JP2004150386A - ポンプ及びポンプを搭載したインクジェット記録装置 - Google Patents

ポンプ及びポンプを搭載したインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】構造上負荷を低減することが可能であり、小型でも流量を確保しやすいルーツポンプ、歯車ポンプ等のポンプを小型化、薄型化した際に生じる真空度低下の問題を、負荷の大幅な増大なく解決して、小型かつ低消費電力でポンプ体積に対して大きな流量を送ることができ、比較的高真空度の得られるポンプを、高精度な加工を行わずに提供する。
【解決手段】歯車ポンプなどの隙間からの逆流があるポンプにおいて、気体を吸入する必要がある場合に、目的とする流体を吸入すると同時に、別に備えられた液体収納空間から吸入側へと接続された流路を通して前記液体収納空間に収納された液体を吸入することで、気体のみを吸引する場合よりも粘度を高くすることが出来る為、隙間からの逆流を減少させ、真空度を高く確保する事が可能となる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の歯車ポンプ等においては特許文献1にあるように駆動軸、従動軸ともに回転軸で両端支持されているものが一般的である、また特許文献2にあるように、隙間を低減させる為に、ばねで側板を歯車に押さえつけるものがあった。また機器へのポンプ組込の一例として特許文献3にあるようにインクジェットプリンタにはチューブポンプなどのポンプが組み込まれているものが多い。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−33780号広報(図1)
【特許文献2】
特開平8−93657号広報(図2)
【特許文献3】
特開平6−286158号広報(図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
歯車ポンプまたはルーツポンプ等において、真空度は液体を取り扱う場合と比較して、気体を取り扱う場合には極端に低下する。
ポンプを回転させる事によって、ポンプ内部が液体で満たされていない状態からポンプ内部が液体で満たされた状態にして液体の移送を開始する為には、内部が気体のみで満たされている場合においても、ある程度の真空度が確保できることが必要である。
【0005】
これらのポンプにおいて真空度は歯車またはローターと、ケースとの間の隙間の影響を強く受け、隙間が大きくなると真空度は低下する。真空度向上の為には、隙間を低減する必要がある。
ポンプが小型になった際に、同じ割合で部品の寸法精度が向上することはないため、相対的に隙間が大きくなる。したがって隙間からの漏れによる真空度の低下は、ポンプのサイズが小さくなるにしたがって顕著になる。
【0006】
特開平8−93657の例のようにばねで押さえられたプレートによって隙間を低減させる構造のポンプにおいてはローターまたは歯車の側面は常に力を受けているため負荷トルクが大きくなるといった問題がある。
【0007】
チューブポンプは密閉されやすい構造によって、ある程度の真空度の確保はしやすいため、特開平6−286158のように、従来、インクジェットプリンタなどの、ある程度の真空度が必要である小型装置にしばしば用いられてきた。しかしながらチューブをつぶしながら回転するため、他のポンプと比較して非常に負荷トルクが大きい。このため、ポンプの消費電力がポンプを組み込んだ装置全体の低電力化を阻害することとなる。またチューブポンプはポンプ体積をルーツポンプ、歯車ポンプ等と同様とするならばルーツポンプ、歯車ポンプ等と比較して1回転当たりの流量が小さく、また負荷が重いため高速回転には大きな動力源が必要となることから、チューブポンプでは流量を確保する為にはポンプ体積、動力部の体積を大きくする必要があり、装置全体の小型化を阻害することとなる。
【0008】
そこで本発明は、ポンプにおいて、負荷を低減すること、必要な流量を確保したうえで小型化すること、小型化した際にも真空度を低下させないこと、ポンプを製造する上で高精度な加工を必要としないことを目的としたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明のように、歯車ポンプなどの隙間からの逆流があるポンプにおいて、気体を吸入する必要がある場合に、目的とする流体を吸入すると同時に、別に備えられた液体収納空間から吸入側へと接続された流路を通して前記液体収納空間に収納された液体を吸入することで、気体のみを吸引する場合よりも粘度を高くすることが出来る為、隙間からの逆流を減少させ、真空度を高く確保する事が可能となる。
