍｍ以下である。尚、細孔の深さは、前述の吸着パッドの表面層より深ければよく、吸着パッドを貫通していても、貫通していなくても、どちらでも良い。また、吸着パッドの細孔をあける部位は全面でなくてもよいが、少なくとも、ガラス基板が吸着する部位に吸着力を調整可能なようにあける必要がある。研磨後のガラス基板を剥がし易いように、細孔の径、０．１ｍｍ以上、１ｍｍ以下、間隔、１ｍｍ以上、１５０ｍｍ以下の範囲内で、細孔の径、間隔に、吸着パッドの吸着面内で分布をもたせても構わない。
【００２５】
本発明における吸着パッドの材料である多孔質軟質樹脂としては、多孔質ウレタン樹脂が挙げられる。
【００２６】
以下、本発明の実施の一例を説明する。
（吸着パッド）
図１は、吸着パッドの拡大断面図である。
【００２７】
図１に示すように、吸着パッド１は内部に多数の空隙３を有し、空隙３のサイズが、吸着面４に近づくほど細かくなる緻密な構造であり、吸着面４は微小空隙を有するが平滑に仕上げられている。特に、吸着面４の表面層５は、空隙３のサイズが細かく緻密な層となっている。吸着面側より細孔２をあけ、細孔２の径および間隔６を調整して、ガラス基板に対する吸着パッド１の吸着力を制御する。（片面研磨装置）
図２は、実施例で使用した片面研磨装置の主要部の側面図である。
【００２８】
図２に示すように、ガラス基板Ｇを片面研磨する際は、上側に加圧定盤７を配し、研磨対象であるガラス基板Ｇを挟み込んだ下側の研磨盤８を回転させることによって研磨する。詳しくは、加圧定盤７の下面に、両面粘着シート９で吸着パッド１を貼り付け、更に、吸着パッド１の下面側にガラス基板Ｇの非研磨面側を吸着固定する。ガラス基板Ｇの吸着パッド１への固定は吸着パッド１に水を含ませ、ガラス基板Ｇを図示しない加圧ローラ等で押圧しつつ接触させると、ガラス基板Ｇが吸着され、吸着パッド１に保持される。自転軸１１を中心に自転可能な加圧定盤７を加圧し、保持されたガラス基板Ｇの下面側である研磨面を、回転駆動軸１２を中心に回転する研磨盤８に、酸化セリウムからなる研磨砥粒を水に懸濁させてスラリーとした研磨液を供給しながら、両面粘着シート９’で貼り付けた研磨布１０に加圧し押しつけることで研磨加工を行う。
【００２９】
【実施例】
市販の、多孔質ウレタン樹脂からなる吸着パッド１（富士紡株式会社製、製品名、ポリパス ワックスレス マウティング用保持パッド（Ｂａｃｋ Ｐａｄ））の吸着面４側よりミシン針で径０．８ｍｍの細孔２を間隔１５０ｍｍ、１００ｍｍ、５０ｍｍ、２５ｍｍ、１５ｍｍ、５ｍｍ、または２ｍｍとなるように全面にあけて、径１３００ｍｍの加圧定盤７に両面粘着シート９で貼り付けた後、加圧ローラで押圧しつつスプレーにて水を噴射し、吸着パッドに水分を吸収させた。
【００３０】
その後、吸着パッド１に加圧ローラを用いて、厚み、０．７ｍｍ、サイズ、６８０ｍｍ×８８０ｍｍのガラス基板Ｇを貼り付け、酸化セリウムからなる研磨砥粒を水に懸濁させスラリーとした市販の研磨液（三井金属鉱業株式会社製）を供給しつつ、ガラス基板Ｇを加圧定盤７にて研磨布１０に押しつけ、１分間、研磨を行った。
【００３１】
図３は、吸着パッドよりガラス基板を剥離している様子を示す側面図である。
【００３２】
研磨後、加圧定盤７を移動させて、図３に示すように、吸着パッド１に吸着した状態でガラス基板Ｇを保持具１４に付設した複数の吸盤１３、１３’で吸着し、吸着パッド１とガラス基板Ｇとの間にスプレーガン１５で水を噴射しつつ供給し、ガラス基板Ｇの片側を吸盤１３で下方に引くことによって、吸着パッド１からガラス基板Ｇを剥離させる際に、各々の間隔に細孔２をあけた吸着パッド１より、ガラス基板Ｇを破損させることなしに剥離させるに用する時間を測定した。結果を表１に示す。
【００３３】
【表１】
【００３４】
表１に示すように細孔径０．８ｍｍの吸着パッド１に、厚み、０．７ｍｍ、サイズ、６８０ｍｍ×８８０ｍｍのガラス基板Ｇを吸着し研磨した後、ガラス基板Ｇを破損させることなしに剥離させるに用する時間は、細孔間隔１５０ｍｍ以下で、細孔がない吸着パッドを用いた場合の１３２秒に比較し短くなり、特に細孔間隔１５ｍｍで研磨中に基板がずれることなく、最短の２８秒が得られた。
【００３５】
【発明の効果】
本発明によれば、ガラスを吸着する吸着パッドの表面に細孔をあけることで、研磨作業前の調湿工程で吸着パッド中に吸収される水分量が調整でき、研磨作業中に吸着パッドよりずれない程度の吸着力で研磨し、ガラス基板を破損させることなく研磨作業後の剥離を短時間で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】吸着パッドの拡大断面図である。
【図２】実施例で使用した片面研磨装置の主要部の側面図である。
【図３】吸着パッドよりガラス基板を剥離している様子を示す側面図である。
【符号の説明】
Ｇ ガラス基板
１ 吸着パッド
２ 細孔
３ 空隙
４ 吸着面
５ 表面層
６ 間隔
７ 加圧定盤
８ 研磨盤
９、９’ 両面粘着シート
１０ 研磨布
１１ 自転軸
１２ 回転駆動軸
１３、１３’ 吸盤
１４ 保持具
１５ スプレーガン[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a plate, a glass substrate for a liquid crystal display, a glass substrate for a photomask, or a glass substrate for a magnetic disk, and more particularly to a suction pad for holding and polishing one side of a glass substrate for a liquid crystal display.
