JP2004150556A - ネジ部付きゴム・エラストマー等の弾性体成形品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ゴム・エラストマー等の弾性体成形品31の一部には被取付部材34の取付孔35に螺合するためのネジ部32を一体に形成する。ネジ部32のネジ溝32aには切除可能な複数の規制突起38を、パーティングライン33間の中央部において、ネジ溝32aの底部から型抜き方向に突出するとともに、ネジ部32の軸線方向に並設するように形成する。ネジ部32上の所定位置の規制突起38を残して、それよりも先端側に位置する規制突起38を切除することにより、被取付部材34の取付孔35に対するネジ部32の回動規制位置を、ネジ部32の軸線方向に設定変更する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば車両のボンネットフードの閉鎖位置を規制するために、車両の車体等に螺合して取り付けられるクッションストッパ等のネジ部付きゴム・エラストマー等の弾性体成形品に関するものである。なお、この明細書においては、ネジ部付きゴム・エラストマー等の弾性体成形品をクッションストッパに具体化したものとして説明するが、クッションストッパに限らず、スペーサあるいは他の用途の各種のものに具体化される。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のネジ部付きゴム・エラストマー等の弾性体成形品としては、例えば図27に示すような構成のクッションストッパが知られている。すなわち、このクッションストッパ61は全体がゴム等のエラストマーにより一体に成形され、その一端にはネジ部62が形成されている。フード等の被取付部材63には、ほぼ螺旋状をなす取付孔64が形成されている。そして、この被取付部材63の取付孔64にネジ部62を螺合することにより、クッションストッパ61が被取付部材63上に取り付けられ、その頭部65においてボンネットフード等を受け止めるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種のクッションストッパ61は、各種の車両に共通部品として取り付けられることが多い。この場合、被取付部材63の取付孔64に対するネジ部62の螺合量を加減することにより、被取付部材63上におけるクッションストッパ61の取付高さを調節設定する必要がある。しかしながら、従来構成においては、単にクッションストッパ61にネジ部62が形成されているに過ぎないため、取付孔64に対するネジ部62の螺合量を所定量に設定するのが困難で、熟練を要するものであった。
【0004】
そのため、ネジ部62上の任意の位置において、そのネジ溝を埋めるように構成することも考えられる。ところが、このように構成した場合には、各種の車両や取付箇所ごとに、規制突起の突設位置が異なったクッションストッパ61を用意しなければならず、クッションストッパ61を共用することができなくなった。このため、多種類の金型を用意する必要があって、コストアップの要因となる。
【0005】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、被取付部材の取付孔に対するネジ部の螺合量を任意に設定変更して取り付けることができて、被取付部材に対する取付高さの異なった場合にも共用することができるネジ部付きゴム・エラストマー等の弾性体成形品を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、被取付部材の取付孔に螺合するためのネジ部を形成したゴム・エラストマー等の弾性体成形品において、前記ネジ部には型抜き可能な形状をなす回動規制手段をパーティングライン間の中央部に位置するように設け、その回動規制手段による回動規制位置をネジ部の軸線方向において変更可能に設けたことを特徴とするものである。
【0007】
従って、この請求項1に記載の発明によれば、回動規制手段の規制位置をネジ部の軸線方向に設定変更することにより、被取付部材の取付孔に対するネジ部の螺合量を任意に変更して、ゴム・エラストマー等の弾性体成形品を被取付部材上に取り付けることができる。よって、被取付部材に対するゴム・エラストマー等の弾性体成形品の取付高さが異なる場合でも、ゴム・エラストマー等の弾性体成形品を共通部品として使用することができる。また、回動規制手段がパーティングライン間の中央部において型抜き可能に設けられているため、複雑な金型を使用する必要がなく、簡単な金型構成でゴム・エラストマー等の弾性体成形品を成形することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記回動規制手段が、ネジ部のネジ溝の底部から型抜き方向に沿って立設されるとともに、ネジ部の軸線方向に並設された切除可能な複数の規制突起からなることを特徴とするものである。