【0010】
また請求項2に記載の発明のように、液体収納空間はポンプの吐出口と接続されており、吸入側の圧力検出機構と前記流路に開閉が可能なバルブと、を備えており、このバルブの開閉を吸入側の圧力によって制御することで、ポンプ内部が完全に液体で満たされた場合など、十分に真空度が確保された際に、ポンプ流量を減少させることとなる別に備えられた液体収納空間からの液体の吸入を遮断する事で、十分に真空度が確保された際の流量確保と、十分に真空度が確保されない場合の流体吸引による真空度確保の両立が可能となる。
【0011】
また請求項3に記載の発明のように、吸入側の圧力検出機構としてダイヤフラムを用いて、ダイヤフラムの変位によって、バルブの開閉を行う事によって、部品点数を大幅に増加させる事なく真空度によるバルブの開閉の制御が可能となる。
【0012】
また請求項4に記載の発明のように、ダイヤフラムに一体で成形されているバルブ体が、直接、流路の開閉を行うことで、吸入側の真空度で制御されるバルブをポンプのケースに組み込む事が可能となる。
【0013】
また請求項5に記載の発明のように、軸の一部に直径を大きくした形状の突起を設け、前記突起の頂上部が前記回転体に設けられた穴の内周を支持することで負荷トルクの低減及び負荷トルクの安定化が期待でき、軸と回転体の傾斜を大きく許容する事が出来るようになる。
【0014】
また請求項6に記載の発明のように、軸が前記回転体に固定されているか、もしくは前記回転体と一体成形されている回転軸であり、前記回転軸は片端が前記ケースに備えられた軸受けに回転自由に支持され、前記回転体の傾斜方向の支持はローターに対して隙間をもって構成されたケース内面とローターとの接触面によって行われることで部品点数の増加無しに、ケースと回転体との隙間を小さくした場合にも回転体の傾斜はケース内面に追従する為、この隙間を小さく設定する事が可能となる。
【0015】
また請求項7に記載の発明のように、回転体と回転軸とが、弾性体を介して結合されていることによってもケースと回転体との隙間を小さく設定した場合にも回転体の傾斜がケース内面に追従する為、ケースを回転体との隙間を小さく設定する事が可能となる。
【0016】
また請求項8に記載の発明のように、軸がケースに一体で成形されていることによって部品点数の低減、組立工数の低減によって、コストを低下することが可能となる。
【0017】
また請求項9に記載の発明のように、ポンプ動力として圧電型モーターを用いるものであり、前記圧電型モーターは、駆動ローターと振動体と、を備えたもので、この駆動ローターと振動体とは、ほぼ同一平面に配置され、この振動体は一部分が圧電素子によって形成されており、この振動体は前記ケースの一部に一体的に形成された取り付け部に取り付けられている事によって、ポンプと動力とを一体で作る事ができ、ポンプと圧電型モーターの筐体を共通化でき、圧電型モーターの、駆動ローターと同一平面内に振動体を配置する構造によって、動力を含めたポンプの小型化、薄型化が可能となる。
【0018】
また請求項10に記載の発明のように、磁極を有する前記回転体をケース外部もしくはケースに組み込まれたコイルからの磁界によって駆動することによってポンプ外部に回転軸を取り出す必要が無くなり、流体が軸受部分から漏れる事がなくなるため、この部分の封止を行う必要が無くなるため、負荷トルクを低減できる。また、モーターとポンプの筐体を共通化でき、モーターとポンプの軸の接続を行う必要がないため、動力を含めたポンプとしての薄型化が可能となる。
【0019】
また請求項11に記載の発明のように、前記回転体の一部または全部が弾性体で形成されており、前記回転体の先端がケースまたは隣り合う前記回転体と接触することによって、隙間からの漏れを遮断する事が可能となり、真空度の向上が期待できる、歯先がケース内面と接触している場合にも、歯車外周が弾性体で形成されている為、大幅な負荷トルクの増加がない。
【0020】
