JP2004153699A - 単相/差動変換回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】広い周波数帯域で高速動作ができる上に、差動出力において利得と位相のずれが少ない単相/差動変換回路の提供。
【解決手段】MOSトランジスタQ11は、ゲートに単相の入力信号が入力されると、そのドレインからは直流電圧に重畳された逆相出力信号が出力されて第1DCレベル変換器11に供給され、そのソースからは直流電圧に重畳された同相出力信号が出力されて第2DCレベル変換器12に供給されるようになっている。第1DCレベル変換器11は、第1ピークホールド回路13の検出ピーク値に基づいて、MOSトランジスタQ11のドレインの出力電圧のうちの直流成分のレベルを調整するようになっている。第2DCレベル変換器12は、第2ピークホールド回路14の検出ピーク値に基づいて、MOSトランジスタQ11のソースの出力電圧のうちの直流成分のレベルを調整するようになっている。
【選択図】 図1
【解決手段】MOSトランジスタQ11は、ゲートに単相の入力信号が入力されると、そのドレインからは直流電圧に重畳された逆相出力信号が出力されて第1DCレベル変換器11に供給され、そのソースからは直流電圧に重畳された同相出力信号が出力されて第2DCレベル変換器12に供給されるようになっている。第1DCレベル変換器11は、第1ピークホールド回路13の検出ピーク値に基づいて、MOSトランジスタQ11のドレインの出力電圧のうちの直流成分のレベルを調整するようになっている。第2DCレベル変換器12は、第2ピークホールド回路14の検出ピーク値に基づいて、MOSトランジスタQ11のソースの出力電圧のうちの直流成分のレベルを調整するようになっている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、広帯域な単相入力信号を差動信号に変換する単相/差動変換回路に関し、特に、光通信用受光モジュールなどに使用する単相/差動変換回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、広帯域な信号を取り扱う広帯域アナログ回路では、クロストーク雑音の影響を軽減するために、差動信号が扱えるように増幅回路などを構成することが多い。
しかし、光受信回路などにより受信される信号は単相信号であることが多く、その受信信号をアナログ回路に受け渡す際に、単相/差動変換回路により単相信号を差動信号に変換する必要がある。
【0003】
このため、従来の単相/差動変換回路としては、図3に示すように、差動増幅器1を識別器として利用し、一方の入力端子に単相の信号を入力し、他方の入力端子に識別時の識別レベルの参照電圧となるVrefを入力し、単相信号を差動信号に変換するものが知られている。
ここで、差動増幅器1は、差動対を構成するMOSトランジスタQ1、Q2と抵抗R1、R2と、電流源2により構成されている。また、差動増幅器1で変換された差動信号は、後段の差動増幅器3に供給されて差動増幅されるようになっている。
【0004】
また、一般的に、光信号を受信する場合には、光受信回路であるトランス・インピーダンス・アンプ(TIA)を差動増幅回路に構成し、この差動増幅回路の一方の入力端子に光信号を入力するようにし、他方の入力端子に参照電圧を入力するようにし、光信号を入力した際に単相信号を差動信号に変換させている。
さらに、従来の他の単相/差動変換回路としては、図4に示すように、差動増幅器1の入力端子に入力される参照電圧Vrefの識別レベルの変動や外部調整を避けるために、内部にピークホールド回路4、5と、参照電圧生成回路6とを備え、ピークホールド回路4、5の出力に応じて参照電圧生成回路6で参照電圧Vrefを生成させ、これによりその識別レベルを自動的に調整するものが知られている。
【0005】
さらにまた、従来の単相/差動変換器としては、単相入力に基づいて差動信号を得るために変換用トランジスタと、その変換用トランジスタのエミッタからコレクタに負帰還をかける第1の負帰還回路と、その変換用トランジスタのコレクタからエミッタに負帰還をかける第2の負帰還回路とを備えもとが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−13187号公報(図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図3に示す従来の単相/差動変換回路では、参照電圧Vrefが一定であるために、入力信号のレベル変動に伴って入力波形の全振幅に対する識別レベルの割合が変動し、出力される差動信号の幅の割合(デューティー比)が変動したりして、伝送する信号のジッタや、誤り率が悪化するという不都合があった。
【0008】
また、図3、4に示す従来の単相/差動変換回路では、差動増幅器を利用しているため、差動出力に対する信号経路の非対称が原因で、差動出力の位相や振幅にずれが生じてしまうという不都合がある。
さらに、特許文献1に記載の単相/差動変換回路では、出力にオフセットが生じてしまうという不具合がある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、広い周波数帯域で高速動作ができる上に、差動出力において位相のずれが少ない単相/差動変換回路を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決し本発明の目的を達成するために、請求項1〜請求項5に記載の発明は、以下のように構成した。