【0009】
従って、この請求項2に記載の発明によれば、被取付部材に対するゴム・エラストマー等の弾性体成形品の取付高さが多種類存在する場合でも、ネジ部上の所定位置の規制突起を残して、それよりも先端側に位置する規制突起を切除することにより、取付孔へのネジ部の螺合量を容易に変更することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記各規制突起と対向するネジ山の側面との間に隙間を設けたことを特徴とするものである。
従って、この請求項3に記載の発明によれば、規制突起とネジ山の側面との間の隙間にカッタ等を挿入して、規制突起を容易に切除することができる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の発明において、前記複数の規制突起が、断面形状の異なるものからなることを特徴とするものである。
【0012】
従って、この請求項4に記載の発明によれば、各規制突起の断面形状を目安にし、所定位置の規制突起を残して、それよりも先端側に位置する規制突起を正確に切除することができる。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記回動規制手段が、ネジ山に軸線方向へ延長形成された切欠部と、隣接するネジ山の切欠部間に橋絡配置された規制突起とからなることを特徴とするものである。
【0014】
従って、この請求項5に記載の発明によれば、被取付部材に対するゴム・エラストマー等の弾性体成形品の取付高さが多種類存在する場合でも、所定位置の隣接するネジ山の切欠部間に規制突起を橋絡配置することにより、取付孔へのネジ部の螺合量を容易に変更することができる。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記各切欠部間のネジ溝に形状または個数の異なった係合凹部を形成し、それらの係合凹部に係合可能な係合突部を有する複数種の規制突起を用意したことを特徴とするものである。
【0016】
従って、この請求項6に記載の発明によれば、係合凹部と係合突部とを形状または個数が一致するように係合させることにより、所定位置のネジ山の切欠部間に規制突起を正確に橋絡配置することができる。
【0017】
請求項7に記載の発明は、請求項5または請求項6に記載の発明において、前記各切欠部と規制突起との間に規制突起を位置決め係止するための係止部を設けたことを特徴とするものである。
【0018】
従って、この請求項7に記載の発明によれば、規制突起を係止部の係止作用にて、隣接するネジ山の切欠部間に確実に位置決め配置することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下に、この発明を車両におけるフードの閉鎖位置を規制するためのクッションストッパに具体化した第1実施形態を、図1〜図6に基づいて説明する。
【0020】
図1に示すように、ゴム・エラストマー等の弾性体成形品(以下、単に成形品という)としてのクッションストッパ31は全体がゴム材料等のエラストマーにより一体に形成され、その外周にはネジ部32が設けられている。また、このクッションストッパ31は、図6に示すように、接離可能な一対の成形型70を使用して成形され、このため、クッションストッパ31の外周両側面及び両端面にはパーティングライン33が必然的に形成される。
【0021】
一方、前記クッションストッパ31を取り付けるための車体等の被取付部材34には取付孔35が形成され、その取付孔35の内縁全体がほぼ螺旋状をなすように形成されている。取付孔35の内縁の一部から外方に向かって切欠溝36が形成されている。この切欠溝36を境にして、取付孔35の一側部35aが軸線方向の一方に偏倚されるとともに、他側部35bが他方に偏倚されて、一側部35aと他側部35bとの間に軸線方向における段差が生じている。そして、前記ネジ部32を取付孔35に螺合することにより、クッションストッパ31が被取付部材34上に取り付けられるようになっている。
【0022】
図1〜図3に示すように、前記クッションストッパ31の外周両側面に現れたパーティングライン33間の中央部において、ネジ部32のネジ溝32aには型抜き可能な形状の回動規制手段としての回動規制構造37が設けられている。そして、クッションストッパ31のネジ部32が被取付部材34の取付孔35に螺合されるとき、この回動規制構造37により取付孔35に対するネジ部32の螺合量が所定の回動規制位置にて規制されるようになっている。
【0023】