また請求項12に記載の発明のように、回転体を含油性の材料で形成することによって回転体中に液体を保持する事が出来、ここから染み出す液体によって、気体の吸引時の真空度向上が期待できる。また、気体吸引時には潤滑作用が無くなり、歯車が磨耗するが、含油性の材料で歯車を形成する事によって、気体吸引時の歯車の潤滑が可能となる。
【0021】
また請求項13に記載の発明のように、インクジェットプリンタに上記のポンプを搭載する事によって、機器全体の小型化、低消費電力化が可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の一例を図面に基づいて説明する。
まず、図1について説明する。図1は、ポンプをインクジェットプリンタ用ヘッド内部の気泡排出、及びインクカートリッジ交換時のインクの呼び込みに適用した例であり、ポンプに廃液を循環させて気体吸引能力を向上させるシステムの概念図を示したものである。基本的な動作としては、ヘッド25より、インク及びインクに混入した気泡等をポンプ21の回転によって吸引し、廃液タンク22へと送ることによって、ヘッドをインクカートリッジ26から送られてくる新鮮なインクで満たす動作を行なう。
【0023】
次に詳細な構造について説明する。インクカートリッジ26からは、ヘッド25へと流路が形成されている。ヘッド25からは、その途中に圧力検出機構24をもつ流路をへて、ポンプ21の吸入口21aへと接続されている。また廃液タンク22より、途中にバルブ23が設けてある流路をへて、ポンプ21の吸入口21aへと接続されている。ポンプ21の吐出口21bからは、流路を経て廃液タンク22へと接続されている。なお、このバルブ23はポンプ吸入側の圧力を圧力検出機構24で検出し、圧力が十分低下すると閉じ、圧力が十分に低下していない状態では開くようになっている。
【0024】
次に動作について説明する。今、ヘッド25から圧力検出機構24、ポンプ21を介して廃液タンク22へと至る流路の中、及び圧力検出機構24の中、及びポンプ21の中は、インクに満たされておらず、空気で満たされた状態であるとする。ポンプ21を回転するとポンプ吸入側21aは負圧となり、ポンプ吐出側21bは正圧となり、ポンプ吸入側21aの負圧がヘッドの表面張力による耐圧力に対して大きくなると、ヘッド25から、廃液タンク22へとインクが移動を開始する。ただし、この状態ではポンプ21内部は空気で満たされている。歯車ポンプ等のポンプはケースと回転体との間に隙間を持っているため、内部に液体が満たされない状態では、到達真空度が低くなってしまうため、ヘッドの耐圧力を超える圧力とならない可能性がある。この場合、ポンプ吸入側21aの負圧によって、廃液タンク22から廃液がポンプ吸入側21aへと導かれる。このとき吸入側圧力が十分低下していないため、バルブ23は開いた状態となっている。廃液がポンプ21の内部へと導入されると、隙間に入る流体の粘度が気体だけの場合と比較して高くすることが出来る為、隙間の封止効果が向上し、隙間からの逆流量を低下させることが可能となる結果、ポンプ吸入側21aの圧力が十分に低下する。すると、バルブ23が閉じられることによって廃液がポンプ吸入側21aに導入する事を防止し、ポンプの流量低下を防止する事が可能となる。
【0025】
次に図2について説明する。図2は図1で説明した廃液循環による気体吸引能力の向上の概念図を、図3ルーツポンプ、または図4歯車ポンプなどの筐体に組み込んで適用した状態を示している。まず構造について説明する。64はポンプ室の吸入側の空間である、この空間64は、ルーツポンプであれば、繭形状のローターが回転する空間であり、歯車ポンプであれば歯車が回転する空間であり、図1ではポンプ21の一部である。64からは、流路65、及び流路69が形成されている。流路65は図1のポンプ吸入側21aに相当する。流路69はハウジング61に開けられた2つの穴と溝及びシール63によってダイヤフラム室66とポンプ室吸入側64をつなぐように形成されており、図1の23と21aの間を接続している矢印に相当する。62はチューブを接続する為の突起である、62に接続されたチューブは廃液タンク22へと接続されている。このチューブは図1の22廃液タンクと23の間を接続している矢印に相当する。ダイヤフラム67はカバー68とハウジング61との間に挟まれており、この部分からの漏れは無いようになっている。