すなわち、請求項1に記載の発明は、単相入力信号を入力する入力端子、逆相出力信号を取り出す逆相出力端子、および同相出力信号を取り出す同相出力端子を有する差動変換用トランジスタと、前記逆相出力端子側に接続されて前記逆相出力信号を生成する第1抵抗と、前記同相出力端子側に接続されて前記同相出力信号を生成する第2抵抗と、前記逆相出力端子の出力に含まれる直流成分と前記同相出力端子の出力に含まれる直流成分との差である出力オフセットをなくす出力オフセットキャンセル手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の単相/差動変換回路において、前記出力オフセットキャンセル手段は、前記逆相出力端子の出力に含まれる直流成分のレベルを調整する第1DCレベル変換器と、前記同相出力端子の出力に含まれる直流成分のレベルを調整する第2DCレベル変換器と、前記逆相出力端子の出力のピーク値を検出する第1ピークホールド回路と、前記同相出力端子の出力のピーク値を検出する第2ピークホールド回路と、を備え、前記第1DCレベル変換器は、前記直流成分のレベルを前記第1ピークホールド回路の検出ピーク値に応じて調整するようになっており、前記第2DCレベル変換器は、前記直流成分のレベルを前記第2ピークホールド回路の検出ピーク値に応じて調整するようになっていることを特徴とするものである。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の単相/差動変換回路において、前記出力オフセットキャンセル手段は、前記逆相出力信号を入力して出力インピーダンスを変換する第1ソースフォロアと、前記同相出力信号を入力して出力インピーダンスを変換する第2ソースフォロアと、前記第1ソースフォロアの出力に含まれる直流成分を抽出する第1ローパスフィルタと、前記第2ソースフォロアの出力に含まれる直流成分を抽出する第2ローパスフィルタと、を備え、前記第1ソースフォロアは可変電流源を含み、前記可変電流源は前記第1ローパスフィルタの出力に応じて前記第1ソースフォロアに流れる電流量を可変するようになっており、前記第2ソースフォロアは可変電流源を含み、前記可変電流源は前記第2ローパスフィルタの出力に応じて前記第2ソースフォロアに流れる電流量を可変するようになっていることを特徴とするものである。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1、請求項2または請求項3に記載の単相/差動変換回路において、前記差動変換用トランジスタは、MOSトランジスタからなることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のうちのいずれかに記載の単相/差動変換回路において、前記差動変換用トランジスタから出力される差動信号を差動増幅する差動増幅器を、さらに含むことを特徴とするものである。
【0014】
このように、本発明では、差動変換用トランジスタに流れる同一の電流が第1抵抗および第2抵抗を流れ、この電流による各電圧降下によって差動信号(同相出力信号と逆相出力信号)が生成される。
従って、同相出力信号と逆相出力信号の利得は、第1抵抗と第2抵抗の抵抗値を同じにすることにより同一にできるので、その両信号の利得のずれをなくすことができる。
【0015】
また、本発明では、差動変換用トランジスタに流れる同一の電流により差動信号を生成するようにしたので、差動出力における位相のずれを減少することができる。
さらに、本発明では、オフセットをキャンセルするDCレベル変換器としてソースフォロアを利用する場合には、使用周波数の広帯域化を実現できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の単相/差動変換回路の第1実施形態の構成について、図1を参照して説明する。
この第1実施形態に係る単相/差動変換回路は、図1に示すように、差動変換用トランジスタであるMOSトランジスタQ11と、抵抗R11と、抵抗R12と、第1DCレベル変換器11と、第2DCレベル変換器12と、第1ピークホールド回路13と、第2ピークホールド回路14と、差動増幅器15と、を備えている。
【0017】
MOSトランジスタQ11は、単相の入力信号を入力し、この入力信号に基づいて同相出力信号と逆相出力信号を生成させ、その生成させた同相出力信号と逆相出力信号をそれぞれ出力させるためのものである。
このために、MOSトランジスタQ11のゲート(入力端子)には、単相の入力信号が入力されるようになっている。また、MOSトランジスタQ11のソース(同相出力端子)には抵抗R12の一端が接続され、その抵抗R12の他端は接地されている。さらに、MOSトランジスタQ11のドレイン(逆相出力端子)には抵抗R11の一端が接続され、その抵抗R11の他端は電源に接続されるようになっている。
【0018】
ここで、抵抗R11と抵抗R12は、同一の抵抗値から構成される。
