JP2004150577A - スラスト軸受及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】軸受表面に5ミクロンメートル程度の段差を効率よく、且つ高精度に形成することが可能となり、スラスト軸受の油膜圧力を増加させることができると共に、加工に要する手間や時間を短縮することにある。
【解決手段】回転体を回転自在に支持する軸受において、同一円周状に並べて回転板を摺動自在に支持する略扇形や多角形の平面体からなる複数個の静止板10の上面両側部を中央部に対して、5ミクロンメートル程度低く、且つその両側の段差部分40を数百〜数千ミリメートルという大きな曲率半径で近似されるようななだらかな凹曲面で繋がるように成形される。
【選択図】 図1
【解決手段】回転体を回転自在に支持する軸受において、同一円周状に並べて回転板を摺動自在に支持する略扇形や多角形の平面体からなる複数個の静止板10の上面両側部を中央部に対して、5ミクロンメートル程度低く、且つその両側の段差部分40を数百〜数千ミリメートルという大きな曲率半径で近似されるようななだらかな凹曲面で繋がるように成形される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転機器などに用いられる軸受及びその製造方法に係り、特に軸受上の油膜形成を良好にならしめる表面形状としたスラスト軸受とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、水車発電機や電動機などの回転体を支承するスラスト軸受は、扇形や多角形などの平面形状をした複数個の静止板を回転体の軸を中心にして放射状に並べて全体として円形状にして、回転軸を摺動自在に支持するように構成されている。
【0003】
ところで、このようなスラスト軸受において、回転起動時並びに回転時の摩擦を減少させるためには、構成部品である個々の静止板として、流体力学の見地からは徐々に圧力が増し、楔状の圧力分布となるようにその表面を中高形状に形成することが望ましいとされ(例えば、特許文献1参照、非特許文献1参照)、またその中高値は、通常5ミクロンメートル前後が当業者の間で推奨されている。
【0004】
しかしながら、静止板の金属や樹脂製の表面上に5ミクロンメートル程度の微高部を高精度に形成すること自体が極めて困難な作業であり、高い技能を有する少数の熟練作業者に依存した手仕上げによる方法が一般的であった。また、ごく一部では機械的な加工で微高部を形成することも行われていた。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−4637号公報
【0006】
【非特許文献1】
田原久祺著、「ミッチェル形スライス軸受の変形について」、日本機械学会論文集(第3部)、31巻、231号、(1965−11)pp.1731−1739、財団法人 日本機械学会
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来からスラスト軸受の油膜圧力を増すには、軸受の表面を中高形状に成形することが望ましいとされているが、実際に製造する段階では一個で数キログラムに及ぶ軸受の表面上に5ミクロンメートル程度の微高部を高精度に形成することは極めて困難であり、熟練を要する手仕上げによる方法が一般的である。この場合、長時間に亘る肉体労働となり、その加工精度にもバラツキがあるため、検査と修正作業とが交互に発生していた。
【0008】
また、ごく一部では工作機械を用いて微高部を形成することも行なわれていたが、研削と研磨という加工効率が劣る方法であり、且つ工作機械も高剛性と高精度が要求され、加工にも長時間を要するという問題があった。
【0009】
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたもので、切削時の切刃の移動軌跡が大きな曲率半径の凸曲線となるフライス工具を用いた切削加工で軸受表面に5ミクロンメートル程度の段差を効率よく、且つ高精度に形成された軸受の加工方法とその軸受およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するため、次のような手段により軸受を構成するものである。
【0011】
本発明は、切削方向に向って1つの凸状曲面形状の切刃を有する加工チップと、この加工チップの切刃を切削方向と垂直な面に対して15〜60度傾斜させ、かつ加工チップ底面と加工面とは切削方向に向って5〜6度傾斜させて装着したフライス工具を用いる。これにより、加工時に前記フライス工具が回転しながら移動する際に描く前記加工チップ切刃の移動軌跡が、加工面に対して数百〜数千ミリメートルの曲率半径となり、加工された部分と加工しない部分との段差部にこの曲線に相当する凹状曲線形状が残され、段差部が滑らかにつながる。これにより、5ミクロンメートルの段差部を有するスラスト軸受の製造を行う。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、本発明による軸受の第1の実施形態における静止板単体を示す斜視図であり、図2は同静止板単体をラジアル方向と直交する面で切断した断面図である。