[0002]
[Prior art]
The surface immediately after the production of a plate-like body such as a glass substrate for a liquid crystal display, a glass substrate for a photomask, a glass substrate for a magnetic disk, etc. is not a completely smooth surface, but has some undulations, microcorrugations, irregularities, scratches, etc. I have. Therefore, these substrates are usually polished on one side or both sides.
[0003]
As a method for holding a glass substrate in single-side polishing, there are a template method and a non-plate method.
[0004]
The template type is a method of holding a glass substrate in a hard resin frame having an opening for holding the glass substrate by bringing the glass substrate into close contact with a suede-shaped pad adsorbed on a surface plate in a single-side polishing apparatus. is there. When the polishing cloth is slid in contact with the held glass substrate to polish the glass substrate, the glass substrate can be prevented from being displaced by the resin frame, and the holding force of the glass adhered to the suede-shaped pad is small. There is an advantage in that the substrate can be easily peeled, and problems such as cracking during peeling are unlikely to occur. However, there is a disadvantage in that a polishing abnormality and chipping of the glass edge portion easily occur due to the use of the resin frame.
[0005]
In the non-template type, in a single-side polishing apparatus, a suction pad made of a porous soft resin having fine air bubbles adhered to a pressure platen is made to absorb water, and a pressing means such as a pressure roller is applied to the smooth suction surface. This is a method in which a glass substrate is pressed and held by suction. It is easy to hold the glass substrate on the suction pad, and after polishing and polishing the glass substrate in the held state by sliding the polishing cloth, it is possible to prevent the glass edge portion from being abnormally polished and chipped due to the use of the resin frame. It has the advantage that there is no concern about occurrence. However, when the glass substrate sucked and held on the suction pad is peeled off after polishing, the glass substrate is easily warped because the glass substrate is thinly warped and the peeling operation is too fast.