すなわち、この実施形態の回動規制構造37では、前記ネジ部32の一側外面において軸線方向に並設されるように、ネジ部32のネジ溝32aの底部には切除可能な複数の規制突起38が前記成形型70の型抜き方向(図6の矢印方向)に向かって突出形成されている。そして、これらの規制突起38は、例えば円形、三角形、長方形、正方形等のように、それぞれ断面形状の異なったものから構成されている。規制突起38とネジ山32bの側面との間には隙間40が設けられている。
【0024】
そして、クッションストッパ31を被取付部材34に取り付ける場合には、必要に応じてネジ部32上で所定位置より基端側(図1の上端側)に位置する規制突起38を残して、先端側に位置する規制突起38を切除する。この場合、切除する規制突起38の選択は、規制突起38の断面形状を目安にして行うことができる。また、切除は、ネジ溝32aに刃物を挿入して、規制突起38を付根部付近から切断することにより行われる。従って、以上のようにネジ部32上で所定位置より基端側に位置する規制突起38を残すことにより、前記回動規制構造37による規制位置がネジ部32の軸線方向において変更可能である。
【0025】
この状態で、ネジ部32を被取付部材34の取付孔35に螺合させると、図3〜図5に示すように、所定位置に残された規制突起38が切欠溝36の一側縁36aに係合する。この係合により、取付孔35に対するネジ部32の螺合量が規制されて、クッションストッパ31が被取付部材34上の所定高さ位置に取り付けられる。
【0026】
従って、この実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1) このクッションストッパ31においては、被取付部材34の取付孔35に螺合するためのネジ部32が一体に形成されている。そして、ネジ部32のネジ溝32aには型抜き可能な形状の回動規制構造37が、パーティングライン33間の中央部に設けられるとともに、その回動規制構造37による規制位置がネジ部32の軸線方向おいて変更可能である。
【0027】
このため、回動規制構造37の規制位置をネジ部32の軸線方向に設定変更することにより、被取付部材34の取付孔35に対するネジ部32の螺合量を任意に変更して、クッションストッパ31を被取付部材34上に取り付けることができる。よって、被取付部材34に対するクッションストッパ31の取付高さが異なる場合でも、クッションストッパ31を共通部品として使用することができる。また、回動規制構造37がパーティングライン33間の中央部において型抜き可能に設けられているため、複雑な金型を使用する必要がなく、簡単な金型構成でクッションストッパ31を成形することができる。
【0028】
(2) このクッションストッパ31においては、前記回動規制構造37が、ネジ溝32aの底部から型抜き方向に沿って立設されるとともに、ネジ部32の軸線方向に並設された切除可能な複数の規制突起38からなっている。このため、被取付部材34に対するクッションストッパ31の取付高さが多種類必要な場合でも、ネジ部32上の所定位置の規制突起38を残して、それよりも先端側に位置する規制突起38を切除することにより、取付孔35へのネジ部32の螺合量を容易に変更することができる。
【0029】
(3) このクッションストッパ31においては、前記複数の規制突起38が、断面形状の異なったものから構成されている。このため、各規制突起38の断面形状を目安にし、所定位置の規制突起38を残して、それよりも先端側に位置する規制突起38を正確に切除することができる。
【0030】
(第2実施形態)
次に、この発明の第2実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0031】
さて、この第2実施形態においては、図7に示すように、各規制突起38と対向するように、ネジ部32のネジ山32bの両側面には凹所39が形成され、これらの凹所39により規制突起38とネジ山32bの側面との間には隙間40が設けられている。各規制突起38に対してネジ部32の締め付け回動方向の下手側に位置するように、ネジ山32bの両側面の凹所39の端縁に、その凹所39側に向かって広くなる傾斜状の保持部42が形成されている。そして、ネジ部32を被取付部材34の取付孔35に螺合する際に、規制突起38が切欠溝36の一側縁36aに係合して倒れるように弾性変形される。このとき、この保持部42に規制突起38が係合して、その規制突起38の所定以上の変形が抑制されながら、保持部42間に保持されるようになっている。
【0032】
