JP2004153897A - インバータ付き電気機械 - Google Patents

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Yutaka Tajima
豊 田島
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Abstract

【課題】インバータ制御回路をフレキシブル基板に搭載してハウジング内に配置することにより、全体を小型化して組立時の作業性を向上できるようにする。
【解決手段】ハウジング1のモータケース2内には、インバータ装置11のパワーモジュール13と、インバータ制御回路20を搭載したフレキシブル基板19と、電流センサ21、電源コンデンサ22、放熱器23等とを設け、これらを遮蔽板27により電動モータ8と遮断したインバータ収容空間28に収容する。また、フレキシブル基板19は、モータケース2の内周面2Aに沿って湾曲させる。そして、制御回路20によりパワーモジュール13を制御して交流を出力し、電動モータ8を駆動する。これにより、インバータ装置11を遮蔽板27によって保護した状態でモータケース2内にコンパクトに配置することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば車両用自動変速機、制動装置、操舵装置等の回転源として好適に用いられるインバータ付き電気機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、乗用車等の車両には、例えば自動変速機、制動装置、操舵装置等の回転源として多相交流式の電動モータを搭載したものがあり、このような電動モータに給電を行うためには、バッテリ等の直流電源を交流に変換するインバータ装置が必要となる。
【0003】
そして、従来技術によるインバータ装置は、例えば電動モータの外殻等を構成するハウジングの外側面に取付けられ、外部の直流電源から供給される電流または電圧を交流に変換して電動モータに給電する構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−115778号公報
【0005】
この場合、インバータ装置は、パワートランジスタ等からなる大電流型の半導体素子によりインバータ回路が形成されたパワーモジュールと、このパワーモジュールに通電される電流の脈動を抑制する電源コンデンサと、パワーモジュール及び電源コンデンサを直流電源に接続する通電用の配線部等とを備えている。また、インバータ装置には、パワーモジュールの通電状態を制御するための制御回路基板が一緒に搭載されることもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術では、ハウジングの外側面等にインバータ装置を取付ける構成としているため、ハウジング内に設けられた電動モータと外部のインバータ装置との間で配線構造が複雑化し、これにより装置全体が大型化する上に、配線作業に手間がかかり、組立時の作業性が低下するという問題がある。
【0007】
また、インバータ装置の作動時には、パワーモジュールと制御回路基板との間の配線距離が長いと、ノイズ等の外乱による悪影響を受け易くなる。しかし、従来技術では、パワーモジュールと制御回路基板とを近付けて配置しようとすると、これらが全体としてハウジングの外部に大きく張り出すことになるため、装置全体を小型化するのが難しいという問題がある。
【0008】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、パワーモジュールの近傍に制御回路用の配置スペースを容易に確保でき、これらをコンパクトに配置して全体を小型化できると共に、組立時の作業性を向上できるようにしたインバータ付き電気機械を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために本発明は、軸方向に延びて回転軸が設けられる筒状のハウジングと、該ハウジング内に設けられ前記回転軸を駆動する多相交流式の電動モータと、直流電源と該電動モータとの間に設けられ直流電源を交流に変換するインバータ装置とからなるインバータ付き電気機械に適用される。
【0010】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、インバータ装置は、大電流型の半導体素子が実装され前記ハウジング内に配置されるパワーモジュールと、該パワーモジュールを直流電源に接続するバスバ電極と、ハウジングの周壁に沿って湾曲した状態で配置される可撓性のフレキシブル基板と、該フレキシブル基板に設けられ前記直流電源からバスバ電極を介して前記パワーモジュールの半導体素子に通電される電流を通電,遮断することにより交流を発生するインバータ制御回路とにより構成したことにある。
【0011】
このように構成することにより、例えばハウジング内の空きスペース等を利用してパワーモジュールを収納できると共に、フレキシブル基板をハウジングの内周面、外周面等に沿って湾曲した状態で配置できるから、これらをハウジングに対してコンパクトに配置でき、電気機械を小型化することができる。また、インバータ制御回路をパワーモジュール内に搭載する必要がなくなり、パワーモジュールを小型化することができる。
【0012】