[0006]
In recent years, for example, the screen size of a liquid crystal display for a liquid crystal television or a personal computer has been increased, and the liquid crystal panel is polished after being manufactured by a float method or the like, and is subjected to a photolithography process for forming a liquid crystal panel. It is manufactured after it is cut into a panel size from a sheet glass and multi-paneled. For this reason, in the polishing step, the glass substrate for liquid crystal to be polished has been increasing in size.
[0007]
As the size of the glass substrate increases, a non-template type glass substrate holding method of adsorbing and holding the glass substrate on a suction pad made of a porous soft resin without using a resin frame has become the mainstream in single-side polishing. However, when the glass substrate is peeled off from the suction pad after polishing, as the glass substrate size is larger or thinner, the glass substrate is more likely to be broken and it takes longer to peel.
[0008]
As a countermeasure against this, for example, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-84844 (Patent Document 1), the entire surface of a glass substrate is held by an upper flexible plate, and the plate is bent by a flexible means. The glass substrate is peeled off from the suction pad on the lower polishing table, and the platen is moved away from the polishing table by the retracting means, so that the glass substrate is automatically peeled off from the polishing table. A stripping method and apparatus are disclosed.
[0009]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-94319 (Patent Document 2) discloses that after holding one side of a glass substrate with a suction pad, compressed air is blown toward a boundary portion between the other side of the glass plate and the suction pad. A glass substrate suction pad that automatically separates the glass plate from the suction pad by lifting the glass plate and supplying water droplets to the gap between the raised glass plate and the suction pad to eliminate the suction force of the suction pad. A method and an apparatus for stripping from a substrate are disclosed.
[0010]
An object of the present invention is to improve the removability of a glass substrate when peeling after polishing by adjusting the attraction force of the suction pad to the glass substrate by focusing on the attraction force of the suction pad to the glass substrate.
[0011]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-84844 [Patent Document 2]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-94319
[Problems to be solved by the invention]
As the size of the glass substrate increases, a non-template type glass substrate holding method of adsorbing and holding the glass substrate on a suction pad made of a porous soft resin without using a resin frame has become the mainstream in single-side polishing. However, when the glass substrate is peeled off from the suction pad after the polishing, there is a problem that the glass substrate is liable to be broken as the size of the glass substrate is large or thin, and it takes time to peel the glass substrate.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
The present invention has been made in order to solve the above-mentioned problem, and facilitates peeling of a large glass substrate and a thin glass substrate after polishing from a suction pad, that is, breakage of the glass substrate due to warpage at the time of peeling. And to reduce the time used for peeling the glass substrate.
[0014]
Usually, the suction pad is made of a porous urethane resin, has a large number of voids inside, and has a dense structure in which the size of the voids becomes finer as it approaches the suction surface. It is finished. In particular, the surface layer of the adsorption surface has a fine and small void size.
[0015]
The present inventors have observed the suction surface while continuously polishing the glass substrate while holding the glass substrate adsorbed on the suction pad, and found that the glass substrate was suction-held and then polished. As a result, it was found that the smaller the number of polished pieces, the more the micro voids on the suction surface were closed, and the more easily the water was repelled.
[0016]
Therefore, in order to make the suction pad absorb water, the amount of water absorbed from the suction surface of the suction pad in the humidity control step performed before the glass substrate is suctioned to the suction pad is reduced, and the suction power is too strong. At the same time, when the glass substrate is peeled off from the suction pad from one side after the polishing and the whole is peeled off, it becomes difficult for air to enter between the glass and the suction pad, and an excessive force is applied when the glass warps, resulting in damage.
[0017]
The absorption of water into the suction pad in the humidity control step is performed by spraying water with a spray while pressing the suction pad with a pressure roller, and causing the back pad to absorb the water.
[0018]
The present inventors diligently studied means for solving the above-mentioned problem due to a decrease in the amount of water absorbed from the suction surface of the suction pad in the humidity control step, and found that the suction pad has more pores than the suction surface side. In addition, it has been found that it is effective to make the suction pad easily absorb water in the humidity control step. However, if the amount of water in the suction pad is too large, the suction force on the glass substrate is weakened, causing a problem that the glass substrate adsorbed on the suction pad shifts during the polishing operation.