【0014】
図1及び図2において、10は略扇形の平面形状をした静止板で、この静止板10は銅製の本体上面にホワイトメタルや新素材の樹脂などの摩擦係数の低い物質を接合したものが用いられ、図示しない回転板上に複数個同一円周上に等間隔に配し、潤滑剤を供給することによって縦型の水車発電機や電動機などの大型の回転体のスラスト軸受として機能させるものである。
【0015】
このような静止板10において、幅方向の中央部に中高部20が形成され、その両側には中高部20より5ミクロンメートル程度低く加工された端部30が形成されている。この場合、中高部20とその両端部との間には、フライス工具の切込みの境界である段差部40がラジアル方向に連続して形成されている。
【0016】
また、段差の値tは5ミクロンメートル程度が最も推奨されるが、厳密にはこの値に限定されるものではなく、回転体の回転数や重量、僅かではあるが潤滑剤の粘度などによっても5ミクロンメートルを中心にその上下数ミクロンメートル程度の範囲であれば実質的に支障は生じない。但し、その段差の値tは、全数の静止板について、バラツキが生じないように均一に仕上げることが望ましい。
【0017】
同図において、段差部50は数百〜数千ミリメートルという大きな曲率半径で近似されるようななだらかな凹曲面を呈している。
【0018】
次に上記のような静止板を高精度に加工するためのフライス工具について図3及び図4により説明する。
【0019】
図3は、本発明の軸受の静止板を加工する際の状態を概念的に示す側面図であり、図4(a)は図3のA−A´矢印方向より見た平面図で、同フライス工具60の形状を概念的に示す側面図、図4(b)は図4(a)のB−B´矢印方向より見た平面図である。
【0020】
図3において、フライス工具60には回転軸61が一体的に取付けられており、この回転軸61はフライス盤本体64の主軸63の先端に設けられたチャック62により強固に把持されている。そして、主軸63と回転軸61は同軸に一体的に回転することにより、フライス工具60にて加工作業が行われる。
【0021】
加工前の静止板10aは図示しない保持具によりフライス盤64に設けられた加工テーブル65に強固に固定されており、主軸63が上下することにより静止板10aに対する板厚方向の加工代(切込量)の調整を行う。一方、加工テーブル65は紙面垂直方向および左右方向の移動可能な、いわゆるX−Yテーブルとなっており、静止板10aの平面方向の加工送りを行う。
【0022】
フライス工具60の加工テーブル65側には加工チップ100がボルト等により取付けられており、このチップ100が回転することにより静止板10aを加工する。
【0023】
図4(a)は、図3のA−A´矢印方向から見た図であり、加工チップ100が取付けボルト101によりフライス工具60の下面に取付けられている。加工チップ100は、その切刃70が加工方向に対して凸状曲面形状を有した多角形状のものが好ましい。
【0024】
加工チップ100は、切削方向Sに対して傾斜角iだけフライス工具側に開いて(切刃70が切削方向Sに対してフライス工具60の外周側に向いて)取付けられており、その傾斜角iは15〜60度となるように設定されている。なお、傾斜角iは、加工チップ100の1辺を形成する切刃70の中心における接線αとフライス工具60の平面中心線βとの成す角度で定義される。
【0025】
さらに、加工チップ100の切刃70は図4(b)に示すようにくさび状のシム102を介して加工方向Sの平面L(すなわち、静止板10aの加工面)に対して逃げ角jを付けてフライス工具60に取付けられている。そして、この逃げ角jは通常5〜6度に設定されている。なお、逃げ角jは前記切刃70の中心における接線αにおける加工方向の平面Lと加工チップ100の底面との成す角度で定義される。
【0026】
このように、切刃70が加工方向に対して凸状曲面形状を有する加工チップ100を加工面に対して逃げ角jを、加工方向に対して傾斜角iをそれぞれ設けて取付け、これらの角度i,jを組合わせることにより、加工面における切刃70の描く軌跡は実際の凸状曲面形状の切刃70の有する曲率半径より数倍大きな曲率となる。これにより、被加工物に対して切刃70の有する凸状曲面形状よりさらに大きな曲率半径を有する加工を施工することが可能となる。例えば、加工チップ100の切刃70が、曲率半径300mmの凸状曲面形状を有する場合、上記の角度に従ってフライス工具60を構成することにより、最大で曲率半径が約1500mmとなる。
【0027】