ダイヤフラム67は中央に突起形状を設ける事で、図1の圧力検出機構24、及び23を兼ねている。次に動作について説明する。ポンプ室吸入側64の圧力が十分低下すると流路69で接続されているダイヤフラム室66の圧力も同様に低下する、すると図1の圧力検出機構24に相当するダイヤフラム67がハウジング61に向かって動作し、図1のバルブ23に相当するダイヤフラム先端部が62からの流路を遮断する。逆にポンプ室吸入側64の圧力が十分に低下していないときには、ダイヤフラム67は自身の弾性によって図2の上方に作動し、ダイヤフラム67の突起部がハウジング61から離れ、62からの流路が開かれる。図2に示す構造によって図1に示した機能を具体化することが出来る。
【0026】
次に図3について説明する。図3はルーツポンプの断面図である。1、6、8で形成されるケースの中には2個の繭型形状のローター7が互いに90度異なった角度で収められている。ローター7は、上カバー8に圧入されたローター軸9によって回転自由に支持されている。ローター軸9は一部に直径の大きい部分を持ち、ローター固定パイプ11の穴を支持している。ローター固定パイプ11は外径がローター7に圧入され、ローター固定パイプ11には従動側歯車2が固定されている。同様に駆動側も、ローター7にはローター固定パイプを介して駆動側歯車5が固定されている。これら2個の歯車により、2個のローターは常に90度だけ角度が異なった状態を維持して回転する。この構造によれば、ローター軸9とローター固定パイプ11の穴との間には、ガタがある事から、ローターの傾斜方向の支持はローター固定パイプ11とローター軸9との間で行われず、ローターの傾斜は上カバーと下カバーとによって形成される隙間にローターが追従する形で支持される。このためローターと上カバー、及びローターと下カバーとの隙間を小さく設定しても、ローターの傾斜によってローターと上カバーまたは下カバーとが強く接触する事が生じない為、隙間を小さくすることが可能となり、ポンプ性能を向上させることが出来る。またこのポンプには、図示はしていないが、図2に示した圧力変化による廃液循環切替機構が搭載されている。
【0027】
次に図4について説明する。図4は歯車ポンプの断面図である。従動側歯車43と一体成形されている従動側歯車軸44は、ハウジング42に開けられた軸受け穴に支持されている。同様に駆動側歯車軸45もハウジング42に開けられた軸受け穴に支持されている。各軸と軸受け穴はガタを持っている。この構造によれば、歯車の傾斜が44従動側歯車軸及び42ハウジングに開けられた軸受け穴との間にガタがある為、ここで歯車の傾斜が決定されない為、歯車は、ハウジング42及びカバー41との隙間に追従する形で傾斜方向が支持される。駆動側歯車についても同様に歯車の傾斜方向の指示はハウジング42及びカバー41との隙間に追従する事によって行われる。この為、ハウジング42及びカバー41と歯車との隙間を小さく設定した場合にも歯車の傾斜方向はハウジング42内面とカバー41との隙間を追従する形となり、歯車とハウジング42またはカバー41とが強く接触する事が生じないため、この隙間を小さく設定する事が可能となりポンプ性能を向上させることが出来る。またこのポンプには図示していないが、図2に示した、圧力変化による廃液循環切替機構が搭載されている。
【0028】
次に図5について説明する。図5−2は図4に示したものとは別の歯車の支持構造を持つ歯車ポンプの断面図である。図5−1はこの歯車ポンプに使用される駆動側歯車の平面図を示している。ブッシュ32は軸33に圧入されておりブッシュ32と歯車31との間には弾性材料34がある。この弾性材料によって軸33からの回転力を歯車31に伝えながらも、ある程度の軸と歯車の傾斜を許す構造をとる事が可能となっている、このため軸が傾斜したいたとしても歯車の傾斜はハウジング36とカバー35の内面に追従する形となり、ハウジング36及びカバー35と歯車31との隙間を小さく設定した際にも、歯車はハウジング36、及びカバー35の内側を追従する形となり、歯車とハウジング36、またはカバー35が強く接触する事が生じなくなる為、この隙間を小さく設定する事が可能となり、真空度を向上させる事ができる。またこのポンプには図示してないが、図2に示した、圧力変化による廃液循環切替機構が搭載されている。
【0029】