第1DCレベル変換器11は、MOSトランジスタQ11のドレインと差動増幅器15の非反転入力端子(+入力端子)との間に設けられ、MOSトランジスタQ11の出力電圧のうちの直流成分のレベルを、第1ピークホールド回路13の出力に基づいて調整(変換)するものである。
【0019】
第2DCレベル変換器12は、MOSトランジスタQ11のソースと差動増幅器15の反転入力端子(−入力端子)との間に設けられ、MOSトランジスタQ11の出力電圧のうちの直流成分のレベルを、第2ピークホールド回路14の出力に基づいて調整(変換)するものである。
第1ピークホールド回路13は、第1DCレベル変換器11の出力のピーク値を一定時間保持するものであり、そのピーク値出力は第1DCレベル変換器11に供給されるようになっている。第2ピークホールド回路14は、第2DCレベル変換器12の出力のピーク値を一定時間保持するものであり、そのピーク値出力は第2DCレベル変換器12に供給されるようになっている。
【0020】
差動増幅器15は、MOSトランジスタQ11から出力される同相出力信号と逆相出力信号により差動増幅を行うものである。
次に、このように構成される第1実施形態に係る単相/差動変換回路の動作例について説明する。
いま、単相の入力信号がMOSトランジスタQ11のゲートに入力されると、そのドレインからは直流電圧に重畳された逆相出力信号が出力されて第1DCレベル変換器11に供給され、そのソースからは直流電圧に重畳された同相出力信号が出力されて第2DCレベル変換器12に供給される。
【0021】
第1DCレベル変換器11の出力と第2DCレベル変換器12の出力とは差動増幅器15に供給され、ここで差動増幅されて出力される。
ここで、抵抗R11と抵抗R12の各抵抗値が同じであっても、MOSトランジスタQ11のドレインの出力電圧のうちの直流成分のレベルと、MOSトランジスタQ11のソースの出力電圧のうちの直流成分のレベルとは、MOSトランジスタQ11のドレイン・ソース間の電圧降下に起因して差がある。
【0022】
しかし、第1DCレベル変換器11の出力は第1ピークホールド回路13によりそのピーク値が保持され、このピーク値出力は第1DCレベル変換器11に供給される。また、第2DCレベル変換器12の出力は第2ピークホールド回路14によりそのピーク値が保持され、このピーク値出力は第2DCレベル変換器12に供給される。
【0023】
このため、第1DCレベル変換器11は、例えば、第1ピークホールド回路13の検出ピーク値に基づいて、MOSトランジスタQ11のドレインの出力電圧のうちの直流成分のレベルを下げるように調整する。一方、第2DCレベル変換器12は、例えば、第2ピークホールド回路14の検出ピーク値に基づいて、MOSトランジスタQ11のソースの出力電圧のうちの直流成分のレベルを上げるように調整する。
【0024】
この結果、第1DCレベル変換器11の出力の直流レベルと、第2DCレベル変換器12の出力の直流レベルとを一致させることができ、その両直流レベルの差であるMOSトランジスタQ11の出力オフセットをなくすことができ、差動増幅器15の入力オフセットをなくすことができる。
以上説明したように、この第1実施形態では、MOSトランジスタQ11に流れる同一の電流が抵抗R11と抵抗R12にそれぞれ流れ、この電流による各電圧降下によって同相出力信号と逆相出力信号とを生成するようにした。このため、同相出力信号と逆相出力信号の利得は、抵抗R11と抵抗R12の抵抗値を同じにすることにより同一にできるので、その両信号の利得のずれをなくすことができる。
【0025】
また、この第1実施形態では、MOSトランジスタQ11に流れる同一の電流により差動信号を生成するようにしたので、差動出力における位相のずれを減少することができる。
次に、本発明の単相/差動変換回路の第2実施形態の構成について、図2を参照して説明する。
【0026】
この第2実施形態に係る単相/差動変換回路は、図2に示すように、差動変換用トランジスタであるMOSトランジスタQ11と、抵抗R11と、抵抗R12と、第1ソースフォロア回路21と、第2ソースフォロア回路22と、第1ローパスフィルタ23と、第2ローパスフィルタ24と、差動増幅器15と、を備えている。
【0027】
この第2実施形態は、図1に示す第1実施形態を基本とし、その構成の内容をより具体化したものである。このため、その構成要素のうちMOSトランジスタQ11、抵抗R11、R12、および差動増幅器15の構成は第1実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
第1ソースフォロア回路21は、N型のMOSトランジスタQ12および可変電流源25からなる。すなわち、MOSトランジスタQ12のゲートはMOSトランジスタQ11のドレインに接続され、MOSトランジスタQ12のドレインが電源に接続されている。また、MOSトランジスタQ12のソースは、可変電流源25を介して接地されるとともに、差動増幅器15の反転入力端子に接続さされている。
【0028】
第2ソースフォロア回路22は、P型のMOSトランジスタQ13および可変電流源26からなる。すなわち、MOSトランジスタQ13のゲートはMOSトランジスタQ11のソースに接続され、MOSトランジスタQ13のドレインは接地されている。また、MOSトランジスタQ13のソースは、可変電流源26を介して電源に接続されるとともに、差動増幅器15の非反転入力端子に接続さされている。
