JP2004152604A - 燃料電池の発電量制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】セル電圧が低下した場合、運転継続しながら電圧を回復する。
【解決手段】目標発電量演算手段1は目標発電量を演算し、セル電圧検出手段3は燃料電池スタック中の各セル又はセル群毎の電圧を検出する。取出し電力制限手段5は、セル電圧検出手段3が検出したセル電圧が所定値より低下した場合、燃料電池から取出す電力を制限する。ガス目標動作点演算手段7は、目標発電量を発電するように燃料電池へ供給するガスの目標動作点を演算する一方、取り出し電力制限手段5が取出し電力を制限している間は、ガスの目標動作点を取出し電力に相当する動作点よりも流量が多い動作点とする。ガス制御手段11はガス目標動作点演算手段7の出力に基づいてガスの制御を行う。取出し電力制御手段9は、目標発電量演算手段1と取出し電力制限手段5の出力により燃料電池から取出す電力を制御する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池の発電量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、水素ガスなどの燃料ガスと酸素を有する酸化ガスとを電解質を介して電気化学的に反応させ、電解質両面に設けた電極間から電気エネルギを直接取り出すものである。
【0003】
この燃料電池を車両の駆動源として利用する燃料電池車両が近年注目されている。すなわち、高圧水素タンク、液体水素タンク、水素吸蔵合金タンクなどの水素貯蔵装置を車両に搭載し、そこから供給される水素と、酸素を含む空気とを燃料電池に送り込んで反応させ、燃料電池から取り出した電気エネルギで駆動輪につながるモータを駆動するものであり、排出物質は水だけであるという究極のクリーン車両である。
【0004】
燃料電池の単セルによる出力電圧は約1V程度と低いために、車両駆動用電源としては、通常数百セルを直列接続した燃料電池スタックとして構成される。
【0005】
燃料電池を運転する際には、局部的に発生するガス不足等の燃料電池の状態悪化を検出して、過電流等により燃料電池が損傷するのを事前に防止し、同時に十分な出力が取出せるように燃料電池の状態を回復させることが有効である。
【0006】
これらの問題に対応するものとして、例えば特許文献1に記載の従来技術がある。この従来技術は、複数単位セルをセル区間として、燃料電池の出力電圧を複数のセル区間毎に検出し、検出電圧の最低値が負荷電力の大きさに係わりなく一定電圧低下したときにシステムを保護停止する、というものである。
【0007】
【特許文献1】
特開平06−243882号公報(第3ページ)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術にあっては、セル区間の電圧が所定値まで低下したらシステムを保護停止する構成であるため、燃料電池の状態悪化の程度が低い場合でもシステムが停止してしまうため、例えば燃料電池を電源とする車両に適用した場合には、バッテリを搭載している車両ではバッテリ容量分しか走行を続けることができず、またバッテリを搭載していない車両では、そもそも走行さえ継続することができなくなってしまう、という問題点があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、本発明は、燃料電池の目標発電量を演算する目標発電量演算手段と、スタック中の各セル、あるいは複数のセル群の電圧を検出するセル電圧検出手段と、該セル電圧検出手段が検出したセル電圧が所定値より低下した場合、燃料電池から取出す電力を制限する取出し電力制限手段と、前記目標発電量演算手段の出力に基づいて燃料電池へ供給するガスの目標動作点を演算する一方、前記取り出し電力制限手段が燃料電池から取り出す電力を制限している間は、ガスの目標動作点を取出し電力に相当する動作点よりも少なくとも流量が多い動作点とするガス目標動作点演算手段と、前記ガス目標動作点演算手段の出力に基づいてガスの制御を行うガス制御手段と、前記目標発電量演算手段の出力及び前記取出し電力制限手段の出力に基づいて燃料電池から取出す電力を制御する取出し電力制御手段と、を備えたことを要旨とする燃料電池の発電量制御装置である。