また、フレキシブル基板をハウジングの形状等に対応して湾曲させることにより、インバータ制御回路をパワーモジュールの近傍に容易に配置でき、これらの間の配線構造を短くして簡略化することができる。従って、両者間の配線にノイズ等が加わることによりパワーモジュールが誤動作するのを防止することができる。また、ハウジングを大型化したり、制御回路用の基板を分割することなく、フレキシブル基板による制御回路の実装面積を十分に確保することができる。
【0013】
また、請求項2の発明によると、インバータ装置には、パワーモジュールに通電される電流を検出する電流センサと、直流電源からバスバ電極を介して前記パワーモジュールに通電される電流の脈動を抑制するコンデンサとを設け、ハウジングには、電動モータと遮断された空間を画成し該空間内に前記パワーモジュール、フレキシブル基板、電流センサ及びコンデンサを収容する遮蔽板を設ける構成としている。
【0014】
これにより、ハウジングの周壁と遮蔽板との間には、電動モータに対して遮断された空間を画成でき、この空間内にインバータ装置の各部品を収容することができる。この結果、例えば電動モータ側に存在する潤滑油、水分等の異物がインバータ装置に浸入したり、電動モータ側で発生する熱がインバータ装置に直接的に加わるのを防止でき、インバータ装置を保護できると共に、部品の防水性、耐熱性等を必要最低限に抑えてコストダウンを図ることができる。
【0015】
また、例えば鉄系金属材料等を用いて遮蔽板を形成することにより、電動モータ側で発生する電気的、磁気的なノイズ等に対してインバータ装置をシールドでき、インバータ装置の作動を安定させることができる。
【0016】
また、請求項3の発明では、フレキシブル基板はハウジングの外周面に取付け、前記ハウジング内にはインバータ制御回路の一部が搭載され前記フレキシブル基板とパワーモジュールとの間に接続される補助基板を設ける構成としている。
【0017】
これにより、例えばインバータ制御回路のうちパワーモジュールから比較的離して配置してもよい部位は、フレキシブル基板に搭載してハウジングの外周面に取付けることができる。また、例えばインバータ制御回路のうちパワーモジュールとの接続距離を可能な限り短くしたいプリドライバ回路等の部位は、補助基板に搭載してハウジング内でパワーモジュールの近傍に取付けることができる。
【0018】
従って、ハウジング内には、インバータ制御回路全体のうち必要最低限の部位を配置すればよくなり、それ以外の部位はハウジングの外部に配置できるので、ノイズ等の外乱に対してインバータ装置の動作を安定化しつつ、ハウジング内の空間を有効に活用することができる。また、プリドライバ回路等をパワーモジュールの外部に配置でき、パワーモジュールをより小型化することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態によるインバータ付き電気機械を、添付図面に従って詳細に説明する。
【0020】
ここで、図1ないし図7は第1の実施の形態を示し、本実施の形態では、車両用の自動変速装置に適用した場合を例に挙げて述べる。
【0021】
1はインバータ付き電気機械の外殻となる段付筒状のハウジングで、該ハウジング1は、後述のモータケース2、変速機ケース3、仕切板4等により構成され、これらの部材は、例えば熱伝導性が良好な金属材料を用いて形成されている。
【0022】
2は後述の電動モータ8を収容するモータケースで、該モータケース2は、図1、図2に示す如く、後述の入力軸6に沿って軸方向に延びると共に軸方向の一側から他側に向けて略円錐状に縮径した筒状体として形成され、内周面2Aと外周面2Bとを有している。そして、モータケース2は、その軸方向一側が車両用エンジンのフライホイールケース(図示せず)等に連結されるものである。
【0023】
また、モータケース2の軸方向他側には、径方向外向きに突出した環状のフランジ部2Cと、後述のバスバ電極14,15をモータケース2の外部に引出すための切欠き2Dと、後述する放熱器23の配管24を引出すための配管挿通孔2E(図4参照)とが形成されている。
【0024】
3は後述の自動変速機5を収容する筒状の変速機ケース3で、該変速機ケース3には、仕切板4を挟んでモータケース2のフランジ部2Cと衝合される環状のフランジ部3Aが形成されている。
【0025】
4はモータケース2と変速機ケース3のフランジ部2C,3A間に設けられた仕切板で、該仕切板4には、後述の取付ボルト31が挿通される複数のボルト挿通孔4Aが周方向に間隔をもって形成されている。
【0026】
5は変速機ケース3内に収容された自動変速機で、該自動変速機5は、車両のエンジン側に連結された回転軸としての入力軸6と、車輪側に連結された出力軸7との間に設けられ、例えば運転者の変速操作等に応じてエンジンの回転を変速しつつ、変速した回転を出力軸7に伝達するものである。
【0027】
8はモータケース2内に収容された例えば3相交流式の電動モータで、該電動モータ8は、図2、図5に示す如く、例えば磁性材料等からなるコア部材にコイル(図示せず)が巻装された環状のステータ9と、該ステータ9の径方向内側に位置して入力軸6の外周側に設けられた永久磁石等からなるロータ10とにより構成されている。
【0028】
ここで、ステータ9のコア部材には、仕切板4との間に取付ボルト31が挿通される複数のボルト挿通孔9Aが形成されている。そして、ステータ9は、これらの取付ボルト31等を用いて後述の放熱器23、放熱シート26、遮蔽板27、ゴムシート29と一緒に共締めされた状態で仕切板4に締着されている。
【0029】
そして、電動モータ8は、後述のインバータ装置11から例えば3相交流の駆動電流が給電されることにより入力軸6を回転駆動し、例えば車両のエンジンと協働して車両を走行させるものである。