このように大きな曲率半径の曲線切刃を直接的に研削などの方法により創成することも可能であるが、前述したような構成による方法では、切削方向に凸形状の切刃となるため、優れた切刃の強度となし得る。また、上述したように切刃を切削速度に対して15〜60度程度の範囲に傾斜させることにより、切刃の切れ味が向上し、その結果5ミクロンメートルという微小な切れ込み深さでの切削が容易に行なうことができる。
【0028】
次に上記のようなフライス工具を用いた本発明による軸受の第1の実施形態における静止板の加工方法について図5を用いて説明する。なお、図5の上側の図はフライス盤による加工状態の側面概略図を、同下側の図は前記上側の図の上面から見た平面概略図である。
【0029】
まず、図3のような状態に加工チップ100がセットされたスライス工具60をフライス盤64に取付け、主軸63を回転させる(工程1)
最初に静止板10aの表面全体を平坦に加工するべく、フライス工具60を一定の切込み深さで静止板の一方向からラジアル方向に加工して行く(工程2)この時にある程度フライス工具60による加工領域が重なるように何工程かかけて仕上げることが均一の平面に施工する際のポイントである。なお、図中実線矢印はフライス工具60の加工軌跡を、点線の円はフライス工具60を、点線はフライス工具60の戻り軌跡を、それぞれ示す
次に表面加工が終了したならば、フライス工具60(主軸)を加工表面より約5ミクロンメートル程度下降させる(工程3)。そして、静止板10aの端部に沿って一方向からラジアル方向に下降を行う(工程4)。一方の端部の加工が終了したならば、そのままもとの位置に戻り、他方の端部に進み(工程5)、先ほどの同一の方向からラジアル方向に加工を進める(工程6)。この時に、一方の端部の加工が完了してもフライス工具60の切込み設定値(NC工作機械の場合には、NCプログラム設定値)はそのままにして戻り、そのまま他方の端部の加工を行う。このような手順をとるのは、加工毎にフライス工具60(主軸)を上下動させることによる、工作機械可動部が有するバックラッシュによる加工精度の劣化を避けるためである。
【0030】
一旦、主軸を上方へ移動させたりすると多少なりともバックラッシュが発生し、切込みの深さが変化してしまうため、5ミクロンメートル程度の深さの加工精度が狂ってしまうことになる。したがって、縦型の機械で加工する場合には上下方向に動かさないことが重要である。
【0031】
また、フライス加工では一般に加工中の切削抵抗によって機械主軸が後傾すると、フライス工具の中央部分が最も深く切込まれるという現象が生じるが、該フライス工具の中心を軸受の略扇形や多角形の平面形状からなる静止板の端面稜線上に一致させて5ミクロンメートル程度の深さで切込ませ、その端面稜線に沿って工具を送り、両側の端面を順次削ることで静止板の両端から段差部分に向って徐々に高くなるように形成することができる。
【0032】
このような構成の静止板にあっては、切削時の切刃の移動軌跡が描く大きな曲率半径の凸曲線となるフライス工具を用いて、切削加工で静止板の表面に5ミクロンメートル程度の微小段差を効率よく、且つ高精度に形成することが可能なので、スラスト軸受の油膜圧力を増加させることができるスラスト軸受の加工に要する手間や時間を短縮することができる。
【0033】
図6は本発明による軸受の第2の実施形態における静止板の平面図である。
【0034】
第2の実施形態では、静止板10を円形の平面体からなり、前述したフライス工具を用いて、その表面上で同一円周上の相対する2ヶ所の端部30を中高部20より5ミクロンメートル程度低くなるように対称的に加工したものである。
【0035】
このような静止板10の加工方法としては、前記図5で説明した扇形の静止板10を円形の静止板10に置き換えたものと考えてよい。すなわち、フライス工具の切刃を5ミクロンメートル程度の深さで一方の端部に切込ませ、ラジアル方向(回転板の回転方向と直交する方向)に移動させて切削時の移動軌跡が描く大きな曲率半径の凸曲線を転写させるための加工を行い、次に他端部を同様に加工する。
【0036】
なお、図6に示す円形の静止板10をその中心線で切断したときのC−C矢印方向すら見た断面図は図2に示したものと同様である。
【0037】
このような構成の静止板においても、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。加えて、切削する部分30が直線形状をしているため、扇形の第1の実施形態に比較してフライス工具の制御が簡単になり、より精度の良い加工が可能になる。特にNC制御の場合にはNCプログラム自体が簡単になり、加工時間の削減にもなる。
【0038】
図7は本発明による軸受の第3の実施形態における静止板の平面図である。
【0039】
第3の実施形態では、静止板10を円形の平面体からなり、前述したフライス工具を用いて、周縁部にリング状の端部30を中高部20より5ミクロンメートル低くなるように加工したものである。
【0040】
なお、図7に示す円形の静止板10をその中心線で切断したときのD−D´矢印方向から見た断面図は図2に示したものと同様である。