次に図6及び図7について説明する、図6はマグネットの組み込まれた歯車を、カバーに組み込まれたコイルによって駆動する歯車ポンプのカバー及びハウジングを取り除いた状態を示したものである。図7はこの歯車ポンプの断面図を示したものである。非磁性体である歯車82には、鉄板84と4つのマグネット83が埋め込まれている。同じく非磁性体であるカバー85には3つのコイル87と鉄板86が埋め込まれている。この構造によれば、3つのコイル87に流す電流を切り替える事によって歯車を回転させる事が出来る。こうする事によって、動力を含めたポンプ全体としての小型化薄型化が可能となるほか、外部に動力伝達軸を取り出す必要が無くなることから、ポンプの取り扱う流体と外界との完全な密封が可能となり、磨耗を避ける事の出来ないシール部品を使う必要がなくなるため耐久性を向上させることができる。またこのポンプには図示していないが、図2で示した、圧力変化による廃液循環切替機構が搭載されている。
【0030】
次に図8及び図9について説明する。図8は動力として圧電型のモーターを使用した歯車ポンプの平面図を示す、図9はこの歯車ポンプの断面図を示す。駆動側歯車75には、軸が一体に成形されており、この軸には、駆動ローター71が圧入されている。圧電アクチュエーター79は一部が圧電素子で形成されており、駆動ローター71に対してほぼ同一平面に配置されている。圧電アクチュエーター79の先端は駆動ローター71にばね力で押さえつけられており、駆動ローター71は圧電アクチュエーター79の先端の描く軌道によって回転力を得て回転する。この方式によれば、ポンプ本体と動力源とを組み合わせた場合での薄型化が可能となる。またこのポンプには図示していないが、図2で示した、圧力変化による廃液循環切替機構が搭載されている。
【0031】
次に図10について説明する。図10は歯車ポンプに使用する歯車の歯外周を弾性材料によって形成したものを示す。歯車ブッシュ91は軸92に圧入されている。歯車ブッシュ91の周囲は弾性材料93で歯車の形状に成形されている。この実施例によればケースの内部の隙間を小さくし、歯車の先端がケース内面に接触するような場合にも、歯先端の弾性によって、大きな力が生じない為、負荷トルクの大幅な増大を防止することが可能となり、歯車の先端がケース内面に接触した状態での運転を行う事が可能となる為、真空度の向上が期待できる。
【0032】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のポンプによれば、構造上負荷が小さい歯車ポンプ等のポンプを小型化した場合に生ずる真空度低下の問題を解決し、小型で低負荷のポンプを実現する事が出来る。また、ポンプ本体の低負荷化にともなって、必要な動力源をも小型のものとすることが出来るため、ポンプシステム全体としての小型化、低消費電力化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】吸入側の圧力による、廃液吸入制御ブロック図。
【図2】ダイヤフラムを用いた吸入側の負圧による廃液吸入制御部の断面図。
【図3】ルーツポンプ断面図。
【図4】片端支持構造の歯車ポンプ断面図。
【図5】1は歯車と軸の弾性材料支持部の平面図。
2は歯車と軸が弾性材料支持された歯車ポンプの断面図。
【図6】コイルによって磁極付歯車を直接駆動可能でき動力伝達軸を持たない歯車ポンプの駆動部の側面図。
【図7】コイルによって磁極付歯車を直接駆動可能でき動力伝達軸を持たない歯車ポンプ断面図。
【図8】薄型圧電モーター付歯車ポンプ平面図。
【図9】薄型圧電モーター付歯車ポンプ断面図。
【図10】歯外周が弾性体で作られた歯車の平面図。
【符号の説明】
1…下カバー
2…従動側歯車
3…ワッシャ−
4…入力軸
5…駆動側歯車
6…ケースプレート
7…ローター
8…上カバー
9…ローター軸
10…入出口パイプ
11ローター固定パイプ
21…ポンプ
21a…ポンプ吸入口
21b…ポンプ吐出口
22…廃液タンク
23…バルブ
24…圧力検出機構
31…歯車
32…ブッシュ
33…軸
34…弾性材料
35…カバー
36…ハウジング
37…従動側歯車
41…カバー
42…ハウジング
43…従動側歯車
44…従動側歯車軸
45…駆動側歯車軸
46…駆動側歯車
61…ハウジング
62…廃液吸入口
63…シール
64…ポンプ室吸入側
65…吸入口