【0030】
11はハウジング1のモータケース2内に設けられたインバータ装置で、該インバータ装置11は、車両に搭載されたバッテリ等の直流電源12(図7参照)を交流に変換して電動モータ8に給電するものである。
【0031】
そして、インバータ装置11は、後述のパワーモジュール13、バスバ電極14,15、フレキシブル基板19、インバータ制御回路20、電流センサ21、電源コンデンサ22、放熱器23等を含んで構成され、これらは後述の遮蔽板27により電動モータ8から遮断されたインバータ収容空間28内に収容されている。
【0032】
13はインバータ装置11の本体部分を構成する例えば3個のパワーモジュールで、該各パワーモジュール13は、図3、図6に示す如く、例えば3相交流用のインバータ回路を各相毎に分割することにより形成され、個々のパワーモジュール13は、例えばトランジスタ等からなる大電流型の半導体素子13Aが搭載された円弧状または扇形状のモジュールとして構成されている。
【0033】
ここで、各パワーモジュール13は、放熱器23に沿って周方向に一定の間隔で配置されると共に、これらのパワーモジュール13と放熱器23とは、後述の放熱シート26等を介して電動モータ8のステータ9と仕切板4との間に挟持された状態で固定されている。また、各パワーモジュール13は、後述のバスバ電極14,15等によって互いに並列に接続され、図7に示すインバータ回路を構成しているものである。
【0034】
14,15は各パワーモジュール13にそれぞれ設けられたバスバ電極で、該各バスバ電極14,15は、例えば2枚の金属板を絶縁材16を介して積層することにより形成され、モータケース2の切欠き2Dに取付けられたシール体17を介してモータケース2の外部に引出されている。そして、バスバ電極14,15のうち一方の電極14は、図7に示す如く、電源12に接続され、他方の電極15は、車両のアース側に接続されるものである。
【0035】
18は後述のフレキシブル基板19を補強するための補強板で、該補強板18は、図4、図6に示す如く、例えば金属材料、樹脂材料等により円弧状に形成され、モータケース2の内周面2Aに固着されると共に、内周面2Aに沿って周方向及び軸方向に延びている。また、補強板18の軸方向の端部側には、径方向内向きに略L字状をなして屈曲した屈曲板部18Aと、バスバ電極14,15が挿通される切欠き18Bとが形成され、屈曲板部18Aは、後述のゴムシート29と一緒にパワーモジュール13と仕切板4との間に挟持されている。
【0036】
19は補強板18を介してモータケース2の内周面2Aに設けられたフレキシブル基板で、該フレキシブル基板19は、例えば薄膜状の樹脂フィルム間に配線パターン(図示せず)等を挟み込むことにより形成され、モータケース2の内周面2Aに沿って円弧状に湾曲した状態で配置されている。
【0037】
そして、フレキシブル基板19は、図4に示す如く、配線19Aを介して各パワーモジュール13のトランジスタの制御電極等と接続されている。また、フレキシブル基板19には、後述の電流センサ21、電源コンデンサ22等が配置される複数の切欠き19Bが周方向に間隔をもって形成されている。
【0038】
20はフレキシブル基板19に設けられたインバータ制御回路で、該インバータ制御回路20は、各パワーモジュール13のトランジスタを流れる電流を一定のタイミングで通電,遮断することにより、直流の電源12から交流を発生するものである。この場合、インバータ制御回路20は、各トランジスタの制御電極等と接続され、これらを直接的に駆動するプリドライバ回路(図示せず)を含んで構成されている。
【0039】
21は各パワーモジュール13に対応してモータケース2内に設けられた例えば3個の電流センサで、該各電流センサ21は、図6に示す如く、例えばホールIC、磁気抵抗素子等によって構成され、フレキシブル基板19の切欠き19Bに対応する位置で補強板18に固定されている。
【0040】
そして、電流センサ21は、各パワーモジュール13とフレキシブル基板19とに接続されている。これにより、インバータ制御回路20は、各パワーモジュール13に通電される電流量を電流センサ21によって検出し、パワーモジュール13から電動モータ8に供給される駆動電流をフィードバック制御するものである。
【0041】
22は各パワーモジュール13に対応してモータケース2内に設けられた例えば3個の電源コンデンサで、該各電源コンデンサ22は、フレキシブル基板19の切欠き19Bに対応する位置で補強板18に固定され、その2本の電極は、互いに絶縁された状態でバスバ電極14,15にそれぞれ接続されている。そして、電源コンデンサ22は、各パワーモジュール13に通電される電流の脈動を抑制するものである。
【0042】
23は各パワーモジュール13等を冷却するためにモータケース2内に設けられた放熱器で、該放熱器23は、図4、図5に示す如く、例えば熱伝導性が良好な金属材料を用いて略円弧状に形成され、各パワーモジュール13に沿って周方向に延びると共に、これらのパワーモジュール13と軸方向に積層するように配置されている。
【0043】
また、放熱器23の内部には、周方向に略U字状をなして延びる冷却水路23Aが設けられ、その両端側には、外部から冷却水を還流する2本の配管24が接続されている。そして、これらの配管24は、モータケース2の配管挿通孔2Eに取付けられたシール体25を介して外部に引き出されている。