【0010】
【発明の効果】
本発明によれば、セル電圧低下を検出して過度な電力取出しによるさらなる電圧低下を事前に防止することができると同時に、ガスの流量が多い状態とすることで、燃料電池の運転を停止することなく、セルに滞留した水を吹き飛ばして、セルの状態を回復させることができるという効果がある。
【0011】
従って燃料電池の状態悪化の程度が低い場合は、システムを停止することなく電力取出しを続けることができるため、例えば燃料電池を電源とする車両に適用した場合には、走行を続けることができるという効果がある。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係る燃料電池の発電量制御装置が適用される燃料電池システムの構成例を示す図である。図1において、燃料電池システムは、空気を圧縮するコンプレッサ101と、コンプレッサ101で圧縮された空気及び後述する水素をそれぞれ加湿する加湿器103と、空気極に加湿された空気、燃料極に加湿された水素がそれぞれ供給されて発電する燃料電池スタック105と、空気極の圧力を調整するスロットル107と、高圧水素ガスを貯蔵する高圧水素タンク109と、水素ガス圧力を調整する可変バルブ111と、可変バルブ111からの水素ガスと燃料電池スタック105から排出される水素ガスとを混合して加湿器103へ送るイジェクタ113と、燃料電池スタック105から水素を外部に排気するパージ弁(燃料ガス排気手段)115と、加湿器103に純水を供給する純水ポンプ117と、燃料電池へ流入する空気流量を検出する空気流量センサ119と、燃料電池入口の空気圧力を検出する空気圧力センサ121と、燃料電池へ流入する水素流量を検出する水素流量センサ123と、燃料電池入口の水素圧力を検出する水素圧力センサ125と、燃料電池から出力を取出す駆動ユニット127と、各センサの信号を取り込み、内蔵された制御ソフトウェアに基づいて各アクチュエータを駆動するコントローラ129とを備えている。
【0013】
コンプレッサ101は、取り込んだ空気を圧縮して加湿器103へ送り、加湿器103は純水ポンプ117で供給された純水で空気を加湿し、加湿された空気が燃料電池スタック105の空気極へ送り込まれる。
【0014】
高圧水素タンク109から供給される高圧水素は、可変バルブ111で流量が制御されて、イジェクタ113で還流量と合流し、つぎに加湿器103へ送られ、加湿器103では空気と同様に純水ポンプ117で供給された純水で水素を加湿し、加湿された水素が燃料電池スタック105の燃料極へ送り込まれる。
【0015】
燃料電池スタック105は、送り込まれた空気と水素を反応させて発電を行い、電流(電力)を駆動ユニット127へ供給する。燃料電池スタック105で反応に使用した残りの空気は、スロットル107で圧力制御が行われた後、燃料電池外へ排出される。
【0016】
また、反応に使用した残りの水素は燃料電池外へ排出されるが、イジェクタ113によって加湿器上流へ還流されて発電に再利用する再循環の構成に対応するものである。
【0017】
コントローラ129は、空気圧力センサ121、空気流量センサ119、水素圧力センサ125、水素流量センサ123の検出値が、その時の目標発電量から決まる所定の目標値になるようにコンプレッサ101、スロットル107、水素可変バルブ111を制御するとともに、目標値に対して実際に実現されている圧力、流量に応じて燃料電池スタック105から駆動ユニット127へ取出す出力(電流値)を指令し制御を行う。
【0018】
図2は、図1のコントローラ129に含まれる本発明に係る燃料電池の制御装置の基本制御構成を示す図である。燃料電池の制御装置は、燃料電池の目標発電量を演算する目標発電量演算手段1と、燃料電池スタックのセル電圧を検出するセル電圧検出手段3と、セル電圧検出手段3の出力に基づいて燃料電池スタックから取り出す取出し電力の制限を行う取出し電力制限手段5と、目標発電量演算手段1と取出し電力制限手段5との出力に基づいてガスの動作点を演算するガス動作点演算手段7と、目標発電量演算手段1と取出し電力制限手段5との出力に基づいて取出し電力を制御する取出し電力制御手段9と、ガス動作点演算手段7の出力に基づいてガスの圧力又は流量又は双方を制御するガス制御手段11とを備えている。