【0029】
第1ローパスフィルタ23は、MOSトランジスタQ12の出力電圧のうちの直流成分を抽出するためのフィルタであり、その入力側がMOSトランジスタQ12のソースに接続され、その出力側が可変電流源25に接続されている。
第2ローパスフィルタ24は、MOSトランジスタQ13の出力電圧のうちの直流成分を抽出するためのフィルタであり、その入力側がMOSトランジスタQ13のソースに接続され、その出力側が可変電流源26に接続されている。
【0030】
可変電流源25は、第1ローパスフィルタ23の出力に基づいてMOSトランジスタQ12に流れる電流を可変させ、これによりMOSトランジスタQ12の出力電圧の直流レベルを調整するようになっている。
可変電流源26は、第2ローパスフィルタ24の出力に基づいてMOSトランジスタQ13に流れる電流を可変させ、これによりMOSトランジスタQ13の出力電圧の直流レベルを調整するようになっている。
【0031】
次に、このように構成される第2実施形態に係る単相/差動変換回路の動作例について説明する。
いま、単相の入力信号がMOSトランジスタQ11のゲートに入力されると、そのドレインからは直流電圧に重畳された逆相出力信号が出力されてMOSトランジスタQ12のゲートに供給され、そのソースからは直流電圧に重畳された同相出力信号が出力されてMOSトランジスタQ13のゲートに供給される。
【0032】
MOSトランジスタ12の出力とMOSトランジスタQ13の出力とは差動増幅器15に供給され、ここで差動増幅されて出力される。
ここで、抵抗R11と抵抗R12の各抵抗値が同じであっても、MOSトランジスタQ11のドレインの出力電圧のうちの直流成分のレベルと、MOSトランジスタQ11のソースの出力電圧のうちの直流成分のレベルとは、MOSトランジスタQ11のドレイン・ソース間の電圧降下に起因して差がある。
【0033】
しかし、MOSトランジスタQ12の出力電圧のうちの直流成分は第1ローパスフィルタ23で抽出され、この抽出された直流成分は可変電流源25に供給される。また、MOSトランジスタQ13の出力電圧のうちの直流成分は第2ローパスフィルタ24で抽出され、この抽出された直流成分は可変電流源26に供給される。
【0034】
このため、可変電流源25は、例えば、第1ローパスフィルタ23の出力に基づいてMOSトランジスタQ12に流れる電流量を可変し、MOSトランジスタQ12のソースの直流レベルを制御する。一方、可変電流源26は、例えば、第2ローパスフィルタ24の出力に基づいてMOSトランジスタQ13に流れる電流量を可変し、MOSトランジスタQ13のソースの直流レベルを制御する。
【0035】
この結果、MOSトランジスタQ12のソースの出力の直流レベルと、MOSトランジスタQ13のソースの出力の直流レベルとを同一にすることが可能となり、その両直流レベルの差であるMOSトランジスタQ11の出力オフセットをなくすことができ、差動増幅器15の入力オフセットをなくすことができる。
以上説明したように、この第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を実現できる。
【0036】
さらに、第2実施形態では、オフセットをキャンセルするDCレベル変換器としてソースフォロアを利用するようにしたので、使用周波数の広帯域化を実現できる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、同相出力信号と逆相出力信号の利得のずれをなくすことができる。
また、本発明によれば、差動出力信号における位相のずれを減少することができる。
【0038】
さらに、本発明では、オフセットをキャンセルするDCレベル変換器としてソースフォロアを利用する場合には、使用周波数の広帯域化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の構成を示す図である。
【図2】本発明の第2実施形態の構成を示す図である。
【図3】従来の単相/差動変換回路の構成を示す図である。
【図4】従来の他の単相/差動変換回路の構成を示す図である。
【符号の説明】
Q11〜Q13はMOSトランジスタ、R11、12は抵抗、11は第1DCレベル変換器、12は第2DCレベル変換器、13は第1ピークホールド回路、14は第2ピークホールド回路、15は差動増幅器、21は第1ソースフォロア回路、22は第2ソースフォロア回路、23は第1ローパスフィルタ、24は第2ローパスフィルタ、25、26は可変電流源である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、広帯域な単相入力信号を差動信号に変換する単相/差動変換回路に関し、特に、光通信用受光モジュールなどに使用する単相/差動変換回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、広帯域な信号を取り扱う広帯域アナログ回路では、クロストーク雑音の影響を軽減するために、差動信号が扱えるように増幅回路などを構成することが多い。
しかし、光受信回路などにより受信される信号は単相信号であることが多く、その受信信号をアナログ回路に受け渡す際に、単相/差動変換回路により単相信号を差動信号に変換する必要がある。