66…ダイヤフラム室
67…ダイヤフラム
68…カバー
71…駆動ローター
72…カバー
73…ケースプレート
74…ハウジング
75…駆動側歯車
76…駆動側軸
77…従動側歯車
78…従動側軸
79…圧電アクチュエーター
81…ハウジング
82…歯車
83…マグネット
84…鉄板
85…カバー
86…鉄板
87…コイル
91…歯車ブッシュ
92…軸
93…弾性材料

Claims (13)

  1. 吐出側から吸入側へのポンプ内部の隙間からの逆流がある構造を持ち、吸入せんとする液体の呼び込みをする際を含めて、気体の吸引を行うポンプにおいて、吸入せんとする流体を吸入すると同時に、別に備えられた液体収納空間から吸入側へと接続された流路を通して前記液体収納空間に収納された液体を吸入することを特徴とするポンプ。
  2. 請求項1に記載のポンプにおいて、前記液体収納空間はポンプの吐出口と接続されており、吸入側の圧力検出機構と前記流路に開閉が可能なバルブと、を備え、前記バルブの開閉が吸入側の圧力によって制御されることを特徴とするポンプ。
  3. 請求項2に記載のポンプにおいて、吸入側の圧力検出機構としてダイヤフラムを用いて、ダイヤフラムの変位によって、前記バルブの開閉を行う事を特徴とするポンプ。
  4. 請求項3に記載のポンプにおいて、ダイヤフラムに一体で成形されているバルブ体が、直接、流路の開閉を行う事を特徴とするポンプ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のポンプにおいて、回転体と、前記回転体を径方向に支持する軸と、前記回転体を収納する空間を備えるケースと、を備え、前期回転体と前記ケースとの間に形成される空間によって吐出を行うポンプであり、前記軸の一部に直径を大きくした形状の突起を設け、前記突起の頂上部が前記回転体に設けられた穴の内周を支持することを特徴とするポンプ。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載のポンプにおいて、前記ケースと前記回転体と前記軸と、を備え、前記軸は前記回転体に固定されているか、もしくは前記回転体と一体成形されている回転軸であり、前記回転軸は片端が前記ケースに備えられた軸受けに回転自由に支持され、前記回転体の傾斜方向の支持はローターに対して隙間をもって構成されたケース内面とローターとの接触面によって行われることを特徴とするポンプ。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載のポンプにおいて、前記ケースと前記回転体と前記軸と、を備え、前記回転体と前記軸とが、弾性体を介して結合されていることを特徴とするポンプ。
  8. 請求項5に記載のポンプにおいて、前記軸が前記ケースに一体で成形されていることを特徴とするポンプ。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のポンプにおいて、動力として圧電型モーターを用いるものであり、前記圧電型モーターは、駆動ローターと振動体と、を備え、前期駆動ローターと前記振動体とは、ほぼ同一平面に配置され、前記振動体は一部分が圧電素子によって形成されており、前記振動体は前記ケースの一部に一体的に形成された取り付け部に取り付けられている事を特徴とするポンプ。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載のポンプにおいて、磁極を有する前記回転体をケース外部もしくはケースに組み込まれたコイルからの磁界によって駆動することを特徴とするポンプ。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のポンプにおいて、前記回転体の一部または全部が弾性体で形成されており、前記回転体の先端がケースまたは隣り合う前記回転体と接触することを特徴とするポンプ。
  12. 請求項1〜10のいずれかに記載のポンプにおいて、前記回転体は含油性の材料で作られていることを特徴とするポンプ。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載のポンプを搭載したインクジェット記録装置。
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