【0041】
このような静止板10の加工方法としては、静止板10の輪郭に沿ってフライス工具を5ミクロンメートル程度の深さで切込ませた状態で周回させて、静止板の中央部を中高形状に成形する。このときフライス工具の中心を静止板の端面稜線上に一致させてその輪郭に沿って周回させることにより、外周から段差部に向って徐々に高くすることができる。
【0042】
図8は、上記のように加工された複数個の静止板10を同一円周31上に等間隔を存して配設した状態を示す平面図で、図示しない回転軸を摺動自在に支持する機能を持たせてスラスト軸受が構成される。
【0043】
このような構成の静止板においても、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0044】
図9は本発明による軸受の第4の実施形態における静止板の平面図である。
【0045】
第4の実施形態では、静止板全体が中空円盤状の平面体からなる一体構成とし、その円周方向表面を波状に高低の部分が数百〜数千ミリメートルという大きな曲率半径で近似されるような凹凸曲線でなだらかに繋がるように成形したものである。
【0046】
このような構成の静止板においても、切削時の切刃の移動軌跡が大きな曲率半径の凸曲線となるフライス工具を用いて、切削加工で静止板の表面に5ミクロンメートル程度の段差を効率よく、且つ高精度に形成することができる。
【0047】
このような構成の静止板においても、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0048】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、切削時の切刃の移動軌跡が大きな曲率半径の凸曲線となるフライス工具を用いて切削加工で軸受表面に5ミクロンメートル程度の段差を効率よく、且つ高精度に形成することが可能となり、スラスト軸受の油膜圧力を増加させることができると共に、加工に要する手間や時間を短縮することができる軸受とその製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による軸受の第1の実施形態における静止板単体を示す斜視図。
【図2】同実施形態における静止板単体をラジアル方向と直交する面で切断して示す断面図。
【図3】同実施形態で用いられるフライス工具の形状を概念的に示す側面図。
【図4】(a)は同フライス工具の形状を概念的に示す平面図、(b)は(a)のB−B´矢視側面図。
【図5】本発明による軸受の第1の実施形態における加工ステップの説明図。
【図6】本発明による軸受の第2の実施形態における静止板を示す平面図。
【図7】本発明による軸受の第3の実施形態における静止板を示す平面図。
【図8】同実施形態において、複数個の静止板を同一円周上に等間隔を存して配設した状態を示す平面図。
【図9】本発明による軸受の第4の実施形態における静止板を示す平面図。
【符号の説明】
10…静止板
20…中高部
30…端部
40,50…段差部
60…フライス工具
70…曲線切れ刃
80…曲線
90…平坦面
100…多角形状のチップ
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転機器などに用いられる軸受及びその製造方法に係り、特に軸受上の油膜形成を良好にならしめる表面形状としたスラスト軸受とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、水車発電機や電動機などの回転体を支承するスラスト軸受は、扇形や多角形などの平面形状をした複数個の静止板を回転体の軸を中心にして放射状に並べて全体として円形状にして、回転軸を摺動自在に支持するように構成されている。
【0003】
ところで、このようなスラスト軸受において、回転起動時並びに回転時の摩擦を減少させるためには、構成部品である個々の静止板として、流体力学の見地からは徐々に圧力が増し、楔状の圧力分布となるようにその表面を中高形状に形成することが望ましいとされ(例えば、特許文献1参照、非特許文献1参照)、またその中高値は、通常5ミクロンメートル前後が当業者の間で推奨されている。
【0004】
しかしながら、静止板の金属や樹脂製の表面上に5ミクロンメートル程度の微高部を高精度に形成すること自体が極めて困難な作業であり、高い技能を有する少数の熟練作業者に依存した手仕上げによる方法が一般的であった。また、ごく一部では機械的な加工で微高部を形成することも行われていた。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−4637号公報
【0006】
【非特許文献1】
田原久祺著、「ミッチェル形スライス軸受の変形について」、日本機械学会論文集(第3部)、31巻、231号、(1965−11)pp.1731−1739、財団法人 日本機械学会