【0003】
このため、従来の単相/差動変換回路としては、図3に示すように、差動増幅器1を識別器として利用し、一方の入力端子に単相の信号を入力し、他方の入力端子に識別時の識別レベルの参照電圧となるVrefを入力し、単相信号を差動信号に変換するものが知られている。
ここで、差動増幅器1は、差動対を構成するMOSトランジスタQ1、Q2と抵抗R1、R2と、電流源2により構成されている。また、差動増幅器1で変換された差動信号は、後段の差動増幅器3に供給されて差動増幅されるようになっている。
【0004】
また、一般的に、光信号を受信する場合には、光受信回路であるトランス・インピーダンス・アンプ(TIA)を差動増幅回路に構成し、この差動増幅回路の一方の入力端子に光信号を入力するようにし、他方の入力端子に参照電圧を入力するようにし、光信号を入力した際に単相信号を差動信号に変換させている。
さらに、従来の他の単相/差動変換回路としては、図4に示すように、差動増幅器1の入力端子に入力される参照電圧Vrefの識別レベルの変動や外部調整を避けるために、内部にピークホールド回路4、5と、参照電圧生成回路6とを備え、ピークホールド回路4、5の出力に応じて参照電圧生成回路6で参照電圧Vrefを生成させ、これによりその識別レベルを自動的に調整するものが知られている。
【0005】
さらにまた、従来の単相/差動変換器としては、単相入力に基づいて差動信号を得るために変換用トランジスタと、その変換用トランジスタのエミッタからコレクタに負帰還をかける第1の負帰還回路と、その変換用トランジスタのコレクタからエミッタに負帰還をかける第2の負帰還回路とを備えもとが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−13187号公報(図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図3に示す従来の単相/差動変換回路では、参照電圧Vrefが一定であるために、入力信号のレベル変動に伴って入力波形の全振幅に対する識別レベルの割合が変動し、出力される差動信号の幅の割合(デューティー比)が変動したりして、伝送する信号のジッタや、誤り率が悪化するという不都合があった。
【0008】
また、図3、4に示す従来の単相/差動変換回路では、差動増幅器を利用しているため、差動出力に対する信号経路の非対称が原因で、差動出力の位相や振幅にずれが生じてしまうという不都合がある。
さらに、特許文献1に記載の単相/差動変換回路では、出力にオフセットが生じてしまうという不具合がある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、広い周波数帯域で高速動作ができる上に、差動出力において位相のずれが少ない単相/差動変換回路を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決し本発明の目的を達成するために、請求項1〜請求項5に記載の発明は、以下のように構成した。
すなわち、請求項1に記載の発明は、単相入力信号を入力する入力端子、逆相出力信号を取り出す逆相出力端子、および同相出力信号を取り出す同相出力端子を有する差動変換用トランジスタと、前記逆相出力端子側に接続されて前記逆相出力信号を生成する第1抵抗と、前記同相出力端子側に接続されて前記同相出力信号を生成する第2抵抗と、前記逆相出力端子の出力に含まれる直流成分と前記同相出力端子の出力に含まれる直流成分との差である出力オフセットをなくす出力オフセットキャンセル手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の単相/差動変換回路において、前記出力オフセットキャンセル手段は、前記逆相出力端子の出力に含まれる直流成分のレベルを調整する第1DCレベル変換器と、前記同相出力端子の出力に含まれる直流成分のレベルを調整する第2DCレベル変換器と、前記逆相出力端子の出力のピーク値を検出する第1ピークホールド回路と、前記同相出力端子の出力のピーク値を検出する第2ピークホールド回路と、を備え、前記第1DCレベル変換器は、前記直流成分のレベルを前記第1ピークホールド回路の検出ピーク値に応じて調整するようになっており、前記第2DCレベル変換器は、前記直流成分のレベルを前記第2ピークホールド回路の検出ピーク値に応じて調整するようになっていることを特徴とするものである。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の単相/差動変換回路において、前記出力オフセットキャンセル手段は、前記逆相出力信号を入力して出力インピーダンスを変換する第1ソースフォロアと、前記同相出力信号を入力して出力インピーダンスを変換する第2ソースフォロアと、前記第1ソースフォロアの出力に含まれる直流成分を抽出する第1ローパスフィルタと、前記第2ソースフォロアの出力に含まれる直流成分を抽出する第2ローパスフィルタと、を備え、前記第1ソースフォロアは可変電流源を含み、前記可変電流源は前記第1ローパスフィルタの出力に応じて前記第1ソースフォロアに流れる電流量を可変するようになっており、前記第2ソースフォロアは可変電流源を含み、前記可変電流源は前記第2ローパスフィルタの出力に応じて前記第2ソースフォロアに流れる電流量を可変するようになっていることを特徴とするものである。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1、請求項2または請求項3に記載の単相/差動変換回路において、前記差動変換用トランジスタは、MOSトランジスタからなることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のうちのいずれかに記載の単相/差動変換回路において、前記差動変換用トランジスタから出力される差動信号を差動増幅する差動増幅器を、さらに含むことを特徴とするものである。