従って、この第2実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)〜(3)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(4) このクッションストッパ31においては、前記各規制突起38と対向するネジ山32bの側面に凹所39が形成され、この凹所39により規制突起38とネジ山32bの側面との間に隙間40が設けられている。このため、規制突起38とネジ山32bの側面との間の隙間40にカッタ等を挿入して、規制突起38を容易に切除することができる。また、各規制突起38をネジ溝32aの溝幅とほぼ同一またはそれよりも大きく形成することができて、それらの規制突起38に所定の規制強度を確保することができる。
【0033】
(5) このクッションストッパ31においては、各規制突起38と対応してネジ山32bの側面に、凹所39側に向かって広くなる保持部42が形成されている。このため、この保持部42において規制突起38が所定以上に弾性変形するのを抑制することができるとともに、規制突起38を保持することができて、取付孔35に対するネジ部32の位置関係を安定的に設定でき、ネジ部32を取付孔35に対して所定の螺合量に正確に回動規制することができる。
【0034】
(第3実施形態)
次に、この発明の第3実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0035】
さて、この第3実施形態においては、図8及び図9に示すように、回動規制構造37が前記第1〜第3実施形態と相違している。すなわち、この実施形態の回動規制構造37では、ネジ部32のネジ山32bに切欠部44が軸線方向へ延びるように形成されている。また、クッションストッパ31の本体部とは別に、そのクッションストッパ31と同様のゴム材料よりなる規制突起45が設けられている。そして、この規制突起45が、所定位置の隣接するネジ山32bの切欠部44間に橋絡固定されて、ネジ溝32a内に配置されるようになっている。なお、この第3実施形態及び第4実施形態以降の実施形態において規制突起45の橋絡固定のために接着剤を用いてもよい。
【0036】
従って、この第3実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(7) このクッションストッパ31においては、前記回動規制構造37が、ネジ山32bに軸線方向へ延長形成された切欠部44と、隣接するネジ山32bの切欠部44間に橋絡配置された規制突起45とからなっている。このため、被取付部材34に対するクッションストッパ31の取付高さが多種類存在する場合でも、所定位置の隣接するネジ山32bの切欠部44間に規制突起45を橋絡配置することにより、取付孔35へのネジ部32の螺合量を容易に変更することができる。
【0037】
(第4実施形態)
次に、この発明の第4実施形態を、前記第3実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0038】
さて、この第4実施形態においては、図10に示すように、規制突起45の両側中央に一対の係止部46が突出形成されている。そして、規制突起45を所定位置の隣接するネジ山32bの切欠部44間に橋絡配置する際に、これらの係止部46がネジ山32b間のネジ溝32aに係合されるようになっている。
【0039】
従って、この第4実施形態によれば、前記各実施形態における(1)及び(7)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(8) このクッションストッパ31においては、前記規制突起45の両側中央にネジ山32b間のネジ溝32aに係合可能な係止部46が形成されている。このため、両係止部をネジ溝32aに係合させることにより、規制突起45を隣接するネジ山32bの切欠部44間に確実に位置決め配置することができる。
【0040】
(第5実施形態)
次に、この発明の第5実施形態を、前記第3及び第4実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0041】
さて、この第5実施形態においては、図11に示すように、前記各切欠部44の両側全面に楔状の係止凹部47が形成され、切欠部44全体が外端開口部ほど細幅の平面台形状となるように形成されている。また、規制突起45の両側面には係止凹部47に係合可能な楔状の係止突部48が形成され、規制突起45全体が断面台形状となるように形成されている。そして、規制突起45を所定位置の隣接するネジ山32bの切欠部44間に橋絡配置する際に、係止突部48が係止凹部47に係合されるようになっている。なお、図12に示すように、切欠部44の両側が斜状をなす平面台形状をなしていても、型抜きにはほとんど問題がない。
【0042】