【0019】
目標発電量演算手段1は、例えば車両搭載時には、図示しないアクセル開度と車両速度に基づいて目標発電量を演算する。
【0020】
セル電圧検出手段3は、燃料電池スタック105の各セル毎の電圧、または複数セルからなるセル群の電圧を検出し、燃料電池セル電圧低下の指標として最低セル電圧あるいは複数のセルからなるセル群の平均セル電圧の最低値を出力する。
【0021】
取出し電力制限手段5は、セル電圧検出手段3が出力した最低セル電圧またはセル群の平均セル電圧の最低値が、セル電圧の下限しきい値未満であれば、取出し電力制限が必要と判断する。そして取出し電力制限が必要と判断したとき、取出し電力制限値を算出し、算出した取出し電力制限値をガス動作点演算手段7及び取出し電力制御手段11へ出力する。
【0022】
ガス制御手段11は、コンプレッサ101の回転速度、スロットル107の開度を制御することにより、燃料電池スタック105へ供給する空気の圧力及び流量を制御する。またガス制御手段11は、可変バルブ111の開度を制御することにより、燃料電池スタック105へ供給する水素の圧力及び流量を制御する。
【0023】
次に、図3乃至図7のフローチャートを参照して、図2に示した燃料電池の制御装置による本実施形態の制御内容を説明する。図3がゼネラルフローチャートであり、所定時間毎(例えば10[ms]毎)に実行される。
【0024】
図3において、まずステップ(以下、ステップをSと略す)302において、目標発電量TPOWERを演算し、S304ではS302で演算したTPOWERに基づいて目標ガス動作点の基本値TGAS0を演算する。この演算には、例えば、図12に示すような目標発電量TPOWERから目標ガス動作点の基本値TGAS0(圧力、流量)を求めるマップをコントローラに予め記憶しておき、必要に応じて検索してもよい。
【0025】
S306では最小セル電圧Vmin(通常運転時で0.9〜0.5[V]程度)を検出し、S308ではセル電圧の下限のしきい値Vlow(平均セル電圧の所定割合、または定数、例えば0.4[V])を算出する。
【0026】
S310では、水飛ばしモード運転中であるかどうかを表すフラグfPURGEが1であるかどうかを判断し、水飛ばしモード運転中であると判断した場合(fPURGE=1)にはS318へ飛び、水飛ばしモード運転中でないと判断した場合(fPURGE=0)にはS312へ進む。
【0027】
S312では、Vmin<Vlowであるかどうかを判断し、Vmin<Vlowでないと判断した場合にはS314へ進み、フラグfPURGE=0としてS330へ進む。
【0028】
S312でVmin<Vlowであると判断した場合には、S316で取出し制限の終了フラグfPRGEND=0とし、S318では取出し電力の制限値PWRLMTを演算する。
【0029】
S320では目標ガス動作点TGASを演算する。S322では取り出し制限の終了フラグfPRGENDを演算する。
【0030】
S324ではfPRGEND=1であるかどうかを判断し、fPRGEND=1でない場合はS326へ進み、fPURGE=1とし、またS324でfPRGEND=1であった場合はS328でfPURGE=0とし、いずれの場合も、その後、S330へ進む。
【0031】
S330では、空気及び水素の流量及び圧力を制御するガス制御を行う。fPURGE=1の場合にはS320で求めた目標ガス動作点TGASに基づいて、fPURGE=0の場合にはS304で求めた目標ガス動作点基本値TGAS0に基づいて、ガス制御する。
【0032】
S332で取出し電力制御を実行する。fPURGE=1の場合にはS318で求めた取り出し電力制限値PWRLMTに基づいて、fPURGE=0の場合にはS302で求めた目標発電量TPOWERに基づいて制御する。
【0033】
図4は、図3のS318〔取出し電力制限値演算〕における手続き内容の詳細を説明するフローチャートである。
【0034】
S402では、フラグfPRGEND の前回値と今回値の差を演算し、この値が1か判断することにより、水飛ばしモード運転の開始初回であるかを判断する。