【0014】
このように、本発明では、差動変換用トランジスタに流れる同一の電流が第1抵抗および第2抵抗を流れ、この電流による各電圧降下によって差動信号(同相出力信号と逆相出力信号)が生成される。
従って、同相出力信号と逆相出力信号の利得は、第1抵抗と第2抵抗の抵抗値を同じにすることにより同一にできるので、その両信号の利得のずれをなくすことができる。
【0015】
また、本発明では、差動変換用トランジスタに流れる同一の電流により差動信号を生成するようにしたので、差動出力における位相のずれを減少することができる。
さらに、本発明では、オフセットをキャンセルするDCレベル変換器としてソースフォロアを利用する場合には、使用周波数の広帯域化を実現できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の単相/差動変換回路の第1実施形態の構成について、図1を参照して説明する。
この第1実施形態に係る単相/差動変換回路は、図1に示すように、差動変換用トランジスタであるMOSトランジスタQ11と、抵抗R11と、抵抗R12と、第1DCレベル変換器11と、第2DCレベル変換器12と、第1ピークホールド回路13と、第2ピークホールド回路14と、差動増幅器15と、を備えている。
【0017】
MOSトランジスタQ11は、単相の入力信号を入力し、この入力信号に基づいて同相出力信号と逆相出力信号を生成させ、その生成させた同相出力信号と逆相出力信号をそれぞれ出力させるためのものである。
このために、MOSトランジスタQ11のゲート(入力端子)には、単相の入力信号が入力されるようになっている。また、MOSトランジスタQ11のソース(同相出力端子)には抵抗R12の一端が接続され、その抵抗R12の他端は接地されている。さらに、MOSトランジスタQ11のドレイン(逆相出力端子)には抵抗R11の一端が接続され、その抵抗R11の他端は電源に接続されるようになっている。
【0018】
ここで、抵抗R11と抵抗R12は、同一の抵抗値から構成される。
第1DCレベル変換器11は、MOSトランジスタQ11のドレインと差動増幅器15の非反転入力端子(+入力端子)との間に設けられ、MOSトランジスタQ11の出力電圧のうちの直流成分のレベルを、第1ピークホールド回路13の出力に基づいて調整(変換)するものである。
【0019】
第2DCレベル変換器12は、MOSトランジスタQ11のソースと差動増幅器15の反転入力端子(−入力端子)との間に設けられ、MOSトランジスタQ11の出力電圧のうちの直流成分のレベルを、第2ピークホールド回路14の出力に基づいて調整(変換)するものである。
第1ピークホールド回路13は、第1DCレベル変換器11の出力のピーク値を一定時間保持するものであり、そのピーク値出力は第1DCレベル変換器11に供給されるようになっている。第2ピークホールド回路14は、第2DCレベル変換器12の出力のピーク値を一定時間保持するものであり、そのピーク値出力は第2DCレベル変換器12に供給されるようになっている。
【0020】
差動増幅器15は、MOSトランジスタQ11から出力される同相出力信号と逆相出力信号により差動増幅を行うものである。
次に、このように構成される第1実施形態に係る単相/差動変換回路の動作例について説明する。
いま、単相の入力信号がMOSトランジスタQ11のゲートに入力されると、そのドレインからは直流電圧に重畳された逆相出力信号が出力されて第1DCレベル変換器11に供給され、そのソースからは直流電圧に重畳された同相出力信号が出力されて第2DCレベル変換器12に供給される。
【0021】
第1DCレベル変換器11の出力と第2DCレベル変換器12の出力とは差動増幅器15に供給され、ここで差動増幅されて出力される。
ここで、抵抗R11と抵抗R12の各抵抗値が同じであっても、MOSトランジスタQ11のドレインの出力電圧のうちの直流成分のレベルと、MOSトランジスタQ11のソースの出力電圧のうちの直流成分のレベルとは、MOSトランジスタQ11のドレイン・ソース間の電圧降下に起因して差がある。
【0022】
しかし、第1DCレベル変換器11の出力は第1ピークホールド回路13によりそのピーク値が保持され、このピーク値出力は第1DCレベル変換器11に供給される。また、第2DCレベル変換器12の出力は第2ピークホールド回路14によりそのピーク値が保持され、このピーク値出力は第2DCレベル変換器12に供給される。
【0023】