[0019]
That is, the present invention is a suction pad made of a porous soft resin having water absorbency for holding and polishing a glass substrate by suction, and has pores having a diameter of 0.1 mm or more and 1 mm or less from the suction surface side, By adjusting the suction force of the suction pad to the plate by adjusting the distance between 1 mm and 150 mm, the glass substrate is characterized in that the releasability of the plate after polishing is improved. This is a suction pad for polishing.
[0020]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The amount of water can be controlled by adjusting the size of a large number of pores opened from the adsorption surface of the adsorption pad and the interval between the pores. In addition, the shape of the pore is easy to be circular, but another shape may be used. In order to reduce the amount of moisture absorbed by the suction pad, the diameter of the pores may be reduced and the spacing between the pores may be increased. Conversely, in order to increase the amount of moisture absorbed by the suction pad, the diameter of the pores may be increased and the spacing between the pores may be reduced. In addition, the diameter of the pore in the present invention means an average diameter obtained by adding the maximum diameter and the minimum diameter of the pore and dividing by two.
[0021]
Various combinations of the diameter and the interval of the pores are conceivable, and the size and thickness of the glass substrate to be adsorbed on the suction pad may be considered and selected so as to have a suction force commensurate with the size and thickness.
[0022]
However, when the diameter of the pores is smaller than 0.1 mm, the amount of water absorbed in the humidity control step does not change much, and it is difficult to adjust the adsorption power. On the other hand, if the diameter of the pores is larger than 1 mm, the amount of water in the suction pad after humidity control becomes large, the suction force on the glass substrate becomes weak, and the glass substrate adsorbed on the suction pad during the polishing operation shifts. Is generated.
[0023]
On the other hand, if the interval between the pores is smaller than 1 mm, the amount of water in the suction pad after humidity control becomes large, and the suction power to the glass substrate becomes weak. If the distance between the pores is larger than 150 mm, the amount of water adsorbed on the suction pad is large around the pores and reduced between the pores, causing a distribution in the adsorption power and peeling the polished glass substrate. Difficult to peel off smoothly.
[0024]
Therefore, in the present invention, the preferable diameter of the pores in the suction pad is 0.1 mm or more and 1 mm or less, and the preferable interval is 1 mm or more and 150 mm or less. The depth of the pores may be deeper than the surface layer of the suction pad, and may be either penetrating or not penetrating the suction pad. Also, the area where the pores of the suction pad are opened may not be the entire surface, but it is necessary to at least open the area where the glass substrate is sucked so that the suction force can be adjusted. In order to easily peel off the glass substrate after polishing, the diameter of the pores, within the range of 0.1 mm or more, 1 mm or less, the interval, 1 mm or more, 150 mm or less The distribution may be provided.
[0025]
Examples of the porous soft resin that is a material of the suction pad in the present invention include a porous urethane resin.
[0026]
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described.
(Suction pad)
FIG. 1 is an enlarged sectional view of the suction pad.
[0027]
As shown in FIG. 1, the suction pad 1 has a large number of voids 3 therein, and has a dense structure in which the size of the voids 3 becomes smaller as approaching the suction surface 4, and the suction surface 4 has minute voids. Finished smoothly. In particular, the surface layer 5 of the adsorption surface 4 is a dense layer in which the size of the gap 3 is small. The pores 2 are opened from the suction surface side, and the diameter and interval 6 of the pores 2 are adjusted to control the suction force of the suction pad 1 on the glass substrate. (Single-side polishing machine)
FIG. 2 is a side view of a main part of the single-side polishing apparatus used in the embodiment.