【0035】
S402で水飛ばしモード運転の開始初回であると判断(fPRGEND(old)−fPRGEND =1)した場合には、S404で補正量dLMTをリセットし、水飛ばしモード運転の開始初回でないと判断した場合にはS404を飛ばし、S406へ進む。
【0036】
S406ではセル電圧回復の目標値Vtarg (第1所定値)を演算し、S408ではVmin>Vtarg であるかどうかを判断する。
【0037】
S408でVmin>Vtarg でないと判断した場合にはS410でdLMTの前回値にΔP (例えば1[kW])を加えたものを新しいdLMTとし、S408でVmin>Vtargと判断した場合はS412へ進み、S412ではPWRLMT=TPOWER−dLMTとし、終了する。
【0038】
セル電圧回復の目標値Vtarg (第1所定値)としては、例えば取出し電力制限開始前の平均セル電圧とする。
【0039】
図5は、図3のS320〔目標ガス動作点演算〕における手続き内容の詳細を説明するフローチャートである。
【0040】
S502では取り出し電力制限値PWRLMTを読み込み、S504ではTPOWERG =PWRLMT×α(α>1)を演算し、水飛ばしモード運転中のガス動作点に対応する発電量を演算する。S506ではS504で演算したTPOWERG に基づいて水飛ばしモード運転中のガス動作点TGASを演算し、終了する。
【0041】
図6は、図3のS322〔取出し制限終了フラグ演算〕における手続き内容の詳細を説明するフローチャートである。
【0042】
S602では平均セル電圧Vaveを読み込み、S604ではVmin>Vave×β(β<1)であるかどうかを判断する。
【0043】
S604でVmin>Vave×βである場合には、水飛ばしモード運転を終了すると判断し、S606で取出し制限終了フラグfPRGEND =1とし、S604でVmin>Vave×βでない場合には、水飛ばしモード運転を継続すると判断し、S608で取出し制限終了フラグfPRGEND =0とし、終了する。なお、Vave×βが第2所定値に相当する。
【0044】
図7は、パージ弁の開閉動作の手続きの内容を説明するフローチャートである。S702ではフラグfPURGEを読み込み、S704ではfPURGE=1であるかどうかを判断する。S704でfPURGE=1であると判断した場合にはS706でパージ弁を開とし、S702でfPURGE=1でないと判断した場合にはS708でパージ弁を閉とし、終了する。
【0045】
図8には、比較例として、セル電圧が低下したら、システムを停止させずに燃料電池の出力を低下させることで、低下したセル電圧を回復させる構成を適用した場合の燃料電池のセル電圧低下時の様子を示す。
【0046】
最低セル電圧がしきい値を下回った時点で出力を低下させることで、図8のように平均セル電圧、最低セル電圧とも上昇させることは可能である。これにより、燃料電池から出力が取出せないような状況へ陥ることは回避できる。しかし、出力の低下に伴いガス圧力、流量とも低下した出力相当の値まで低下させているため、セル内に滞留した水をセルから排出するには十分ではなく、最低セル電圧は平均セル電圧に近づいてはいかない。ここで、所定時間後に出力をもともとの要求値まで回復させると最低セル電圧が図のように低下し、その結果、再度、セル電圧がしきい値を下回る危険がある。
【0047】
図9には、本実施形態の燃料電池のセル電圧低下時の様子を示す。セル電圧がしきい値を下回った際には出力を低下させることで平均セル電圧、最低セル電圧とも上昇させるとともに、出力を低下させている期間のガスの動作点を、低下させた出力に相当する以上の動作点とする(この例では、取出し低下の直前の動作点を保持している)。
【0048】
これにより、出力を低下させている間に最低セル電圧は平均セル電圧へ漸近し、その結果、出力をもともとの要求値に回復させた場合には最低セル電圧がしきい値を下回るような危険性は低く、その後、しばらくの間は出力を低下させなければならないような状況へ陥る心配はなくなり、良好な運転を継続できるようになる。
【0049】