従って、この第5実施形態によれば、前記各実施形態における(1)及び(7)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(9) このクッションストッパ31においては、前記各切欠部44の両側面に楔状の係止凹部47が形成されている。また、規制突起45の両側面には係止凹部47に係合可能な楔状の係止突部48が形成されている。このため、係止凹部47と係止突部48との楔係合により、規制突起45を隣接するネジ山32bの切欠部44間に確実に位置決め保持することができる。
【0043】
(第6実施形態)
次に、この発明の第6実施形態を、前記第3〜第5実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0044】
さて、この第6実施形態においては、図13に示すように、楔状の係止凹部47が切欠部44の両側面の奥部に形成されるとともに、楔状の係止突部48が規制突起45の両側面の内端縁に形成されている。なお、楔状の係止凹部47を有する切欠部44の型抜きが難しい場合には、図14に示すように、クッションストッパ31の軸線方向に抜き差しされる成形型としての中子71を用いる。
【0045】
従って、この第6実施形態においても、前記各実施形態における(1)、(7)及び(9)に記載の効果と同様の効果を得ることができる。
(第7実施形態)
次に、この発明の第7実施形態を、前記第3実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0046】
さて、この第7実施形態においては、図15に示すように、前記各切欠部44間のネジ溝32aに係合凹部49が形成され、それらの深さを変更することによって、各係合凹部49の形状に差異が付けられている。また、この実施形態では複数種の規制突起45が用意され、それらの規制突起45には高さを変更することによって形状に差異が付けられた係合突部50が形成されている。そして、規制突起45を所定位置の隣接するネジ山32bの切欠部44間に橋絡配置する際に、深さの異なった係合凹部49と高さの異なった係合突部50との係合により、規制突起45の配置箇所の良否を判別できるようになっている。
【0047】
従って、この第7実施形態によれば、前記各実施形態における(1)及び(7)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(10) このクッションストッパ31においては、前記各切欠部44間のネジ溝32aに、深さの異なった係合凹部49がそれぞれ形成されている。また、複数種用意された規制突起45には、前記各係合凹部49に係合可能な高さの異なった係合突部50が形成されている。このため、係合凹部49と係合突部50とをそれらの形状が一致するように係合させることにより、所定位置のネジ山32bの切欠部44間に規制突起45を正確に橋絡配置することができる。
【0048】
(第8実施形態)
次に、この発明の第8実施形態を、前記第3及び第7実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0049】
さて、この第8実施形態においては、図16に示すように、前記各切欠部44間のネジ溝32aに、長さの異なった係合凹部49がそれぞれ形成されている。また、複数種の規制突起45には、各係合凹部49に係合可能な長さの異なった係合突部50が形成されている。そして、所定位置の切欠部44間に対する規制突起45の橋絡配置に際して、長さの異なった係合凹部49と係合突部50との係合により、規制突起45の配置箇所の良否を判別できるようになっている。
【0050】
従って、この第8実施形態においても、前記各実施形態における(1)、(7)及び(10)に記載の効果と同様の効果を得ることができる。
(第9実施形態)
次に、この発明の第9実施形態を、前記第3、第7及び第8及び実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0051】
さて、この第9実施形態においては、図17に示すように、前記各切欠部44間のネジ溝32aに、個数の異なった係合凹部49がそれぞれ形成されている。また、複数種の規制突起45には、各係合凹部49に係合可能な個数の異なった係合突部50が形成されている。そして、所定位置の切欠部44間に対する規制突起45の橋絡配置に際して、個数の異なった係合凹部49と係合突部50との係合により、規制突起45の配置箇所の良否を判別できるようになっている。
【0052】
従って、この第9実施形態においても、前記各実施形態における(1)、(7)及び(10)に記載の効果と同様の効果を得ることができる。
(第10実施形態)
次に、この発明の第10実施形態を、前記第9実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0053】