[0028]
As shown in FIG. 2, when polishing the glass substrate G on one side, the pressing platen 7 is disposed on the upper side, and the polishing is performed by rotating the lower polishing plate 8 sandwiching the glass substrate G to be polished. I do. More specifically, the suction pad 1 is attached to the lower surface of the pressure platen 7 with a double-sided adhesive sheet 9, and the non-polished surface side of the glass substrate G is suction-fixed to the lower surface of the suction pad 1. To fix the glass substrate G to the suction pad 1, the glass substrate G is sucked and held on the suction pad 1 when water is contained in the suction pad 1 and the glass substrate G is brought into contact with the glass substrate G while being pressed by a pressure roller or the like (not shown). Is done. The pressurizing platen 7 that can rotate around the rotation shaft 11 is pressed, and the polishing surface on the lower surface side of the held glass substrate G is moved from the cerium oxide to the polishing plate 8 that rotates around the rotation drive shaft 12. Polishing is performed by pressing and pressing against a polishing cloth 10 attached with a double-sided pressure-sensitive adhesive sheet 9 ′ while supplying a polishing liquid which is a slurry obtained by suspending polishing abrasive grains in water.
[0029]
【Example】
A commercially available suction pad 1 made of a porous urethane resin (manufactured by FUJIBO Co., Ltd., product name, holding pad for polypass waxless mounting (BackPad)) is provided with a fine needle having a diameter of 0.8 mm from the suction surface 4 side with a sewing machine needle. Holes 2 are formed on the entire surface so as to have a spacing of 150 mm, 100 mm, 50 mm, 25 mm, 15 mm, 5 mm, or 2 mm, and are attached to a pressure platen 7 having a diameter of 1300 mm with a double-sided pressure-sensitive adhesive sheet 9 and then with a pressure roller. Water was sprayed with a spray while being pressed, so that the suction pad absorbed the water.
[0030]
Then, a glass substrate G having a thickness of 0.7 mm, a size of 680 mm × 880 mm is attached to the suction pad 1 using a pressure roller, and a polishing slurry made of cerium oxide is suspended in water to form a slurry. While supplying the polishing liquid (manufactured by Mitsui Mining & Smelting Co., Ltd.), the glass substrate G was pressed against the polishing cloth 10 with the pressure platen 7 and polished for 1 minute.
[0031]
FIG. 3 is a side view showing a state where the glass substrate is peeled off from the suction pad.
[0032]
After polishing, the pressure platen 7 is moved, and as shown in FIG. 3, the glass substrate G is sucked by the plurality of suckers 13 and 13 ′ attached to the holder 14 while being sucked by the suction pad 1. When water is sprayed and supplied between the pad 1 and the glass substrate G by the spray gun 15 and one side of the glass substrate G is pulled downward by the suction cup 13, when the glass substrate G is separated from the suction pad 1, The time required to peel off the glass substrate G without damaging it from the suction pad 1 having pores 2 at each interval was measured. Table 1 shows the results.
[0033]
[Table 1]
[0034]
As shown in Table 1, a glass substrate G having a thickness of 0.7 mm, a size of 680 mm × 880 mm is sucked and polished on a suction pad 1 having a pore diameter of 0.8 mm, and the glass substrate G is peeled off without being damaged. The time required for polishing is 150 mm or less, which is shorter than 132 seconds when a suction pad having no pores is used. Seconds were obtained.
[0035]
【The invention's effect】
According to the present invention, by opening pores on the surface of the suction pad that adsorbs glass, the amount of moisture absorbed in the suction pad in the humidity control step before the polishing operation can be adjusted, and during the polishing operation, Polishing is performed with a suction force that does not cause displacement, and peeling after the polishing operation can be performed in a short time without damaging the glass substrate.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an enlarged sectional view of a suction pad.
FIG. 2 is a side view of a main part of the single-side polishing apparatus used in the embodiment.
FIG. 3 is a side view showing a state where a glass substrate is peeled off from a suction pad.
[Explanation of symbols]
G Glass substrate 1 Suction pad 2 Pores 3 Voids 4 Suction surface 5 Surface layer 6 Spacing 7 Pressure platen 8 Polishing plate 9, 9 'Double-sided adhesive sheet 10 Polishing cloth 11 Rotating shaft 12 Rotating drive shaft 13, 13' Suction cup 14 Holder 15 spray gun