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来からスラスト軸受の油膜圧力を増すには、軸受の表面を中高形状に成形することが望ましいとされているが、実際に製造する段階では一個で数キログラムに及ぶ軸受の表面上に5ミクロンメートル程度の微高部を高精度に形成することは極めて困難であり、熟練を要する手仕上げによる方法が一般的である。この場合、長時間に亘る肉体労働となり、その加工精度にもバラツキがあるため、検査と修正作業とが交互に発生していた。
【0008】
また、ごく一部では工作機械を用いて微高部を形成することも行なわれていたが、研削と研磨という加工効率が劣る方法であり、且つ工作機械も高剛性と高精度が要求され、加工にも長時間を要するという問題があった。
【0009】
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたもので、切削時の切刃の移動軌跡が大きな曲率半径の凸曲線となるフライス工具を用いた切削加工で軸受表面に5ミクロンメートル程度の段差を効率よく、且つ高精度に形成された軸受の加工方法とその軸受およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するため、次のような手段により軸受を構成するものである。
【0011】
本発明は、切削方向に向って1つの凸状曲面形状の切刃を有する加工チップと、この加工チップの切刃を切削方向と垂直な面に対して15〜60度傾斜させ、かつ加工チップ底面と加工面とは切削方向に向って5〜6度傾斜させて装着したフライス工具を用いる。これにより、加工時に前記フライス工具が回転しながら移動する際に描く前記加工チップ切刃の移動軌跡が、加工面に対して数百〜数千ミリメートルの曲率半径となり、加工された部分と加工しない部分との段差部にこの曲線に相当する凹状曲線形状が残され、段差部が滑らかにつながる。これにより、5ミクロンメートルの段差部を有するスラスト軸受の製造を行う。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、本発明による軸受の第1の実施形態における静止板単体を示す斜視図であり、図2は同静止板単体をラジアル方向と直交する面で切断した断面図である。
【0014】
図1及び図2において、10は略扇形の平面形状をした静止板で、この静止板10は銅製の本体上面にホワイトメタルや新素材の樹脂などの摩擦係数の低い物質を接合したものが用いられ、図示しない回転板上に複数個同一円周上に等間隔に配し、潤滑剤を供給することによって縦型の水車発電機や電動機などの大型の回転体のスラスト軸受として機能させるものである。
【0015】
このような静止板10において、幅方向の中央部に中高部20が形成され、その両側には中高部20より5ミクロンメートル程度低く加工された端部30が形成されている。この場合、中高部20とその両端部との間には、フライス工具の切込みの境界である段差部40がラジアル方向に連続して形成されている。
【0016】
また、段差の値tは5ミクロンメートル程度が最も推奨されるが、厳密にはこの値に限定されるものではなく、回転体の回転数や重量、僅かではあるが潤滑剤の粘度などによっても5ミクロンメートルを中心にその上下数ミクロンメートル程度の範囲であれば実質的に支障は生じない。但し、その段差の値tは、全数の静止板について、バラツキが生じないように均一に仕上げることが望ましい。
【0017】
同図において、段差部50は数百〜数千ミリメートルという大きな曲率半径で近似されるようななだらかな凹曲面を呈している。
【0018】
次に上記のような静止板を高精度に加工するためのフライス工具について図3及び図4により説明する。
【0019】
図3は、本発明の軸受の静止板を加工する際の状態を概念的に示す側面図であり、図4(a)は図3のA−A´矢印方向より見た平面図で、同フライス工具60の形状を概念的に示す側面図、図4(b)は図4(a)のB−B´矢印方向より見た平面図である。
【0020】
図3において、フライス工具60には回転軸61が一体的に取付けられており、この回転軸61はフライス盤本体64の主軸63の先端に設けられたチャック62により強固に把持されている。そして、主軸63と回転軸61は同軸に一体的に回転することにより、フライス工具60にて加工作業が行われる。
【0021】
加工前の静止板10aは図示しない保持具によりフライス盤64に設けられた加工テーブル65に強固に固定されており、主軸63が上下することにより静止板10aに対する板厚方向の加工代(切込量)の調整を行う。一方、加工テーブル65は紙面垂直方向および左右方向の移動可能な、いわゆるX−Yテーブルとなっており、静止板10aの平面方向の加工送りを行う。
【0022】
フライス工具60の加工テーブル65側には加工チップ100がボルト等により取付けられており、このチップ100が回転することにより静止板10aを加工する。
【0023】