【0044】
また、放熱器23には、取付ボルト31が挿通される複数のボルト挿通孔23Bが設けられ、放熱器23は、これらの取付ボルト31等を用いて電動モータ8のステータ9と一緒に共締めされた状態で仕切板4に固定されている。この場合、放熱器23とパワーモジュール13との間には、例えば熱伝導性が良好な樹脂材料等からなる円弧状の放熱シート26が配設され、この放熱シート26は、放熱器23とパワーモジュール13との間の熱伝導性を高めると共に、パワーモジュール13が放熱器23に対して位置ずれするのを防止している。
【0045】
そして、インバータ装置11の作動時には、外部から供給される冷却水が放熱器23の配管24等を介して冷却水路23Aに還流され、放熱器23は、この冷却水によってパワーモジュール13を効率よく冷却できる構成となっている。
【0046】
27はモータケース2の内周面2A側に設けられた遮蔽板で、該遮蔽板27は、モータケース2内でインバータ装置11を電動モータ8側に対して遮断するものである。そして、遮蔽板27は、図3、図5に示す如く、モータケース2の内周面2Aに沿って周方向及び軸方向に延びる円弧板部27Aと、該円弧板部27Aの軸方向一側から円弧状の鍔部として径方向外向きに突出した鍔状板部27Bと、円弧板部27Aの軸方向他側から径方向内向きに屈曲した略コ字状の屈曲板部27C等を含んで構成されている。
【0047】
ここで、円弧板部27Aは、モータケース2の内周面2Aと径方向の隙間をもって対向している。また、鍔状板部27Bは、後述のシール材30を介してモータケース2の軸方向の端面に衝合した状態で取付けられている。また、屈曲板部27Cは、パワーモジュール13と放熱器23とを軸方向の両側及び径方向内側から取囲んで配置されている。この場合、屈曲板部27Cは、電動モータ8のステータ9と放熱器23との間、及びパワーモジュール13と仕切板4との間に挟持され、ステータ9、放熱器23等と一緒に仕切板4に締着されている。
【0048】
これにより、モータケース2の内周面2Aと遮蔽板27との間には、入力軸6及び電動モータ8の径方向外側に位置して密閉された略円弧状のインバータ収容空間28が画成されている。そして、遮蔽板27は、パワーモジュール13、バスバ電極14,15、フレキシブル基板19、電流センサ21、電源コンデンサ22、放熱器23等の部品をインバータ収容空間28内に収容し、これらの部品を電動モータ8に対して遮断している。従って、遮蔽板27は、電動モータ8側に存在する潤滑油、水分等がインバータ収容空間28内に浸入したり、モータ8側で発生する熱がインバータ装置11の各部品に直接的に加わるのを防止しているものである。
【0049】
また、遮蔽板27は、例えば鉄系金属材料、または鉄系金属材料の被膜を形成した板材等により形成され、インバータ装置11を電動モータ8から遮断した状態で覆うことにより、電動モータ8側で発生する電気的、磁気的なノイズ等に対してインバータ装置11をシールドする構成となっている。
【0050】
ここで、遮蔽板27は、例えばゴム、樹脂材料等により形成してもよく、またはこれらの材料と金属材料とを組合わせて形成してもよい。これにより、複雑な形状の遮蔽板27を容易に加工成形することができる。そして、この場合には、例えば遮蔽板の表面または裏面に金属材料等からなる導電性の被膜を形成することにより、電磁気的なノイズのシールドを行うことができる。
【0051】
29は例えばゴム等の弾性材料により形成されたゴムシートで、該ゴムシート29は、補強板18及び遮蔽板27の屈曲板部18A,27Cと仕切板4との間に配置され、屈曲板部18A,27C間をシールしている。
【0052】
30は例えば円弧状の薄肉なパッキン等により形成されたシール材で、該シール材30は、モータケース2の端面と遮蔽板27の鍔状板部27Bとの間をシールするものである。
【0053】
31はモータケース2内に電動モータ8のステータ9とインバータ装置11とを取付ける複数の取付ボルトで、該各取付ボルト31は、仕切板4、ステータ9、放熱器23のボルト挿通孔4A,9A,23B等を介してナットと螺着されている。また、一部の取付ボルト31は、インバータ装置11と周方向の異なる位置でステータ9を支持する支持座32を介して仕切板4に締着されている。
【0054】
本実施の形態によるインバータ付き電気機械は、上述の如き構成を有するもので、次に、その作動について説明する。
【0055】
まず、車両の運転時には、エンジンまたは電動モータ8により入力軸6が回転駆動されると、この回転が自動変速機5を介して出力軸7に出力され、車両の駆動輪に伝達される。これにより、車両は、エンジンと電動モータ8のうちいずれか一方の駆動力、または両方を複合した駆動力によって走行することができる。
【0056】
ここで、電動モータ8の作動時には、インバータ制御回路20から各パワーモジュール13に制御信号が出力されることにより、直流電源12が各パワーモジュール13によって交流に変換される。これにより、電動モータ8のステータ9に3相交流が給電され、ロータ10が回転駆動される。
【0057】
この場合、インバータ装置11は、ハウジング1内で電動モータ8から遮断されたインバータ収容空間28内に収容され、遮蔽板27により覆われているので、電動モータ8側に存在する潤滑油、水分等の異物がインバータ装置11の各部品に浸入したり、これらの部品がモータ8側で発生する熱に直接的にさらされるのを防止することができる。また、電動モータ8の作動時に発生する電磁気的なノイズ等に対しても、インバータ装置11の各部品を保護することができる。