さて、この第10実施形態では、図18及び図19に示すように、前記ネジ部32上のパーティングライン33間の中央部において、ネジ部32の両側外周面に平坦部51がネジ溝32aの底部付近まで切欠形成されている。また、この実施形態の回動規制構造37では、ネジ溝32aと対応する位置において平坦部51上に複数の係合溝52がネジ部32の軸線方向に配列形成されるとともに、規制突起45には係合溝52に係合可能な係合突起53が形成されている。そして、係合突起53を複数の係合溝52に選択的に係合させることにより、規制突起45を所定の規制位置に配置できるようになっている。
【0054】
従って、この第10実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(11) このクッションストッパ31においては、前記回動規制構造37が、ネジ部32の外周の平坦部51上にネジ部32の軸線方向へ配列形成された複数の係合溝52と、それらの係合溝52に選択的に係合配置された規制突起45とからなっている。このため、被取付部材34に対するクッションストッパ31の取付高さが多種類存在する場合でも、所定位置の係合溝52に規制突起45を係合配置することにより、取付孔35へのネジ部32の螺合量を容易に変更することができる。
【0055】
(第11実施形態)
次に、この発明の第11実施形態を、前記第1及び第10実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0056】
さて、この第11実施形態においては、図20〜図22に示すように、前記平坦部51がネジ部32の両側外周面に、ネジ山32bの一部を残して形成されている。また、この実施形態の回動規制構造37では、平坦部51において隣接するネジ山32bの残余部間に、軸線方向と直交する方向に延びる一対の挟持面よりなる挟着部54がそれぞれ形成されるとともに、規制突起45には挟着部54に係合可能な被挟着部55が突出形成されている。そして、被挟着部55を複数の挟着部54に選択的に係合させることにより、規制突起45を所定の規制位置に配置できるようになっている。
【0057】
従って、この第11実施形態によれば、前記各実施形態における(1)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(12) このクッションストッパ31においては、前記回動規制構造37が、平坦部51において隣接するネジ山32bの残余部間に形成された複数の挟着部54と、それらの挟着部54に選択的に挟着配置された規制突起45とからなっている。このため、被取付部材34に対するクッションストッパ31の取付高さが多種類存在する場合でも、所定位置の挟着部54に規制突起45を挟着配置することにより、取付孔35へのネジ部32の螺合量を容易に変更することができる。
【0058】
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
(a) 図23に示すように、前記第2実施形態において、回動規制構造37の各規制突起38を、例えば長方形等の同一断面形状のもので構成すること。
【0059】
(b) 図24に示すように、前記第1実施形態において、回動規制構造37の各規制突起38を、対向するネジ山32bの側面に対して薄肉状の連結部56を介して連結形成すること。
【0060】
(c) 前記第10及び第11実施形態において、係合溝52及び係合突起53の形状または個数を、前記第7〜第9実施形態と同様に変更して設け、規制突起45の配置箇所の良否を判別できるように構成すること。
【0061】
(d) 前記各実施形態において、パーティングライン33の中央部に位置するように、ネジ部32の両側外周に回動規制構造37を設けること。このように構成した場合には、被取付部材34の取付孔35に対するネジ部32の螺合量を一層多段階に設定変更することができる。
【0062】
(e) 前記第3実施形態以降の各実施形態の回動規制構造37を、クッションストッパ31とは異なった材質、例えば金属で構成して具体化すること。
(f) 図25に示すように、前記第2実施形態において、凹所39の傾斜状保持部42を省略すること。
【0063】
(g) 前記各実施形態の成形品を他の用途、例えば椅子の脚の下端に取り付けられるいわゆる足ゴムとして用いること。
(h) 成形品の全体剛性を向上させるために、その中心部に鉄系金属やアルミニウム合金等よりなる金属芯を埋設すること。
【0064】
(i) 図26に示すように、前記各実施形態において(図26は第1実施形態の変形例を示す)、各規制突起38の高さを異ならせること。このようにすれば、切除する規制突起38を容易に認識できる。なお、規制突起38の高さは、切除される確率が高い側、すなわち、成形品の先端側(図26の下端側)のものほど高くなるのが望ましい。
【0065】