以上のように本実施形態によれば、セル電圧の低下により取出し電力の制限を判断した際には、少なくとも取出し制限を行っている間はパージ弁を開放して燃料ガスを経路外へ排出する構成であるため、燃料ガスを再循環するシステム構成であっても、セルに滞留した水を効果的にシステム外へ排出することができる。
【0050】
また、取出し電力の制限は、低下したセル電圧が第1所定値に上昇まで取出す電力を制限する構成であるため、セル電圧の回復に必要最低限な出力までしか取出し電力を制限する必要がない。バッテリを併用するシステムに適用する場合も、取出し制限中のバッテリの消費量を必要最低限な値に抑制することができる。
【0051】
また、取出し電力の制限は、電力の取出し制限を行うことによりセル電圧が所定値まで回復した時点で取出し制限を終了する構成であるため、取出し電力制限の時間を必要最低限とすることができる。また、取出し電力制限中の燃料ガスを経路外へ排出しても、排気する燃料ガスの量を最低限に抑制することもできる。
【0052】
バッテリを併用するシステムに適用する場合も、取出し制限中のバッテリの消費量を必要最低限な値に抑制することができる。
【0053】
また、セル電圧低下の指標として最低セル電圧あるいは複数のセルからなるセル群の平均セル電圧の最低値を検出する構成であるため、燃料電池の運転状態の悪化を容易に精度良く検出することができる。
【0054】
また、電力の取出し制限中のガス動作点は、図10のフローチャートに示すように、S1002でフラグfPURGEの前回値と今回値の差を演算し、この値が1か判断することにより、水飛ばしモード運転の開始初回であるかを判断する。水飛ばしモード運転の開始初回と判断したとき、S1004で取出し制限を行う直前の動作点TGAS0 をTGASとして、そのまま用いる構成としてもよい。この場合は、簡単な演算で制御を実現することができる。
【0055】
なお、取出し電力の制限は、図11のフローチャートに示すように電力の取出し制限を行うことを判断した時点から所定の期間(LIMTIME )だけ取出し制限を行う構成とすることもできる。この場合は、簡単な演算で制御を実現することができる。
【0056】
図11において、まずS1102で、フラグfPURGEの前回値と今回値の差を演算し、この値が1か判断することにより、水飛ばしモード運転の開始初回であるかを判断する。S1102で水飛ばしモード運転の開始初回でないと判断(fPURGE(old) −fPURGE≠1)した場合には、S1104を飛ばして、S1106へ進む。S1102で水飛ばしモード運転の開始初回であると判断(fPURGE(old) −fPURGE=1)した場合には、S1104で取出し制限期間タイマをリセット(TIME=0)してS1106へ進む。
【0057】
S1106では、取出し制限期間タイマ(TIME)に時間増分Δを加えて更新し、S1108で取出し制限期間タイマTIMEが所定の期間(LIMTIME )を超えているか否かを判定する。S1108で所定の期間(LIMTIME )を超えていれば、S1110で取出し制限終了フラグfPRGEND をセットして終了する。S1108で所定の期間(LIMTIME )を超えていなければ、S1112で取出し制限終了フラグfPRGEND をリセットして終了する。
【0058】
また、取り出し制限終了後もガス動作点の変更が必要ないため、取り出し制限終了後直ちに安定して発電ができる。
【0059】
ここで、本実施形態では、取出し電力の制限値を最小セル電圧をモニタしてそこから演算するような構成としたが、これは燃料電池の特性から求める固定値としてもよい。
【0060】
また、ここでは「ガス動作点」とまとめて述べているが、これには「ガス圧力」と「ガス流量」があり、水飛ばしモード時に高い動作点に保つのは、主に「ガス流量」でよい。しかし、燃料ガスを再循環するシステムの場合で、図1のように燃料ガスについては圧力調整バルブのみを備えるシステムの場合は、実施形態のようにパージ弁を開けると同時にガス圧力を高めることで、結果的に流量を増加させるような方法をとってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明に係る燃料電池の発電量制御装置が適用される燃料電池システムの構成
例を示す図である。
【図2】