【0058】
また、各パワーモジュール13は、半導体素子13A等が通電されることにより発熱するが、この熱は放熱器23と外部との間で還流される冷却水によって冷却されるため、各パワーモジュール13の放熱性を十分に確保することができる。この場合、放熱器23は、電動モータ8のステータ9と共締めされることにより、放熱シート26を介して各パワーモジュール13に押付けられているため、放熱器23と各パワーモジュール13との間の熱抵抗を小さく抑えることができ、これらの間の熱伝導を良好に行うことができる。
【0059】
かくして、本実施の形態によれば、インバータ装置11の各パワーモジュール13をモータケース2内の空きスペース等に配置し、フレキシブル基板19をモータケース2の内周面2Aに湾曲した状態で配置する構成としたので、これらをハウジング1に対してコンパクトに配置でき、インバータ装置11がハウジング1から外部へと大きく張り出すのを防止できると共に、電気機械全体を小型化することができる。
【0060】
そして、フレキシブル基板19を用いることにより、例えばハウジング1を大型化したり、インバータ制御用の回路基板等を分割することなく、インバータ制御回路20の実装面積を十分に確保することができる。また、インバータ制御回路20をパワーモジュール13内に搭載する必要がなくなるから、これを小型化できると共に、設計自由度を高めることができる。
【0061】
また、フレキシブル基板19をハウジング1の形状等に対応して湾曲させることにより、インバータ制御回路20をパワーモジュール13の近傍に容易に配置できるから、これらの間の配線構造を短くして簡略化することができる。従って、両者間の配線にノイズ等が加わることによりパワーモジュール13が誤動作するのを防止でき、信頼性を向上させることができる。そして、電気機械の組立時には、配線の接続作業等を含めて作業性を高めることができる。
【0062】
また、モータケース2には遮蔽板27を設け、インバータ装置11の各部品をインバータ収容空間28内に収容したので、例えば電動モータ8側に存在する潤滑油、水分等の異物や、モータ8側で発生する熱、電磁ノイズ等に対してインバータ装置11の各部品を保護することができる。これにより、これらの部品が異物浸入や熱、ノイズ等によって誤動作したり、放熱シート26等が早期に損傷、劣化するのを確実に防止でき、耐久性を高めることができる。
【0063】
従って、パワーモジュール13、電流センサ21、電源コンデンサ22等を長期間にわたって良好に作動させることができ、特に、電流の検出を磁気的に行う電流センサ21等の作動を安定させることができる。そして、インバータ装置11には、特別な耐水性、耐油性を有する部品を用いる必要がなくなり、部品の耐熱性も過度に考慮しなくて済むから、コストダウンを図ることができる。
【0064】
この場合、遮蔽板27は、その鍔状板部27Bをモータケース2の端面に衝合した状態で取付け、屈曲板部27Cをパワーモジュール13と仕切板4との間に挟持して固定している。これにより、例えば遮蔽板27の周縁に沿って多数の取付ボルト等を設ける必要がないから、遮蔽板27をモータケース2に対して簡単な構造で固定でき、部品点数を削減することができる。
【0065】
また、インバータ収容空間28内には、各パワーモジュール13と積層するように放熱器23を設けたので、パワーモジュール13が遮蔽板27により覆われた状態でも、その半導体素子13A等が発生する熱を放熱器23によって効率よく冷却できると共に、インバータ収容空間28内に配置された制御回路20、電源コンデンサ22等の放熱性も高めることができる。
【0066】
この場合、放熱器23を、取付ボルト31により電動モータ8のステータ9と一緒に共締めした状態で仕切板4に固定し、放熱器23と仕切板4との間にパワーモジュール13を挟持するようにしたので、これらの部品を最低限の個数の取付ボルト31で容易に固定でき、その取付構造を簡略化して部品点数を削減できると共に、インバータ付き電気機械を効率よく組立てることができる。そして、各パワーモジュール13を挟持して固定することにより、パワーモジュールにボルト挿通孔等を設ける必要がなくなり、その形状を小型化することができる。
【0067】
また、パワーモジュール13と放熱器23とを放熱シート26を介して強く押付けることができるから、これらの間の熱抵抗を低減して放熱性をより高めることができる。さらに、例えば放熱器23とパワーモジュール13の熱膨張係数が異なる場合でも、これらの間に熱変形、反り等による隙間が生じるのを防止でき、両者間の密着性を高めて熱伝導を良好に行うことができる。
【0068】
この場合、電動モータ8のステータ9と放熱器23との間には、遮蔽板27の屈曲板部27Cも一緒に挟持するようにしたので、これらの間に円弧状の屈曲板部27Cが介在することにより、取付ボルト31からステータ9を介して放熱器23に伝わる圧力を屈曲板部27Cによって周方向に均等化することができる。
【0069】
これにより、これらの部品の取付状態を振動等に対して安定化できると共に、部品間の密着性も高めて熱抵抗も均等化でき、熱抵抗のばらつき等により局部的な温度上昇が生じるのを防止することができる。
【0070】
次に、図8は本発明による第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、フレキシブル基板をハウジングの外周面に設け、ハウジング内に補助基板を設ける構成としたことにある。なお、本実施の形態では、前記第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0071】