このため、第1DCレベル変換器11は、例えば、第1ピークホールド回路13の検出ピーク値に基づいて、MOSトランジスタQ11のドレインの出力電圧のうちの直流成分のレベルを下げるように調整する。一方、第2DCレベル変換器12は、例えば、第2ピークホールド回路14の検出ピーク値に基づいて、MOSトランジスタQ11のソースの出力電圧のうちの直流成分のレベルを上げるように調整する。
【0024】
この結果、第1DCレベル変換器11の出力の直流レベルと、第2DCレベル変換器12の出力の直流レベルとを一致させることができ、その両直流レベルの差であるMOSトランジスタQ11の出力オフセットをなくすことができ、差動増幅器15の入力オフセットをなくすことができる。
以上説明したように、この第1実施形態では、MOSトランジスタQ11に流れる同一の電流が抵抗R11と抵抗R12にそれぞれ流れ、この電流による各電圧降下によって同相出力信号と逆相出力信号とを生成するようにした。このため、同相出力信号と逆相出力信号の利得は、抵抗R11と抵抗R12の抵抗値を同じにすることにより同一にできるので、その両信号の利得のずれをなくすことができる。
【0025】
また、この第1実施形態では、MOSトランジスタQ11に流れる同一の電流により差動信号を生成するようにしたので、差動出力における位相のずれを減少することができる。
次に、本発明の単相/差動変換回路の第2実施形態の構成について、図2を参照して説明する。
【0026】
この第2実施形態に係る単相/差動変換回路は、図2に示すように、差動変換用トランジスタであるMOSトランジスタQ11と、抵抗R11と、抵抗R12と、第1ソースフォロア回路21と、第2ソースフォロア回路22と、第1ローパスフィルタ23と、第2ローパスフィルタ24と、差動増幅器15と、を備えている。
【0027】
この第2実施形態は、図1に示す第1実施形態を基本とし、その構成の内容をより具体化したものである。このため、その構成要素のうちMOSトランジスタQ11、抵抗R11、R12、および差動増幅器15の構成は第1実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
第1ソースフォロア回路21は、N型のMOSトランジスタQ12および可変電流源25からなる。すなわち、MOSトランジスタQ12のゲートはMOSトランジスタQ11のドレインに接続され、MOSトランジスタQ12のドレインが電源に接続されている。また、MOSトランジスタQ12のソースは、可変電流源25を介して接地されるとともに、差動増幅器15の反転入力端子に接続さされている。
【0028】
第2ソースフォロア回路22は、P型のMOSトランジスタQ13および可変電流源26からなる。すなわち、MOSトランジスタQ13のゲートはMOSトランジスタQ11のソースに接続され、MOSトランジスタQ13のドレインは接地されている。また、MOSトランジスタQ13のソースは、可変電流源26を介して電源に接続されるとともに、差動増幅器15の非反転入力端子に接続さされている。
【0029】
第1ローパスフィルタ23は、MOSトランジスタQ12の出力電圧のうちの直流成分を抽出するためのフィルタであり、その入力側がMOSトランジスタQ12のソースに接続され、その出力側が可変電流源25に接続されている。
第2ローパスフィルタ24は、MOSトランジスタQ13の出力電圧のうちの直流成分を抽出するためのフィルタであり、その入力側がMOSトランジスタQ13のソースに接続され、その出力側が可変電流源26に接続されている。
【0030】
可変電流源25は、第1ローパスフィルタ23の出力に基づいてMOSトランジスタQ12に流れる電流を可変させ、これによりMOSトランジスタQ12の出力電圧の直流レベルを調整するようになっている。
可変電流源26は、第2ローパスフィルタ24の出力に基づいてMOSトランジスタQ13に流れる電流を可変させ、これによりMOSトランジスタQ13の出力電圧の直流レベルを調整するようになっている。
【0031】
次に、このように構成される第2実施形態に係る単相/差動変換回路の動作例について説明する。
いま、単相の入力信号がMOSトランジスタQ11のゲートに入力されると、そのドレインからは直流電圧に重畳された逆相出力信号が出力されてMOSトランジスタQ12のゲートに供給され、そのソースからは直流電圧に重畳された同相出力信号が出力されてMOSトランジスタQ13のゲートに供給される。
【0032】
MOSトランジスタ12の出力とMOSトランジスタQ13の出力とは差動増幅器15に供給され、ここで差動増幅されて出力される。
ここで、抵抗R11と抵抗R12の各抵抗値が同じであっても、MOSトランジスタQ11のドレインの出力電圧のうちの直流成分のレベルと、MOSトランジスタQ11のソースの出力電圧のうちの直流成分のレベルとは、MOSトランジスタQ11のドレイン・ソース間の電圧降下に起因して差がある。
【0033】
しかし、MOSトランジスタQ12の出力電圧のうちの直流成分は第1ローパスフィルタ23で抽出され、この抽出された直流成分は可変電流源25に供給される。また、MOSトランジスタQ13の出力電圧のうちの直流成分は第2ローパスフィルタ24で抽出され、この抽出された直流成分は可変電流源26に供給される。
【0034】
このため、可変電流源25は、例えば、第1ローパスフィルタ23の出力に基づいてMOSトランジスタQ12に流れる電流量を可変し、MOSトランジスタQ12のソースの直流レベルを制御する。一方、可変電流源26は、例えば、第2ローパスフィルタ24の出力に基づいてMOSトランジスタQ13に流れる電流量を可変し、MOSトランジスタQ13のソースの直流レベルを制御する。