本発明に係る燃料電池の制御装置の基本制御構成を示す図である。
【図3】
本実施形態の制御内容を説明するゼネラルフローチャートである。
【図4】
取出し電力制限値演算の詳細を説明するフローチャートである。
【図5】
目標ガス動作点値演算の詳細を説明するフローチャートである。
【図6】
取出し制限終了フラグ演算の詳細を説明するフローチャートである。
【図7】
パージ弁開閉制御の詳細を説明するフローチャートである。
【図8】
比較例として、従来の燃料電池におけるセル電圧低下時の様子を説明するタイ
ムチャートである。
【図9】
本実施形態の燃料電池におけるセル電圧低下時の様子を説明するタイムチャー
トである。
【図10】取出し電力制限中のガス動作点を取出し制限直前の動作点とする例を説明するフローチャートである。
【図11】所定期間だけ取出し電力の制限を行う例を説明するフローチャートである。
【図12】(a)発電量に対するガス動作点(圧力)を説明するグラフ、(b)発電量に対するガス動作点(流量)を説明するグラフである。
【符号の説明】
1…目標発電量演算手段
3…セル電圧検出手段
5…取出し電力制限手段
7…ガス目標動作点演算手段
9…取出し電力制御手段
11…ガス制御手段

Claims (7)

  1. 燃料電池の目標発電量を演算する目標発電量演算手段と、
    スタック中の各セル、あるいは複数のセル群の電圧を検出するセル電圧検出手段と、
    該セル電圧検出手段が検出したセル電圧が所定値より低下した場合、燃料電池から取出す電力を制限する取出し電力制限手段と、
    前記目標発電量演算手段の出力に基づいて燃料電池へ供給するガスの目標動作点を演算する一方、前記取り出し電力制限手段が燃料電池から取り出す電力を制限している間は、ガスの目標動作点を取出し電力に相当する動作点よりも少なくとも流量が多い動作点とするガス目標動作点演算手段と、
    前記ガス目標動作点演算手段の出力に基づいてガスの制御を行うガス制御手段と、
    前記目標発電量演算手段の出力及び前記取出し電力制限手段の出力に基づいて燃料電池から取出す電力を制御する取出し電力制御手段と、
    を備えたことを特徴とする燃料電池の発電量制御装置。
  2. 燃料電池から排出された燃料ガスを供給側に再循環する燃料ガス循環手段と、
    燃料ガスを前記燃料ガス循環手段の循環経路外に排出する燃料ガス排気手段とを備え、
    前記取出し電力制限手段が取出し制限を行っている間は、前記燃料ガス排気手段を開放して燃料ガスを前記循環経路外へ排出することを特徴とする請求項1項に記載の燃料電池の発電量制御装置。
  3. 前記取出し電力制限手段は、低下したセル電圧に基づき、そのセル電圧が第1所定値に上昇するまで取出す電力を制限する手段であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池の発電量制御装置。
  4. 前記取出し電力制限手段は、電力の取出し制限を行うことによりセル電圧が第2所定値まで回復した時点で、取出し制限を終了する手段であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の燃料電池の発電量制御装置。
  5. 前記取出し電力制限手段は、電力の取出し制限を行うことを判断した時点から所定の期間、取出し制限を行う手段であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の燃料電池の発電量制御装置。
  6. 前記ガス動作点演算手段は、電力の取出し制限中のガス動作点として取出し制限を行う直前の動作点を出力する手段であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の燃料電池の発電量制御装置。
  7. 前記セル電圧検出手段は、セル電圧低下の指標として最低セル電圧あるいは複数のセルからなるセル群の平均セル電圧の最低値を出力する手段であることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の燃料電池の発電量制御装置。
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