41はハウジング1のモータケース2に設けられたインバータ装置で、該インバータ装置41は、第1の実施の形態とほぼ同様に、パワーモジュール13、バスバ電極14,15、電流センサ21、電源コンデンサ22、放熱器23と、後述のフレキシブル基板43、インバータ制御回路44等とを含んで構成され、これらは後述の遮蔽板49,50により画成されたインバータ収容空間51内に収容されている。
【0072】
42はモータケース2の外周面2Bに設けられた補強板で、該補強板42は、例えば金属材料、樹脂材料等により円弧状に形成され、フレキシブル基板43を補強するものである。
【0073】
43は補強板42を介してモータケース2の外周面2Bに設けられたフレキシブル基板で、該フレキシブル基板43は、第1の実施の形態とほぼ同様に形成され、インバータ制御回路44が搭載されている。
【0074】
しかし、フレキシブル基板43は、モータケース2の外周面2Bに沿って円弧状に湾曲した状態で配置されている。また、インバータ制御回路44は、第1の実施の形態によるインバータ制御回路20から後述のプリドライバ回路47を除いた部位により構成されている。
【0075】
また、フレキシブル基板43と補強板42には、複数の切欠き45(1個のみ図示)が設けられ、電流センサ21と電源コンデンサ22とは、これらの切欠き45に配置された状態でモータケース2の外周面2Bに固着されている。
【0076】
46はモータケース2の内周面2Aに設けられた補助基板としてのプリドライバ基板で、該プリドライバ基板46は、例えば通常のプリント基板、フレキシブル基板等を用いて形成されている。
【0077】
そして、プリドライバ基板46には、各パワーモジュール13のトランジスタを直接的に駆動するプリドライバ回路47が搭載され、該プリドライバ回路47は、第1の実施の形態における制御回路20の一部を構成するものである。また、プリドライバ回路47は、複数の配線48等を用いて各パワーモジュール13とフレキシブル基板43との間に接続されている。
【0078】
49はモータケース2の内周面2A側に設けられた内側遮蔽板で、該内側遮蔽板49は、第1の実施の形態による遮蔽板27とほぼ同様に、円弧板部49A、鍔状板部49Bと、屈曲板部49C等を含んで構成されている。
【0079】
50はモータケース2の外周面2B側に配置された略円弧状の外側遮蔽板で、該外側遮蔽板50は、金属板等からなり、モータケース2の外周面2Bに沿って円弧状に延びる円弧板部50Aと、該円弧板部50Aの軸方向一側から円弧状の鍔部として径方向内向きに突出した鍔状板部50Bと、円弧板部50Aの軸方向他側から径方向内向きに屈曲した屈曲板部50Cとを含んで構成されている。
【0080】
そして、円弧板部50Aは、モータケース2の外周面2Bと径方向の隙間をもって対向している。また、鍔状板部50Bは、内側遮蔽板49の鍔状板部49Bと重ね合わせた状態で接合されている。また、屈曲板部50Cは、モータケース2に設けられた切欠き2D′を介してケース内に挿入され、その先端側はゴムシート29と一緒にパワーモジュール13と仕切板4との間に挟持されている。
【0081】
これにより、内側遮蔽板49と外側遮蔽板50とは、モータケース2の内周面2A側と外周面2B側とにわたって略円弧状のインバータ収容空間51を画成し、このインバータ収容空間51は、入力軸6及び電動モータ8の径方向外側に位置して密閉されている。そして、遮蔽板49,50は、パワーモジュール13、バスバ電極14,15、電流センサ21、電源コンデンサ22、放熱器23、基板43,46等の部品をインバータ収容空間51内に収容し、これらの部品を電動モータ8と外部の空間とに対して遮断している。
【0082】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、フレキシブル基板43をモータケース2の外周面2Bに取付け、モータケース2の内周面2Aにプリドライバ基板46を設ける構成としたので、例えばインバータ用の制御回路全体のうちパワーモジュール13から比較的離して配置してもよい部位は、インバータ制御回路44等としてフレキシブル基板43に搭載し、モータケース2の外側に配置することができる。
【0083】
また、制御回路全体のうちパワーモジュール13との接続距離を可能な限り短くしたいプリドライバ回路47等の部位は、プリドライバ基板46に搭載してパワーモジュール13の近傍に取付けることができる。
【0084】
従って、モータケース2内には、制御回路全体のうち必要最低限の部位を配置すればよくなり、それ以外の部位はハウジングの外部に配置できるので、ノイズ等の外乱に対してインバータ装置41の動作を安定化しつつ、モータケース2内の空間を有効に活用でき、モータケース2内の構造に対する制約を少なくして設計自由度を高めることができる。また、プリドライバ回路47等をパワーモジュール13の外部に配置できるから、パワーモジュール13の小型化を促進することができる。しかも、モータケース2の外側に配置に配置されたインバータ制御回路44には、電動モータ8からの熱が伝わり難くなるので、この熱による制御回路44の故障等を確実に防止することができる。
【0085】