図4(a)は、図3のA−A´矢印方向から見た図であり、加工チップ100が取付けボルト101によりフライス工具60の下面に取付けられている。加工チップ100は、その切刃70が加工方向に対して凸状曲面形状を有した多角形状のものが好ましい。
【0024】
加工チップ100は、切削方向Sに対して傾斜角iだけフライス工具側に開いて(切刃70が切削方向Sに対してフライス工具60の外周側に向いて)取付けられており、その傾斜角iは15〜60度となるように設定されている。なお、傾斜角iは、加工チップ100の1辺を形成する切刃70の中心における接線αとフライス工具60の平面中心線βとの成す角度で定義される。
【0025】
さらに、加工チップ100の切刃70は図4(b)に示すようにくさび状のシム102を介して加工方向Sの平面L(すなわち、静止板10aの加工面)に対して逃げ角jを付けてフライス工具60に取付けられている。そして、この逃げ角jは通常5〜6度に設定されている。なお、逃げ角jは前記切刃70の中心における接線αにおける加工方向の平面Lと加工チップ100の底面との成す角度で定義される。
【0026】
このように、切刃70が加工方向に対して凸状曲面形状を有する加工チップ100を加工面に対して逃げ角jを、加工方向に対して傾斜角iをそれぞれ設けて取付け、これらの角度i,jを組合わせることにより、加工面における切刃70の描く軌跡は実際の凸状曲面形状の切刃70の有する曲率半径より数倍大きな曲率となる。これにより、被加工物に対して切刃70の有する凸状曲面形状よりさらに大きな曲率半径を有する加工を施工することが可能となる。例えば、加工チップ100の切刃70が、曲率半径300mmの凸状曲面形状を有する場合、上記の角度に従ってフライス工具60を構成することにより、最大で曲率半径が約1500mmとなる。
【0027】
このように大きな曲率半径の曲線切刃を直接的に研削などの方法により創成することも可能であるが、前述したような構成による方法では、切削方向に凸形状の切刃となるため、優れた切刃の強度となし得る。また、上述したように切刃を切削速度に対して15〜60度程度の範囲に傾斜させることにより、切刃の切れ味が向上し、その結果5ミクロンメートルという微小な切れ込み深さでの切削が容易に行なうことができる。
【0028】
次に上記のようなフライス工具を用いた本発明による軸受の第1の実施形態における静止板の加工方法について図5を用いて説明する。なお、図5の上側の図はフライス盤による加工状態の側面概略図を、同下側の図は前記上側の図の上面から見た平面概略図である。
【0029】
まず、図3のような状態に加工チップ100がセットされたスライス工具60をフライス盤64に取付け、主軸63を回転させる(工程1)
最初に静止板10aの表面全体を平坦に加工するべく、フライス工具60を一定の切込み深さで静止板の一方向からラジアル方向に加工して行く(工程2)この時にある程度フライス工具60による加工領域が重なるように何工程かかけて仕上げることが均一の平面に施工する際のポイントである。なお、図中実線矢印はフライス工具60の加工軌跡を、点線の円はフライス工具60を、点線はフライス工具60の戻り軌跡を、それぞれ示す
次に表面加工が終了したならば、フライス工具60(主軸)を加工表面より約5ミクロンメートル程度下降させる(工程3)。そして、静止板10aの端部に沿って一方向からラジアル方向に下降を行う(工程4)。一方の端部の加工が終了したならば、そのままもとの位置に戻り、他方の端部に進み(工程5)、先ほどの同一の方向からラジアル方向に加工を進める(工程6)。この時に、一方の端部の加工が完了してもフライス工具60の切込み設定値(NC工作機械の場合には、NCプログラム設定値)はそのままにして戻り、そのまま他方の端部の加工を行う。このような手順をとるのは、加工毎にフライス工具60(主軸)を上下動させることによる、工作機械可動部が有するバックラッシュによる加工精度の劣化を避けるためである。
【0030】
一旦、主軸を上方へ移動させたりすると多少なりともバックラッシュが発生し、切込みの深さが変化してしまうため、5ミクロンメートル程度の深さの加工精度が狂ってしまうことになる。したがって、縦型の機械で加工する場合には上下方向に動かさないことが重要である。
【0031】
また、フライス加工では一般に加工中の切削抵抗によって機械主軸が後傾すると、フライス工具の中央部分が最も深く切込まれるという現象が生じるが、該フライス工具の中心を軸受の略扇形や多角形の平面形状からなる静止板の端面稜線上に一致させて5ミクロンメートル程度の深さで切込ませ、その端面稜線に沿って工具を送り、両側の端面を順次削ることで静止板の両端から段差部分に向って徐々に高くなるように形成することができる。
【0032】
このような構成の静止板にあっては、切削時の切刃の移動軌跡が描く大きな曲率半径の凸曲線となるフライス工具を用いて、切削加工で静止板の表面に5ミクロンメートル程度の微小段差を効率よく、且つ高精度に形成することが可能なので、スラスト軸受の油膜圧力を増加させることができるスラスト軸受の加工に要する手間や時間を短縮することができる。