【0035】
この結果、MOSトランジスタQ12のソースの出力の直流レベルと、MOSトランジスタQ13のソースの出力の直流レベルとを同一にすることが可能となり、その両直流レベルの差であるMOSトランジスタQ11の出力オフセットをなくすことができ、差動増幅器15の入力オフセットをなくすことができる。
以上説明したように、この第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を実現できる。
【0036】
さらに、第2実施形態では、オフセットをキャンセルするDCレベル変換器としてソースフォロアを利用するようにしたので、使用周波数の広帯域化を実現できる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、同相出力信号と逆相出力信号の利得のずれをなくすことができる。
また、本発明によれば、差動出力信号における位相のずれを減少することができる。
【0038】
さらに、本発明では、オフセットをキャンセルするDCレベル変換器としてソースフォロアを利用する場合には、使用周波数の広帯域化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の構成を示す図である。
【図2】本発明の第2実施形態の構成を示す図である。
【図3】従来の単相/差動変換回路の構成を示す図である。
【図4】従来の他の単相/差動変換回路の構成を示す図である。
【符号の説明】
Q11〜Q13はMOSトランジスタ、R11、12は抵抗、11は第1DCレベル変換器、12は第2DCレベル変換器、13は第1ピークホールド回路、14は第2ピークホールド回路、15は差動増幅器、21は第1ソースフォロア回路、22は第2ソースフォロア回路、23は第1ローパスフィルタ、24は第2ローパスフィルタ、25、26は可変電流源である。
Claims (5)
- 単相入力信号を入力する入力端子、逆相出力信号を取り出す逆相出力端子、および同相出力信号を取り出す同相出力端子を有する差動変換用トランジスタと、
前記逆相出力端子側に接続されて前記逆相出力信号を生成する第1抵抗と、
前記同相出力端子側に接続されて前記同相出力信号を生成する第2抵抗と、
前記逆相出力端子の出力に含まれる直流成分と前記同相出力端子の出力に含まれる直流成分との差である出力オフセットをなくす出力オフセットキャンセル手段と、
を備えたことを特徴とする単相/差動変換回路。 - 前記出力オフセットキャンセル手段は、
前記逆相出力端子の出力に含まれる直流成分のレベルを調整する第1DCレベル変換器と、
前記同相出力端子の出力に含まれる直流成分のレベルを調整する第2DCレベル変換器と、
前記逆相出力端子の出力のピーク値を検出する第1ピークホールド回路と、
前記同相出力端子の出力のピーク値を検出する第2ピークホールド回路と、を備え、
前記第1DCレベル変換器は、前記直流成分のレベルを前記第1ピークホールド回路の検出ピーク値に応じて調整するようになっており、
前記第2DCレベル変換器は、前記直流成分のレベルを前記第2ピークホールド回路の検出ピーク値に応じて調整するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の単相/差動変換回路。 - 前記出力オフセットキャンセル手段は、
前記逆相出力信号を入力して出力インピーダンスを変換する第1ソースフォロアと、
前記同相出力信号を入力して出力インピーダンスを変換する第2ソースフォロアと、
前記第1ソースフォロアの出力に含まれる直流成分を抽出する第1ローパスフィルタと、
前記第2ソースフォロアの出力に含まれる直流成分を抽出する第2ローパスフィルタと、を備え、
前記第1ソースフォロアは可変電流源を含み、前記可変電流源は前記第1ローパスフィルタの出力に応じて前記第1ソースフォロアに流れる電流量を可変するようになっており、
前記第2ソースフォロアは可変電流源を含み、前記可変電流源は前記第2ローパスフィルタの出力に応じて前記第2ソースフォロアに流れる電流量を可変するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の単相/差動変換回路。 - 前記差動変換用トランジスタは、MOSトランジスタからなることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の単相/差動変換回路。
- 前記差動変換用トランジスタから出力される差動信号を差動増幅する差動増幅器を、さらに含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちのいずれかに記載の単相/差動変換回路。
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-
2002
- 2002-10-31 JP JP2002318637A patent/JP2004153699A/ja not_active Withdrawn
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