次に、図9は本発明による第3の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、ハウジングの内周面にパワーモジュールを設け、外周面にフレキシブル基板を設ける構成としたことにある。なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0086】
61はインバータ付き電気機械のハウジングで、該ハウジング61は、第1の実施の形態とほぼ同様に、モータケース62と、変速機ケース3、仕切板4等とにより構成され、モータケース62は、内周面62A、外周面62B、フランジ部62C、切欠き62D等を有している。
【0087】
しかし、モータケース62は、多角形状の角筒状に形成され、その内周面62Aと外周面62Bとは、多角形の各辺に対応する複数の平面によって構成されている。また、モータケース62の内部には、周方向に延びる冷却水路63が形成されている。
【0088】
64はハウジング61のモータケース62に設けられたインバータ装置で、該インバータ装置64は、第1の実施の形態とほぼ同様に、後述のパワーモジュール65、バスバ電極67,68、フレキシブル基板71、インバータ制御回路72と、電流センサ21、電源コンデンサ22等とを含んで構成され、これらは後述の遮蔽板74,76により画成されたインバータ収容空間79内に収容されている。
【0089】
65はインバータ装置64の本体部分を構成する例えば3個のパワーモジュール(1個のみ図示)で、該各パワーモジュール65は、第1の実施の形態とほぼ同様に、例えば3相交流用のインバータ回路を各相毎に分割することにより形成され、大電流型の半導体素子(図示せず)が搭載されている。
【0090】
しかし、各パワーモジュール65は、放熱シート66を介してモータケース62の内周面62Aの平面部位に設けられ、後述の内側遮蔽板74によってモータケース62に押付けられている。
【0091】
67,68は各パワーモジュール65にそれぞれ設けられたバスバ電極で、該各バスバ電極67,68は、例えば2枚の金属板を絶縁材69を介して積層することにより形成されている。そして、バスバ電極67,68は、モータケース62の切欠き62Dを介してモータケース62の外部に引出され、電源とアースとに接続されている。
【0092】
70はモータケース2の外周面2Bに設けられた補強板、71は該補強板70を介してモータケース2の外周面2Bに固着されたフレキシブル基板で、該フレキシブル基板71には、各パワーモジュール65と接続されたインバータ制御回路72が搭載されている。また、フレキシブル基板71と補強板70には、電流センサ21と電源コンデンサ22とが配置される切欠き73が形成されている。
【0093】
74はモータケース62の内周面62A側に設けられた内側遮蔽板で、該内側遮蔽板74は、モータケース62の内周面62Aに沿って多角形状に延びる内側板部74Aと、該内側板部74Aの軸方向一側から径方向外向きに屈曲した略コ字状の屈曲板部74Bと、内側板部74Aの軸方向他側から略コ字状をなして径方向外向きに屈曲した他の屈曲板部74Cとを含んで構成されている。
【0094】
そして、内側遮蔽板74は、屈曲板部74Bがモータケース62の外周面62B側に係合し、この状態で内側板部74Aによりパワーモジュール65をモータケース62の内周面62Aに押付けている。この場合、内側遮蔽板74の屈曲板部74Bとモータケース62の外周面62Bとの間には、円弧状のシール材75が設けられている。また、屈曲板部74Cは、電動モータ8のステータ9と仕切板4との間に挟持され、この状態で取付ボルト31等により固定されている。
【0095】
76はモータケース62の外周面62B側に配置された略円弧状の外側遮蔽板で、該外側遮蔽板76は、第2の実施の形態とほぼ同様に、円弧板部76A、鍔状板部76B、屈曲板部76Cとを含んで構成されている。
【0096】
そして、鍔状板部76Bは、内側遮蔽板74の屈曲板部74Bと重ね合わされ、この状態で内側遮蔽板74と外側遮蔽板76とは、取付ボルト77等によりモータケース62に締着されている。また、外側遮蔽板76の屈曲板部76Cは、モータケース62の切欠き62Dを介してケース内に挿入され、内側遮蔽板74の屈曲板部74Cと重ね合わされると共に、これらの間にはゴムシート78が装着されている。
【0097】
これにより、内側遮蔽板74と外側遮蔽板76とは、第2の実施の形態とほぼ同様に、モータケース62の内周面62A側と外周面62B側とにわたって略円弧状のインバータ収容空間79を画成し、このインバータ収容空間79には、パワーモジュール65、バスバ電極67,68、フレキシブル基板71と、電流センサ21、電源コンデンサ22等が収容されている。
【0098】
かくして、このように構成される本実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、モータケース62の内部に冷却水路63を設け、内周面62Aにパワーモジュール65を設ける構成としたので、電動モータ8と仕切板4との間にパワーモジュール65を配置する必要がなくなり、両者間の空間を有効に活用することができる。
【0099】
これにより、モータケース62内に専用の放熱器等を配置する必要がなくなり、インバータ付き電気機械をハウジング61の軸方向に対してコンパクトに形成できると共に、モータケース62内の構造に対する制約を少なくして設計自由度を高めることができ、設計作業等のコストダウンを図ることができる。
【0100】
また、モータケース62を放熱器として用いることができるから、その内部を流れる冷却水によりパワーモジュール65を効率よく冷却することができる。そして、電気機械のサイズを小型化しつつ、十分な大きさの放熱器を形成することができる。