【0033】
図6は本発明による軸受の第2の実施形態における静止板の平面図である。
【0034】
第2の実施形態では、静止板10を円形の平面体からなり、前述したフライス工具を用いて、その表面上で同一円周上の相対する2ヶ所の端部30を中高部20より5ミクロンメートル程度低くなるように対称的に加工したものである。
【0035】
このような静止板10の加工方法としては、前記図5で説明した扇形の静止板10を円形の静止板10に置き換えたものと考えてよい。すなわち、フライス工具の切刃を5ミクロンメートル程度の深さで一方の端部に切込ませ、ラジアル方向(回転板の回転方向と直交する方向)に移動させて切削時の移動軌跡が描く大きな曲率半径の凸曲線を転写させるための加工を行い、次に他端部を同様に加工する。
【0036】
なお、図6に示す円形の静止板10をその中心線で切断したときのC−C矢印方向すら見た断面図は図2に示したものと同様である。
【0037】
このような構成の静止板においても、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。加えて、切削する部分30が直線形状をしているため、扇形の第1の実施形態に比較してフライス工具の制御が簡単になり、より精度の良い加工が可能になる。特にNC制御の場合にはNCプログラム自体が簡単になり、加工時間の削減にもなる。
【0038】
図7は本発明による軸受の第3の実施形態における静止板の平面図である。
【0039】
第3の実施形態では、静止板10を円形の平面体からなり、前述したフライス工具を用いて、周縁部にリング状の端部30を中高部20より5ミクロンメートル低くなるように加工したものである。
【0040】
なお、図7に示す円形の静止板10をその中心線で切断したときのD−D´矢印方向から見た断面図は図2に示したものと同様である。
【0041】
このような静止板10の加工方法としては、静止板10の輪郭に沿ってフライス工具を5ミクロンメートル程度の深さで切込ませた状態で周回させて、静止板の中央部を中高形状に成形する。このときフライス工具の中心を静止板の端面稜線上に一致させてその輪郭に沿って周回させることにより、外周から段差部に向って徐々に高くすることができる。
【0042】
図8は、上記のように加工された複数個の静止板10を同一円周31上に等間隔を存して配設した状態を示す平面図で、図示しない回転軸を摺動自在に支持する機能を持たせてスラスト軸受が構成される。
【0043】
このような構成の静止板においても、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0044】
図9は本発明による軸受の第4の実施形態における静止板の平面図である。
【0045】
第4の実施形態では、静止板全体が中空円盤状の平面体からなる一体構成とし、その円周方向表面を波状に高低の部分が数百〜数千ミリメートルという大きな曲率半径で近似されるような凹凸曲線でなだらかに繋がるように成形したものである。
【0046】
このような構成の静止板においても、切削時の切刃の移動軌跡が大きな曲率半径の凸曲線となるフライス工具を用いて、切削加工で静止板の表面に5ミクロンメートル程度の段差を効率よく、且つ高精度に形成することができる。
【0047】
このような構成の静止板においても、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0048】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、切削時の切刃の移動軌跡が大きな曲率半径の凸曲線となるフライス工具を用いて切削加工で軸受表面に5ミクロンメートル程度の段差を効率よく、且つ高精度に形成することが可能となり、スラスト軸受の油膜圧力を増加させることができると共に、加工に要する手間や時間を短縮することができる軸受とその製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による軸受の第1の実施形態における静止板単体を示す斜視図。
【図2】同実施形態における静止板単体をラジアル方向と直交する面で切断して示す断面図。
【図3】同実施形態で用いられるフライス工具の形状を概念的に示す側面図。
【図4】(a)は同フライス工具の形状を概念的に示す平面図、(b)は(a)のB−B´矢視側面図。
【図5】本発明による軸受の第1の実施形態における加工ステップの説明図。
【図6】本発明による軸受の第2の実施形態における静止板を示す平面図。
【図7】本発明による軸受の第3の実施形態における静止板を示す平面図。
【図8】同実施形態において、複数個の静止板を同一円周上に等間隔を存して配設した状態を示す平面図。
【図9】本発明による軸受の第4の実施形態における静止板を示す平面図。
【符号の説明】
10…静止板
20…中高部
30…端部