(j) 成形品の各部、例えば頭部とネジ部32とで材質を変えたり、あるいはネジ部32のネジ溝32aの部分とネジ山32bの部分とで材質を変えたりすること。すなわち、頭部としてエラストマー材料にするとともに、それ以外の部分を硬質合成樹脂にしたり、規制突起38を有するネジ溝32aの部分をエラストマー材料にするとともに、ネジ山32bの部分を硬質合成樹脂にしたりすること。
【0066】
【発明の効果】
以上、実施形態で例示したように、この発明においては、被取付部材の取付孔に対するネジ部の螺合量を任意に設定変更して取り付けることができて、被取付部材に対する取付高さの異なった場合にも共用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のネジ部付き成形品を示す斜視図。
【図2】図1の成形品の部分拡大正面図。
【図3】図1の成形品の取付状態を示す拡大断面図。
【図4】図3の4−4線における断面図。
【図5】図2の成形品の作用状態を示す部分正面図。
【図6】第1実施形態のネジ部付き成形品及び成形型の断面図。
【図7】第2実施形態のネジ部付き成形品を示す部分正面図。
【図8】第3実施形態のネジ部付き成形品を示す分解斜視図。
【図9】図8の成形品の取付状態を示す拡大断面図。
【図10】第4実施形態のネジ部付き成形品の要部分解斜視図。
【図11】第5実施形態のネジ部付き成形品の要部分解斜視図。
【図12】第5実施形態のネジ部付き成形品及び成形型の断面図。
【図13】第6実施形態のネジ部付き成形品の要部分解斜視図。
【図14】第6実施形態のネジ部付き成形品及び成形型の断面図。
【図15】第7実施形態のネジ部付き成形品の要部分解断面図。
【図16】第8実施形態のネジ部付き成形品の要部分解断面図。
【図17】第9実施形態のネジ部付き成形品の要部分解断面図。
【図18】第10実施形態のネジ部付き成形品の正面図。
【図19】図18の19−19線における断面図。
【図20】第11実施形態のネジ部付き成形品の正面図。
【図21】図20の21−21線における断面図。
【図22】図20の22−22線における部分断面図。
【図23】ネジ部付き成形品の変形例(a)を示す部分正面図。
【図24】ネジ部付き成形品の変形例(b)を示す部分正面図。
【図25】ネジ部付き成形品の変形例(f)を示す部分正面図。
【図26】ネジ部付き成形品の変形例(i)を示す部分正面図。
【図27】従来のネジ部付き成形品を示す斜視図。
【符号の説明】
31…ゴム・エラストマー等の弾性体成形品としてのクッションストッパ、32…ネジ部、32a…ネジ溝、32b…ネジ山、33…パーティングライン、34…被取付部材、35…取付孔、36…切欠溝、37…回動規制手段としての回動規制構造、38…規制突起、40…隙間、43…括れ部、44…切欠部、45…規制突起、46…係止部、47…係止凹部、48…係止突部、49…係合凹部、50…係合突部。
Claims (7)
- 被取付部材の取付孔に螺合するためのネジ部を形成したゴム・エラストマー等の弾性体成形品において、
前記ネジ部には型抜き可能な形状をなす回動規制手段をパーティングライン間の中央部に位置するように設け、その回動規制手段による回動規制位置をネジ部の軸線方向において変更可能に設けたことを特徴とするネジ部付きゴム・エラストマー等の弾性体成形品。 - 前記回動規制手段が、ネジ部のネジ溝の底部から型抜き方向に向かって立設されるとともに、ネジ部の軸線方向に並設された切除可能な複数の規制突起からなることを特徴とする請求項1に記載のネジ部付きゴム・エラストマー等の弾性体成形品。
- 前記各規制突起と対向するネジ山の側面との間に隙間を設けたことを特徴とする請求項2に記載のネジ部付きゴム・エラストマー等の弾性体成形品。
- 前記複数の規制突起が、断面形状の異なるものからなることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のネジ部付きゴム・エラストマー等の弾性体成形品。
- 前記回動規制手段が、ネジ山に軸線方向へ延長形成された切欠部と、隣接するネジ山の切欠部間に橋絡配置された規制突起とからなることを特徴とする請求項1に記載のネジ部付きゴム・エラストマー等の弾性体成形品。
- 前記各切欠部間のネジ溝に形状または個数の異なった係合凹部を形成し、それらの係合凹部に係合可能な係合突部を有する複数種の規制突起を用意したことを特徴とする請求項5に記載のネジ部付きゴム・エラストマー等の弾性体成形品。
- 前記各切欠部と規制突起との間に規制突起を位置決め係止するための係止部を設けたことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のネジ部付きゴム・エラストマー等の弾性体成形品。
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