【0101】
また、インバータ制御回路72、電流センサ21、コンデンサ22等をモータケース62の外周面62Bに取付けたので、これらの放熱性も高めることができる。従って、例えばインバータ装置64がエンジンの近傍等で高温状態にさらされる場合でも、各部品の温度上昇を抑えることができ、耐熱性や信頼性を高めることができる。
【0102】
なお、前記各実施の形態では、パワーモジュール13,65と放熱器23(モータケース62)との間に熱伝導性が良好な樹脂材料等からなる放熱シート26,66を設ける構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えばパワーモジュールと放熱器との間にシリコングリース等を塗布する構成としてもよい。
【0103】
また、第2,第3の実施の形態では、内側遮蔽板49,74と外側遮蔽板50,76とを個別の金属板等により形成する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、これらを金属板等により一体に形成する構成としてもよい。
【0104】
また、実施の形態では、フレキシブル基板19,43,71の裏面全体に補強板18,42,70を設ける構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、フレキシブル基板の裏面側に複数の補強板を間隔をもって配設する構成としてもよい。これにより、フレキシブル基板を各補強板の間で容易に湾曲させることができ、その取付自由度を高めることができる。この場合、補強板はモータケース2よりも大きな曲率をもって湾曲させてもよく、また平板状に形成する構成としてもよい。
【0105】
さらに、実施の形態では、インバータ付き電気機械を車両用の自動変速装置に適用した場合を例に挙げて述べた。しかし、本発明はこれに限らず、例えば自動変速機、制動装置、操舵装置等を含めて各種のインバータ付き電気機械に適用できるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるインバータ付き電気機械を示す縦断面図である。
【図2】図1中のインバータ装置等を拡大して示す部分拡大断面図である。
【図3】図2中の矢示III−III方向からみた横断面図である。
【図4】図2中の矢示IV−IV方向からみた横断面図である。
【図5】図3中の矢示V−V方向からみたインバータ装置等の要部拡大断面図である。
【図6】図1中のインバータ装置等を示す要部拡大断面図である。
【図7】インバータ回路を示す回路図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態によるインバータ装置を図5と同様位置からみた要部拡大断面図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態によるインバータ装置を図5と同様位置からみた要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1,61 ハウジング
2,62 モータケース
2A,62A 内周面(周壁)
2B,62B 外周面(周壁)
6 入力軸(回転軸)
8 電動モータ
11,41,64 インバータ装置
12 電源
13,65 パワーモジュール
13A 半導体素子
14,15,67,68 バスバ電極
19,43,71 フレキシブル基板
20,44,72 インバータ制御回路
21 電流センサ
22 電源コンデンサ
27 遮蔽板
28,51,79 インバータ収容空間(空間)
46 プリドライバ基板(補助基板)
49,74 内側遮蔽板(遮蔽板)
50,76 外側遮蔽板(遮蔽板)

Claims (3)

  1. 軸方向に延びて回転軸が設けられる筒状のハウジングと、該ハウジング内に設けられ前記回転軸を駆動する多相交流式の電動モータと、直流電源と該電動モータとの間に設けられ直流電源を交流に変換するインバータ装置とからなるインバータ付き電気機械において、
    前記インバータ装置は、大電流型の半導体素子が実装され前記ハウジング内に配置されるパワーモジュールと、該パワーモジュールを前記直流電源に接続するバスバ電極と、前記ハウジングの周壁に沿って湾曲した状態で配置される可撓性のフレキシブル基板と、該フレキシブル基板に設けられ前記直流電源からバスバ電極を介して前記パワーモジュールの半導体素子に通電される電流を通電,遮断することにより交流を発生するインバータ制御回路とにより構成したことを特徴とするインバータ付き電気機械。
  2. 前記インバータ装置には、前記パワーモジュールに通電される電流を検出する電流センサと、前記直流電源からバスバ電極を介して前記パワーモジュールに通電される電流の脈動を抑制するコンデンサとを設け、前記ハウジングには、前記電動モータと遮断された空間を画成し該空間内に前記パワーモジュール、フレキシブル基板、電流センサ及びコンデンサを収容する遮蔽板を設けてなる請求項1に記載のインバータ付き電気機械。
  3. 前記フレキシブル基板は前記ハウジングの外周面に取付け、前記ハウジング内には前記インバータ制御回路の一部が搭載され前記フレキシブル基板とパワーモジュールとの間に接続される補助基板を設ける構成としてなる請求項1または2に記載のインバータ付き電気機械。
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