40,50…段差部
60…フライス工具
70…曲線切れ刃
80…曲線
90…平坦面
100…多角形状のチップ
Claims (9)
- 大型の回転体の回転軸を回転自在に支持するスラスト軸受において、同一円周状に複数個並べて回転軸を摺動自在に支持する略扇形や多角形の平面形状からなる静止板の回転軸摺動面両側部が、中央部に対して5ミクロンメートル程度低く、且つその両側の中央部との段差部分を数百〜数千ミリメートルなる曲率半径で近似されるなだらかな凹曲面で繋がるように成形されたことを特徴とするスラスト軸受。
- 切削方向に向って1つの凸状曲面形状の切刃を有する加工チップと、
これを加工方向および加工面に対して傾斜させて装着したフライス工具を用いて、静止板の上面全体を平坦に加工する工程と、
予め決められた切込み深さ量に前記フライス工具を降下させる工程と、
前記静止板の一方の端部を前記切込み深さ量で一方向から加工する工程と、
前記フライス工具を上昇させることなく前記静止板の前記加工済みの端部と対向する他の端部側加工開始位置に移動する工程と、
前記静止板の他方の端部を前記切込み深さ量で一方向から加工する工程と、
からなるスラスト軸受の製造方法。 - 前記加工チップの切刃は、切削方向と直角な面に対して15度〜60度傾斜して取り付けられているとともに、
加工チップ底面と加工面とは切削方向に向って5〜6度傾斜して取り付けられていること
を特徴とする請求2記載のスラスト軸受の製造方法。 - 前記フライス工具の切込み深さ量は、ほぼ5ミクロンメートルであることを特徴とする請求項3記載のスラスト軸受の製造方法。
- 前記静止板の端部は、支持する回転体の回転方向とほぼ直交する方向にある両端部であることを特徴とする請求項4記載のスラスト軸受の製造方法。
- 前記スラスト軸受は、請求項1記載のスラスト軸受であることを特徴とする請求項5記載のスラスト軸受の製造方法。
- 同一円周上に並べて大型の回転体の回転軸を摺動自在に支持する複数個の静止板を備えたスラスト軸受の製造方法において、
加工方向に対して1つの凸状曲面形状の切刃を有する加工チップを、その加工方向および加工面のそれぞれに対して傾斜させて取り付けたフライス工具を用いて、
円形の平面形状からなる前記静止板の表面の直径に対して対称位置となる2ヶ所の端部のうち一方を、この直径と平行に予め決められた幅でほぼ5ミクロンメートルの切込み深さ量で加工し、
加工時に前記フライス工具が回転しながら移動する際に前記加工チップ切刃の移動軌跡が描く加工面に対して描く数百〜数千ミリメートルの曲率半径を、この加工部分と非加工部分との段差部に残すとともに、
前記フライス工具の切込み深さ量を戻さずに他方の端部を同様に加工し前記曲率半径を加工部分と非加工部分との段差部に残したこと
を特徴とするスラスト軸受の製造方法。 - 同一円周上に並べて大型の回転体の回転軸を摺動自在に支持する複数個の静止板を備えたスラスト軸受の製造方法において、
加工方向に対して1つの凸状曲面形状の切刃を有する加工チップを、その加工方向および加工面のそれぞれに対して傾斜させて取り付けたフライス工具を用いて、
円形の平面形状からなる前記静止板の表面の円周方向の外縁から予め決められた幅の全周をほぼ5ミクロンメートルの切込み深さ量で加工し、
加工時に前記フライス工具が回転しながら移動する際に前記加工チップ切刃の移動軌跡が描く加工面に対して数百〜数千ミリメートルの曲率半径を、この加工部分と非加工部分との段差部に残すこと、
を特徴とするスラスト軸受の製造方法。 - 大型の回転体の回転軸を回転自在に支持するスラスト軸受において、
中空円板形状の前記回転軸が摺動する表面を、円周に沿って高い部分と低い部分とを交互に設け波状に形成するとともに、この高い部分と低い部分との高低差がほぼ5ミクロンメートルで、かつその段差部分が数百〜数千ミリメートルの曲率半径で近似される凹状曲面で成形されていることを特徴とするスラスト軸受。
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JP2002318237A JP2004150577A (ja) | 2002-10-31 | 2002-10-31 | スラスト軸受及びその製造方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2018047603A1 (ja) * | 2016-09-09 | 2018-03-15 | 日本電産テクノモータ株式会社 | ポンプ用モータ |
WO2018047601A1 (ja) * | 2016-09-09 | 2018-03-15 | 日本電産テクノモータ株式会社 | ポンプ用モータ |
JP2020112214A (ja) * | 2019-01-11 | 2020-07-27 | 株式会社東芝 | 水力機械の軸受装置及び水力機械 |
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